JP3473278B2 - スタータ - Google Patents

スタータ

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JP3473278B2
JP3473278B2 JP18024396A JP18024396A JP3473278B2 JP 3473278 B2 JP3473278 B2 JP 3473278B2 JP 18024396 A JP18024396 A JP 18024396A JP 18024396 A JP18024396 A JP 18024396A JP 3473278 B2 JP3473278 B2 JP 3473278B2
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剛志 荒木
正浩 宗
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを始動す
るスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術として、例えば特開昭50−5
807号公報に開示されたスタータがある。このスター
タは、アーマチャが通電されて回転する時にピニオンギ
ヤの回転を規制することにより、出力軸に設けられたヘ
リカルスプラインの作用でピニオンギヤをエンジンのリ
ングギヤ側へ移動させてリングギヤと噛み合わせる方式
を採用している。この噛み合い方式によれば、電磁スイ
ッチの作動力でピニオンギヤをリングギヤ側へ押し出し
てリングギヤに噛み合わせる方式と比較して、大きな電
磁スイッチを必要とせず、小型軽量化の面で効果があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のアー
マチャの回転時にピニオンギヤの回転を規制してヘリカ
ルスプラインの作用でピニオンギヤをリングギヤ側へ移
動させるスタータは、先ずアーマチャが回転した後、ピ
ニオンギヤが移動してリングギヤに噛み合うため、ピニ
オンギヤが移動している間にアーマチャの回転数が上昇
して、ピニオンギヤとリングギヤとが噛み合う時に回転
エネルギによる大きな衝撃が発生した。そのため、ピニ
オンギヤを含むスタータの回転力伝達部は、衝撃に耐え
られるだけの剛性が必要となり、重量の増大や体格の大
型化を招くという問題があった。本発明は、上記事情に
基づいて成されたもので、その目的は、ピニオンギヤと
リングギヤとの噛み合い時に発生する衝撃力を抑制する
ことによって、回転力伝達部の重量増大及び体格の大型
化を回避したスタータを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1〜4の手段によ
れば、ピニオン移動体をリングギヤ側へ付勢する付勢手
段と、この付勢手段によってピニオン移動体がリングギ
ヤ側へ移動するのを規制する移動規制手段と、この移動
規制手段によるピニオン移動体の移動規制を解除する規
制解除手段とを備えているため、この規制解除手段によ
ってピニオン移動体の移動規制が解除されると、ピニオ
ン移動体は、付勢手段の付勢力を受けてリングギヤ側へ
移動することができる。
【0005】その後、ピニオン移動体がリングギヤ側の
所定位置まで移動した時点で回転規制手段によりピニオ
ン移動体の回転が規制されると、電磁スイッチにより始
動モータが通電されて始動モータに回転力が発生する。
即ち、始動モータが回転し始める時点では、既にピニオ
ン移動体がリングギヤ側の所定位置まで移動しているた
め、始動モータが回転し始めてからピニオンギヤがリン
グギヤに噛み合うまでの時間が大幅に短縮される。これ
により、ピニオンギヤとリングギヤは回転数が低い状態
で噛み合うため、噛み合い時に発生する衝撃値を大幅に
抑制できる。その結果、ピニオンギヤを含むスタータの
回転力伝達部の剛性を上げる必要がないため、重量増大
や体格の大型化を回避できる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明のスタータを図面に
基づいて説明する。 (第1実施例)図1はスタータの断面図である。本実施
例のスタータ1は、回転力を発生する始動モータ2、こ
の始動モータ2の回転を減速する遊星歯車減速装置(後
述する/以下減速装置と略す)、この減速装置の回転出
力を受けて回転する出力軸3、この出力軸3に嵌合する
ピニオン移動体4、始動モータ2への通電を制御する電
磁スイッチ5、ピニオン移動体4に係合するコイル状弾
性部材6(図2参照)等を有し、外形が略円筒形状を成
す外枠部材によって覆われている。この外枠部材は、フ
ロントケース7、センタケース8、継鉄9、ブラシホル
ダ10、及びリヤケース11から成り、図示しない複数
本のスルーボルトの締結によって全体が固定されてい
る。
【0007】始動モータ2は、磁気枠と外枠部材とを兼
ねる継鉄9の内周面に固定磁極12(例えば複数の永久
磁石)が固着されて、その固定磁極12の内周にアーマ
チャ13が回転自在に配され、アーマチャ13の端部に
設けられた整流子14上にブラシ15が配設されてい
る。円筒形を成す継鉄9は、一端側がセンタケース8の
開口端部とインロー嵌合し、他端側がブラシホルダ10
の開口端部とインロー嵌合して組み合わされている。ア
ーマチャ13は、回転軸16の一端が出力軸3の後端に
形成された凹所3a内に挿入されて、その凹所3aの内
周面に嵌合する軸受17を介して回転自在に支持され、
他端がブラシホルダ10の軸受部10aに保持された軸
受18を介して回転自在に支持されている。整流子14
は、回転軸16の他端側外周に複数の整流子片を円筒状
に組み合わせて形成されている。ブラシ15は、ブラシ
ホルダ10とプレート19によって形成されるブラシ収
納室20に配設されて、スプリング21により整流子1
4の外周面に付勢されている。但し、ブラシ15は、ブ
ラシ収納室20を径方向(図1の上下方向)に摺動可能
で回転方向に移動規制されている。
【0008】減速装置は、回転軸16の一端側外周に形
成されたサンギヤ22(外歯)、サンギヤ22の径方向
外周に位置するインターナルギヤ23(内歯)、サンギ
ヤ22とインターナルギヤ23との間に配されて両ギヤ
22、23に噛み合う複数の遊星ギヤ24より成る。イ
ンターナルギヤ23は、センタケース8の内周に配設さ
れたギヤ構成部材25の内周面に形成されている。ギヤ
構成部材25は、センタケース8の内筒部8aとの間に
ローラ26が介在されて、内筒部8a及びローラ26と
ともに一方向クラッチを構成し、その一方向クラッチの
機能によりセンタケース8に対してアーマチャ13の回
転方向に回転不能で、アーマチャ13の反回転方向に回
転可能に設けられている。遊星ギヤ24は、出力軸3の
後端外周に設けられた径大部3Aにピン27が圧入され
て、そのピン27の外周に嵌合する軸受28を介して回
転自在に支持されている。
【0009】出力軸3は、回転軸16と同軸に配され
て、一端がフロントケース7に保持された軸受29を介
して回転自在に支持され、他端側がセンタケース8の内
筒部8aに保持された軸受30を介して回転自在に支持
され、センタケース8に対して軸方向に移動規制されて
いる。センタケース8より前方(図1の左方向)へ突出
する出力軸3の外周面にはヘリカルスプライン3bが形
成されて、そのヘリカルスプライン3bにピニオン移動
体4の内周に形成されたヘリカルスプライン4aが嵌合
している。
【0010】ピニオン移動体4には、エンジンの駆動軸
に設けられたリングギヤ31と噛み合うためのピニオン
ギヤ32が一体に形成され、そのピニオンギヤ32の後
端側(図1の右端側)にピニオンギヤ32の外径より大
きく、外周に多数の凹部33aを有する鍔部33が一体
に形成されている。また、ピニオン移動体4の後端面に
は、コロ34を介して回転自在に支持されたワッシャ3
5が配設されている。このピニオン移動体4は、ワッシ
ャ35とセンタケース8との間に介在されたスプリング
36(本発明の付勢手段)により常時リングギヤ31側
へ付勢されている。
【0011】電磁スイッチ5は、ブラシホルダ10の後
方でリヤケース11の内部に収容されている。この電磁
スイッチ5は、通電を受けて磁力を発生する吸引コイル
37、この吸引コイル37の内周を移動可能に配された
プランジャ38、外部配線との接続を行う外部端子(下
述する)、及びアーマチャ13への通電回路に介在され
たモータ接点(下述する)等より構成され、プランジャ
38の移動方向がスタータ1の径方向(図1の上下方
向)となる様に配設されている。外部端子は、バッテリ
ケーブルが接続されるバッテリ端子39と、バッテリ
(図示しない)からキースイッチ(図示しない)を経由
した配線が接続されるスイッチ端子(図示しない)であ
る。モータ接点は、プランジャ38に連結されたロッド
40の端部に絶縁部材41を介して取り付けられた可動
接点42と、バッテリ端子39と一体に設けられたバッ
テリ側固定接点43と、ブラシ15に接続されたモータ
側固定接点(図示しない)から成り、プランジャ38の
移動とともに可動接点42が両固定接点43に当接する
ことにより両固定接点43が導通する。
【0012】コイル状弾性部材6は、図2に示す様に、
例えば金属製の棒をコイル状に巻回して形成され、両端
部6a、6bが略直角に同一方向へ折り曲げられてい
る。このコイル状弾性部材6は、コイル状に巻回された
部分がセンタケース8とセンタケース8の前側に配され
たプレート44との間に形成される空間に上下方向へ移
動可能な状態で配され、直角に折り曲げられた両端部6
a、6bがプレート44に形成された開口部44a、4
4b(図3参照)を通ってプレート44の前方側へ取り
出されている。但し、一方の端部6a(以下、下部突出
部6aと言う)は、ピニオン移動体4の径方向下側に位
置し、鉤状に形成された先端部6c(以下、鉤部6cと
言う)が鍔部33の前端面に係合して、ピニオン移動体
4がスプリング36に付勢されて押し出されるのを規制
している。他方の端部6b(以下、上部突出部6bと言
う)は、ピニオン移動体4の径方向上側で鍔部33の外
周面から所定の距離をおいて位置している。また、下部
突出部6aには、紐状部材45(本発明の連結部材)の
一端が連結されるとともに、プレート44に固定された
スプリング46(図3参照)が係合しており、そのスプ
リング46の反力を受けて常時図1の上方へ付勢されて
いる。なお、紐状部材45の他端はプランジャ38の底
部に連結されている。
【0013】ここで、スタータ1が静止状態(作動して
いない状態)の時に、コイル状弾性部材6の下部突出部
6aの鉤部6cとピニオン移動体4の鍔部33との引っ
掛かり代をL1 、コイル状弾性部材6の上部突出部6b
とピニオン移動体4の鍔部33外周面までの距離をL2
、電磁スイッチ5の可動接点42と両固定接点43と
の間の距離をL3 とした場合、L1 、L2 、L3 は、以
下の関係が成立する様に設定されている。 L1 ≦L2 ≦L3 また、上部突出部6bは、スプリング36の付勢力を受
けてピニオン移動体4が所定距離前進した時(例えば、
ピニオンギヤ32の端面がリングギヤ31の端面に当接
する位置まで移動した時、あるいはリングギヤ31の端
面近傍まで移動した時)でも、コイル状弾性部材6が下
方へ移動した際に鍔部33の凹部33aに嵌まり込むこ
とができる長さに設定されている。
【0014】次に、本実施例の作動を説明する。キース
イッチを閉じると、バッテリから電磁スイッチ5の吸引
コイル37に電流が流れて磁力が発生し、その磁力によ
りプランジャ38が図1の上方へ吸引される。このプラ
ンジャ38の移動により、紐状部材45を通じて引っ張
られるコイル状弾性部材6がスプリング46を撓ませな
がら図1の下方へ移動する。コイル状弾性部材6が所定
距離L1 移動すると、下部突出部6aの鉤部6cがピニ
オン移動体4の鍔部33から外れてピニオン移動体4の
移動規制が解除される。これにより、ピニオン移動体4
は、スプリング36の付勢力を受けてリングギヤ31側
へ所定距離だけ前進する。
【0015】更にプランジャ38が移動して紐状部材4
5を通じてコイル状弾性部材6が下方へ移動すると、コ
イル状弾性部材6の上部突出部6bがピニオン移動体4
の鍔部33外周に設けられた凹部33aに嵌まり込むこ
とにより、ピニオン移動体4の回転を規制する。一方、
電磁スイッチ5では、プランジャ38の移動により可動
接点42が両固定接点43に当接してモータ接点が閉じ
ることにより、アーマチャ13に電流が流れてアーマチ
ャ13が回転を開始する。アーマチャ13の回転は、減
速装置で減速された後、出力軸3に伝達されて出力軸3
が回転する。この出力軸3の回転によってピニオン移動
体4も回転しようとするが、前述の様にピニオン移動体
4の回転が規制されているため、出力軸3の回転力がヘ
リカルスプライン3bを通じてピニオン移動体4に推力
として作用する。これにより、ピニオンギヤ32がリン
グギヤ31と噛み合い(図4参照)、始動モータ2の回
転力(出力軸3の回転)がリングギヤ31に伝達されて
エンジンを駆動する。
【0016】ピニオンギヤ32がリングギヤ31に噛み
合うと、図4に示す様に、コイル状弾性部材6の上部突
出部6bがピニオン移動体4の後端面に具備された回転
自在なワッシャ35の後方に入り込み、ピニオン移動体
4の後退を規制する。なお、ピニオン移動体4の鍔部3
3の外周面からコイル状弾性部材6の上部突出部6bま
での引っ掛かり距離をL5 、鍔部33の外周面からコイ
ル状弾性部材6の下部突出部6aの鉤部6cまでの距離
をL4 とした場合、L4 とL5 は以下の関係が成立する
様に設定されている。 L5 ≦L4
【0017】エンジン始動後、キースイッチを開くと、
電磁スイッチ5の吸引コイル37への電流が断たれてプ
ランジャ吸引力がなくなるため、コイル状弾性部材6は
スプリング46の反力によって図1の上方へ押し戻され
る。これにより、上部突出部6bがピニオン移動体4の
ワッシャ35から外れてピニオン移動体4の後退規制が
解除される。エンジン始動後は、リングギヤ31の回転
数(エンジン回転数)がピニオンギヤ32の回転数(出
力軸3の回転数)を上回るため、出力軸3のヘリカルス
プライン3bとピニオン移動体4のヘリカルスプライン
4aとの間に噛み合い時とは逆向きの後退力が働く。こ
の後退力によってピニオン移動体4は、コイル状弾性部
材6の上部突出部6bによる後退規制が解除されると同
時に出力軸3上を後退し、リングギヤ31とピニオンギ
ヤ32との噛み合いが解除される。
【0018】また、スプリング46の反力でコイル状弾
性部材6が上方へ移動すると、プランジャ38が紐状部
材45を通じて図1の下方へ引っ張られて移動するた
め、そのプランジャ38の移動に伴い可動接点42が両
固定接点43から離れてモータ接点が開くことにより、
アーマチャ13への通電が中止されてアーマチャ13の
回転が停止する。さらに、ピニオン移動体4が後退して
静止位置(図1に示す位置)まで戻ると、上方へ移動す
るコイル状弾性部材6の下部突出部6aの鉤部6cがピ
ニオン移動体4の鍔部33の前端面に係合することによ
り、再びピニオン移動体4の前進規制が行われる。
【0019】(本実施例の効果)本実施例によれば、ス
プリング36の反力によって常時ピニオン移動体4をリ
ングギヤ31側へ付勢しているため、コイル状弾性部材
6の下部突出部6aの鉤部6cによるピニオン移動体4
の移動規制が解除されると同時に、ピニオン移動体4は
スプリング36に付勢されてリングギヤ31側へ移動す
ることができる。これにより、ピニオンギヤ32の端面
がリングギヤ31の端面に当接した状態、あるいはピニ
オンギヤ32がリングギヤ31の近傍に位置している状
態でピニオン移動体4の回転規制を行うことができるた
め、アーマチャ13が通電されて回転し始めると直ぐに
ピニオンギヤ32がリングギヤ31に噛み合うことがで
きる。これにより、アーマチャ13が回転し始めてから
ピニオンギヤ32がリングギヤ31に噛み合うまでの時
間が大幅に短縮されるため、ピニオンギヤ32とリング
ギヤ31は回転数が低い状態で噛み合うことができ、噛
み合い時に発生する衝撃値を大幅に抑制できる。その結
果、ピニオンギヤ32を含むスタータ1の回転力伝達部
(減速装置の各ギヤ22、23、24や出力軸3等)の
剛性を上げる必要がない(当然にリングギヤ31の剛性
を上げる必要もない)ため、重量増大や体格の大型化が
なく、小型軽量化の面で大きな効果を得ることができ
る。
【0020】(第2実施例)図5はスタータ1の断面図
である。本実施例のスタータ1は、スプリング47の反
力を受けてピニオン移動体4を前方へ押し出すレバー4
8と、そのレバー48を介してピニオン移動体4が前方
へ押し出されるのを規制する規制部材49(図6参照)
とを備える。レバー48は、ピニオン移動体4のワッシ
ャ35の後方側に配されて、両端部がプレート44上に
設けられた支点50に回動自在に支持され、スプリング
47の反力を受けてピニオン移動体4を常時前方へ付勢
している。規制部材49は、図6に示す様に、コイル状
弾性部材6の上部突出部6bの近傍でその上部突出部6
bと略平行に配された支持軸51に回動自在に支持さ
れ、一方の端部にピニオン移動体4の鍔部33の前端面
に係合する鉤部49aが設けられて、他方の端部が二股
49b、49cに分かれてコイル状弾性部材6の上部突
出部6bを挟み込んだ状態で組付けられている。
【0021】次に、本実施例の作動を説明する。電磁ス
イッチ5の吸引コイル37が通電されてプランジャ38
が図5の上方へ吸引されると、紐状部材45を通じてプ
ランジャ38に連結されたコイル状弾性部材6がスプリ
ング46の反力に抗して下方へ移動する。すると、規制
部材49の二股49b、49cがコイル状弾性部材6の
上部突出部6bの動きに追従して移動するため、規制部
材49は支持軸51を中心として図6の矢印方向に回動
する。これにより、それまで鍔部33の前端面に係合し
ていた鉤部49aが鍔部33から外れてピニオン移動体
4の移動規制が解除されるため、ピニオン移動体4はス
プリング47の反力によりレバー48を介して前方へ押
し出されて所定距離だけ前進する。
【0022】その後、第1実施例と同様に、ピニオン移
動体4がコイル状弾性部材6の上部突出部6bによって
回転規制された状態でアーマチャ13が回転を開始する
ことにより、ピニオンギヤ32がリングギヤ31と噛み
合い、始動モータ2の回転力(出力軸3の回転)がリン
グギヤ31に伝達されてエンジンを駆動する。ピニオン
ギヤ32がリングギヤ31に噛み合うと、コイル状弾性
部材6の上部突出部6bがピニオン移動体4の後端面に
具備されたワッシャ35の後方に入り込むことでピニオ
ン移動体4の後退を規制する。
【0023】エンジン始動後、キースイッチを開くと、
電磁スイッチ5の吸引コイル37への電流が断たれてプ
ランジャ吸引力がなくなるため、コイル状弾性部材6は
スプリング46の反力によって図5の上方へ押し戻され
る。これにより、上部突出部6bがピニオン移動体4の
ワッシャ35から外れてピニオン移動体4の後退規制が
解除されるため、ピニオン移動体4が出力軸3上を後退
してリングギヤ31とピニオンギヤ32との噛み合いが
解除される。上部突出部6bの動きに追従する規制部材
49は、支持軸51を中心として噛み合い時と逆方向に
回転することで、鉤部49aがピニオン移動体4の鍔部
33の前端面に係合して再びピニオン移動体4の前進規
制を行う。
【0024】本実施例でも、第1実施例と同様に、ピニ
オンギヤ32の端面がリングギヤ31の端面に当接した
状態、あるいはピニオンギヤ32がリングギヤ31の近
傍に位置している状態でピニオン移動体4の回転規制を
行うため、アーマチャ13が回転し始めると直ぐにピニ
オンギヤ32がリングギヤ31に噛み合うことができ、
噛み合い時に発生する衝撃値を大幅に抑制できる。その
結果、ピニオンギヤ32を含むスタータ1の回転力伝達
部の剛性を上げる必要がない(当然リングギヤ31の剛
性を上げる必要もない)ため、重量増大や体格の大型化
がなく、小型軽量化の面で大きな効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタータの断面図である(第1実施例)。
【図2】コイル状弾性部材の斜視図である。
【図3】ピニオン移動体の前方側から見た平面図であ
る。
【図4】ピニオンギヤがリングギヤと噛み合った状態を
示す断面図である。
【図5】スタータの断面図である(第2実施例)。
【図6】ピニオン移動体の前方側から見た平面図であ
る。
【符号の説明】
1 スタータ 2 始動モータ 3 出力軸 3b 出力軸のヘリカルスプライン 4 ピニオン移動体 4a ピニオン移動体のヘリカルスプライン 5 電磁スイッチ(規制解除手段) 6 コイル状弾性部材(第2実施例の連結部材) 6b 上部突出部(回転規制手段) 6c 鉤部(移動規制手段/第1実施例) 31 リングギヤ 32 ピニオンギヤ 36 スプリング(付勢手段/第1実施例) 45 紐状部材(連結部材/規制解除手段) 47 スプリング(付勢手段/第2実施例) 48 レバー(付勢手段/第2実施例) 49a 鉤部(移動規制手段/第2実施例)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02N 15/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転力を発生する始動モータと、 この始動モータの回転力が伝達されて回転する出力軸
    と、 エンジンのリングギヤと噛み合うピニオンギヤを有し、
    前記出力軸の外周にヘリカルスプラインを介して嵌合す
    るピニオン移動体と、 このピニオン移動体を前記リングギヤ側へ付勢する付勢
    手段と、 この付勢手段によって前記ピニオン移動体が前記リング
    ギヤ側へ移動するのを規制する移動規制手段と、 起動時に前記移動規制手段による前記ピニオン移動体の
    移動規制を解除する規制解除手段と、 この規制解除手段により前記ピニオン移動体の移動規制
    が解除されて、前記ピニオン移動体が前記付勢手段によ
    って前記リングギヤ側の所定位置まで移動した時点で前
    記ピニオン移動体の回転を規制する回転規制手段と、 この回転規制手段により前記ピニオン移動体の回転が規
    制されてから前記始動モータを通電する電磁スイッチと
    を備えたスタータ。
  2. 【請求項2】前記規制解除手段は、前記移動規制手段に
    連結された連結部材と、この連結部材を介して前記移動
    規制手段を動かす前記電磁スイッチとから成ることを特
    徴とする請求項1記載のスタータ。
  3. 【請求項3】前記回転規制手段は、前記移動規制手段に
    連動することを特徴とする請求項1または2記載のスタ
    ータ。
  4. 【請求項4】前記電磁スイッチは、前記始動モータの反
    ピニオン移動体側に配設されていることを特徴とする請
    求項1〜3記載の何れかのスタータ。
JP18024396A 1996-07-10 1996-07-10 スタータ Expired - Fee Related JP3473278B2 (ja)

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