JP3471289B2 - 切り粉の発生が大幅に抑制された樹脂組成物 - Google Patents

切り粉の発生が大幅に抑制された樹脂組成物

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JP3471289B2 JP2000125082A JP2000125082A JP3471289B2 JP 3471289 B2 JP3471289 B2 JP 3471289B2 JP 2000125082 A JP2000125082 A JP 2000125082A JP 2000125082 A JP2000125082 A JP 2000125082A JP 3471289 B2 JP3471289 B2 JP 3471289B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切り粉の発生が大
幅に抑制された樹脂組成物および製造方法に関する。本
発明の組成物は、電気・電子部品、OA部品、自動車部
品、機械部品などの幅広い分野に使用することができ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンエーテル系樹脂は機械的
性質、電気的性質及び耐熱性が優れており、しかも寸法
安定性が優れるため広い範囲で用いられているが、単独
では成形加工性が劣っており、これを改良するために、
ポリアミド樹脂を配合する技術が特公昭45−997号
に提案され、以後、様々な改良が加えられ現在では非常
に様々な用途に用いられる材料となっている。
【0003】ポリアミド/ポリフェニレンエーテルポリ
マーアロイは、加工時のペレタイジング工程(押出機か
ら出たストランドをペレット状に切断する工程)で、
「切り粉」と呼ばれる切りくずが発生する。特にフィラ
ーを配合した系においては多量に発生する。これら切り
粉は、成形加工場においてペレットドライヤー、成形機
等へのニューマー系、成形機のホッパー部等に付着し、
樹脂の切り替えの際に清掃する必要性が生じ、生産性を
大きく低下させる要因となっており、改善が求められて
いる。
【0004】通常、これら切り粉を取り除くには、ペレ
タイジング工程後にペレット選別機を設置し、ペレット
と分離する方法が一般的に用いられているが、完全に除
去する事は困難であり、市場には切り粉が共存したまま
のペレットが出荷されているのが現状であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した切
り粉の発生という問題点を解消しようとするものであ
る。すなわち、本発明は切り粉の発生を大幅に抑制した
樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため検討を重ねた結果、驚くべき事に、ポリ
アミド樹脂、ポリフェニレンエーテルにアジン染料を添
加することにより、切り粉の発生を極めて抑えた樹脂組
成物が得られることを見いだし、本発明に到達した。す
なわち本発明は、(a)ポリアミド樹脂、(b)ポリフ
ェニレンエーテルの混合物100重量部に対して、
(c)アジン染料0.01〜50重量部、(d)無機フ
ィラー0〜50重量部、(e)衝撃改良材0〜40重量
部を含む事を特徴とする切り粉の発生が大幅に抑制され
た樹脂組成物に関する。また本発明は、(c)アジン染
料を、あらかじめ少量もしくは全量の(a)ポリアミド
樹脂に混合したマスターバッチとして添加する樹脂組成
物の製造方法にも関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明で使用する(a)ポリアミド樹脂の種類とし
ては、ポリマー主鎖に、アミド結合{−NH−C(=
O)−}を有するものであれば、いずれも使用する事が
できる。一般にポリアミド樹脂は、ラクタム類の開環重
合、ジアミンとジカルボン酸の重縮合、アミノカルボン
酸の重縮合などによって得られるがこれらに限定される
ものではない。
【0008】上記ジアミンとしては大別して脂肪族、脂
環式および芳香族ジアミンが挙げられ、具体例として
は、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミ
ン、トリデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘ
キサメチレンジアミン、5−メチルナノメチレンジアミ
ン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4
−ビスアミノメチルシクロヘキサン、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、m−キシリレンジア
ミン、p−キシリレンジアミンが挙げられる。
【0009】ジカルボン酸としては、大別して脂肪族、
脂環式および芳香族ジカルボン酸が挙げられ、具体例と
しては、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカン二酸、1,1,3−トリデカン二酸、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマ−酸な
どが挙げられる。ラクタム類としては、具体的にはε−
カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタ
ムなどが挙げられる。
【0010】また、アミノカルボン酸としては、具体的
にはε−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8
−アミノオクタン酸、9−アミノナノン酸、11−アミ
ノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、13−アミ
ノトリデカン酸などが挙げられる。本発明においては、
これらラクタム類、ジアミン、ジカルボン酸、ω−アミ
ノカルボン酸は、単独あるいは二種以上の混合物にして
重縮合を行って得られる共重合ポリアミド類はいずれも
使用することができる。
【0011】また、これらラクタム類、ジアミン、ジカ
ルボン酸、ω−アミノカルボン酸を重合反応機内で低分
子量のオリゴマ−の段階まで重合し、押出機等で高分子
量化したものも好適に使用することができる。
【0012】特に本発明で有用に用いることのできるポ
リアミド樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド6,
6、ポリアミド4,6、ポリアミド11,ポリアミド1
2,ポリアミド6,10、ポリアミド6,12、ポリア
ミド6/6,6、ポリアミド6/6,12、ポリアミド
6/MXD(m−キシリレンジアミン)、ポリアミド
6,T、ポリアミド6,I、ポリアミド6/6,T、ポ
リアミド6/6,I、ポリアミド6,6/6,T、ポリ
アミド6,6/6,I、ポリアミド6/6,T/6,
I、ポリアミド6,6/6,T/6,I、ポリアミド6
/12/6,T、ポリアミド6,6/12/6,T、ポ
リアミド6/12/6,I、ポリアミド6,6/12/
6,Iなどが挙げられ、複数のポリアミドを押出機等で
共重合化したポリアミド類も使用することができる。こ
れらは、もちろん2種以上組み合わせて使用しても構わ
ない。
【0013】本発明で使用されるポリアミド樹脂の好ま
しい数平均分子量は5,000〜100,000であ
り、より好ましくは10,000〜30,000であ
る。本発明におけるポリアミド樹脂は、分子量の異なる
複数のポリアミド樹脂の混合物であっても良い。例えば
数平均分子量10,000以下の低分子量ポリアミド
と、30,000以上の高分子量ポリアミドとの混合
物、数平均分子量10,000以下の低分子量ポリアミ
ドと、15,000程度の一般的なポリアミドとの混合
物等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0014】ポリアミドの末端基は、ポリフェニレンエ
ーテルとの反応に関与する。ポリアミド樹脂は末端基と
して一般にアミノ基、カルボキシル基を有しているが、
一般的にカルボキシル基濃度がアミノ基濃度を上回る
と、一般的に耐衝撃性が低下し、流動性が向上し、逆に
アミノ基濃度がカルボキシル基濃度を上回ると耐衝撃性
が向上し、流動性が低下する。これらの好ましい比はア
ミノ基/カルボキシル基比で、9/1〜1/9であり、
より好ましくは8/2〜1/9、更に好ましくは6/4
〜1/9である。
【0015】また、末端のアミノ基の濃度としては少な
くとも10ミリ当量/kgであることが好ましい。更に
好ましくは30ミリ当量/kg以上である。これらポリ
アミド樹脂の末端基の調整方法は、当業者には明らかで
あるような公知の方法を用いればよい。例えばポリアミ
ド樹脂の重合時にジアミン類やジカルボン酸類の添加、
モノカルボン酸の添加などが挙げられる。本発明におけ
るポリアミド樹脂は、末端基濃度の異なる複数のポリア
ミド樹脂の混合物であってももちろん構わない。
【0016】また、ポリアミド樹脂の耐熱安定性を向上
させる目的で公知となっている式(1)に示したような
金属系安定剤を使用することもできる。
【化1】
【0017】(式中、Mは銅、ニッケル、スズ及びセリ
ウムからなる群より選ばれる金属イオンを表し、Xはハ
ロゲン化物イオンおよびカルボキシレ−トイオンからな
る群より選ばれるイオン基であり、nは1〜6の整数、
yはMの正イオン電荷を表す整数、zはXの負イオン電
荷を表す整数である) 金属系安定剤の具体例としては、CuI、CuCl2
酢酸銅、ヨウ化カリウム、ステアリン酸セリウム等が挙
げられ、これらは、併用しても構わない。金属系安定剤
の好ましい配合量はポリアミド樹脂の100重量部に対
して、0.001〜1重量部である。
【0018】次に、本発明で使用する(b)ポリフェニ
レンエーテルとは、式(2)の構造単位
【化2】
【0019】〔R1、R4は、それぞれ独立して、水素、
ハロゲン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェ
ニル、ハロアルキル、アミノアルキル、炭化水素オキ
シ、又はハロ炭化水素オキシ(但し、少なくとも2個の
炭素原子がハロゲン原子と酸素原子を隔てている)を表
わし、R2、R3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲ
ン、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、
ハロアルキル、炭化水素オキシ、又はハロ炭化水素オキ
シ(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と
酸素原子を隔てている)を表わす。〕からなり、還元粘
度(0.5g/dl、クロロホルム溶液、30℃測定)
が、0.15〜0.70の範囲であることが好ましく、
さらに好ましくは0.20〜0.60の範囲、より好ま
しくは0.40〜0.55の範囲にあるホモ重合体及び
/または共重合体である。
【0020】このPPEの具体的な例としては、例え
ば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエー
テル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェ
ニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−
1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロ
ロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さら
に2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例
えば、2,3,6−トリメチルフェノールや2−メチル
−6−ブチルフェノール)との共重合体のごときポリフ
ェニレンエーテル共重合体も挙げられる。中でもポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、
2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチル
フェノールとの共重合体が好ましく、さらにポリ(2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)が好まし
い。
【0021】本発明で用いるPPEの製造方法は公知の
方法で得られるものであれば特に限定されるものではな
く、例えば、米国特許第3306874号明細書記載の
Hayによる第一塩化銅とアミンのコンプレックスを触
媒として用い、例えば2,6−ジメチルフェノールを酸
化重合することにより容易に製造でき、そのほかにも米
国特許第3306875号明細書、同第3257357
号明細書及び同第3257358号明細書、特公昭52
−17880号公報及び特開昭50−51197号公報
及び同63−152628号公報等に記載された方法で
容易に製造できる。
【0022】また、本発明で使用するポリフェニレンエ
ーテルには、変性されたポリフェニレンエーテルを含ん
でいても構わない。ここでいう変性されたポリフェニレ
ンエーテルとは、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合
または、三重結合及び少なくとも1個のカルボン酸基、
酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジル基の内
少なくとも1種を分子構造内に有する少なくとも1種の
変性化合物で変性されたポリフェニレンエーテルを指
す。
【0023】該変性されたポリフェニレンエーテルの製
法としては、ラジカル開始剤の存在下、非存在下でポリ
フェニレンエーテルのガラス転移温度以上360℃以下
の範囲の温度で変性化合物と溶融混練し反応させる方
法、ラジカル開始剤の存在下、非存在下で100℃以
上、ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度未満の範
囲の温度でポリフェニレンエーテルを溶融させることな
く変性化合物と反応させる方法、ラジカル開始剤の存在
下、非存在下でポリフェニレンエーテルのガラス転移温
度未満の温度で、ポリフェニレンエーテルと変性化合物
を溶液中で反応させる方法等が挙げられ、これらいずれ
の方法でも構わないが、ラジカル開始剤の存在下、非存
在下でポリフェニレンエーテルのガラス転移温度以上3
60℃の範囲の温度で変性化合物と溶融混練し反応させ
る方法、ラジカル開始剤の存在下、非存在下で100℃
以上、ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度未満の
範囲の温度でポリフェニレンエーテルを溶融させること
なく変性化合物と反応させる方法が好ましい。
【0024】次に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合
または、三重結合及び少なくとも1個のカルボン酸基、
酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジル基の内
少なくとも1種を分子構造内に有する少なくとも1種の
変性化合物について具体的に説明する。分子内に炭素−
炭素二重結合とカルボン酸基、酸無水物基を同時に有す
る変性化合物としては、マレイン酸、フマル酸、クロロ
マレイン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカ
ルボン酸及びこれらの酸無水物などが挙げられる。特に
フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が良好で、無水
マレイン酸が特に好ましい。
【0025】これら不飽和ジカルボン酸のカルボキシル
基がエステルになっているものも、加工温度でエステル
が分解しカルボキシル基に変化するものは使用可能であ
る。分子内に炭素−炭素二重結合とグリシジル基を同時
に有する変性化合物としては、アリールグリシジルエー
テル、グリシジルアクリレ−ト、グリシジルメタアクリ
レ−ト、エポキシ化天然油脂等が挙げられる。分子内に
炭素−炭素二重結合と水酸基を同時に有する変性化合物
としては、アリールアルコール、4−ペンテン−1−オ
ール、1,4−ペンタジエン−3−オールなどの一般式
n2n-3OH(nは正の整数)の不飽和アルコール、
一般式Cn2n-5OH、Cn2n-7OH(nは正の整数)
等の不飽和アルコール等が挙げられる。
【0026】ここに示した変性化合物は、それぞれ単独
で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良
い。また、本発明に使用するポリフェニレンエーテル
は、重合溶媒に起因する有機溶剤が、ポリフェニレンエ
ーテルに対して5重量%未満の量で残存していても構わ
ない。これら重合溶媒に起因する有機溶剤は、重合後の
乾燥工程で完全に除去するのは困難であり、通常数百p
pmから数%の範囲で残存しているものである。ここで
いう重合溶媒に起因する有機溶媒としては、トルエン、
キシレンの各異性体、エチルベンゼン、炭素数1〜5ア
ルコール類、クロロホルム、ジクロルメタン、クロルベ
ンゼン、ジクロルベンゼン等の1種以上が挙げられる。
【0027】また、本発明では、ポリフェニレンエーテ
ル100重量部に対してポリスチレン(シンジオタクチ
ックポリスチレンも含む)及び/または、ハイインパク
トポリスチレンを400重量部を越えない範囲で加えた
ものも含まれる。(a)ポリアミド樹脂と(b)ポリフ
ェニレンエーテルの好ましい量比は、(a)ポリアミド
樹脂が30〜95重量%、(b)ポリフェニレンエーテ
ルが70〜5重量%である。より好ましくは、(a)ポ
リアミド樹脂が40〜90重量%、(b)ポリフェニレ
ンエーテルが60〜10重量%である。ポリフェニレン
エーテルが70重量%を越えると切り粉の発生が増加す
る。
【0028】次に本発明で使用するアジン染料とは、式
(3)に示したフェナンジン環を構造中に含む染料であ
【化3】
【0029】これらの例としては、サフラニンT、イン
ジュリン、ニグロシン、アニリンブラック等が挙げら
れ、インジュリン、ニグロシン、アニリンブラックが好
ましく、インジュリン、ニグロシンが特に好ましい。ア
ジン染料の形状は粉末状もしくは微粉末状であることが
望ましい。アジン染料の配合量は、ポリアミド樹脂とポ
リフェニレンエーテルの混合物100重量部に対して、
0.01〜50重量部であり、好ましくは、0.1〜4
0重量部である。アジン染料の量が0.01重量部を下
回ると切り粉の発生が多くなる。また、50重量部を越
えると耐熱性が低下する。
【0030】また、本発明において、アジン染料の過半
以上が(a)ポリアミド樹脂相中に存在していることが
好ましい。好ましくは75重量%以上、より好ましくは
90重量%以上がポリアミド樹脂相中に存在している事
が望ましい。アジン染料の過半を確実にポリアミド樹脂
相に存在させる為には、アジン染料をあらかじめ、少量
もしくは全量のポリアミド樹脂に混合したマスターバッ
チとして添加する事が望ましい。具体例を挙げると、ア
ジン染料とポリアミド樹脂と溶融混練したマスターペレ
ットとした後、ポリフェニレンエーテルと溶融混練する
方法、アジン染料とポリアミド樹脂粉末を混合し、圧縮
成型した予備混合物をポリフェニレンエーテルと溶融混
練する方法、アジン染料とポリアミド樹脂粉末を混合
し、ヘンシェルミキサー等で粒状にした予備混合物をポ
リフェニレンエーテルと溶融混練する方法等が挙げられ
るが、これらに限定されることはない。
【0031】次に、本発明では、必要に応じて無機フィ
ラーを添加できる。無機フィラーの形状は、針状、繊維
状、板状、鱗片状のフィラーはいずれも使用することが
でき、その例としてはタルク、マイカ、ゾノトライト、
酸化チタン、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ワラ
ストナイト、カオリン、ガラス繊維、ガラスフレーク、
炭素繊維、カーボンウィスカー、ウィスカー、グラファ
イト、カーボンブラック、導電性金属繊維等が挙げられ
る。
【0032】この中で特にタルク、ゾノトライト、ワラ
ストナイト、カオリン、マイカ、ガラス繊維、炭素繊
維、カーボンブラック、チタン酸カリウム、金属繊維が
好ましく、更にゾノトライト、ワラストナイト、ガラス
繊維、炭素繊維、カーボンブラックが最も好ましい。こ
れらは、もちろん2種以上併用しても構わない。これ
ら、無機フィラーは公地の各種カップリング剤及び/ま
たは収束剤を使用して、樹脂との密着性や取り扱い性を
向上させても、もちろん構わない。
【0033】これら、無機フィラーの好ましい量は、ポ
リアミド樹脂、ポリフェニレンエーテルの合計100重
量部に対して100重量部までである。好ましくは0.
1〜60重量部、さらに好ましくは0.5〜50重量部
である。無機フィラーの量が100重量部を越えると、
切り粉の発生が多くなる。また、無機フィラーを配合し
た際においては、(c)アジン染料の量は、無機フィラ
ーの量の2倍量以下が好ましい。より好ましくは1.5
倍量以下である。
【0034】次に本発明で使用できる(e)衝撃改良材
とは、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重合
体、水素添加された芳香族ビニル化合物−共役ジエン化
合物共重合体、エチレンとα−オレフィンの共重合体、
エチレンとα−オレフィンとポリエンの共重合体から選
ばれる1種以上である。
【0035】芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共
重合体とは、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブ
ロックを1個、好ましくは2個以上と共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロックを少なくとも1個含有す
る。また、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物のブ
ロック重合体において芳香族ビニル化合物と共役ジエン
化合物との重量比は、10/90〜90/10であるこ
とが望ましい。より好ましくは、15/85〜80/2
0である。さらに好ましくは15/85〜65/35で
ある。これらは、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合
物との重量比が異なるものを2種以上ブレンドしても構
わない。また、鉱物油等を含有させたものも使用でき
る。
【0036】芳香族ビニル化合物としてはスチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ、これ
らから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、中で
もスチレンが特に好ましい。共役ジエン化合物として
は、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、1,3−ペ
ンタジエン等が挙げられ、これらから選ばれた1種以上
の化合物が用いられるが、中でもブタジエン、イソプレ
ンおよびこれらの組み合わせが好ましい。
【0037】ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、
分岐状あるいは放射状もしくはこれらの組み合わせのい
ずれであっても良く、共役ジエン化合物としてブタジエ
ンを使用する場合は、ポリブタジエンブロック部分のミ
クロ構造は1,2−ビニル含量もしくは1,2−ビニル
含量と3,4−ビニル含量の合計量が5〜80%が好ま
しく、さらには10〜70%が好ましい。芳香族ビニル
化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体の水素添
加物とは、上述の芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合
物のブロック共重合体を水素添加処理することにより、
ジエン化合物を主体とする重合体ブロックの脂肪族二重
結合を0を越えて100%の範囲で制御したものをい
う。
【0038】エチレンとα−オレフィンの共重合体と
は、エチレンと炭素数3〜20個を有する不飽和炭化水
素化合物との共重合体をいい、α−オレフィンとして具
体的にはプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキ
セン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、4−メチルブ
テン−1,4−メチルペンテン−1等が挙げられ、好ま
しいのはプロピレン、ブテン−1、オクテン−1で、中
でもプロピレン、オクテン−1が特に好ましい。エチレ
ンとα−オレフィンの重量比は95/5〜5/95であ
るものが好ましく、さらに好ましくは95/5〜60/
40である。エチレンとα−オレフィンの共重合体のム
ーニー粘度(ML1+4、121℃)は1〜100であ
るものが好ましく、さらには1〜50のものが好まし
い。
【0039】エチレンとα−オレフィンとポリエンの共
重合体のポリエンとは1,4−ヘキサジエン、ジシクロ
ペンタジエン、ノールボルナジエンなどの非共役ジエン
をいう。ポリエンの含有率は0.1〜8%程度が望まし
い。α−オレフィンの定義及びエチレンとα−オレフィ
ンの重量比は上記と同じである。エチレンとα−オレフ
ィンとポリエンの共重合体のムーニー粘度(ML1+
4、121℃)は1〜100であるものが好ましく、さ
らには1〜50のものが好ましい。
【0040】また、本発明においては衝撃改良材の一部
又は全部が、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素
二重結合または、三重結合及び少なくとも1個のカルボ
ン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジ
ル基を有する少なくとも1種の官能化化合物で官能化さ
れた衝撃改良材であっても構わない。ここでいう、官能
化剤とは、変性されたポリフェニレンエーテルで用いた
変性化合物と同じである。
【0041】また、本発明では、組成物の製造の際に相
溶化剤を使用しても構わない。相溶化剤を使用する主な
目的は、ポリアミド−ポリフェニレンエーテル混合物の
物理的性質を改良することである。本発明で使用できる
相溶化剤とは、ポリフェニレンエーテル、ポリアミドま
たはこれら両者と相互作用する多官能性の化合物を指す
ものである。この相互作用は化学的(たとえばグラフト
化)であっても、または物理的(たとえば分散相の表面
特性の変化)であってもよい。いずれにしても得られる
ポリアミド−ポリフェニレンエーテル混合物は改良され
た相溶性を示す。
【0042】本発明の実施の際に使用できるさまざまな
相溶化剤の例としては、以下に説明するように、液体ジ
エンポリマー、エポキシ化合物、酸化ポリオレフィンワ
ックス、キノン類、オールガノシラン化合物、および、
多官能性化合物がある。
【0043】本発明で使用するのに適した液体ジエンポ
リマーとしては、共役ジエンのホモポリマー、ならびに
共役ジエンと、他の共役ジエン、ビニルモノマー(たと
えばスチレンおよびα−メチルスチレン)、オレフィン
(たとえばエチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブ
チレン、ヘキセン−1、オクテン−1およびドデセン−
1)、およびこれらの混合物より成る群の中から選択さ
れた少なくとも1種のモノマーとのコポリマーがあり、
その数平均分子量は150〜10,000、好ましくは
150〜5,000である。これらのホモポリマーおよ
びコポリマーは、たとえば米国特許第4054612
号、第3876721号および第3428699号に記
載の方法によって製造することができる。
【0044】これらポリマーの中には、特に、ポリブタ
ジエン、ポリイソプレン、ポリ(1,3−ペンタジエ
ン)、ポリ(ブタジエン−イソプレン)、ポリ(スチレ
ン−ブタジエン)、ポリクロロプレン、ポリ(ブタジエ
ン−α−メチルスチレン)、ポリ(ブタジエン−スチレ
ン−イソプレン)、ポリ(ブチレン−ブタジエン)、な
どがある。
【0045】本発明で使用するのに適したエポキシ化合
物としては、(1)多価フェノール(たとえばビスフェ
ノールA、テトラブロモビスフェノールA、レゾルシノ
ールおよびヒドロキノン)とエピクロロヒドリンを縮合
させることによって生成するエポキシ樹脂、(2)多価
アルコール(たとえばエチレングリコ−ル、プロピレン
グリコ−ル、ブチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ
−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ペンタエリトリト−
ルおよびトリメチロ−ルエタンなど)とエピクロロヒド
リンを縮合させることによって生成するエポキシ樹脂、
(3)一価のアルコール類と一価のフェノール類のグリ
シジルエーテル化生成物、たとえばフェニルグリシジル
エーテル、ブチルグリシジルエーテルおよびクレジルグ
リシジルエーテル、(4)アミノ化合物のグリシジル誘
導体、たとえばアニリンのジグリシジル誘導体、ならび
に(5)高級オレフィンもしくはシクロアルケンまたは
天然の不飽和油(たとえば大豆)のエポキシ化生成物お
よび前記液体ジエンポリマーのエポキシ化生成物があ
る。
【0046】本発明で使用するのに適した酸化ポリオレ
フィンワックスとは公知であり、その説明およびその製
法は米国特許第3822227号および第375699
9号ならびにドイツ特許公告第3047915号および
第2201862号に記載されている。一般に、これら
はポリオレフィンの酸化または懸濁酸化によって製造さ
れる。
【0047】本発明で使用するのに適したキノン化合物
の特徴は、非置換誘導体の分子内に6員の炭素環を少な
くとも1個有し、環構造内に少なくとも2個のカルボニ
ル基を有し(これらは両方とも同一の環内にあってもよ
いし、または2個以上の環がある場合には異なる環内に
あってもよい。ただし、これらは単環式キノンの1,2
配置または1,4配置に相当する位置を占める)、か
つ、環構造内に少なくとも2個の炭素−炭素二重結合を
もつ(この炭素−炭素二重結合とカルボニルの炭素−酸
素二重結合は環構造内にあって、炭素−炭素二重結合と
カルボニルの炭素−酸素二重結合は互いに共役してい
る)ことである。非置換キノン内に2個以上の環が存在
する場合、これらの環は縮合でも、非縮合でも、あるい
は両者でもよい。非縮合環同士は、直接の炭素−炭素二
重結合または=C−C=のような共役不飽和を有する炭
化水素基によって結合されていてもよい。
【0048】また、置換キノンも本発明の範囲内に入
る。置換が所望の場合置換度は1から置換可能な水素原
子の最大数までとし得る。非置換キノン構造上に存在し
得る各種置換基の例としては、ハロゲン、たとえば塩
素、臭素、フッ素など、炭化水素基、たとえば分枝また
は非分枝で飽和または不飽和のアルキル基、アリール
基、アルキルアリール基およびシクロアルキル基、およ
びこれらのハロゲン化された誘導体、ならびに、ヘテロ
原子、特に酸素、イオウまたはリンを有する類似の炭化
水素基(これらの基はヘテロ原子を介して、たとえば酸
素結合によってキノン環に結合する)がある。
【0049】各種キノン類の例としては、1,2−ベン
ゾキノン、1,4−ベンゾキノン、2,6−ジフェニル
キノン、テトラメチルジキノン、2,2′−ジフェノキ
ノン、4,4′−ジフェノキノン、1,2−ナフトキノ
ン、1,4−ナフトキノン、2,6−ナフトキノン、ク
ロラニル類、2−クロロ−1,4−ベンゾキノン、2,
6−ジメチルベンゾキノンなどを挙げることができる。
本発明の相溶化剤で使用するのに適したオルガノシラン
化合物の特徴は、分子内に、(a)酸素結合を介して炭
素に結合したケイ素原子を少なくとも1個、および
(b)炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合お
よび/またはアミン基とメルカプト基より成る群の中か
ら選択された官能基(ただしこれらの官能基は直接ケイ
素原子に結合することはない)を少なくとも1個有する
ことである。
【0050】このような化合物でC−O−Si成分は通
常ケイ素原子に直接結合したアルコキシル基またはアセ
トキシ基として存在しており、これらアルコキシ基やア
セトキシ基は一般に炭素原子数が15未満であり、ヘテ
ロ原子(たとえば酸素)を含有していてもよい。さらに
また、この化合物中には2個以上のケイ素原子が存在し
ていてもよく、このように多数のケイ素原子が存在する
場合それらは酸素結合(たとえばシロキサン)、ケイ素
結合または二官能性有機基(たとえばメチレン基やフェ
ニレン基)を介して結合している。
【0051】適切なオルガノシラン化合物の例として
は、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−(3
−シクロヘキサニル)エチルトリメトキシシラン、1,
3−ジビニルテトラエトキシシラン、ビニルトリス−
(2−メトキシエトキシ)シラン、5−ビシクロヘプテ
ニルトリエトキシシランおよびγ−メルカプトプロピル
トリメトキシシランがある。次に、本発明の相溶化剤と
して適した多官能性の化合物には3つのタイプがある。
第一のタイプの多官能性化合物は、分子内に、(a)炭
素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合と、(b)
少なくとも1個のカルボン酸基、酸無水物基、酸ハロゲ
ン化物基、無水物基、酸ハロゲン化物無水物基、酸アミ
ド基、酸エステル基、イミド基、アミノ基またはヒドロ
キシ基とを両方とも有するものである。
【0052】このような多官能性化合物の例としては、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン
酸、イタコン酸、マレイミド、マレイン酸ヒドラジド、
ジアミンと無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸など
とから得られる反応生成物、ジクロロ無水マレイン酸、
マレイン酸アミド、不飽和ジカルボン酸(たとえばアク
リル酸、ブテン酸、メタクリル酸、t−エチルアクリル
酸、ペンテン酸、デセン酸、ウンデセン酸、ドデセン
酸、リノール酸など)、
【0053】以上の不飽和カルボン酸のエステル、酸ア
ミドまたは無水物、不飽和アルコール(たとえばアルキ
ルアルコール、クロチルアルコール、メチルビニルカル
ビノール、4−ペンテン−1−オール、1,4−ヘキサ
ジエン−3−オール、3−ブテン−1,4−ジオール、
2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオールお
よび式Cn2n-5OH、Cn2n-7OH、およびCn
2n-9OH(ただし、nは30までの正の整数)のアルコ
ール類)、以上の不飽和アルコールの−OH基(1個ま
たは複数)をNH2基で置き換えて得られる不飽和アミ
ン、ならびに、官能化されたジエンポリマーおよびコポ
リマーがある。これらのうち、本発明の組成物用に好ま
しい相溶化剤のひとつは無水マレイン酸である。このタ
イプの相溶化剤は本組成物のポリフェニレンエーテルと
あらかじめ反応させることが可能である。
【0054】本発明で使用するのに適した第二のグルー
プの多官能性相溶化剤化合物は、(a)式(OR)で表
わされる基(式中、Rは水素またはアルキル基、アリー
ル基、アシル基もしくはカルボニルジオキシ基である)
と、(b)カルボン酸、酸ハロゲン化物、酸無水物、無
水物、酸ハロゲン化物無水物、酸エステル、酸アミド、
イミド、アミノおよびこれらの塩の中から選択された同
じでも異なっていてもよい少なくとも2つの基とを両方
とも有することで特徴付けられる。このグループの相溶
化剤の典型例は、次式で表わされる脂肪族ポリカルボン
酸、酸エステルおよび酸アミドである。
【0055】 (RIO)mR(COORIIn(CONRIIIIVs ここで、Rは炭素原子が2〜20個、好ましくは2〜1
0個で直鎖または分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素であり、
Iは水素または炭素原子1〜10個、好ましくは1〜
6個、最も好ましくは1〜4個のアルキル基、アリール
基、アシル基もしくはカルボニルジオキシ基より成る群
の中から選択され、RIIは各々独立して水素または炭素
原子1〜20個、好ましくは1〜10個のアルキル基も
しくはアリール基より成る群の中から選択され、RIII
とRIVは各々独立して水素または炭素原子1〜10個、
好ましくは1〜6個、最も好ましくは1〜4個のアルキ
ル基もしくはアリール基より本質的に成る群の中から選
択され、mは1に等しく、(n+s)は2以上であり、
好ましくは2か3に等しく、nとsは各々が0以上であ
る。また、(ORI )はカルボニル基に対してαかβで
あり、少なくとも2つのカルボニル基は2〜6個の炭素
原子によって隔てられている。明らかに、RI、RII
III およびRIVはこれらの置換基の炭素原子が6個未
満の場合アリールにはなり得ない。
【0056】適切なポリカルボン酸を例示すると、たと
えば無水物や水和酸などの各種市販形態を含めて、クエ
ン酸、リンゴ酸およびアガリシン酸がある。これらの中
でクエン酸は好ましい相溶化剤のひとつである。本発明
に有用な酸エステルの例としては、たとえば、クエン酸
アセチル、およびクエン酸モノステアリールおよび/ま
たはクエン酸ジステアリールなどがある。本発明で有用
な適した酸アミドとしては、たとえば、N,N′−ジエ
チルクエン酸アミド、N−フェニルクエン酸アミド、N
−ドデシルクエン酸アミド、N,N′−ジドデシルクエ
ン酸アミドおよびN−ドデシルリンゴ酸がある。特に好
ましい誘導体はこれらの塩、たとえばアミンとの塩、そ
して好ましくはアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属
塩である。適切な塩の例としては、リンゴ酸カルシウ
ム、クエン酸カルシウム、リンゴ酸カリウムおよびクエ
ン酸カリウムがある。
【0057】本発明で使用するのに適した第三のグルー
プの多官能性相溶化剤化合物の特徴は、分子内に、
(a)酸ハロゲン化物基、最も好ましくは酸塩化物基
と、(b)カルボン酸基、カルボン酸無水物基および酸
エステル基または酸アミド基、好ましくはカルボン酸基
またはカルボン酸無水物基の少なくとも1個とを両方と
も有することである。このグループに入る相溶化剤の例
としては、トリメリト酸無水物酸塩化物、クロロホルミ
ルコハク酸無水物、クロロホルミルコハク酸、クロロホ
ルミルグルタル酸無水物、クロロホルミルグルタル酸、
クロロアセチルコハク酸無水物、クロロアセチルコハク
酸、トリメリト酸塩化物およびクロロアセチルグルタル
酸を挙げることができる。これらの中でトリメリト酸無
水物酸塩化物が好ましい。さらに、このグループの相溶
化剤はポリフェニレンエーテルの少なくとも一部分とあ
らかじめ反応させることによって相溶化剤をPPE−官
能化コンパウンドとして使用するのが特に好ましい。
【0058】上記相溶化剤は各々米国特許第43150
86号および第4642358号に詳細に記載されてい
る。上記相溶化剤は単独で使用してもよいし、あるいは
それらを任意に組み合わせて使用してもよい。さらに、
これらはメルトブレンドに直接添加してもよいし、ある
いはポリフェニレンエーテルもしくはポリアミドのいず
れか一方もしくは両方または本発明の組成物の製造の際
に使用する他の樹脂状材料とあらかじめ混和しても構わ
ない。
【0059】これら、相溶化剤の好ましい量は、ポリア
ミド−ポリフェニレンエーテル混合物100重量部に対
して0.01〜20重量部であり、より好ましくは0.
1〜10重量部である。
【0060】本発明では、上記した成分のほかに、本成
分の効果を損なわない範囲で必要に応じて付加的成分、
例えば、ポリエステル等の他の熱可塑性樹脂、他の無機
充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤
(ハロゲン化された樹脂、シリコーン系難燃剤、水酸化
マグネシウム、水酸化アルミニウム、有機燐酸エステル
化合物、ポリ燐酸アンモニウム、赤燐など)、滴下防止
効果を示すフッ素系ポリマー、可塑剤(オイル、低分子
量ポリオレフィン、ポリエチレングリコール、脂肪酸エ
ステル類等)三酸化アンチモン等の難燃助剤、PA用造
核剤、各種過酸化物、スリップ剤、各種染顔料、離型剤
等を添加しても構わない。もちろんこれらを2種以上併
用して使用することも可能である。
【0061】本発明の樹脂組成物の製造方法として、例
えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、ニーダー、ブ
ラベンダープラストグラフ、バンバリーミキサー等によ
る加熱溶融混練方法が挙げられるが、中でも二軸押出機
を用いた溶融混練法が最も好ましい。この際の溶融混練
温度は特に限定されるものではないが、通常240〜3
60℃の中から好適な樹脂組成物が得られる条件を任意
に選ぶことができる。このようにして得られる本発明の
樹脂組成物は、従来より公知の種々の方法、例えば、射
出成形、押出成形、中空成形により各種部品の成形体と
して成形できる。
【0062】本発明の組成物は、例えばオートバイ・自
動車の内外装部品、電気・電子機器の内外装部品等のあ
らゆる用途に好適に利用することができる。以下、本発
明を実施例に基づいて説明する。
【0063】(調製例1) ※アジン化合物マスターペレットの作成 上流側に1カ所と、押出機中央部に1カ所の供給口を有
する二軸押出機[ZSK−25:ウェルナー&フライデ
ラー社製(ドイツ)]のシリンダー温度を280℃に設
定し、上流側供給口(以下Top−Fと略記)より、ポ
リアミド樹脂成分として、ポリアミド66[JIS−K
6810に準拠して測定した相対粘度が2.89、末端
アミノ基濃度が52ミリ等量/kg、末端カルボキシル
基濃度が75ミリ等量/kg](以下PAと略記)を8
kg/hで定量的に供給し、押出機中央部供給口(以下
Side−Fと略記)より、アジン染料[ヌビアンブラ
ック PA−9801(オリエント化学社製)]を2k
g/hで定量的に供給し、溶融混練し、ペレット化し
た。
【0064】このときのスクリュー回転数は300回転
/分であり、また、揮発成分除去のため、Top−Fと
Side−Fの間に真空ベントを取り付け、真空吸引を
行った。このアジン化合物マスターペレット(アジン染
料含有濃度20wt%)を単にMBと略記する。
【0065】
【実施例1】上流側に1カ所と、押出機中央部とダイに
近い下流側の2カ所に供給口を有する二軸押出機[ZS
K−40:ウェルナー&フライデラー社製(ドイツ)]
のダイに近い下流側供給口(以下Side−2と略記)
を塞ぎ、シリンダー温度を上流側供給口(以下Top−
Fと略記)より押出機中央部供給口(以下Side−1
と略記)までを320℃、Side−1よりダイまでを
280℃に設定し、Top−Fより2,6−ジメチルフ
ェノールを酸化重合して得られた還元粘度(0.5g/
dlクロロホルム溶液、30℃測定)0.52のポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(以下PPEと略記)を40重量部と、相溶化剤として
無水マレイン酸(以下MAHと略記)を0.3重量部と
をドライブレンドしたものを、ロスインウェイト式重量
フィーダーを用いて20.15kg/hで定量的に供給
し、Side−Fより、PAを60重量部とアジン染料
を2重量部とをドライブレンドしたものを、ロスインウ
ェイト式重量フィーダーを用いて31kg/hの量で定
量的に供給し、溶融混練した。
【0066】このときのスクリュー回転数は300回転
/分であり、また、揮発分除去のためSide−Fの直
前および、Side−Fとダイの間の2カ所に真空ベン
トを取り付け、真空吸引を行った。押出機の出口に水槽
(ストランドバス)とペレタイザーを設置し、水槽を経
た後のペレタイザー手前のストランドの直径が2mm〜
3mmになるように、ペレタイザーの引き取り速度を調
節した。この時、ストランドを水槽に浸漬する長さを1
00cmにした。なお、水温は13℃であった。このと
きの、ペレタイザーから出てきたペレットを約100g
取り、これを精秤した。この値をW1とする。
【0067】次いで、この精秤したペレタイザーから出
てきたペレットを20メッシュの金網状に広げて、よく
振とうし、ペレットと切り粉を分別した後、金網上に残
ったペレットを精秤した。この値をW2とする。これ
ら、W1とW2より下式を用いて、切り粉の割合(W
%)を算出した。 W%=(1−W2/W1)×100 組成及びW%の値を表1に記載した。
【0068】
【実施例2】実施例1と同条件の押出機を用いて、To
p−FよりPPEを40重量部と、MAHを0.3重量
部及び、衝撃改良材として水素添加スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体[クレイトンG1651:クレイト
ンポリマー(株)製](以下HTRと略記)を10重量
部とドライブレンドしたものを、25.15kg/hで
供給し、Side−Fより、PAを60重量部とアジン
染料を2重量部とをドライブレンドしたものを、31k
g/hの量で供給し、溶融混練した。
【0069】実施例1と同様にペレタイザー手前のスト
ランドの直径が2mm〜3mmになるように、ペレタイ
ザーの引き取り速度を調節し、ペレタイザーから出てき
たペレットから、W%を算出した。組成及びW%を表1
に記載した。
【0070】
【実施例3】実施例1で用いた押出機の、塞いでいたS
ide−2を供給できる状態にし、Top−FよりPP
E40重量部とMAH0.3重量部とHTR10重量部
とをドライブレンドして、20.15kg/hの量で供
給し、Side−1よりPA60重量部とアジン染料を
2.5重量部とをドライブレンドしたものを、31.2
5kg/hの量で供給し、Side−2よりポリアクリ
ロニトリル系炭素繊維[FORTAFIL F243:
アクゾノーベル社製(アメリカ)](以下CFと略記)
を5kg/hの量で供給し、溶融混練した。
【0071】実施例1と同様にペレタイザー手前のスト
ランドの直径が2mm〜3mmになるように、ペレタイ
ザーの引き取り速度を調節し、ペレタイザーから出てき
たペレットから、W%を算出した。組成及びW%を表1
に記載した。
【0072】
【実施例4】実施例3と同条件の押出機を用いて、To
p−FよりPPE30重量部とMAH0.3重量部とH
TR10重量部とをドライブレンドして、20.15k
g/hの量で供給し、Side−1よりPA60重量部
とアジン染料を2.5重量部とをドライブレンドしたも
のを、36.25kg/hの量で供給し、Side−2
よりCFを5kg/hの量で供給し、溶融混練した。
【0073】実施例1と同様にペレタイザー手前のスト
ランドの直径が2mm〜3mmになるように、ペレタイ
ザーの引き取り速度を調節し、ペレタイザーから出てき
たペレットから、W%を算出した。組成及びW%を表1
に記載した。
【0074】
【実施例5】実施例1と同じ条件の押出機のTop−F
よりPPE40重量部とMAH0.3重量部とをドライ
ブレンドして、20.15kg/hの量で供給し、Si
de−1よりPA52重量部とMBを10重量部とをド
ライブレンドしたものを、31kg/hの量で供給し、
溶融混練した。実施例1と同様にペレタイザー手前のス
トランドの直径が2mm〜3mmになるように、ペレタ
イザーの引き取り速度を調節し、ペレタイザーから出て
きたペレットから、W%を算出した。組成及びW%を表
1に記載した。
【0075】
【表1】
【0076】
【比較例1】Side−1より添加するアジン染料を除
き、Side−1供給量を30kg/hに変えた以外
は、すべて、実施例1と同様にして、W%を算出した。
組成及びW%を表2に記載した。
【0077】
【比較例2】Side−1より添加するアジン染料を除
き、Side−1供給量を30kg/hに変えた以外
は、すべて、実施例2と同様にして、W%を算出した。
組成及びW%を表2に記載した。
【0078】
【比較例3】Side−1より添加するアジン染料を除
き、Side−1供給量を30kg/hに変えた以外
は、すべて、実施例3と同様にして、W%を算出した。
組成及びW%を表2に記載した。
【0079】
【比較例4】Side−1より添加するアジン染料を除
き、Side−1供給量を35kg/hに変えた以外
は、すべて、実施例1と同様にして、W%を算出した。
組成及びW%を表2に記載した。
【0080】
【表2】
【0081】
【発明の効果】本発明の組成物は、ポリアミド樹脂とポ
リフェニレンエーテル混合物にアジン染料を配合するこ
とにより、切り粉の発生を1/20以下に抑制できるこ
とが判る。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリアミド樹脂と(b)ポリフェ
    ニレンエーテルの混合物100重量部に対して、(c)
    アジン染料0.01〜50重量部、(d)無機フィラー
    0〜100重量部、(e)衝撃改良材0〜40重量部を
    含む事を特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)ポリアミド樹脂と(b)ポリフェ
    ニレンエーテルの混合物が(a)ポリアミド樹脂30〜
    95重量%、(b)ポリフェニレンエーテル70〜5重
    量%である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (d)無機フィラーの含有量が(a)ポ
    リアミド樹脂と(b)ポリフェニレンエーテルの合計1
    00重量部に対して0.1〜60重量部である請求項1
    又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (d)無機フィラーを含有する請求項1
    〜3のいずれかに記載の樹脂組成物であって、(c)ア
    ジン染料の添加量が、(d)無機フィラーの量の2倍以
    下である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (c)アジン染料がインジュリン、ニグ
    ロシンから選ばれる1種以上である請求項1〜4のいず
    れかに記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (d)無機フィラーを含有する請求項1
    〜5のいずれかに記載の樹脂組成物であって、(d)無
    機フィラーが、タルク、ゾノトライト、ワラストナイ
    ト、カオリン、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維、カーボ
    ンブラック、チタン酸カリウム、金属繊維から選ばれる
    1種以上である請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】 (e)衝撃改良材を含有する請求項1〜
    6のいずれかに記載の樹脂組成物であって、(e)衝撃
    改良材が、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物共重
    合体、水素添加された芳香族ビニル化合物−共役ジエン
    化合物共重合体、エチレンとα−オレフィンの共重合
    体、エチレンとα−オレフィンとポリエンの共重合体か
    ら選ばれる1種以上である請求項1〜6記載の樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】 (e)衝撃改良材を含有する請求項1〜
    7のいずれかに記載の樹脂組成物であって、(e)衝撃
    改良材の一部又は全部が、少なくとも1個の炭素−炭素
    二重結合または、三重結合及び少なくとも1個のカルボ
    ン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジ
    ル基の内少なくとも1種を分子構造内に有する少なくと
    も1種の官能化化合物で官能化された衝撃改良材である
    請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (c)アジン染料が、主として(a)ポ
    リアミド樹脂相中に存在する請求項1〜8のいずれかに
    記載の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 (c)アジン染料を、あらかじめ少量
    もしくは全量の(a)ポリアミド樹脂に混合したマスタ
    ーバッチとして添加する請求項1〜9のいずれかに記載
    の樹脂組成物の製造方法。
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