JP3476854B2 - ポリカチオン系殺菌殺藻剤 - Google Patents

ポリカチオン系殺菌殺藻剤

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JP3476854B2 JP35648692A JP35648692A JP3476854B2 JP 3476854 B2 JP3476854 B2 JP 3476854B2 JP 35648692 A JP35648692 A JP 35648692A JP 35648692 A JP35648692 A JP 35648692A JP 3476854 B2 JP3476854 B2 JP 3476854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主鎖骨格にピリジニウ
ム基を有するポリカチオン系重合体を有効成分とする殺
菌殺藻剤およびこの重合体を使用する殺菌殺藻方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、第四級アンモニウム塩はカチオン
性界面活性剤として種々の用途に利用されており、一部
のものには強い殺菌力があることが知られている。なか
でも、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド
(塩化ベンザルコニウム)は、その優れた殺菌力から幅
広い分野で利用されている(アルキル基の炭素鎖長は、
主としてC12〜C14)。
【0003】一方、殺菌作用を有する高分子化合物の開
発が行なわれており、特に、アンモニウム塩やピリジニ
ウム塩などの第四級窒素を含む置換基を有するモノマー
の重合などによる高分子量化が試みられている。その具
体的な例としては、第四級アンモニウム基をエステル残
基に有するアクリル系ポリマー(特開昭53−6394
号公報)、第四級アンモニウム基をベンゼン環上の置換
基として有するポリスチレン誘導体(特開昭61−24
6205号公報)、ペンダントピリジニウム基を有する
ポリビニルピリジン誘導体(特開昭63−310803
号公報)、側鎖にベンジルアンモニウムまたはベンジル
ピリジニウム基を有する重合体(特開昭64−2661
0号公報)等を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
低分子系の第四級アンモニウム塩は、その水溶液系にお
いて発泡性を有する、熱安定性に劣る、あるいは各種材
料成分への吸着性が著しく、また有効成分の外部への放
出や内部での分離、沈降などを引き起こし殺菌・殺藻作
用が低下する、などの理由によりその用途が限定されて
いるのが現状である。また、従来の第四級窒素を側鎖に
含む高分子型殺菌剤は、活性が低分子化合物に比べて低
下したり、あるいはまったく消失したりして殺菌活性が
必ずしも充分ではないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、殺菌殺藻
剤として用いた場合に殺菌活性が充分に高く、かつ発泡
性がなく熱的に安定で広範囲に有用なポリカチオン系殺
菌殺藻剤および新規な殺菌殺藻方法を提供すべく鋭意検
討した結果、特定のジピリジン化合物とジハロゲン化合
物の反応から得られる、主鎖骨格にピリジニウム基を有
するポリカチオン系重合体が極めて優れた殺菌活性およ
び藻類その他の広範囲の障害発生微生物に対する殺藻・
殺微生物活性を有することを見出し、本発明を完成し
た。
【0006】すなわち、本発明は、下記一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Aは単結合、酸素原子、フェニレ
ン基、ジオキシエチレン基またはテトラメチルジシロキ
サン基であり、X1 -およびX2 -は同一または異なっても
良く、四級塩における対アニオンであり、pおよびqは
同一または異なっても良く、1〜6の整数であり、mは
0〜6の整数である。)で表される繰り返し単位からな
(A、X 1 、X 2 、p、qおよびmは繰り返し単位ごと
に同一または異なっても良い。)、数平均分子量が10
00以上である重合体を有効成分とするポリカチオン系
殺菌殺藻剤および上記重合体を使用することを特徴とす
る殺菌殺藻方法を提供するものである。
【0009】前記一般式(I)中、X1 -およびX2 -表さ
れる四級塩における対アニオンとしては、F-、Cl-
Br-、I-等のハロゲンイオン、水酸イオン、炭酸イオ
ン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、亜硫酸イオン、硝酸
イオン、リン酸イオン等の鉱酸の共役塩基、カルボン酸
イオン、スルホン酸イオン、ホスホン酸イオン等の有機
酸の共役塩基などを例示することができる。
【0010】前記一般式(I)で表される繰り返し単位か
らなる重合体は、例えば、以下に示す方法により製造す
ることができる。すなわち、下記一般式(II)
【0011】
【化3】
【0012】(式中、mは0〜6の整数である。)で表さ
れるジピリジン化合物と、下記一般式(III)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、Aは単結合、酸素原子、フェニレ
ン基、ジオキシエチレン基またはテトラメチルジシロキ
サン基であり、Yはハロゲン原子、pおよびqは同一ま
たは異なっても良く1〜6の整数である。)で表される
ジハロゲン化合物とを反応させることにより、前記一般
式(I)で表される繰り返し単位からなる重合体のうちX
1 -およびX2 -がハロゲンイオンであるものを容易にしか
も収率よく製造できる。また、X1 -およびX2 -がハロゲ
ンイオン以外のものについては、こうして得られた前記
一般式(I)で表される繰り返し単位からなる重合体の対
アニオンであるハロゲンイオンを対応する鉱酸または有
機酸等の共役塩基とイオン交換させることにより容易に
得られる。
【0015】なお、この反応は溶媒中で行なうことが好
ましく、用いられる溶媒としてはそれぞれの原料および
得られたポリマーを溶解させるものであればよく、例え
ば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール、エチレングリコール、アセトン、アセト
ニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシドおよびそれらの混合溶媒など
が好適に用いられる。また、この反応は通常室温から1
50℃付近までの温度範囲において円滑に進行する。
【0016】本発明において使用される、前記一般式
(II)で表されるジピリジン化合物としては、4,4'-ジ
ピリジル、ジ(4-ピリジル)メタン、ジ(2-ピリジル)メタ
ン、1,2-ジ(4-ピリジル)エタン、1,2-ジ(2-ピリジル)エ
タン、1,3-ジ(4-ピリジル)プロパン、1,4-ジ(4-ピリジ
ル)ブタン、1,5-ジ(4-ピリジル)ペンタン、1,6-ジ(4-ピ
リジル)ヘキサン等を例示することができるが、価格、
反応性、生成物の有用性などの点から、4,4'-ジピリジ
ルおよび1,3-ジ(4-ピリジル)プロパンが好ましい。
【0017】また、前記一般式(III)で表されるジハ
ロゲン化合物としては、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジブ
ロモエタン、1,2-ジヨードエタン、1,3-ジクロロプロパ
ン、1,3-ジブロモプロパン、1,3-ジヨードプロパン、1,
4-ジクロロブタン、1,4-ジブロモブタン、1,4-ジヨード
ブタン、1,5-ジクロロペンタン、1,5-ジブロモペンタ
ン、1,5-ジヨードペンタン、1,6-ジクロロヘキサン、1,
6-ジブロモヘキサン、1,6-ジヨードヘキサン、1,7-ジク
ロロヘプタン、1,7-ジブロモヘプタン、1,7-ジヨードヘ
プタン、1,8-ジクロロオクタン、1,8-ジブロモオクタ
ン、1,8-ジヨードオクタン、1,2-ジ(2-クロロエチル)エ
ーテル、1,2-ジ(2-ブロモエチル)エーテル、1,2-ジ(2-
ヨードエチル)エーテル、1,2-ジ(2-クロロエトキシ)エ
タン、1,2-ジ(2-ブロモエトキシ)エタン、1,2-ジ(2-ヨ
ードエトキシ)エタン、p-ジ(クロロメチル)ベンゼン、p
-ジ(ブロモメチル)ベンゼン、p-ジ(ヨードメチル)ベン
ゼン、m-ジ(クロロメチル)ベンゼン、m-ジ(ブロモメチ
ル)ベンゼン、m-ジ(ヨードメチル)ベンゼン、o-ジ(クロ
ロメチル)ベンゼン、o-ジ(ブロモメチル)ベンゼン、o-
ジ(ヨードメチル)ベンゼン、1,3-ジ(3-クロロプロピル)
-1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジ(3-ブロ
モプロピル)-1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン、1,3
-ジ(3-ヨードプロピル)-1,1,3,3,-テトラメチルジシロ
キサン、1,3-ジ(4-クロロブチル)-1,1,3,3,-テトラメチ
ルジシロキサン、1,3-ジ(4-ブロモブチル)-1,1,3,3,-テ
トラメチルジシロキサン、1,3-ジ(4-ヨードブチル)-1,
1,3,3,-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジ(5-クロロペ
ンチル)-1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジ
(5-ブロモペンチル)-1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサ
ン、1,3-ジ(5-ヨードペンチル)-1,1,3,3,-テトラメチル
ジシロキサン、1,3-ジ(6-クロロヘキシル)-1,1,3,3,-テ
トラメチルジシロキサン、1,3-ジ(6-ブロモヘキシル)-
1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジ(6-ヨード
ヘキシル)-1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン等を例
示することができる。
【0018】本発明に用いられる前記一般式(I)で表さ
れる繰り返し単位からなる重合体の数平均分子量は10
00以上であり、より好ましくは3000以上である。
これより低分子量のものではその殺菌殺藻効果が低い。
分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー、
浸透圧法、光散乱法、粘度法等の公知の方法により測定
される。
【0019】本発明に用いられる前記一般式(I)で表さ
れる繰り返し単位からなる重合体は、含有するピリジニ
ウム基が多いため、水溶性が高く殺菌殺藻剤として使用
するのに好適である。この重合体を溶解する溶媒として
は、溶解性を考慮して適宜選択されるが、水およびメタ
ノール、エタノール、エチレングリコール等のアルコー
ル系溶媒が良く、単独または併用して用いられる。
【0020】本発明のポリカチオン系殺菌殺藻剤は前記
一般式(I)で表される繰り返し単位からなる重合体を有
効成分とするものであり、種々の形態が考えられる。例
えば、上記重合体を水または無機塩水溶液に溶解または
分散して液剤として使用してもよく、あるいは適当な担
体に担持させてもよい。また、上記重合体を高分子フィ
ルムに成形するか、あるいはそのままの形で固形剤とし
て使用しても良い。さらに、上記重合体を含む液剤を繊
維、ガラス、プラスチックなどの成形体に塗布もしくは
含浸してこれらに殺菌殺藻作用を付与しても良い。ある
いは、上記重合体を石鹸、シャンプーなどの洗剤へ混入
した形とすることもできる。そして必要に応じ、従来使
用される第四級アンモニウム塩の薬剤であるアルキルジ
メチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザル
コニウム)、ジデシルジメチルアンモニウムクロライ
ド、またはポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩等と
の混合剤として、あるいは一般的な産業用殺菌剤である
プロピオンアミド類(例えば2,2-ジブロモ-3-ニトリロプ
ロピオンアミド等)、ニトロアルコール誘導体類(例えば
2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール、2,2-ジブロ
モ-2-ニトロエタノール等)、イソチアゾリン類(例え
ば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、5-クロロ-2-メ
チル-4-イソチアゾリン-3-オン等)、アルキレンビスチ
オシアネート類(例えばメチレン-ビスチオシアネート、
エチレンビスチオシアネート等)、ハロゲン化酢酸エス
テル誘導体類(1,4-ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,4
-ビス(ブロモアセトキシ)-2-ブテン等)等との混合剤と
して、または使用現場において、これら薬剤との混用並
びに交互使用しても本発明のポリカチオン系殺菌殺藻剤
の特性を損なうことなく、使用することが可能である。
【0021】本発明のポリカチオン系殺菌殺藻剤は、皮
膚、髪、衣類、食器、医療用器具などまたは食品工場の
床等の環境の殺菌、消毒、あるいは工程の殺菌、洗浄に
使用できる他、プール、冷却水などの水処理用殺菌殺
藻、スライムコントロール、または列車ホテル、集合場
といった公共施設等や家畜舎等の消毒防臭剤などとして
有用である。また、本発明の上記重合体を使用する殺菌
殺藻方法は、より詳しくは、この重合体を上記殺菌殺藻
対象系に添加することにより達成される。添加に際して
は、重合体を上述のような様々の形態で用いることがで
きる。
【0022】以下、実施例および試験例により本発明を
さらに詳しく説明する。ただし、本発明がこれらに限定
されるものではないことはもちろんである。
【0023】
【実施例】
【0024】実施例 1
【0025】
【化5】
【0026】1,4-ジブロモブタン5.93g(27.8mmol)およ
び4,4'-ジピリジル4.34g(27.8mmol)をメタノール50mlに
溶解し、この溶液を約80℃で15時間還流した。次に、こ
の反応溶液を過剰のエチルエーテルに注ぎ込み、得られ
た沈殿を回収した後、再びメタノールに溶解し過剰のエ
チルエーテルに再沈殿を繰り返したところ、上記式(1)
表されるポリマー7.69gを黄色固体として得た。得ら
れたポリマーの数平均分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定した結果、ポリエチレング
リコール換算値で9,500であった。
【0027】1H-NMR, δ (D2O, ppm); 1.86-2.66 (m, 4
H), 3.58 (m, 4H), 8.57 (m, 4H),9.13 (m, 4H). IR (KBr, cm-1); 3433, 3038, 2924, 1640, 1560, 150
8, 1450, 1180, 814.
【0028】実施例2
【0029】
【化6】
【0030】1,4-ジヨードブタン6.94g(22.6mmol)およ
び4,4'-ジピリジル3.58g(22.6mmol)をメタノール50mlに
溶解し、この溶液を約80℃で15時間還流した。次に、こ
の反応溶液を過剰のエチルエーテルに注ぎ込み、得られ
た沈殿を回収した後、再びメタノールに溶解し過剰のエ
チルエーテルに再沈殿を繰り返したところ、上記式
(2)で表されるポリマー7.30gを赤色固体として得
た。得られたポリマーの数平均分子量をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーにより測定した結果、ポリエ
チレングリコール換算値で15,000であった。
【0031】1H-NMR, δ (D2O, ppm); 2.24(m, 4H), 3.
44(m, 4H), 8.56(m, 4H),9.11(m, 4H). IR (KBr, cm-1); 3445, 3026, 2928, 1640, 1560, 150
8, 1449, 1179, 817.
【0032】実施例3
【0033】
【化7】
【0034】1,−ジヨードエタン7.00g(2
4.8mmol)および4,4’−ジピリジル3.88
g(24.8mmol)をメタノール50mlに溶解
し、この溶液を約80℃で15時間還流した。次に、こ
の反応溶液を過剰のエチルエーテルに注ぎ込み、得られ
た沈殿を回収した後、再びメタノールに溶解し過剰のエ
チルエーテルに再沈殿を繰り返したところ、上記式
(3)で表されるポリマー3.93gを褐色固体として
得た。得られたポリマーの数平均分子量をゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーにより測定した結果、ポリ
エチレングリコール換算値で8,000であった。
【0035】1H-NMR, δ (D2O, ppm); 3.43(s, 4H), 7.
87(m, 4H), 8.79(m, 4H). IR (KBr, cm-1); 3440, 3025, 2930, 1640, 1560, 151
0, 1450, 1179, 815.
【0036】実施例4
【0037】
【化8】
【0038】p-ジ(クロロメチル)ベンゼン6.00g(34.3mm
ol)および4,4'-ジピリジル5.35g(34.3mmol)をメタノー
ル50mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間還流した。
次に、この反応溶液を過剰のエチルエーテルに注ぎ込
み、得られた沈殿を回収した後、再びメタノールに溶解
し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返したところ、
上記式(4)で表されるポリマー8.41gを白色固体とし
て得た。得られたポリマーの数平均分子量をゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーにより測定した結果、ポ
リエチレングリコール換算値で7,500であった。
【0039】1H-NMR, δ (D2O, ppm); 6.07(s, 4H), 7.
71(s, 4H), 8.63(d, 4H, J=2.0Hz),9.24(d, 4H, J=2.0H
z). IR (KBr, cm-1); 3422, 3040, 2930, 1636, 1560, 150
2, 1447, 1161, 795.
【0040】実施例5
【0041】
【化9】
【0042】p-ジ(ヨードメチル)ベンゼン1.70g(4.79mm
ol)および4,4'-ジピリジル0.74g(4.79mmol)をアセトン5
0mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間還流した。次
に、この反応溶液を濃縮後、ジメチルスルホキシドに溶
解させ、過剰のエチルエーテルに注ぎ込んだ。得られた
沈殿を回収した後、再びジメチルスルホキシドに溶解し
過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返したところ、上
記式(5)で表されるポリマー2.24gを濃赤色固体とし
て得た。得られたポリマーの数平均分子量をゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーにより測定した結果、ポ
リエチレングリコール換算値で74,000であった。
【0043】1H-NMR δ (DMSO-d6, ppm); 6.72(s, 4H),
8.47(s, 4H), 9.41(d, 4H),10.06(d, 4H). IR (KBr, cm-1); 3445, 3025, 2915, 1640, 1558, 151
0, 1450, 1162, 800.
【0044】実施例6
【0045】
【化10】
【0046】ジ(2-ヨードエチル)エーテル7.00g(21.5mm
ol)および4,4'-ジピリジル3.36g(21.5mmol)をメタノー
ル50mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間還流した。
次に、この反応溶液を過剰のエチルエーテルに注ぎ込
み、得られた沈殿を回収した後、再びメタノールに溶解
し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返したところ、
上記式(6)で表されるポリマー4.23gを黒茶色固体と
して得た。得られたポリマーの数平均分子量をゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーにより測定した結果、
ポリエチレングリコール換算値で33,000であった。
【0047】1H-NMR δ (DMSO-d6, ppm); 4.34(m, 4H),
5.20(m, 4H), 9.16(m, 4H),9.61(m, 4H). IR (KBr, cm-1); 3450, 3050, 1640, 1555, 1442, 121
8, 1180, 810.
【0048】実施例7
【0049】
【化11】
【0050】1,2-ジ(2-ヨードエトキシ)エタン7.00g(1
8.9mmol)および4,4'-ジピリジル2.96g(18.9mmol)をメタ
ノール50mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間還流し
た。次に、この反応溶液を過剰のエチルエーテルに注ぎ
込み、得られた沈殿を回収した後、再びメタノールに溶
解し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返したとこ
ろ、上記式(7)で表されるポリマー4.08gをえび褐色
固体として得た。得られたポリマーの数平均分子量をゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した
結果、ポリエチレングリコール換算値で16,000であっ
た。
【0051】1H-NMR δ (D2O, ppm); 3.76(m, 4H), 4.1
8(m, 4H), 4.96(m, 4H),8.53(m, 4H), 9.10(m, 4H). IR (KBr, cm-1); 3448, 3045, 1640, 1550, 1435, 121
8, 1175, 800.
【0052】実施例8
【0053】
【化12】
【0054】1,3−ジ(3−ヨードプロピル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン3.00g
(6.38mmol)および4,4’−ジピリジル1.
00g(6.38mmol)をメタノール10mlに溶
解し、この溶液を約80℃で15時間還流した。次に、
この反応溶液を過剰のエチルエーテルに注ぎ込み、得ら
れた沈殿を回収した後、再びメタノールに溶解し過剰の
エチルエーテルに再沈殿を繰り返したところ、上記式
(8)で表されるポリマー3.00gを橙色固体として
得た。得られたポリマーの数平均分子量をゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーにより測定した結果、ポリ
エチレングリコール換算値で7,300であった。
【0055】1H-NMR δ (DMSO-d6, ppm); 0.05(s, 12
H), 0.43(m, 4H), 1.92(m, 4H),4.59(m, 4H), 8.69(m,
4H), 9.26(m, 4H). IR (KBr, cm-1); 3460, 3050, 2960, 1640, 1560, 144
5, 1255, 1185, 1060,820, 800.
【0056】実施例9
【0057】
【化13】
【0058】1,4-ジヨードブタン6.94g(22.6mmol)およ
び1,3-ジ(4-ピリジル)プロパン4.48g(22.6mmol)をメタ
ノール50mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間還流し
た。次に、この反応溶液を濃縮後、ジメチルホルムアミ
ドに溶解させ、過剰のエチルエーテルに注ぎ込んだ。得
られた沈殿を回収した後、再びジメチルホルムアミドに
溶解し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返したとこ
ろ、上記式(9)で表されるポリマー4.50gを黒色固体
として得た。得られたポリマーの数平均分子量をゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーにより測定した結
果、ポリエチレングリコール換算値で64,000であった。
【0059】1H-NMR δ (D2O+DMSO-d6, ppm); 1.63(m,
6H), 2.53(m, 4H), 4.11(m, 4H),7.52(d, 4H, J=0.36H
z), 8.35(d, 4H, J=0.36Hz). IR (KBr, cm-1); 3450, 3030, 2920, 1640, 1555, 145
0, 1175, 820.
【0060】実施例10
【0061】
【化14】
【0062】p-ジ(クロロメチル)ベンゼン5.00g(28.6mm
ol)および1,3-ジ(4-ピリジル)プロパン5.66g(28.6mmol)
をメタノール50mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間
還流した。次に、この反応溶液を過剰のエチルエーテル
に注ぎ込み、得られた沈殿を回収した後、再びメタノー
ルに溶解し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返した
ところ、上記式(10)で表されるポリマー4.50gを乳
白色固体として得た。得られたポリマーの数平均分子量
をゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定
した結果、ポリエチレングリコール換算値で40,000であ
った。
【0063】1H-NMR δ (CD3OD, ppm); 1.71(m, 2H),
2.59(t, 4H, J=0.48Hz), 5.38(S, 4H),7.14(s, 4H), 8.
07(d, 4H, J=0.48Hz), 8.98(d, 4H, J=0.48Hz). IR (KBr, cm-1); 3423, 3040, 1637, 1510, 1470, 115
5, 829, 758.
【0064】実施例11
【0065】
【化15】
【0066】p−ジ(ヨードメチル)ベンゼン0.24
g(0.67mmol)および1,3−ジ(4−ピリジ
ル)プロパン0.13g(0.67mmol)をアセト
ン10mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間還
流した。次に、この反応溶液を濃縮後、ジメチルスルホ
キシドに溶解させ、過剰のエチルエーテルに注ぎ込ん
だ。得られた沈殿を回収した後、再びジメチルスルホキ
シドに溶解し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返し
たところ、上記式(11)で表されるポリマー0.32
gを黄土色固体として得た。得られたポリマーの数平均
分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーによ
り測定した結果、ポリエチレングリコール換算値で6
0,000であった。
【0067】1H-NMR δ (DMSO-d6+D2O, ppm); 2.00 (m,
2H), 2.93(m, 4H), 5.72(m, 4H),7.55(s, 4H), 8.03
(m, 4H), 8.97(m, 4H). IR (KBr, cm-1); 3450, 3050, 1638, 1542, 1510, 144
0, 1152, 802.
【0068】実施例12
【0069】
【化16】
【0070】ジ(2-ヨードエチル)エーテル4.00g(12.3mm
ol)および1,3-ジ(4-ピリジル)プロパン2.43g(12.3mmol)
をメタノール40mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間
還流した。次に、この反応溶液を過剰のエチルエーテル
に注ぎ込み、得られた沈殿を回収した後、再びメタノー
ルに溶解し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返した
ところ、上記式(12)で表されるポリマー4.50gを黄
緑色固体として得た。得られたポリマーの数平均分子量
をゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定
した結果、ポリエチレングリコール換算値で46,000であ
った。
【0071】1H-NMR δ (D2O, ppm); 2.10(m, 2H), 3.1
3(m, 4H), 4.10(m, 4H),4.82(m, 4H), 8.06(d, 4H, J=
5.4Hz), 8.75(d, 4H, J=5.4Hz). IR (KBr, cm-1); 3420, 3045, 1640, 1505, 1470, 115
5, 829.
【0072】実施例13
【0073】
【化17】
【0074】1,2-ジ(2-ヨードエトキシ)エタン5.00g(1
3.5mmol)および1,3-ジ(4-ピリジル)プロパン2.68g(13.5
mmol)をメタノール40mlに溶解し、この溶液を約80℃で
15時間還流した。次に、この反応溶液を過剰のエチル
エーテルに注ぎ込み、得られた沈殿を回収した後、再び
メタノールに溶解し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰
り返したところ、上記式(13)で表されるポリマー5.
00gを黄緑色固体として得た。得られたポリマーの数平
均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーに
より測定した結果、ポリエチレングリコール換算値で5
1,000であった。
【0075】1H-NMR δ (D2O, ppm); 2.20(m, 2H), 3.1
0(m, 4H), 3.66(m, s, 4H),4.03(m, 4H), 4.77(m, 4H),
8.01(d, 4H, , J=5.4Hz),8.73(m, 4H, J=5.4Hz). IR (KBr, cm-1); 3415, 3048, 1640, 1510, 1455, 115
0, 829.
【0076】実施例14
【0077】
【化18】
【0078】o-ジ(クロロメチル)ベンゼン2.00g(11.4mm
ol)および1,3-ジ(4-ピリジル)プロパン2.26g(11.4mmol)
をメタノール20mlに溶解し、この溶液を約80℃で15時間
還流した。次に、この反応溶液を過剰のエチルエーテル
に注ぎ込み、得られた沈殿を回収した後、再びメタノー
ルに溶解し過剰のエチルエーテルに再沈殿を繰り返した
ところ、上記式(14)で表されるポリマー4.20gを青
色固体として得た。得られたポリマーの数平均分子量を
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定し
た結果、ポリエチレングリコール換算値で23,000であっ
た。
【0079】1H-NMR δ (D2O, ppm); 2.18(m, 2H), 3.1
8(m, 4H), 6.00(m, s, 4H),7.38(m, 2H), 7.70(m, 2H),
8.03(m, 4H), 8.76(m, 4H). IR (KBr, cm-1); 3420, 3050, 1635, 1510, 1465, 115
0, 820, 755.
【0080】試験例1(細菌、糸状菌に対する殺菌力の
確認) 実施例1〜14で得られたポリマーおよび比較薬剤につ
いて殺菌力試験を実施した。試験に用いた菌株の種類、
その方法および結果を下記に示す。
【0081】(1)供試菌株 産業上重要な障害となる、細菌6種および糸状菌2種を
選択し以下に示す計8菌株を供試した。 細菌 Bs: Bacillus subtilis I.F.O.3007 (枯草菌) Ec: Escherichia coli N.I.H.J. (大腸菌) Pa: Pseudomonas aeruginosa I.A.M.1054 (緑膿菌) Sa: Staphylococcus aureus A.T.C.C.6538p (黄色ブ
ドウ球菌) Ss: Shigella sonnei (赤痢菌) St: Salmonella typhimurium (ネズミチフス菌) 糸状菌 An: Aspergillus niger A.T.C.C.6275 (黒こ
うじかび) Ps: Penicillium steckii I.A.M.7048 (青かび)
【0082】(2)試験方法 実施例1〜14で得られたポリマーを正確に秤量し、2
00μg/mlをそれぞれ調整した。この調整液を用
い、200、100、50、25、10、5、2.5、
1μg/ml濃度に各々希釈して試料液とした。次に、
試験管に保存した供試菌株を白金耳で普通ブイヨン培地
(肉エキス3g、ペプトン10gおよび塩化ナトリウム
5gを水1000mlに溶解したもの)10mlを分注
した試験管に取り、30℃にて48時間培養した後20
℃にて保存した液を供試菌の培養液とした。得られた試
料液9mlを滅菌した10mlL字試験管に取り、これ
を上記の供試菌の培養液1mlを接種して薬剤と30℃
にて30分間作用させた。作用後、この液1mlを滅菌
水100ml中に投入し均一希釈した後、この希釈液1
mlを採取して作用液とした。これらの作用液中の菌株
をそれぞれ以下に示す方法によりさらに培養し、各々の
ポリマーにおける殺菌力を判定した。 細菌:作用液10μlを滅菌シャーレに取り、細菌用培
地(日水製薬トリプトソーヤ寒天培地)5mlを流し固
め30℃にて2日間培養した。 糸状菌:滅菌シャーレに糸状菌用培地(日水製薬ポテト
デキストロース寒天培地)5mlを流し固めた後、作用
液10μlを加え30℃にて4日間培養した。
【0083】殺菌力の判定は、肉眼で各々の細菌および
糸状菌のコロニーの観察を行ない、培地が澄明でコロニ
ーが判定できないものを死滅とした。菌が死滅した試料
液のうち、最も低い濃度をその化合物の最小殺菌濃度と
した。
【0084】実施例1〜14で得られたそれぞれのポリ
マーを用いた場合の、各々の細菌および糸状菌の最小殺
菌濃度を第1表に示す。第1表からわかるように、これ
らのポリマーはいずれも極めて低濃度で優れた殺菌力を
発現することが判明した。
【0085】比較例1 以下に示す反応〔化19〕により、本発明に用いられる
ポリカチオン系重合体の繰り返し単位と同様な化学構造
を有する化合物(15)、(16)および(17)をそ
れぞれ合成し、その殺菌力を試験例1と同様な方法によ
り評価した。結果を合わせて第1表に示す。なお、合成
は下記反応式に示される原料化合物を用いて実施例1に
記述した方法と同様に行なった。その結果、これらの化
合物の最小殺菌濃度はいずれの供試菌株においても10
0μg/ml以上であり、殺菌効力はほとんどないこと
が判明した。
【0086】
【化19】
【0087】なお、産業用の殺菌剤として広く使用され
ている塩化ベンザルコニウム(18)についても同様に
試験を行った。結果を同じく第1表に示す。
【0088】
【化20】
【0089】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────────── 最小殺菌濃度(μg/ml) 番号 Bs Ec Pa Sa An Ps Ss St ──────────────────────────────────── 実施例の薬剤番号 (1) 5 2.5 5 2.5 5 5 5 10 (2) 5 5 5 5 2.5 5 5 10 (3)10 5 5 5 10 10 10 5 (4) 2.5 1 2.5 2.5 5 2.5 2.5 1 (5) 5 5 10 5 5 10 5 5 (6)10 10 10 5 10 5 10 5 (7)10 10 25 5 25 10 10 10 (8)10 5 10 10 25 5 10 25 (9) 2.5 5 5 5 10 5 5 5 (10) 1 1 2.5 1 2.5 2.5 1 1 (11) 5 5 5 10 5 10 5 5 (12) 5 5 10 10 10 25 5 5 (13) 5 5 2.5 5 10 2.5 2.5 5 (14) 5 5 10 5 10 10 5 5 比較例の薬剤番号 (15)100 100 100 100 100 100 100 100 (16)100 100 200>200 200 100 100 100 (17)100>200 100 100>200 200 100>200 (18) 10 25 5 10 25 10 25 10 ──────────────────────────────────── (注)薬剤番号18は、塩化ベンザルコニウム
【0090】試験例2(藻類に対する殺藻力の確認) 実施例1〜14で得られたポリマーおよび、比較例の薬
剤について殺藻力試験を実施した。試験に用いた藻の種
類、その方法および結果を下記に示す。
【0091】(1)供試藻類 ・緑藻類 Chlorella Vulgaris ・藍藻類 Oscillatoria Chlorina (2)試験方法 上記の緑藻および藍藻類をDetmer培地に採取し、25℃
の人工気象器内にて培養し供試液とする。次に、Detmer
培地の1/3希釈液[Ca(NO3)2 1.0g KCl0.25g MgSO4・7H2O 0.25g KH2PO4 0.25g FeCl3 0.002g/
H2O 3l]に所定濃度となるように薬液と供試液を加え
25℃の人工気象器内にて培養する。培養は、スターラ
ーにて常時攪はんを続ける。48時間後藻類の脱色状態
を観察し、有効な最も低い濃度を最小殺藻濃度とする。 (3)試験結果 第2表に各薬剤の最小殺藻濃度を示す。第2表からわか
るように、実施例1〜14で得られたポリマーはいずれ
も極めて低濃度で優れた殺藻力を発現することが判明し
た。
【0092】
【表2】 第2表 ──────────────────────────────────── 最小殺菌濃度(μg/ml) 番号 Chlorella Vularis Oscillatoria Chiorina ──────────────────────────────────── 実施例の薬剤番号 (1) 5 10 (2) 5 5 (3) 5 2.5 (4) 1 1 (5) 2.5 2.5 (6) 5 2.5 (7) 2.5 5 (8) 5 5 (9) 5 2.5 (10) 1 1 (11) 10 10 (12) 5 5 (13) 2.5 5 (14) 2.5 5 比較例の薬剤番号 (15) 50 >100 (16) 50 50 (17) >100 100 (18) 5 5 ──────────────────────────────────── (注)薬剤番号18は、塩化ベンザルコニウム
【0093】実施例3(床上の細菌・糸状菌類に対する
殺菌力) (1)実施例2、4、9、10で得られたポリマーおよ
び比較例(薬剤番号(18))の薬剤について、薬剤使
用後の床上の菌数の変化から薬剤の効果を判定した。
(2)試験方法 実施例(薬剤番号(2)、(4)、(9)、(10))
または比較例(薬剤番号(18))の薬剤を水に溶解し
て、1%水溶液を調製する。食品工場(練り製品)の操
業終了後、水洗した後、床表面1m2毎に上記の1%水
溶液10ml(薬剤成分として100mg)を床面上に
均一に噴霧する。噴霧処理2時間および12時間後に、
薬剤処理区の中心部付近の一区画10cm2を一定量の
滅菌水を染み込ませた乾熱滅菌ガーゼで拭き取った後、
ガーゼを絞り、絞りだした液1mlを以下に示す培地を
用いて培養し、菌数を測定する。床上10cm2あたり
に生育する細菌および糸状菌類(酵母を含む)の菌数を
算出する。 細菌:細菌用培地(日水製薬トリプトソー
ヤ寒天培地)を用い、30℃にて2日間培養 糸状菌:糸状菌用培地(日水製薬ポテトデキストロース
寒天培地)を用い、30℃にて4日間培養 (3)試験結果 試験結果を表3に示す。実施例2、4、9、10で得ら
れたポリマーで処理した場合にはいずれも、比較例(薬
剤番号(18))で処理した場合ならびに無使用区に比
べて、床上の殺菌および衛生管理が良好になされたこと
を確認した。
【表3】 第3表 ─────────────────────────────────── 薬剤処理後2時間 薬剤処理後12時間 ───────── ────────── 番 号 細菌数 糸状菌数 細菌数 糸状菌数 (N/10cm2) (N/10cm2) (N/10cm2) (N/10cm2) ──────────────────────────────────── 実施例の薬剤番号 (2) 65 20 120 30 (4) 5 0 10 0 (9) 45 7 90 15 (10) 3 0 8 2 比較例の薬剤番号 (18) 250 60 1060 260 無使用区 11110 450 24000 680 ──────────────────────────────────── ─
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩渕 耕一 静岡県磐田郡福田町塩新田浜野328番地 ケイ・アイ化成株式会社内 (72)発明者 小永井 芳広 静岡県磐田郡福田町塩新田浜野328番地 ケイ・アイ化成株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−342504(JP,A) 特開 平2−43989(JP,A) 特開 昭64−26610(JP,A) 特開 昭56−130744(JP,A) 特開 昭51−42535(JP,A) 米国特許3641034(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 43/40 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、Aは単結合、酸素原子、フェニレン基、ジオキ
    シエチレン基またはテトラメチルジシロキサン基であ
    り、X1 -およびX2 -は同一または異なっても良く、四級
    塩における対アニオンであり、pおよびqは同一または
    異なっても良く、1〜6の整数であり、mは0〜6の整
    数である。)で表される繰り返し単位からなり(A、
    1 、X 2 、p、qおよびmは繰り返し単位ごとに同一ま
    たは異なっても良い。)、数平均分子量が1000以上
    である重合体を有効成分とするポリカチオン系殺菌殺藻
    剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式(I)で表される繰
    り返し単位からなり、数平均分子量が1000以上であ
    る重合体を使用することを特徴とする殺菌殺藻方法。
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