JP3477546B2 - 穀物粉末懸濁液を用いた材料プレス成形法 - Google Patents

穀物粉末懸濁液を用いた材料プレス成形法

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  • Forging (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属など変形能を
有する材料を種々の形状にプレス成形する際に、成形前
の材料の表面に潤滑剤塗布乾燥してプレス成形するプ
レス製品製造方法に関するものである
【0002】
【従来の技術】従来、金属材料などを種々の形状にプレ
ス成形する際には、最終製品の形状に見合った金型を上
Fあるいは左右に設置し、その金型の間に材料を入れて
プレス成形している。この際材料と金型との間には、潤
滑剤がないと良好なプレス成形ができないために、従来
の工程では材料表面に油脂系の潤滑剤を塗布して成形が
行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このうち、潤滑剤につ
いては、プレス成形時の油脂系独特の取り扱いにくさに
加えて、潤滑剤の塗布後プレス成形した後の油脂の除
去、除去後の廃油処理そして油脂コスト高など従来の成
形作業においては、環境保全上そして経済的にいろいろ
の多くの課題を含んでいる。またこのような材料のプレ
ス成形製品は、その用途が多様であり、重要部品として
使用される場合が多いために、製品の表面性状の観点か
ら、プレス成形製品の表面は潤滑油などの不純物などが
残っていない良好なものでなければならない。
【0004】このことから、従来プレス成形後の油脂の
除去には特殊な溶剤を使用するなどしていたが、そのと
きは溶剤の後処理もしなければならない。このように良
好な表面を有するプレス成形製品製造においては、従来
の油脂系潤滑剤の使用は大きな社会問題となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、プレス成形
製品製造に係わる上記問題点を解決すべく、種々検討し
た結果、従来の油脂系潤滑剤に代わって、小麦粉、とう
もろこし粉、米粉あるいは大豆粉を水で溶いて懸濁液と
したものが非常によい潤滑効果を示すことを見いだし、
本発明を完成させた。
【0006】本発明は、材料をプレス成形する際に、そ
の潤滑剤として小麦粉、とうもろこし粉、米粉あるいは
大豆粉懸濁液を塗布し、乾燥後プレス成形する方法で
ある。
【0007】本発明において、材料とは、チタン、ステ
ンレス、その他の鉄鋼、アルミあるいは銅などの成形可
能な材料のことであ。穀物粉末懸濁液とは、小
粉、とうもろこし粉、米粉あるいは大豆粉を水などで溶
かして懸濁液としたものである。溶媒は必ずしも水でな
くてもよく、穀物粉末を溶かし懸濁させ、かつ材料に塗
布できるものであればよく、特に限定はしない。
【0008】懸濁液での穀物粉末の適正な含有量は、
0.5%およびこれ以上が望ましく、また60%を越え
ると効果が飽和してこれ以上含有させることは懸濁液の
固化を早めたりして取り扱いがむづかしくなり好ましく
ない。よって穀物粉末の適正な含有量は、0.5%およ
びこれ以上で、また60%およびこれ以下とする。この
範囲の穀物粉末を含む懸濁液を潤滑剤として使用するプ
レス成形法である。
【0009】懸濁液を潤滑剤として材料へ塗布するとき
の穀物粉末の塗布量は、プレス成形に対する潤滑効果が
現れる0.20g/mおよびこれ以上であり、また4
32g/mを越えると潤滑効果はあるものの、塗布量
が多くて取り扱い上、つまりプレス成形後の塗布剤の後
処理量が多くて作業上での問題が生じやすい。そこで最
適塗布量は、0.20g/mおよびこれ以上で、かつ
432g/mおよびこれまでとした。この量は、1回
の塗布量あるいは塗布回数によって決めることができ
る。
【0010】塗布後の乾燥はその時の状況に応じて塗布
後ある時間大気温あるいは多少昇温して行う。プレスの
方法は、所定の型を用いて、材料をプレスによって成形
する一般のプレス作業に適用できるもので、潤滑剤の材
料表面への塗布も全面、局部のいずれでもよく特定する
ものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、変形能を有する材料を
プレス成形する工程における潤滑剤供給工程に、従来の
油脂系潤滑剤の代わりに穀物粉末懸濁液を潤滑剤として
用いることによって、表面性状の良好なプレス成形製品
を造る工程において実施される。この方法を取り入れる
ことによって、油脂などの産業廃棄物などの処理の手間
などを軽減することができる。
【0012】
【実施例−1】材料をプレス成形する際の評価方法の一
例としてエリクセン試験法を用い、次のような試験を行
った。まず材料として工業用純チタン板材(板厚0.5
mm)を用い、その時の潤滑剤として小麦粉を水に0.
48%から65%までの範囲で溶かした懸濁液を潤滑剤
として用い、塗布回数、塗布後の乾燥時間、材料への粉
末の塗布量を変えて、エリクセン試験を行った。その結
果、表1に示すような結果が得られた。
【0013】この結果からも判るように、小麦粉を水
に、0.5%およびこれ以上、60%およびこれ以下の
範囲で溶かした懸濁液を用い、かつ材料への粉末塗布量
を、0.2g/mおよびこれ以上で、かつ432g/
およびこれ以下としたときに、極めて良好なプレス
成形性がえられることがわかる。同様にして、この適正
範囲内のとうもろこし粉、米粉および大豆粉を含有する
懸濁液の潤滑剤を用いたときも、表2に示すように同じ
ような良好な結果が得られた。
【0014】
【実施例−2】成形用素材としてフェライト系とオース
テナイト系のステンレス鋼板、普通鋼板、アルミおよび
銅板(板厚0.5mm)をエリクセン試験法を用いて試
験した。従来の油脂系潤滑剤と本方法の潤滑剤として小
麦粉を水に30%溶かした懸濁液を用いた場合について
試験を行った。その結果、表3に示すような結果が得ら
れた。
【0015】この結果からも判るように、本法におい
て、ステンレス鋼板、普通鋼板、アルミおよび銅板など
の変形能を有する材料についてのプレス成形において、
潤滑剤に小麦粉と水の懸濁液を用いると極めて良好なプ
レス成形性がえられることがわかる。なお、潤滑剤とし
て、とうもろこし粉、米粉および大豆粉を用いた場合で
も同様の良好な結果がえられた。
【0016】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0017】まず本発明のように、穀物粉末の懸濁液を
潤滑剤として使用したプレス成形によって、チタン、ス
テンレスおよびこれらを含む変形能を有する材料から良
好な表面を有するプレス製品を製造することができる。
【0018】本発明で使用される潤滑剤は、穀物粉末で
あるので可溶であり、取り扱いも容易で、かつプレス成
形後の除去および除去後の後処理も容易なために再利用
も可能である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 37/18 B21D 22/20 B21J 3/00 C10M 109/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変形能を有する材料をプレス成形する
    際に、その潤滑剤として小麦粉、とうもろこし粉、米
    粉、大豆粉穀物粉末のみの懸濁液を材料表面に塗布
    、乾燥後プレス成形する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の穀物粉末を0.5%およ
    びこれ以上から60%およびこれ以下を含有する懸濁液
    金属材料薄板表面に塗布し、乾後の塗布量を0.2
    0g/mおよびこれ以上で、かつ432g/mおよ
    びこれ以下としてプレス成形することを特徴とするプレ
    ス成形方法。
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JP4614081B2 (ja) * 2005-03-24 2011-01-19 財団法人日本産業科学研究所 常温加工用潤滑剤
JP2007056231A (ja) * 2005-08-24 2007-03-08 Okamura Tekkosho:Kk 植物性潤滑剤被覆型薄板の製造方法
JP5347126B2 (ja) * 2007-02-23 2013-11-20 財団法人日本産業科学研究所 みりん系潤滑剤

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