JP3476225B2 - 回転弁付き流体装置 - Google Patents

回転弁付き流体装置

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JP3476225B2
JP3476225B2 JP28448093A JP28448093A JP3476225B2 JP 3476225 B2 JP3476225 B2 JP 3476225B2 JP 28448093 A JP28448093 A JP 28448093A JP 28448093 A JP28448093 A JP 28448093A JP 3476225 B2 JP3476225 B2 JP 3476225B2
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寿資 中島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、流体モータおよび流
体作動体に給排する流体を切換える回転弁体を備えた流
体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の回転弁付き流体装置としては、例
えば特公昭57ー 33445号公報に記載されているようなも
のが知られている。このものは、筒状のケーシングの周
壁に、圧力媒体供給装置からの圧力媒体供給管に連なる
1つの入口開口と、圧力媒体供給装置への圧力媒体還流
管に連なる1つの出口開口と、作業シリンダ装置に通じ
ている圧力媒体導管に連なる1つの制御開口とを設け、
該ケーシング内に円柱状若しくは円筒状の回転弁体を回
転自在にそう入しかつ該ケーシング内に前記入口開口に
連なる圧力媒体の供給溜及び前記出口開口に連なる圧力
媒体の還流溜をそれぞれ独立に形成すると共に、前記回
転弁体には、供給溜と制御開口とを接続する圧力媒体導
路及び還流溜と制御開口とを接続する圧力媒体導路を少
なくとも1対形成し、回転弁体の回転により前記圧力媒
体導管を前記供給溜と前記還流溜とに交互に接続して、
作業シリンダ装置への圧力媒体の供給・排出を交互に切
り替え、さらに、回転弁体より他側のケーシング内に出
力軸が回転弁体に連結された流体モータを収納するとと
もに、この流体モータと圧力媒体供給管および圧力媒体
還流管とを一対の外部導管により接続して流体モータを
作動させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記流体装置
を小型化するために流体モータとして内接歯車型流体モ
ータを用いると、前記回転弁体の他に内接歯車型流体モ
ータ用の別の回転弁が必要となり、この結果、作業シリ
ンダ装置用と流体モータ用との2つの回転弁が配置され
ることとなって、流体装置が軸方向に長くなり大型化し
てしまうという問題点がある。しかも、流体モータと圧
力媒体供給、還流管とを接続する外部配管(一対の導
管)が必要となって構造が複雑、高価になるとともに、
回転弁体内に形成される圧力媒体導路はその形状がコの
字形の複雑なものであるため、製造コストが高価となっ
てしまうという問題点もある。
【0004】この発明は、構造が簡単で小型であり、し
かも製造コストも安価とすることができる回転弁付き流
体装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、内部
にモータ室、該モータ室と同軸の弁室、およびこれらモ
ータ室と弁室とを接続する接続孔が形成されたケーシン
グと、ケーシングのモータ室に収納されて固定され内周
に内歯を有する内歯車、および該内歯車内に内歯車の内
歯に外歯が噛み合うようにして収納された偏心回転可能
な外歯車から構成された内接歯車型流体モータと、弁室
内に流体モータの内歯車と同軸関係を保って回転可能に
収納された回転弁体と、接続孔を貫通するとともに回転
弁体と外歯車とを連結し、外歯車の回転を歳差運動しな
がら回転弁体に伝達する伝達ロッドと、前記弁室の内周
と回転弁体の外周との間に設けられ周方向に延びる排出
環状溝と、ケーシング内に形成され排出環状溝内の流体
を排出する排出通路と、前記弁室の内周と回転弁体の外
周との間で排出環状溝の軸方向両側にそれぞれ設けられ
た周方向に延びる第1、第2供給環状溝と、ケーシング
内に形成され第1、第2供給環状溝にそれぞれ流体を供
給する第1、第2供給通路と、回転弁体の外周に周方向
に離れて複数形成され、第1、第2供給環状溝から排出
環状溝に向かってそれぞれ延びる第1、第2凹溝と、回
転弁体の外周に第1、第2凹溝と交互に位置するよう周
方向に離れて複数形成され、排出環状溝から第1、第2
供給環状溝に向かってそれぞれ延びるとともに、第1、
第2供給環状溝に近接する先端部が第1、第2凹溝の排
出環状溝に近接する先端部に重なり合っている第3、第
4凹溝と、ケーシング内に周方向に離れて複数形成さ
れ、前記第3凹溝と第1凹溝との重なり合い部に対向す
る弁室の内周に一端が開口するとともに、他端が外歯車
と内歯車との間の流体室に連通し、第1凹溝から流体室
に流体を供給あるいは流体室から第3凹溝に流体を排出
する複数の給排通路と、ケーシング内に形成され、前記
第4凹溝と第2凹溝との重なり合い部に対向する弁室の
内周に一端が開口するとともに、他端がケーシングの外
側面に開口し、第2凹溝からの流体あるいは第4凹溝へ
の流体を誘導する誘導通路と、前記第1、第2供給通路
に接続された流体源と、排出通路に接続された排出源
と、誘導通路の他端開口に接続され、誘導通路を通じて
給排される流体により作動する流体作動体と、を備える
ことにより達成することができる。
【0006】
【作用】今、例えば、ある給排通路および誘導通路が第
1、第2凹溝にそれぞれ連通するとともに、残りの給排
通路が第3凹溝にそれぞれ連通しているとする。このと
き、第1、第2供給環状溝には流体源から第1、第2供
給通路を通じて高圧の流体がそれぞれ供給されているた
め、流体モータの流体室には前述したある給排通路を通
じて第1供給環状溝からの流体が供給され、該流体モー
タの外歯車が流体駆動力を受けて偏心回転する。このよ
うな外歯車の偏心回転により流体室から戻り流体が残り
の給排通路に押し出されるが、この流体は第3凹溝、排
出環状溝、排出通路を通じて排出源に排出される。この
とき、この流体モータの外歯車の回転駆動力は伝達ロッ
ドを介して回転弁体に伝達され、該回転弁体を軸線回り
に回転させる。一方、流体作動体には前述した誘導通路
を通じて第2供給環状溝から高圧の流体が供給され、該
流体作動体が作動する。次に、前述した流体モータから
の回転駆動力を受けて回転弁体が若干回転すると、給排
通路と第1、第3凹溝との連通形態が周方向にずれ、こ
れにより流体モータの外歯車は同一方向に回転を継続す
る。一方、前述した回転弁体の回転により前述した誘導
通路が第4凹溝に連通して、流体作動体から戻り流体が
誘導通路、第4凹溝、排出環状溝、排出通路を通じて排
出源に排出され、流体作動体が逆方向に作動する。次
に、流体モータにより回転弁体がさらに若干回転する
と、給排通路と第1、第3凹溝との連通形態がさらに周
方向にずれ、一方、第2凹溝と誘導通路が初期と同様に
連通する。このようにして回転弁体が回転して、給排通
路と第1、第3凹溝との連通形態が徐々に周方向にずれ
ていくと、流体モータの外歯車は連続的に回転して回転
弁体を駆動回転する。また、この回転弁体の回転により
第2凹溝、第4凹溝と誘導通路とが交互に連通し、流体
作動体には逆方向の流体が交互に供給される。このよう
に1つの回転弁体を流体作動体用および流体モータ用の
回転弁として共用したので、軸方向長さが短くなり流体
装置全体が小型化するのである。しかも、流体モータと
回転弁体の第1、第3凹溝とはケーシング内に形成され
た給排通路によって接続されるので、外部配管は不要で
あり、構造が簡単、安価となる。さらに、回転弁体には
流路切換え用としてその外周に第1、第2、第3、第4
凹溝を(場合によっては第1、第2供給環状溝、排出環
状溝も)形成するだけでよいので、回転弁体の製造コス
トを低く抑えることもできる。
【0007】また、請求項2に記載のように構成すれ
ば、全体が一体化した小型の振動発生装置として使用す
ることができ、この結果、例えば油圧ショベルのシリン
ダとバケットの間に介装してバケットに対し振動を付与
することもできる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の第1実施例を図面に基づい
て説明する。図1において、10は土木建設機械としての
油圧ショベルであり、この油圧ショベル10はクローラ12
が走行することにより前進あるいは後退する走行フレー
ム11を有する。この走行フレーム11上には水平面内で旋
回することができる旋回フレーム13が支持され、この旋
回フレーム13にはブームシリンダ14によって上下に揺動
するブーム15の基端が連結されている。このブーム15の
先端にはアームシリンダ16によって上下に揺動するアー
ム17の基端部が連結され、このアーム17の先端にはピン
18を介して土砂を掘削するバケット19が連結されてい
る。20はヘッド側がアーム17の基端に連結されたバケッ
トシリンダであり、このバケットシリンダ20のピストン
ロッド21の先端は、一端がピン22を介してアーム17の先
端部に連結されたブラケット23の他端部にピン24を介し
て連結されている。25はブラケット23とバケット19との
間に介装され該バケット19に振動を付与する流体装置で
あり、この流体装置25の基端は前記ピン24に連結され、
その先端部はピン26を介してバケット19に連結されてい
る。そして、このバケット19は前記バケットシリンダ20
が作動することにより、ピン18を中心として上下に揺動
する。
【0009】図2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11において、前記流体装置25は断面円形のケース
本体30を有し、このケース本体30内には基端から先端側
に向かって延びる断面円形の収納孔31が形成されてい
る。この収納孔31内には軸方向長さが収納孔31より短い
中間ブロック32が収納され、この中間ブロック32内には
基端から先端側に向かって延びている断面円形の弁室33
が形成されている。中間ブロック32より基端側の収納孔
31内には、中央に貫通した接続孔34が形成された円板状
の仕切りプレート35が配置され、この仕切りプレート35
より基端側の収納孔31内には円板状の固定プレート36が
収納されている。ここで、固定プレート36は仕切りプレ
ート35から所定距離だけ離れており、この結果、これら
仕切りプレート35、固定プレート36間の収納孔31は空間
となってモータ室37を構成する。この結果、このモータ
室37と前記弁室33とは接続孔34を介して接続されている
ことになる。
【0010】このモータ室37内には内接歯車型流体モー
タ38が収納され、この流体モータ38は、内周に複数、こ
こでは5個の内歯39が形成された略円筒状の内歯車40
と、この内歯車40内に収納され、外周に内歯車40の内歯
39に噛み合う複数、ここでは内歯39より1枚だけ少ない
4枚の外歯41が形成され、内歯車40の軸線を中心として
偏心回転(公転)する外歯車42と、から構成され、この
外歯車42の中央部には内周にスプライン内歯43を有する
貫通したスプライン孔44が形成されている。45は収納孔
31の基端開口を閉止するようケース本体30の基端に固定
されたカバーであり、このカバー45の基端部には前記ピ
ン24が挿入されるピン孔46が形成されている。47は中間
ブロック32、仕切りプレート35、内歯車40、固定プレー
ト36を貫通するピンであり、このピン47の両端部はケー
ス本体30およびカバー45にそれぞれ挿入固定されてい
る。この結果、中間ブロック32、仕切りプレート35、内
歯車40、固定プレート36はケース本体30およびカバー45
に回り止めされながら固定されていることになる。前述
したケース本体30、中間ブロック32、仕切りプレート3
5、固定プレート36、カバー45は全体として、内部にモ
ータ室37、該モータ室37と同軸の弁室33、およびこれら
モータ室37と弁室33とを接続する接続孔34が形成された
ケーシング48を構成する。
【0011】前記弁室33内にはスライドベアリング51お
よび内部に貫通孔52が形成された円筒状の回転弁体53と
が収納され、この回転弁体53は流体モータ38の内歯車40
と同軸関係を保持しながら軸線回りに回転することがで
きる。そして、この回転弁体53の貫通孔52の内周にはス
プライン内歯54が形成されている。58は接続孔34を貫通
する連結ロッドであり、この連結ロッド58の先端側は貫
通孔52内に挿入され、基端側がスプライン孔44内に挿入
されている。そして、この伝達ロッド58の先端外周に形
成されたスプライン外歯59は前記スプライン内歯54に噛
み合い、また、その基端外周に形成されたスプライン外
歯60は前記スプライン内歯43に噛み合い、これにより、
伝達ロッド58は回転弁体53と流体モータ38の外歯車42と
を連結する。そして、この伝達ロッド58は外歯車42が偏
心回転すると、この外歯車42の回転を先端部を中心とす
る歳差運動をしながら回転弁体53に伝達し、該回転弁体
53を軸線回りに回転させる。
【0012】62は弁室33の内周と回転弁体53の外周との
間、詳しくは回転弁体53の外周に形成された周方向に連
続して延びる排出環状溝であり、この排出環状溝62の底
面には貫通孔52に連通する半径方向に延びた連通孔63が
形成されている。64は伝達ロッド58の中央部外周に一端
が開口した排出孔であり、この排出孔64の他端は該伝達
ロッド58の基端面に開口している。65はケーシング48
内、詳しくは固定プレート36、カバー45内に形成され、
一端がスプライン孔44に連通し他端がカバー45の外周に
開口した排出通路であり、この排出通路65は排出環状溝
62から連通孔63、貫通孔52、排出孔64を通じてスプライ
ン孔44に流出した流体を流体装置25から排出する。67、
68は弁室33の内周と回転弁体53の外周との間、ここでは
回転弁体53の外周で排出環状溝62の軸方向両側にそれぞ
れ設けられた第1、第2供給環状溝であり、これらの第
1、第2供給環状溝67、68は共に周方向に連続して延び
ている。69はケーシング48内、詳しくは中間ブロック3
2、仕切りプレート35、内歯車40、固定プレート36、カ
バー45内に形成された第1供給通路であり、この第1供
給通路69の一端は前記第1供給環状溝67に連通し、他端
はカバー45の外周に開口している。そして、この第1供
給通路69は流体を第1供給環状溝67に供給する。70はケ
ーシング48内、詳しくは中間ブロック32、仕切りプレー
ト35、内歯車40、固定プレート36、カバー45内に形成さ
れた第2供給通路であり、この第2供給通路70の一端は
前記第2供給環状溝68に連通し、他端はカバー45の外周
に開口している。そして、この第2供給通路70は前記第
1供給通路69から周方向に所定角度だけ離れて配置され
るとともに、第2供給環状溝68に流体を供給する。
【0013】72は回転弁体53の外周に周方向に等距離離
れて形成された複数の第1凹溝72であり、これらの第1
凹溝72は第1供給環状溝67から排出環状溝62に向かって
軸方向に延びている。73は回転弁体53の外周に周方向に
等距離離れて形成された複数の第2凹溝であり、これら
の第2凹溝73は第2供給環状溝68から排出環状溝62に向
かって軸方向に延びている。74は回転弁体53の外周に周
方向に等距離離れるとともに、第1凹溝72と周方向に交
互に配置された複数の第3凹溝であり、これらの第3凹
溝74は排出環状溝62から第1供給環状溝67に向かって軸
方向に延びるとともに、第1供給環状溝67に近接する先
端部が第1凹溝72の排出環状溝62に近接する先端部に周
方向に重なり合っている。75は回転弁体53の外周に周方
向に等距離離れて形成されるとともに、第2凹溝73と周
方向に交互に配置された複数の第4凹溝であり、これら
の第4凹溝75は排出環状溝62から第2供給環状溝68に向
かって軸方向に延びるとともに、第2供給環状溝68に近
接する先端部が第2凹溝73の排出環状溝62に近接する先
端部に周方向に重なり合っている。
【0014】77はケーシング48内、詳しくは中間ブロッ
ク32、仕切りプレート35内に周方向に等距離離れて形成
された複数、ここでは内歯車40の内歯39と同数の給排通
路であり、これらの給排通路77の一端は前記第1、第3
凹溝72、74同士の重なり合い部に対向するよう弁室33の
内周に開口し、その他端は内歯車40と外歯車42との間の
流体室78に内歯39間においてそれぞれ連通している。そ
して、これら給排通路77は第1凹溝72から流体室78に流
体を供給あるいは流体室78から第3凹溝74に流体を排出
する。80はケーシング48内、詳しくはケース本体30、中
間ブロック32内に周方向に離れて形成された複数、ここ
では2本の誘導通路であり、これらの誘導通路80の一端
は第2凹溝73、第4凹溝75同士の重なり合い部に対向す
るよう弁室33の内周に開口し、その他端がケーシング48
の外側面、詳しくはケース本体30の先端面に開口してい
る。そして、これらの誘導通路80は第2凹溝73からの流
体を誘導するとともに第4凹溝75への流体を誘導する。
【0015】図2において、83はケーシング48の先端面
に固定された流体作動体としての往復動型の流体シリン
ダであり、この流体シリンダ83は前記回転弁体53と同軸
となるようにしてケーシング48に連結されて一体化して
いる。この流体シリンダ83は内部に先端から基端側に向
かって延びるシリンダ穴84が形成されたシリンダケース
85を有し、このシリンダケース85の先端にはシリンダ穴
84の先端開口を閉止するカバー86が固定されている。前
記シリンダ穴84内にはピストン82が軸方向に移動可能に
収納され、このピストン82は前記シリンダ穴84を先端側
室84aと基端側室84bとに仕切っている。このピストン
82の先端側面および基端側面にはそれぞれクッション凸
部87、88が形成され、また、クッション凸部87の先端面
にはカバー86を貫通するピストンロッド89が連結されて
いる。このピストンロッド89の先端にはピン孔90が形成
され、このピン孔90には前記ピン26が挿入されている。
91、92はカバー86の内面およびシリンダ穴84の底面に形
成されたクッション凹みであり、これらのクッション凹
み91、92はクッション凸部87、88より内径が若干大径
で、ピストン82の移動によりクッション凸部87、88が挿
入されたとき、ピストン82の移動速度を減速させてクッ
ション力を与える。93はシリンダケース85内に形成され
た一対の給排路であり、一方の給排路93aの一端は先端
側室84aに連通し、他端が一方の誘導路80の他端開口に
連通している。また、他方の給排路93bの一端は基端側
室84bに連通し、他端が他方の誘導通路80の他端開口に
連通している。そして、この流体シリンダ83は誘導通路
80を通じて給排される流体により、ピストン82、ピスト
ンロッド89が軸方向に移動する。
【0016】図12において、96は油圧ショベル10の旋
回フレーム13の運転台に設置された切換弁であり、この
切換弁96と旋回フレーム13に設置された流体源としての
流体ポンプ97および排出源としてのタンク98とはそれぞ
れ供給通路99および排出通路100によって接続されてい
る。なお、 101は流体ポンプ97とタンク98とを接続する
吸込通路、 102は供給通路99と排出通路 100との間に介
装されたリリーフ弁である。また、前記切換弁96と第1
供給通路69の他端とは供給路 108によって接続され、こ
の供給路 108の途中にはパイロット式の流量調節弁 109
(パイロット式の流量調整弁でもよい)が介装されてい
る。前記切換弁96と流量調節弁 109との間の供給路 108
には途中にパイロット式の流量調節弁 104(パイロット
式の流量調整弁でもよい)が介装された枝分れ路 103の
一端が接続され、この枝分れ路 103の他端は第2供給通
路70の他端に接続されている。そして、この流量調節弁
109、104にはパイロット路105、106からパイロット圧が
供給される。 107は切換弁96と排出通路65の他端とを接
続する排出路である。
【0017】次に、この発明の第1実施例の作用につい
て説明する。今、油圧ショベル10のブームシリンダ14、
アームシリンダ16、バケットシリンダ20を必要に応じて
作動し、バケット19により土砂を掘削しているとする。
このとき、掘削している土砂が軟弱であると、バケット
19に多量の土砂が付着することがあるが、このように多
量の土砂がバケット19に付着すると、掘削作業の能率が
低下するため、バケット19に振動を与えて付着した土砂
を振り落とす必要がある。
【0018】この場合には、まず、切換弁96を停止位置
から流れ位置に切り換え、流体ポンプ97から吐出された
高圧流体を供給通路99、供給路 108、枝分れ路 103、第
1、第2供給通路69、70を通じて第1、第2供給環状溝
67、68に供給する。このとき、ある給排通路77、誘導通
路80が第1、第2凹溝72、73にそれぞれ連通するととも
に、残りの給排通路77、誘導通路80が第3、第4凹溝7
4、75にそれぞれ連通しているとすると、前述したある
給排通路77を通じて流体モータ38の流体室78の一部に第
1供給環状溝67から高圧流体が供給される。これによ
り、流体モータ38の外歯車42は流入した流体から駆動力
を受けて内歯車40の軸線を中心として偏心回転(公転)
するが、このとき、該外歯車42は歯数が1枚だけ多い内
歯車40に噛み合っているので、外歯車42は公転の他に自
身の軸線回りに自転もする。ここで、伝達ロッド58のス
プライン外歯59、60が回転弁体53、外歯車42のスプライ
ン内歯54、43にそれぞれ噛み合っているため、この流体
モータ38の外歯車42の自転に基づく回転駆動力が歳差運
動をする伝達ロッド58を介して回転弁体53に伝達され、
該回転弁体53を軸線回りに回転させる。このとき、流体
モータ38の流体室78の一部から戻り流体が残りの給排通
路77に押し出されるが、この流体は第3凹溝74、排出環
状溝62、連通孔63、貫通孔52、排出孔64、排出通路65、
排出路 107、排出通路 100を通じてタンク98に排出され
る。一方、第2供給環状溝68に供給された高圧流体は、
ある誘導通路80および給排路93bを通じて流体シリンダ
83の基端側室84bに供給され、ピストン82、ピストンロ
ッド89を突出させる。このとき、流体シリンダ83の先端
側室84aから低圧の流体が排出されるが、この排出され
た戻り流体は給排路93a、残りの誘導通路80、第4凹溝
75、排出環状溝62、連通孔63、貫通孔52、排出孔64、排
出通路65、排出路 107、排出通路 100を通じてタンク98
に排出される。
【0019】次に、前述した流体モータ38からの回転駆
動力を受けて回転弁体53が若干回転すると、給排通路77
と第1、第3凹溝72、74との連通形態が周方向にずれて
高圧流体が供給される位置が周方向に移動し、これによ
り流体モータ38の外歯車42は同一方向に回転を継続す
る。なお、このときも流体モータ38から排出される戻り
流体は排出環状溝62、排出通路65を通じてタンク98に排
出される。一方、前述した回転弁体53の回転により、今
まで第2凹溝73に連通していたある誘導通路80は第4凹
溝75に、第4凹溝75に連通していた残りの誘導通路80は
第2凹溝73に連通するようになり、流体ポンプ97からの
高圧流体が第2供給環状溝68、残りの誘導通路80、給排
路93aを通じて流体シリンダ83の先端側室84aに流入
し、該流体シリンダ83のピストン82、ピストンロッド89
を逆方向に作動、即ち引っ込ませる。なお、このとき、
流体シリンダ83から排出される戻り流体は給排路93b、
ある誘導通路80、第4凹溝75、排出環状溝62、排出通路
65を通じてタンク98に排出される。
【0020】次に、流体モータ38により回転弁体53が同
一方向にさらに若干回転すると、初期と同様に、ある給
排通路77、誘導通路80が第1、第2凹溝72、73にそれぞ
れ連通するとともに、残りの給排通路77、誘導通路80が
第3、第4凹溝74、75にそれぞれ連通するようになり、
流体シリンダ83のピストンロッド89が再び突出するよう
になる。このようにして回転弁体53が回転して給排通路
77と第1、第3凹溝72、74との連通形態が周方向に徐々
にずれていくと、流体モータ38の外歯車42は連続的に同
一方向に回転して回転弁体53を回転させる。また、この
回転弁体53の回転により、ある誘導通路80と残りの誘導
通路80とは第2、第4凹溝73、75に交互に連通し、流体
シリンダ83の先、基端側室84a、84bに流体が交互に供
給される。これにより、流体シリンダ83のピストンロッ
ド89が繰り返し逆方向に移動して振動が発生し、この振
動は油圧ショベル10のバケット19に付与されて、該バケ
ット19に付着している土砂を振り落とす。
【0021】このように1つの回転弁体53を流体シリン
ダ83用および流体モータ38用の回転弁として共用したの
で、軸方向長さが短くなり流体装置全体を小型化するこ
とができる。しかも、流体モータ38と回転弁体53の第
1、第3凹溝72、74とはケーシング48内に形成された複
数の給排通路77によって接続されるので、外部配管は不
要であり、構造が簡単、安価となる。さらに、回転弁体
53には流路切換え用としてその外周に第1、第2、第
3、第4凹溝72、73、74、75を(場合によってはこの実
施例のように第1、第2供給環状溝67、68、排出環状溝
62も)形成するだけでよいので、回転弁体53の製造コス
トを低く抑えることもできる。
【0022】図13はこの発明の第2実施例を示す図で
ある。この実施例においては、第1実施例における流体
シリンダ83の先端側室84a内にピストン82を基端側に向
かって付勢するスプリング 110を収納するとともに、給
排路93aの他端と常時低圧となっている排出通路65とを
接続通路 111によって接続するようにしている。このよ
うにすれば、ピストンロッド89の突出移動は、第2凹溝
73から誘導通路80を通じて基端側室84bに供給された流
体により行われ、引っ込み移動は、スプリング 110の付
勢力により行われる。なお、他の構成、作用は前述した
第1実施例と同様である。
【0023】図14はこの発明の第3実施例を示す図で
ある。この実施例においては、第1実施例における給排
路93aの他端と常時高圧となっている第1または第2供
給通路69または70とを接続通路 115によって接続するよ
うにしている。このようにすれば、流体シリンダ83の基
端側室84b、先端側室84aに供給された流体圧が同一で
も、ピストン82の受圧面積が先端側より基端側で大であ
るため、ピストン82の基端面に作用する流体力が先端面
より大となり、ピストンロッド89が突出移動する。一
方、ピストンロッド89の引っ込み移動は、基端側室84b
が第4凹溝75に連通して低圧となることにより行われ
る。なお、他の構成、作用は前述した第1実施例と同様
である。
【0024】なお、前述の実施例においては、流体作動
体として往復動型の流体シリンダ83を用いたが、この発
明においては、回動式のロータリーアクチュエータを用
いてもよい。また、前述の実施例においては、回転弁体
53の外周に設けられた円周溝によって排出環状溝62、第
1、第2供給環状溝67、68を構成したが、この発明にお
いては、弁室33の内周に形成された円周溝によって排出
環状溝、第1、第2供給環状溝を構成するようにしても
よい。さらに、前述の実施例においては、第1、第2供
給通路69、70を、両端部が半径方向に、中央部が軸方向
に延びる折れ曲がった通路から構成したが、この発明に
おいては、第1、第2供給環状溝67、68から半径方向外
側に向かって延びる直線状通路から構成してもよい。ま
た、この発明においては、排出通路も排出環状溝62から
半径方向外側に向かって延びる直線状通路から構成して
もよい。また、前記第1実施例では、土砂を振り落とす
場合について説明したが、掘削力を向上させるために掘
削中、バケットに振動を与えるよう作用させてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、構造が簡単で小型化し、しかも製造コストも安価と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を油圧ショベルに装着し
た状態を示す概略全体正面図である。
【図2】その正面断面図である。
【図3】ケーシングの基端部の平面図である。
【図4】図2のAーA矢視断面図である。
【図5】図2のBーB矢視断面図である。
【図6】図2のCーC矢視断面図である。
【図7】図2のDーD矢視断面図である。
【図8】図2のEーE矢視断面図である。
【図9】図2のFーF矢視断面図である。
【図10】図2のGーG矢視断面図である。
【図11】図2のHーH矢視断面図である。
【図12】この発明の第1実施例の回路図である。
【図13】この発明の第2実施例を示す正面断面図であ
る。
【図14】この発明の第3実施例を示す正面断面図であ
る。
【符号の説明】
33…弁室 34…接続孔 37…モータ室 38…流体モータ 39…内歯 40…内歯車 41…外歯 42…外歯車 48…ケーシング 53…回転弁体 58…伝達ロッド 62…排出環状溝 65…排出通路 67…第1供給環状溝 68…第2供給環状溝 69…第1供給通路 70…第2供給通路 72…第1凹溝 73…第2凹溝 74…第3凹溝 75…第4凹溝 77…給排通路 78…流体室 80…誘導通路 83…流体作動体 97…流体源 98…排出源

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部にモータ室37、該モータ室37と同軸の
    弁室33、およびこれらモータ室37と弁室33とを接続する
    接続孔34が形成されたケーシング48と、ケーシング48の
    モータ室37に収納されて固定され内周に内歯39を有する
    内歯車40、および該内歯車40内に内歯車40の内歯39に外
    歯41が噛み合うようにして収納された偏心回転可能な外
    歯車42から構成された内接歯車型流体モータ38と、弁室
    33内に流体モータ38の内歯車40と同軸関係を保って回転
    可能に収納された回転弁体53と、接続孔34を貫通すると
    ともに回転弁体53と外歯車42とを連結し、外歯車42の回
    転を歳差運動しながら回転弁体53に伝達する伝達ロッド
    58と、前記弁室33の内周と回転弁体53の外周との間に設
    けられ周方向に延びる排出環状溝62と、ケーシング48内
    に形成され排出環状溝62内の流体を排出する排出通路65
    と、前記弁室33の内周と回転弁体53の外周との間で排出
    環状溝62の軸方向両側にそれぞれ設けられた周方向に延
    びる第1、第2供給環状溝67、68と、ケーシング48内に
    形成され第1、第2供給環状溝67、68にそれぞれ流体を
    供給する第1、第2供給通路69、70と、回転弁体53の外
    周に周方向に離れて複数形成され、第1、第2供給環状
    溝67、68から排出環状溝62に向かってそれぞれ延びる第
    1、第2凹溝72、73と、回転弁体53の外周に第1、第2
    凹溝72、73と交互に位置するよう周方向に離れて複数形
    成され、排出環状溝62から第1、第2供給環状溝67、68
    に向かってそれぞれ延びるとともに、第1、第2供給環
    状溝67、68に近接する先端部が第1、第2凹溝72、73の
    排出環状溝62に近接する先端部に重なり合っている第
    3、第4凹溝74、75と、ケーシング48内に周方向に離れ
    て複数形成され、前記第3凹溝74と第1凹溝72との重な
    り合い部に対向する弁室33の内周に一端が開口するとと
    もに、他端が外歯車42と内歯車40との間の流体室78に連
    通し、第1凹溝72から流体室78に流体を供給あるいは流
    体室78から第3凹溝74に流体を排出する複数の給排通路
    77と、ケーシング48内に形成され、前記第4凹溝75と第
    2凹溝73との重なり合い部に対向する弁室33の内周に一
    端が開口するとともに、他端がケーシング48の外側面に
    開口し、第2凹溝73からの流体あるいは第4凹溝75への
    流体を誘導する誘導通路80と、前記第1、第2供給通路
    69、70に接続された流体源97と、排出通路65に接続され
    た排出源98と、誘導通路80の他端開口に接続され、誘導
    通路80を通じて給排される流体により作動する流体作動
    体83と、を備えたことを特徴とする回転弁付き流体装
    置。
  2. 【請求項2】前記流体作動体83を往復動型の流体シリン
    ダ83から構成するとともに、該流体シリンダ83を回転弁
    体53と同軸になるようにしてケーシング48に連結するよ
    うにした請求項1記載の回転弁付き流体装置。
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