JP3477488B2 - 樹脂封止方法及び樹脂封止装置 - Google Patents

樹脂封止方法及び樹脂封止装置

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JP3477488B2
JP3477488B2 JP2000120902A JP2000120902A JP3477488B2 JP 3477488 B2 JP3477488 B2 JP 3477488B2 JP 2000120902 A JP2000120902 A JP 2000120902A JP 2000120902 A JP2000120902 A JP 2000120902A JP 3477488 B2 JP3477488 B2 JP 3477488B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体チップ等の
チップ状の電子部品と基板とを樹脂封止する樹脂封止方
法及び樹脂封止装置に関するものであって、特に、フリ
ップチップパッケージについての樹脂封止に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のフリップチップにおいては、次の
ようにして、基板と半導体チップとの間の狭い間隙に流
動性樹脂を注入して、基板と半導体チップとを樹脂封止
していた。まず、ディスペンサを使用して、半導体チッ
プの側面に接するように流動性樹脂を滴下する。ここ
で、後工程で半導体チップの上面、すなわち部材取付面
に密着させて放熱板を取り付けることから、流動性樹脂
が半導体チップの上面に付着しないように流動性樹脂の
滴下量を制御する。次に、毛細管現象を利用して、基板
と半導体チップとの間の間隙に流動性樹脂を浸透させて
充填する。次に、充填された流動性樹脂を硬化させるこ
とにより、樹脂封止を完了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の樹脂封止によれば、毛細管現象を利用していること
から、流動性樹脂を滴下してから間隙が充填されるまで
の作業時間がかなりの長時間になる。したがって、フリ
ップチップパッケージの生産性が低いという問題があ
る。また、半導体チップの側面、特に上縁が露出してい
るので、パッケージがハンドリングされる際に、半導体
チップにチッピング等の不良が発生するおそれがある。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたものであり、基板とチップ状の電子部品との間の
狭い間隙に流動性樹脂を効率よく注入充填させて、この
種製品について樹脂封止の生産性を向上させることがで
きるとともに、電子部品の側面を覆って封止樹脂を形成
することによりパッケージの歩留まりを向上させること
ができる、樹脂封止方法及び樹脂封止装置を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するために、本発明に係る樹脂封止方法は、基板とチッ
プ状の電子部品とが各々有する電極同士を相対向させて
導電性物質によって接続し、相対向する1組の金型のう
ち一方の金型上に基板を載置して該基板と電子部品とを
樹脂封止する樹脂封止方法であって、1組の金型の型面
間に樹脂フィルムを張設する工程と、1組の金型のうち
他方の金型に設けられた貫通穴が該他方の金型の型面に
有する開口において、樹脂フィルムを電子部品の部材取
付面に密着させる工程と、樹脂フィルムを電子部品の部
材取付面に密着させた状態で1組の金型を型締めする工
程と、型締めすることにより樹脂フィルムと基板とに囲
れた空間からなるキャビティを形成する工程と、電子
部品と基板との接続部の近傍において、キャビティを形
成する樹脂フィルムを穿孔して開口を形成する工程と、
他方の金型に設けられたゲートと開口とを経由してキャ
ビティに流動性樹脂を注入して、基板と電子部品との間
の間隙と該電子部品の側面とを含む空間に流動性樹脂を
充填し硬化させて封止樹脂を形成する工程と、1組の金
型を型開きする工程と、電子部品と基板とが樹脂封止さ
れたパッケージを取り出す工程とを備えたことを特徴と
する。
【0006】これによれば、電子部品と基板との接続部
の近傍において形成された開口を経由して、キャビティ
に流動性樹脂を注入する。したがって、基板と電子部品
との間の間隙を含むキャビティ全体に、流動性樹脂を短
時間に充填できる。また、電子部品の部材取付面に樹脂
フィルムを密着させた状態で、樹脂フィルムと基板とに
囲まれたキャビティを形成する。これにより、基板と電
子部品との間の間隙だけでなく、電子部品の側面をも樹
脂封止する。したがって、樹脂封止されたパッケージに
おいて、チッピングの発生を防止できる。
【0007】また、本発明に係る樹脂封止方法は、上述
の樹脂封止方法において、密着させる工程では、貫通穴
に昇降自在に設けられた押圧部材が樹脂フィルムを押圧
することにより該樹脂フィルムを部材取付面に密着させ
ることを特徴とする。
【0008】これによれば、押圧部材が電子部品の部材
取付面に樹脂フィルムを密着させ、この状態で、キャビ
ティに流動性樹脂を注入する。したがって、後工程にお
いて電子部品の部材取付面に放熱板を取り付ける際に障
害となる、部材取付面に対する硬化樹脂の付着を防止で
きる。
【0009】また、本発明に係る樹脂封止方法は、上述
の樹脂封止方法において、密着させる工程では、貫通穴
を経由して大気圧よりも高圧の気体を供給することによ
り樹脂フィルムを部材取付面に密着させることを特徴と
する。
【0010】これによれば、高圧の気体が電子部品の部
材取付面に樹脂フィルムを密着させて、この状態で、キ
ャビティに流動性樹脂を注入する。したがって、後工程
において電子部品の部材取付面に放熱板を取り付ける際
に障害となる、部材取付面に対する硬化樹脂の付着を防
止できる。
【0011】また、本発明に係る樹脂封止方法は、上述
の樹脂封止方法において、開口を形成する工程では、ゲ
ートにおいて設けられたピンにより樹脂フィルムを穿孔
することを特徴とする。
【0012】これによれば、ゲートにおいて、樹脂フィ
ルムを穿孔することにより確実に開口を形成できる。
【0013】本発明に係る樹脂封止装置は、基板とチッ
プ状の電子部品とが各々有する電極同士が相対向して配
置されるとともに導電性物質によって接続され、相対向
する1組の金型のうち一方の金型上に基板が載置された
状態で電子部品と基板とを樹脂封止する樹脂封止装置で
あって、1組の金型の型面間に樹脂フィルムを張設する
張設手段と、樹脂フィルムを押圧して電子部品の部材取
付面に該樹脂フィルムを密着させる押圧手段と、樹脂フ
ィルムが部材取付面に密着した状態で1組の金型を型締
めする型締め手段と、1組の金型を型締めすることによ
り樹脂フィルムと基板とに囲まれた空間からなるキャビ
ティを形成するキャビティ形成手段と、電子部品と基板
との接続部の近傍において、キャビティを形成する樹脂
フィルムを穿孔して開口を形成する穿孔手段と、樹脂通
路と開口とを順次経由してキャビティに流動性樹脂を注
入する注入手段と、流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を
形成することにより、キャビティにおいて封止樹脂を形
成する硬化手段と、1組の金型が型開きされた状態にお
いて、電子部品と基板とが樹脂封止されたパッケージを
取り出す取り出し手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】これによれば、電子部品と基板との接続部
の近傍において形成された開口を経由して、キャビティ
に流動性樹脂が注入される。したがって、基板と電子部
品との間の間隙を含むキャビティ全体に、流動性樹脂が
短時間に充填される。また、電子部品の部材取付面に樹
脂フィルムを密着させた状態で、樹脂フィルムと基板と
に囲まれたキャビティが形成される。これにより、基板
と電子部品との間の間隙だけでなく、電子部品の側面が
樹脂封止される。したがって、樹脂封止されたパッケー
ジにおいて、チッピングの発生が防止される。
【0015】また、本発明に係る樹脂封止装置は、上述
の樹脂封止装置において、押圧手段は、1組の金型のう
ち他方の金型に設けられた貫通穴に昇降自在に設けられ
樹脂フィルムを押圧する押圧部材を備えていることを特
徴とする。
【0016】これによれば、押圧部材によって樹脂フィ
ルムが押圧され電子部品の部材取付面に樹脂フィルムが
密着した状態で、キャビティに流動性樹脂が注入され
る。したがって、後工程において電子部品の部材取付面
に放熱板を取り付ける際に障害となる、部材取付面に対
する硬化樹脂の付着が防止される。
【0017】また、本発明に係る樹脂封止装置は、上述
の樹脂封止装置において、押圧手段は、1組の金型のう
ち他方の金型に設けられた貫通穴を経由して大気圧より
も高圧の気体を供給することにより樹脂フィルムを押圧
する気体供給手段を備えていることを特徴とする。
【0018】これによれば、高圧の気体によって樹脂フ
ィルムが押圧され電子部品の部材取付面に樹脂フィルム
が密着した状態で、キャビティに流動性樹脂が注入され
る。したがって、後工程において電子部品の部材取付面
に放熱板を取り付ける際に障害となる、部材取付面に対
する硬化樹脂の付着が防止される。
【0019】また、本発明に係る樹脂封止装置は、上述
の樹脂封止装置において、穿孔手段は他方の金型に一体
的に設けられたピンを備えているとともに、ピンは1組
の金型が型締めされる際に樹脂フィルムを穿孔すること
を特徴とする。
【0020】これによれば、1組の金型が型締めされる
際に、ピンによって樹脂フィルムが穿孔されて、電子部
品と基板との接続部の近傍において樹脂フィルムに確実
に開口が形成される。
【0021】また、本発明に係る樹脂封止装置は、上述
の樹脂封止装置において、穿孔手段は他方の金型におい
て進退自在に設けられたピンを備えるとともに、ピン
は、1組の金型が型締めされた状態で、前進することに
より樹脂フィルムを穿孔し、かつ、所定の位置まで後退
することにより樹脂通路の一部を構成することを特徴と
する。
【0022】これによれば、1組の金型が型締めされた
後に、ピンによって樹脂フィルムが穿孔されて、電子部
品と基板との接続部の近傍において樹脂フィルムに確実
に開口が形成される。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) 本発明の第1の実施形態を、図1及び図2を参照して説
明する。図1(1)〜(3)は、本実施形態に係る樹脂
封止装置を使用して行う、押圧部材により半導体チップ
の上面に樹脂フィルムを密着させる工程と、ゲートに固
定されたピンにより樹脂フィルムを穿孔して開口を形成
する工程と、開口からキャビティに流動性樹脂を注入す
る工程とをそれぞれ示す断面図である。
【0024】図1に示された樹脂封止装置において、1
は下型、2は下型1に対向して設けられた上型である。
3は、上型2に設けられた貫通穴であって、型面に近い
部分がテーパ状に拡がるとともに、型面において矩形状
の開口を有している。4は、貫通穴3に昇降自在に設け
られた押圧部材である。5は下型1に設けられた凹部に
載置された基板、6は基板の電極(図示なし)上に設け
られ例えば半田からなるバンプ、7はバンプ6によって
基板5に電気的に接続された半導体チップである。8
は、対向するリール(図示なし)の間に張設されるとと
もに、押圧部材4に押圧されることによって、半導体チ
ップ7の上面、すなわち後工程で放熱板が取り付けられ
る部材取付面に密着している樹脂フィルムである。この
樹脂フィルム8は、所要の耐熱性と、柔軟性と、型面及
び封止樹脂からの剥離性とを有する素材から形成されて
いる。9は、樹脂フィルム8に設けられた孔部である。
【0025】10は、下型1において、孔部9に対応す
る位置に設けられた円柱状の空間からなるポットであ
る。11はポット10内に昇降自在に設けられたプラン
ジャ、12はプランジャ11の上に供給され例えばエポ
キシ樹脂からなる樹脂タブレットである。
【0026】13は、上型2においてポット10に対応
する位置に設けられた空間からなるカルである。14
は、カル13につながる空間からなり、後述する流動性
樹脂が流動する樹脂通路である。15は、樹脂通路14
につながり、断面積が貫通穴3に向かって徐々に小さく
なっていく空間からなるゲートである。16は、ゲート
15において上型2に固定されるとともに、先端部が貫
通穴3の内部に上型2の型面近くまで突き出しているピ
ンである。17は、下型1に昇降自在に設けられてお
り、基板5を突き出す突き出し部材である。
【0027】以下、本実施形態に係る樹脂封止装置の動
作を説明する。まず、図1(1)に示すように、半導体
チップ7が装着された基板5を下型1にセットし、樹脂
タブレット12をポット10に供給する。そして、この
状態で、対向するリール(図示なし)を適当に巻き取る
ことで樹脂フィルム8を張設し、押圧部材4を下降させ
て、基板5上の半導体チップ7の上面に樹脂フィルム8
を密着させる。この工程では、押圧部材4が上型2の型
面から突出した状態になっており、更に、樹脂フィルム
8の孔部9と下型1のポット10とが位置合わせされた
状態になっている。
【0028】次に、図1(2)に示すように、上型2と
下型1とを型締めして、上型2と下型1との間で樹脂フ
ィルム8を挟持する。これにより、樹脂フィルム8は、
押圧部材4と半導体チップ7とに挟まれ、貫通穴3下部
のテーパ状の部分に沿って伸張し、上型2と基板5及び
下型1とに挟まれるとともに、ゲート15において設け
られたピン16によって穿孔される。したがって、基板
5と半導体チップ7との接続部の近傍において樹脂フィ
ルム8に開口18が形成され、かつ、基板5と樹脂フィ
ルム8とに囲まれ半導体チップ7を含む空間であるキャ
ビティ19が形成される。
【0029】次に、図1(3)に示すように、下型1と
上型2とに設けられたヒータ(図示なし)により、樹脂
タブレット12を加熱溶融して流動性樹脂20を生成す
る。その後に、プランジャ11を上昇させて流動性樹脂
20を押圧し、カル13,樹脂通路14,開口18を順
次経由して、キャビティ19に流動性樹脂20を注入し
て充填する。
【0030】図2(1)〜(3)は、本実施形態に係る
樹脂封止装置を使用して行う、流動性樹脂を硬化させる
工程と、型開きとゲートブレークとを併せて行う工程
と、完成したパッケージを取り出す工程とをそれぞれ示
す断面図である。図2(1)に示すように、下型1と上
型2とに設けられたヒータにより、キャビティ19に注
入された流動性樹脂20を更に加熱して硬化させ、硬化
樹脂21を形成する。
【0031】次に、図2(2)に示すように、押圧部材
4が樹脂フィルム8を介して半導体チップの上面を押圧
した状態で、上型2と下型1とを型開きするとともに、
プランジャ11により硬化樹脂21を突き上げる。これ
によって、カル13,樹脂通路14,ゲート15におい
て形成された硬化樹脂21から封止樹脂22を分離す
る、いわゆるゲートブレークが完了する。
【0032】次に、図2(3)に示すように、対向する
リール(図示なし)間に張設された樹脂フィルム8を上
昇させ、吸着チャック(図示なし)により硬化樹脂21
を取り出す。更に、突き出し部材17により基板5を突
き上げて、基板5と半導体チップとが封止樹脂22によ
って樹脂封止されたパッケージを、下型1から取り出
す。
【0033】本実施形態によれば、基板5と半導体チッ
プ7との接続部の近傍において樹脂フィルム8に形成し
た開口18を経由して、基板5と樹脂フィルム8とに囲
まれたキャビティ19に、プランジャ11によって流動
性樹脂20を注入して充填する。これにより、基板5と
半導体チップ7との間の狭い間隙に毛細管現象により流
動性樹脂を浸透させる場合に比較して、その狭い間隙を
含むキャビティ19全体に、短時間に流動性樹脂20を
充填できる。したがって、樹脂封止の生産性を向上させ
ることができる。また、下型1と上型2とを型締めし、
半導体チップ7の上面に樹脂フィルム8を密着させた状
態で、基板5と樹脂フィルム8とに囲まれたキャビティ
19を形成することにより、基板5と半導体チップ7と
の間の間隙だけでなく、半導体チップ7の側面をも樹脂
封止する。したがって、パッケージをハンドリングする
際に、半導体チップ7におけるチッピングの発生を防止
することができる。また、押圧部材4が半導体チップ7
の上面に樹脂フィルム8を密着させた状態で、樹脂封止
する。したがって、後工程において半導体チップ7の上
面に放熱板を取り付ける際に障害となる、半導体チップ
7の上面に対する硬化樹脂21の付着を防止できる。
【0034】(第2の実施形態) 本発明の第2の実施形態について、図3を参照して説明
する。図3(1)〜(3)は、本実施形態に係る樹脂封
止装置を使用して行う、押圧部材により半導体チップの
上面に樹脂フィルムを密着させる工程と、ピン穴におい
て前進するピンにより樹脂フィルムを穿孔して開口を形
成する工程と、開口からキャビティに流動性樹脂を注入
する工程とをそれぞれ示す断面図である。
【0035】図3(1)において、23は、上型2にお
いて貫通穴3のテーパ状の部分に開口を有するように、
水平方向に設けられたピン穴である。24は、ピン穴2
3において嵌装され、進退自在に設けられたピンであ
る。25は、上型2に設けられた樹脂通路で、ピン穴2
3に連通して形成されるとともに、そのピン穴23に嵌
装されたピン24によってピン穴23に対して開口又は
遮蔽されるように設けられている。
【0036】以下、本実施形態に係る樹脂封止装置の動
作を説明する。まず、図3(1)に示すように、第1の
実施形態と同様に、樹脂フィルム8を張設し、押圧部材
4を下降させて、半導体チップ7の上面に樹脂フィルム
8を密着させる。
【0037】次に、図3(2)に示すように、上型2と
下型1とを型締めして、上型2と下型1との間で樹脂フ
ィルム8を挟持する。これにより、基板5と樹脂フィル
ム8とに囲まれ半導体チップ7を含む空間であるキャビ
ティ19が形成される。その後に、ピン穴23において
ピン24を前進させて、基板5と半導体チップ7との接
続部の近傍において樹脂フィルム8を穿孔して開口18
を形成する。この開口18から樹脂通路25につながる
空間は、図3(1)に示されたゲート15として機能す
る。
【0038】次に、図3(3)に示すように、ピン穴2
3において所定の位置までピン24を後退させて、ピン
穴23に対して樹脂通路25を開口させる。これによ
り、ピン24の先端部は、樹脂通路25の一部を構成す
ることになる。その後に、例えばプランジャ(図示な
し)によって流動性樹脂20を押圧し、樹脂通路25,
ゲート15,開口18を順次経由して、キャビティ19
に流動性樹脂20を注入して充填する。
【0039】次に、第1の実施形態と同様に、流動性樹
脂20を更に加熱して硬化させ、硬化樹脂を形成する。
そして、ピン24を後退させた後に、押圧部材4が樹脂
フィルム8を介して半導体チップ7を押圧した状態で、
上型2と下型1とを型開きすることによりゲートブレー
クを行う。更に、押圧部材4を上昇させ、突き出し部材
17により基板5を突き上げて、下型1からパッケージ
を取り出す。
【0040】本実施形態によれば、第1の実施形態と同
様に、基板5と半導体チップ7との間の狭い間隙を含む
キャビティ19全体に、短時間に流動性樹脂20を充填
するので、樹脂封止の生産性を向上させることができ
る。また、第1の実施形態と同様に、パッケージをハン
ドリングする際に、半導体チップ7におけるチッピング
の発生を防止することができ、更に、後工程において半
導体チップ7の上面に放熱板を取り付ける際に障害とな
る、半導体チップ7の上面に対する硬化樹脂の付着を防
止できる。
【0041】なお、ピン穴23が延びる方向は水平方向
でなくてもよいが、貫通穴3に対する開口の位置は、で
きるだけ基板5と半導体チップ7との接続部に近いこ
と、すなわち図3(1)では下方に近いことが好まし
い。また、樹脂通路25が延びる方向は垂直方向でなく
てもよいが、ピン穴23に対する樹脂通路25の開口
が、貫通穴3に対するピン穴23の開口に対してできる
だけ接近していることが好ましい。これらにより、流動
性樹脂20を、基板5と半導体チップ7との接続部にい
っそう近い位置からキャビティ19に注入することにな
るので、基板5と半導体チップ7との間の狭い間隙を含
むキャビティ19全体に、より短時間に流動性樹脂20
を充填できる。また、樹脂封止後に、ピン穴23と樹脂
通路25とに残存する樹脂量、すなわち廃棄する樹脂量
を削減することができる。
【0042】また、プランジャを使用して流動性樹脂2
0をキャビティ19に注入・充填したが、これに限ら
ず、低粘度の流動性樹脂20を、ノズル等から樹脂通路
25,ゲート15,開口18を順次経由して、キャビテ
ィ19に注入して充填してもよい。この場合には、流動
性樹脂20が低粘度であっても、樹脂フィルム8が半導
体チップ7の上面に密着しているので、その上面に対す
る硬化樹脂の付着を防止できる。
【0043】(第3の実施形態) 本発明の第3の実施形態について、図4を参照して説明
する。図4(1)〜(3)は、本実施形態に係る樹脂封
止装置を使用して行う、高圧のエアにより半導体チップ
の上面に樹脂フィルムを密着させる工程と、ピン穴を前
進するピンにより樹脂フィルムを穿孔して開口を形成す
る工程と、開口からキャビティに流動性樹脂を注入する
工程とをそれぞれ示す断面図である。
【0044】図4(1)において、26は、上型2に設
けられた貫通穴であって、型面に近い部分がテーパ状に
拡がるとともに型面において矩形状の開口を有してお
り、高圧エア(高圧空気)の発生源(図示なし)に接続
されている押圧用のエア通路である。エア通路26は、
その一部をなすテーパ状に拡がる部分に対して、半導体
チップ7の上面よりもわずかに小さい開口を有する。
【0045】本実施形態に係る樹脂封止装置の動作は、
半導体チップ7の上面に樹脂フィルム8を密着させる動
作を除いて、第2の実施形態と同じである。すなわち、
第2の実施形態では、図3に示された押圧部材4を下降
させることにより、半導体チップ7の上面に樹脂フィル
ム8を密着させる。一方、本実施形態においては、エア
通路26に供給した高圧のエアによって、半導体チップ
7の上面に樹脂フィルム8を密着させる。
【0046】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様に、基板5と半導体チップ7との間の狭い間隙を含
むキャビティ19全体に、短時間に流動性樹脂20を充
填するので、樹脂封止の生産性を向上させることができ
る。また、第1の実施形態と同様に、パッケージをハン
ドリングする際に、半導体チップ7におけるチッピング
の発生を防止することができ、更に、後工程において半
導体チップ7の上面に放熱板を取り付ける際に障害とな
る、半導体チップ7の上面に対する硬化樹脂の付着を防
止できる。
【0047】なお、本実施形態においては、半導体チッ
プ7の上面に樹脂フィルム8を密着させるために高圧の
エアを使用したが、これに代えて、生産工場において使
用可能な気体、例えばN2 ガスを使用してもよい。
【0048】なお、以上説明した各実施形態において
は、半導体チップを例にとって説明したが、これに限ら
ず、本発明を、他のチップ状の電子部品に対しても適用
することができる。
【0049】また、樹脂タブレットを使用したが、これ
に代えて、顆粒状又は粉末状の樹脂材料を使用すること
ができる。更に、エポキシ樹脂を使用したが、これに代
えて他の熱硬化性樹脂を使用してもよく、熱可塑性樹脂
を使用してもよい。
【0050】また、上述した第1及び第2の実施形態に
おいては、下型1と上型2との両金型間でゲートブレー
クを行う場合について説明したが、硬化樹脂21と一体
化したパッケージを離型して外部に取り出した後に、後
工程としてゲートブレークを行ってもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、電子部品と基板との接
続部の近傍において樹脂フィルムに形成した開口を経由
して、キャビティに流動性樹脂を注入して充填する。こ
れにより、電子部品と基板との間の狭い間隙を含むキャ
ビティ全体に、短時間に流動性樹脂を充填するので、短
時間に効率よく樹脂封止することができる。また、電子
部品の側面をも覆って樹脂封止するので、完成後のパッ
ケージについて、ハンドリング等の際にチッピングの発
生を防止することができる。したがって、樹脂封止の生
産性を向上させるとともに、パッケージの歩留まりを向
上させる、樹脂封止方法及び樹脂封止装置を提供できる
という優れた実用的効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)〜(3)は、それぞれ本発明の第1の実
施形態に係る樹脂封止装置を使用して行う、押圧部材に
よって半導体チップの上面に樹脂フィルムを密着させる
工程と、ゲートに固定されたピンによって樹脂フィルム
を穿孔して開口を形成する工程と、開口からキャビティ
に流動性樹脂を注入する工程とを示す断面図である。
【図2】(1)〜(3)は、それぞれ本発明の第1の実
施形態に係る樹脂封止装置を使用して行う、流動性樹脂
を硬化させる工程と、型開きとゲートブレークとを併せ
て行う工程と、完成したパッケージを取り出す工程とを
示す断面図である。
【図3】(1)〜(3)は、それぞれ本発明の第2の実
施形態に係る樹脂封止装置を使用して行う、押圧部材に
よって半導体チップの上面に樹脂フィルムを密着させる
工程と、ピン穴において前進するピンによって樹脂フィ
ルムを穿孔して開口を形成する工程と、開口からキャビ
ティに流動性樹脂を注入する工程とを示す断面図であ
る。
【図4】(1)〜(3)は、それぞれ本発明の第3の実
施形態に係る樹脂封止装置を使用して行う、高圧のエア
によって半導体チップの上面に樹脂フィルムを密着させ
る工程と、ピン穴を前進するピンによって樹脂フィルム
を穿孔して開口を形成する工程と、開口からキャビティ
に流動性樹脂を注入する工程とを示す断面図である。
【符号の説明】
1 下型(一方の金型) 2 上型(他方の金型) 3 貫通穴 4 押圧部材 5 基板 6 バンプ(導電性物質) 7 半導体チップ(電子部品) 8 樹脂フィルム 9 孔部 10 ポット 11 プランジャ(注入手段) 12 樹脂タブレット 13 カル 14,25 樹脂通路 15 ゲート 16,24 ピン 17 突き出し部材(取り出し手段) 18 開口 19 キャビティ 20 流動性樹脂 21 硬化樹脂 22 封止樹脂 23 ピン穴 26 エア通路(貫通穴)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板とチップ状の電子部品とが各々有す
    る電極同士を相対向させて導電性物質によって接続し、
    相対向する1組の金型のうち一方の金型上に前記基板を
    載置して該基板と前記電子部品とを樹脂封止する樹脂封
    止方法であって、 前記1組の金型の型面間に樹脂フィルムを張設する工程
    と、 前記1組の金型のうち他方の金型に設けられた貫通穴が
    該他方の金型の型面に有する開口において、前記樹脂フ
    ィルムを前記電子部品の部材取付面に密着させる工程
    と、前記樹脂フィルムを前記電子部品の部材取付面に密着さ
    せた状態で前記1組の金型を型締めする工程と、 型締めすることにより前記樹脂フィルムと前記基板とに
    囲まれた空間からなるキャビティを形成する工程と、 前記電子部品と前記基板との接続部の近傍において、前
    記キャビティを形成する樹脂フィルムを穿孔して開口を
    形成する工程と、 前記他方の金型に設けられたゲートと前記開口とを経由
    して前記キャビティに流動性樹脂を注入して、前記基板
    と前記電子部品との間の間隙と該電子部品の側面とを含
    む空間に流動性樹脂を充填し硬化させて封止樹脂を形成
    する工程と、 前記1組の金型を型開きする工程と、 前記電子部品と前記基板とが樹脂封止されたパッケージ
    を取り出す工程とを備えたことを特徴とする樹脂封止方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の樹脂封止方法において、 前記密着させる工程では、前記貫通穴に昇降自在に設け
    られた押圧部材が前記樹脂フィルムを押圧することによ
    り該樹脂フィルムを前記部材取付面に密着させることを
    特徴とする樹脂封止方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の樹脂封止方法において、 前記密着させる工程では、前記貫通穴を経由して大気圧
    よりも高圧の気体を供給することにより前記樹脂フィル
    ムを前記部材取付面に密着させることを特徴とする樹脂
    封止方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載され
    た樹脂封止方法において、 前記開口を形成する工程では、前記ゲートにおいて設け
    られたピンにより前記樹脂フィルムを穿孔することを特
    徴とする樹脂封止方法。
  5. 【請求項5】 基板とチップ状の電子部品とが各々有す
    る電極同士が相対向して配置されるとともに導電性物質
    によって接続され、相対向する1組の金型のうち一方の
    金型上に前記基板が載置された状態で前記電子部品と前
    記基板とを樹脂封止する樹脂封止装置であって、 前記1組の金型の型面間に樹脂フィルムを張設する張設
    手段と、 前記樹脂フィルムを押圧して前記電子部品の部材取付面
    に該樹脂フィルムを密着させる押圧手段と、前記樹脂フィルムが前記部材取付面に密着した状態で前
    記1組の金型を型締めする型締め手段と、 前記1組の金型を型締めすることにより前記樹脂フィル
    ムと前記基板とに囲まれた空間からなるキャビティを形
    成するキャビティ形成手段と、 前記電子部品と前記基板との接続部の近傍において、前
    キャビティを形成する樹脂フィルムを穿孔して開口を
    形成する穿孔手段と、樹脂通路と前記開口とを順次経由して前記キャビティに
    流動性樹脂を注入する注入手段と、 前記流動性樹脂を硬化させて硬化樹脂を形成することに
    より、前記キャビティにおいて封止樹脂を形成する硬化
    手段と、 前記1組の金型が型開きされた状態において、前記電子
    部品と前記基板とが樹脂封止されたパッケージを取り出
    す取り出し手段とを備えたことを特徴とする樹脂封止装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の樹脂封止装置において、 前記押圧手段は、前記1組の金型のうち他方の金型に設
    けられた貫通穴に昇降自在に設けられ前記樹脂フィルム
    を押圧する押圧部材を備えていることを特徴とする樹脂
    封止装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の樹脂封止装置において、 前記押圧手段は、前記1組の金型のうち他方の金型に設
    けられた貫通穴を経由して大気圧よりも高圧の気体を供
    給することにより前記樹脂フィルムを押圧する気体供給
    手段を備えていることを特徴とする樹脂封止装置。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7のいずれか1つに記載され
    た樹脂封止装置において、 前記穿孔手段は、前記他方の金型に一体的に設けられた
    ピンを備えているとともに、 前記ピンは、前記1組の金型が型締めされる際に前記樹
    脂フィルムを穿孔することを特徴とする樹脂封止装置。
  9. 【請求項9】 請求項5〜7のいずれか1つに記載され
    た樹脂封止装置において、 前記穿孔手段は、前記他方の金型において進退自在に設
    けられたピンを備えるとともに、 前記ピンは、前記1組の金型が型締めされた状態で、前
    進することにより前記樹脂フィルムを穿孔し、かつ、所
    定の位置まで後退することにより前記樹脂通路の一部を
    構成することを特徴とする樹脂封止装置。
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