JP3476845B2 - 誘電体素子及び半導体記憶装置 - Google Patents
誘電体素子及び半導体記憶装置Info
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Description
AMのキャパシタ、強誘電体キャパシタを用いた不揮発
性メモリの構造に関する。
わされるペロブスカイト結晶構造を有する酸化物誘電体
が2つの電極によって挟まれた構造を有する誘電体素子
に於て、従来は例えばジャーナル・オブ・アプライド・
フィジックス(J.Appl.Phys)、1991
年、第70巻、第1号、382項〜388項に記載され
ていたように、前記A、B格子が各々1種類の元素から
構成されているか、あるいは少なくとも一方の格子を占
める元素が2元素以上の混晶であっても、前記混晶の組
成比は前記誘電体中に於て一定であり、その特性は例え
ば前記誘電体にPZT(Pb(ZrxTi1-x)O3)を
用いた場合、Zrの組成比x=0.5、誘電体膜厚0.
5μmで残留分極Prは約15μC/cm2程度であっ
た。
電体の半導体基板への集積など微細加工化を考えると、
この残留分極の値では不十分であった。この残留分極向
上のためにはZrの組成比を増加させることが効果的で
あることが知られている。しかし、Zrの組成比を増加
させることによって誘電体の格子定数が変化するため、
電極との格子マッチングが劣化して誘電体膜と電極との
密着性が悪くなり、結果的に内部応力による膜剥がれ等
を引き起こしていた。
で、その目的とするところは前記誘電体に於て残留分極
Prを向上させ、かつ膜剥がれのない誘電体構造を提供
することにある。
一般式ABO 3 で表されるペロブスカイト結晶構造を有
する酸化物強誘電体が2つの電極によって挟まれた構造
を有する誘電体素子において、前記誘電体が、A格子点
またはB格子点の少なくとも一方の格子点を2元素以上
のいずれかで占める混晶よりなり、下部電極と、該下部
電極上に形成された第一の誘電体膜と、該第一の誘電体
膜上に形成された第二の誘電体膜と、該第二の誘電体膜
上に形成された第三の誘電体膜と、前記第三の誘電体膜
上に形成された上部電極とを備え、 前記第一の誘電体膜
の混晶が、前記第二の誘電体膜の混晶と異なる組成であ
って前記下部電極との格子マッチングに優れた組成を有
し、 前記第三の誘電体膜の混晶が、前記第二の誘電体膜
の混晶と異なる組成であって前記上部電極との格子マッ
チングに優れた組成を有し、 前記第二の誘電体膜が前記
第一の誘電体膜よりも厚く形成され、 前記誘電体がチタ
ン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr x Ti 1−x )O 3 )で
あって、前記第二の誘電体膜においてジルコンの組成比
Xが0.8であり、ジルコンの組成比Xが、前記第一の誘
電体膜において前記第二の誘電体膜よりも小さく、 前記
下部電極が白金からなることを特徴とする。
体膜のジルコンの組成比Xが0.5であることを特徴と
する。
体膜のジルコンの組成比Xが前記第一の誘電体膜と実質
的に同じであり、前記上部電極が白金からなることを特
徴とする。 また、本発明の半導体記憶装置は、前記誘
電体素子を用いたことを特徴とする。
極付近に於いては格子マッチングに優れた組成、誘電体
中央部に於いては分極特性に優れた組成とすることで、
残留分極Prを向上させ、かつ膜剥がれのない誘電体を
実現することができる。
明する。
に形成した場合の第1の実施例の工程断面図である。能
動素子の形成された半導体基板101上に形成された第
1の層間絶縁膜102上に、白金(Pt)0.2μmを
DCスパッタ法にて成膜し、フォトレジストをマスクと
したフォト・リソグラフィとドライエッチング法を用い
て下部電極を形成する。次にPZT(x=0.5)0.
1μmを成膜した後、PZT(x=0.8)0.3μ
m、続いてPZT(x=0.5)0.1μmを各々RF
スパッタ法で成膜する。そして前記上部電極と同様にフ
ォト・リソグラフィとドライエッチング法を用いて誘電
体膜とした後、DCスパッタ法でPt膜を0.2μm成
膜して、フォト〜ドライエッチング工程を経て、上部電
極107とする。この後、気相成長法(CVD法)によ
り二酸化珪素膜を成膜して第2の層間絶縁膜108と
し、次いでAl配線層109の成膜、フォトリソグラフ
ィ、エッチングを経た後、CVD法によって保護膜11
0を形成して図1(e)に示すような断面構造を得た。
本実施例において作成した誘電体装置において、その残
留分極Prを測定したところ印加電圧5Vで約30μC
/cm2と従来に比べて大幅に向上した。また膜剥がれ
が無いだけでなく、膜疲労特性も改善され、印加電圧5
Vにおいて1010回の分極反転を繰り返しても残留分極
の劣化は10%程度であった。
TiO3を半導体基板上に形成した場合の工程断面図で
ある。能動素子の形成された半導体基板201上に形成
された第1の層間絶縁膜202上に、白金(Pt)0.
2μmをDCスパッタ法にて成膜し、フォトレジストを
マスクとしたフォト・リソグラフィとドライエッチング
法を用いて下部電極を形成する。次にBaXSr1-XTi
O3をRFスパッタ法にて0.1μm成膜する。但し、
BaとSrの混晶組成比Xはスパッタ時のガス圧を変化
させることによって、図3のような勾配を描くように制
御した。その後、DCスパッタ法でPt膜を0.2μm
成膜して、前記下部電極と同様にフォト〜ドライエッチ
ング工程を経て、上部電極205とする。この後、気相
成長法(CVD法)により二酸化珪素膜を成膜して第2
の層間絶縁膜206とし、次いでAl配線層207の成
膜、フォトリソグラフィ、エッチングを経た後、CVD
法によって保護膜208を形成して図2(d)に示すよ
うな断面構造を得た。本実施例において作成した誘電体
装置において誘電体膜として使用したBaXSr1-XTi
O3は自発分極を持たないため、容量密度を測定したと
ころ約60fF/μm2と従来に比べて大幅に向上し
た。また、本実施例においてはリーク電流も1.5Vで
10-9A/cm2程度と低い。
としてPb(ZrTi)O3、(BaSr)TiO3を用
いたが、その他の前記誘電体材料として(PbLa)
(ZrTi)O3、Pb(MnNb)O3、(PbBa)
TiO3等を用いても効果的である。
極付近においてのみ変化させても有効であり、前記混晶
組成比の変化は第1の実施例のように段階的でも第2の
実施例のように連続的でもよい。さらにまた、前記誘電
体の成膜方法は、スパッタ法以外に、気相成長(CV
D)法、ゾル・ゲル法等を用いてもよい。
装置においては格子マッチングを犠牲にすることがない
ため膜剥がれもなく、且つ誘電体中央部においては分極
特性に優れた組成比であるため、残留分極Pr、容量密
度を大きく向上させることができた。またリーク電流も
少なく、信頼性に優れたDRAMあるいは強誘電体を用
いた不揮発性メモリのキャパシタを実現できるものであ
る。
混晶組成比変化の図。
1、401 第1の層間絶縁膜 102、20
2、402 下部電極 103、20
3、403 誘電体膜1(PZT(x=0.5)) 104、404 誘電体膜2(PZT(x=0.8)) 105 誘電体膜3(PZT(x=0.5)) 106 誘電体膜(BaXSr1-XTiO3) 204 上部電極 107、20
5、405 第2の層間絶縁膜 108、20
6、406 Al配線層 109、20
7、407 保護膜 110、20
8、408
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式ABO3で表されるペロブスカイ
ト結晶構造を有する酸化物強誘電体が2つの電極によっ
て挟まれた構造を有する誘電体素子において、 前記誘電体が、A格子点またはB格子点の少なくとも一
方の格子点を2元素以上のいずれかで占める混晶よりな
り、下部電極と、 該下部電極上に形成された第一の誘電体膜と、 該第一の誘電体膜上に形成された第二の誘電体膜と、 該第二の誘電体膜上に形成された第三の誘電体膜と、 前記第三の誘電体膜上に形成された上部電極とを備え、 前記第一の誘電体膜の混晶が、前記第二の誘電体膜の混
晶と異なる組成であって前記下部電極との格子マッチン
グに優れた組成を有し、 前記第三の誘電体膜の混晶が、前記第二の誘電体膜の混
晶と異なる組成であって前記上部電極との格子マッチン
グに優れた組成を有し、 前記第二の誘電体膜が前記第一の誘電体膜よりも厚く形
成され、 前記誘電体がチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr x Ti
1−x )O 3 ) であって、前記第二の誘電体膜においてジルコンの組成比Xが0.
8であり、 ジルコンの組成比Xが、前記第一の誘電体膜において前
記第二の誘電体膜よりも小さく、 前記下部電極が白金からなる ことを特徴とする誘電体素
子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の誘電体素子であって、
前記第一の誘電体膜のジルコンの組成比Xが0.5であ
ることを特徴とする誘電体素子。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の誘電体素子で
あって、前記第三の誘電体膜のジルコンの組成比Xが前
記第一の誘電体膜と実質的に同じであり、前記上部電極
が白金からなることを特徴とする誘電体素子。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の誘
電体素子を用いたことを特徴とする半導体記憶装置。
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Families Citing this family (2)
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TW322635B (ja) * | 1996-04-19 | 1997-12-11 | Matsushita Electron Co Ltd | |
JP5360023B2 (ja) * | 2010-09-06 | 2013-12-04 | 富士通株式会社 | 半導体装置及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-06-09 JP JP14952592A patent/JP3476845B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
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岡崎清「第4版セラミック誘電体工学(強誘電体物理学演習捕捉)」(株)学献社 1992年6月1日発行 P.580−582 |
Also Published As
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---|---|
JPH05343697A (ja) | 1993-12-24 |
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