JP3473117B2 - 車両用現在位置検出装置 - Google Patents

車両用現在位置検出装置

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JP3473117B2
JP3473117B2 JP20630294A JP20630294A JP3473117B2 JP 3473117 B2 JP3473117 B2 JP 3473117B2 JP 20630294 A JP20630294 A JP 20630294A JP 20630294 A JP20630294 A JP 20630294A JP 3473117 B2 JP3473117 B2 JP 3473117B2
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義隆 尾崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の方位および移動
距離により車両の現在位置を検出する車両用現在位置検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の車載用ナビゲーション装
置においては、車両の方位変化量を検出する相対方位セ
ンサ(ジャイロ、ステアリングセンサ、車輪センサ等)
と、車両の速度(距離)を検出する距離センサ(車速セ
ンサ、車輪センサ等)の出力から、車両の位置・方位・
車速等を検出する推測航法が用いられている。
【0003】この推測航法の出力(位置・方位・車速
等)には、センサの誤差が含まれるため、誤差が生じ
る。特に、位置・方位は積分的に求められるため、誤差
が徐々に増大してしまう。これに対し、GPSは、絶対
的な位置・方位・車速を求めることができるため、GP
Sが測位した場合に推測航法の出力をGPSの出力に合
わせることにより補正が可能である。例えば、推測航法
で得られた位置をマップマッチングにより道路地図上の
道路位置に位置合わせした時の位置と、GPSで得られ
た位置との差が所定値より大きくなった時に、道路地図
上の位置をGPSで得られた位置に修正するようにする
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、推測航
法で求められる位置については、GPSの出力により補
正することはできるが、センサの補正はできない。この
ため、GPS非受信時においてセンサ出力の誤差により
推測航法の出力精度が悪いという問題がある。本発明
は、センサ出力の誤差を修正して現在位置を求めるよう
にすることを第1の目的とする。
【0005】また、そのようなセンサの誤差等を、推測
航法とGPSを複合させた新規な制御により実現するこ
とを第2の目的とする。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 本発明は上記目的を達成
するため、 請求項に記載の発明においては、車両の方
位変化量に応じた信号を出力する相対方位センサ(2)
と、車両の移動距離を検出する移動距離検出手段(1お
よび103)と、前記相対方位センサからの信号に基づ
き、オフセット補正量によりオフセット補正して方位変
化量を求めるとともにこの方位変化量により車両の方位
を特定し、この車両の方位と前記距離検出手段にて検出
した車両の移動距離に基づいて車両の位置を検出する位
置検出手段(4,5およびそれに対する演算処理)とか
ら構成される推測航法手段(1,2,4,5およびそれ
に対する演算処理)と、GPS衛星からの衛星電波を受
信して車両の方位に関する情報を出力するGPS(3)
と、車両の方位誤差を状態量X(t)とし、この誤差の
時間的変化を与えるプロセス行列φおよび信号生成過程
で発生する雑音ωにより、状態量X(t+1)をφ・X
(t)+ωにて関係付ける信号生成過程と、状態量X
(t)と観測値Y(t)とを、観測行列Hおよび観測過
程で発生する雑音vにより、観測値Y(t)をH・X
(t)+vにて関係付ける観測過程を形成するモデルを
基に、前記推測航法手段における車両の方位に関する情
報と前記GPSから出力される車両の方位に関する情報
との差により、上記観測値Y(t)を演算するととも
に、その演算値を基に上記モデルから状態量X(t)を
演算する状態量演算手段(6およびそれに対する401
〜408,410,411等の演算処理)と、この状態
量演算手段にて求めた状態量X(t)による車両の方位
誤差により、前記位置検出手段における車両の方位を修
正する修正手段(409)とを備え 前記状態量演算
手段は、前記雑音ωとして少なくとも車両の方位誤差雑
音を設定する手段(700)を有し、該方位誤差雑音は
前記相対方位センサのゲイン誤差を含んで設定される
(703,707)ことを特徴としている。請求項2に
記載の発明においては、 車両の方位変化量に応じた信号
を出力する相対方位センサ(2)と、 車両の移動距離を
検出する移動距離検出手段(1および103)と、 前記
相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補正量
によりオフセット補正して方位変化量を求めるとともに
この方位変化量により車両の方位を特定し、この車両の
方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距離に
基づいて車両の位置を検出する位置検出手段(4,5お
よびそれに対する演算処理)と から構成される推測航法
手段(1,2,4,5およびそれに対する演算処理)
と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の方位に
関する情報を出力するGPS(3)と、 車両の方位誤差
を状態量X(t)とし、この誤差の時間的変化を与える
プロセス行列φおよび信号生成過程で発生する雑音ωに
より、状態量X(t+1)をφ・X(t)+ωにて関係
付ける信号生成過程と、状態量X(t)と観測値Y
(t)とを、観測行列Hおよび観測過程で発生する雑音
vにより、観測値Y(t)をH・X(t)+vにて関係
付ける観測過程を形成するモデルを基に、前記推測航法
手段における車両の方位に関する情報と前記GPSから
出力される車両の方位に関する情報との差により、上記
観測値Y(t)を演算するとともに、その演算値を基に
上記モデルから状態量X(t)を演算する状態量演算手
段(6およびそれに対する401〜408,410,4
11等の演算処理)と、 この状態量演算手段にて求めた
状態量X(t)による車両の方位誤差により、前記位置
検出手段における車両の方位を修正する修正手段(40
9)と、を備え、前記相対方位センサは車両の左右輪の
回転に応じた信号を出力する車輪センサであって、前記
状態量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車両の
方位誤差雑音を設定する手段(700)を有し、該方位
誤差雑音は車輪センサのコーナーでの曲がり過ぎによる
誤差を含んで設定される(703,707)ことを特徴
としている。 請求項3に記載の発明においては、 車両の
方位変化量に応じた信号を出力する相対方位センサ
(2)と、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段
(1および103)と、 前記相対方位センサからの信号
に基づき、オフセット補正量によりオフセット補正して
方位変化量を求めるとともにこの方位変化量により車両
の方位を特定し、この車両の方位と前記距離検出手段に
て検出した車両の移動距離に基づいて車両の位置を検出
する位置検出手段(4,5およびそれに対する演算処
理)とから構成される推測航法手段(1,2,4,5お
よびそれに対する演算処理)と、 GPS衛星からの衛星
電波を受信して車両の方位に関する情報を出力するGP
S(3)と、 車両の方位誤差を状態量X(t)とし、こ
の誤差の時間的変化を与えるプロセス行列φおよび信号
生成過程で発生する雑音ωにより、状態量X(t+1)
をφ・X(t)+ωにて関係付ける信号生成過程と、状
態量X(t)と観測値Y(t)とを、観測行列Hおよび
観測過程で発生する雑音vにより、観測値Y(t)をH
・X(t)+vにて関係付ける観測過程を形成するモデ
ルを基に、前記推測航法手段における車両の方位に関す
る情報と前記GPSから出力される車両の方位に関する
情報との差により、上記観測値Y(t)を演算するとと
もに、その演算値を基に上記モデルから状態量X(t)
を演算する状態量演算手段(6およびそれに対する40
1〜408,410,411等の演算処理)と、 この状
態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車両の方
位誤差により、前記位置検出手段における車両の方位を
修正する修正手段(409)と、を備え、 前記相対方位
センサは車両のステアリング操作量に応じた信号を出力
するステアリングセンサであって、前記状態量演算手段
は、前記雑音ωとして少なくとも車両の方位誤差雑音を
設定する手段(700)を有し、該方位誤差雑音は前記
ステアリングセンサのセンタずれによる誤差を含んで設
定される(706,707)ことを特徴としている。
【0012】請求項に記載の発明おいては、車両の
方位変化量に応じた信号を出力する相対方位センサ
(2)と、車両の移動距離を検出する移動距離検出手段
(1および103)と、前記相対方位センサからの信号
に基づき、オフセット補正量によりオフセット補正して
方位変化量を求めるとともにこの方位変化量により車両
の方位を特定し、この車両の方位と前記距離検出手段に
て検出した車両の移動距離に基づいて車両の位置を検出
する位置検出手段(4,5およびそれに対する演算処
理)とから構成される推測航法手段(1,2,4,5お
よびそれに対する演算処理)と、GPS衛星からの衛星
電波を受信して車両の位置に関する情報を出力するGP
S(3)と、車両の方位誤差および位置誤差を状態量X
(t)とし、この誤差の時間的変化を与えるプロセス行
列φおよび信号生成過程で発生する雑音ωにより、状態
量X(t+1)をφ・X(t)+ωにて関係付ける信号
生成過程と、状態量X(t)と観測値Y(t)とを、観
測行列Hおよび観測過程で発生する雑音vにより、観測
値Y(t)をH・X(t)+vにて関係付ける観測過程
を形成するモデルを基に、前記推測航法手段における車
両の方位および位置に関する情報と前記GPSから出力
される車両の方位、位置に関する情報とのそれぞれの差
により、上記観測値Y(t)を演算するとともに、その
演算値を基に上記モデルから状態量X(t)を演算する
状態量演算手段(6およびそれに対する401〜40
8,410,411等の演算処理)と、この状態量演算
手段にて求めた状態量X(t)による車両の方位誤差お
よび位置誤差により、前記位置検出手段における車両の
方位および位置を修正する修正手段(409)とを備
前記状態量演算手段は、前記雑音ωとして少なくと
も車両の方位誤差雑音および位置雑音を設定する手段
(700,800)を有し、前記位置雑音は前記方位誤
差雑音が前記位置雑音に与える影響の最大値を基に設定
されることを特徴としている。請求項5に記載の発明に
おいては、 車両の方位変化量に応じた信号を出力する相
対方位センサ(2)と、 車両の移動距離を検出する移動
距離検出手段(1および103)と、 前記相対方位セン
サからの信号に基づき、オフセット補正量によりオフセ
ット補正して方位変化量を求めるとともにこの方位変化
量により車両の方位を特定し、この車両の方位と前記距
離検出手段にて検出した車両の移動距離に基づいて車両
の位置を検出する位置検出手段(4,5およびそれに対
する演算処理)と から構成される推測航法手段(1,
2,4,5およびそれに対する演算処理)と、 GPS衛
星からの衛星電波を受信して車両の位置に関する情報を
出力するGPS(3)と、 車両の方位誤差および位置誤
差を状態量X(t)とし、この誤差の時間的変化を与え
るプロセス行列φおよび信号生成過程で発生する雑音ω
により、状態量X(t+1)をφ・X(t)+ωにて関
係付ける信号生成過程と、状態量X(t)と観測値Y
(t)とを、観測行列Hおよび観測過程で発生する雑音
vにより、観測値Y(t)をH・X(t)+vにて関係
付ける観測過程を形成するモデルを基に、前記推測航法
手段における車両の方位および位置に関する情報と前記
GPSから出力される車両の方位、位置に関する情報と
のそれぞれの差により、上記観測値Y(t)を演算する
とともに、その演算値を基に上記モデルから状態量X
(t)を演算する状態量演算手段(6およびそれに対す
る401〜408,410,411等の演算処理)と、
この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
両の方位誤差および位置誤差により、前記位置検出手段
における車両の方位および位置を修正する修正手段(4
09)と、を備え、 前記状態量演算手段は、前記雑音ω
として少なくとも車両の方位誤差雑音を設定する手段
(700)を有し、該方位誤差雑音は前記相対方位セン
サのゲイン誤差を含んで設定される(703,707)
ことを特徴としている。 請求項6に記載の発明において
は、 車両の方位変化量に応じた信号を出力する相対方位
センサ(2)と、 車両の移動距離を検出する移動距離検
出手段(1および103)と、 前記相対方位センサから
の信号に基づき、オフセット補正量によりオフセット補
正して方位変化量を求めるとともにこの方位変化量によ
り車両の方位を特定し、この車両の方位と前記距離検出
手段にて検出した車両の移動距離に基づいて車両の位置
を検出する位置検出手段(4,5およびそれに対する演
算処理)と から構成される推測航法手段(1,2,4,
5およびそれに対する演算処理)と、 GPS衛星からの
衛星電波を受信して車両の位置に関する情報を出力する
GPS(3)と、 車両の方位誤差および位置誤差を状態
量X(t)とし、この誤差の時間的変化を与えるプロセ
ス行列φおよび信号生成過程で発生する雑音ωにより、
状態量X(t+1)をφ・X(t)+ωにて関係付ける
信号生成過程と、状態量X(t)と観測値Y(t)と
を、観測行列Hおよび観測過程で発生する雑音vによ
り、観測値Y(t)をH・X(t)+vにて関係付ける
観測過程を形成するモデルを基に、前記推測航法手段に
おける車両の方位および位置に関する情報と前記GPS
から出力される車両の方位、位置に関する情報とのそれ
ぞれの差により、上記観測値Y(t)を演算するととも
に、その演算値を基に上記モデルから状態量X(t)を
演算する状態量演算手段(6およびそれに対する401
〜408,410,411等の演算処理)と、 この状態
量演算手段にて求めた状態量X(t)による車両の方位
誤差および位置誤差により、前記位置検出手段における
車両の方位および位置を修正する修正手段(409)
と、を備え、 前記相対方位センサは車両の左右輪の回転
に応じた信号を出力する車輪センサであって、前記状態
量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車両の方位
誤差雑音を設定する手段(700)を有し、該方位誤差
雑音は車輪センサのコーナーでの曲がり過ぎによる誤差
を含んで設定される(703,707)ことを特徴とし
ている。 請求項7に記載の発明においては、 車両の方位
変化量に応じた信号を出力する相対方位センサ(2)
と、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段(1お
よび103)と、 前記相対方位センサからの信号に基づ
き、オフセット補正量によりオフセット補正して方位変
化量を求めるとともにこの方位変化量により車両の方位
を特定し、この車両の方位と前記距離検出手段にて検出
した車両の移動距離に基づいて車両の位置を検出する位
置検出手段(4,5およびそれに対する演算処理)と
ら構成される推測航法手段(1,2,4,5およびそれ
に対する演算処理)と、 GPS衛星からの衛星電波を受
信して車両の位置に関する情報を出力するGPS(3)
と、 車両の方位誤差および位置誤差を状態量X(t)と
し、この誤差の時間的変化を与えるプロセス行列φおよ
び信号生成過程で発生する雑音ωにより、状態量X(t
+1)をφ・X(t)+ωにて関係付ける信号生成過程
と、状態量X(t)と観測値Y(t)とを、観測行列H
および観測過程で発生する雑音vにより、観測値Y
(t)をH・X(t)+vにて関係付ける観測過程を形
成するモデルを基に、前記推測航法手段における車両の
方位および位置に関する情報と前記GPSから出力され
る車両の方位、位置に関する情報とのそれぞれの差によ
り、上記観測値Y(t)を演算するとともに、その演算
値を基に上記モデルから状態量X(t)を演算する状態
量演算手段(6およびそれに対する401〜408,4
10,411等の演算処理)と、 この状態量演算手段に
て求めた状態量X(t)による車両の方位誤差および位
置誤差により、前記位置検出手段における車両の方位お
よび位置を修正する修正手段(409)と、を備え、
記相対方位センサは車両のステアリング操作量に応じた
信号を出力するステアリングセンサであって、前記状態
量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車両の方位
誤差雑音を設定する手段(700)を有し、該方位誤差
雑音は前記ステアリングセンサのセンタずれによる誤差
を含んで設定される(706,707)ことを特徴とし
ている。 請求項8に記載の発明においては、 車両の方位
変化量に応じた信号を出力する相対方位センサ(2)
と、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段(1お
よび103)と、 前記相対方位センサからの信号に基づ
き、オフセット補正量によりオフセット補正して方位変
化量を求めるとともにこの方位変化量により車両の方位
を特定し、この車両の方位と前記距離検出手段にて検出
した車両の移動距離に基づいて車両の位置を検出する位
置検出手段(4,5およびそれに対する演算処理)と
ら構成される推測航法手段(1,2,4,5およびそれ
に対する演算処理)と、 GPS衛星からの衛星電波を受
信して車両の位置に関する情報を出力するGPS(3)
と、 車両の方位誤差および位置誤差を状態量X(t)と
し、この誤差の時間的変化を与えるプロセス行列φおよ
び信号生成過程で発生する雑音ωにより、状態量X(t
+1)をφ・X(t)+ωにて関係付ける信号生成過程
と、状態量X(t)と観測値Y(t)とを、観測行列H
および観測過程で発生する雑音vにより、観測値Y
(t)をH・X(t)+vにて関係付ける観測過程を形
成するモデルを基に、前記推測航法手段における車両の
方位および位置に関する情報と前記GPSから出力され
る車両の方位、位置に関する情報とのそれぞれの差によ
り、上記観測値Y(t)を演算するとともに、その演算
値を基に上記モデルから状態量X(t)を演算する状態
量演算手段(6およびそれに対する401〜408,4
10,411等の演算処理)と、 この状態量演算手段に
て求めた状態量X(t)による車両の方位誤差および位
置誤差により、前記位置検出手段における車両の方位お
よび位置を修正する修正手段(409)と、を備え、
記状態量演算手段は、前記複数の誤差の大きさの見積も
りおよびそれらの誤差の相互相関値から構成される誤差
共分散行列を計算する手段(604)を有して、前記各
誤差の状態量を推定するものであることを特徴としてい
る。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】求項に記載の発明では、請求項に記
載の発明において、前記状態量演算手段は、前記方位誤
差が所定値以上の時に前記誤差共分散行列のうちの相互
相関値の全てを0に設定する手段(603,900)を
有することを特徴としている。
【0017】なお、上記車両の方位に関する情報とは、
方位そのものに限らず、方位に関する他の情報も含む概
念であり、後述するように方位と相関のある絶対位置等
も含まれる。同様に車両の速度に関する情報について
も、速度そのものに限らず、速度に関する他の情報も含
む概念であり、速度と相関のある絶対位置等も含まれ
る。車両の位置に関する情報についても同様に他の情報
を含む概念である。
【0018】また、上記各手段のカッコ内の符号は、後
述する実施例記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。また、後述するフローチャート内の各ステップ
はそれぞれの機能を実現する機能実現手段として構成し
ている。
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の作用効果】 請求項乃至に記載の発明によれ
ば、カルマンフィルタを用いて、両の方位誤差によ
り、両の方位を修正することができる。この場合、請
求項1に記載の発明によれば、方位誤差雑音に相対方位
センサのゲイン誤差を含んで設定するようにしているか
ら、車両の方位誤差はその分大きくなり、車両の方位修
正をより正確に行うことができる。また、請求項2に記
載の発明によれば、方位誤差雑音に車輪センサのコーナ
ーでの曲がり過ぎによる誤差を含んで設定するようにし
ているから、車両の方位誤差はその分大きくなり、その
ような場合の車両の方位修正をより正確に行うことがで
きる。また、請求項3に記載の発明によれば、方位誤差
雑音にステアリングセンサのセンタずれによる誤差を含
んで設定するようにしているから、車両の方位誤差はそ
の分大きくなり、そのような場合の車両の方位修正をよ
り正確に行うことができる。
【0022】また、請求項乃至に記載の発明におい
ては、カルマンフィルタを用いて、車両の位置誤差、車
両の方位誤差により、車両の位置、車両の方位を同時に
修正することができる。この場合に、請求項に記載の
ように、方位誤差雑音が位置雑音に影響を与える影響の
最大値を基に、位置雑音を設定することにより、そのよ
うな方位誤差雑音や位置雑音を用いたカルマンフィルタ
において、位置誤差が実際より小さくなることがないよ
うにして車両の位置修正をより正確に行うことができ
る。また、請求項5に記載の発明によれば、方位誤差雑
音に相対方位センサのゲイン誤差を含んで設定するよう
にしているから、車両の方位誤差はその分大きくなり、
車両の方位修正をより正確に行うことができる。また、
請求項6に記載の発明によれば、方位誤差雑音に車輪セ
ンサのコーナーでの曲がり過ぎによる誤差を含んで設定
するようにしているから、車両の方位誤差はその分大き
くなり、そのような場合の車両の方位修正をより正確に
行うことができる。また、請求項7に記載の発明によれ
ば、方位誤差雑音にステアリングセンサのセンタずれに
よる誤差を含んで設定するようにしているから、車両の
方位誤差はその分大きくなり、そのような場合の車両の
方位修正をより正確に行うことができる。
【0023】
【0024】また、請求項に記載の発明によれば、方
位誤差が所定値以上の時に誤差共分散行列のうちの相互
相関値を全て0に設定するようにしているから、方位誤
差が所定値以上の時の誤差を非線形な計算により、より
正しく求めることができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。この実施例は、推測航法とGPSとの複合化を図
るため、カルマンフィルタを用いている。このカルマン
フィルタの概要について説明する。このカルマンフィル
タにおいては、図12に示すように、信号生成過程と観
測過程に分けられる。図において、線形システム(φ)
があり、そのシステムの状態X(t)に対して、観測行
列Hで関係付けられるX(t)の一部が観測できる場合
に、フィルタはX(t)の最適な推定値を与える。ここ
で、ωは信号生成過程にて発生する雑音であり、vは観
測過程にて発生する雑音である。このフィルタの入力は
Y(t)であり、出力はX(t)の最適推定値である。
【0026】時刻tまでの情報を用いた状態Xの最適推
定値、すなわち状態量X(t|t)は、数1により求め
られる。
【0027】
【数1】X(t|t)=X(t|t−1)+K(t)
{Y(t)−HX(t|t−1)} ここで、X(t|t−1)は事前推定値、K(t)はカ
ルマンゲインであり、それぞれ数2、数3により表され
る。
【0028】
【数2】X(t|t−1)=φX(t−1|t−1)
【0029】
【数3】K(t)=P(t|t−1)HT (HP(t|
t−1)HT +V)-1 ここで、Pは状態量Xの誤差共分散であり、P(t|t
−1)は誤差共分散の予測値、P(t−1|t−1)は
誤差共分散であり、それぞれ数4、数5により表され
る。
【0030】
【数4】 P(t|t−1)=φP(t−1|t−1)φT +W
【0031】
【数5】P(t−1|t−1)=(I−K(t−1)
H)P(t−1|t−2) なお、Vは観測過程で発生する雑音vの分散、Wは信号
過程で発生する雑音ωの分散である。また、A(i|
j)は時刻jまでの情報に基づく時刻iでのAの推定値
を表す。なお、添字のT は転置行列を意味し、-1は逆行
列を意味する。Iは単位行列である。
【0032】さらに、VとWは平均0の白色ガウス雑音
であり、互いに無相関である。上記のようなカルマンフ
ィルタにおいて、状態量Xと誤差共分散Pの初期値に適
当な誤差を与えてやり、新しい観測が行われる度に以上
の計算を繰り返し行うことにより、状態量Xの精度が向
上する。このようなカルマンフィルタを推測航法へ適用
したのが本実施例である。
【0033】まず、上記の信号生成過程の定義について
説明する。推測航法でのカルマンフィルタは、推測航法
の誤差の補正を目的とするので、状態量Xは以下の5つ
の誤差値を定義する。この誤差値の時間的な変化を与え
るものがプロセス行列φである。 オフセット誤差(εG)
【0034】
【数6】εGt =εGt-1 +ω0 確定的な変化はなく、前回の誤差にノイズが付加され
る。 絶対方位誤差(εA)
【0035】
【数7】εAt =T×εGt-1 +εAt-1 +ω1 前回の誤差に、オフセット誤差に前回からの経過時間を
かけて求める方位誤差とノイズが付加される。 距離係数誤差(εK)
【0036】
【数8】εKt =εKt-1 +ω2 確定的な変化はなく、前回の誤差にノイズが付加され
る。 絶対位置北方向誤差(εY)
【0037】
【数9】εYt =sin(AT +εAt-1 +εGt-1 ×
T/2)×L×(1+εKt-1 )−sin(AT )×L
+εYt-1 前回の誤差に方位誤差・距離誤差によって生じる誤差が
付加される。 絶対位置東方向誤差(εX)
【0038】
【数10】εXt =cos(AT +εAt-1 +εGt-1
×T/2)×L×(1+εKt-1 )−cos(AT )×
L+εXt-1 前回の誤差に方位誤差・距離誤差によって生じる誤差が
付加される。上記の定義において、AT は真の絶対方
位、Lは前回からの移動距離、Tは前回からの経過時間
である。
【0039】上記の各式を状態量で偏微分し線形化する
と信号生成過程は以下のように定義される。
【0040】
【数11】
【0041】上記Aは、絶対方位AT +εAt-1 +εG
t-1 ×T/2を意味する。この値は、真の絶対方位AT
にセンサ誤差が加わったものであり、後述するように、
方位変化量から求められる絶対方位Aとする。また、ω
0 は、オフセット雑音(温度ドリフト等によるオフセッ
トの変動分)、ω1 は絶対方位雑音(ジャイロのゲイン
的な誤差)、ω2 は距離係数雑音(経年変化)を意味す
る。また、ω3 、ω4 は絶対位置雑音を意味する。
【0042】次に、上記観測過程の定義について説明す
る。観測値は推測航法の出力と、GPSの出力の差より
求める。それぞれの出力には誤差が含まれるため、観測
値において、推測航法の誤差とGPSの誤差の和が得ら
れる。この観測値Yと状態量Xを関係付け、数12のよ
うに定義される。
【0043】
【数12】
【0044】但し、観測過程で発生する雑音vはGPS
の雑音であり、数13のように定義される。
【0045】
【数13】
【0046】以上の定義を基に、カルマンフィルタを用
いた推測航法について説明する。図1に本実施例におけ
る概略構成を示す。この図に示すように、距離センサ
1、相対方位センサ2からの信号を基に、相対軌跡演算
部4、絶対位置演算部5での演算が行われ、それらの演
算(推測航法演算)により、車速、相対軌跡、絶対位
置、絶対方位が出力される。また、GPS3からは位置
・方位・車速の出力が得られる。カルマンフィルタ6
は、推測航法により得られた車速、絶対位置・絶対方位
の情報およびGPS3からの車速、位置・方位の情報を
基に、距離センサ1の距離係数補正、相対方位センサ2
のオフセット補正、絶対位置補正、絶対方位補正を行
う。なお、本実施例においては、距離センサ1として左
右輪の車輪センサを用い、相対方位センサ2として左右
輪の車輪センサおよびステアリングセンサを用いてい
る。
【0047】このような車載用ナビゲーション装置へカ
ルマンフィルタを適用すると、距離センサ1の距離係数
補正、相対方位センサ2のオフセット補正、および絶対
方位補正、絶対位置補正により、数2に示す、事前推定
X(t|t−1)は0となる。従って、数1は数14に
示すようになる。
【0048】
【数14】X(t|t)=K(t)Y(t) 従って、上記信号生成過程にて定義された5つの誤差値
による状態量Xは、数3〜数5によって求められるカル
マンゲインK(t)および観測値Y(t)により求めら
れる。
【0049】ここで、数3における誤差共分散Pは、数
15により定義される。
【0050】
【数15】
【0051】この誤差共分散PにおけるσGG 2 はオフセ
ット誤差の大きさの見積もりを表し、σAA 2は絶対方位
誤差の大きさの見積もりを表し、σKK 2 は距離係数誤差
の大きさの見積もりを表し、σYY 2 は絶対位置北方向誤
差の大きさの見積もりを表し、σXX 2 は絶対位置東方向
誤差の大きさの見積もりを表す。それら以外のσij 2
i行とj列の相互相関値を表す。例えばσAG 2はオフセ
ット誤差と絶対方位誤差の相互相関値を表す。
【0052】この誤差共分散Pの値は、数4の計算によ
って更新される。なお、初期値においては、σGG 2 、σ
AA 2、σKK 2 、σYY 2 、σXX 2 の各値を誤差が最大とな
る値に設定しておき、また相互相関値については全て0
に設定しておく。また、数3におけるHは数12で示さ
れる行列を用い、Vについては数13に示されるものを
用いる。また、数4におけるWは数11に示されるωの
分散を用いる。
【0053】観測過程における観測値Yとしては、数1
2に示すように、εADRt −εAGP St、εKDRt −εK
GPSt、εYDRt −εYGPSt、εXDRt −εXGPStを用い
ている。ここで、添字のDRt は時刻tにおいて距離セン
サ1、相対方位センサ2からの信号に基づく推測航法に
て求められた値を意味し、GPStは時刻tにおいてGPS
3から出力される値を意味する。
【0054】εADRt −εAGPStは、推測航法により求
められた絶対方位とGPS3から出力される方位の差、
すなわち推測航法により求められた絶対方位には真の絶
対方位とその誤差εADRt が含まれており、またGPS
3から出力される方位には真の絶対方位とその誤差εA
GPStが含まれているため、それらの差を取ることにより
εADRt −εAGPStが得られる。
【0055】同様に、εKDRt −εKGPStは、推測航法
により求められる速度とGPS3から出力される速度の
差から求まる距離係数誤差であり、具体的には、(推測
航法による速度−GPSによる速度)/(推測航法によ
る速度)により求められる。また、εYDRt −εYGPSt
は、推測航法により求められる絶対位置のY成分とGP
S3から出力される位置のY成分の誤差の差であり、ε
DRt −εXGPStは、推測航法により求められる絶対位
置のX成分とGPS3から出力される位置のX成分の誤
差の差である。
【0056】また、数13に示す、観測過程で発生する
雑音vはGPS3の雑音であり、以下のようにして求め
られる。GPS3における擬似距離の計測誤差(UER
E)とHDOP(Horizontal Dilution of Presision)
の関係により測位精度が、UERE×HDOPで求めら
れ、この測位精度を2乗することにより、v2t、v3t
求められる。また、ドップラー周波数の計測誤差とHD
OPの関係より速度精度が、ドップラー周波数の計測誤
差×HDOPで求められ、この速度精度/車速にて距離
係数計測誤差が求められ、これを2乗することによりv
1tが求められる。さらに、車両の速度Vc と速度精度か
ら方位精度がtan-1(速度精度/Vc)で求められ、
この方位精度を2乗するこによりv0tが求められる。
【0057】従って、観測過程におけるεADRt −εA
GPSt、εKDRt −εKGPSt、εYDR t −εYGPSt、εX
DRt −εXGPStおよび上記雑音Vを入力とし、数3〜数
5および数1を実行することにより、信号生成過程にて
定義された5つの誤差値による状態量Xが求められ、こ
れらにより距離センサ1の距離係数補正、相対方位セン
サ2のオフセット補正、絶対位置補正、絶対方位補正が
行われる。
【0058】上記の相対軌跡演算、絶対位置演算、カル
マンフィルタはマイクロコンピュータによる演算処理に
て行われるため、以下これについて説明する。図2に推
測航法のメインルーチンの演算処理を示す。ステップ1
00にて方位変化量・移動距離の演算を行う。この処理
の詳細を図3に示す。まず、ステップ101にて相対方
位センサ2の方位変化量を求める。ここで、相対方位セ
ンサ2としては左右輪の車輪センサとステアリングセン
サを用いているため、左右輪の車輪センサからの信号に
基づきそのセンサ信号の平均により車速を求め、その車
速が所定値以下の低速時にはステリングセンサの出力お
よび前回からの移動距離により方位変化量を求め、車速
が所定値より大きい時には左右の車輪センサから方位変
化量を求める。この左右の車輪センサからの方位変化量
の求め方については公知のように、アッカーマン・ジャ
ント理論に基づき内輪と外輪の移動距離により回転半径
を求め、これとホイールベースにより方位変化量を求め
る。
【0059】次のステップ102にて、その方位変化量
から、オフセット補正量(この補正量については後述す
る)に前回からの移動距離Lを掛けたものを引き、方位
変化量のオフセット補正を行う。次のステップ103で
は、距離センサ1からの車輪パルス数(左右の車輪セン
サの平均)に距離係数(この距離係数についても後述す
る)を掛けて移動距離を算出する。
【0060】このステップ100の次に、ステップ20
0の相対軌跡演算処理を行う。この処理の詳細を図4に
示す。まず、ステップ201にて、方位変化量(ステッ
プ102にて求めたもの)を基に相対方位を更新する。
この更新した相対方位およびステップ103にて求めた
移動距離によりステップ202にて相対位置座標の更新
を行う。この更新は、移動距離に対する相対方位のX,
Y成分をそれまでの相対位置座標に加算することにより
行う。この相対位置座標は相対軌跡を求めるたに行うも
ので、その相対軌跡と道路形状との関係により、いわゆ
るマップマッチングが行われる。
【0061】このステップ200の次に、ステップ30
0の絶対方位・絶対位置の演算処理を行う。この処理の
詳細を図5に示す。まず、ステップ301にて、方位変
化量(ステップ102にて求めたもの)を基に絶対方位
を更新する。この更新した絶対方位およびステップ10
3にて求めた移動距離によりステップ202にて絶対位
置座標の更新を行う。このステップ200の処理にて更
新された絶対方位Aと絶対位置は後述するGPSとの複
合化処理にて利用される。
【0062】このGPSとの複合化処理を行うステップ
400の詳細を図6に示す。まず、ステップ401にて
前回の測位又は予測計算からT1 秒経過したか否かを判
定する。これはGPS3の測位が行われる毎にステップ
403〜409にて推測航法の誤差を補正する処理を行
うが、GPS3の測位ができない場合には誤差が大きく
なるため、それに対応した誤差の予測計算をステップ4
10、411にて定期的に行うために設けられている。
【0063】ステップ401の判定がNOになると、ス
テップ402にてGPS3からの測位データがあるか否
かを行う。GPS3からの測位データがあると、ステッ
プ403以降のカルマンフィルタの演算処理に進む。ま
ず、ステップ403にて観測値Yの計算を行う。これ
は、GPS3から出力される速度、位置、方位データお
よび推測航法におけるステップ300の処理にて求めた
絶対方位、絶対位置および図示しない速度演算処理によ
り距離センサ1からのパルス信号に基づく車両の速度と
から、数12に示した、εADRt −εA GPSt、εKDRt
−εKGPSt、εYDRt −εYGPSt、εXDRt −εXGPSt
を計算するとともに、数13に示す、観測過程で発生す
る雑音vをGPS3の測位データ等を基に計算する。
【0064】ステップ404では、プロセス行列φの計
算を行う。これは、前回のプロセス行列の計算時点から
の移動距離L、経過時間T(これらは図示しない計測処
理により別途求められている)およびステップ301に
て求めた絶対方位Aにより、数11に示すプロセス行列
φを求める。このようにして計算した観測値Yおよびプ
ロセス行列φを基に、上述した数3〜数5の計算を行っ
て数14に示す状態量Xを求める。すなわち、ステップ
405では、数3により誤差共分散Pの予測計算を行
う。ステップ406では、数4によりカルマンゲインK
の計算を行う。ステップ407では、数5により誤差共
分散Pの計算を行う。この後、カルマンゲインKおよび
観測値Yに基づき、ステップ408にて、数14の計算
により状態量Xを求める。この状態量Xは、数11の左
辺に示すように、オフセット誤差(εG)、絶対方位誤
差(εA)、距離係数誤差(εK)、絶対位置北方向誤
差(εY)、絶対位置東方向誤差(εX)を表してい
る。
【0065】これらの誤差により、ステップ409に
て、図に示す計算にて推測航法誤差の修正、すなわち相
対方位センサ2のオフセット補正、距離センサ1の距離
係数補正、絶対方位補正、絶対位置補正が行われる。相
対方位センサ2のオフセット補正により、ステップ10
2にて用いられるオフセット補正量が修正され、距離セ
ンサ1の距離係数補正により、ステップ103にて用い
られる距離係数が修正され、絶対方位補正により、ステ
ップ301にて用いられる絶対方位Aが修正され、絶対
位置補正によりステップ302にて用いられる絶対位置
が修正される。
【0066】上記の処理を、GPS3からの測位データ
が有る毎に繰り返し行い、上記誤差修正を行って、より
正確なる推測航法データを得ることができる。なお、上
記相対方位センサ2としては左右の車輪センサとスアリ
ングセンサを車速に応じて切換使用している。従って、
左右の車輪センサから求められる方位変化量とステアリ
ングセンサから得られる方位変化量を等しくする必要が
ある。そこで、このような方位変化量の合わせ込みを行
うため、図7に示すような処理を行う。
【0067】まず、ステップ501にて走行距離、ステ
アリング・カウンタ積算数、車輪方位変化量をクリアす
る初期設定を行った後、ステップ502にて車速が所定
値以上で車輪センサの利用が可能かを判定する。この判
定がYESになると、ステップ503に進み、走行距
離、ステアリング・カウンタ、車輪方位変化量を積算す
る。この車輪方位変化量は、ステップ102にてオセッ
ト補正されたものを用いる。この積算をステップ504
により規定距離以上の走行が判定されるまで、繰り返し
行う。ステップ504の判定がYESになると、ステッ
プ505にて車輪方位変化量は一定値以下か否かを判定
する。この判定がYESの場合には、車輪方位変化量は
小さい場合なので直線走行とみなし、ステップ506に
てステアリング・カウンタ値の単純平均、すなわちステ
アリング・カウンタ積算値/積算回数によりステアリン
グ・センタ値を求める。この求めたステアリング・セン
タ値を基に、ステップ101においてステアリングセン
サによる方位変化量を求める場合には、ステアリング・
センタ値により補正して方位変化量を求める。
【0068】上記したようなカルマンフィルタを利用す
る場合、理論的には信号生成過程で発生する雑音は白色
ガウス雑音であり、対象とするシステムは線形システム
でなければならない。しかしながら、カルマンフィルタ
を推測航法に応用した場合に、理論通りにならず、補正
結果の誤差が大きくなることがある。
【0069】信号生成過程で発生する雑音ωは、白色
ガウス雑音となっていないため、理論通りの計算では小
さめの値になってしまう。すなわち、センサの特性によ
り、白色ガウス雑音となっていない。例えば、ステアア
リングセンサのセンタ値に誤差が有れば、生じる誤差
は、「右より」「左より」等の偏りがある。高速コーナ
ーでは曲がりすぎる傾向がある。
【0070】また、状態量に含めなかった誤差要因(相
対方位センサ2のゲイン誤差)等により、白色ガウス雑
音となっていない。これに対しては、状態量を追加する
ことにより解決は可能であるが、演算量が増大する。 絶対方位誤差が大きくなると、絶対方位誤差と位置誤
差の関係が線形でなくなり、誤差が生じる。線形の計算
を続けると大きすぎる値になってしまう。
【0071】車両走行によって生じる誤差を、絶対方
位に従って北・東の2方向に分解するが、絶対方位誤差
が大きくなると分配に誤差が生じる。小さめの計算にな
る軸と、大きめの計算になる軸が生じる。このような問
題が生じると、カルマンフィルタは以下のような特性と
なる。カルマンフィルタでは、誤差の予測値が実際の誤
差よりも小さいと、GPS測位時に誤差が検出されても
カルマンゲインが小さくなるため、十分な補正が行われ
ない。逆に、誤差の予測値が大きすぎるとGPSデータ
のバラツキを抑えきれず、フィルタとしての機能が低下
する。
【0072】さらに、ある状態量(例えば絶対方位誤
差)に偏った雑音が加わった場合に、その予測精度が小
さいままだと、その状態量と関係のある状態量(例え
ば、オフセット誤差)に誤った補正をすることになる
(センサのゲイン誤差で生じた絶対方位誤差をオフセッ
ト誤差によるものとしてオフセット誤差を補正してしま
う)。この時、偏った雑音が加わった状態量の予測精度
がそれに見合った大きさであれば、誤補正の影響を軽減
することができる。
【0073】従って、誤差の予測値がいかなる場合も、
実際の誤差量を下回ることがなく、かつ極端に大きすぎ
ることがないようにすることによって正確な補正が可能
になる。誤差の予測値が実際を下回ったり大きすぎるの
は、以下の2つの原因があり、それぞれ次のような処理
を行うことにより対策が可能である。
【0074】(1) 信号生成過程で発生する雑音が白色で
ない。 相対方位センサ2のゲイン誤差 誤差共分散の予測計算を行う時に、前回の誤差共分散の
予測計算を行ってから方位変化があった場合は、その中
にゲイン誤差によって生じる絶対方位誤差成分が含まれ
ると考えられるため、絶対方位誤差の予測値をその分大
きくする。この時、発生する誤差は偏った有色性の雑音
となるため、現在の絶対方位誤差と完全に相関のあるも
のとして加える。
【0075】ゲイン誤差による絶対方位誤差の大きさ
は、数16により求められる。
【0076】
【数16】ω1 =(ΔA・ΔGAIN)2 ここで、ω1 はゲイン誤差による絶対方位誤差分散、Δ
Aは前回誤差共分散の予測計算を行ってからの方位変化
量、ΔGAINはゲイン誤差の見積もり(固定値)を示
す。
【0077】車輪センサの高速コーナーでの曲がり過
ぎによる誤差 車輪センサは車両が旋回する時に生じる向心加速度(横
G)が大きくなると、これに比例して曲がり過ぎる(実
際の方位変化量よりも大きな方位変化量を検出する)傾
向がある。従って、相対方位センサ2のゲイン誤差と同
様に、現在の絶対方位誤差と完全に相関のあるものとし
て加える。
【0078】車輪センサの高速コーナーでの曲がり過ぎ
による誤差の大きさは、数17により求められる。
【0079】
【数17】ω1 =(B・Gc・T)2 ここで、ω1 は車輪センサの高速コーナーでの曲がり過
ぎ誤差による絶対方位誤差分散、Bは比例定数、Gcは
前回誤差共分散の予測計算を行ってから今回までの横
G、Tは前回誤差共分散の予測計算を行ってから今回ま
での経過時間を示す。なお、横Gは、車輪センサの方位
変化量と車速からマイクロコンピュータ内の計算で求め
るようにしている。この場合、横Gセンサを設けて横G
を求めるようにしてもよい。
【0080】ステアリングセンサのセンタずれによる
誤差 ステアリングセンサは、車輪センサと同じ方位変化量を
出力するようにステアリングセンタ値を求め、その後そ
のステアリングセンタ値と現在のステアリングカウンタ
値からハンドルの切り角を求め、これと走行距離から車
両の方位変化量を求める。このため、ステアリングセン
タ値に誤差が有ると、左右どちらかに偏った誤差を生じ
る。従って、相対方位センサのゲイン誤差と同様に、現
在の絶対方位誤差と完全に相関のあるものとして加え
る。
【0081】ステアリングセンサのセンタずれによる誤
差の大きさは、数18により求められる。
【0082】
【数18】ω1 =(C・L)2 ここで、ω1 はステアリングセンサのセンタずれによる
誤差による絶対方位誤差分散、Cは比例定数(単位走行
距離当たりの方位誤差発生量)、Lは前回誤差共分散の
予測計算を行ってから今回までの走行距離を示す。
【0083】(2) システムが線形でない 絶対方位誤差が大きい場合の、位置誤差と方位誤差が
線形でなくなることにより生じる誤差 絶対方位誤差が有る場合に、位置誤差が生じるが、誤差
が小さい時は絶対方位誤差と位置誤差の関係は線形と見
なせるが、誤差が大きくなると線形でなくなる。
【0084】線形化の計算を、絶対方位誤差が大きな領
域まで連続して行うと、位置誤差の計算が実際の誤差以
上に大きな誤差が有ることになり、好ましくない。絶対
方位誤差が規定値以上に大きくなると、次のの問題も
あるため、線形計算による各状態量の共分散計算(数
4)を止め、対角要素のみの計算とし、非線形な計算に
よる正確な計算を行う。
【0085】絶対方位誤差が大きい場合の、車両走行
によって生じる誤差の分配に生じる誤差 絶対方位誤差が有ると走行距離に比例して誤差が生じ
る。これを絶対方位を基に、北・東の成分に分解する
が、絶対方位に誤差があるため分配に誤差が生じ、誤差
が大きめに分配される方向と逆に少なめに分配される方
向が生じる。誤差予測が実際より小さくなると補正が有
効になされないので、いずれの方向の誤差予測も小さく
ならないように、それぞれの軸(北・東)の誤差計算時
に、絶対方位をその誤差の範囲で位置誤差が最大となる
方向に振って考える。
【0086】但し、理論通りの誤差の予測計算(数4)
で、絶対方位Aを基準とした位置誤差の計算がなされる
ので、これと上記の考え方で求めた場合の位置誤差の差
分を求め、この差分を現在の位置誤差と相関有りとして
加える。上記の誤差共分散Pの予測計算を行う処理を、
フローチャートに従って具体的に説明する。
【0087】まず、図8に示すように、ステップ601
にてオフセット誤差雑音ω0 を規定値に設定し、ステッ
プ602にて距離係数雑音ω2 を規定値に設定する。こ
の後、ステップ700による絶対方位雑音ω1 の計算を
行う。このステップ700の詳細な処理を図9に示す。
まず、ステップ701にて前回の処理後方位変化がある
か否かを判定する。方位変化がない場合には、ステップ
702にてω1GAIN 、ω1CORNER を0に設定し、また方
位変化があった場合には、ω1GAIN をΔA・ΔGAIN
に設定するとともに、ω1CORNER をB・Gc・Tより求
める。次に、前回の処理後にステアリングセンサを利用
したか否かを判定する。ステアングセンサを利用してい
ない時には、ステップ705にてω1STE ERを0に設定
し、ステアリングセンサが利用された場合には、ステッ
プ706にてω1STEERをC・Lに設定する。
【0088】その後、ステップ707に進んで、図中に
示す式により絶対方位雑音ω1 を求める。この場合、ゲ
イン誤差による絶対方位誤差分散、車輪センサの高速コ
ーナーでの曲がり過ぎ誤差による絶対方位誤差分散、ス
テアリングセンサのセンタずれによる誤差による絶対方
位誤差分散のみならず、ゲイン誤差、高速コーナーでの
曲がり過ぎ誤差、センタずれによる誤差にも相互の相関
があるとして、図中の式が形成されている。
【0089】この絶対方位雑音ω1 を求めた後、図8の
ステップ603に進み、絶対方位の精度予測値が規定値
以下か否かを判定する。この判定は絶対方位の精度予測
値であるσAA 2 を所定値と比較し、所定値以下であるか
否かの判定で行う。この判定がYESになると、ステッ
プ800に進み、絶対位置雑音ω3 、ω4 の計算を行
う。
【0090】このステップ800の詳細な処理を図10
に示す。まず、ステップ801にて図中の式により絶対
方位誤差による位置誤差の発生量の大きさを、X、Y軸
に分割して、ω3A、ω4Aとして求める。この次のステッ
プ802にて、絶対方位(A)±絶対方位誤差(εA)
の範囲内で、X、Y軸に分割した場合の位置誤差の発生
量の大きさの最大値(図中の式においては、その最大値
を与える角度をAMX,AMYとしている)と、ステップ8
01にて求めた位置誤差の発生量の大きさの差を求め
る。それぞれの差の最大値をω3Amax 、ω4Amax とす
る。この値を基に、ステップ803にて絶対位置雑音ω
3 、ω4 の計算を行う。
【0091】この式の意味は、現在の位置誤差をXと
し、ω3A(又はω4A)をYとし、ω3A max (又はω
4Amax )をZとすると、求めた最新の位置誤差は{X+
(Y+Z)}2 =X+2XY+Y2 +2XZ+2YZ+
2 となり、X+2XY+Y2 は通常のPの計算によっ
て得られるものであるため、2XZ+2YZ+Z2 の部
分を雑音として、その部分を図中の式により求めるよう
にしたものである。
【0092】このステップ800による絶対方位雑音を
求めた後、ステップ604に進み、上記求めた雑音によ
り数4に示す誤差共分散Pを求める。一方、ステップ6
03にて絶対方位の精度予測値は規定より大きい場合に
は、ステップ900に進む。このステップ900の詳細
な処理を図11に示す。この図においてステップ901
〜905にて数15における誤差共分散Pの内の対角要
素を求める。そして、ステップ906に進み、誤差共分
散行列の非対角要素を全て0に設定する。これは、上述
したように、絶対方位誤差が規定値以上になると、位置
誤差の計算が実際の誤差以上に大きな誤差があることに
なるため、対角要素のみの計算として、非線形な計算に
より正確な計算を行うためである。
【0093】なお、上記実施例においては、距離センサ
1の距離係数誤差、相対方位センサ2のオフセット誤差
をカルマンフィルタを用いて誤差修正するようにしたも
のを示したが、最小2乗法あるいは通常のフィードバッ
ク制御等の他の制御により誤差修正するようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】推測航法のメインルーチンの演算処理を示すフ
ローチャートである。
【図3】方位変化量・移動距離の演算処理を示すフロー
チャートである。
【図4】相対軌跡の演算処理を示すフローチャートであ
る。
【図5】絶対方位・絶対位置の演算処理を示すフローチ
ャートである。
【図6】GPSとの複合化処理を示すフローチャートで
ある。
【図7】ステアリング・センタの設定処理を示すフロー
チャートである。
【図8】誤差共分散Pの予測計算の処理を示すフローチ
ャートである。
【図9】絶対方位誤差雑音の計算の処理を示すフローチ
ャートである。
【図10】絶対位置雑音の計算の処理を示すフローチャ
ートである。
【図11】システムが非線形であると考えての、誤差共
分散Pの予測計算の処理を示すフローチャートである。
【図12】カルマンフィルタのモデルを示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1 距離センサ 2 相対方位センサ 3 GPS 4 相対軌跡演算部 5 絶対位置演算部 6 カルマンフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−229772(JP,A) 特開 昭63−302317(JP,A) 特開 平7−301541(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 21/00 G01S 5/00 - 5/14

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の方位変化量に応じた信号を出力す
    る相対方位センサと、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段と、 前記相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補
    正量によりオフセット補正して方位変化量を求めるとと
    もにこの方位変化量により車両の方位を特定し、この車
    両の方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距
    離に基づいて車両の位置を検出する位置検出手段と から構成される推測航法手段と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の方位に関す
    る情報を出力するGPSと、 車両の方位誤差を状態量X(t)とし、この誤差の時間
    的変化を与えるプロセス行列φおよび信号生成過程で発
    生する雑音ωにより、状態量X(t+1)をφ・X
    (t)+ωにて関係付ける信号生成過程と、状態量X
    (t)と観測値Y(t)とを、観測行列Hおよび観測過
    程で発生する雑音vにより、観測値Y(t)をH・X
    (t)+vにて関係付ける観測過程を形成するモデルを
    基に、前記推測航法手段における車両の方位に関する情
    報と前記GPSから出力される車両の方位に関する情報
    との差により、上記観測値Y(t)を演算するととも
    に、その演算値を基に上記モデルから状態量X(t)を
    演算する状態量演算手段と、 この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
    両の方位誤差により、前記位置検出手段における車両の
    方位を修正する修正手段と、 を備え、 前記状態量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車
    両の方位誤差雑音を設定する手段を有し、 該方位誤差雑音は前記相対方位センサのゲイン誤差を含
    んで設定されることを特徴とする車両用現在位置検出装
    置。
  2. 【請求項2】 車両の方位変化量に応じた信号を出力す
    る相対方位センサと、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段と、 前記相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補
    正量によりオフセット補正して方位変化量を求めるとと
    もにこの方位変化量により車両の方位を特定し、この車
    両の方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距
    離に基づいて車両の位置を検出する位置検出手段と から構成される推測航法手段と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の方位に関す
    る情報を出力するGPSと、 車両の方位誤差を状態量X(t)とし、この誤差の時間
    的変化を与えるプロセス行列φおよび信号生成過程で発
    生する雑音ωにより、状態量X(t+1)をφ・X
    (t)+ωにて関係付ける信号生成過程と、状態量X
    (t)と観測値Y(t)とを、観測行列Hおよび観測過
    程で発生する雑音vにより、観測値Y(t)をH・X
    (t)+vにて関係付ける観測過程を形成するモデルを
    基に、前記推測航法手段における車両の方位に関する情
    報と前記GPSから出力される車両の方位に関する情報
    との差により、上記観測値Y(t)を演算するととも
    に、その演算値を基に上記モデルから状態量X(t)を
    演算する状態量演算手段と、 この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
    両の方位誤差により、前記位置検出手段における車両の
    方位を修正する修正手段と、 を備え、 前記相対方位センサは車両の左右輪の回転に応じた信号
    を出力する車輪センサであって、 前記状態量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車
    両の方位誤差雑音を設定する手段を有し、 該方位誤差雑音は車輪センサのコーナーでの曲がり過ぎ
    による誤差を含んで設定されることを特徴とする車両用
    現在位置検出装置。
  3. 【請求項3】 車両の方位変化量に応じた信号を出力す
    る相対方位センサと、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段と、 前記相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補
    正量によりオフセット補正して方位変化量を求めるとと
    もにこの方位変化量により車両の方位を特定し、この車
    両の方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距
    離に基づいて車両の位置を検出する位置検出手段と から構成される推測航法手段と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の方位に関す
    る情報を出力するGPSと、 車両の方位誤差を状態量X(t)とし、この誤差の時間
    的変化を与えるプロセス行列φおよび信号生成過程で発
    生する雑音ωにより、状態量X(t+1)をφ・X
    (t)+ωにて関係付ける信号生成過程と、状態量X
    (t)と観測値Y(t)とを、観測行列Hおよび観測過
    程で発生する雑音vにより、観測値Y(t)をH・X
    (t)+vにて関係付ける観測過程を形成するモデルを
    基に、前記推測航法手段における車両の方位に関する情
    報と前記GPSから出力される車両の方位に関する情報
    との差により、上記観測値Y(t)を演算するととも
    に、その演算値を基に上記モデルから状態量X(t)を
    演算する状態量演算手段と、 この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
    両の方位誤差により、前記位置検出手段における車両の
    方位を修正する修正手段と、 を備え、 前記相対方位センサは車両のステアリング操作量に応じ
    た信号を出力するステアリングセンサであって、 前記状態量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車
    両の方位誤差雑音を設定する手段を有し、 該方位誤差雑音は前記ステアリングセンサのセンタずれ
    による誤差を含んで設定されることを特徴とする車両用
    現在位置検出装置。
  4. 【請求項4】 車両の方位変化量に応じた信号を出力す
    る相対方位センサと、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段と、 前記相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補
    正量によりオフセット補正して方位変化量を求めるとと
    もにこの方位変化量により車両の方位を特定し、この車
    両の方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距
    離に基づいて車両の位置を検出する位置検出手段とから
    構成される推測航法手段と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の位置に関す
    る情報を出力するGPSと、 車両の方位誤差および位置誤差を状態量X(t)とし、
    この誤差の時間的変化を与えるプロセス行列φおよび信
    号生成過程で発生する雑音ωにより、状態量X(t+
    1)をφ・X(t)+ωにて関係付ける信号生成過程
    と、状態量X(t)と観測値Y(t)とを、観測行列H
    および観測過程で発生する雑音vにより、観測値Y
    (t)をH・X(t)+vにて関係付ける観測過程を形
    成するモデルを基に、前記推測航法手段における車両の
    方位および位置に関する情報と前記GPSから出力され
    る車両の方位、位置に関する情報とのそれぞれの差によ
    り、上記観測値Y(t)を演算するとともに、その演算
    値を基に上記モデルから状態量X(t)を演算する状態
    量演算手段と、 この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
    両の方位誤差および位置誤差により、前記位置検出手段
    における車両の方位および位置を修正する修正手段と、 を備え、 前記状態量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車
    両の方位誤差雑音および位置雑音を設定する手段を有
    し、 前記位置雑音は前記方位誤差雑音が前記位置雑音に与え
    る影響の最大値を基に設定されることを特徴とする車両
    用現在位置検出装置。
  5. 【請求項5】 車両の方位変化量に応じた信号を出力す
    る相対方位センサと、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段と、 前記相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補
    正量によりオフセット補正して方位変化量を求めるとと
    もにこの方位変化量により車両の方位を特定し、この車
    両の方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距
    離に基づいて車両の位置を検出する位置検出手段とから
    構成される推測航法手段と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の位置に関す
    る情報を出力するGPSと、 車両の方位誤差および位置誤差を状態量X(t)とし、
    この誤差の時間的変化を与えるプロセス行列φおよび信
    号生成過程で発生する雑音ωにより、状態量X(t+
    1)をφ・X(t)+ωにて関係付ける信号生成過程
    と、状態量X(t)と観測値Y(t)とを、観測行列H
    および観測過程で発生する雑音vにより、観測値Y
    (t)をH・X(t)+vにて関係付ける観測過程を形
    成するモデルを基に、前記推測航法手段における車両の
    方位および位置に関する情報と前記GPSから出力され
    る車両の方位、位置に関する情報とのそれぞれの差によ
    り、上記観測値Y(t)を演算するとともに、その演算
    値を基に上記モデルから状態量X(t)を演算する状態
    量演算手段と、 この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
    両の方位誤差および位置誤差により、前記位置検出手段
    における車両の方位および位置を修正する修正手段と、 を備え、 前記状態量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車
    両の方位誤差雑音を設定する手段を有し、 該方位誤差雑音は前記相対方位センサのゲイン誤差を含
    んで設定されることを特徴とする車両用現在位置検出装
    置。
  6. 【請求項6】 車両の方位変化量に応じた信号を出力す
    る相対方位センサと、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段と、 前記相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補
    正量によりオフセット補正して方位変化量を求めるとと
    もにこの方位変化量により車両の方位を特定し、この車
    両の方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距
    離に基づいて車両の位置を検出する位置検出手段とから
    構成される推測航法手段と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の位置に関す
    る情報を出力するGPSと、 車両の方位誤差および位置誤差を状態量X(t)とし、
    この誤差の時間的変化を与えるプロセス行列φおよび信
    号生成過程で発生する雑音ωにより、状態量X(t+
    1)をφ・X(t)+ωにて関係付ける信号生成過程
    と、状態量X(t)と観測値Y(t)とを、観測行列H
    および観測過程で発生する雑音vにより、観測値Y
    (t)をH・X(t)+vにて関係付ける観測過程を形
    成するモデルを基に、前記推測航法手段における車両の
    方位および位置に関する情報と前記GPSから出力され
    る車両の方位、位置に関する情報とのそれぞれの差によ
    り、上記観測値Y(t)を演算するとともに、その演算
    値を基に上記モデルから状態量X(t)を演算する状態
    量演算手段と、 この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
    両の方位誤差および位置誤差により、前記位置検出手段
    における車両の方位および位置を修正する修正手段と、 を備え、 前記相対方位センサは車両の左右輪の回転に応じた信号
    を出力する車輪センサであって、前記状態量演算手段
    は、前記雑音ωとして少なくとも車両の方位誤差雑音を
    設定する手段を有し、 該方位誤差雑音は車輪センサのコーナーでの曲がり過ぎ
    による誤差を含んで設定されることを特徴とする車両用
    現在位置検出装置。
  7. 【請求項7】 車両の方位変化量に応じた信号を出力す
    る相対方位センサと、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段と、 前記相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補
    正量によりオフセット補正して方位変化量を求めるとと
    もにこの方位変化量により車両の方位を特定し、この車
    両の方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距
    離に基づいて車両の位置を検出する位置検出手段とから
    構成される推測航法手段と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の位置に関す
    る情報を出力するGPSと、車両の方位誤差および位置
    誤差を状態量X(t)とし、この誤差の時間的変化を与
    えるプロセス行列φおよび信号生成過程で発生する雑音
    ωにより、状態量X(t+1)をφ・X(t)+ωにて
    関係付ける信号生成過程と、状態量X(t)と観測値Y
    (t)とを、観測行列Hおよび観測過程で発生する雑音
    vにより、観測値Y(t)をH・X(t)+vにて関係
    付ける観測過程を形成するモデルを基に、前記推測航法
    手段における車両の方位および位置に関する情報と前記
    GPSから出力される車両の方位、位置に関する情報と
    のそれぞれの差により、上記観測値Y(t)を演算する
    とともに、その演算値を基に上記モデルから状態量X
    (t)を演算する状態量演算手段と、 この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
    両の方位誤差および位置誤差により、前記位置検出手段
    における車両の方位および位置を修正する修正手段と、 を備え、 前記相対方位センサは車両のステアリング操作量に応じ
    た信号を出力するステアリングセンサであって、 前記状態量演算手段は、前記雑音ωとして少なくとも車
    両の方位誤差雑音を設定する手段を有し、 該方位誤差雑音は前記ステアリングセンサのセンタずれ
    による誤差を含んで設定されることを特徴とする車両用
    現在位置検出装置。
  8. 【請求項8】 車両の方位変化量に応じた信号を出力す
    る相対方位センサと、 車両の移動距離を検出する移動距離検出手段と、 前記相対方位センサからの信号に基づき、オフセット補
    正量によりオフセット補正して方位変化量を求めるとと
    もにこの方位変化量により車両の方位を特定し、この車
    両の方位と前記距離検出手段にて検出した車両の移動距
    離に基づいて車両の位置を検出する位置検出手段とから
    構成される推測航法手段と、 GPS衛星からの衛星電波を受信して車両の位置に関す
    る情報を出力するGPSと、 車両の方位誤差および位置誤差を状態量X(t)とし、
    この誤差の時間的変化を与えるプロセス行列φおよび信
    号生成過程で発生する雑音ωにより、状態量X(t+
    1)をφ・X(t)+ωにて関係付ける信号生成過程
    と、状態量X(t)と観測値Y(t)とを、観測行列H
    および観測過程で発生する雑音vにより、観測値Y
    (t)をH・X(t)+vにて関係付ける観測過程を形
    成するモデルを基に、前記推測航法手段における車両の
    方位および位置に関する情報と前記GPSから出力され
    る車両の方位、位置に関する情報とのそれぞれの差によ
    り、上記観測値Y(t)を演算するとともに、その演算
    値を基に上記モデルから状態量X(t)を演算する状態
    量演算手段と、 この状態量演算手段にて求めた状態量X(t)による車
    両の方位誤差および位置誤差により、前記位置検出手段
    における車両の方位および位置を修正する修正手段と、 を備え、 前記状態量演算手段は、前記複数の誤差の大きさの見積
    もりおよびそれらの誤差の相互相関値から構成される誤
    差共分散行列を計算する手段を有して、前記各誤差の状
    態量を推定するものであることを特徴とする車両用現在
    位置検出装置。
  9. 【請求項9】 前記状態量演算手段は、前記方位誤差が
    所定値以上の時に前記誤差共分散行列のうちの相互相関
    値の全てを0に設定する手段を有することを特徴とする
    請求項8に記載の車両用現在位置検出装置。
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