JP3476566B2 - パワーアシスト三輪自転車 - Google Patents
パワーアシスト三輪自転車Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペダルの踏力に応じた
補助駆動力をモータにより後輪に供給するようにしたパ
ワーアシスト三輪自転車に関する。 【0002】 【従来の技術】自転車で例えば上り坂や向かい風の中を
走行したり,あるいは荷物を積載した状態で走行したり
する場合、大きなペダル踏力が必要である。このような
走行時の負担を軽減するために、ペダルの踏力に応じた
補助駆動力を付与するパワーアシストユニットを搭載し
たパワーアシスト三輪自転車が提案されている(例え
ば、特開平6−211179号公報参照)。このパワー
アシストユニットは、後輪を回転駆動するモータと、該
モータに電源を供給するバッテリと、ペダルにかかるト
ルク及び車速に応じてモータの駆動力を制御するコント
ローラとから構成されている。 【0003】上記パワーアシストユニットを三輪自転車
に搭載するにあたっては、バッテリ,モータ等の容積,
重量が比較的大きい構成部品の配置構造が重要である。
このような配置構造の一例として、上記従来公報には、
バッテリ,コントローラを収納したボックスを荷かごの
下方の後フレーム上に配置し、モータを後フレームの下
部に配置したものが提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
公報に開示されているようなパワーアシストユニットの
構成部品全てを後フレームに配置する構造では、後フレ
ームの構造が複雑化したり,大型化したりするという問
題がある。またバッテリ,モータ等の重量物が車体重心
より後方に離れた後輪側に位置することからコーナリン
グ性能が十分満足できるものでない等走行安定性が低
く、さらに荷かごの下部にバッテリ,コントローラを配
置する分だけ、荷かごの容積が減少するという問題があ
る。 【0005】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、後フレームの構造を簡略化でき、かつ走行安定
性を向上できるとともに、荷かごの容積を充分に確保で
きるパワーアシスト三輪自転車を提供することを目的と
している。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、前端で前輪支
持用フロントフォークを軸支するとともに長手方向途中
に斜め後上方に向けてシートチューブを立設した一本の
前フレームの後端部を、左右一対の後輪を軸支するとと
もに荷かごを支持する後フレームに揺動可能に連結して
なる車体フレームと、該車体フレームに搭載され、上記
後輪を回転駆動するモータ,該モータに電源を供給する
バッテリ,及びペダル軸に加えられる踏力の大きさに応
じて上記モータの駆動力を制御するコントローラからな
るパワーアシストユニットを備えたパワーアシスト三輪
自転車において、上記シートチューブの上部と該シート
チューブより後方に延在する上記前フレームとの間に後
下がりの補強パイプを接合し、上記バッテリを上記補強
パイプの下端と前フレームとの接合部より前方であっ
て、上記斜め後上方に延在するシートチューブの背面に
該シートチューブに沿わせて斜めに、かつ車体側面視で
該バッテリの上方を適宜距離だけ離間してサドルが覆う
ように配置し、上記荷かごは上記一本の前フレームの直
上に近接して配置され、該荷かごの前面は上記補強パイ
プの下端付近から斜め前上方に上記サドルに向けて延在
し、該前面の上縁を該サドルより下側とし、上記ペダル
軸,モータ及び該両者の合力部を前フレームの下面に沿
って上記シートチューブの下方に配置したことを特徴と
している。 【0007】 【作用】本発明に係るパワーアシスト三輪自転車によれ
ば、バッテリをシートチューブの後側に、モータ,コン
トローラを前フレームの下面に沿うように配置したの
で、車体回りの空きスペースを有効利用して構成部品を
配置でき、かつ重量物を車体重心の近傍に集中して配置
できる。その結果、後フレームの構造を簡素化できると
ともに、コーナリング時における走行姿勢の安定化を図
ることができる。また、上記後フレームにパワーアシス
トユニットの全構成部品を配置する場合に比べて、荷か
ごの容積を増大できる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を添付図に基づいて説
明する。図1ないし図8は、本発明の一実施例によるパ
ワーアシスト三輪自転車を説明するための図であり、図
1〜図4はそれぞれはパワーアシスト三輪自転車の側面
図,平面図,一部断面側面図,一部断面平面図、図5は
ペダル軸駆動部を示す概略構成図、図6は前フレームの
揺動部を示す断面側面図、図7は図6のVI-VI 線断面
図、図8は動作を示すブロック構成図である。 【0009】図において、1は本実施例のパワーアシス
ト三輪自転車であり、該三輪自転車1の車体フレーム2
は、ヘッドパイプ3から後方に斜め下方に延びる前フレ
ーム4の後端部4aを後フレーム5に揺動可能に連結
し、上記前フレーム4の長手方向略中央部に乗員が着座
するサドル6aが装着されたシートチューブ6を立設し
た構造のものである。 【0010】上記ヘッドパイプ3によりフロントフォー
ク8の操向軸8aが軸支されており、該フロントフォー
ク8の下端には前輪9が軸支され、また上端にはハンド
ル10が固着されており、さらに該フロントフォーク8
にはフロントバスケット11がブラケットを介して取付
けられている。 【0011】上記後フレーム5は、平面視大略コ字状の
下フレーム15と、これの上方に並行に配設された平面
視大略ロ字状の上フレーム16とを4本の補強フレーム
17・・で接続し、該上フレーム16の左右辺部を下方
にV字状に屈曲形成して軸受部16aを一体形成した構
造となっている。上記下フレーム15には車幅方向に延
びる補強プレート18が架け渡して接合されており、ま
た上フレーム16には車体前後方向に延びる2本の補強
プレート19,19が架け渡して接合されている。上記
上フレーム16の上面にはリヤバスケット20が載置さ
れており,該リヤバスケット20は補強フレーム19に
ボルト締め固定されている。 【0012】上記前フレーム4の後端部4aには、図
6,図7に示すように、一対のブラケット21,21を
介して揺動軸22が固定されている。該揺動軸22は両
端部22aが円柱で、中央部22bが正方形の角柱とな
っており、この両端部22aは上記補強プレート18に
軸受18を介して回転可能に支持されている。また上記
揺動軸22には補強プレート18上に固定された角筒状
の軸受パイプ23が装着されており、該軸受パイプ23
と揺動軸22との間にはナイトハルトゴム24が配設さ
れている。これにより上記前フレーム4は左右に揺動可
能になっているとともに、ナイトハルトゴム24の弾性
力により元の垂直位置に復帰するようになっている。 【0013】上記後フレーム5の左右外側部には後輪3
0,30が配設されており、該後輪30の車軸30aは
それぞれ上記上フレーム16の左右軸受部16a,及び
下フレーム15の軸受部15aによって軸支されてい
る。 【0014】また、図5に示すように、上記両車軸30
aの内側端部にはそれぞれワンウェイクラッチ31を介
在させて従動スプロケット32が結合されている。また
両車軸30aの前方にはこれと平行に中間軸33が配設
されており、該中間軸33は図示しない軸受を介して下
フレーム15に回転自在に支持されている。この中間軸
33の両端部にはそれぞれ駆動スプロケット34,35
が結合されており、該各スプロケット34,35はチェ
ーン37,37を介して上記駆動スプロケット32,3
2に連結されている。 【0015】上記前フレーム4のシートチューブ6の基
部には支持ボス部4bが一体形成されており、該ボス部
4bにはペダル軸40が回転自在に挿着されている。該
ペダル軸40の両端にはクラン41を介してペダル42
が装着されている。上記ペダル軸40の駆動力はワンウ
ェイクラッチ80を介して遊星歯車式変速機構49の合
力軸49aから駆動スプロケット43,チェーン44,
従動スプロケット36を通って中間軸33に伝達され
る。ここで本実施例は、ペダル42からの動力を中間軸
33を介して左右の後輪30に同時に伝達する構造であ
り、このため旋回時における両輪の回転差はワンウェイ
クラッチ31で吸収することとなる。 【0016】上記車体フレーム2には本実施例のパワー
アシストユニット50が配設されている。該パワーアシ
ストユニット50は両後輪30を回転駆動するモータ5
1と、該モータ51に電源を供給するバッテリ52と、
上記モータ51の駆動力を制御するコントローラ53と
から構成されており、該コントローラ53にはトルクセ
ンサ54及び車速センサ55が接続されている。 【0017】上記トルクセンサ54は、上記遊星歯車式
変速機構49内の固定要素に働く反力をトルクとして検
出し、該検出値をコントローラ53に出力する。また上
記車速センサ55は上記変速機構49の上記合力軸49
aに固定されたベベルギヤ49bの周速を検出し、該検
出値をコントローラ53に出力するように構成されてい
る。 【0018】上記バッテリ52は12Vバッテリであ
り、上下に重ねて直列接続し、上下に長い直方体状のバ
ッテリボックス60内に収納されている。このバッテリ
ボックス60は、上記シートチューブ6の後側の前フレ
ーム4上に縦置きに配置されており、該シートチューブ
6に接合された平面視矩形枠状の支持パイプ62と該支
持パイプ62と前フレーム4との間に架け渡して接合さ
れた支持パイプ63とで支持されている。また上記支持
パイプ62の後部と前フレーム4とは斜め後方に延びる
補強パイプ64で接合されている。上記バッテリボック
ス60の上面には把手65が装着されており、上記サド
ル6aを取り外すことによりバッテリボックス60を引
き出せるようになっている。また図示しないが上記バッ
テリボックス60には充電用コンセントが配設されてい
る。 【0019】上記モータ51は、上記前フレーム4の中
央部下面に配置されており、図示しない取付けブラケッ
トを介して前フレーム4に固定されている。該モータ5
1の出力はワンウェイクラッチ39を介して遊星歯車式
変速機構49の合力軸49aから上記駆動スプロケット
43に入力され、中間軸33を通って両後輪30に伝達
されるようになっている。 【0020】上記コントローラ53はモータ51前方の
前フレーム4の下面に配置されており、図示しない取付
けブラケットを介して前フレーム4に固定されている。
このようにしてコントローラ53,モータ51,ギヤユ
ニット49は前フレーム4下面に沿って直列に配置され
ている。 【0021】また、上記コントローラ53,モータ5
1,ギヤユニット49はカバー75で覆われている。該
カバー75は、前フレーム4に固定された上カバー75
aと、該上カバー75aの下面に着脱可能に装着された
下カバー75bとからなる2分割構造のもので、これに
より外観の向上を図るとともに各構成部品の損傷を回避
している。さらに上記下カバー75bの前部にはパワー
アシストユニット作動用メインキースイッチ75c,バ
ッテリ電圧低下及びコントローラシステムの異常を表示
する警告ランプ(図示せず)が配設されている。 【0022】そして上記コントローラ53は、上記トル
クセンサ54の検出値からペダル42に生じたトルク
(踏力)の大きさを求めるとともに、車速センサ55の
検出値から車速を求め、内蔵されたマップに基づいて補
助駆動力を算出し、該補助駆動力に対応した電流をバッ
テリ52からモータ51に供給するように構成されてい
る。この補助駆動力は、乗員のペダル踏力1に対して1
未満に設定されており、かつ車速が例えば15Km/h
を越えた時点から次第に小さくなり、24Km/hに達
した時点でゼロになるように設定されている。 【0023】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例のパワーアシストユニット50は、車速が
所定値(例えば15km/h)以下のときは乗員のペダ
ル踏力が大きいほど大きい補助駆動力を供給し、速度が
上記所定値を越えると速度が上昇するにつれて補助駆動
力を減少させ、速度が最大値(例えば24km/h)を
越えると補助駆動力をゼロにする。このようにして上り
坂,向かい風,荷物の積載時,発進時等における労力の
軽減が図られる。なお、上記各ワンウェイクラッチによ
りペダル軸,モータ軸側から後輪側への回転力は伝達さ
れるが、逆方向への回転力は伝達されない。 【0024】そして本実施例によれば、バッテリ51を
シートチューブ6の後側でかつ前フレーム4の上側に配
置し、モータ51,コントローラ53を前フレーム4の
前部下面に沿って配置したので、車体フレーム周辺の空
きスペースを有効利用して各構成部品を配置でき、後フ
レーム5の大型化,複雑化を回避できる。また後フレー
ム5に載置するリヤバスケット20の開口広さ,深さを
大きくとることができ、三輪自転車に要求される荷物の
積載量増大を図ることができる。 【0025】さらに本実施例では、上記バッテリ52,
モータ51等の重量物を車体重心の近傍に集中して配置
したので、コーナリング時の走行安定性を確保でき、し
かも電気配線を簡略化できるとともに、車体のねじれに
よる損傷を防止できる。ちなみに、例えば前フレームと
後フレームとに分けて構成部品を配置した場合、配線が
複雑となり、また前フレームの揺動により配線がねじれ
るという問題がある。 【0026】さらにまた上記前フレーム4にコントロー
ラ53,モータ51を直列に並べて配置したので、これ
らを簡単な形状のカバー75により覆うことができ、雨
水の侵入,外力による損傷を防止でき、またカバー75
を2分割構造としたので下カバー75bを外すことによ
りメンテナンスを容易に行うことができる。 【0027】 【発明の効果】以上のように本発明に係るパワーアシス
ト三輪自転車によれば、バッテリをシートチューブの後
側に配置し、モータ,コントローラを前フレームの下面
に配置したので、車体回りの空スペースを利用して構成
部品を配置でき、後フレームの構造を簡素化できるとと
もに、コーナリング時の走行安定性を向上でき、さらに
は荷かごの容積を充分に確保できる効果がある。
補助駆動力をモータにより後輪に供給するようにしたパ
ワーアシスト三輪自転車に関する。 【0002】 【従来の技術】自転車で例えば上り坂や向かい風の中を
走行したり,あるいは荷物を積載した状態で走行したり
する場合、大きなペダル踏力が必要である。このような
走行時の負担を軽減するために、ペダルの踏力に応じた
補助駆動力を付与するパワーアシストユニットを搭載し
たパワーアシスト三輪自転車が提案されている(例え
ば、特開平6−211179号公報参照)。このパワー
アシストユニットは、後輪を回転駆動するモータと、該
モータに電源を供給するバッテリと、ペダルにかかるト
ルク及び車速に応じてモータの駆動力を制御するコント
ローラとから構成されている。 【0003】上記パワーアシストユニットを三輪自転車
に搭載するにあたっては、バッテリ,モータ等の容積,
重量が比較的大きい構成部品の配置構造が重要である。
このような配置構造の一例として、上記従来公報には、
バッテリ,コントローラを収納したボックスを荷かごの
下方の後フレーム上に配置し、モータを後フレームの下
部に配置したものが提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
公報に開示されているようなパワーアシストユニットの
構成部品全てを後フレームに配置する構造では、後フレ
ームの構造が複雑化したり,大型化したりするという問
題がある。またバッテリ,モータ等の重量物が車体重心
より後方に離れた後輪側に位置することからコーナリン
グ性能が十分満足できるものでない等走行安定性が低
く、さらに荷かごの下部にバッテリ,コントローラを配
置する分だけ、荷かごの容積が減少するという問題があ
る。 【0005】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、後フレームの構造を簡略化でき、かつ走行安定
性を向上できるとともに、荷かごの容積を充分に確保で
きるパワーアシスト三輪自転車を提供することを目的と
している。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、前端で前輪支
持用フロントフォークを軸支するとともに長手方向途中
に斜め後上方に向けてシートチューブを立設した一本の
前フレームの後端部を、左右一対の後輪を軸支するとと
もに荷かごを支持する後フレームに揺動可能に連結して
なる車体フレームと、該車体フレームに搭載され、上記
後輪を回転駆動するモータ,該モータに電源を供給する
バッテリ,及びペダル軸に加えられる踏力の大きさに応
じて上記モータの駆動力を制御するコントローラからな
るパワーアシストユニットを備えたパワーアシスト三輪
自転車において、上記シートチューブの上部と該シート
チューブより後方に延在する上記前フレームとの間に後
下がりの補強パイプを接合し、上記バッテリを上記補強
パイプの下端と前フレームとの接合部より前方であっ
て、上記斜め後上方に延在するシートチューブの背面に
該シートチューブに沿わせて斜めに、かつ車体側面視で
該バッテリの上方を適宜距離だけ離間してサドルが覆う
ように配置し、上記荷かごは上記一本の前フレームの直
上に近接して配置され、該荷かごの前面は上記補強パイ
プの下端付近から斜め前上方に上記サドルに向けて延在
し、該前面の上縁を該サドルより下側とし、上記ペダル
軸,モータ及び該両者の合力部を前フレームの下面に沿
って上記シートチューブの下方に配置したことを特徴と
している。 【0007】 【作用】本発明に係るパワーアシスト三輪自転車によれ
ば、バッテリをシートチューブの後側に、モータ,コン
トローラを前フレームの下面に沿うように配置したの
で、車体回りの空きスペースを有効利用して構成部品を
配置でき、かつ重量物を車体重心の近傍に集中して配置
できる。その結果、後フレームの構造を簡素化できると
ともに、コーナリング時における走行姿勢の安定化を図
ることができる。また、上記後フレームにパワーアシス
トユニットの全構成部品を配置する場合に比べて、荷か
ごの容積を増大できる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を添付図に基づいて説
明する。図1ないし図8は、本発明の一実施例によるパ
ワーアシスト三輪自転車を説明するための図であり、図
1〜図4はそれぞれはパワーアシスト三輪自転車の側面
図,平面図,一部断面側面図,一部断面平面図、図5は
ペダル軸駆動部を示す概略構成図、図6は前フレームの
揺動部を示す断面側面図、図7は図6のVI-VI 線断面
図、図8は動作を示すブロック構成図である。 【0009】図において、1は本実施例のパワーアシス
ト三輪自転車であり、該三輪自転車1の車体フレーム2
は、ヘッドパイプ3から後方に斜め下方に延びる前フレ
ーム4の後端部4aを後フレーム5に揺動可能に連結
し、上記前フレーム4の長手方向略中央部に乗員が着座
するサドル6aが装着されたシートチューブ6を立設し
た構造のものである。 【0010】上記ヘッドパイプ3によりフロントフォー
ク8の操向軸8aが軸支されており、該フロントフォー
ク8の下端には前輪9が軸支され、また上端にはハンド
ル10が固着されており、さらに該フロントフォーク8
にはフロントバスケット11がブラケットを介して取付
けられている。 【0011】上記後フレーム5は、平面視大略コ字状の
下フレーム15と、これの上方に並行に配設された平面
視大略ロ字状の上フレーム16とを4本の補強フレーム
17・・で接続し、該上フレーム16の左右辺部を下方
にV字状に屈曲形成して軸受部16aを一体形成した構
造となっている。上記下フレーム15には車幅方向に延
びる補強プレート18が架け渡して接合されており、ま
た上フレーム16には車体前後方向に延びる2本の補強
プレート19,19が架け渡して接合されている。上記
上フレーム16の上面にはリヤバスケット20が載置さ
れており,該リヤバスケット20は補強フレーム19に
ボルト締め固定されている。 【0012】上記前フレーム4の後端部4aには、図
6,図7に示すように、一対のブラケット21,21を
介して揺動軸22が固定されている。該揺動軸22は両
端部22aが円柱で、中央部22bが正方形の角柱とな
っており、この両端部22aは上記補強プレート18に
軸受18を介して回転可能に支持されている。また上記
揺動軸22には補強プレート18上に固定された角筒状
の軸受パイプ23が装着されており、該軸受パイプ23
と揺動軸22との間にはナイトハルトゴム24が配設さ
れている。これにより上記前フレーム4は左右に揺動可
能になっているとともに、ナイトハルトゴム24の弾性
力により元の垂直位置に復帰するようになっている。 【0013】上記後フレーム5の左右外側部には後輪3
0,30が配設されており、該後輪30の車軸30aは
それぞれ上記上フレーム16の左右軸受部16a,及び
下フレーム15の軸受部15aによって軸支されてい
る。 【0014】また、図5に示すように、上記両車軸30
aの内側端部にはそれぞれワンウェイクラッチ31を介
在させて従動スプロケット32が結合されている。また
両車軸30aの前方にはこれと平行に中間軸33が配設
されており、該中間軸33は図示しない軸受を介して下
フレーム15に回転自在に支持されている。この中間軸
33の両端部にはそれぞれ駆動スプロケット34,35
が結合されており、該各スプロケット34,35はチェ
ーン37,37を介して上記駆動スプロケット32,3
2に連結されている。 【0015】上記前フレーム4のシートチューブ6の基
部には支持ボス部4bが一体形成されており、該ボス部
4bにはペダル軸40が回転自在に挿着されている。該
ペダル軸40の両端にはクラン41を介してペダル42
が装着されている。上記ペダル軸40の駆動力はワンウ
ェイクラッチ80を介して遊星歯車式変速機構49の合
力軸49aから駆動スプロケット43,チェーン44,
従動スプロケット36を通って中間軸33に伝達され
る。ここで本実施例は、ペダル42からの動力を中間軸
33を介して左右の後輪30に同時に伝達する構造であ
り、このため旋回時における両輪の回転差はワンウェイ
クラッチ31で吸収することとなる。 【0016】上記車体フレーム2には本実施例のパワー
アシストユニット50が配設されている。該パワーアシ
ストユニット50は両後輪30を回転駆動するモータ5
1と、該モータ51に電源を供給するバッテリ52と、
上記モータ51の駆動力を制御するコントローラ53と
から構成されており、該コントローラ53にはトルクセ
ンサ54及び車速センサ55が接続されている。 【0017】上記トルクセンサ54は、上記遊星歯車式
変速機構49内の固定要素に働く反力をトルクとして検
出し、該検出値をコントローラ53に出力する。また上
記車速センサ55は上記変速機構49の上記合力軸49
aに固定されたベベルギヤ49bの周速を検出し、該検
出値をコントローラ53に出力するように構成されてい
る。 【0018】上記バッテリ52は12Vバッテリであ
り、上下に重ねて直列接続し、上下に長い直方体状のバ
ッテリボックス60内に収納されている。このバッテリ
ボックス60は、上記シートチューブ6の後側の前フレ
ーム4上に縦置きに配置されており、該シートチューブ
6に接合された平面視矩形枠状の支持パイプ62と該支
持パイプ62と前フレーム4との間に架け渡して接合さ
れた支持パイプ63とで支持されている。また上記支持
パイプ62の後部と前フレーム4とは斜め後方に延びる
補強パイプ64で接合されている。上記バッテリボック
ス60の上面には把手65が装着されており、上記サド
ル6aを取り外すことによりバッテリボックス60を引
き出せるようになっている。また図示しないが上記バッ
テリボックス60には充電用コンセントが配設されてい
る。 【0019】上記モータ51は、上記前フレーム4の中
央部下面に配置されており、図示しない取付けブラケッ
トを介して前フレーム4に固定されている。該モータ5
1の出力はワンウェイクラッチ39を介して遊星歯車式
変速機構49の合力軸49aから上記駆動スプロケット
43に入力され、中間軸33を通って両後輪30に伝達
されるようになっている。 【0020】上記コントローラ53はモータ51前方の
前フレーム4の下面に配置されており、図示しない取付
けブラケットを介して前フレーム4に固定されている。
このようにしてコントローラ53,モータ51,ギヤユ
ニット49は前フレーム4下面に沿って直列に配置され
ている。 【0021】また、上記コントローラ53,モータ5
1,ギヤユニット49はカバー75で覆われている。該
カバー75は、前フレーム4に固定された上カバー75
aと、該上カバー75aの下面に着脱可能に装着された
下カバー75bとからなる2分割構造のもので、これに
より外観の向上を図るとともに各構成部品の損傷を回避
している。さらに上記下カバー75bの前部にはパワー
アシストユニット作動用メインキースイッチ75c,バ
ッテリ電圧低下及びコントローラシステムの異常を表示
する警告ランプ(図示せず)が配設されている。 【0022】そして上記コントローラ53は、上記トル
クセンサ54の検出値からペダル42に生じたトルク
(踏力)の大きさを求めるとともに、車速センサ55の
検出値から車速を求め、内蔵されたマップに基づいて補
助駆動力を算出し、該補助駆動力に対応した電流をバッ
テリ52からモータ51に供給するように構成されてい
る。この補助駆動力は、乗員のペダル踏力1に対して1
未満に設定されており、かつ車速が例えば15Km/h
を越えた時点から次第に小さくなり、24Km/hに達
した時点でゼロになるように設定されている。 【0023】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例のパワーアシストユニット50は、車速が
所定値(例えば15km/h)以下のときは乗員のペダ
ル踏力が大きいほど大きい補助駆動力を供給し、速度が
上記所定値を越えると速度が上昇するにつれて補助駆動
力を減少させ、速度が最大値(例えば24km/h)を
越えると補助駆動力をゼロにする。このようにして上り
坂,向かい風,荷物の積載時,発進時等における労力の
軽減が図られる。なお、上記各ワンウェイクラッチによ
りペダル軸,モータ軸側から後輪側への回転力は伝達さ
れるが、逆方向への回転力は伝達されない。 【0024】そして本実施例によれば、バッテリ51を
シートチューブ6の後側でかつ前フレーム4の上側に配
置し、モータ51,コントローラ53を前フレーム4の
前部下面に沿って配置したので、車体フレーム周辺の空
きスペースを有効利用して各構成部品を配置でき、後フ
レーム5の大型化,複雑化を回避できる。また後フレー
ム5に載置するリヤバスケット20の開口広さ,深さを
大きくとることができ、三輪自転車に要求される荷物の
積載量増大を図ることができる。 【0025】さらに本実施例では、上記バッテリ52,
モータ51等の重量物を車体重心の近傍に集中して配置
したので、コーナリング時の走行安定性を確保でき、し
かも電気配線を簡略化できるとともに、車体のねじれに
よる損傷を防止できる。ちなみに、例えば前フレームと
後フレームとに分けて構成部品を配置した場合、配線が
複雑となり、また前フレームの揺動により配線がねじれ
るという問題がある。 【0026】さらにまた上記前フレーム4にコントロー
ラ53,モータ51を直列に並べて配置したので、これ
らを簡単な形状のカバー75により覆うことができ、雨
水の侵入,外力による損傷を防止でき、またカバー75
を2分割構造としたので下カバー75bを外すことによ
りメンテナンスを容易に行うことができる。 【0027】 【発明の効果】以上のように本発明に係るパワーアシス
ト三輪自転車によれば、バッテリをシートチューブの後
側に配置し、モータ,コントローラを前フレームの下面
に配置したので、車体回りの空スペースを利用して構成
部品を配置でき、後フレームの構造を簡素化できるとと
もに、コーナリング時の走行安定性を向上でき、さらに
は荷かごの容積を充分に確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるパワーアシスト三輪自
転車を説明するための側面図である。 【図2】上記実施例三輪自転車の平面図である。 【図3】上記実施例三輪自転車の一部断面側面図であ
る。 【図4】上記実施例三輪自転車の一部断面平面図であ
る。 【図5】上記実施例三輪自転車の後輪駆動機構を示す概
略構成図である。 【図6】上記実施例三輪自転車の前フレームの揺動部を
示す断面側面図である。 【図7】上記揺動部を示す図6のVI-VI 線断面図であ
る。 【図8】上記実施例三輪自転車のパワーアシストユニッ
トのブロック構成図である。 【符号の説明】 1 パワーアシスト三輪自転車 2 車体フレーム 4 前フレーム 5 後フレーム 6 シートチューブ 8 フロントフォーク 20 リヤバスケット(荷かご) 30 後輪 50 パワーアシストユニット 51 モータ 52 バッテリ 53 コントローラ
転車を説明するための側面図である。 【図2】上記実施例三輪自転車の平面図である。 【図3】上記実施例三輪自転車の一部断面側面図であ
る。 【図4】上記実施例三輪自転車の一部断面平面図であ
る。 【図5】上記実施例三輪自転車の後輪駆動機構を示す概
略構成図である。 【図6】上記実施例三輪自転車の前フレームの揺動部を
示す断面側面図である。 【図7】上記揺動部を示す図6のVI-VI 線断面図であ
る。 【図8】上記実施例三輪自転車のパワーアシストユニッ
トのブロック構成図である。 【符号の説明】 1 パワーアシスト三輪自転車 2 車体フレーム 4 前フレーム 5 後フレーム 6 シートチューブ 8 フロントフォーク 20 リヤバスケット(荷かご) 30 後輪 50 パワーアシストユニット 51 モータ 52 バッテリ 53 コントローラ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 前端で前輪支持用フロントフォークを軸
支するとともに長手方向途中に斜め後上方に向けてシー
トチューブを立設した一本の前フレームの後端部を、左
右一対の後輪を軸支するとともに荷かごを支持する後フ
レームに揺動可能に連結してなる車体フレームと、該車
体フレームに搭載され、上記後輪を回転駆動するモー
タ,該モータに電源を供給するバッテリ,及びペダル軸
に加えられる踏力の大きさに応じて上記モータの駆動力
を制御するコントローラからなるパワーアシストユニッ
トを備えたパワーアシスト三輪自転車において、上記シ
ートチューブの上部と該シートチューブより後方に延在
する上記前フレームとの間に後下がりの補強パイプを接
合し、上記バッテリを上記補強パイプの下端と前フレー
ムとの接合部より前方であって、上記斜め後上方に延在
するシートチューブの背面に該シートチューブに沿わせ
て斜めに、かつ車体側面視で該バッテリの上方を適宜距
離だけ離間してサドルが覆うように配置し、上記荷かご
は上記一本の前フレームの直上に近接して配置され、該
荷かごの前面は上記補強パイプの下端付近から斜め前上
方に上記サドルに向けて延在し、該前面の上縁を該サド
ルより下側とし、上記ペダル軸,モータ及び該両者の合
力部を前フレームの下面に沿って上記シートチューブの
下方に配置したことを特徴とするパワーアシスト三輪自
転車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28377794A JP3476566B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | パワーアシスト三輪自転車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28377794A JP3476566B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | パワーアシスト三輪自転車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08142965A JPH08142965A (ja) | 1996-06-04 |
JP3476566B2 true JP3476566B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=17669996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28377794A Expired - Fee Related JP3476566B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | パワーアシスト三輪自転車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3476566B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10329780A (ja) * | 1997-05-29 | 1998-12-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 電動車両 |
JP5955565B2 (ja) * | 2012-01-12 | 2016-07-20 | 片山工業株式会社 | 自転車 |
JP6780280B2 (ja) * | 2016-04-12 | 2020-11-04 | スズキ株式会社 | 小型電動車両 |
-
1994
- 1994-11-17 JP JP28377794A patent/JP3476566B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08142965A (ja) | 1996-06-04 |
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