JP3477962B2 - 回転電機の回転子の製造方法 - Google Patents
回転電機の回転子の製造方法Info
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- JP3477962B2 JP3477962B2 JP32698395A JP32698395A JP3477962B2 JP 3477962 B2 JP3477962 B2 JP 3477962B2 JP 32698395 A JP32698395 A JP 32698395A JP 32698395 A JP32698395 A JP 32698395A JP 3477962 B2 JP3477962 B2 JP 3477962B2
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- Windings For Motors And Generators (AREA)
- Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は略円盤状に形成され
て整流子を兼ねるコイルエンドを備えた回転電機の回転
子の製造方法に関する。
て整流子を兼ねるコイルエンドを備えた回転電機の回転
子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転電機の回転子の製造方法は、
直線状の導線を略中央より、偏心させて折り曲げた折り
曲げ部と、第1、第2の直線部とを有する松葉形状の導
線を形成し、複数個のこれら松葉状の導線の折り曲げ部
を、これら各折り曲げ部の偏心による突出部側をそれぞ
れ内側にして、治具内に放射状に配列し、その後、治具
の回動により、各導線の第1の直線部と第2の直線部と
を相対的に同心円上に沿って第1の所定角度、一方向に
回動することにより、複数個の折り曲げ部の配列にて形
成される円形軌跡の内周端を広げ、次に、この円形軌跡
の円周端を規制し、かつ各折り曲げ部の上面に圧力をか
けながら、第1の直線部と第2の直線部を相対的に同心
円上に沿って、第1の所定角度より大きい第2の所定角
度、他方向(逆方向)に回動させることにより、折り曲
げ部に第1の平坦部および第2の平坦部を、段差を持た
せて形成する。その後、所定の形状に形成した全ての導
線は、同一の導線の第1、第2の直線部を、スロット1
つとばして、かつこれら導線のうち互いに異なる導線の
第1、第2の直線部を、同一のスロットの外周側と内周
側に径方向となる位置となして、シャフトの軸方向に沿
って、スロットの軸方向側端面から電機子鉄心のスロッ
トに挿入する。そして、このシャフト上に複数のセグメ
ントを外周に備える整流子を固定し、さらに、異なるス
ロットから引き出された第1の直線部と第2の直線部と
を整流子の各セグメント上に接続していた。(特開昭6
0ー226755号公報参照) また、整流子は、周知のように、複数のセグメントと、
このセグメントを固定するとともに、中心に穴を有する
樹脂とから構成されており、この樹脂の穴に電機子鉄心
のシャフトを圧入して整流子が固定されている。そし
て、整流子の各セグメントに設けられた溝部に、外周が
被膜で覆われた導線を挿入し、その後、ヒュージング
で、まず、導線の被膜を溶かし、被膜を溶かした導線、
即ち、第1の直線部と第2の直線部を接続したものをセ
グメントに接続することが一般的であった。
直線状の導線を略中央より、偏心させて折り曲げた折り
曲げ部と、第1、第2の直線部とを有する松葉形状の導
線を形成し、複数個のこれら松葉状の導線の折り曲げ部
を、これら各折り曲げ部の偏心による突出部側をそれぞ
れ内側にして、治具内に放射状に配列し、その後、治具
の回動により、各導線の第1の直線部と第2の直線部と
を相対的に同心円上に沿って第1の所定角度、一方向に
回動することにより、複数個の折り曲げ部の配列にて形
成される円形軌跡の内周端を広げ、次に、この円形軌跡
の円周端を規制し、かつ各折り曲げ部の上面に圧力をか
けながら、第1の直線部と第2の直線部を相対的に同心
円上に沿って、第1の所定角度より大きい第2の所定角
度、他方向(逆方向)に回動させることにより、折り曲
げ部に第1の平坦部および第2の平坦部を、段差を持た
せて形成する。その後、所定の形状に形成した全ての導
線は、同一の導線の第1、第2の直線部を、スロット1
つとばして、かつこれら導線のうち互いに異なる導線の
第1、第2の直線部を、同一のスロットの外周側と内周
側に径方向となる位置となして、シャフトの軸方向に沿
って、スロットの軸方向側端面から電機子鉄心のスロッ
トに挿入する。そして、このシャフト上に複数のセグメ
ントを外周に備える整流子を固定し、さらに、異なるス
ロットから引き出された第1の直線部と第2の直線部と
を整流子の各セグメント上に接続していた。(特開昭6
0ー226755号公報参照) また、整流子は、周知のように、複数のセグメントと、
このセグメントを固定するとともに、中心に穴を有する
樹脂とから構成されており、この樹脂の穴に電機子鉄心
のシャフトを圧入して整流子が固定されている。そし
て、整流子の各セグメントに設けられた溝部に、外周が
被膜で覆われた導線を挿入し、その後、ヒュージング
で、まず、導線の被膜を溶かし、被膜を溶かした導線、
即ち、第1の直線部と第2の直線部を接続したものをセ
グメントに接続することが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の回転電機の回転子の製造方法では、電機子鉄心
のスロットに第1の直線部と第2の直線部とを有する導
線を軸方向側から挿入した後、異なるスロットから引き
出された第1の直線部と第2の直線部とを整流子の各セ
グメント上に接続するには、まず、スロットから突出し
た第1の直線部と第2の直線部とを所定の長さに切断
し、このスロットから突出した第1の直線部と第2の直
線部とを電機子鉄心の軸方向端面側に曲げつつ、電機子
鉄心の周方向にも所定角度に傾斜(線ひねり)させねば
ならず、突出した第1の直線部と第2の直線部を正確な
コイル形状にすることが困難であった。
た従来の回転電機の回転子の製造方法では、電機子鉄心
のスロットに第1の直線部と第2の直線部とを有する導
線を軸方向側から挿入した後、異なるスロットから引き
出された第1の直線部と第2の直線部とを整流子の各セ
グメント上に接続するには、まず、スロットから突出し
た第1の直線部と第2の直線部とを所定の長さに切断
し、このスロットから突出した第1の直線部と第2の直
線部とを電機子鉄心の軸方向端面側に曲げつつ、電機子
鉄心の周方向にも所定角度に傾斜(線ひねり)させねば
ならず、突出した第1の直線部と第2の直線部を正確な
コイル形状にすることが困難であった。
【0004】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みなさ
れたものであり、電機子鉄心から突出したコイルを正確
な形状にできる回転電機の回転子の製造方法を提供する
ことをその目的としている。
れたものであり、電機子鉄心から突出したコイルを正確
な形状にできる回転電機の回転子の製造方法を提供する
ことをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の手段を採用することができる。この手
段によると、上層コイル辺の両端に、上層コイル辺に対
して略直角に電気的に接続され、上層コイル辺を中心と
して周方向にそれぞれ所定角度方向傾斜した一対の上層
コイル端部を有する上層コイルと、下層コイル辺の両端
に、下層コイル辺に対して略直角に電気的に接続され、
下層コイル辺を中心として周方向にそれぞれ所定角度方
向傾斜した一対の下層コイル端部を有する下層コイルと
を予め準備して、この準備した両コイルを電機子鉄心の
それぞれスロット内に径方向外周側から挿入する工程と
し、次に、上層コイル端部の接続部と別のスロットに挿
入された下層コイルの下層コイル端部の先端部からなる
接続部とを接合する工程としたので、従来のように電機
子鉄心のスロット内にコイルを挿入した後、スロットか
ら突出したコイル突出部を所定の長さに切断し、切断し
たコイル突出部を電機子鉄心の軸方向端面側に曲げつ
つ、電機子鉄心の周方向に所定角度に傾斜させる工程、
即ち複雑な線ひねり工程が必要が必要なく、コイル突出
部を正確な形状にできる。
に請求項1記載の手段を採用することができる。この手
段によると、上層コイル辺の両端に、上層コイル辺に対
して略直角に電気的に接続され、上層コイル辺を中心と
して周方向にそれぞれ所定角度方向傾斜した一対の上層
コイル端部を有する上層コイルと、下層コイル辺の両端
に、下層コイル辺に対して略直角に電気的に接続され、
下層コイル辺を中心として周方向にそれぞれ所定角度方
向傾斜した一対の下層コイル端部を有する下層コイルと
を予め準備して、この準備した両コイルを電機子鉄心の
それぞれスロット内に径方向外周側から挿入する工程と
し、次に、上層コイル端部の接続部と別のスロットに挿
入された下層コイルの下層コイル端部の先端部からなる
接続部とを接合する工程としたので、従来のように電機
子鉄心のスロット内にコイルを挿入した後、スロットか
ら突出したコイル突出部を所定の長さに切断し、切断し
たコイル突出部を電機子鉄心の軸方向端面側に曲げつ
つ、電機子鉄心の周方向に所定角度に傾斜させる工程、
即ち複雑な線ひねり工程が必要が必要なく、コイル突出
部を正確な形状にできる。
【0006】また、予め所定形状に形成したコイルを単
に、電機子鉄心の径方向外周側から挿入し、両コイル端
部を接合するのみで、コイルの組み付けが完了するの
で、組み付け性が飛躍的に向上できる。請求項2の手段
によると、電機子鉄心の両端面に、内側円盤状絶縁体、
下層コイル端部、及び上層外側円盤状絶縁体を順次積み
重ねて組み立てるだけの工程で、電機子鉄心端部(コイ
ルエンド部)での下層コイルと電機子鉄心との間に発生
するアース不良、並びに下層コイルと上層コイルとの間
に発生するレアアースを確実に防止することができる。
従来では電機子鉄心に粉体塗装をしたり、絶縁体を装着
することにより下層コイルと電機子鉄心との絶縁処理を
施し高価な皮膜付き電線の絶縁皮膜により下層コイルと
上層コイルの絶縁処理を施してきたが、この方法を用い
れば、粉体塗装に必要な予熱、塗装、焼き付けの各設備
が不要となり、また巻線時の外力によって電線の皮膜に
ピンホールや剥がれなどの欠陥が生じて絶縁不良が起き
るのも防止でき、簡単容易に強固な絶縁構造を得ること
ができる。
に、電機子鉄心の径方向外周側から挿入し、両コイル端
部を接合するのみで、コイルの組み付けが完了するの
で、組み付け性が飛躍的に向上できる。請求項2の手段
によると、電機子鉄心の両端面に、内側円盤状絶縁体、
下層コイル端部、及び上層外側円盤状絶縁体を順次積み
重ねて組み立てるだけの工程で、電機子鉄心端部(コイ
ルエンド部)での下層コイルと電機子鉄心との間に発生
するアース不良、並びに下層コイルと上層コイルとの間
に発生するレアアースを確実に防止することができる。
従来では電機子鉄心に粉体塗装をしたり、絶縁体を装着
することにより下層コイルと電機子鉄心との絶縁処理を
施し高価な皮膜付き電線の絶縁皮膜により下層コイルと
上層コイルの絶縁処理を施してきたが、この方法を用い
れば、粉体塗装に必要な予熱、塗装、焼き付けの各設備
が不要となり、また巻線時の外力によって電線の皮膜に
ピンホールや剥がれなどの欠陥が生じて絶縁不良が起き
るのも防止でき、簡単容易に強固な絶縁構造を得ること
ができる。
【0007】請求項3の手段によると、下層コイル及び
上層コイルを板材の素材とすることで、プレスマシンを
用いることが可能となり、専用の型さえ準備してやれば
両コイルの加工が非常に容易となる。また、異なる出力
の回転子を得るために、コイルの断面積を変化させる場
合でも、同一の板厚の素材から幅寸法を変化させること
で自由に断面積を変化させることができ、多品種の製品
を製造するのに都合がよい。
上層コイルを板材の素材とすることで、プレスマシンを
用いることが可能となり、専用の型さえ準備してやれば
両コイルの加工が非常に容易となる。また、異なる出力
の回転子を得るために、コイルの断面積を変化させる場
合でも、同一の板厚の素材から幅寸法を変化させること
で自由に断面積を変化させることができ、多品種の製品
を製造するのに都合がよい。
【0008】請求項4の手段によると、従来は、外周が
被膜で覆われた第1の直線部と第2の直線部をヒュージ
ングにてそれぞれ被膜を溶かし接続していたが、この被
膜溶融のためには、大量な熱エネルギーが必要であり、
溶接機本体が大型となり、かつ消費電力も多大なもので
あったが、接続部自体被膜がなく、かつ厚みも薄いの
で、必要最小源の熱エネルギーで接続部の接合ができ
る。
被膜で覆われた第1の直線部と第2の直線部をヒュージ
ングにてそれぞれ被膜を溶かし接続していたが、この被
膜溶融のためには、大量な熱エネルギーが必要であり、
溶接機本体が大型となり、かつ消費電力も多大なもので
あったが、接続部自体被膜がなく、かつ厚みも薄いの
で、必要最小源の熱エネルギーで接続部の接合ができ
る。
【0009】請求項5の手段によると、単純で製作容易
な折り曲げ型を準備し、一般に広く使用されている汎用
のプレスマシンを使ってコイル端部を形成できるので、
コイル端部を容易に形成することができる。請求項6の
手段によると、多数個取りで一度に大量のコイルを製造
可能となり、生産効率の向上により低コストでコイルを
提供可能となるばかりでなく、一度に打ち抜き、折り曲
げ加工をするため、折り曲げ角度などの出来上がりの寸
法精度も安定しやすい。
な折り曲げ型を準備し、一般に広く使用されている汎用
のプレスマシンを使ってコイル端部を形成できるので、
コイル端部を容易に形成することができる。請求項6の
手段によると、多数個取りで一度に大量のコイルを製造
可能となり、生産効率の向上により低コストでコイルを
提供可能となるばかりでなく、一度に打ち抜き、折り曲
げ加工をするため、折り曲げ角度などの出来上がりの寸
法精度も安定しやすい。
【0010】請求項7の手段によると、導体板を一定ピ
ッチだけ所定方向へ送った後、下層コイル辺の幅と下層
コイル端部の幅が略同一である下層コイルとなすコイル
導体の展開形状に等しい形状を切断してコイル導体の展
開体を形成し、この展開体の両端部を折り曲げてコイル
辺及びコイル端部を形成するので、細幅のコイル導体の
展開体を形成する場合でも、加工が簡単で生産性に優
れ、更には材料の歩留り(使用率)を飛躍的に向上する
ことができる。
ッチだけ所定方向へ送った後、下層コイル辺の幅と下層
コイル端部の幅が略同一である下層コイルとなすコイル
導体の展開形状に等しい形状を切断してコイル導体の展
開体を形成し、この展開体の両端部を折り曲げてコイル
辺及びコイル端部を形成するので、細幅のコイル導体の
展開体を形成する場合でも、加工が簡単で生産性に優
れ、更には材料の歩留り(使用率)を飛躍的に向上する
ことができる。
【0011】請求項8の手段によると、下層コイル辺と
ほぼ等厚の導体板をコイル導体の幅の2倍以上の一定ピ
ッチだけ所定方向へ送った後、導体板の先端部からコイ
ル導体の展開体を打ち抜き、その後、導体板の残存部の
幅方向端部を切り落とすことにより残存部から更に新た
な展開体を形成して展開体を形成し、これら展開体の両
端部を折り曲げてコイル導体を形成するので、導体板の
残存部分を用いて新たなコイル導体の展開体を得ること
ができるため、導体板の歩留りを飛躍的に向上すること
ができる。
ほぼ等厚の導体板をコイル導体の幅の2倍以上の一定ピ
ッチだけ所定方向へ送った後、導体板の先端部からコイ
ル導体の展開体を打ち抜き、その後、導体板の残存部の
幅方向端部を切り落とすことにより残存部から更に新た
な展開体を形成して展開体を形成し、これら展開体の両
端部を折り曲げてコイル導体を形成するので、導体板の
残存部分を用いて新たなコイル導体の展開体を得ること
ができるため、導体板の歩留りを飛躍的に向上すること
ができる。
【0012】請求項9の手段によると、下層コイル辺よ
りも下層コイル端部を細幅に打ち抜く場合において、展
開体打ち抜き後、導体板の残存部の幅方向端部の切り落
としと同時又はそれ以前において、残存部の下層コイル
端部形成予定領域の部分を残存部の下層コイル辺形成予
定領域よりも細幅に打ち抜くので、以下の作用効果を奏
することができる。
りも下層コイル端部を細幅に打ち抜く場合において、展
開体打ち抜き後、導体板の残存部の幅方向端部の切り落
としと同時又はそれ以前において、残存部の下層コイル
端部形成予定領域の部分を残存部の下層コイル辺形成予
定領域よりも細幅に打ち抜くので、以下の作用効果を奏
することができる。
【0013】すなわち、コイル導体のコイル辺よりコイ
ル端部が細幅である場合でも、パンチ型を細幅とする必
要がないので、加工後の歪みやバリの発生を防止し、打
ち抜きパンチの寿命を損ねることがない。請求項10の
手段によると、下層コイル辺と略同一断面積を有し、下
層コイルをなすコイル導体の展開体を形成するのに必要
な所定の長さを有する平角線を準備し、次に、この平角
線の軸方向で所定間隔毎に外周を一部除去して下層コイ
ル端部となす箇所を複数形成し、この各箇所を切断して
必要数の展開体を形成するとともに、各展開体の両端部
を折り曲げてコイル導体を形成するので、以下の作用効
果を奏することができる。
ル端部が細幅である場合でも、パンチ型を細幅とする必
要がないので、加工後の歪みやバリの発生を防止し、打
ち抜きパンチの寿命を損ねることがない。請求項10の
手段によると、下層コイル辺と略同一断面積を有し、下
層コイルをなすコイル導体の展開体を形成するのに必要
な所定の長さを有する平角線を準備し、次に、この平角
線の軸方向で所定間隔毎に外周を一部除去して下層コイ
ル端部となす箇所を複数形成し、この各箇所を切断して
必要数の展開体を形成するとともに、各展開体の両端部
を折り曲げてコイル導体を形成するので、以下の作用効
果を奏することができる。
【0014】すなわち、平角線から下層コイルを形成で
きるので、材料の歩留りが飛躍的に向上することができ
る。また、上層コイルも同様である。請求項11の手段
によると、スロット内に、U字状断面を有する下側のス
ロット内絶縁体、下層コイル、U字状断面を有する上側
のスロット内絶縁体、及び上層コイルを順次積み重ねる
ので、下側及び上側のスロット内絶縁体も上層及び下層
コイルと同様に同じ方向から挿入すればよく、電機子鉄
心への組み付けが容易になるとともに、スロット内にお
ける下層コイルと電機子鉄心の間に発生するアース不良
と、下層コイルと上層コイルの間に発生する短絡不良を
防止することができる。従来では、電機子鉄心に粉体塗
装をしたり、絶縁体を装着することにより下層コイルと
電機子鉄心との絶縁処理を施した上に、高価な皮膜付き
電線の絶縁皮膜により下層コイルと上層コイルの絶縁処
理を施してきたが、この方法を用いれば、粉体塗装に必
要な予熱、塗装、焼き付けの各設備が不要となる。また
従来では、巻線時の外力により電線の皮膜にピンホール
や剥がれなどの欠陥が発生し、絶縁不良が生じたが、こ
の方法によれば絶縁体を別個に用いることにより簡単容
易に強固な絶縁構造を得ることができる。
きるので、材料の歩留りが飛躍的に向上することができ
る。また、上層コイルも同様である。請求項11の手段
によると、スロット内に、U字状断面を有する下側のス
ロット内絶縁体、下層コイル、U字状断面を有する上側
のスロット内絶縁体、及び上層コイルを順次積み重ねる
ので、下側及び上側のスロット内絶縁体も上層及び下層
コイルと同様に同じ方向から挿入すればよく、電機子鉄
心への組み付けが容易になるとともに、スロット内にお
ける下層コイルと電機子鉄心の間に発生するアース不良
と、下層コイルと上層コイルの間に発生する短絡不良を
防止することができる。従来では、電機子鉄心に粉体塗
装をしたり、絶縁体を装着することにより下層コイルと
電機子鉄心との絶縁処理を施した上に、高価な皮膜付き
電線の絶縁皮膜により下層コイルと上層コイルの絶縁処
理を施してきたが、この方法を用いれば、粉体塗装に必
要な予熱、塗装、焼き付けの各設備が不要となる。また
従来では、巻線時の外力により電線の皮膜にピンホール
や剥がれなどの欠陥が発生し、絶縁不良が生じたが、こ
の方法によれば絶縁体を別個に用いることにより簡単容
易に強固な絶縁構造を得ることができる。
【0015】請求項12の手段によると、各下層コイル
又は各上層コイルを一斉にスロット内へ装着するので、
互いのコイルがガイドとなって、隣接するコイルのコイ
ル端部と装着するコイルのコイル端部が相互に干渉して
装着を妨げることがなく、コイルの装着が容易となる。
また、当然のごとく多数の導体を一度に組付けるので生
産の効率も極めて高く、低コストで回転を大量に提供す
ることが可能である。
又は各上層コイルを一斉にスロット内へ装着するので、
互いのコイルがガイドとなって、隣接するコイルのコイ
ル端部と装着するコイルのコイル端部が相互に干渉して
装着を妨げることがなく、コイルの装着が容易となる。
また、当然のごとく多数の導体を一度に組付けるので生
産の効率も極めて高く、低コストで回転を大量に提供す
ることが可能である。
【0016】請求項13の手段によると、一本づつコイ
ルをスロットに挿入するので、挿入装置が簡単となる。
請求項14の手段によると、コイル端部がコイル辺を中
心に所定角度傾斜しているため、コイルを回動させつつ
行うことで、確実にスロット内に挿入できる。請求項1
5の手段によれば、各下層コイル又は各上層コイルを複
数のコイル群に分け、このコイル群毎にスロットに挿入
し、電機子鉄心を回動させて次のコイル群をスロットに
挿入して行くので、一方向からのみの挿入でよく、その
挿入装置は簡素化できる。即ち、一斉に装着するための
特別な装置を必要とせず、人手あるいは、簡単な治具等
によりコイルの装着が可能となり、中少量の生産に適し
た装着方法を実現できる。
ルをスロットに挿入するので、挿入装置が簡単となる。
請求項14の手段によると、コイル端部がコイル辺を中
心に所定角度傾斜しているため、コイルを回動させつつ
行うことで、確実にスロット内に挿入できる。請求項1
5の手段によれば、各下層コイル又は各上層コイルを複
数のコイル群に分け、このコイル群毎にスロットに挿入
し、電機子鉄心を回動させて次のコイル群をスロットに
挿入して行くので、一方向からのみの挿入でよく、その
挿入装置は簡素化できる。即ち、一斉に装着するための
特別な装置を必要とせず、人手あるいは、簡単な治具等
によりコイルの装着が可能となり、中少量の生産に適し
た装着方法を実現できる。
【0017】請求項16の手段によると、従来は、外周
が被膜で覆われた第1の直線部と第2の直線部をヒュー
ジングにてそれぞれ被膜を溶かし接続していたが、この
被膜溶融のためには、大量な熱エネルギーが必要であ
り、溶接機本体が大型となり、かつ消費電力も多大なも
のであったが、電機子鉄心を順次回動しつつ、各接合部
を順次溶接するので、簡単な装置で自動的に溶接するこ
とが可能となる。
が被膜で覆われた第1の直線部と第2の直線部をヒュー
ジングにてそれぞれ被膜を溶かし接続していたが、この
被膜溶融のためには、大量な熱エネルギーが必要であ
り、溶接機本体が大型となり、かつ消費電力も多大なも
のであったが、電機子鉄心を順次回動しつつ、各接合部
を順次溶接するので、簡単な装置で自動的に溶接するこ
とが可能となる。
【0018】なお、特に溶接はTIG溶接とすることが
好ましい。すなわち、TIG溶接を採用すれば、連続溶
接が可能で高速化でき、各スロット毎の溶接電極と被加
工部の回転方向の位置決めが不要なので溶接機の構造が
簡単で低コストで調達が可能であり、非接触式の溶接な
ので、(溶接トーチ)の劣化が少なく経済性に優れる。
好ましい。すなわち、TIG溶接を採用すれば、連続溶
接が可能で高速化でき、各スロット毎の溶接電極と被加
工部の回転方向の位置決めが不要なので溶接機の構造が
簡単で低コストで調達が可能であり、非接触式の溶接な
ので、(溶接トーチ)の劣化が少なく経済性に優れる。
【0019】請求項17の手段によると、溶接予定領域
に近接する上層コイル及び下層コイルを冷却手段を接触
させてコイルを冷却することによって、接続部以外の温
度上昇を低減でき、接続部以外の溶融を防止できる。つ
まり、コイル端部を溶接する場合、溶接予定領域を越え
てコイル端部の付け根まで溶融が進むことが生じやす
い。この現象が生じた場合、最悪では、本来接触しては
ならない円周方向に隣接するコイル端部同士が互いに接
触してしまいレア不良となる可能性があるので、これを
防止できる。
に近接する上層コイル及び下層コイルを冷却手段を接触
させてコイルを冷却することによって、接続部以外の温
度上昇を低減でき、接続部以外の溶融を防止できる。つ
まり、コイル端部を溶接する場合、溶接予定領域を越え
てコイル端部の付け根まで溶融が進むことが生じやす
い。この現象が生じた場合、最悪では、本来接触しては
ならない円周方向に隣接するコイル端部同士が互いに接
触してしまいレア不良となる可能性があるので、これを
防止できる。
【0020】請求項18の手段によると、幅が異なる2
種類の爪倒し板により2段に電機子鉄心の突起を塑性変
形させるので、電機子鉄心の外径寸法を精度良く確保で
きるだけでなく突起部を容易に倒すことができ、簡単か
つ確実にオープンスロットの開口狭窄を実現することが
できる。請求項19の手段によると、整流子面を押圧す
るだけなので、簡単かつ安価な汎用プレスなどを利用で
き、平坦化処理を実現することができる。つまり、上層
コイル端部の表面を整流子面として利用する場合、この
表面を平坦にしなければならないので、従来の方法、す
なわち、切削加工あるいは研磨加工を用いれば、精度良
く整流子面を仕上げることができるが、この方法では、
加工速度が遅く、刃具などの消耗性工具や大がかりな切
削機あるいは研磨機などを必要とし、高価であるが、こ
れを解消できる。
種類の爪倒し板により2段に電機子鉄心の突起を塑性変
形させるので、電機子鉄心の外径寸法を精度良く確保で
きるだけでなく突起部を容易に倒すことができ、簡単か
つ確実にオープンスロットの開口狭窄を実現することが
できる。請求項19の手段によると、整流子面を押圧す
るだけなので、簡単かつ安価な汎用プレスなどを利用で
き、平坦化処理を実現することができる。つまり、上層
コイル端部の表面を整流子面として利用する場合、この
表面を平坦にしなければならないので、従来の方法、す
なわち、切削加工あるいは研磨加工を用いれば、精度良
く整流子面を仕上げることができるが、この方法では、
加工速度が遅く、刃具などの消耗性工具や大がかりな切
削機あるいは研磨機などを必要とし、高価であるが、こ
れを解消できる。
【0021】請求項20の手段によると、各上層コイル
端部などが相互に固化樹脂部により結合されるので、そ
れらの相対変位を防止し、剛性を強化することができ
る。請求項21の手段によると、請求項20と同様な効
果があり、さらに、容易に実現することができる。つま
り、取り扱いの容易な液状の樹脂を、上層コイル端部の
強化予定領域近傍に滴下し、液体の持つ浸透現象を利用
し上層コイル端部間の隙間に浸透せしめ、さらに、回転
させることにより、均一化し、不要な樹脂液を除去する
ことが可能で、必要最小源の樹脂液により必要な絶縁層
を構成することができる上、回収した樹脂液の再利用も
可能となる。
端部などが相互に固化樹脂部により結合されるので、そ
れらの相対変位を防止し、剛性を強化することができ
る。請求項21の手段によると、請求項20と同様な効
果があり、さらに、容易に実現することができる。つま
り、取り扱いの容易な液状の樹脂を、上層コイル端部の
強化予定領域近傍に滴下し、液体の持つ浸透現象を利用
し上層コイル端部間の隙間に浸透せしめ、さらに、回転
させることにより、均一化し、不要な樹脂液を除去する
ことが可能で、必要最小源の樹脂液により必要な絶縁層
を構成することができる上、回収した樹脂液の再利用も
可能となる。
【0022】請求項22の手段によると、各上層コイル
端部間の固化樹脂部を除去するので、上層コイル端部の
表面を整流子面とした場合、アンダカット溝が容易に形
成できる。なお、複数の回転刃を用いれば、処理時間を
短縮することができる。
端部間の固化樹脂部を除去するので、上層コイル端部の
表面を整流子面とした場合、アンダカット溝が容易に形
成できる。なお、複数の回転刃を用いれば、処理時間を
短縮することができる。
【0023】
〔実施例1〕以下に、本発明の実施例1を詳細に説明す
る。図1は、回転電機の回転子の組み立て状態を示す模
式斜視図である。ローター3は、薄い鋼板から円盤状に
プレスマシーンで打ち抜き加工されたのち、複数枚を積
層したラミネーションコア(電機子鉄心)2をシャフト
1に嵌着、固定する。このラミネーション2の外周に
は、一定間隔で所定数のスロット2aが設けられてい
る。
る。図1は、回転電機の回転子の組み立て状態を示す模
式斜視図である。ローター3は、薄い鋼板から円盤状に
プレスマシーンで打ち抜き加工されたのち、複数枚を積
層したラミネーションコア(電機子鉄心)2をシャフト
1に嵌着、固定する。このラミネーション2の外周に
は、一定間隔で所定数のスロット2aが設けられてい
る。
【0024】図3(a)は下層コイル5の側面図を示
し、図3(b)はその展開図を示す。図4(a)(b)
(c)に、上層コイル4の形状を示す。上層コイル4は
下層コイル5とほぼ同一形状であるので下層コイル5を
例に取って形状を説明する。下層コイル5は、直線状の
中央部の下層コイル辺5aと、その両端から延在する一
対の下層コイル端部5bと、下層コイル端部5bの両先
端から更に延在する一対の接続部5c(先端部)とから
なる。下層コイル端部5bは展開形状において下層コイ
ル辺5aの長手(延在)方向に対して所定の捻り角度θ
を有している。接続部5cは後述する上層コイル4の接
続部4cとの接合の為の部分である。接続部5cもま
た、展開形状において下層コイル端部5bの長手(延
在)方向に対して所定の捻り角度を有している。そし
て、図3の(a)に示すように、下層コイル端部5bは
下層コイル辺5aに対して直角に、全体としてU字状に
折り曲げられ、更に接続部5cは下層コイル辺5aに略
平行かつ、外方へ折り曲げられている。
し、図3(b)はその展開図を示す。図4(a)(b)
(c)に、上層コイル4の形状を示す。上層コイル4は
下層コイル5とほぼ同一形状であるので下層コイル5を
例に取って形状を説明する。下層コイル5は、直線状の
中央部の下層コイル辺5aと、その両端から延在する一
対の下層コイル端部5bと、下層コイル端部5bの両先
端から更に延在する一対の接続部5c(先端部)とから
なる。下層コイル端部5bは展開形状において下層コイ
ル辺5aの長手(延在)方向に対して所定の捻り角度θ
を有している。接続部5cは後述する上層コイル4の接
続部4cとの接合の為の部分である。接続部5cもま
た、展開形状において下層コイル端部5bの長手(延
在)方向に対して所定の捻り角度を有している。そし
て、図3の(a)に示すように、下層コイル端部5bは
下層コイル辺5aに対して直角に、全体としてU字状に
折り曲げられ、更に接続部5cは下層コイル辺5aに略
平行かつ、外方へ折り曲げられている。
【0025】上層コイル4も下層コイル5とほぼ同一形
状を有し、同様に、上層コイル辺4a、一対の上層コイ
ル端部4b及び一対の接続部4cを有している。接続部
5c、4cの各先端は、電機子鉄心2に組付られた時、
図2の回転子の半断面図に示す如く、互いに一致するよ
うに寸法および角度が決められている。次に、上層コイ
ル4及び下層コイル5の製造方法を説明する。図4
(a)(b)(c)は上層コイルの製造方法を示す模式
斜視図である。下層コイル5は上層コイル4とほぼ同一
形状であるので、上層コイル4についてのみ以下に説明
する。
状を有し、同様に、上層コイル辺4a、一対の上層コイ
ル端部4b及び一対の接続部4cを有している。接続部
5c、4cの各先端は、電機子鉄心2に組付られた時、
図2の回転子の半断面図に示す如く、互いに一致するよ
うに寸法および角度が決められている。次に、上層コイ
ル4及び下層コイル5の製造方法を説明する。図4
(a)(b)(c)は上層コイルの製造方法を示す模式
斜視図である。下層コイル5は上層コイル4とほぼ同一
形状であるので、上層コイル4についてのみ以下に説明
する。
【0026】まず、素材の平板は図示されない歪み取り
工程に送られ、平板に生じている反り・歪みを矯正する
ため、上下二対のロールの間を強制的に通してやる。次
に矯正完了した平板は、導体の展開形状を後述するプレ
スにて打ち抜く工程へ送られ、銅板から図4(a)の形
状の展開体を打ち抜く。この展開体は、上述した上層コ
イル辺4a、上層コイル端部4b、接続部4cからな
り、一方の上層コイル端部4bは整流子として用いられ
る。板厚は概ね1mm以上である。次に、この展開体の
接続部4cを図4(b)に示すように略90度、屈曲さ
せ、次に、この展開体の上層コイル端部4bの部分、つ
まり、接続部4cから所定間隔離れた位置を図4(c)
に示すように略90度、屈曲させる。上層コイル端部4
bは図4(a)に示すように展開体の平面内において上
層コイル辺4aに対して角度θだけ斜設されており、更
に、接続部4cも図4(a)に示すように展開体の平面
内において上層コイル端部4bに対して所定角度だけ斜
設されている。
工程に送られ、平板に生じている反り・歪みを矯正する
ため、上下二対のロールの間を強制的に通してやる。次
に矯正完了した平板は、導体の展開形状を後述するプレ
スにて打ち抜く工程へ送られ、銅板から図4(a)の形
状の展開体を打ち抜く。この展開体は、上述した上層コ
イル辺4a、上層コイル端部4b、接続部4cからな
り、一方の上層コイル端部4bは整流子として用いられ
る。板厚は概ね1mm以上である。次に、この展開体の
接続部4cを図4(b)に示すように略90度、屈曲さ
せ、次に、この展開体の上層コイル端部4bの部分、つ
まり、接続部4cから所定間隔離れた位置を図4(c)
に示すように略90度、屈曲させる。上層コイル端部4
bは図4(a)に示すように展開体の平面内において上
層コイル辺4aに対して角度θだけ斜設されており、更
に、接続部4cも図4(a)に示すように展開体の平面
内において上層コイル端部4bに対して所定角度だけ斜
設されている。
【0027】なお、接続部4cの屈曲工程は、上層コイ
ル端部4bの屈曲工程の後に実施してもよい。上層コイ
ル4の打ち抜きに用いられる型を図9に示す。51は打
ち抜き型(ダイ)である。概ね上層コイル4の展開形状
と同一形状のパンチ(図示せず)によりダイ51との間
の板材を打ち抜く。なお、従来用いていた銅線からなる
電機子コイルは線が巻かれた状態で素材メーカーから購
入するため捻じれが材料に残留してしまうので、この捻
じれを完全に矯正することは極めて困難であった。しか
し、捻じれの残留した線材を使用し、以下の導体形成加
工を実施すると、完成品に捻じれが悪影響を及ぼし完成
品の折り曲げ角度等の寸法精度が悪化する不具合が解消
困難であった。本実施例の板材を用いると、板材には板
厚の変動、巻方向の反り・歪みが板材特有の母材欠陥と
して存在するが、板厚の変動の曲げ角度への影響は小さ
く、矯正ローラーによって巻方向の反り・歪みは矯正可
能であり、高精度の形状の導体を得ることが可能とな
る。また、板材をプレスで打ち抜くため、導体断面形状
がほぼ長方形となり、回転子の占積率を飛躍的に向上で
きる。
ル端部4bの屈曲工程の後に実施してもよい。上層コイ
ル4の打ち抜きに用いられる型を図9に示す。51は打
ち抜き型(ダイ)である。概ね上層コイル4の展開形状
と同一形状のパンチ(図示せず)によりダイ51との間
の板材を打ち抜く。なお、従来用いていた銅線からなる
電機子コイルは線が巻かれた状態で素材メーカーから購
入するため捻じれが材料に残留してしまうので、この捻
じれを完全に矯正することは極めて困難であった。しか
し、捻じれの残留した線材を使用し、以下の導体形成加
工を実施すると、完成品に捻じれが悪影響を及ぼし完成
品の折り曲げ角度等の寸法精度が悪化する不具合が解消
困難であった。本実施例の板材を用いると、板材には板
厚の変動、巻方向の反り・歪みが板材特有の母材欠陥と
して存在するが、板厚の変動の曲げ角度への影響は小さ
く、矯正ローラーによって巻方向の反り・歪みは矯正可
能であり、高精度の形状の導体を得ることが可能とな
る。また、板材をプレスで打ち抜くため、導体断面形状
がほぼ長方形となり、回転子の占積率を飛躍的に向上で
きる。
【0028】次に、図4(b)に示す接続部4cの折り
曲げ加工について図10、図11を参照して説明する。
なお、図10は、上層コイル4を下型63にセットした
状態を示す接続部4cの曲げ加工型の平面図であり、図
11は、上層コイル4の接続部4cを曲げ加工した状態
を示す曲げ加工型の断面図である。まず、図10に示す
ように、矯正した平板を下型63に設けられた4つの保
持部材64に、上層コイル辺4aの外周を係合させる。
次に、平板の上に図11に示す上型61を配置し、平板
を上型61と下型63との間にセットして、下型63の
外周に配設したガイド62に沿って上型61と下型63
を下降させて平板、即ち上層コイル4の接続部4cを曲
げ加工を行う。
曲げ加工について図10、図11を参照して説明する。
なお、図10は、上層コイル4を下型63にセットした
状態を示す接続部4cの曲げ加工型の平面図であり、図
11は、上層コイル4の接続部4cを曲げ加工した状態
を示す曲げ加工型の断面図である。まず、図10に示す
ように、矯正した平板を下型63に設けられた4つの保
持部材64に、上層コイル辺4aの外周を係合させる。
次に、平板の上に図11に示す上型61を配置し、平板
を上型61と下型63との間にセットして、下型63の
外周に配設したガイド62に沿って上型61と下型63
を下降させて平板、即ち上層コイル4の接続部4cを曲
げ加工を行う。
【0029】上型61とガイド62とのクリアランスを
上層コイル4の母材となる板材の板厚未満に設定するこ
とによって、折り曲げ時に接続部4cの板厚を母材より
少し薄くし同時にしごき加工する。接合部の板厚を薄く
することによって、接合部の熱容量が小さく、接合に当
たって必要な熱エネルギが小となることにより、溶接作
業を高速、かつ低コストで実施できるとともに、接合が
容易となる効果が得られる。
上層コイル4の母材となる板材の板厚未満に設定するこ
とによって、折り曲げ時に接続部4cの板厚を母材より
少し薄くし同時にしごき加工する。接合部の板厚を薄く
することによって、接合部の熱容量が小さく、接合に当
たって必要な熱エネルギが小となることにより、溶接作
業を高速、かつ低コストで実施できるとともに、接合が
容易となる効果が得られる。
【0030】次に、図4(c)に示す上層コイル端部4
bの折り曲げ加工について図12、図13を参照して説
明する。なお、図12は、導体4bの折り曲げ加工する
ために上層コイル4を下型73にセットした状態を示す
折り曲げ型の平面図であり、図13は、上層コイル4の
上層コイル端部4bの折り曲げ加工した状態を示す折り
曲げ型の断面図である。
bの折り曲げ加工について図12、図13を参照して説
明する。なお、図12は、導体4bの折り曲げ加工する
ために上層コイル4を下型73にセットした状態を示す
折り曲げ型の平面図であり、図13は、上層コイル4の
上層コイル端部4bの折り曲げ加工した状態を示す折り
曲げ型の断面図である。
【0031】上型71、折り曲げ型であるガイド72、
下型73が用いられる。図12に示すように、接続部4
cを曲げ加工した上層コイル4を下型73に配置し、こ
の上層コイル4を図示されない上型71と下型73との
間にセットして、図13に示すように、下型73の外周
に配設したガイド72に沿って上型71と下型73を下
降させて上層コイル4の上層コイル端部4bの折り曲げ
下降を行う。
下型73が用いられる。図12に示すように、接続部4
cを曲げ加工した上層コイル4を下型73に配置し、こ
の上層コイル4を図示されない上型71と下型73との
間にセットして、図13に示すように、下型73の外周
に配設したガイド72に沿って上型71と下型73を下
降させて上層コイル4の上層コイル端部4bの折り曲げ
下降を行う。
【0032】なお、上層コイル端部4bの折り曲げ加工
を接続部4cのそれより先行させてもよく、または両者
を同一の金型で行うことも可能である。次に、以下の工
程を説明する前に、この工程で用いられる部材につい
て、まず説明する。下側のスロット内絶縁体7の斜視図
を図5に示し、上側のスロット内絶縁体6の斜視図を図
6に示す。下側のスロット内絶縁体7は、樹脂絶縁膜を
所定の形状に切断あるいは打ち抜いたのち、U字形に折
り曲げ整形、あるいは樹脂材料を所定の形状に成形して
なる。絶縁体7の高さはスロット2aの深さより所定寸
法だけ大きくする。スロット内絶縁体6もスロット内絶
縁体7と同様に形成される。
を接続部4cのそれより先行させてもよく、または両者
を同一の金型で行うことも可能である。次に、以下の工
程を説明する前に、この工程で用いられる部材につい
て、まず説明する。下側のスロット内絶縁体7の斜視図
を図5に示し、上側のスロット内絶縁体6の斜視図を図
6に示す。下側のスロット内絶縁体7は、樹脂絶縁膜を
所定の形状に切断あるいは打ち抜いたのち、U字形に折
り曲げ整形、あるいは樹脂材料を所定の形状に成形して
なる。絶縁体7の高さはスロット2aの深さより所定寸
法だけ大きくする。スロット内絶縁体6もスロット内絶
縁体7と同様に形成される。
【0033】内側円盤状絶縁体10は、図7の斜視図に
示すように、輪板状の樹脂絶縁板からなり、切断、打ち
抜き加工、あるいは樹脂成形加工で形成される。内側円
盤状絶縁体10は、電機子鉄心2と下層コイル端部5b
との間に介設される。また、外側円盤状絶縁体9は、上
層コイル端部4bと下層コイル端部5bとの間に介設さ
れる。尚、外側円盤絶縁体9及び内側円盤状絶縁体10
は必ずしも同一材料ではなく、例えば、紙,プラスチッ
ク,ガラス入りテープ等であればよい。
示すように、輪板状の樹脂絶縁板からなり、切断、打ち
抜き加工、あるいは樹脂成形加工で形成される。内側円
盤状絶縁体10は、電機子鉄心2と下層コイル端部5b
との間に介設される。また、外側円盤状絶縁体9は、上
層コイル端部4bと下層コイル端部5bとの間に介設さ
れる。尚、外側円盤絶縁体9及び内側円盤状絶縁体10
は必ずしも同一材料ではなく、例えば、紙,プラスチッ
ク,ガラス入りテープ等であればよい。
【0034】補強部材11の断面図を図8に示す。補強
部材11は、金属比(樹脂など)高強度な剛体からな
り、内筒部11aとその一端からフランジ状に延在する
輪板部11bと輪板部11bの外周から内筒部11aと
同軸状に延在する外筒部11cとからなる。絶縁リング
8を図1に示す。絶縁リング8は補強部材11が導通性
の物質により形成される場合に必要であり、電気絶縁性
を有する薄肉樹脂成形部材からなる鍔状部材である。内
側の輪板部81と、この輪板部81の外周から軸方向に
延在する円筒部82と、この円筒部82の先端から外周
側へ延在する外側の輪板部83とからなる。
部材11は、金属比(樹脂など)高強度な剛体からな
り、内筒部11aとその一端からフランジ状に延在する
輪板部11bと輪板部11bの外周から内筒部11aと
同軸状に延在する外筒部11cとからなる。絶縁リング
8を図1に示す。絶縁リング8は補強部材11が導通性
の物質により形成される場合に必要であり、電気絶縁性
を有する薄肉樹脂成形部材からなる鍔状部材である。内
側の輪板部81と、この輪板部81の外周から軸方向に
延在する円筒部82と、この円筒部82の先端から外周
側へ延在する外側の輪板部83とからなる。
【0035】そして、ローター3を絶縁処理するととも
に導体を順次組付ける工程について図1を参照して説明
する。まず、一対の内側円盤状絶縁体10をローター3
の両端面に同時又は順次に密着(接着又は組付)させ、
ローター3の両端面の絶縁を行う。次に、スロット内絶
縁体7をローター3のスロット2aへその径方向外周側
あるいは軸方向から挿入する。この時、スロット内絶縁
体7を図示しない治具にて径方向外周側から保持する。
に導体を順次組付ける工程について図1を参照して説明
する。まず、一対の内側円盤状絶縁体10をローター3
の両端面に同時又は順次に密着(接着又は組付)させ、
ローター3の両端面の絶縁を行う。次に、スロット内絶
縁体7をローター3のスロット2aへその径方向外周側
あるいは軸方向から挿入する。この時、スロット内絶縁
体7を図示しない治具にて径方向外周側から保持する。
【0036】次に、下層コイル5を1スロット毎順次に
挿入する。なお、この下層コイル5を1スロット毎順次
に挿入する状態を図14を参照して以下に説明する。下
層コイル5を各スロットに径方向外周側からスロット2
aの底部まで組付ける。この時、最初の1スロット目の
組付けはスロット2aと下層コイル5の下層コイル辺5
aをほぼ平行に位置させ、そのまま径方向外周側から中
心方向へ挿入することが出来るが、2スロット目以降の
組付けは、先に挿入した導体5の下層コイル端部5bが
干渉するので、スロット2aと組付け予定の下層コイル
5の下層コイル辺5aを下層コイル辺5aの長手方向を
軸心として所定角度だけ旋回させた状態からやや捻りな
がら、スロット2a内へ挿入する。この時、下層コイル
5を図示しない治具にて径方向外周側から保持する。
挿入する。なお、この下層コイル5を1スロット毎順次
に挿入する状態を図14を参照して以下に説明する。下
層コイル5を各スロットに径方向外周側からスロット2
aの底部まで組付ける。この時、最初の1スロット目の
組付けはスロット2aと下層コイル5の下層コイル辺5
aをほぼ平行に位置させ、そのまま径方向外周側から中
心方向へ挿入することが出来るが、2スロット目以降の
組付けは、先に挿入した導体5の下層コイル端部5bが
干渉するので、スロット2aと組付け予定の下層コイル
5の下層コイル辺5aを下層コイル辺5aの長手方向を
軸心として所定角度だけ旋回させた状態からやや捻りな
がら、スロット2a内へ挿入する。この時、下層コイル
5を図示しない治具にて径方向外周側から保持する。
【0037】なお、スロット2aに下層コイル5の導体
5aを挿入した状態を示す部分断面図を図15に示す。
また、多数の下層コイル5を一度に組付ける方法も可能
であり、多数の下層コイル5を複数のスロット2aに挿
入する状態、即ち、下層コイル5を数本(3本位)を一
つのコイル群とし、このコイル群を複数に分けて挿入す
る状態を図16に示し、それを説明する。
5aを挿入した状態を示す部分断面図を図15に示す。
また、多数の下層コイル5を一度に組付ける方法も可能
であり、多数の下層コイル5を複数のスロット2aに挿
入する状態、即ち、下層コイル5を数本(3本位)を一
つのコイル群とし、このコイル群を複数に分けて挿入す
る状態を図16に示し、それを説明する。
【0038】下層コイル5の径方向外周側には、下層コ
イル5を保持、挿入する内円周面部を有する図示されな
い治具が配設されている。ローター3の外周部に所定数
量の下層コイル5を保持する図示されない治具を配置
し、各下層コイル5の下層コイル辺5aをスロット2a
と平行に保持する。図示されない治具を径方向外周側か
ら中心方向に移動させて複数の下層コイル5を同時に径
方向外周側からスロット2aの底部に組付ける。
イル5を保持、挿入する内円周面部を有する図示されな
い治具が配設されている。ローター3の外周部に所定数
量の下層コイル5を保持する図示されない治具を配置
し、各下層コイル5の下層コイル辺5aをスロット2a
と平行に保持する。図示されない治具を径方向外周側か
ら中心方向に移動させて複数の下層コイル5を同時に径
方向外周側からスロット2aの底部に組付ける。
【0039】次に、一対の外側円盤状絶縁体9を同時又
は順次に組付ける。図1に示すように外側円盤状絶縁体
9を下層コイル5の下層コイル端部5bの外側端面に接
するまで挿入する。なお、この挿入したスロット内絶縁
体6は、図示されない治具にて保持されている。従来
は、高価な皮膜付電線や導体に絶縁テープ等を巻付けて
絶縁処理を行い、工数とコストを必要としていた。とこ
ろが、本実施例を用いると安価な裸の導体とプレス加工
や樹脂成形などにより安価に製造された絶縁部材を組合
わせるのみで絶縁処理が可能となる。また、板材から成
形する導体だけでなく、線材などから形成された導体に
も適応可能である。更に、断面がU字状(略コ字状)の
絶縁物と導体を全てローターの径方向から積み重ねる方
式にて組立て可能となり、簡単な作業で熟練を必要とせ
ず、回転子を製造することができる。自動化にあたって
も、簡単な構造で安価な設備で自動化可能となる。
は順次に組付ける。図1に示すように外側円盤状絶縁体
9を下層コイル5の下層コイル端部5bの外側端面に接
するまで挿入する。なお、この挿入したスロット内絶縁
体6は、図示されない治具にて保持されている。従来
は、高価な皮膜付電線や導体に絶縁テープ等を巻付けて
絶縁処理を行い、工数とコストを必要としていた。とこ
ろが、本実施例を用いると安価な裸の導体とプレス加工
や樹脂成形などにより安価に製造された絶縁部材を組合
わせるのみで絶縁処理が可能となる。また、板材から成
形する導体だけでなく、線材などから形成された導体に
も適応可能である。更に、断面がU字状(略コ字状)の
絶縁物と導体を全てローターの径方向から積み重ねる方
式にて組立て可能となり、簡単な作業で熟練を必要とせ
ず、回転子を製造することができる。自動化にあたって
も、簡単な構造で安価な設備で自動化可能となる。
【0040】なお、上記工程では、スロット2a内に、
1つの下層コイル5毎に挿入、または、多数の下層コイ
ル5を一度に挿入しているが、全てのスロット2aに対
応する本数の下層コイル5を全てのスロット2a内に全
て同時に挿入してもよい。また、上層コイル4も同様で
ある。次に、上層コイル4と下層コイル5の先端部であ
る接続部4c、5cを接合し、電機子コイル構造を得る
ための工程を説明する。この説明の前に、接続部4c、
5cの接続は、図17の上層コイル4及び下層コイル5
の配置状態を示す概略斜視図に示すように、同一スロッ
ト内に配設された上層コイル4の接続部4cと下層コイ
ル5の接続部5cとが接続されるのではなく、別のスロ
ット内に配設された下層コイル5の接続部5cと上記上
層コイル4の接続部4cとが接続される。図18は、上
層コイル4と下層コイル5との結線を模式的に示したも
ので、上層コイル4の上層コイル端部4bの外周面上に
ブラシ900が配設されているものが示されている。
1つの下層コイル5毎に挿入、または、多数の下層コイ
ル5を一度に挿入しているが、全てのスロット2aに対
応する本数の下層コイル5を全てのスロット2a内に全
て同時に挿入してもよい。また、上層コイル4も同様で
ある。次に、上層コイル4と下層コイル5の先端部であ
る接続部4c、5cを接合し、電機子コイル構造を得る
ための工程を説明する。この説明の前に、接続部4c、
5cの接続は、図17の上層コイル4及び下層コイル5
の配置状態を示す概略斜視図に示すように、同一スロッ
ト内に配設された上層コイル4の接続部4cと下層コイ
ル5の接続部5cとが接続されるのではなく、別のスロ
ット内に配設された下層コイル5の接続部5cと上記上
層コイル4の接続部4cとが接続される。図18は、上
層コイル4と下層コイル5との結線を模式的に示したも
ので、上層コイル4の上層コイル端部4bの外周面上に
ブラシ900が配設されているものが示されている。
【0041】次に、図2に示される回転子の半断面図に
おいて、接続部4c、5cは径方向に重ねられ、それら
の先端部分がTIG(タングステン、イナート、ガス)
溶接により連続溶接される。縦型の溶接機の例を以下に
説明するが、ワーク600、即ち、ローター3に下層コ
イル5、上層コイル4、スロット内絶縁体7、スロット
内絶縁体6、内側円盤状絶縁体10、及び外側円盤状絶
縁体9が組付けられたものを回転させる回転軸を水平に
保持する横型タイプも可能である。
おいて、接続部4c、5cは径方向に重ねられ、それら
の先端部分がTIG(タングステン、イナート、ガス)
溶接により連続溶接される。縦型の溶接機の例を以下に
説明するが、ワーク600、即ち、ローター3に下層コ
イル5、上層コイル4、スロット内絶縁体7、スロット
内絶縁体6、内側円盤状絶縁体10、及び外側円盤状絶
縁体9が組付けられたものを回転させる回転軸を水平に
保持する横型タイプも可能である。
【0042】まず、溶接機の構成を図19、図20にて
説明する。なお、図19は、上層コイル4の接続部4c
と下層コイル5の接続部5cとの溶接を行うブロック図
であり、図20は、図19の装置の溶接動作を示す模式
部分断面図である。130は溶接電源、131はアーク
のオン・オフ、アークの出力制御を行う溶接コントロー
ラー用のパワースイッチング素子、132は動作制御用
のコンピューター又はシーケンサー、133はモータ1
45のオン・オフ及びスピード制御を行うモーター制御
ユニット、134は溶接状態を安定せさる為のシールド
ガス供給するためのシールドガス供給装置、135は溶
接に必要な高周波電圧を発生するための高周波発生装
置、136はトーチ内部に冷却水を循環させる冷却水供
給装置、137はワーク600を保持しながらワーク6
00の回転に追従するワーク保持具、138はワーク6
00を保持しながらワーク600を回転させるワーク保
持具、139は減速機、140は溶接トーチ、141は
アーク、142はアース及び上層コイル冷却治具、14
3は下層コイル冷却治具、145はモーター、146は
ベースである。
説明する。なお、図19は、上層コイル4の接続部4c
と下層コイル5の接続部5cとの溶接を行うブロック図
であり、図20は、図19の装置の溶接動作を示す模式
部分断面図である。130は溶接電源、131はアーク
のオン・オフ、アークの出力制御を行う溶接コントロー
ラー用のパワースイッチング素子、132は動作制御用
のコンピューター又はシーケンサー、133はモータ1
45のオン・オフ及びスピード制御を行うモーター制御
ユニット、134は溶接状態を安定せさる為のシールド
ガス供給するためのシールドガス供給装置、135は溶
接に必要な高周波電圧を発生するための高周波発生装
置、136はトーチ内部に冷却水を循環させる冷却水供
給装置、137はワーク600を保持しながらワーク6
00の回転に追従するワーク保持具、138はワーク6
00を保持しながらワーク600を回転させるワーク保
持具、139は減速機、140は溶接トーチ、141は
アーク、142はアース及び上層コイル冷却治具、14
3は下層コイル冷却治具、145はモーター、146は
ベースである。
【0043】次に溶接部の詳細を図20を参照して説明
する。13は溶接部であり、上層コイル4および下層コ
イル5の先端部を重ねた部分である。ワーク600は円
筒状のワーク保持具138にて保持され、所定の回転ス
ピードで駆動される。TIG溶接のトーチ140は、タ
ングステン電極、冷却水循環路、シールドガスノズルか
ら構成されている。トーチ140の先端からアーク14
1が放出され、その熱エネルギーによって溶接部13が
溶融・冷却・接合される。アース(接地)と上層コイル
5の冷却治具142は、溶接部13の近傍までワーク6
00を覆うことにより、溶接部13以外の溶融を防止す
ることができる。
する。13は溶接部であり、上層コイル4および下層コ
イル5の先端部を重ねた部分である。ワーク600は円
筒状のワーク保持具138にて保持され、所定の回転ス
ピードで駆動される。TIG溶接のトーチ140は、タ
ングステン電極、冷却水循環路、シールドガスノズルか
ら構成されている。トーチ140の先端からアーク14
1が放出され、その熱エネルギーによって溶接部13が
溶融・冷却・接合される。アース(接地)と上層コイル
5の冷却治具142は、溶接部13の近傍までワーク6
00を覆うことにより、溶接部13以外の溶融を防止す
ることができる。
【0044】下層コイル冷却治具143は、シャフト1
と下層コイル5の先端部間に挿入され、下層コイル5の
先端部(接続部)5cを外周側へ押し拡げることで、上
下層コイル4、5の両先端部(接続部)4c、5c間の
隙間を無くし、被溶接箇所を安定に保持する。ワーク6
00は下層コイル冷却治具143、アース及び上層コイ
ル冷却治具142、ワーク保持具138と一体でモータ
145により所定の回転スピードで回転する。トーチ1
40はベースに保持されるが、先端部の位置、姿勢等は
可変となっており、溶接部13の形状、回転速度、アー
ク出力等により適宜調整される。
と下層コイル5の先端部間に挿入され、下層コイル5の
先端部(接続部)5cを外周側へ押し拡げることで、上
下層コイル4、5の両先端部(接続部)4c、5c間の
隙間を無くし、被溶接箇所を安定に保持する。ワーク6
00は下層コイル冷却治具143、アース及び上層コイ
ル冷却治具142、ワーク保持具138と一体でモータ
145により所定の回転スピードで回転する。トーチ1
40はベースに保持されるが、先端部の位置、姿勢等は
可変となっており、溶接部13の形状、回転速度、アー
ク出力等により適宜調整される。
【0045】この溶接の特徴は、ワーク600とワーク
保持具137、下層コイル冷却治具143、アース及び
上層コイル冷却治具142、ワーク保持具138を一体
で所定の速度で回転運動させる点である。TIG溶接の
採用により、従来の回転子で用いられていたフュージン
グ、超音波溶接等に比較して溶接速度が極めて高速化で
きる。特に、ワーク600を回転させながら連続接合で
きることは、生産性の格段の向上に有効である。但し、
本実施例では縦型でトーチ140が一つの場合を説明し
たが、より作業効率を向上させる為には、トーチ140
を複数配置することも可能である。
保持具137、下層コイル冷却治具143、アース及び
上層コイル冷却治具142、ワーク保持具138を一体
で所定の速度で回転運動させる点である。TIG溶接の
採用により、従来の回転子で用いられていたフュージン
グ、超音波溶接等に比較して溶接速度が極めて高速化で
きる。特に、ワーク600を回転させながら連続接合で
きることは、生産性の格段の向上に有効である。但し、
本実施例では縦型でトーチ140が一つの場合を説明し
たが、より作業効率を向上させる為には、トーチ140
を複数配置することも可能である。
【0046】上述の説明のTIG溶接の他にレーザー溶
接を用いることや、回転子の姿勢を傾けることなども、
溶接性の向上に寄与する。次に、上層コイル4及び下層
コイル5が回転時の遠心力でスロット2a内から飛び出
さないよう補強するために、電機子鉄心2の外周に突出
する突起2fを折り曲げる工程を図21、図22、図2
3を参照して説明する。なお、図21は、ラミネーショ
ンコア2の突起2fを倒す工程を示す模式図であり、図
22は、図21の模式斜視図であり、図23は、スロッ
ト2a近傍の部分断面図である。
接を用いることや、回転子の姿勢を傾けることなども、
溶接性の向上に寄与する。次に、上層コイル4及び下層
コイル5が回転時の遠心力でスロット2a内から飛び出
さないよう補強するために、電機子鉄心2の外周に突出
する突起2fを折り曲げる工程を図21、図22、図2
3を参照して説明する。なお、図21は、ラミネーショ
ンコア2の突起2fを倒す工程を示す模式図であり、図
22は、図21の模式斜視図であり、図23は、スロッ
ト2a近傍の部分断面図である。
【0047】工程を順に説明すると、まず、スロット開
口に隣接してV字形状に突出する一対の突起2fの間に
位置して径方向に中心軸が延延する細幅のかしめパンチ
(爪倒し板)151、先端が略平坦の広幅のかしめパン
チ(爪倒し板)152を互いに所定角度ずれて設ける。
そして、中心方向へ動くかしめパンチ151を突起2f
間の溝部2gに挿入し、突起2fを矢印153方向に若
干変形させ、次に、かしめパンチ151を引き上げた
後、矢印154に示す方向にロータ3を回転させ、再度
位置決めし、かしめパンチ152の中心方向への移動に
より突起2fを矢印155方向に変形させ、スロット2
aを塞ぐ。この実施例の2段折り曲げ法によれば、その
後、ローター3の外周部を切削加工などにより仕上げを
行う必要がなく、格段の生産性向上が実現する。また、
スロット内絶縁体6、7の上端部も同時に折り曲げら
れ、突起2fと上層コイル辺4aとの間の絶縁を行うと
ともにスロット内絶縁体6、7の保持も行う。
口に隣接してV字形状に突出する一対の突起2fの間に
位置して径方向に中心軸が延延する細幅のかしめパンチ
(爪倒し板)151、先端が略平坦の広幅のかしめパン
チ(爪倒し板)152を互いに所定角度ずれて設ける。
そして、中心方向へ動くかしめパンチ151を突起2f
間の溝部2gに挿入し、突起2fを矢印153方向に若
干変形させ、次に、かしめパンチ151を引き上げた
後、矢印154に示す方向にロータ3を回転させ、再度
位置決めし、かしめパンチ152の中心方向への移動に
より突起2fを矢印155方向に変形させ、スロット2
aを塞ぐ。この実施例の2段折り曲げ法によれば、その
後、ローター3の外周部を切削加工などにより仕上げを
行う必要がなく、格段の生産性向上が実現する。また、
スロット内絶縁体6、7の上端部も同時に折り曲げら
れ、突起2fと上層コイル辺4aとの間の絶縁を行うと
ともにスロット内絶縁体6、7の保持も行う。
【0048】なお、本工程は先に説明した下層コイル
4、上層コイル5の上記溶接工程より前に実施してもな
んら問題ない。次に、絶縁部材である絶縁リング8の組
付けについて説明する。絶縁リング8の形状について
は、図1の回転子の組み立て状態を模式斜視図に図示さ
れた絶縁リング8で説明する。
4、上層コイル5の上記溶接工程より前に実施してもな
んら問題ない。次に、絶縁部材である絶縁リング8の組
付けについて説明する。絶縁リング8の形状について
は、図1の回転子の組み立て状態を模式斜視図に図示さ
れた絶縁リング8で説明する。
【0049】絶縁リング8は膜状あるいは板状の絶縁材
料からプレスマシーンで打ち抜いて形成されるか又は樹
脂材料から成形加工される。次に、絶縁リング8をロー
ター3の両端に上層コイル4の上層コイル端部4bに接
するまで挿入する。または、後述する補強部材11のロ
ーター3と接する側に予め装着し、補強部材11と同時
にローター3へ装着してもよい。
料からプレスマシーンで打ち抜いて形成されるか又は樹
脂材料から成形加工される。次に、絶縁リング8をロー
ター3の両端に上層コイル4の上層コイル端部4bに接
するまで挿入する。または、後述する補強部材11のロ
ーター3と接する側に予め装着し、補強部材11と同時
にローター3へ装着してもよい。
【0050】次に、上層コイル4の上層コイル端部4b
の外側端面(整流子面)12(図2参照)を図24にて
示すようにプレス機などにより押圧して平面度の改善を
実施する工程について説明する。治具は、被加工物の下
部受け治具163と、上部押さえ治具161と、整流子
面12を整形する加圧治具162とで構成される。加工
は、治具161、163にて被加工物を保持しつつ加圧
治具162を矢印164方向へ押圧加工することによ
り、整流子として用いる上層コイル端部4bの凹凸を平
滑に整形する。本工程は、上層コイル4の装着前に単独
または複数同時に実施してもよいし、補強部材11の装
着の前後を問わず、実施してもよい。本工程により構成
部品の寸法誤差(特に厚さ)を容易に吸収でき、回転子
全体としての機械的強度も改善できる。使用環境によっ
ては、整流子面の仕上げ加工(切削、研削)が不要とな
り、高価な設備や、ランニングコストが不要となる。
の外側端面(整流子面)12(図2参照)を図24にて
示すようにプレス機などにより押圧して平面度の改善を
実施する工程について説明する。治具は、被加工物の下
部受け治具163と、上部押さえ治具161と、整流子
面12を整形する加圧治具162とで構成される。加工
は、治具161、163にて被加工物を保持しつつ加圧
治具162を矢印164方向へ押圧加工することによ
り、整流子として用いる上層コイル端部4bの凹凸を平
滑に整形する。本工程は、上層コイル4の装着前に単独
または複数同時に実施してもよいし、補強部材11の装
着の前後を問わず、実施してもよい。本工程により構成
部品の寸法誤差(特に厚さ)を容易に吸収でき、回転子
全体としての機械的強度も改善できる。使用環境によっ
ては、整流子面の仕上げ加工(切削、研削)が不要とな
り、高価な設備や、ランニングコストが不要となる。
【0051】次に、補強部材11の装着工程について説
明する。図8に補強部材11の断面形状の一例を示す。
補強部材11は例えば、プレス加工・鍛造・切削・樹脂
成形などにより得られる。工程を説明すると、図8に示
す補強部材11の内筒部11aがシャフト1に圧入され
る。補強部材11を矢印110方向に押圧すると、補強
部材11の外筒部端303の先端が絶縁リング8を介し
て上層コイル4の上層コイル端部4bを押圧、保持す
る。これにより下層コイル5及び上層コイル4が強固に
保持される。
明する。図8に補強部材11の断面形状の一例を示す。
補強部材11は例えば、プレス加工・鍛造・切削・樹脂
成形などにより得られる。工程を説明すると、図8に示
す補強部材11の内筒部11aがシャフト1に圧入され
る。補強部材11を矢印110方向に押圧すると、補強
部材11の外筒部端303の先端が絶縁リング8を介し
て上層コイル4の上層コイル端部4bを押圧、保持す
る。これにより下層コイル5及び上層コイル4が強固に
保持される。
【0052】次に、整流子面12の樹脂補強について説
明する。液状樹脂を用いて滴下法にて補強する場合と、
粉体状の樹脂を用いて流動浸漬(ディップ)法または静
電塗装法にて補強する場合が挙げられる。液状樹脂滴下
法の例を図25、図26に示す。図25は液状樹脂の滴
下工程を示し、図26は樹脂の吹き切り工程を示す。こ
れらの2工程は同一のユニットで順次に加工してもよい
し、別ユニットとしてもよい。
明する。液状樹脂を用いて滴下法にて補強する場合と、
粉体状の樹脂を用いて流動浸漬(ディップ)法または静
電塗装法にて補強する場合が挙げられる。液状樹脂滴下
法の例を図25、図26に示す。図25は液状樹脂の滴
下工程を示し、図26は樹脂の吹き切り工程を示す。こ
れらの2工程は同一のユニットで順次に加工してもよい
し、別ユニットとしてもよい。
【0053】図25に示すように、ワーク600は上部
保持治具173と下部保持治具178とで保持され、モ
ーター176aと減速機176bにより治具と一体に矢
印178の方向に回転し、液状樹脂172が樹脂供給機
構171(樹脂滴下ノズル)により上層コイル4の上層
コイル端部4bの外周面(整流子面)上に供給、滴下さ
れる。
保持治具173と下部保持治具178とで保持され、モ
ーター176aと減速機176bにより治具と一体に矢
印178の方向に回転し、液状樹脂172が樹脂供給機
構171(樹脂滴下ノズル)により上層コイル4の上層
コイル端部4bの外周面(整流子面)上に供給、滴下さ
れる。
【0054】図26に示す吹き切り工程では、ワーク6
00は滴下工程と同様に回転させられている。整流子面
では、エアノズル180にて内側から外側へエアを吹き
つけ、ワーク600の外側で、吸引ノズル179にて飛
散した樹脂を吸引する。なお、従来は、モールド樹脂型
整流子をラミネーションコア2と別に製作してきた。こ
のモールド樹脂型整流子の製造には多大の労力を必要と
して高価であった。ところが本発明では別に整流子を作
る必要がなく、回転子の製造工程中に整流子面に樹脂液
を滴下し、分散、平坦化させるだけで整流子面の製作及
び本体の補強を実現できる。
00は滴下工程と同様に回転させられている。整流子面
では、エアノズル180にて内側から外側へエアを吹き
つけ、ワーク600の外側で、吸引ノズル179にて飛
散した樹脂を吸引する。なお、従来は、モールド樹脂型
整流子をラミネーションコア2と別に製作してきた。こ
のモールド樹脂型整流子の製造には多大の労力を必要と
して高価であった。ところが本発明では別に整流子を作
る必要がなく、回転子の製造工程中に整流子面に樹脂液
を滴下し、分散、平坦化させるだけで整流子面の製作及
び本体の補強を実現できる。
【0055】次に、上記で説明した補強の為の樹脂材料
の硬化処理と回転子内部の応力除去の為の加熱工程につ
いて説明する。加熱炉などに回転子を投入し、回転子の
最悪使用環境に近似の熱的状態とする。樹脂材料の硬化
温度が、回転子の最悪使用環境よりも高温の場合は、樹
脂材料の硬化温度に炉温を設定する。樹脂材料を含む構
造においては、使用環境により、熱膨張、樹脂内部の残
留ガス分の揮発などにより整流子面の寸法が変化し回転
子の性能の劣化を招くことがあり、本工程のように、製
造時に、使用環境に近似の状態に回転子を晒したのち、
整流子面の仕上げ加工を実施すると寸法精度が安定する
効果が得られる。当然のごとく、樹脂材料を用いて下層
コイル5及び上層コイル4を補強しない場合は、この加
熱工程を省略することは可能であるが、樹脂を使用しな
い場合でも導体自体に残留する内部応力除去の効果もあ
るので加熱工程だけを実施してもよい。
の硬化処理と回転子内部の応力除去の為の加熱工程につ
いて説明する。加熱炉などに回転子を投入し、回転子の
最悪使用環境に近似の熱的状態とする。樹脂材料の硬化
温度が、回転子の最悪使用環境よりも高温の場合は、樹
脂材料の硬化温度に炉温を設定する。樹脂材料を含む構
造においては、使用環境により、熱膨張、樹脂内部の残
留ガス分の揮発などにより整流子面の寸法が変化し回転
子の性能の劣化を招くことがあり、本工程のように、製
造時に、使用環境に近似の状態に回転子を晒したのち、
整流子面の仕上げ加工を実施すると寸法精度が安定する
効果が得られる。当然のごとく、樹脂材料を用いて下層
コイル5及び上層コイル4を補強しない場合は、この加
熱工程を省略することは可能であるが、樹脂を使用しな
い場合でも導体自体に残留する内部応力除去の効果もあ
るので加熱工程だけを実施してもよい。
【0056】次に、上記の整流子面の樹脂補強工程を実
施した場合に必要に応じて実施される整流子セグメント
間のアンダーカット加工について説明する。アンダーカ
ット加工方法については、いくつかの方式が考えられる
が、例えば、図27に示すように整流子片間が直線的な
溝である場合は、カッターによるアンダーカット法にて
加工し、図28に示すように整流子片間が曲線的な溝で
ある場合はレーザーにより加工する事例を説明する。
施した場合に必要に応じて実施される整流子セグメント
間のアンダーカット加工について説明する。アンダーカ
ット加工方法については、いくつかの方式が考えられる
が、例えば、図27に示すように整流子片間が直線的な
溝である場合は、カッターによるアンダーカット法にて
加工し、図28に示すように整流子片間が曲線的な溝で
ある場合はレーザーにより加工する事例を説明する。
【0057】まず、カッターによるアンダーカット法を
説明する。図2に示す整流子面12の軸方向矢視平面図
を図27に示す。加工部位は、図中において整流子面と
して使用される上層コイル4の各上層コイル端部4b間
の樹脂充填のアンダカット溝形成予定領域(図では斜線
部)182aであり、中心軸に対して角度θだけ捻じれ
ている。領域182aをアンダーカット加工する加工機
を図29に示す。この加工機は、カッター駆動源(モー
ター等)181a、回転力を分岐させる機構181b、
回転力の方向を変換させる機構181c、カッター(継
手付) 181d、被加工物の位置決め及び保持機構18
1e、分岐後のカッター駆動軸181f、181f’で
構成される。カッター181dはワーク600の軸心に
対して角度θだけ捻られた位置に位置決めされる(図2
7の領域182aに黒くぬり潰して示す)。駆動源18
1aで発生した回転力は分岐機構181bにより必要軸
数だけ分岐され、回転方向を変換する機構181cにて
必要な方向に変換された後、カッター181dに伝達さ
れる。ワーク600は矢印181hの方向へ回転し、所
定の角度(カッター181dと領域182aとが一致す
る角度)に位置決めされる。位置決め後、矢印181g
の方向へ被加工物を送ることで所定のアンダーカット加
工を実施する。一箇所毎の加工では、効率が悪いので、
カッター駆動軸181f’にも回転力を分岐して、別の
部位でもカッターを装備して同時加工できる構造とす
る。
説明する。図2に示す整流子面12の軸方向矢視平面図
を図27に示す。加工部位は、図中において整流子面と
して使用される上層コイル4の各上層コイル端部4b間
の樹脂充填のアンダカット溝形成予定領域(図では斜線
部)182aであり、中心軸に対して角度θだけ捻じれ
ている。領域182aをアンダーカット加工する加工機
を図29に示す。この加工機は、カッター駆動源(モー
ター等)181a、回転力を分岐させる機構181b、
回転力の方向を変換させる機構181c、カッター(継
手付) 181d、被加工物の位置決め及び保持機構18
1e、分岐後のカッター駆動軸181f、181f’で
構成される。カッター181dはワーク600の軸心に
対して角度θだけ捻られた位置に位置決めされる(図2
7の領域182aに黒くぬり潰して示す)。駆動源18
1aで発生した回転力は分岐機構181bにより必要軸
数だけ分岐され、回転方向を変換する機構181cにて
必要な方向に変換された後、カッター181dに伝達さ
れる。ワーク600は矢印181hの方向へ回転し、所
定の角度(カッター181dと領域182aとが一致す
る角度)に位置決めされる。位置決め後、矢印181g
の方向へ被加工物を送ることで所定のアンダーカット加
工を実施する。一箇所毎の加工では、効率が悪いので、
カッター駆動軸181f’にも回転力を分岐して、別の
部位でもカッターを装備して同時加工できる構造とす
る。
【0058】図30に加工部の詳細を図示する。カッタ
ー181dは矢印183aの方向に回転している。ワー
ク600は矢印181gの方向に送られ、上層コイル4
の上層コイル端部4bの整流子面12は斜線部183b
で示す断面形状で除去加工される。図31に上層コイル
端部4b間の間隔はカッター181dの幅より狭くされ
ることが好ましい。
ー181dは矢印183aの方向に回転している。ワー
ク600は矢印181gの方向に送られ、上層コイル4
の上層コイル端部4bの整流子面12は斜線部183b
で示す断面形状で除去加工される。図31に上層コイル
端部4b間の間隔はカッター181dの幅より狭くされ
ることが好ましい。
【0059】図32に送り寸法の詳細を示す。185a
はブラシである。アンダーカットによる除去部183b
の深さは、0.5mm以上である、絶縁体9を突き破ら
ない、かつ、カッター181dが溶接部13に接触しな
いという三条件を同時に満足する寸法とする。本実施例
によれば、上層コイル端部4b間の樹脂領域が平面方向
において屈曲乃至湾曲していてもアンダカット溝を形成
できるという優れた利点がある。
はブラシである。アンダーカットによる除去部183b
の深さは、0.5mm以上である、絶縁体9を突き破ら
ない、かつ、カッター181dが溶接部13に接触しな
いという三条件を同時に満足する寸法とする。本実施例
によれば、上層コイル端部4b間の樹脂領域が平面方向
において屈曲乃至湾曲していてもアンダカット溝を形成
できるという優れた利点がある。
【0060】次に、上層コイル端部4b、4b間の間の
樹脂領域が曲線変化する場合のレーザーによるアンダー
カット方法について説明する。加工領域は図28に示す
ように、図27の溝と異なり曲線状に曲がっている。こ
の形状は、上層コイル端部4bの面積を大きく取れて整
流性能の向上に効果がある。まず図33にレーザーアン
ダーカット加工機の概念図を示す。加工機は、ワーク6
00の保持機構191b、レーザーの照射部191d、
レーザーの位置決め機構191e、レーザー発振装置1
91fで構成される。ワーク600は所定の位置に保持
機構191bにより保持されている。レーザー照射機1
91dは位置決め機構(カム又はサーボモータ)191
eにより所定の曲線の軌跡を描くよう制御される。この
方式を使用することにより、従来のカッターでは加工不
能な任意の曲線形状のアンダーカット加工が可能とな
る。
樹脂領域が曲線変化する場合のレーザーによるアンダー
カット方法について説明する。加工領域は図28に示す
ように、図27の溝と異なり曲線状に曲がっている。こ
の形状は、上層コイル端部4bの面積を大きく取れて整
流性能の向上に効果がある。まず図33にレーザーアン
ダーカット加工機の概念図を示す。加工機は、ワーク6
00の保持機構191b、レーザーの照射部191d、
レーザーの位置決め機構191e、レーザー発振装置1
91fで構成される。ワーク600は所定の位置に保持
機構191bにより保持されている。レーザー照射機1
91dは位置決め機構(カム又はサーボモータ)191
eにより所定の曲線の軌跡を描くよう制御される。この
方式を使用することにより、従来のカッターでは加工不
能な任意の曲線形状のアンダーカット加工が可能とな
る。
【0061】次に、整流子面の仕上げ加工であるが、使
用状況や、製品の要求精度によっては、上記の整流子面
の整形工程に追加して、切削、研削等によって整流子面
を仕上げ加工する。その後、必要に応じて電気的検査や
バランス検査、寸法検査等を実施して回転子を完成させ
る。 〔実施例1の効果〕本発明の回転子の製造方法において
は、上層コイル辺4aの両端に、上層コイル辺4aに対
して略直角に電気的に接続され、上層コイル辺4aを中
心として周方向にそれぞれ所定角度方向傾斜した一対の
上層コイル端部4bを有する上層コイル4と、下層コイ
ル辺5aの両端に、下層コイル辺5aに対して略直角に
電気的に接続され、下層コイル辺5aを中心として周方
向にそれぞれ所定角度方向傾斜した一対の下層コイル端
部5bを有する下層コイル5とを予め準備して、この準
備した両コイル4、5を電機子鉄心のそれぞれスロット
2a内に径方向外周側から挿入する工程とし、次に、上
層コイル端部4bの接続部4cと別のスロット2aに挿
入された下層コイル5の下層コイル端部5bの接続部5
cとを接合する工程としたので、従来のように電機子鉄
心のスロット内にコイルを挿入した後、スロットから突
出したコイル突出部を所定の長さに切断し、切断したコ
イル突出部を電機子鉄心の軸方向端面側に曲げつつ、電
機子鉄心の周方向に所定角度に傾斜させる工程、即ち複
雑な線ひねり工程が必要が必要なく、コイル突出部を正
確な形状にできる。
用状況や、製品の要求精度によっては、上記の整流子面
の整形工程に追加して、切削、研削等によって整流子面
を仕上げ加工する。その後、必要に応じて電気的検査や
バランス検査、寸法検査等を実施して回転子を完成させ
る。 〔実施例1の効果〕本発明の回転子の製造方法において
は、上層コイル辺4aの両端に、上層コイル辺4aに対
して略直角に電気的に接続され、上層コイル辺4aを中
心として周方向にそれぞれ所定角度方向傾斜した一対の
上層コイル端部4bを有する上層コイル4と、下層コイ
ル辺5aの両端に、下層コイル辺5aに対して略直角に
電気的に接続され、下層コイル辺5aを中心として周方
向にそれぞれ所定角度方向傾斜した一対の下層コイル端
部5bを有する下層コイル5とを予め準備して、この準
備した両コイル4、5を電機子鉄心のそれぞれスロット
2a内に径方向外周側から挿入する工程とし、次に、上
層コイル端部4bの接続部4cと別のスロット2aに挿
入された下層コイル5の下層コイル端部5bの接続部5
cとを接合する工程としたので、従来のように電機子鉄
心のスロット内にコイルを挿入した後、スロットから突
出したコイル突出部を所定の長さに切断し、切断したコ
イル突出部を電機子鉄心の軸方向端面側に曲げつつ、電
機子鉄心の周方向に所定角度に傾斜させる工程、即ち複
雑な線ひねり工程が必要が必要なく、コイル突出部を正
確な形状にできる。
【0062】また、予め所定形状に形成したコイル4、
5を単に、電機子鉄心2の径方向外周側から挿入し、両
接続部4c、5cを接合するのみで、コイル4、5の組
み付けが完了するので、組み付け性が飛躍的に向上でき
る。さらに、下層コイル5をスロット2a内に挿入する
前に、電機子鉄心2の端面に内側円盤状絶縁体10を装
着し、下層コイル5を挿入した後、下層コイル端部5b
の上へ軸方向から外側円盤状絶縁体9を装着し、その
後、上層コイル4を挿入する。もしくは、U字状断面を
もつスロット内絶縁体7、下層コイル5、U字状断面を
もつスロット内絶縁体6及び上層コイル4を上記順番に
電機子鉄心2の径方向外周側からスロット2a内に押し
込み、その後、電機子鉄心2のスロット2aに隣接する
スロット開口狭窄用の突起2fをスロット開口側へ塑性
変形してスロット2a開口を狭窄してスロット内絶縁体
6の上部をスロット2a開口閉塞側へ折り曲げる。この
ような方法にすれば、電機子鉄心2の両端面に、内側円
盤状絶縁体10、下層コイル端部5b、及び外側円盤状
絶縁体9を順次積み重ねて組み立てるだけの工程で、電
機子鉄心2の端部(コイルエンド部)での下層コイル5
と電機子鉄心2との間に発生するアース不良、並びに下
層コイル5と上層コイル4との間に発生するレアアース
を確実に防止することができる。従来では電機子鉄心に
粉体塗装をしたり、絶縁体を装着することにより下層コ
イルと電機子鉄心との絶縁処理を施し高価な皮膜付き電
線の絶縁皮膜により下層コイルと上層コイルの絶縁処理
を施してきたが、この方法を用いれば、粉体塗装に必要
な予熱、塗装、焼き付けの各設備が不要となり、また巻
線時の外力によって電線の皮膜にピンホールや剥がれな
どの欠陥が生じて絶縁不良が起きるのも防止でき、簡単
に強固な絶縁構造を得ることができる。
5を単に、電機子鉄心2の径方向外周側から挿入し、両
接続部4c、5cを接合するのみで、コイル4、5の組
み付けが完了するので、組み付け性が飛躍的に向上でき
る。さらに、下層コイル5をスロット2a内に挿入する
前に、電機子鉄心2の端面に内側円盤状絶縁体10を装
着し、下層コイル5を挿入した後、下層コイル端部5b
の上へ軸方向から外側円盤状絶縁体9を装着し、その
後、上層コイル4を挿入する。もしくは、U字状断面を
もつスロット内絶縁体7、下層コイル5、U字状断面を
もつスロット内絶縁体6及び上層コイル4を上記順番に
電機子鉄心2の径方向外周側からスロット2a内に押し
込み、その後、電機子鉄心2のスロット2aに隣接する
スロット開口狭窄用の突起2fをスロット開口側へ塑性
変形してスロット2a開口を狭窄してスロット内絶縁体
6の上部をスロット2a開口閉塞側へ折り曲げる。この
ような方法にすれば、電機子鉄心2の両端面に、内側円
盤状絶縁体10、下層コイル端部5b、及び外側円盤状
絶縁体9を順次積み重ねて組み立てるだけの工程で、電
機子鉄心2の端部(コイルエンド部)での下層コイル5
と電機子鉄心2との間に発生するアース不良、並びに下
層コイル5と上層コイル4との間に発生するレアアース
を確実に防止することができる。従来では電機子鉄心に
粉体塗装をしたり、絶縁体を装着することにより下層コ
イルと電機子鉄心との絶縁処理を施し高価な皮膜付き電
線の絶縁皮膜により下層コイルと上層コイルの絶縁処理
を施してきたが、この方法を用いれば、粉体塗装に必要
な予熱、塗装、焼き付けの各設備が不要となり、また巻
線時の外力によって電線の皮膜にピンホールや剥がれな
どの欠陥が生じて絶縁不良が起きるのも防止でき、簡単
に強固な絶縁構造を得ることができる。
【0063】また、下層コイル5及び上層コイル4は、
板材からそれぞれ所定形状に打ち抜き、両コイル4、5
の先端部を略直角に折り曲げて接続部4a、5aとな
し、接続部4a、5aの折り曲げの前又は後に、両コイ
ル4、5の先端部から所定間隔離れた位置を略直角に折
り曲げて下層コイル端部5b及び上層コイル端部4bを
形成する。このような方法にすれば、下層コイル5及び
上層コイル4を板材の素材とすることで、プレスマシン
を用いることが可能となり、専用の型さえ準備してやれ
ば両コイル4、5の加工が非常に容易となる。また、異
なる出力の回転子を得るために、コイル4、5の断面積
を変化させる場合でも、同一の板厚の素材から幅寸法を
変化させることで自由に断面積を変化させることがで
き、多品種の製品を製造するのに都合がよい。
板材からそれぞれ所定形状に打ち抜き、両コイル4、5
の先端部を略直角に折り曲げて接続部4a、5aとな
し、接続部4a、5aの折り曲げの前又は後に、両コイ
ル4、5の先端部から所定間隔離れた位置を略直角に折
り曲げて下層コイル端部5b及び上層コイル端部4bを
形成する。このような方法にすれば、下層コイル5及び
上層コイル4を板材の素材とすることで、プレスマシン
を用いることが可能となり、専用の型さえ準備してやれ
ば両コイル4、5の加工が非常に容易となる。また、異
なる出力の回転子を得るために、コイル4、5の断面積
を変化させる場合でも、同一の板厚の素材から幅寸法を
変化させることで自由に断面積を変化させることがで
き、多品種の製品を製造するのに都合がよい。
【0064】さらに、接続部4c、5cを形成する工程
は、下層コイル5又は上層コイル4の先端部を除く部分
を挟持する上型61及び下型63と、上型61及び下型
63の一方の外側に摺接する位置にて上型61及び下型
63に対してコイル4、5の厚さ方向に相対移動可能な
折り曲げ型62とを準備し、上型61及び下型63の他
方の外側端面と折り曲げ型62とのクリアランスを板材
の厚さ未満に設定し、折り曲げ型62の相対移動により
両コイル4、5の先端部4c、5cを折り曲げるととも
に所定厚さにしごき加工する。このような方法にすれ
ば、従来は、外周が被膜で覆われた第1の直線部と第2
の直線部をヒュージングにてそれぞれ被膜を溶かし接続
していたが、この被膜溶融のためには、大量な熱エネル
ギーが必要であり、溶接機本体が大型となり、かつ消費
電力も多大なものであったが、接続部4c、5c自体被
膜がなく、かつ厚みも薄いので、必要最小源の熱エネル
ギーで接続部4c、5cの接合ができる。また、下層コ
イル端部5bの接続部5cと上層コイル端部4bの接続
部4cとを接合する接合工程において、両接続部4c、
5cの溶接予定領域に近接して溶接機の溶接トーチ14
0の先端を近接配置し、その後、溶接トーチ140に近
接する両コイル4、5を接地しつつ溶接トーチ140に
より溶接予定領域を溶接する溶接工程と、溶接終了後、
所定角度電機子鉄心2を回動させる回動工程とを実施
し、その後、前記両工程を順次実施すれば、上述の方法
の効果に対して、さらに、電機子鉄心2を順次回動しつ
つ、各接合部を順次溶接するので、簡単な装置で自動的
に溶接することが可能となる。
は、下層コイル5又は上層コイル4の先端部を除く部分
を挟持する上型61及び下型63と、上型61及び下型
63の一方の外側に摺接する位置にて上型61及び下型
63に対してコイル4、5の厚さ方向に相対移動可能な
折り曲げ型62とを準備し、上型61及び下型63の他
方の外側端面と折り曲げ型62とのクリアランスを板材
の厚さ未満に設定し、折り曲げ型62の相対移動により
両コイル4、5の先端部4c、5cを折り曲げるととも
に所定厚さにしごき加工する。このような方法にすれ
ば、従来は、外周が被膜で覆われた第1の直線部と第2
の直線部をヒュージングにてそれぞれ被膜を溶かし接続
していたが、この被膜溶融のためには、大量な熱エネル
ギーが必要であり、溶接機本体が大型となり、かつ消費
電力も多大なものであったが、接続部4c、5c自体被
膜がなく、かつ厚みも薄いので、必要最小源の熱エネル
ギーで接続部4c、5cの接合ができる。また、下層コ
イル端部5bの接続部5cと上層コイル端部4bの接続
部4cとを接合する接合工程において、両接続部4c、
5cの溶接予定領域に近接して溶接機の溶接トーチ14
0の先端を近接配置し、その後、溶接トーチ140に近
接する両コイル4、5を接地しつつ溶接トーチ140に
より溶接予定領域を溶接する溶接工程と、溶接終了後、
所定角度電機子鉄心2を回動させる回動工程とを実施
し、その後、前記両工程を順次実施すれば、上述の方法
の効果に対して、さらに、電機子鉄心2を順次回動しつ
つ、各接合部を順次溶接するので、簡単な装置で自動的
に溶接することが可能となる。
【0065】また、溶接予定領域を除く、溶接予定領域
に近接する上層コイル4及び下層コイル5に下層コイル
冷却治具143及び上層コイル冷却治具142を接触さ
せてコイル4、5を冷却する。この方法にすれば、溶接
予定領域に近接する上層コイル4及び下層コイル5を下
層コイル冷却治具143及び上層コイル冷却治具142
を接触させてコイル4、5を冷却することによって、接
続部4c、5c以外の温度上昇を低減でき、接続部4
c、5c以外の溶融を防止できる。つまり、接続部4
c、5cを溶接する場合、溶接予定領域を越えて接続部
4c、5cの付け根まで溶融が進むことが生じやすい。
この現象が生じた場合、最悪では、本来接触してはなら
ない円周方向に隣接する上層コイル端部4b、5b同士
が互いに接触してしまいレア不良となる可能性があるの
で、これを防止できる。
に近接する上層コイル4及び下層コイル5に下層コイル
冷却治具143及び上層コイル冷却治具142を接触さ
せてコイル4、5を冷却する。この方法にすれば、溶接
予定領域に近接する上層コイル4及び下層コイル5を下
層コイル冷却治具143及び上層コイル冷却治具142
を接触させてコイル4、5を冷却することによって、接
続部4c、5c以外の温度上昇を低減でき、接続部4
c、5c以外の溶融を防止できる。つまり、接続部4
c、5cを溶接する場合、溶接予定領域を越えて接続部
4c、5cの付け根まで溶融が進むことが生じやすい。
この現象が生じた場合、最悪では、本来接触してはなら
ない円周方向に隣接する上層コイル端部4b、5b同士
が互いに接触してしまいレア不良となる可能性があるの
で、これを防止できる。
【0066】また、下層コイル端部5b又は上層コイル
端部4bを形成する工程は、下層コイル5の下層コイル
端部5b又は上層コイル4の上層コイル端部4bの予定
領域となる部位を除くコイル4、5の中央部分を挟持す
る上型71及び下型73と、上型71及び下型73の一
方の外側に摺接する位置にて上型71及び下型73に対
してコイル4、5の厚さ方向に相対移動可能な折り曲げ
型72とを準備し、折り曲げ型72の相対移動により下
層コイル端部5b又は上層コイル端部4bの予定領域と
なる部位を折り曲げる。このような方法にすれば、単純
で製作容易な折り曲げ型72を準備し、一般に広く使用
されている汎用のプレスマシンを使って上層コイル端部
4b、5bを形成できるので、上層コイル端部4b、5
bを容易に形成することができる。
端部4bを形成する工程は、下層コイル5の下層コイル
端部5b又は上層コイル4の上層コイル端部4bの予定
領域となる部位を除くコイル4、5の中央部分を挟持す
る上型71及び下型73と、上型71及び下型73の一
方の外側に摺接する位置にて上型71及び下型73に対
してコイル4、5の厚さ方向に相対移動可能な折り曲げ
型72とを準備し、折り曲げ型72の相対移動により下
層コイル端部5b又は上層コイル端部4bの予定領域と
なる部位を折り曲げる。このような方法にすれば、単純
で製作容易な折り曲げ型72を準備し、一般に広く使用
されている汎用のプレスマシンを使って上層コイル端部
4b、5bを形成できるので、上層コイル端部4b、5
bを容易に形成することができる。
【0067】さらに、全てのスロット2aに対応する本
数の下層コイル5又は上層コイル4を、電機子鉄心2に
設けられた全てのスロット2aの開口にそれぞれ近接し
てセットし、その後、セットされたコイル4、5をスロ
ット2a内へ同時に押し込む。この方法によれば、各下
層コイル5又は各上層コイル4を一斉にスロット2a内
へ装着するので、互いのコイル4、5がガイドとなっ
て、隣接するコイル4、5の上層コイル端部4b、5b
と装着するコイル4、5の上層コイル端部4b、5bが
相互に干渉して装着を妨げることがなく、コイル4、5
の装着が容易となる。また、当然のごとく全てのコイル
4、5を一度に組付けるので生産の効率も極めて高く、
低コストで回転を大量に提供することが可能である。
数の下層コイル5又は上層コイル4を、電機子鉄心2に
設けられた全てのスロット2aの開口にそれぞれ近接し
てセットし、その後、セットされたコイル4、5をスロ
ット2a内へ同時に押し込む。この方法によれば、各下
層コイル5又は各上層コイル4を一斉にスロット2a内
へ装着するので、互いのコイル4、5がガイドとなっ
て、隣接するコイル4、5の上層コイル端部4b、5b
と装着するコイル4、5の上層コイル端部4b、5bが
相互に干渉して装着を妨げることがなく、コイル4、5
の装着が容易となる。また、当然のごとく全てのコイル
4、5を一度に組付けるので生産の効率も極めて高く、
低コストで回転を大量に提供することが可能である。
【0068】また、下層コイル5又は上層コイル4から
なる複数のコイル群をスロット2aの開口に対向してセ
ットするセット工程、その後、セットされたコイル群毎
にスロット2a内へそれぞれ挿入する挿入工程、その
後、次のコイル群を挿入するまでの間に電機子鉄心2を
所定角度回動させる回動工程を順次繰り返す。この方法
によれば、各下層コイル5又は各上層コイル4を複数の
コイル群に分け、このコイル群毎にスロット2aに挿入
し、電機子鉄心2を回動させて次のコイル群をスロット
2aに挿入して行くので、一方向からのみの挿入でよ
く、その挿入装置は簡素化できる。即ち、人手あるい
は、簡単な治具等によりコイルの装着が可能となり、中
少量の生産に適した装着方法を実現できる。
なる複数のコイル群をスロット2aの開口に対向してセ
ットするセット工程、その後、セットされたコイル群毎
にスロット2a内へそれぞれ挿入する挿入工程、その
後、次のコイル群を挿入するまでの間に電機子鉄心2を
所定角度回動させる回動工程を順次繰り返す。この方法
によれば、各下層コイル5又は各上層コイル4を複数の
コイル群に分け、このコイル群毎にスロット2aに挿入
し、電機子鉄心2を回動させて次のコイル群をスロット
2aに挿入して行くので、一方向からのみの挿入でよ
く、その挿入装置は簡素化できる。即ち、人手あるい
は、簡単な治具等によりコイルの装着が可能となり、中
少量の生産に適した装着方法を実現できる。
【0069】また、上層コイル端部4bの外側端面に対
面しつつ径方向に延設された平坦な押圧面を有する加圧
治具162を軸方向移動可能に準備し、加圧治具162
の押圧面を上層コイル端部4b(整流子面12)の外側
端面に押し付けて整流子面12を平坦化する。この方法
によれば、整流子面12を押圧するだけなので、簡単か
つ安価な汎用プレスなどを利用でき、平坦化処理を実現
することができる。つまり、従来の方法、すなわち、切
削加工あるいは研磨加工を用いれば、精度良く整流子面
を仕上げることができるが、この方法では、加工速度が
遅く、刃具などの消耗性工具や大がかりな切削機あるい
は研磨機などを必要とし高価であるので、これが解消で
きる。
面しつつ径方向に延設された平坦な押圧面を有する加圧
治具162を軸方向移動可能に準備し、加圧治具162
の押圧面を上層コイル端部4b(整流子面12)の外側
端面に押し付けて整流子面12を平坦化する。この方法
によれば、整流子面12を押圧するだけなので、簡単か
つ安価な汎用プレスなどを利用でき、平坦化処理を実現
することができる。つまり、従来の方法、すなわち、切
削加工あるいは研磨加工を用いれば、精度良く整流子面
を仕上げることができるが、この方法では、加工速度が
遅く、刃具などの消耗性工具や大がかりな切削機あるい
は研磨機などを必要とし高価であるので、これが解消で
きる。
【0070】さらに、電機子鉄心2のスロット2a内に
下層コイル5及び上層コイル4を嵌め込んで、略天地方
向にセットした状態で、回動させるとともに上層コイル
端部4bの表面に樹脂滴下ノズル171から樹脂液17
2を滴下して表面に樹脂液172を被着し、更に回動さ
せるとともに上層コイル端部4bの表面にエアノズル1
80から気体をブローして樹脂液180を拡延させる。
この方法によれば、取り扱いの容易な液状の樹脂を、上
層コイル端部4bの強化予定領域近傍に滴下し、液体の
持つ浸透現象を利用し上層コイル端部4b間の隙間に浸
透せしめ、さらに、回転させることにより、均一化し、
不要な樹脂液172を除去することが可能で、必要最小
源の樹脂液172により必要な絶縁層を構成することが
できる上、回収した樹脂液172の再利用も可能とな
る。
下層コイル5及び上層コイル4を嵌め込んで、略天地方
向にセットした状態で、回動させるとともに上層コイル
端部4bの表面に樹脂滴下ノズル171から樹脂液17
2を滴下して表面に樹脂液172を被着し、更に回動さ
せるとともに上層コイル端部4bの表面にエアノズル1
80から気体をブローして樹脂液180を拡延させる。
この方法によれば、取り扱いの容易な液状の樹脂を、上
層コイル端部4bの強化予定領域近傍に滴下し、液体の
持つ浸透現象を利用し上層コイル端部4b間の隙間に浸
透せしめ、さらに、回転させることにより、均一化し、
不要な樹脂液172を除去することが可能で、必要最小
源の樹脂液172により必要な絶縁層を構成することが
できる上、回収した樹脂液172の再利用も可能とな
る。
【0071】〔実施例2〕以下に実施例2について順に
説明する。上層コイル4及び下層コイル5を多数同時に
形成する製造方法について図34を参照して説明する。
板材である導体板をプレス等で打ち抜かれたものを打ち
抜き部材とすると、各上層コイル4は互いに一定間隔を
隔てて平行かつ一列に配列され、隣接する上層コイル
4、4は連結部4fにより連結されている。連結部4f
の数は任意である。この打ち抜き部材を用いた上層コイ
ル4(下層コイル5も同じ)の曲げ加工は、連結部4f
を切離し後、前述の実施例の場合と同じとすることがで
きる。その他、連結部4fを切離す前に、接続部4cの
折り曲げ又は上層コイル端部4bの折り曲げを実施する
ことも可能である。たとえば、この打ち抜き部材を一方
向に搬送しつつ、その先端部で折り曲げ、連結部4fの
切離しを行えばよい。または所定個数の上層コイル4を
もつ打ち抜き部材を用いて一挙に折り曲げ、その後、一
挙に連結部4fの切離しを行ってもよい。
説明する。上層コイル4及び下層コイル5を多数同時に
形成する製造方法について図34を参照して説明する。
板材である導体板をプレス等で打ち抜かれたものを打ち
抜き部材とすると、各上層コイル4は互いに一定間隔を
隔てて平行かつ一列に配列され、隣接する上層コイル
4、4は連結部4fにより連結されている。連結部4f
の数は任意である。この打ち抜き部材を用いた上層コイ
ル4(下層コイル5も同じ)の曲げ加工は、連結部4f
を切離し後、前述の実施例の場合と同じとすることがで
きる。その他、連結部4fを切離す前に、接続部4cの
折り曲げ又は上層コイル端部4bの折り曲げを実施する
ことも可能である。たとえば、この打ち抜き部材を一方
向に搬送しつつ、その先端部で折り曲げ、連結部4fの
切離しを行えばよい。または所定個数の上層コイル4を
もつ打ち抜き部材を用いて一挙に折り曲げ、その後、一
挙に連結部4fの切離しを行ってもよい。
【0072】上記のようにすれば、多数個取りで一度に
大量の上層コイル4及び下層コイル5を製造可能とな
り、生産効率の向上により低コストで上層コイル4及び
下層コイル5を提供可能となるばかりでなく、一度に打
ち抜き、折り曲げ加工をするため、折り曲げ角度などの
出来上がりの寸法精度も安定しやすい。なお、このよう
に上層コイル4が一列に並んだ打ち抜き部材をその配列
方向に搬送する場合、折り曲げ済みの打ち抜き部材の先
端部で順番に連結部4fを切離す前に、各上層コイル4
(その上層コイル辺4aが好ましい)に例えば粘着テー
プを貼付しておく。または一列に並んで上層コイル4を
保持する保持具に各上層コイル4の上層コイル辺4aを
保持させる。たとえば、各保持具は上層コイル辺4aを
弾性挟持可能としておく。これら保持具は連結され、駆
動され、そのままロータ3の外周面に沿って環状に進行
する。または上記粘着テープを同様にロータ3の外周面
に沿って環状に進行させる。その後、各上層コイル4を
一挙にスロットへ押し込めばよい。このようにすれば、
上層コイル4の折り曲げ加工、スロットへの取り付けの
一連の動作を自動化することが容易となる。
大量の上層コイル4及び下層コイル5を製造可能とな
り、生産効率の向上により低コストで上層コイル4及び
下層コイル5を提供可能となるばかりでなく、一度に打
ち抜き、折り曲げ加工をするため、折り曲げ角度などの
出来上がりの寸法精度も安定しやすい。なお、このよう
に上層コイル4が一列に並んだ打ち抜き部材をその配列
方向に搬送する場合、折り曲げ済みの打ち抜き部材の先
端部で順番に連結部4fを切離す前に、各上層コイル4
(その上層コイル辺4aが好ましい)に例えば粘着テー
プを貼付しておく。または一列に並んで上層コイル4を
保持する保持具に各上層コイル4の上層コイル辺4aを
保持させる。たとえば、各保持具は上層コイル辺4aを
弾性挟持可能としておく。これら保持具は連結され、駆
動され、そのままロータ3の外周面に沿って環状に進行
する。または上記粘着テープを同様にロータ3の外周面
に沿って環状に進行させる。その後、各上層コイル4を
一挙にスロットへ押し込めばよい。このようにすれば、
上層コイル4の折り曲げ加工、スロットへの取り付けの
一連の動作を自動化することが容易となる。
【0073】〔実施例3〕実施例3は、板材である導体
板500から下層コイル5を製造する方法であり、これ
について説明する。図35は導体板500の先端部から
下層コイル5の展開体50を順次、切り落とす方法にお
ける切断線を示し、図36は展開体50を一個、切断す
る状態を示す斜視図であり、図37に切断装置の下側の
型210、230の平面図を示し、図38に、切断装置
の型部分の縦断面図を示す。
板500から下層コイル5を製造する方法であり、これ
について説明する。図35は導体板500の先端部から
下層コイル5の展開体50を順次、切り落とす方法にお
ける切断線を示し、図36は展開体50を一個、切断す
る状態を示す斜視図であり、図37に切断装置の下側の
型210、230の平面図を示し、図38に、切断装置
の型部分の縦断面図を示す。
【0074】この切断装置は、平板状の導体板500を
一定ピッチだけ一定のインタバルで水平な一方向へ送る
送り装置(図示せず)と、導体板500が通過する隙間
を挟んで上下に配設される型である下ガイド(ダイ)2
10及び上ガイド220と、切断後のワーク保持用の保
持型230と、保持型230の上に配設された切断型で
あるカッター240とによって構成されている。型21
0、220の左端面及び型230、240の右端面は切
断線すなわち、展開体の図37中、右側の主縁辺200
とほぼ等しい形状を持つ。
一定ピッチだけ一定のインタバルで水平な一方向へ送る
送り装置(図示せず)と、導体板500が通過する隙間
を挟んで上下に配設される型である下ガイド(ダイ)2
10及び上ガイド220と、切断後のワーク保持用の保
持型230と、保持型230の上に配設された切断型で
あるカッター240とによって構成されている。型21
0、220の左端面及び型230、240の右端面は切
断線すなわち、展開体の図37中、右側の主縁辺200
とほぼ等しい形状を持つ。
【0075】加工の詳細を以下に説明する。固定された
ダイ210に対して押さえ用の型220をやや上昇さ
せ、導体板500を一定ピッチだけ図37、図38中、
左方向へ水平に送る。この時、切断後のワーク保持型2
30は材料送りの障害にならない下方位置に待機してい
る。送り終了後、材料おさえ220を下降させ、導体板
500をクランプする。その後、カッター240を下降
させ、導体板500の先端部を切断し、展開体50を得
る。
ダイ210に対して押さえ用の型220をやや上昇さ
せ、導体板500を一定ピッチだけ図37、図38中、
左方向へ水平に送る。この時、切断後のワーク保持型2
30は材料送りの障害にならない下方位置に待機してい
る。送り終了後、材料おさえ220を下降させ、導体板
500をクランプする。その後、カッター240を下降
させ、導体板500の先端部を切断し、展開体50を得
る。
【0076】なお、カッター240で切断された展開体
50、即ち、下層コイル5は、下層コイル辺5a、下層
コイル端部5b、下層コイル端部5bの先端からさらに
延在する接続部5cからなり、この下層コイル辺5aの
幅と下層コイル端部5bの幅と接続部5cの幅とは、略
同一である。次に、この展開体50を実施例1で説明し
た図10ないし図13に示す工程によって、下層コイル
5を所定形状に完成させる。
50、即ち、下層コイル5は、下層コイル辺5a、下層
コイル端部5b、下層コイル端部5bの先端からさらに
延在する接続部5cからなり、この下層コイル辺5aの
幅と下層コイル端部5bの幅と接続部5cの幅とは、略
同一である。次に、この展開体50を実施例1で説明し
た図10ないし図13に示す工程によって、下層コイル
5を所定形状に完成させる。
【0077】このようにすれば、簡単かつ高歩留りで下
層コイル5の展開体50を得ることができ、この展開体
50を上述した上層コイル4の製造と同様の工程で折り
曲げて実施例1と同様な下層コイル5を得ることがで
き、たとえ導体板500の厚さに比べて展開体50の幅
が細い場合でも刃の寿命が短縮されることがない。 〔実施例4〕以下に実施例4について説明する。
層コイル5の展開体50を得ることができ、この展開体
50を上述した上層コイル4の製造と同様の工程で折り
曲げて実施例1と同様な下層コイル5を得ることがで
き、たとえ導体板500の厚さに比べて展開体50の幅
が細い場合でも刃の寿命が短縮されることがない。 〔実施例4〕以下に実施例4について説明する。
【0078】下層コイル5の展開体50(図3参照)を
導体板500から形成する他の方法について図39、図
40を参照して以下説明する。図39は導体板500か
ら展開体50を3個打ち抜いた後の状態を示す導体板5
00の平面図である。まず、図39に示すように互いに
平行な姿勢で一列に配設された3個の展開体50を同時
に打ち抜く。なお、展開体50を順次打ち抜くことも当
然可能である。
導体板500から形成する他の方法について図39、図
40を参照して以下説明する。図39は導体板500か
ら展開体50を3個打ち抜いた後の状態を示す導体板5
00の平面図である。まず、図39に示すように互いに
平行な姿勢で一列に配設された3個の展開体50を同時
に打ち抜く。なお、展開体50を順次打ち抜くことも当
然可能である。
【0079】次に、図40に示すように、展開体50を
打ち抜き済みの導体板500の残存部500aの幅方向
両端部500bを導体板500の長手方向へ直線状に打
ち抜くことにより、残存部500aにおける隣接する打
ち抜き穴の間の残存部500aの部分をそれぞれ展開体
50とする。なお、この実施例では、展開体50の下層
コイル辺5aの長手方向が導体板500の幅方向に一致
するように展開体50を打ち抜くものとし、かつ、導体
板500の一回の送りピッチは下層コイル辺5aの幅
(送り方向の幅)の2倍に設定されている。
打ち抜き済みの導体板500の残存部500aの幅方向
両端部500bを導体板500の長手方向へ直線状に打
ち抜くことにより、残存部500aにおける隣接する打
ち抜き穴の間の残存部500aの部分をそれぞれ展開体
50とする。なお、この実施例では、展開体50の下層
コイル辺5aの長手方向が導体板500の幅方向に一致
するように展開体50を打ち抜くものとし、かつ、導体
板500の一回の送りピッチは下層コイル辺5aの幅
(送り方向の幅)の2倍に設定されている。
【0080】次に、この展開体50を実施例1で説明し
た図10ないし図13に示す工程によって、下層コイル
5を所定形状に完成させる。このようにすれば、簡単か
つ高歩留りで下層コイル5の展開体50を得ることがで
き、たとえ導体板500の厚さに比べて展開体50の幅
が細い場合でも刃の寿命が短縮されることがない。
た図10ないし図13に示す工程によって、下層コイル
5を所定形状に完成させる。このようにすれば、簡単か
つ高歩留りで下層コイル5の展開体50を得ることがで
き、たとえ導体板500の厚さに比べて展開体50の幅
が細い場合でも刃の寿命が短縮されることがない。
【0081】〔実施例5〕以下に実施例5について説明
する。下層コイル5の展開体50(図3参照)を導体板
500から形成する他の方法について図41ないし図4
4を参照して以下説明する。図41ないし図44はそれ
ぞれ展開体50を打ち抜き済みの導体板500の残存部
500aを示す。図41は導体板500から展開体50
を3個打ち抜いた後の状態を示す導体板500の平面図
である。
する。下層コイル5の展開体50(図3参照)を導体板
500から形成する他の方法について図41ないし図4
4を参照して以下説明する。図41ないし図44はそれ
ぞれ展開体50を打ち抜き済みの導体板500の残存部
500aを示す。図41は導体板500から展開体50
を3個打ち抜いた後の状態を示す導体板500の平面図
である。
【0082】まず、図41に示すように、互いに平行な
姿勢で一列に配設された3個の展開体50を同時に、も
しくは順次打ち抜く。これにより、導体板500の残存
部500aには穴52が三個形成される。なお、下層コ
イル5の下層コイル端部5b、5cよりも大幅に幅細と
されている。したがって、穴52の下層コイル端部5
b、5cの抜き穴部分52b、52cは穴52の下層コ
イル辺5aの抜き穴部分52aよりも幅細となり、その
分、抜き穴部分52b、52cに隣接する導体板500
の残存部500aの領域(幅方向両端部)53b、53
cは、穴52の下層コイル辺5aの抜き穴部分52aに
隣接する導体板500の残存部500aの領域(幅方向
中央部)53aよりも広幅となっている。
姿勢で一列に配設された3個の展開体50を同時に、も
しくは順次打ち抜く。これにより、導体板500の残存
部500aには穴52が三個形成される。なお、下層コ
イル5の下層コイル端部5b、5cよりも大幅に幅細と
されている。したがって、穴52の下層コイル端部5
b、5cの抜き穴部分52b、52cは穴52の下層コ
イル辺5aの抜き穴部分52aよりも幅細となり、その
分、抜き穴部分52b、52cに隣接する導体板500
の残存部500aの領域(幅方向両端部)53b、53
cは、穴52の下層コイル辺5aの抜き穴部分52aに
隣接する導体板500の残存部500aの領域(幅方向
中央部)53aよりも広幅となっている。
【0083】上記した下層コイル端部5bの接続部5c
側の径及び接続部5cを細幅とする理由は、上記に述べ
た如く例えば周方向に隣接する隣接導体部との間の間隔
を充分に取るため、及び、接続部5cと接続部4cとの
溶接時の熱容量低減のためである。次に、穴52の抜き
穴部分52b、52cを含む残存部500aの領域(幅
方向両端部)53b、53cの一部(抜き穴部分52
b、52cに隣接する一部)を1個づつトリミングパン
チする(打ち抜く)。図42で示す太い実線はトリミン
グパンチする領域を示すものである。このようにすれ
ば、図43に示すように、残存部500aの領域(幅方
向両端部)53b、53cは、下層コイル端部5b、5
cに等しい形状になる。
側の径及び接続部5cを細幅とする理由は、上記に述べ
た如く例えば周方向に隣接する隣接導体部との間の間隔
を充分に取るため、及び、接続部5cと接続部4cとの
溶接時の熱容量低減のためである。次に、穴52の抜き
穴部分52b、52cを含む残存部500aの領域(幅
方向両端部)53b、53cの一部(抜き穴部分52
b、52cに隣接する一部)を1個づつトリミングパン
チする(打ち抜く)。図42で示す太い実線はトリミン
グパンチする領域を示すものである。このようにすれ
ば、図43に示すように、残存部500aの領域(幅方
向両端部)53b、53cは、下層コイル端部5b、5
cに等しい形状になる。
【0084】次に、実施例4と同様に、残存部500a
の幅方向両端の直線部分(下層コイル端部5bの長手方
向に延在)500bを打ち抜くことにより、各穴52の
間の残存部500aの部分が、新たな展開体50として
形成されることになる。 次に、この展開体50を実施
例1で説明した図10ないし図13に示す工程によっ
て、下層コイル5の所定形状に完成させる。
の幅方向両端の直線部分(下層コイル端部5bの長手方
向に延在)500bを打ち抜くことにより、各穴52の
間の残存部500aの部分が、新たな展開体50として
形成されることになる。 次に、この展開体50を実施
例1で説明した図10ないし図13に示す工程によっ
て、下層コイル5の所定形状に完成させる。
【0085】このようにすれば、図42に示すように残
存部500aの領域53b、53cの内の切り落とし部
分が極めて細くても、パンチ型を細幅としなくてもパン
チができるので、パンチ型の寿命を大幅に延長すること
ができる。 〔実施例6〕以下に実施例6について説明する。
存部500aの領域53b、53cの内の切り落とし部
分が極めて細くても、パンチ型を細幅としなくてもパン
チができるので、パンチ型の寿命を大幅に延長すること
ができる。 〔実施例6〕以下に実施例6について説明する。
【0086】上層コイル4の展開体40(図4参照)を
導体板500から形成する他の方法について図45を参
照して以下説明する。図45は展開体40の切断パター
ンを説明する図であり、図46はその切断装置を示す。
すなわち、本実施例では、導体板500の先端部500
aから展開体40を切り落とし、その後、不要な残存部
500bを切り落とし、順次、展開体40と残存部50
0bとを交互に切り落とすものである。図45により切
断装置を説明する。
導体板500から形成する他の方法について図45を参
照して以下説明する。図45は展開体40の切断パター
ンを説明する図であり、図46はその切断装置を示す。
すなわち、本実施例では、導体板500の先端部500
aから展開体40を切り落とし、その後、不要な残存部
500bを切り落とし、順次、展開体40と残存部50
0bとを交互に切り落とすものである。図45により切
断装置を説明する。
【0087】この切断装置は、平板状の導体板500を
一定ピッチだけ一定のインターバルで水平な一方向へ送
る送り装置(図示せず)と、第1の切断装置201と、
第2の切断装置202とからなる。切断装置201、2
02の構造及び動作は基本的に実施例4の切断装置と同
じである。第1の切断装置201は、導体板500が通
過する隙間を挟んで上下に配設される型群である下ガイ
ド(ダイ)211及び上ガイド221と、切断後のワー
ク保持用の保持型231と、保持型231の上に配設さ
れた切断型であるカッター241とによって構成されて
いる。第1の切断装置201により実施例4と同様に、
導体板500の先端部500aは図44に示す切断線B
で切断が行われる。
一定ピッチだけ一定のインターバルで水平な一方向へ送
る送り装置(図示せず)と、第1の切断装置201と、
第2の切断装置202とからなる。切断装置201、2
02の構造及び動作は基本的に実施例4の切断装置と同
じである。第1の切断装置201は、導体板500が通
過する隙間を挟んで上下に配設される型群である下ガイ
ド(ダイ)211及び上ガイド221と、切断後のワー
ク保持用の保持型231と、保持型231の上に配設さ
れた切断型であるカッター241とによって構成されて
いる。第1の切断装置201により実施例4と同様に、
導体板500の先端部500aは図44に示す切断線B
で切断が行われる。
【0088】第2の切断装置202は、導体板500が
通過する隙間を挟んで上下に配設される型群である下ガ
イド(ダイ)212及び上ガイド222と、切断後のワ
ーク保持用の保持型232と、保持型232の上に配設
された切断型であるカッター242とによって構成され
ている。上記した第1の切断装置201による切断線B
での切断後、型211、231は、導体板500の送り
の邪魔にならない程度に降下し、型221、241、2
22、242も所定高さまで上昇する。なお、型21
2、232は予め導体板500の送りの邪魔にならない
程度に降下している。
通過する隙間を挟んで上下に配設される型群である下ガ
イド(ダイ)212及び上ガイド222と、切断後のワ
ーク保持用の保持型232と、保持型232の上に配設
された切断型であるカッター242とによって構成され
ている。上記した第1の切断装置201による切断線B
での切断後、型211、231は、導体板500の送り
の邪魔にならない程度に降下し、型221、241、2
22、242も所定高さまで上昇する。なお、型21
2、232は予め導体板500の送りの邪魔にならない
程度に降下している。
【0089】次に、導体板500を所定ピッチ送る。次
に、第2の切断装置202の型群である下ガイド(ダ
イ)212、232を所定位置まで上昇させ、上ガイド
222を降下させ、導体板500をクランプし、次にカ
ッター242を降下させて切断線Aで切断が行われる。
次に、型212、232が降下し、型222、242が
上昇し、その後、導体板500が所定位置まで後退し、
今度は実施例2と同様の原理で切断線Bで切断が行われ
る。以下、これを繰り返すことにより、上層コイル4に
ついてもカッタにより連続的に形成が可能となる。
に、第2の切断装置202の型群である下ガイド(ダ
イ)212、232を所定位置まで上昇させ、上ガイド
222を降下させ、導体板500をクランプし、次にカ
ッター242を降下させて切断線Aで切断が行われる。
次に、型212、232が降下し、型222、242が
上昇し、その後、導体板500が所定位置まで後退し、
今度は実施例2と同様の原理で切断線Bで切断が行われ
る。以下、これを繰り返すことにより、上層コイル4に
ついてもカッタにより連続的に形成が可能となる。
【0090】〔実施例7〕以下に実施例7について説明
する。上記した実施例3ないし6では、板材から上層コ
イル4及び下層コイル5を形成していたが、本実施例で
は、平角線から形成するものである。次に、この下層コ
イル5の製作工程を以下に説明する。
する。上記した実施例3ないし6では、板材から上層コ
イル4及び下層コイル5を形成していたが、本実施例で
は、平角線から形成するものである。次に、この下層コ
イル5の製作工程を以下に説明する。
【0091】まず、図47(a)のような断面積が円形
である丸線を準備し、この丸線を図示されない歪み取り
工程に送り、丸線に生じている反り、歪みを上下二対の
ローラの間を強制的に通すことによって、丸線700が
矯正される。そして、歪み取りした丸線700を、図4
7(b)に示すように、断面積が長方形であり、複数の
下層コイル5の展開体を形成するのに必要な長さを有す
る平角線70に成形加工する。
である丸線を準備し、この丸線を図示されない歪み取り
工程に送り、丸線に生じている反り、歪みを上下二対の
ローラの間を強制的に通すことによって、丸線700が
矯正される。そして、歪み取りした丸線700を、図4
7(b)に示すように、断面積が長方形であり、複数の
下層コイル5の展開体を形成するのに必要な長さを有す
る平角線70に成形加工する。
【0092】次に、下層コイル5の展開形状とするた
め、平角線70の軸方向で所定の間隔毎に、外周を一部
をローラによって、塑性変形させ、断面積を減少させる
か、またはプレス加工により打ち抜きやシェービング加
工といった除去加工によって、平角線70の両側面を除
去して断面積を減少させて、軸細部5dを形成し、図4
7(c)のようにする。なお、図48は、図47(c)
の要部拡大図である。
め、平角線70の軸方向で所定の間隔毎に、外周を一部
をローラによって、塑性変形させ、断面積を減少させる
か、またはプレス加工により打ち抜きやシェービング加
工といった除去加工によって、平角線70の両側面を除
去して断面積を減少させて、軸細部5dを形成し、図4
7(c)のようにする。なお、図48は、図47(c)
の要部拡大図である。
【0093】そして、図48に示すように、軸細部5d
の略中央5eを切断し、図49(a)に示すように、所
定の下層コイル5の展開体とする。なお、この実施例で
は、丸線700から平角線70に成形加工しているが、
予め、平角線70を準備してもよい。次に、図49
(a)に示す所定の下層コイル5の展開体を図49
(b)に示すように、展開体の下層コイル端部5bの部
分を下層コイル辺5aに対して角度θだけ曲げ、さら
に、この曲げられた下層コイル端部5bに対して接続部
5cを所定角度曲げる。
の略中央5eを切断し、図49(a)に示すように、所
定の下層コイル5の展開体とする。なお、この実施例で
は、丸線700から平角線70に成形加工しているが、
予め、平角線70を準備してもよい。次に、図49
(a)に示す所定の下層コイル5の展開体を図49
(b)に示すように、展開体の下層コイル端部5bの部
分を下層コイル辺5aに対して角度θだけ曲げ、さら
に、この曲げられた下層コイル端部5bに対して接続部
5cを所定角度曲げる。
【0094】次に、図49(c)に示すように、展開体
の接続部5cの部分を略90度、屈曲させる。そして、
図49(d)に示すように展開体の下層コイル端部5b
を略90度、屈曲させ、即ち、折り曲げ加工をする。し
かしながら、折り曲げ加工しただけでは、下層コイル辺
5aと下層コイル端部5bとの接続部が大きなR形状と
なる可能性がある。
の接続部5cの部分を略90度、屈曲させる。そして、
図49(d)に示すように展開体の下層コイル端部5b
を略90度、屈曲させ、即ち、折り曲げ加工をする。し
かしながら、折り曲げ加工しただけでは、下層コイル辺
5aと下層コイル端部5bとの接続部が大きなR形状と
なる可能性がある。
【0095】そこで、図49(e)に示すような正確な
形状とするためには、図24に示すように、下層コイル
端部5bを下層コイル辺5aの方向(図24で言う矢印
164方向)に所定圧で押圧すればよく、これで大きな
R形状が解消できる。なお、この実施例では、図49
(a)の工程の後に、展開体の下層コイル端部5bの部
分を下層コイル辺5aに対して角度θだけ曲げている
が、図49(d)の工程時に、下層コイル辺5aを中心
として周方向に所定角度曲げてもよい。
形状とするためには、図24に示すように、下層コイル
端部5bを下層コイル辺5aの方向(図24で言う矢印
164方向)に所定圧で押圧すればよく、これで大きな
R形状が解消できる。なお、この実施例では、図49
(a)の工程の後に、展開体の下層コイル端部5bの部
分を下層コイル辺5aに対して角度θだけ曲げている
が、図49(d)の工程時に、下層コイル辺5aを中心
として周方向に所定角度曲げてもよい。
【0096】なお、図49(d)の示すように、展開体
の下層コイル端部5bを略90度に折り曲げし易いよう
に、下層コイル辺5aと下層コイル端部5bとの接続部
に肉盗みを設けてもよい。このようにすれば、接続部が
R形状となりにくく、正確な下層コイル5の形状とする
ことができる。上記のようにすれば、平角線70から下
層コイル5を形成できるので、材料の歩留りが飛躍的に
向上することができる。
の下層コイル端部5bを略90度に折り曲げし易いよう
に、下層コイル辺5aと下層コイル端部5bとの接続部
に肉盗みを設けてもよい。このようにすれば、接続部が
R形状となりにくく、正確な下層コイル5の形状とする
ことができる。上記のようにすれば、平角線70から下
層コイル5を形成できるので、材料の歩留りが飛躍的に
向上することができる。
【0097】なお、上層コイルも下層コイル5と同様な
工程で製作できることは言うまでもない。 〔実施例8〕以下に実施例8について説明する。実施例
7では、展開体を図49(a)に示すように、下層コイ
ル5の下層コイル端部(導体部)5bに相当する箇所を
平角線70の両側面を除去した形状としているが、本実
施例では、この除去を図50に示すように、片側面だけ
実施例7と同様な方法で除去した形状とするものであ
る。
工程で製作できることは言うまでもない。 〔実施例8〕以下に実施例8について説明する。実施例
7では、展開体を図49(a)に示すように、下層コイ
ル5の下層コイル端部(導体部)5bに相当する箇所を
平角線70の両側面を除去した形状としているが、本実
施例では、この除去を図50に示すように、片側面だけ
実施例7と同様な方法で除去した形状とするものであ
る。
【0098】以下の下層コイルに成形する工程は、実施
例7と同一のため、説明を省略する。 〔変形例〕上記各実施例は上層コイル4端部4b及び下
層コイル端部5bを展開状態において、所定角度θだけ
あらかじめ曲げていたが、両コイル端部4b、5bを先
端部から所定間隔優れた位置を略直角に折り曲げ加工し
た後に、上記所定角度θだけ周方向に捻り加工してもよ
い。この場合、上層コイル及び下層コイルの折り曲げ加
工箇所と捻り加工箇所をずらすことにより、加工硬化の
発生を防ぐことができる。
例7と同一のため、説明を省略する。 〔変形例〕上記各実施例は上層コイル4端部4b及び下
層コイル端部5bを展開状態において、所定角度θだけ
あらかじめ曲げていたが、両コイル端部4b、5bを先
端部から所定間隔優れた位置を略直角に折り曲げ加工し
た後に、上記所定角度θだけ周方向に捻り加工してもよ
い。この場合、上層コイル及び下層コイルの折り曲げ加
工箇所と捻り加工箇所をずらすことにより、加工硬化の
発生を防ぐことができる。
【図1】実施例1の回転子の組み立て状態を模式斜視図
である。
である。
【図2】実施例1の回転子の軸方向半断面図である。
【図3】(a)は下層コイル5の側面図であり、(b)
は下層コイル5の展開図である。
は下層コイル5の展開図である。
【図4】(a)から(c)は上層コイル4の斜視図であ
る。
る。
【図5】スロット内絶縁体7の斜視図である。
【図6】スロット内絶縁体6の斜視図である。
【図7】内側円盤状絶縁体10の斜視図である。
【図8】補強部材11の軸方向断面図である。
【図9】下層コイル5の展開体打ち抜きダイを示す平面
図である。
図である。
【図10】上層コイル4を下型63にセットした状態を
示す曲げ加工型の平面図である。
示す曲げ加工型の平面図である。
【図11】上層コイル4の接続部4cを曲げ加工した状
態を示す曲げ加工型の断面図である。
態を示す曲げ加工型の断面図である。
【図12】上層コイル4の上層コイル端部4bの折り曲
げ加工するために上層コイル4を下型73びセットした
状態を示す折り曲げ型の平面図である。
げ加工するために上層コイル4を下型73びセットした
状態を示す折り曲げ型の平面図である。
【図13】上層コイル4の上層コイル端部4bの折り曲
げ加工した状態を示す折り曲げ型の断面図である。
げ加工した状態を示す折り曲げ型の断面図である。
【図14】下層コイル5を電機子鉄心2のスロット2a
へ順次挿入する状態を示す模式斜視図である。
へ順次挿入する状態を示す模式斜視図である。
【図15】スロット内へスロット内絶縁体7及び下層コ
イル5を収容した状態を拡大して示す部分断面図であ
る。
イル5を収容した状態を拡大して示す部分断面図であ
る。
【図16】下層コイル5を複数のコイル群として電機子
鉄心2のスロット2aへ順次挿入する状態を示す模式斜
視図である。
鉄心2のスロット2aへ順次挿入する状態を示す模式斜
視図である。
【図17】上層コイル4と下層コイル5の配置状態を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図18】上層コイル4と下層コイル5との結線を模式
的に示した図である。
的に示した図である。
【図19】上層コイル4の接続部4cと下層コイル5の
接続部5cとの溶接を行う装置のブロック図である。
接続部5cとの溶接を行う装置のブロック図である。
【図20】図11の装置の溶接動作を示す模式部分断面
図である。
図である。
【図21】ラミネーションコア2の突起2fを倒す工程
を示す模式図である。
を示す模式図である。
【図22】図21の模式斜視図である。
【図23】スロット2a近傍の部分断面図である。
【図24】整流子面12を平坦化する工程を示す模式部
分断面図である。
分断面図である。
【図25】上層コイル4の上層コイル端部4b(整流子
片)間などに樹脂液を滴下する工程を示す模式部分断面
図である。
片)間などに樹脂液を滴下する工程を示す模式部分断面
図である。
【図26】図25で滴下された樹脂液を吹き飛ばす工程
を示す模式部分断面図である。
を示す模式部分断面図である。
【図27】樹脂除去する部位を示す模式正面図である。
【図28】樹脂除去する部位を示す模式正面図である。
【図29】図25、図26の工程で被着された樹脂の
内、アンダーカット溝領域の部分を除去する工程を示す
模式部分側面図である。
内、アンダーカット溝領域の部分を除去する工程を示す
模式部分側面図である。
【図30】図29の工程で樹脂除去する状態を示す模式
部分断面図である。
部分断面図である。
【図31】図29の工程で樹脂除去する状態を示す模式
部分断面図である。
部分断面図である。
【図32】図29の工程で樹脂除去する状態を示す模式
部分断面図である。
部分断面図である。
【図33】図25、図26の工程で被着された樹脂の
内、アンダーカット溝領域の部分をレーザーで除去する
工程を示す模式部分側面図である。
内、アンダーカット溝領域の部分をレーザーで除去する
工程を示す模式部分側面図である。
【図34】実施例2における上層コイル4の平面図であ
る。
る。
【図35】導体板500から下層コイル5を切り落とす
状態を示す平面図である。(実施例3)
状態を示す平面図である。(実施例3)
【図36】導体板500から下層コイル5を切り落とす
状態を示す斜視図である。
状態を示す斜視図である。
【図37】図35に示す下層コイル切断装置の下型部分
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図38】図35に示す下層コイル切断装置の縦断面図
である。
である。
【図39】実施例4の下層コイル5をパンチする状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図40】実施例4の下層コイル5をパンチする状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図41】実施例5の下層コイル5をパンチする状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図42】実施例5の下層コイル5をパンチする状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図43】実施例5の下層コイル5をパンチする状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図44】実施例5の下層コイル5をパンチする状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図45】実施例6の上層コイル4を切り落とす状態を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図46】実施例6の下層コイル5の切断装置を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図47】(a)は実施例7の下層コイル4の素材を示
す斜視図である。(b)は(a)を平角線70に成形加
工した状態を示す斜視図である。(c)は(b)の平角
線70の外周の一部を除去した状態を示す斜視図であ
る。
す斜視図である。(b)は(a)を平角線70に成形加
工した状態を示す斜視図である。(c)は(b)の平角
線70の外周の一部を除去した状態を示す斜視図であ
る。
【図48】図47(c)の拡大部分斜視図である。
【図49】(a)から(e)は下層コイル5の折り曲げ
加工を順次示す平面図である。
加工を順次示す平面図である。
【図50】実施例8の下層コイル4の展開体を示す展開
図である。
図である。
1 シャフト
2 ラミネーションコア(電機子鉄心)
2a スロット
2f コアの突起
3 ローター
4 上層コイル
4a 上層コイル辺
4b 上層コイル端部
4c 接続部
5 下層コイル
5a 下層コイル辺
5b 下層コイル端部
5c 接続部
6 スロット内絶縁体
7 スロット内絶縁体
9 外側円盤状絶縁体
10 内側円盤状絶縁体
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 柴山 賢一
愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本
電装株式会社内
(56)参考文献 特開 平2−241346(JP,A)
特開 平1−308147(JP,A)
特開 平7−231617(JP,A)
特開 平7−163098(JP,A)
特開 昭49−57307(JP,A)
実開 平4−61475(JP,U)
実開 昭58−41075(JP,U)
実開 昭50−109801(JP,U)
実開 昭55−74270(JP,U)
実開 昭52−107308(JP,U)
実公 昭57−53103(JP,Y2)
米国特許2407935(US,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H02K 3/12
H02K 3/46
H02K 15/02
H02K 15/04
Claims (22)
- 【請求項1】 外周部にスロットを有する電機子鉄心
と、直線状の上層コイル辺及び前記上層コイル辺の両端
に、前記上層コイル辺に対して略直角に電気的に接続さ
れ、前記上層コイル辺を中心として周方向にそれぞれ所
定角度傾斜した一対の上層コイル端部を有する上層コイ
ルと、直線状の下層コイル辺及び前記下層コイル辺の両
端に、前記下層コイル辺に対して略直角に電気的に接続
され、前記下層コイル辺を中心として周方向にそれぞれ
所定角度傾斜した一対の下層コイル端部を有する下層コ
イルとを準備し、 前記下層コイルの下層コイル辺及び前記上層コイルの上
層コイル辺を前記電機子鉄心の径方向外周側からそれぞ
れの前記スロット内へ挿入し、 前記上層コイル端部の先端部からなる接続部と別の前記
スロットに挿入された前記下層コイルの前記下層コイル
端部の先端部からなる接続部とを接合することを特徴と
する回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項2】 前記下層コイルを前記スロット内に挿入
する前に、前記電機子鉄心の端面に内側円盤状絶縁体を
装着し、 前記下層コイルを挿入した後、前記下層コイル端部の上
へ軸方向から外側円盤状絶縁体を装着し、その後、前記
上層コイルを挿入することを特徴とする請求項1記載の
回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項3】 前記下層コイル及び前記上層コイルは、
板材からそれぞれ所定形状に打ち抜き、 前記両コイルの先端部を略直角に折り曲げて前記接続部
となし、 前記接続部の折り曲げの前又は後に、前記両コイルの前
記先端部から所定間隔離れた位置を略直角に折り曲げて
前記下層コイル端部及び前記上層コイル端部を形成する
ことを特徴とする請求項1記載の回転電機の回転子の製
造方法。 - 【請求項4】 前記接続部を形成する工程は、前記下層
コイル又は前記上層コイルの前記先端部を除く部分を挟
持する上型及び下型と、前記上型及び前記下型の一方の
外側に摺接する位置にて前記上型及び前記下型に対して
前記コイルの厚さ方向に相対移動可能な折り曲げ型とを
準備し、前記上型及び下型の他方の外側端面と前記折り
曲げ型とのクリアランスを前記板材の厚さ未満に設定
し、前記折り曲げ型の前記相対移動により前記両コイル
の前記先端部を折り曲げるとともに所定厚さにしごき加
工するものであることを特徴とする請求項3記載の回転
電機の回転子の製造方法。 - 【請求項5】 前記下層コイル端部又は前記上層コイル
端部を形成する工程は、前記下層コイルの下層コイル端
部又は上層コイルの上層コイル端部の予定領域となる部
位を除く前記コイルの中央部分を挟持する上型及び下型
と、前記上型及び下型の一方の外側に摺接する位置にて
前記上型及び下型に対して前記コイルの厚さ方向に相対
移動可能な折り曲げ型とを準備し、前記折り曲げ型の前
記相対移動により前記下層コイル端部又は前記上層コイ
ル端部の予定領域となる部位を折り曲げることを特徴と
する請求項3記載の回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項6】 互いに隣接する複数の前記コイルと、こ
れらコイル間を保持するつなぎ部とを一挙に打ち抜き、
前記つなぎ部を前記先端部の折り曲げの前又は後に切断
することを特徴とする請求項3記載の回転電機の回転子
の製造方法。 - 【請求項7】 導板体を一定ピッチだけ所定方向へ送る
工程と、その後、前記下層コイル辺の幅と前記下層コイ
ル端部の幅が略同一である前記下層コイルとなすコイル
導体の展開形状の縁辺形状に等しい形状を切断して前記
コイル導体の展開体を得る工程とを順次繰り返して必要
数の前記展開体を形成するとともに、前記展開体の両端
部を折り曲げて前記コイル導体を形成することを特徴と
する請求項1記載の回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項8】 導板体を前記下層コイルとなすコイル導
体の幅の2倍以上の一定ピッチだけ所定方向へ送る工程
と、その後、前記導板体の先端部から前記コイル導体の
展開体を打ち抜く工程と、その後、前記打ち抜かれた前
記展開体に隣接した前記導体板の残存部の幅方向端部を
切り落とすことにより前記残存部から更に追加の前記展
開体を形成する工程とを順次繰り返して必要数の展開体
を形成するとともに、前記展開体の両端部を折り曲げて
前記コイル導体を形成することを特徴とする請求項1記
載の回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項9】 前記下層コイル辺よりも前記下層コイル
端部を細幅に打ち抜く前記展開体打ち抜き工程の後で、
かつ、前記導体板の残存部の幅方向端部の切り落とし工
程と同時又はそれ以前において、前記残存部の下層コイ
ル端部形成予定領域の部分を前記残存部の前記下層コイ
ル辺形成予定領域よりも細幅に打ち抜く工程を有するこ
とを特徴とする請求項8記載の回転電機の回転子の製造
方法。 - 【請求項10】 前記上層コイル又は前記下層コイルを
なすコイル導体の展開体を複数形成するのに必要な所定
の長さを有する平角線を準備し、次に、この平角線の軸
方向で所定間隔毎に外周に軸細部を形成し、この軸細部
の略中央部を切断して複数の前記展開体を形成するとと
もに、前記各展開体の両端部を折り曲げて前記上層コイ
ル端部又は前記下層コイル端部を形成することを特徴と
する請求項1記載の回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項11】 U字状断面をもつ下側のスロット内絶
縁体、前記下層コイル、U字状断面をもつ上側のスロッ
ト内絶縁体及び前記上層コイルを上記順番に前記電機子
鉄心の径方向外周側から前記スロット内に押し込み、 その後、前記電機子鉄心のスロットに隣接するスロット
開口狭窄用の突起を前記スロット開口側へ塑性変形して
前記スロット開口を狭窄して前記上側の前記スロット内
絶縁体の上部をスロット開口閉塞側へ折り曲げることを
特徴とする請求項1記載の回転電機の回転子の製造方
法。 - 【請求項12】 全てのスロットに対応する本数の前記
下層コイル又は前記上層コイルを、前記電機子鉄心に設
けられた全てのスロットの開口にそれぞれ近接してセッ
トし、 その後、セットされた前記コイルを前記スロット内へ同
時に押し込むことを特徴とする請求項1又は11記載の
回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項13】 前記下層コイル又は前記上層コイルを
前記スロットの開口に対向してセットするセット工程、
その後、セットされた前記コイルを対向する前記スロッ
ト内へ挿入する挿入工程、その後、次のコイル挿入まで
の間に前記電機子鉄心を所定角度回動させる回動工程を
順次繰り返すことを特徴とする請求項1又は11記載の
回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項14】 2回目以降の前記コイル挿入は、前記
コイルをその長手方向を軸心として所定の回転方向に回
動させつつ行うことを特徴とする請求項13記載の回転
電機の回転子の製造方法。 - 【請求項15】 前記下層コイル又は前記上層コイルか
らなる複数のコイル群を前記スロットの開口に対向して
セットするセット工程、その後、セットされた前記コイ
ル群毎に前記スロット内へそれぞれ挿入する挿入工程、
その後、次のコイル群を挿入するまでの間に前記電機子
鉄心を所定角度回動させる回動工程を順次繰り返すこと
を特徴とする請求項1又は11記載の回転電機の回転子
の製造方法。 - 【請求項16】 前記下層コイル端部の接続部と前記上
層コイル端部の接続部とを接合する接合工程において、
前記両接続部の溶接予定領域に近接して溶接機の溶接ト
ーチの先端を近接配置し、 その後、前記溶接トーチに近接する前記両コイルを接地
しつつ前記溶接トーチにより前記溶接予定領域を溶接す
る溶接工程と、前記溶接終了後、所定角度前記電機子鉄
心を回動させる回動工程とを実施し、 その後、前記両工程を順次実施することを特徴とする請
求項1または3記載の回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項17】 前記溶接予定領域を除く、前記溶接予
定領域に近接する前記上層コイル及び前記下層コイルに
冷却手段を接触させて前記コイルを冷却することを特徴
とする請求項16記載の回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項18】 外周部にスロットを有するとともに、
隣接する各前記スロットの間の前記電機子鉄心の外周部
に互いに所定角度異なる径外方向へ突出する一対の突起
を有する電機子鉄心を準備し、 前記電機子鉄心の外周面に近接して径方向移動可能に配
設された細幅の爪倒し板を準備し、 前記細幅の爪倒し板とは異なる角度位置にて前記電機子
鉄心の外周面に近接して径方向移動可能に配設された厚
幅の爪倒し板を準備し、 所定数のコイルを前記電機子鉄心の外周側から前記スロ
ット内に押し込み、 その後、互いに隣接する前記一対の突起の間の溝部へ向
けて中心方向へ前記細幅の爪倒し板を押し込んで前記溝
部を拡幅し、 その後、前記厚幅の爪倒し板の端面を前記両突起に当接
させた状態で前記厚幅の爪倒し板を中心方向へ押し込ん
で前記突起の塑性変形により前記スロット開口を狭窄す
ることを特徴とする請求項1又は11記載の回転電機の
回転子の製造方法。 - 【請求項19】 前記上層コイル端部の外側端面に対面
しつつ径方向に延設された平坦な押圧面を有する押圧体
を軸方向移動可能に準備し、 前記押圧体の前記押圧面を前記上層コイル端部の前記外
側端面に押し付けて前記上層コイル端部の表面を平坦化
することを特徴とする請求項1又は3記載の回転電機の
回転子の製造方法。 - 【請求項20】 前記下層コイル端部の接続部と前記上
層コイル端部の接続部とを接合する接合工程において、
前記上層コイル端部間に樹脂液を被着した後、固化させ
て固化樹脂部を形成し、 その後、前記上層コイル端部の表面に付着した前記固化
樹脂部を除去することを特徴とする請求項1又は3記載
の回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項21】 前記電機子鉄心のスロット内に前記下
層コイル及び前記上層コイルを嵌め込んで、略天地方向
にセットした状態で、回動させるとともに前記上層コイ
ル端部の表面に樹脂滴下ノズルから前記樹脂液を滴下し
て前記表面に前記樹脂液を被着し、更に回動させるとと
もに前記上層コイル端部の表面にブローノズルから気体
をブローして前記樹脂液を拡延させることを特徴とする
請求項20記載の回転電機の回転子の製造方法。 - 【請求項22】 前記固化樹脂部被着済みの前記上層コ
イル端部の表面に対向する位置にて前記電機子鉄心の径
方向と直交する面内にて回転する回転刃を準備し、 前記固化樹脂部被着済みの前記電機子鉄心を前記回転刃
に近接する方向へ前記回転刃に対して相対移動させるこ
とにより互いに隣接する一対の前記上層コイル端部の間
の溝部に前記回転刃をセットし、前記回転刃を回転しつ
つ前記電機子鉄心を回動させて前記溝部内の前記固化樹
脂部を除去することを特徴とする請求項20記載の回転
電機の回転子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32698395A JP3477962B2 (ja) | 1994-12-19 | 1995-12-15 | 回転電機の回転子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31532594 | 1994-12-19 | ||
JP6-315336 | 1994-12-19 | ||
JP31533694 | 1994-12-19 | ||
JP6-315325 | 1994-12-19 | ||
JP27934695 | 1995-10-26 | ||
JP7-279346 | 1995-10-26 | ||
JP32698395A JP3477962B2 (ja) | 1994-12-19 | 1995-12-15 | 回転電機の回転子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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