JP3476710B2 - ユークリッド的な3次元情報の復元方法、および3次元情報復元装置 - Google Patents

ユークリッド的な3次元情報の復元方法、および3次元情報復元装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はカメラ等からの画
像を処理する画像処理に関し、特に、画像を処理するこ
とにより環境の情報を獲得する画像処理・画像認識の分
野および画像から3次元的な位置および距離を計測する
画像計測の分野に関する。
【0002】
【従来の技術】[参考文献]この分野に関連する参考文
献として以下のものがあげられる。
【0003】
【表1】
【0004】[用語の定義]以下に、本明細書で使用す
る主な用語についてその定義を記載する。
【0005】「未校正カメラ」とはカメラの位置、姿
勢、レンズの焦点距離などの知識が事前に得られないカ
メラをいう。
【0006】「対応点」とはある物体の複数個の画像内
での、物体上の同一点の画像位置のことをいう。
【0007】「射影的な復元(Projective Reconstruct
ion)」とは、異なる位置または異なる姿勢で撮影した
複数枚の画像から、ある種の不定性を含んで3次元情報
を復元することをいう。
【0008】「基礎行列(Fundamental Matrix)」と
は、射影的な復元を行うための、2枚の画像間の幾何学
的な関係を記述する3行×3列、ランク(階数)2の行
列のことをいう。
【0009】「ユークリッド的な復元」とは、ここで
は、対象物体の形は知ることができるが、その大きさが
不定な3次元情報を復元することをいう。
【0010】従来技術の要旨] 対象物体をカメラで撮影し、対象物体の3次元情報を画
像だけから推定する問題は、コンピュータビジョン、画
像認識の分野の中心的な問題である。特に、カメラの位
置、姿勢、レンズの焦点距離などの知識が事前に得られ
ないカメラ(未校正カメラと呼ばれる)で撮影された画
像を用いて対象物体の3次元情報を復元する手法が注目
されている。
【0011】これらの手法を適用するには、画像間で、
対応点を決定する必要がある。対応点を求める手法は様
々なものが提案されている。その多くは、画像内で、画
素の輝度の変化の激しい場所を画像のエッジとして抽出
し、相関を用いて計算している。対応点の画像上での座
標が一旦決定されれば、幾何学的な投影関係を使って対
象物体の3次元情報を得ることができる。
【0012】未校正画像から3次元情報を復元するため
には、異なる位置または異なる姿勢で撮影した複数枚の
画像が必要である。しかも、これだけでは3次元情報は
一意には決定できず、復元された情報はある種の不定性
を含んでいる。このように不定性を残して3次元情報を
復元する手法は射影的な復元(Projective Reconstruct
ion)と呼ばれる。射影的な復元の初期の論文として[2]
および[10]が有名である。また[7]は、様々な射影的な
復元の手法を比較している。
【0013】射影的な復元を行うためには、まず2枚の
画像間の幾何学的な関係を計算する必要がある。この関
係は3行×3列、ランク(階数)2の行列で記述され、
この行列は基礎行列(fundamental Matrix)と呼ばれ
る。
【0014】基礎行列の計算は3次元情報の復元を行う
最初のステップとなるが、その計算は必ずしも容易では
ない。特に、この計算は画像に含まれるノイズの影響を
大きく受け、そのため基礎行列を精度良く計算すること
は困難であった。そこで、[4]では、最適な評価関数を
導入し、基礎行列を精度良く、そしてその信頼性の評価
までも同時に計算する手法を提案している。また[9]
は、基礎行列を計算する様々なアルゴリズムの性能を評
価し、数値計算上で様々な工夫が施され、十分な精度の
計算方法を提案している。
【0015】2枚の画像間での基礎行列が計算できる
と、次に、複数枚の画像間の関係も記述することが可能
になる。2枚だけでなく、3枚以上の画像の情報を使用
すると、射影的復元ではなく、より不定性の少ないユー
クリッド的な復元が可能となる。ここでいうユークリッ
ド的な復元とは、対象物体の形は知ることができるが、
その大きさが不定なものである。ユークリッド的な復元
では、物体の長さの比や、角度等が正確に復元できる。
未校正カメラから得られた3枚以上の画像からのユーク
リッド的な復元に関する手法は[8]、[5]および[1]によ
って実現されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】基礎行列を計算するた
めの手法のうち[4]で提案されているKanataniの最適推
定法は、精度も良く、信頼性も同時に得られるという優
れた特性を持つが、数値計算上の不安定さが残されてい
る。すなわちこの手法では、反復計算が収束すれば基礎
行列を精度良く推定できるが、収束しない場合も少なく
ないという問題がある。また[9]の手法では、基礎行列
の信頼性を得ることができないという問題がある。
【0017】また、ユークリッド的な復元に関する手法
には、いずれも数値計算上の不安定さが付きまとい、い
かなる画像データに適用した場合でも良好な結果が得ら
れる訳ではないという問題がある。
【0018】さらに、従来の技術では、対応点の抽出、
基礎行列の計算、およびユークリッド的な復元への変換
の個々の技術の改良に関する研究はあったが、これらを
統合して実現したものはなかった。
【0019】それゆえに本発明の目的は、基礎行列を、
その信頼性とともに精度良く安定して計算することによ
って、未校正カメラで撮影した複数枚の画像から3次元
情報を精度良く復元するようにできる基礎行列を求める
ための方法、ユークリッド的な3次元情報復元方法およ
び3次元情報復元装置を提供することである。
【0020】この発明の他の目的は、射影的な復元から
ユークリッド的な復元への変換を安定にかつ精度良く行
えるようにすることにより、未校正カメラで撮影した複
数枚の画像から3次元情報を精度良く復元するようにで
きる基礎行列を求めるための方法、ユークリッド的な3
次元情報復元方法および3次元情報復元装置を提供する
ことである。
【0021】この発明のさらに他の目的は、未校正カメ
ラで撮影した複数枚の画像からの対応点の抽出、基礎行
列の計算およびユークリッド的な復元の一連のステップ
を統合した3次元情報復元装置を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
かかるユークリッド的な3次元情報復元方法は、正方ピ
クセルを有し、かつスキューのない未校正カメラによっ
て撮影された、対象物体を異なる角度から撮影した3枚
以上の画像データから、画像の対の間の射影的な射影行
列の組を求めるステップと、各射影的な射影行列に対応
する2次元射影座標系からユークリッド的な空間の座標
系への基底変換行列を求めるステップと、基底変換行列
を用いて画像データからユークリッド的な3次元情報の
復元を行うステップとを含み、基底変換行列を求めるス
テップは、射影的な射影行列の正準形の左3×3小行列
からQR分解を用いて未校正カメラの内部パラメータの
初期値を推定し、基底変換行列の初期値を準備するステ
ップと、3枚以上の画像データに基づいて、推定された
初期値から誤差評価関数を用いて反復計算することによ
り基底変換行列を求めるステップとを含み、誤差評価関
数は、スキューを表現するパラメータの絶対値である第
1の項と、正方ピクセルの第1の辺の大きさで正規化さ
れたカメラのレンズの焦点距離の誤差の絶対値を表現す
る第2の項と、正方ピクセルの第1の辺と直交する第2
の辺の大きさで正規化されたレンズの焦点距離の誤差の
絶対値を表現する第3の項とを、3枚以上の画像データ
の画像間の対応点について集計する関数である。
【0023】 請求項1に記載の方法によれば、Bou
gnouxの手法において見られた、自明な解に収束す
るという欠点が除去され、より安定して頑健に解を得る
ことができる。
【0024】 請求項2に記載の発明にかかる方法は、
請求項1に記載の発明の構成に加えて、射影的な射影行
列の組を求めるステップは、画像間の対応点の組から、
画像間の関係を記述する基礎行列を求めるステップと、
基礎行列に基づいて所定の整合条件を満足する射影的な
射影行列の組を求めるステップとを含み、基礎行列を求
めるステップは、未校正カメラによって撮影された、対
象物体を異なる角度から撮影した3枚以上の画像データ
を準備するステップと、画像データに対してHartl
eyの非等方変換を行うステップと、Hartleyの
非等方変換によって変換された画像データに対して、K
anataniの最適推定法を適用して各画像間の基礎
行列を計算するステップとを含む。
【0025】 請求項2に記載の方法によれば、請求項
1に記載の発明の作用効果に加えて、基礎行列を求める
際にKanataniの最適推定法を用いるに先立っ
て、データに対して非等方変換を行うので、Kanat
aniの最適推定法における初期値の計算の精度が大き
く向上する。その結果、Kanataniの最適推定法
における数値計算が安定し、より精度高く基礎行列が求
められ、結果としてユークリッド的な3次元情報の精度
が向上する。
【0026】 請求項3に記載の発明にかかる3次元情
報復元装置は、正方ピクセルを有し、かつスキューのな
い未校正カメラによって撮影された、対象物体を異なる
角度から撮影した3枚以上の画像データから、画像の対
の間の射影的な射影行列の組を求めるための手段と、各
射影的な射影行列に対応する2次元射影座標系からユー
クリッド的な空間の座標系への基底変換行列を求めるた
めの手段と基底変換行列を用いて画像データからユーク
リッド的な3次元情報の復元を行うための手段とを含
み、基底変換行列を求めるための手段は、射影的な射影
行列の正準形の左3×3小行列からQR分解を用いて未
校正カメラの内部パラメータの初期値を推定し、基底変
換行列の初期値を準備するための手段と、3枚以上の画
像データに基づいて、推定された初期値から誤差評価関
数を用いて反復計算することにより基底変換行列を求め
るための手段とを含み、誤差評価関数は、スキューを表
現するパラメータの絶対値である第1の項と、正方ピク
セルの第1の辺の大きさで正規化されたカメラのレンズ
の焦点距離の誤差の絶対値を表現する第2の項と、正方
ピクセルの第1の辺と直交する第2の辺の大きさで正規
化されたレンズの焦点距離の誤差の絶対値を表現する第
3の項とを、3枚以上の画像データの画像間の対応点に
ついて集計する関数であり、射影的な射影行列の組を求
めるための手段は、画像間の対応点の組から、画像間の
関係を記述する基礎行列を求めるための手段と、基礎行
列に基づいて所定の整合条件を満足する射影的な射影行
列の組を求めるための手段とを含み、基礎行列を求める
ための手段は、未校正カメラによって撮影された、対象
物体を異なる角度から撮影した3枚以上の画像データを
準備するための手段と、画像データに対してHartl
eyの非等方変換を行うための手段と、Hartley
の非等方変換によって変換された画像データに対して、
Kanataniの最適推定法を適用して各画像間の基
礎行列を計算するための手段とを含む。
【0027】 請求項3に記載の発明によれば、基礎行
列を求める際にKanataniの最適推定法を用いる
に先立って、データに対して非等方変換を行うので、K
anataniの最適推定法における初期値の計算の精
度が大きく向上する。さらに、そうして得られた基礎行
列から射影的な射影行列を求め、さらにユークリッド的
な3次元情報の復元を行うときに、Bougnouxの
手法において見られたように、自明な解に収束するとい
う欠点が除去される。その結果、Kanataniの最
適推定法における数値計算が安定し、より精度高く基礎
行列が求められることと併せて、ユークリッド的な3次
元情報を、より安定し、精度高く、かつ頑健に得ること
ができる。
【0028】
【0029】
【0030】
【発明の実施の形態】[ハードウェア構成]以下、本発
明の実施の形態にかかる3次元情報復元装置について説
明する。この3次元情報復元装置は、パーソナルコンピ
ュータまたはワークステーションなど、コンピュータ上
で実行されるソフトウェアにより実現される。図1に、
この3次元情報復元装置の外観を示す。
【0031】図1を参照してこの3次元情報復元装置
は、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory )
ドライブ50およびFD(Flexible Disk)ドライブ5
2を備えたコンピュータ本体40と、コンピュータ本体
40に接続された表示装置としてのディスプレイ42
と、同じくコンピュータ本体40に接続された入力装置
としてのキーボード46およびマウス48と、コンピュ
ータ本体40に接続された、画像を取込むためのカメラ
30を含む。この実施の形態の装置では、カメラ30と
してはビデオカメラを用い、カメラ30の前で対象物体
を移動させながら得た複数枚の画像に対して後述する3
次元情報復元処理を行うものとする。
【0032】図2に、この3次元情報復元装置の構成を
ブロック図形式で示す。図2に示されるようにこのシス
テム20を構成するコンピュータ本体40は、CD−R
OMドライブ50およびFDドライブ52に加えて、そ
れぞれバス66に接続されたCPU(Central Processi
ng Unit)56と、ROM(Read Only Memory)58と、
RAM(Random Access Memory)60と、ハードディスク
54と、カメラ30からの画像を取込むための画像取込
装置68とを含んでいる。CD−ROMドライブ50に
はCD−ROM62が装着される。FDドライブ52に
はFD64が装着される。
【0033】既に述べたようにこの3次元情報復元装置
の主要部は、コンピュータハードウェアと、CPU56
により実行されるソフトウェアとにより実現される。一
般的にこうしたソフトウェアはFDドライブ52、FD
64などの記憶媒体に格納されて流通し、CD−ROM
ドライブ50またはFDドライブ52などにより記憶媒
体から読取られてハードディスク54に一旦格納され
る。または、当該装置がネットワークに接続されている
場合には、ネットワーク上のサーバからハードディスク
54に一旦コピーされる。そうしてさらにハードディス
ク54からRAM60に読出されてCPU56により実
行される。なお、ネットワーク接続されている場合に
は、ハードディスク54に格納することなくRAM60
に直接ロードして実行するようにしてもよい。図5およ
び図6に示したコンピュータのハードウェア自体は一般
的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部
分はFDドライブ52、FD64、ハードディスク54
などの記憶媒体に記憶されたソフトウェアである。
【0034】なお、最近の傾向として、コンピュータの
オペレーティングシステムの一部として様々なプログラ
ムモジュールを用意しておき、アプリケーションプログ
ラムはこれらモジュールを随時呼び出して処理を進める
方式が一般的である。そうした場合、当該3次元情報復
元装置を実現するためのソフトウェア自体にはそうした
モジュールは含まれず、当該コンピュータでオペレーテ
ィングシステムと協働してはじめて3次元情報復元装置
が実現することになる。しかし、一般的なプラットフォ
ームを使用する限り、そうしたモジュールを含ませたソ
フトウェアを流通させる必要はなく、それらモジュール
を含まないソフトウェア自体およびそれらソフトウェア
を記録した記録媒体(およびそれらソフトウェアがネッ
トワーク上を流通する場合のデータ信号)が実施の形態
を構成すると考えることができる。
【0035】なお図1および図2に示したコンピュータ
自体の動作は周知であるので、ここではその詳細な説明
は繰返さない。 [概略構成]図3を参照して、本実施の形態の装置で
は、固定したカメラ30(未校正カメラ)の前で対象物
体70を任意に運動させて撮影し、得られた複数枚の画
像72−1〜72−niからそこに写っている対象物体
70の3次元情報を復元する。またはカメラで対象物体
を異なる複数方向から撮影して得た複数枚の画像から3
次元情報を復元してもよい。
【0036】本実施の形態の装置は、以下の3つのステ
ップからなる方法を用いて3次元情報を復元する。 (1) 対象物体70を撮影した複数枚の画像72−1
〜72−niから、画像間で対応点を探索し、決定する
(74)。 (2) 得られた複数枚の画像72−1〜72−ni
での対応関係から、エピポーラ幾何学を援用し、3次元
射影空間での3次元情報を復元する(76、78)。 (3) こうして得られた3次元射影空間での3次元情
報をユークリッド空間での3次元情報に変換する(8
0)。
【0037】ここでは、撮像素子が正方であること以
外、カメラに関する拘束はない。また仮に撮像素子が正
方でなくとも、後述するように所定の変換を行うことで
撮像素子が正方であるものとして取扱うことができる。
【0038】上述した手法のうち、本実施の形態の眼目
となるのは以下の点である。 (1) 基礎行列の計算(76)において、従来技術で
あるKanataniの最適推定法[4]と、Hartleyの画像正規化
手法[3]を組合わせ、より頑健に、安定に解を推定でき
る新しい手法を用いる。 (2) ユークリッド的な3次元復元(80)におい
て、Bougnouxの手法[1]の、自明な解に収束するという
欠点を回避するような新たな手法を用いる。 (3) 画像の入力、対応点の探索、3次元形状の復元
まで組合わせ、一貫したシステムとして提案する。
【0039】以下、図7の画像72−1〜72−ni
得られたものとして、ステップ74以下の処理をどのよ
うに行うかについて説明する。 [対応点の決定]まずカメラ30によって対象物体70
を撮影して得た複数枚の画像72−1〜72−niの間
で、対応点を決定する。この決定には従来の手法を利用
することができる。
【0040】たとえば、各画像において画素の輝度の変
化の激しい場所をエッジとして抽出し、さらにエッジの
連続したものを物体の輪郭として抽出する。抽出された
輪郭のうち、曲率の大きな点を対応点の候補とし、画像
間でのそれらの相関に基づいて対応点を決定する。 [基礎行列の計算]最初に、基礎行列の計算において使
用する数式について以下に記載する。説明中では随時こ
れら数式を参照する。
【0041】
【数1】
【0042】未校正画像xj (i)を、画像iのj番目の特
徴点の、画像上での2次元射影空間の座標であるものと
する。さらにχSを、画像集合Sにわたる、対応点の組
とする。たとえば、χj {1,2}=(xj (1), xj (2))であり、
χj {1, 2}∈χ{1, 2}である。ただし、{1, 2}は、画像
番号の集合を表している。
【0043】Sを{1, 2, ..., ni}とする。もしnp個(n
p≧9)の対応点の集合χSが与えられたなら、Kanatani
の最適推定法[4]を用いて、2枚の画像間の関係を記述
する基礎行列を計算することができる。具体的には、χ
{1,k}、(k=2,...,ni)、|χ{1 ,k}|=npから、3×3、ran
k 2の基礎行列F1kを計算する。基礎行列F1kでは、す
べての対応点の組(x(1), x(k))について、式(1)が成
立する。
【0044】つまり、χ{1,k}の全ての要素について式
(1)が成立している。Kanataniの最適推定法では、対
応点の組χ{1,k}だけでなく、χj {1,k}∈χ{1, k}の、正
規化された共分散行列V0[xj (1)]やV0[xj (k)]を必要とす
る。これら行列はxに含まれるノイズの分布形状を表し
ている。実際のxの共分散行列V[x]と、V0[x]との関係
は式(2)の通りとなる。ただし、この式(2)におけ
るεはノイズレベルと呼ばれ、ノイズの大きさを表して
いる。ここでは、V0[x]=diag(1,1, 0)と仮定している。
(「diag」は、かっこ内の要素を主対角線上の要素とす
る対角行列を表す。)この仮定は、画像データの座標に
乗るノイズがガウスノイズである場合には十分に良い近
似である。
【0045】Kanataniの最適推定法の利点は、基礎行列
F1kを計算できるだけでなく、画像データに乗るノイズ
レベルε1kを推定できる点である。ノイズレベルε1k
利用することで、画像データのアウトライヤー(間違っ
た対応づけ)除去等を行うためのしきい値を、経験的な
値を用いることなく統計的に決定することが可能にな
る。
【0046】Kanataniの最適推定法の中核は、くり込み
法と呼ばれる数値計算法である。このくり込み法では、
まず線形解法により初期値を得る。その後、真の解に到
達するまで反復的に解を計算していく。この方法では、
必ずしも真の解に収束することが保証されているわけで
はなく、発散してしまう場合も少なくない。その原因
は、初期値を計算する線形解法に問題があるためと考え
られる。すなわち、初期値と真の解とが大きく異なって
いる場合に、反復計算の結果が収束しなくなるものと予
想される。
【0047】ここで、Hartleyは、[3]において線形計算
法の精度を大きく向上させる方法を提案している(Hart
leyの画像正規化手法)。これは、予め画像データに非
等方的な変換を施してから、基礎行列を線形計算で計算
する手法である。この手法により、数値的な安定性や精
度が大きく向上する。本実施の形態では、Hartleyの画
像正規化手法をKanataniの最適推定法と組合わせること
で、より一層安定して基礎行列を計算することを可能と
した。図4にその処理の流れを示す。
【0048】図4を参照して、まず全ての画像iで、xj
(i)、j=1,...,npに、Hartleyの非等方的変換を施す(9
0)。行列Tiを、画像iに施した非等方的変換行列であ
るとする。するとxj (i)が式(3)にしたがって変換さ
れる。この変換に対応して、Kanataniの最適推定法の、
正規化された共分散行列も式(4)に示されるように変
換しておく。こうして非等方的変換を施したデータに対
してKanataniの最適推定法を適用する(92)ことによ
って、F1k=T1F'1kTkとノイズレベルε1k=ε'1kとを得
る。 [射影的な復元]続いて、射影的な復元について説明す
る。ここで使用する数式についてまずまとめて掲げてお
く。以下の説明ではこの数式を随時参照する。
【0049】
【数2】
【0050】射影的な復元ではまず、χSという対応点
の組と、基礎行列F1k(k=2,..., ni)が与えられたとき
に、その中から5点の対応点の組YSを選択する。この5
点の組から、射影的な射影行列Pi, P2, P3, Pniを計算
する。射影的な射影行列Piは、画像iと、3次元射影座
標系との間の関係を記述するものである。YSは、どの
4点も同一平面上にないことなど、所定の条件を満足す
るように選択する。図5にni=3の場合の例を示し、図6
にこの処理の流れを示す。以下これら図面を参照して説
明する。対応点の組の選択およびそこからの基礎行列の
計算は図5および図6のステップ100に相当する。
【0051】ここで、射影的な射影行列Piを計算する方
法について述べる(ステップ102〜ステップ10
8)。もしノイズが存在しないならば、[9]に述べられ
ているとおり、F1kとy{1,k}から、P'1 (k), P'k, k=2,
..., niを計算することができ(ステップ102)、y
{1,2}とF12から計算したP'1 (2)と、y{1,k}とF1k、2≠k
から計算したP'1 (k)は一致する。つまり、P'1 (2)=P'1
(k)である。しかし、ノイズが存在する場合にはこれは
成立しない。
【0052】ノイズが存在する場合でも、整合性のとれ
た射影行列の組(P1, ..., Pni)を得るために、P'1 (2)
=P'1 (k)Hk2, k=2, ..., niのようにP'1 (k)をP'1 (2)に変
換するような、4×4のホモグラフィー行列Hk2を推定
する(ステップ104)。[3]にあるように、どのよう
な射影行列の対(P'1 (k), P'k)=も((I|0), P'kX1k)のよ
うに、正準形に変換でき、そのようなホモグラフィー行
列X1kは式(5)のように定義される。
【0053】よって、ホモグラフィー行列Hk2は、式
(6)にしたがって得られる。このホモグラフィー行列
Hk2を用いて、仮の射影行列の組(P"1, P"2, ..., P"ni)
=(P'1 ( 2), P'2H22, ..., P'niHni2)を作る(ステップ1
06)。この中間的な射影行列の組(P"1, P"2, ..., P"
ni)から、整合性のとれた射影行列(P1, ..., Pni)を得
るために、以下のようなエピポーラ修正(Epipolar Adj
ustment)を使用する(ステップ108)。
【0054】中間的な射影行列の組(P"1, P"2, ..., P"
ni)と、対応点の組の集合χSとから、P"i, i=1, ..., n
iの各11個の要素を変化させながら、[6]に記載されて
いるパウエル法により式(7)に示す誤差関数を最小化
する。ただし式(7)中で使用されているdは式(8)
によって定義されるものである。基礎行列は、[9]に示
される方法を使って射影行列の組(P"i, P"k), 1≦i<k
≦niから計算する。
【0055】xj (i)=(uj (1), vj (1), 1)、xj (k)=(uj (k),
vj (k), 1)と、射影行列P1とPkとから、Xjに対して射影
的な復元をするために、ここでも[9]の方法を用いる。p
1 [i]とpk [i]とをそれぞれ、行列P1とPkとのi行目のベ
クトルとする。すると、射影的な復元は、式(9)に示
す線形同次方程式を特異値分解して、その零空間を求め
ることと等価である。すなわち、ATAの最小固有値に
対する固有ベクトルが解となる。[9]は、この方法が他
の射影的復元方法と比較してより優れていることを述べ
ている。
【0056】しかし本発明では、より頑健性を向上させ
るために、行列Aの1行目と2行目には重み1/ω
12を、3行目と4行目には重み1/ω34を乗じたものを
各ステップで用いて反復的に重み付き線形方程式を解く
ようにした。ここでω12およびω 34はそれぞれ式(1
0)(11)により定義される値である。
【0057】このように重み付線形方程式を反復的に解
くことにより、この最小化に幾何学的な意味付けをする
ことができる。すなわちこの操作は、抽出された画像上
の点と、その射影的な復元点Xjの画像への投影点との間
の画像上での距離を最小化していることになる。 [ユークリッド的な復元]以上のようにして求められた3
×4の射影行列の組(P1,...,Pni)が与えられたときに、
現実の3次元空間に対応する3×4のユークリッド的な
射影行列の組(P1,...,Pni)を計算しなくては
ならない(図7のステップ80)。以下にその方法につ
いて説明する。この説明中で参照する数式を以下に掲げ
る。
【0058】
【数3】
【0059】
【数4】
【0060】
【数5】
【0061】このユークリッド的な射影行列Pk,k=1,
..., niは式(12)によって定義される。ただし3×
3行列Akはカメラの内部パラメータの行列であり、Tk
はカメラの外部パラメータの行列である。さらに詳しく
言えば行列Akは式(13)によって定義される。
【0062】また行列Tkは式(14)によって定義さ
れる。式(14)中に現れる3×3行列Rkは回転行列
であり、tkは並進ベクトルを表す。
【0063】各Pkについて次のような二つの拘束条件
が存在する。式(12)より、式(15)および(1
6)が得られる。この式(15)および(16)を、ア
スペクト比とスキューとを、行列Pkの左3×3小行列
の各行ベクトルと関連付けるために利用することができ
る。すなわち式(17)および(18)という式が満足
される必要がある。
【0064】ユークリッド的な射影行列は、射影的な射
影行列の特別な場合に相当する。したがって、射影的な
射影行列から、ユークリッド的な射影行列を求めよとい
う問題は、射影的な座標系から、ユークリッド的な部分
空間の座標系への基底変換行列H(4×4、det(H)≠
0)を求めることと等価である。
【0065】どのような射影的な射影行列Pkも、2次元
射影空間である画像から、同一の3次元射影空間の座標
系への射影を表している。したがって式(19)により
xj k=(uj (k), vj (k), 1)を求めることができる。ただし
ここで行列Pk=PkH、k=1,...,niはユークリッド的な射
影行列であり、H-1Xj、j=1,...,npは、復元すべきユー
クリッド的な3次元情報である。
【0066】以後の説明では、カメラは正方ピクセル
(すなわちアスペクト比=1)を持っているものとし、
スキューも存在しないものとする。式(13)で述べた
とおりsu (k), sv (k)はピクセルの大きさを表すから、こ
の場合にはsu (k),=sv (k)であり、γ(k)=0である。よっ
て、α(k)u (k)v (k)でもある。正方ピクセルでな
いカメラを用いるのであればsu (k),=sv (k)は成立しない
が、対応点の射影座標x(k)に3×3の変換行列diag(1,
sv (k),/su (k), 1)を乗ずることにより、以後の説明を適
用することができる。
【0067】正方ピクセルでありかつスキューのないカ
メラのホモグラフィー行列Hを求めるために、Bougnoux
の手法[1]を用いる。[1]では、射影的な射影行列の正準
形の組(式(20)参照)から、パラメータ化された基
底変換行列Q(α,q)を推定している。Xを、式(5)
と同様に推定された、式(21)を満たす行列とする
と、式(22)としてHが求められる。
【0068】[1]では、初期化の過程で、すべてのkに対
してA1=Akを仮定し、第1番目の画像の画像中心(u0
(1), v0 (1))を(0, 0)に仮定して、Kruppa方程式を解く
ことでα(1)を得ている。また、ユークリッド的な射影
行列の初期値を(A1|0)に選ぶことで、Q(α, q)の
初期値(式(22))を、(A1|0)=(I|0)Q(α,
q)から計算することができる。全てのkについてA1=A
kであり、α=α(1)なので、Q(α, q)の初期値はqを除
いて一意に決定できる。[1]にあるように、q’=A1
とおくとA1と式(20)に示した正準形の組とから線
形方程式を作り、q’を解くことができる。q’が得ら
れれば、q’=A1qをqについて解くことによりqが得
られる。
【0069】ここで、q’とその共分散行列COV[q’]
を重み付きの最小二乗法で解いたときに最も良い結果が
得られた。この解法は、q’の不定性に応じた重みを用
い、反復法と特異値分解とを用いて計算するものであ
る。ほぼ2回から3回の反復で解が得られる。この解は
他の一般的な解法によるものより、残差は大きいものの
不定性ははるかに小さい。
【0070】[1]では、式(23)および(24)とい
う拘束条件を課すために、αとqとを変化させながら非
線形最小化している。しかし、ユークリッド的な場合に
は式(17)および(18)では拘束が十分ではない。
なぜなら、式(23)および(24)の右辺を満たす自
明な解(式(25))が存在するからである。
【0071】したがって、式(23)は式(26)で置
き換えなければならない。また式(24)が成立するの
は式(27)が成立するときだけである。
【0072】本実施の形態では、正しく最小化するため
に、式(28)に示す誤差関数を最小化する。この最小
化には、パウエル法[6]を用いる。この線形方程式か
ら、必要となる画像の枚数は最小3枚であることが分か
る ([1])。 [実験結果およびその評価] −基礎行列計算 本実施の形態で採用しているKanataniの最適推定法とHa
rtleyの画像正規化手法との組合せ手法の優位性を確認
するために、Kanataniの最適推定法を始め、[9]に記載
されている他の4つの方法と本願発明の採用した方法と
を比較した。比較した手法は以下のとおりである。 (1) 線形手法。基礎行列の要素を9次元ベクトルf
で表し、fの計算を固有値問題に帰着させて解いたも
の。‖f‖=1と正規化している。 (2) Hartleyの非等方的変換を施し、線形解法で解
いたもの (3) 各点と、その対応点のエピポーラ線との距離を
最小化する非線形解法 (4) 非線形解法3と類似しているが、誤差関数の傾
きで重み付けしたもの (5) Kanataniの最適推定法 (6) Kanataniの最適推定法を改良したもの(本願発
明) 実験には、コンピュータで生成した100個の対応点デ
ータに標準偏差1ピクセルのノイズをのせたものに対し
て、各方法を用いて各画像のエピポール位置を求め、そ
の結果を正確な位置とそれぞれ比較した。結果を表2に
示す。ここで、表2の最上段には真のエピポールの位置
を示している。方法(1)〜方法(4)まではZhang[9]
で比較されている方法である。表2より、方法(2)
(3)(6)の精度が他とくらべて抜きん出ていること
が分かる。また、表2に示すとおり、正確なエピポール
の位置(表2の最上段)に最も近いのは、本発明にかか
る方法(6)を適用したものである。
【0073】
【表2】
【0074】また表3には、それぞれの手法のエピポー
ルの座標の平均二乗誤差(RMS)を示した。ここで
「方法0」の欄に記入された値は、正確な値を表してい
る。
【0075】
【表3】
【0076】表3に示してあるとおり、ノイズレベルが
得られるのは手法(5)および(6)のみである。しか
も手法(6)の方がより正確なノイズレベルを表してい
ることも表3から容易に見てとれる。 −ユークリッド的な3次元復元 いくつかある実験結果のうち、模様のある剛体物体のユ
ークリッド的な3次元構造を復元する実験結果を示す。
図7はni=6枚の画像を示し、図8はnp=50個の対応点の
組を示している。これらの対応点を用いて、基礎行列を
求めたり、ユークリッド的な復元したり、という一連の
処理を行った。ni=6≧3であり、np=40≧9であるので、
データ数は十分である。さらに図7に示されるように、
これら6枚の画像を見ると、それぞれの画像内における
対象物体の位置、姿勢は十分に異なっており、ユークリ
ッド的な復元に適していることが分かる。
【0077】なおこの処理の前提として、対応点につい
てはその位置の不定性があるのみで、対応関係について
は間違いがないものとする。5組の画像χ{1,k}、k=
2,...,6を用いて、まず本発明にかかる基礎行列計算法
を用いて基礎行列を計算すると、ノイズレベルε1k
[0.51, 0.68]となり全てのkにおいてエピポーラ幾何を
サブピクセルの精度で推定できた。
【0078】さらに、3次元射影空間の基底は、対応点
の組YS(S={1, ..., 6})の中で5組の対応点χS、j
∈{10, 22, 38, 8, 35}を含むように決定した。図7か
ら明らかなように、これら5点のうちどの4点も平面上
またはほぼ平面上にないことが分かる。よって、理論的
に、これらの点がよい射影座標の基底となり得ることが
分かる。
【0079】さて、P"k上の上2×4小行列に注目する
と、このni・(2・4)個の要素の変化は、初期値に対して
最大1.51%であった。P"kの下1×4小行列では、このn
i・(1・4)個の要素の変化は初期値に対して最大0.06%
であった。
【0080】この結果から、40枚の画像の対応点の組
をサブピクセルの精度で説明できるような、射影的な射
影行列を求めることができたことになる。さらに、下1
×4小行列は無限遠平面を表しており、この平面はカメ
ラの内部パラメータに対応している。すなわち、非線形
なエピポーラ修正方法により、この無限遠平面の傾きを
0.02°以下の精度で推定できたことになる。
【0081】ここで、図7に示す6枚の画像に対してBo
ugnouxの手法によるユークリッド的な復元方法を適用し
た。ここではα(k)=f(k)/su (k)=7.5/0.0099[pixel/mm]
を定数として与えた。さらに、1枚目の画像の画像中心
を(u0 (1), v0 (1))=(320, 240)に置いた。こうして非線
形最小化を施した後に、次の表4に示すようなカメラの
内部パラメータが求められた。表4において、各行は画
像番号を表す。
【0082】
【表4】
【0083】理想的には、α(k)は1.0に、γ(k)、s(k)
はそれぞれ0になる筈である。また同一のカメラで各画
像を撮影しているので、焦点距離f(k)は一定になる筈で
ある。実際にはもちろん画像にはノイズが必ず乗ってい
るので、正確な値は得られない。しかし表4に示すよう
に、本発明によれば焦点距離として理想値である757.6
にほぼ等しい値が得られている。
【0084】こうして行われたユークリッド的な復元の
結果を図9に示す。対象物体は図7に示すように箱型の
物体である。図9に示すように、復元された3次元形状
の3つの面はそれぞれ平面でありかつ互いに直交しあっ
ており、図7に示す対象物体の形状が正確に復元されて
いることが分かる。
【0085】以上のように本発明によれば、画像の対応
点の組を使って、特別な知識なしにユークリッド的な3
次元形状を復元することができる。特に、基礎行列計算
では、Kanataniの最適推定法に、Hartleyの画像正規化
手法に見られる非等方的な変換を施すことで、より頑健
で安定な解を得ることに成功した。また、精度の面から
いっても、他の、最も精度が良いとされている手法と比
較して遜色のないものが得られた。
【0086】さらに、ユークリッド的な3次元形状の復
元に関しては、Bougnouxの手法を改良し、反復的な最小
二乗法を用いることでより不定性の少ない解を計算でき
るようになった。さらに、Bougnouxの手法の非線形最適
化の段階での自明な解への収束を防ぐことが可能になっ
た。
【0087】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の葉にによって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態にかかるシステムの外観
図である。
【図2】本発明の1実施の形態にかかるシステムのハー
ドウェア的構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の1実施の形態にかかるシステムでのデ
ータフローおよび処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図4】基礎行列の計算処理のフローチャートである。
【図5】画像データから射影的な3次元復元を行う処理
を模式的に示す図である。
【図6】射影的な3次元復元を行う処理のフローチャー
トである。
【図7】実験に用いた6枚の画像を示す図である。
【図8】実験で得られた対応点の組を示す図である。
【図9】実験におけるユークリッド的な復元の結果を示
す模式図である。
【符号の説明】
20 3次元情報復元装置 30 カメラ 70 対象物体 72−1〜72−ni 画像
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−143666(JP,A) 特開 平9−91436(JP,A) 特開 平11−37721(JP,A) 特開 平10−240939(JP,A) 金谷健一,画像理解のための統計学: 画像の幾何学的解釈の信頼性評価,情報 処理,日本,情報処理学会,1996年 1 月,Vol.37,No.1,52−60 Hartley,R.I.,In d efence of the 8−po int algorithm,Gomp uter Vision, 1995. P roceedings., Fifth International Con ference on,米国,IEE E,1995年 6月,1064 −1070 木村敬介ほか,幾何学的AICによる カメラモデル選択,情報処理学会研究報 告(99−CVIM−114),日本,情報 処理学会,1999年 1月22日,Vo. 99,No.3(CVIM−114−8), 57−64 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/00 315 G01B 11/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正方ピクセルを有し、かつスキューのな
    い未校正カメラによって撮影された、対象物体を異なる
    角度から撮影した3枚以上の画像データから、画像の対
    の間の射影的な射影行列の組を求めるステップと、 前記各射影的な射影行列に対応する2次元射影座標系か
    らユークリッド的な空間の座標系への基底変換行列を求
    めるステップと、 前記基底変換行列を用いて前記画像データからユークリ
    ッド的な3次元情報の復元を行うステップとを含み、 前記基底変換行列を求めるステップは、 前記射影的な射影行列の正準形の左3×3小行列からQ
    R分解を用いて前記未校正カメラの内部パラメータの初
    期値を推定し、基底変換行列の初期値を準備するステッ
    プと、 前記3枚以上の画像データに基づいて、前記推定された
    初期値から誤差評価関数を用いて反復計算することによ
    り基底変換行列を求めるステップとを含み、 前記誤差評価関数は、スキューを表現するパラメータの
    絶対値である第1の項と、前記正方ピクセルの第1の辺
    の大きさで正規化された前記カメラのレンズの焦点距離
    の誤差の絶対値を表現する第2の項と、前記正方ピクセ
    ルの前記第1の辺と直交する第2の辺の大きさで正規化
    された前記レンズの焦点距離の誤差の絶対値を表現する
    第3の項とを、前記3枚以上の画像データの画像間の対
    応点について集計する関数である、ユークリッド的な3
    次元情報の復元方法。
  2. 【請求項2】前記射影的な射影行列の組を求める前記ス
    テップは、 前記画像間の対応点の組から、画像間の関係を記述する
    基礎行列を求めるステップと、 前記基礎行列に基づいて所定の整合条件を満足する射影
    的な射影行列の組を求めるステップとを含み、 前記基礎行列を求めるステップは、 未校正カメラによって撮影された、対象物体を異なる角
    度から撮影した3枚以上の画像データを準備するステッ
    プと、 前記画像データに対してHartleyの非等方変換を
    行うステップと、 前記Hartleyの非等方変換によって変換された画
    像データに対して、Kanataniの最適推定法を適
    用して各画像間の基礎行列を計算するステップとを含
    む、請求項2に記載のユークリッド的な3次元情報の復
    元方法。
  3. 【請求項3】 正方ピクセルを有し、かつスキューのな
    い未校正カメラによって撮影された、対象物体を異なる
    角度から撮影した3枚以上の画像データから、画像の対
    の間の射影的な射影行列の組を求めるための手段と、 前記各射影的な射影行列に対応する2次元射影座標系か
    らユークリッド的な空間の座標系への基底変換行列を求
    めるための手段と前記基底変換行列を用いて前記画像デ
    ータからユークリッド的な3次元情報の復元を行うため
    の手段とを含み、 前記基底変換行列を求めるための手段は、 前記射影的な射影行列の正準形の左3×3小行列からQ
    R分解を用いて前記未校正カメラの内部パラメータの初
    期値を推定し、基底変換行列の初期値を準備するための
    手段と、 前記3枚以上の画像データに基づいて、前記推定された
    初期値から誤差評価関数を用いて反復計算することによ
    り基底変換行列を求めるための手段とを含み、 前記誤差評価関数は、スキューを表現するパラメータの
    絶対値である第1の項と、前記正方ピクセルの第1の辺
    の大きさで正規化された前記カメラのレンズの焦点距離
    の誤差の絶対値を表現する第2の項と、前記正方ピクセ
    ルの前記第1の辺と直交する第2の辺の大きさで正規化
    された前記レンズの焦点距離の誤差の絶対値を表現する
    第3の項とを、前記3枚以上の画像データの画像間の対
    応点について集計する関数であり、 前記射影的な射影行列の組を求めるための前記手段は、 前記画像間の対応点の組から、画像間の関係を記述する
    基礎行列を求めるための手段と、 前記基礎行列に基づいて所定の整合条件を満足する射影
    的な射影行列の組を求めるための手段とを含み、 前記基礎行列を求めるための手段は、 未校正カメラによって撮影された、対象物体を異なる角
    度から撮影した3枚以上の画像データを準備するための
    手段と、 前記画像データに対してHartleyの非等方変換を
    行うための手段と、 前記Hartleyの非等方変換によって変換された画
    像データに対して、Kanataniの最適推定法を適
    用して各画像間の基礎行列を計算するための手段とを含
    む、3次元情報の復元装置。
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