JP3474732B2 - バランスシャフト装置 - Google Patents

バランスシャフト装置

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JP3474732B2 JP22007597A JP22007597A JP3474732B2 JP 3474732 B2 JP3474732 B2 JP 3474732B2 JP 22007597 A JP22007597 A JP 22007597A JP 22007597 A JP22007597 A JP 22007597A JP 3474732 B2 JP3474732 B2 JP 3474732B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【技術分野】本発明は,ギヤを介してクランクシャフト
と連結されたバランスシャフト装置に関する。 【0002】 【従来技術】ピストン,コンロッド等のエンジンの往復
運動部には,慣性力が発生し,また,多気筒エンジンで
は慣性力や慣性偶力が発生するから,これらを打ち消す
ためにバランスシャフトが用いられている。そして,上
記バランスシャフトがギヤを介してクランクギヤと連結
されている場合には,クランクギヤのトルク変動によ
り,噛合するギヤにギヤノイズが発生する。 【0003】そこで,クランクギヤの上記トルク変動を
吸収するために,緩衝用のダンパー装置をシャフトのギ
ヤ部に設けたものがある。即ち,図12に示すように,
バランスシャフト装置90は,クランクギヤ85に駆動
される第1バランスシャフト91と,第1バランスシャ
フト91によって駆動される第2バランスシャフト92
とを有している。 【0004】そして,第1バランスシャフト91は,図
12,図13に示すように,クランクギヤ85と噛合す
る第1ギヤ911と第2バランスシャフト92と噛合す
る第2ギヤ912(図13)とを有し,第2バランスシ
ャフト92は,図12に示すように,上記第2ギヤ91
2と噛合する第3ギヤ921を有する。 【0005】図12において,符号86はコンロッド,
符号871はシリンダヘッドの前面ロアケース,符号8
72はシリンダヘッドの後面ロアケースであり,バラン
スシャフト装置90は,上記ロアケース871,872
の間の狭隘なスペースに装着されている。また,図13
において,符号913は,重心を軸心に対して偏心させ
た偏心シャフト,符号914,915は軸受け部であ
る。 【0006】そして,図13に示すように,上記第2ギ
ヤ912と第1ギヤ911との間には,クランクギヤ8
5のトルク変動を吸収しギヤノイズの発生を抑制する,
緩衝用のダンパー装置93が介設されている。ダンパー
装置93は,図14に示すように,ピン915を介して
第1ギヤ911に固定される環状の第1スプリング保持
部材931と,第2ギヤ912に固定される第2スプリ
ング保持部材933とを有し,両スプリング保持部材9
31,933の間には,4個のスプリング935とスプ
リング当接部材937とが配設されている。 【0007】そして,スプリング保持部材931,93
3には,回転方向の略同一角度位置に,スプリング93
5を当接させる突片932,934がそれぞれ一対ずつ
形成されている。上記スプリング当接部材937は,円
弧状の断面線に対する断面形状を縦長のコの字形に形成
した円弧状のプレートであり,コの字の長辺部941を
第1ギヤ911側または第2ギヤ912側にして一対の
突片932,934の間に交互に配置されている。 【0008】そして,スプリング当接部材937は,コ
の字の短辺部の一方943,944を突片932,92
4に当接させ,他方の短辺部945,946を互いに相
手側のコの字の内側に位置させる。そして,スプリング
935は,一方のスプリング当接部材937または93
7の上記一方の短辺部943または944と,他方のス
プリング当接部材937または937の上記他方の短辺
部946または945との間に配置される。なお,上記
短辺部943〜946の長さHは,スプリング保持部材
931,933の突出幅h1,h2の合計値に略同一で
ある。 【0009】そして,第1ギヤ911が図14の矢印の
ように回転すると,第1スプリング保持部材931の突
片932が第1スプリング当接部材937の短辺部94
3を押圧し,更にスプリング935を介して第2スプリ
ング当接部材937を押圧する。その結果,第2スプリ
ング当接部材937の短辺部944が第2スプリング保
持部材933の突片934を押圧し,第2スプリング保
持部材933(第2ギヤ912)を回転させる。 【0010】上記のように,第1ギヤ911は,スプリ
ング935を介して第2ギヤ912を回転駆動し,スプ
リング935の緩衝作用により,前記クランクギヤ85
のトルク変動を吸収しギヤノイズの発生を抑制する。 【0011】 【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来のダ
ンパー装置93は,以下に述べるように組み付けの作業
性が悪いという問題点がある。即ち,上記組み付けは,
始めに,第2スプリング保持部材931にスプリング9
35及びスプリング当接部材937を装着し,次いで第
1スプリング保持部材933をスプリング935及びス
プリング当接部材937の上に被せて,最後に第1ギヤ
911を第1スプリング保持部材933に固定する。 【0012】しかしながら,第2スプリング保持部材9
31にスプリング935及びスプリング当接部材937
を装着する作業は,熟練を要し,作業が困難である。即
ち,作業は,スプリング935の付勢力に抗しながらス
プリング935を強く押し狭めつつ,スプリング935
とスプリング当接部材937とを突片932,934の
間に嵌着しなければならず,作業性が良くない。 【0013】この時,スプリング935は,自然な状態
では真っ直ぐなコイルスプリングであるから,これを円
弧状に曲げつつ装着しなければならず,スプリング当接
部材937を動かす力が働きやすい。一方,スプリング
当接部材937は,水平及び垂直方向に所定の方向に正
確に向いていないと,スプリング935の付勢力により
両者が水平または垂直方向にくの字形に曲がってしま
い,突片931,934の間への装着に失敗する。上記
から分かるように,ダンパー装置の組み付け作業が容易
ではない。 【0014】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであり,組み付け作業性の良好なダンパー装
置を備えたバランスシャフト装置を提供しようとするも
のである。 【0015】 【課題の解決手段】本発明は,エンジンのクランクギヤ
に噛合して回転するバランスシャフト装置であって,上
記クランクギアに噛合する第1ギヤを備えた第1バラン
スシャフトと,上記第1バランスシャフトの第2ギヤに
噛合する第3ギヤを備えた第2バランスシャフトとから
なり,上記第1バランスシャフトの第1ギヤと第2ギヤ
との間には,クランクギヤのトルク変動を吸収する緩衝
用のダンパー装置が介設されており,上記ダンパー装置
は,上記第1ギヤに固定されると共に外周部に回転対称
形に複数個の第1のスプリングストッパを配置した第1
スプリングホルダーと,上記第2ギヤに固定されると共
に上記第1スプリングストッパと略同一位置に複数個の
第2のスプリングストッパを回転対称形に配置した第2
スプリングホルダーと,上記第1,第2スプリングホル
ダーが互いに同心状に回動可能なように両部材を内側に
保持するリングホルダーと,互いに隣接する第1,第2
スプリングストッパの間に配置され両端を上記スプリン
グストッパの端面に当接させ拡開するよう付勢された複
数個のスプリングとを有しており,上記第1スプリング
ホルダーと第2スプリングホルダーとを同心状に相対的
に回転運動させた場合に,上記第1スプリングストッパ
と第2スプリングストッパとは,互いに干渉することの
ないように配置されており,上記第1ギヤと第1スプリ
ングホルダーとの間,及び第2ギヤと第2スプリングホ
ルダーとの間は,ピンを介して固定されており,また
上記第1スプリングストッパと第2スプリングストッパ
とは,それぞれが固定されたギヤ側から相対するギヤ側
に向けて軸心と平行方向にスプリング当接用の突片を備
えており,一方のスプリングストッパは2個の突片から
なり,他方のスプリングストッパは上記2個の突片の間
に位置する突片からなり,互いに当接ないよう半径方
向に交互に配置されていると共に,一方のスプリングス
トッパの突片と他方のスプリングストッパの突片とは,
上記第1スプリングホルダーと第2スプリングホルダー
とを同心状に回転運動させたときに互いに衝突すること
なく出入り可能に設けてあることを特徴とするバランス
シャフト装置にある。 【0016】本発明において最も注目すべきことは,複
数個のスプリングストッパを回転対称形に配置したスプ
リングホルダーが,それぞれ第1ギヤと第2ギヤとに固
定されること(図3,図5〜図8参照),そして,第1
スプリングストッパ(図5,図6,符号32)と第2ス
プリングストッパ(図7,図8,符号36)とは略同一
の回転位置に配置されており,かつ上記第1スプリング
ホルダーと第2スプリングホルダーとを同心状に相対的
に回転運動させた場合に,上記第1スプリングストッパ
と第2スプリングストッパとが互いに干渉することがな
いことである(図6,図8参照)。そして,第1,第2
スプリングホルダーはリングホルダーの内側に保持さ
れ,互いに隣接するスプリングストッパの間には,端面
をスプリングストッパに当接させたスプリングがそれぞ
れ配置されている(図10,図11参照)。 【0017】上記のような構造であるため,ダンパー装
置の組み付けは,図14に示す従来装置のように組み付
けが困難となることはない。即ち,リングホルダーの内
側に両スプリングホルダーをはめ込み,その後,付勢力
に抗してスプリングを押し狭めつつ,複数個のスプリン
グストッパの間にそれぞれスプリングをはめ込むことに
より,ダンパー装置の組み付けをすることができる。 【0018】この時,スプリングストッパはスプリング
ホルダーに固定されており,且つスプリングホルダーは
リングホルダー内にはめ込まれているから,スプリング
を装着する場合に,従来装置のスプリング当接部材93
7のようにスプリングストッパ自体がふらついたり動い
たりすることがない。従って,従来装置で組み付け困難
の要因となっていたスプリングの装着が極めて容易とな
る。 【0019】そして,ピンを介して上記スプリングホル
ダーを第1ギヤまたは第2ギヤに固定する。なお,スプ
リングホルダーおよびスプリングを組み付ける前に,一
方のスプリングホルダーを第2ギヤまたは第1ギヤに組
み付けておいてもよい。 【0020】なお,第1スプリングホルダーと第2スプ
リングホルダーとを同心状に相対的に回転運動させた場
合に,上記第1スプリングストッパと第2スプリングス
トッパとが互いに干渉することがないようにす。即
ち,第1スプリングストッパと第2スプリングストッパ
とは,それぞれが固定されたギヤ側から相対するギヤ側
に向けて軸心と平行方向にスプリング当接用の突片を備
えており,一方のスプリングストッパの突片と他方のス
プリングストッパの突片とは,互いに当接しないよう半
径方向に交互に配置する。 【0021】その結果,例えば図6,図8に示すように
両方のスプリングストッパの突片(同図,符号321,
361,362)は互いに当接しないよう半径方向に交
互に配置されているから,第1スプリングホルダーと第
2スプリングホルダーとを同心状に回転運動させた場合
に,上記第1スプリングストッパと第2スプリングスト
ッパとが互いに衝突することがない。 【0022】 【発明の実施の形態】 実施形態例 本例は,図1,図2に示すように,エンジンのクランク
シャフトのクランクギヤ85に噛合して回転するバラン
スシャフト装置1であって,クランクギア85に噛合す
る第1ギヤ11を備えた第1バランスシャフト10と,
第1バランスシャフト10の第2ギヤ12に噛合する第
3ギヤ21を備えた第2バランスシャフト20とからな
る。 【0023】そして,図4に示すように,第1バランス
シャフト10の上記第1ギヤ11と第2ギヤ12との間
には,クランクギヤ85のトルク変動を吸収する緩衝用
のダンパー装置30が介設されている。図4において,
符号15は,第2ギヤ12を一体的に構成する,重心を
軸心から偏心させたウエイトボディ,符号19はシャフ
トである。 【0024】上記ダンパー装置30は,図3に示すよう
に,第1ギヤ11に固定されると共に外周部に回転対称
形に4個の第1のスプリングストッパ32(図5,図
6)を配置した第1スプリングホルダー31(図5,図
6)と,第2ギヤ12に固定されると共に第1スプリン
グストッパ32と略同一位置に4個の第2のスプリング
ストッパ36(図7,図8)を回転対称形に配置した第
2スプリングホルダー35(図7,図8)と,第1,第
2スプリングホルダー31,35が互いに同心状に回動
可能なように両部材31,35を内側に保持する環状の
リングホルダー41(図9)と,図10に示すように互
いに隣接する第1,第2スプリングストッパ32,36
の間に配置され両端を上記ストッパ32,36の端面3
25(図6),365,366(図8)に当接させ拡開
するよう付勢された4個のスプリング43とを有してい
る。 【0025】そして,以下に述べるように,第1スプリ
ングホルダー31と第2スプリングホルダー35とを同
心状に相対的に回転運動させた場合に,第1スプリング
ストッパ32と第2スプリングストッパ35とは,互い
に干渉することのないように配置されている。 【0026】即ち,図5,図7に示すように,に第1ス
プリングストッパ32と第2スプリングストッパ36と
は,それぞれが固定されたギヤ11又は12側から相対
するギヤ12又は11側に向けて軸心と平行方向にスプ
リング43の当接用の突片321,361,362を備
えており,図6,図8に示すように,一方のスプリング
ストッパ32の突片321と他方のスプリングストッパ
36の突片361,362とは,互いに当接しないよう
半径方向に交互に配置されている。 【0027】そして,第1ギヤ11と第1スプリングホ
ルダー31との間,及び第2ギヤ12と第2スプリング
ホルダー35との間は,図3に示すように,ピン47,
48を介して固定されている。図5,図6において,符
号471は,上記ピン47を圧入するピン穴,図7,図
8において,符号481は,上記ピン48を圧入するピ
ン穴である。 【0028】以下,それぞれについて説明を補足する。
図1,図2に示すように,バランスシャフト装置1は,
クランクギヤ85に駆動される第1バランスシャフト1
0と,第1バランスシャフト10によって駆動される第
2バランスシャフト20とを有している。 【0029】そして,第1バランスシャフト10は,図
1,図4に示すように,シャフト19と,クランクギヤ
85と噛合する第1ギヤ11と,軸心に対して偏心した
ウエイトボディ15を備えると共に第2バランスシャフ
ト20と噛合するギヤ121を備えた第2ギヤ12と,
上記ウエイトボディ15を被うリング状のカバー45
(図4では省略)とを有する。第1ギヤ11は,図3に
示すように,強化材入りの合成樹脂性のギヤ111と,
スチール製のボディ112からなる。そして,シャフト
19と第2ギヤ12とは,スチール製の金属からなる。 【0030】また,第2バランスシャフト20は,図1
に示すように,シャフト29と,軸心に対して偏心した
ウエイトボディ23を備えると共に第2ギヤ12と噛合
するギヤ211を備えた第3ギヤ21と,上記ウエイト
ボディ23を被うリング状のカバー25とを有する。シ
ャフト29と第3ギヤ21は,スチール等の金属からな
る。 【0031】上記ウエイトボディ15,23は,図3に
示すように,半月状の厚肉部151,231と,薄肉部
152,232とからなる。カバー45,25は,図3
に示すように,リング状の外周部451,231を有
し,外周部451,231の約半周は上記ウエイトボデ
ィ15,23の半月状の厚肉部151,231の外周に
接してこれを被っている。 【0032】そして,薄肉部152,232によって形
成されるウエイトボディ15,23の空部(欠肉部)で
は,カバー45,25は複数の壁461〜463を立て
ることにより,複数の凹部471〜474を形成する。
上記カバー45,25は,強化繊維入りのナイロン系の
合成樹脂からなる。 【0033】図1,図2において,符号86はコンロッ
ド,符号871はシリンダヘッドの前面ロアケース,符
号872はシリンダヘッドの後面ロアケースであり,図
2に示すように,バランスシャフト10,20は,ロア
ケース871,872の間の狭隘なスペースに装着され
ている。また,図1において,符号491,492は,
ウエイトボディ15,23とシャフト19,29とを固
定するボルトであり,図3において符号115はスナッ
プリングである。 【0034】そして,図1,図3に示すように,第2ギ
ヤ12と第1ギヤ911との間には,クランクギヤ85
のトルク変動を吸収しギヤノイズの発生を抑制するため
の緩衝用のダンパー装置30が介設されている。ダンパ
ー装置93は,図3(a)に示すように,ピン47を介
して第1ギヤ11に固定される円板状の第1スプリング
ホルダー31(図5,図6)と,第2ギヤ12に固定さ
れる円板状の第2スプリングホルダー35(図7,図
8)と,両部材31,35を内側に保持する環状のリン
グホルダー41(図9)とを有し,図10,図11に示
すように両スプリングホルダー31,35の間には,4
個のスプリング43が配設されている。 【0035】そして,スプリングホルダー31,35の
外周寄りには,図5〜図8に示すように,回転方向の略
同一角度位置に,スプリング43を当接させる4個のス
プリングストッパ32,36が突設されている。第2ス
プリングストッパ36は,間を空けて形成された2個の
突片361,362からなり,第1スプリングストッパ
32は,上記2個の突片361,362の間に位置する
突片321からなる。そして,スプリングホルダー3
1,35は,スチール等の材料からなる。 【0036】そして,図10,図11に示すように,隣
接するスプリングストッパ32,36の間には,スプリ
ング43が配設されている。図10は,第1スプリング
ストッパ32と第2スプリングストッパ36との間に円
周方向の位置ずれが無い場合を示し,図11は,第1ス
プリングストッパ32と第2スプリングストッパ36と
の間の円周方向の位置ずれが最大である場合を示してい
る。 【0037】そして,クランクギア85のトルクが変動
した場合には,スプリング43の緩衝作用により,第1
スプリングストッパ32と第2スプリングストッパ36
との間の円周方向の位置ずれは,図10から図11の間
で変動し,その結果,シャフト10,20には回転むら
が生じないようになる。 【0038】即ち,第1バランスシャフト10が図1
0,図11の矢印のように回転すると,第1スプリング
ホルダー31のスプリングストッパ32(突片321)
がスプリング43を押圧,縮退させ,スプリング43を
介して第2スプリングホルダー35のスプリングストッ
パ36(突片361,362)を押圧する(図11)。
そして,クランクギヤ85のトルクが減少すると,スプ
リング43が拡開し,第1スプリングストッパ32と第
2スプリングストッパ36との間の円周方向の位置ずれ
を減少させ,第2ギヤ12のトルクの変動と回転むらを
抑制する。その結果,シャフト10,20には回転むら
が生じないようになり,ギヤノイズの発生が抑制され
る。 【0039】また,上記のような構造であるため,ダン
パー装置30の組み付け作業は,図14に示す従来装置
に比較して非常に簡単である。即ち,図9のリングホル
ダー41の内側に図6,図8に示す両スプリングホルダ
ー31,35をはめ込み,その後,付勢力に抗しつつス
プリング43を押し狭め,4個のスプリングストッパ3
2,36の間にそれぞれスプリング43をはめ込むこと
により,ダンパー装置30の組み付けをすることができ
る。 【0040】この時,スプリングストッパ32,36
は,図6,図8に示すように,スプリングホルダー3
1,35に固定されており,且つスプリングホルダー3
1,35はリングホルダー41内にはめ込まれているか
ら,スプリング43を装着する場合に,従来装置のスプ
リング当接部材937のようにスプリングストッパ3
2,36自体がふらついたり動いたりすることがない。
従って,従来装置で組み付けが困難であったスプリング
43の装着作業が極めて容易となる。 【0041】次いで,ピン47または48を介してスプ
リングホルダー31または35を第1ギヤ11または第
2ギヤ12に固定する。なお,スプリングホルダー3
1,35およびスプリング43をリングホルダー41内
に組み付ける前に,一方のスプリングホルダー35,3
1を第2ギヤ12または第1ギヤ11に組み付けておい
てもよい。上記のように,本例によれば,組み付け作業
性の良好なダンパー装置30を備えたバランスシャフト
装置1を得ることができる。 【0042】 【発明の効果】組み付け作業性の良好なダンパー装置を
備えたバランスシャフト装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施形態例のバランスシャフトの平面断面図。 【図2】実施形態例のバランスシャフトのクランクギヤ
との噛合態様を示す正面図。 【図3】シャフトを除いた状態の実施形態例のバランス
シャフト装置の断面図(a)と,(a)図の下面図。 【図4】実施形態例のバランスシャフトの第1バランス
シャフトをカバーを取り除いて図示した斜視図。 【図5】実施形態例のバランスシャフトの第1スプリン
グホルダーの平面断面図(図6のX1−X1矢視線断面
図)。 【図6】図5の第1スプリングホルダーの下面図。 【図7】実施形態例のバランスシャフトの第2スプリン
グホルダーの平面断面図(図8のX2−X2矢視線断面
図)。 【図8】図6の第2スプリングホルダーの下面図。 【図9】実施形態例のバランスシャフトのリングホルダ
ーの平面断面図。 【図10】図2に示すバランスシャフト部を拡大すると
共に図3のY1−Y1矢視線で断面しスプリングを表示
させた図(その1)。 【図11】図2に示すバランスシャフト部を拡大すると
共に図3のY1−Y1矢視線で断面しスプリングを表示
させた図(その2)。 【図12】従来のバランスシャフトのクランクギヤとの
噛合態様を示す正面図。 【図13】従来のバランスシャフトの第1バランスシャ
フトの斜視図。 【図14】従来のバランスシャフトのダンパー装置の分
解斜視図。 【符号の説明】 10...第1バランスシャフト, 11...第1ギヤ, 12...第2ギヤ, 30...ダンパー装置, 31,35...スプリングホルダー, 41...リングホルダー, 43...スプリング,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 弘平 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 石川 誠 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−94078(JP,A) 特開 昭62−215165(JP,A) 特開 昭57−161333(JP,A) 実公 昭30−4304(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/26 F16F 15/12

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 エンジンのクランクギヤに噛合して回転
    するバランスシャフト装置であって,上記クランクギア
    に噛合する第1ギヤを備えた第1バランスシャフトと,
    上記第1バランスシャフトの第2ギヤに噛合する第3ギ
    ヤを備えた第2バランスシャフトとからなり,上記第1
    バランスシャフトの第1ギヤと第2ギヤとの間には,ク
    ランクギヤのトルク変動を吸収する緩衝用のダンパー装
    置が介設されており, 上記ダンパー装置は,上記第1ギヤに固定されると共に
    外周部に回転対称形に複数個の第1のスプリングストッ
    パを配置した第1スプリングホルダーと,上記第2ギヤ
    に固定されると共に上記第1スプリングストッパと略同
    一位置に複数個の第2のスプリングストッパを回転対称
    形に配置した第2スプリングホルダーと,上記第1,第
    2スプリングホルダーが互いに同心状に回動可能なよう
    に両部材を内側に保持するリングホルダーと,互いに隣
    接する第1,第2スプリングストッパの間に配置され両
    端を上記スプリングストッパの端面に当接させ拡開する
    よう付勢された複数個のスプリングとを有しており, 上記第1スプリングホルダーと第2スプリングホルダー
    とを同心状に相対的に回転運動させた場合に,上記第1
    スプリングストッパと第2スプリングストッパとは,互
    いに干渉することのないように配置されており,上記第
    1ギヤと第1スプリングホルダーとの間,及び第2ギヤ
    と第2スプリングホルダーとの間は,ピンを介して固定
    されており, また上記第1スプリングストッパと第2スプリングス
    トッパとは,それぞれが固定されたギヤ側から相対する
    ギヤ側に向けて軸心と平行方向にスプリング当接用の突
    片を備えており, 一方のスプリングストッパは2個の突片からなり,他方
    のスプリングストッパは上記2個の突片の間に位置する
    突片からなり,互いに当接ないよう半径方向に交互に
    配置されていると共に,一方のスプリングストッパの突
    片と他方のスプリングストッパの突片とは,上記第1ス
    プリングホルダーと第2スプリングホルダーとを同心状
    に回転運動させたときに互いに衝突することなく出入り
    可能に設けてあることを特徴とするバランスシャフト装
    置。
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