JP3471103B2 - 自動車用排気ガス逆流安全装置 - Google Patents

自動車用排気ガス逆流安全装置

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JP3471103B2
JP3471103B2 JP32958494A JP32958494A JP3471103B2 JP 3471103 B2 JP3471103 B2 JP 3471103B2 JP 32958494 A JP32958494 A JP 32958494A JP 32958494 A JP32958494 A JP 32958494A JP 3471103 B2 JP3471103 B2 JP 3471103B2
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    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/88Optimized components or subsystems, e.g. lighting, actively controlled glasses

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の排気ガスの逆
流による一酸化炭素ガス中毒に対する安全を図る自動車
用排気ガス逆流安全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車は、業務用としても家庭用
としても広く普及されている。通常、自動車のフロント
側には、図7に示すように、外部からの空気を車室内3
に導入する空気導入用通路5が形成されており、この通
路5には外気導入用ダンパ6が開閉自在に設けられてい
る。また、空気導入用通路5から導入された外気を車室
内3に拡散させたり、車室内3の空気を循環させるため
に、ブロア4と呼ばれるファンが設けられている。
【0003】前記外気導入用ダンパ6は、例えば手動操
作により開閉切り換えが行われるようになっており、外
気導入用ダンパ6を開としてブロア4をオンとしたとき
(外気導入操作を行ったとき)に、外部からの空気が自
動車の車室内3に導入され、また、外気導入用ダンパ6
を閉としてブロア4をオンとする(内部空気循環操作を
行う)と、自動車室内3の空気が内部循環されるように
なっている。なお、ブロア4をオフとしたときには、外
気導入用ダンパ6が開閉いずれの状態であっても、上記
外部空気の導入や空気の内部循環は行われない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、自動
車の走行停止中に、自動車の排気ガス中のCOガス(一
酸化炭素ガス)が逆流して車室内3に流入することによ
る一酸化炭素中毒の事故がたびたび発生している。
【0005】この事故は、例えば、古くなった自動車等
において、マフラーの穴あき等から漏れた排気ガスがボ
ディの隙間から自動車の車室内3に流入し、このとき、
自動車のブロア4がオフとなっていたり、あるいは、ブ
ロア4がオンとなっていても外気導入用ダンパ6が閉の
状態となっているときには、車室内3に外部からの空気
が導入されずに、前記排気ガス中のCOガスが血液中の
ヘモグロビンと結合することにより、車室内3の人が一
酸化炭素中毒になると考えられており、この中毒により
車室内3の人が死に至ることも多く、非常に問題であっ
た。
【0006】本発明は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、自動車の排気ガスが
自動車の車室内に逆流することによる車室内の人の一酸
化炭素中毒事故を防止することができる自動車用排気ガ
ス逆流安全装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は次のように構成されている。すなわち、本発
明は、自動車の車室内のCOガスを検出するCO検出セ
ンサ、該CO検出センサにより検出した車室内のCO
ガス濃度が予め与えられた1つ以上のCO安全動作の設
定基準値に達したときには前記設定基準値に対応する信
号を出力する安全動作信号出力手段と、前記CO検出セ
ンサにより検出されたCOガス濃度が前記設定基準値と
して与えられたエンジンオフ基準値に達したときには自
動車が走行中でないことを確認して自動車のエンジンを
オフとするCO安全動作を行うエンジンオフ指令手段と
が設けられるとともに、前記エンジンオフ指令手段によ
りエンジンオフの安全動作が行われた後にエンジンオン
のキー操作がされたときにはCO検出センサにより検出
される車室内のCOガス濃度が前記エンジンオフ基準値
に達していてもエンジンをスタートさせて自動車の走行
継続を可能としたことを特徴として構成されている。
【0008】また、設定基準値として空気導入基準値が
与えられており、CO検出センサにより検出したCOガ
ス濃度が前記空気導入基準値に達したときには自動車の
ブロアをオンとし、かつ、外気導入用ダンパを開として
自動車外の空気をブロアを介して車室内に導入するCO
安全動作を行う空気導入制御手段を設けたこと、前記設
定基準値として警報報知基準値が与えられており、CO
検出センサにより検出したCOガス濃度が前記警報報知
基準値に達したときには警報報知によるCO安全動作を
行う警報手段を設けたこと、自動車にはウィンド開信号
を受けて自動的に窓の開動作を行うパワーウィンド機構
が設けられており、前記設定基準値として窓開動作開始
基準値が与えられており、CO検出センサにより検出し
たCOガス濃度が前記窓開動作開始基準値に達したとき
には前記パワーウィンド機構にウィンド開信号を加えて
自動車の窓を自動的に開動作させるCO安全動作を行う
窓開動作指令手段を設けたことも本発明の特徴的な構成
とされている。
【0009】さらに、前記CO検出センサにより検出し
たCOガス濃度に基づいて、この検出されたCOガス濃
度の雰囲気に晒されたときの血中ヘモグロビンCO濃度
を算出する血中CO濃度算出手段を設け、CO安全動作
の設定基準値を血中ヘモグロビンCO濃度により与える
基準値設定部を設け、前記血中CO濃度算出手段により
算出された血中ヘモグロビンCO濃度が基準値設定部に
与えられたCO安全動作の設定基準値に達したときに対
応するCO安全動作を行う構成としたことも本発明の特
徴的な構成とされている。
【0010】
【作用】上記構成の本発明において、CO検出センサに
より自動車の車室内のCOガス濃度が検出され、この検
出したCOガス濃度に基づいて、あるいは、この検出し
たCOガス濃度の雰囲気に晒されたときの血中ヘモグロ
ビンCO濃度に基づいて、これらの濃度が予め与えられ
たCO安全動作の設定基準値に達したときに、設定基準
値に対応した信号が安全動作信号出力手段により出力さ
れ、以下のようなCO安全動作が行われる。
【0011】前記濃度が空気導入基準値に達したときに
は、空気導入制御手段により、自動車のブロアがオンと
され、かつ、外気導入用ダンパが開とされ、自動車外の
空気がブロアを介して車室内に導入されるCO安全動作
が行われる。また、前記濃度が警報報知基準値に達した
ときには、警報手段により、警報報知によるCO安全動
作が行われる。また、前記濃度が窓開動作開始基準値に
達したときには、窓開動作指令手段により、自動車に設
けられているパワーウィンド機構にウィンド開信号が加
えられ、自動車の窓が自動的に開動作されるCO安全動
作が行われる。さらに、前記濃度がエンジンオフ基準値
に達したときは、エンジンオフ指令手段により、自動車
が走行中でないことが確認された後に、自動車のエンジ
ンがオフとされるCO安全動作が行われる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の自動車用排気ガス逆流安全装置
は、排気ガスが車室内3に逆流したときのCOガスに対
する安全を図る装置であり、この本実施例の装置が設け
られている自動車は、図7に示した従来の自動車と同様
の自動車であり、自動車のフロント側には、空気導入用
通路5と外気導入用ダンパ6とブロア4とが設けられて
いる。また、この自動車にはウィンド開信号を受けて、
自動的に窓の開動作を行うパワーウィンド機構と、自動
車の速度を検出する車速センサも設けられている。
【0013】図1には、本発明に係わる自動車用排気ガ
ス逆流安全装置(以下、安全装置という)の一実施例の
要部構成がブロック図により示されている。同図に示す
ように、安全装置30は、COセンサ11、単位時間平均C
O検出部12、比率算出積算部13、比較判断部14、基準値
設定部15、減衰補正部16、空気導入制御手段18、警報出
力部19、窓開動作指令手段20、エンジンオフ指令手段2
1、警報装置22を有して構成されている。
【0014】COセンサ11は、自動車の車室内3のCO
ガス濃度を検出するCO検出センサとして機能するもの
であり、車室内3の所望位置に設けられており、検出し
たCOガス濃度を単位時間平均CO検出部12に加える。
【0015】本実施例では、単位時間平均CO検出部12
と比率算出積算部13により、前記COセンサ11により検
出したCOガス濃度に基づいて、この検出されたCOガ
ス濃度に晒されたときの血中ヘモグロビンCO濃度を算
出する血中CO濃度算出部が構成されており、単位時間
平均CO検出部12は、単位検出時間t毎の平均のCO濃
度を検出するものである。例えば、単位検出時間tを10
秒としたとき、単位時間平均CO検出部12は、1秒毎に
COセンサ11からのCO検出値をサンプリングし、その
サンプリング値を単純に又は重み付けして平均した値を
その単位検出時間tのCO濃度とし、このCO濃度検出
値を比率算出積算部13に加える。
【0016】比率算出積算部13は、次に述べる重み付け
比率ERと、この重み付け比率ERの積算値TRを求め
る。図6には、室内で人が一定濃度のCOガスを含む雰
囲気中に晒されたときの、血中COヘモグロビン(一酸
化炭素と結合した血液中ヘモグロビン)の増加状態が時
間との関係で示されているが、このグラフから明らかな
ように、空気中のCO濃度によって血中に取り込まれる
COの割合は異なっており、また、エンジン燃焼に際
し、排気ガス中に出るCOガスの濃度は時間的に変動し
ている。本発明はこのような事情に鑑み、車室内3に逆
流する排気ガス中のCO濃度を単位検出時間t毎に検出
し、各単位検出時間t毎に血中に取り込まれるCOの量
を積算し、血中ヘモグロビンCO濃度(一酸化炭素と結
合した血液中ヘモグロビンの濃度)のより正確な判断を
行うことにより、COガス中毒に対する安全精度を高め
るように構成している。
【0017】なお、表1には、血中ヘモグロビンCO濃
度に応じて引き起こされる一酸化炭素中毒の症状が示さ
れており、この表から分かるように、血中ヘモグロビン
CO濃度によって様々な症状が引き起こされ、一酸化炭
素と結合したヘモグロビンが血液中のヘモグロビンの25
%を越えると危険な状態に至る。この危険な状態に至る
時間は、雰囲気中のCOガス濃度が高い場合には短い時
間で到達し、COガス濃度が低い場合でもそのCOガス
を含む雰囲気中に長い時間晒されることにより、一酸化
炭素と結合したヘモグロビン濃度が徐々に増加し、一定
時間経過後には危険な状態に至る。
【0018】
【表1】
【0019】前記重み付け比率ERの算出に際し、ま
ず、単位検出時間tで検出されたCO濃度の雰囲気中に
人が晒されたときに、血中ヘモグロビンCO濃度が予め
与えられる危険基準濃度に達する時間Tを与えられたデ
ータにより求める。この危険基準濃度に至る時間Tを求
めるデータは図4に示す血中ヘモグロビンCO濃度の時
間を変数とするシミュレーショングラフに基づいて作成
される。
【0020】図4の(a)は常時1000ppm のCOガスが
密閉室内に供給されるときに、その室内の人の血中ヘモ
グロビンCO濃度の増加状態を時間の関数で示したグラ
フであり、このグラフにより、通常危険濃度の基準とし
て設定される血中ヘモグロビン濃度25%に達する時間は
約24分として求められ、これよりも血中ヘモグロビン濃
度が低い、より安全な10%濃度に達する時間は約13.5分
として求められる。同図の(b)は常時2000ppm のCO
ガスが密閉室内に供給されるときの血中ヘモグロビンC
O濃度の増加状態を示したもので、血中ヘモグロビンC
O濃度25%になるのに約14.5分で達し、10%濃度になる
のに約7.5 分で到達する。同図の(c)は常時3000ppm
のCOガスが密閉室内に供給されたときの血中ヘモグロ
ビンCO濃度の増加状態を示したもので、このときに
は、血中ヘモグロビンCO濃度25%になるのに11分で達
し、10%濃度になるのに約5.5 分で到達する。
【0021】この血中ヘモグロビンCO濃度の危険基準
濃度を設定する場合、通常の採用値である25%に設定し
てもよいが、本実施例では、より安全を図るために、血
中ヘモグロビンCO濃度の危険基準濃度を10%に設定し
ている。図4の(a),(b),(c)のシミュレーシ
ョングラフに基づき、図5に示すように、横軸に車室内
3のCO量、縦軸に危険基準濃度に達するまでの時間T
とした座標に、各CO量と、そのCO量に対する危険基
準濃度になる時間Tの値をプロットし、そのプロット点
を結ぶことにより、任意の検出CO濃度に対する時間T
を求めるグラフデータが作成され、このデータが比率算
出積算部13に与えられている。
【0022】なお、図4のシミュレーショングラフで、
COガスが3000ppm のときには血中ヘモグロビンCO濃
度が危険基準濃度になる時間Tは約5.5 分となってお
り、図5のグラフデータの排気COガス3000ppm では約
0.5 分となっており、両者の値が一致していない。この
実施例では、COガス濃度が3000ppm となる場合は非常
に異常で危険状態であり、安全を担保すると共に、グラ
フデータを直線として簡単に演算できるように排気CO
濃度が1000ppm と2000ppm のシミュレーショングラフの
2点W1 ,W2 を結んだグラフを採用して、図5に示す
グラフデータとしている。このグラフデータを与える場
合、直線ではなく回帰グラフを求めることも可能であ
り、重み付けした曲線グラフを採用して、これをグラフ
データとすることもできる。
【0023】前記図5のグラフデータに基づき、比率算
出積算部13は単位時間平均CO検出部12から加えられる
単位検出時間当たりのCO濃度からそのCO濃度に晒さ
れたときに血中ヘモグロビンCO濃度が10%の危険基準
濃度になる時間Tを求める。次に、単位検出時間tと危
険濃度に至る時間Tとの比t/Tを重み付け比率ERと
して算出する。この比率ERは、検出CO濃度の雰囲気
中に晒されたとき、危険基準濃度に達する時間Tのう
ち、tの時間が既に費やされ、残りT−tしか、そのC
O濃度に対して安全の余裕時間がないことを示す。そし
て、比率算出積算部13は、単位検出時間t毎に単位時間
平均CO検出部12から加えられるCO濃度の検出値に基
づき、重み付け比率ERとその重み付け比率ERの積算
値を求める。
【0024】このように、単位検出時間t毎に重み付け
比率ERを積算することにより、各CO濃度の雰囲気中
に晒されたときのトータルの血中ヘモグロビンCO濃度
の危険基準濃度に対する割合が求められる。この重み付
け比率の積算値が1になったときに、血中ヘモグロビン
CO濃度は危険基準濃度である10%になることを意味す
る。この重み付け比率ERの値と重み付け比率ERの積
算値TRは比較判断部14に加えられる。
【0025】比較判断部14には、重み付け比率ERの積
算値TRに対応する1つ以上のCO安全動作の設定基準
値が基準値設定部15から加えられるようになっており、
基準値設定部15には自動車外の空気をブロア4を介して
車室内3に導入するCO安全動作を行う基準値(空気導
入基準値)と、警告ランプやブザーを用いた警報報知に
よる各CO安全動作の基準値(第1、第2の警報報知基
準値)と、パワーウィンド機構9にウィンド開信号を加
えて自動車の窓10を自動的に開動作させるCO安全動作
の基準値(窓開動作基準値)と、自動車が走行中でない
ことを確認して自動車のエンジンをオフとするCO安全
動作の基準値(エンジンオフ基準値)とが与えられてい
る。また、基準値設定部15には、重み付け比率ERに対
応して、前記全てのCO安全動作を行うためのER上限
判断基準値も与えられるようになっている。
【0026】比較判断部14は、比率算出積算部13から加
えられる重み付け比率ERの値を、基準値設定部15から
加えられるER上限判断基準値とを比較判断し、また前
記比率算出積算部13から加えられる重み付け比率ERの
積算値TRと、基準値設定部15から加えられる空気導入
基準値等の各CO安全動作の基準値とを比較して信号を
出力する安全動作信号出力手段として機能判断するもの
である。具体的には、重み付け比率ERの積算値TRが
空気導入基準値に達したときには空気導入制御手段18に
動作開始信号を加え、同様に積算値TRが、第1、第2
の警報報知基準値に達したときにはそれぞれ、第1、第
2の動作開始信号を警報出力部19に加え、窓開動作開始
基準値に達したときには窓開動作指令手段20に動作開始
信号を加え、エンジンオフ基準値に達したときには、エ
ンジンオフ指令手段21に動作開始信号を加える。また、
比較判断部14は、重み付け比率ERの値がER上限判断
基準値を越えたときには、空気導入制御手段18と、警報
出力部19と、窓開動作指令手段20と、エンジンオフ指令
手段21とに動作開始信号を加える。
【0027】空気導入制御手段18は、比率算出積算部13
により算出される重み付け比率ERの値が予め与えられ
たER上限判断基準値を越えたときと、比率算出積算部
13により算出される重み付け比率ERの積算値TRの値
が予め与えられた空気導入基準値に達したときには、自
動車のブロア4をオンとし、かつ、外気導入用ダンパ6
を開として、自動車外の空気をブロア4を介して車室内
3に導入するCO安全動作を行うものであり、比較判断
部14から動作開始信号が加えられたときには、ブロア4
をオンとし、外気導入用ダンパ6を開として、自動車外
の空気を空気導入用通路5とブロア4を介して車室内3
に導入する。
【0028】警報出力部19は、比率算出積算部13により
算出される重み付け比率ERの値が予め与えられたER
上限判断基準値を越えたときと、比率算出積算部13によ
り算出される重み付け比率ERの積算値TRが予め与え
られた警報報知基準値に達したときに、警告ランプやブ
ザー等による警報報知にCO安全動作を行うものであ
り、比較判断部14から第1、第2の動作開始信号が加え
られたときには、警報装置22に警報信号を出力し、第1
の動作開始信号が加えられたときには、警報装置22に設
けられている警告ランプの点灯を行い、第2の動作開始
信号が加えられたときにはブザーによる警報報知を行
う。
【0029】窓開動作指令手段20は、比率算出積算部13
により算出される重み付け比率ERの値が予め与えられ
たER上限判断基準値を越えたときと、重み付け比率E
Rの積算値TRが予め与えられた窓開動作開始基準値に
達したときには、自動車のパワーウィンド機構9にウィ
ンド開信号を加えて、自動車の窓10を自動的に開動作さ
せるCO安全動作を行うものであり、前記比較判断部14
から動作開始信号が加えられたときには、自動車の車速
センサ23により検出される自動車の速度がゼロであるこ
とを確認し、パワーウィンド機構9にウィンド開信号を
加え、パワーウィンド機構9により窓10を自動的に開か
せるようにする。
【0030】エンジンオフ指令手段21は、前記比率算出
積算部13により算出される重み付け比率ERの値がER
上限判断基準値を越えたときと、比率算出積算部13によ
り算出される重み付け比率ERの積算値TRがエンジン
オフ基準値に達したときには、自動車が走行中でないこ
とを確認して自動車のエンジン24をオフとするCO安全
動作を行うものであり、比較判断部14から動作開始信号
が加えられたときには、自動車の車速センサ23により検
出される自動車の速度がゼロであることを確認し、自動
車のエンジン24を停止させる。また、エンジンオフ指令
手段21は、上記エンジンオフのCO安全動作を行うと共
に、減衰補正部16にエンジン24の動作の一時停止信号を
加える。
【0031】減衰補正部16はエンジンオフ指令手段21か
らエンジン24の一時停止信号を受けたときに、エンジン
停止直前の重み付け比率の積算値を減衰補正する。すな
わち、エンジンが一時停止されたときには、その燃焼停
止期間中は、車室内3のCOガスが僅かな隙間を通って
外に漏れることとなり、車室内3のCOガス濃度が減少
する。これを考慮するために、本実施例では、エンジン
停止前の重み付け比率の積算値TRに減衰定数Qをかけ
ている。この減衰定数Qはe-Ktlの式で表され、K はエ
ンジン停止中の一時間当たりの想定換気回数であり、経
験等により例えば0.2 という如く、数値によって与えら
れる。また、tLはエンジン停止時から、次にリセットさ
れて再びエンジン24の運転を開始するまでの時間であ
る。この減衰補正部16により、重み付け比率の積算値は
より現実にあった値に補正される。
【0032】なお、安全装置30には、図示されていない
電源制御回路が設けられており、この電源制御回路によ
り安全装置30の動作がオン・オフされるようになってい
る。具体的には、自動車のキー操作により、アクセサリ
ーキーをオンとすると、安全装置30が起動するようにな
っており、また、アクセサリーキーをオフとしたときに
は、原則的には、安全装置30が停止するようになってい
る。但し、アクセサリーキーがオフとされても、前記比
率算出積算部13により算出される重み付け比率ERの積
算値TRがゼロになっていないときにはこの積算値TR
がゼロになるまでは安全装置30が停止しないように電源
制御回路により制御される。
【0033】本実施例は以上のように構成されており、
次にその具体的な動作について、図2,3のフローチャ
ートおよび図1に基づいて説明する。まず、図2のステ
ップ101 でスタートし、ステップ102 で、アクセサリー
キーがオンとされると、ステップ103 で、安全装置30に
電源が入り、COセンサ11がオンとなり、COセンサ11
のヒートクリーニングが行われる。このヒートクリーニ
ングは、COセンサ11のCO検出素子等を例えば500 ℃
といった高い温度までヒートアップすることにより、素
子に付着しているハイドロカーボン等の付着物を除去
し、それにより、COセンサ11によるCOガス濃度の検
出精度を向上させるものである。このヒートクリーニン
グ終了後に、COセンサ11による車室内3のCOガス濃
度の測定が開始される。
【0034】そして、このCOセンサ11によるCOガス
濃度の検出結果は、単位時間平均CO検出部12に時々刻
々加えられ、ステップ104 で、単位時間平均CO検出部
12により、単位時間毎のCO濃度が検出され、このCO
濃度検出値が比率算出積算部13に加えられ、比率算出積
算部13により、前記重み付け比率ERとその積算値TR
の算出が開始される。
【0035】次に、ステップ105 で、比較判断部14によ
り比率算出積算部13により算出される重み付け比率ER
の値を、基準値選定部15に設定されているER上限判断
基準値と比較し、ERの値がER上限判断基準値を越え
たときにはステップ106 に進み、警報出力部19の警報信
号の出力により、警報装置22の警告ランプを点灯させ、
ブザーによる警報報知を行うと共に、空気導入制御手段
18に空気導入のための動作開始信号を加え、外気導入用
ダンパ6を開とする。そして、ステップ107 で、ブロア
4のスイッチがオンであるか否かを判断し、ブロア4の
スイッチがオフのときには、ステップ108 で、ブロア4
のスイッチをオンとしてブロア4を介して外気が車室内
3に導入される。
【0036】次に、図3のステップ109 で、窓開動作指
令手段20により、自動車の車速センサ23により検出され
る速度がゼロであることを確認した後に、ステップ110
で、自動車の窓10が開いているかどうかを判断し、窓10
が閉じているときには、ステップ111 で、パワーウィン
ド機構9にウィンド開信号を加え、パワーウィンド機構
9により窓10を自動的に開かせ、窓10を全開させる。
【0037】次に、ステップ125 で、エンジンオフ指令
手段21により、自動車の車速センサ23により検出される
速度がゼロであることを再度確認し、ステップ126 でS
Tフラグが1でない(STフラグが立っていない)こと
を確認した後に、ステップ127 でエンジン24をオフと
し、ステップ128 で、STフラグを1とする。
【0038】なお、前記STフラグは、自動車のエンジ
ン24からの排気ガスの逆流が原因ではなく、例えば
ンネル内の事故等によりCOガスがトンネル内に充満
し、そのCOガスが自動車の車室内3に導入されてしま
い、COセンサ11により検出されたようなときに、エ
ンジンオフ指令手段21により、自動車のエンジン24
がオフとされて、自動車がトンネル内から逃げ出すとが
できなくなってしまうといったようなトラブルを防止す
るために立てられるものであり、エンジンオフ指令手段
21によるエンジンオフのCO安全動作が一度終了し
て、エンジン24が一度停止された後に、STフラグが
立てられ、このとき、さらに、人によるキー操作が行わ
れてエンジン24がオンとされたとき等には、たとえ、
前記重み付け比率ER等の値が高くても、即座にエンジ
ン24がスタートされる。
【0039】前記図2のステップ105 で、重み付け比率
ERの値がER上限判断基準値を越えていないと判断さ
れたときには、ステップ112 で、アクセサリーキーがオ
ンであるかどうかが判断され、アクセサリーキーがオン
であることが確認されたときにはステップ113 に進む。
一方、ステップ112 で、アクセサリーキーがオフである
と判断されたときには、ステップ129 に進み、このと
き、警報装置22の警告ランプが点灯していたり、ブザー
による警報報知が行われていたときには、それらをオフ
とし、ステップ130 で、減衰補正部16による前記積算値
TRの減算を行う。
【0040】ステップ113では、前記重み付け比率E
Rの積算値TRが1を越えたときに立てられるTRフラ
ッグが立っている(TRフラッグ=1)かどうかを判断
し、TRフラッグが1のときには、ステップ131で、
警報装置22による警告ランプの点灯とブザーによる警
報報知を行い、TRフラッグが立っていないと判断され
たときには、ステップ114に進む。
【0041】ステップ114 では、重み付け比率ERの積
算値TRが0.7 に達したかどうかが判断される。この0.
7 の値は、空気導入基準値として基準値設定部15に予め
与えられているものであり、TRの値が0.7 未満のとき
には、ステップ132 で、アクセサリーキーがオンである
かどうかが確認され、ステップ132 でアクセサリーキー
がオンのときにはステップ146 に進み、アクセサリーキ
ーがオフのときにはステップ130 に進み、積算値TRの
減算が行われる。
【0042】また、ステップ114 で、前記積算値TRの
値が0.7 以上と判断されたときには、血中ヘモグロビン
CO濃度が空気導入基準値に達したと判断されるため、
比較判断部14から空気導入制御手段18に動作開始信号が
加えられ、ステップ115 で、空気導入制御手段18によ
り、外気導入用ダンパ6を開として自動車外の空気を車
室内3に導入できるようにし、ステップ116 で、ブロア
4のスイッチがオンとなっているかどうかを判断し、ブ
ロア4がオフのときには、ステップ132 でブロア4のス
イッチをオンとして空気導入用通路5からブロア4を介
して空気を導入し、ステップ117 に進む。
【0043】ステップ117 では、重み付け付け比率ER
の積算値TRが0.8 以上かどうかを判断する。この0.8
の値は、第1の警報報知基準値として基準値設定部15に
設定されている値であり、ステップ117 で、積算値TR
の値が0.8 に達していないと判断されたときには、ステ
ップ134 に進み、ステップ134 で、アクセサリーキーが
オンであるか否かを判断し、アクセサリーキーがオンの
ときには再びステップ117 に戻り、アクセサリーキーが
オフのときにはステップ146 に進む。一方、ステップ11
7 で、積算値TRの値が0.8 以上であると判断されたと
きには、血中ヘモグロビンCO濃度が第1の警報報知基
準値に達したと判断されるため、ステップ118 で、警報
出力部19の警報信号の出力により、警報装置22の警告ラ
ンプの点灯が行われる。
【0044】次に、図3のステップ119で、積算値T
Rの値が0.9以上かどうかの判断が行われる。この
0.9の値は、第2の警報報知基準値および、窓開動作
基準値として基準値設定部15に予め与えられているも
のであり、ステップ119で、積算値TRが0.9未満
の値であると判断されたときには、ステップ135で、
アクセサリーキーがオンであるかどうかが判断され、ア
クセサリーキーがオフのときには、ステップ136で、
前記警告ランプの消灯が行われ、ステップ146に進
む。また、ステップ135で、アクセサリーキーがオン
であると判断されたときには、再びステップ119に戻
る。
【0045】また、ステップ119 で、積算値TRの値が
0.9 以上であると判断されたときには、血中ヘモグロビ
ンCO濃度が第2の警報報知基準値に達したと判断され
るため、ステップ120 で、警報出力部19の警報信号の出
力により、警報装置22のブザーがオンとされ、ブザーに
よる警報報知が行われる。また、このとき、空気導入制
御手段18による空気導入動作が確実に行われるように、
ステップ120 、ステップ121 、ステップ137 の動作が行
われる。
【0046】次に、ステップ122 で、窓開動作指令手段
20により、自動車の車速センサ23により検出される速度
がゼロであることを確認し、速度がゼロであると判断さ
れたときには、ステップ138 で、自動車の窓10が開いて
いるかどうかを判断し、窓10が閉じていたときには、ス
テップ139 で、窓開動作指令手段20により、パワーウィ
ンド機構9にウィンド開信号を加え、自動車の窓10を自
動的に全開にする。そして、ステップ138 で、自動車の
窓10が開いていたと判断されたとき、および、ステップ
139 で窓10の全開動作が行われたときには、ステップ12
3 に進む。
【0047】ステップ123では、重み付け比率ERの
積算値TRの値が1.0以上となったかどうかを判断す
る。この1.0の値は、エンジンオフ基準値として基準
値設定部15に予め与えられているものあり、積算値T
Rの値が1.0未満の値のときには、ステップ140
で、アクセサリーキーがオンであるかどうかが判断さ
れ、アクセサリーキーがオフのときには、ステップ14
1で、警報装置22の警告ランプとブザーをオフにし、
ステップ140で、アクセサリーキーがオンと判断され
たときには、再びステップ123に戻る。また、ステッ
プ123で、積算値TRが1.0以上と判断されたとき
には、血中ヘモグロビンCO濃度がエンジンオフ基準値
に達し、極めて危険な状態であると判断されるため、ス
テップ124で、TRフラッグを立て(TRフラッグを
1とし)、ステップ125に進み、前記重み付け比率E
Rの値がER上限判断基準値を越えたときと同様に、ス
テップ125からステップ127の動作により、自動車
が走行中でないことを確認してからエンジン24を停止
させる。
【0048】以上のようにして、エンジンオフ指令手段
21により、自動車のエンジン24が停止させられたときに
は、ステップ144 で、エンジン24がオンであるかどうか
が判断され、エンジンが停止したときには、ステップ14
5 で、減衰補正部16により、TR減算が行われる。そし
て、ステップ142 で、再びアクセサリーキーがオンか否
かが判断され、アクセサリーキーがオンのときにはステ
ップ125 に戻り、アクセサリーキーがオフのときには、
ステップ143 で、警報装置22のブザーおよび警告ランプ
をオフとし、前記STフラグをゼロとし、図2のステッ
プ146 に進む。
【0049】ステップ146 では、重み付け比率ERの積
算値TRがゼロとなったかどうかを判断し、TRがゼロ
となるまでステップ105 からステップ145 までの一連の
動作を繰り返し、積算値TRの値がゼロとなったときに
は、ステップ147 に進み、ステップ147 で、アクセサリ
ーキーがオフであることを確認し、ステップ149 でCO
センサ11の電源をオフとし、前記TRフラッグもゼロと
し、次回の自動車の運転のとき等に、自動車のアクセサ
リーキーがオンとされるまで、COセンサ11を含む安全
装置30の電源もオフとする。なお、ステップ147 で、ア
クセサリーキーがオンであると判断されたときには、ス
テップ148 で、TRフラッグをゼロとし再びステップ10
5 に戻り、ステップ147 で、アクセサリーキーがオフと
されるまでステップ105 からステップ146 までの動作が
繰り返される。
【0050】本実施例によれば、上記動作により、CO
ガス濃度の単位検出時間t毎に検出CO濃度の重み付け
比率ERと、その積算値TRが算出され、この重み付け
比率ERおよびその積算値TRに基づいて、血中ヘモグ
ロビンCO濃度が各CO安全動作の基準値になったか否
かが判断され、この判断結果に基づいて、対応するCO
安全動作が行われるために、車室内3の人の血中ヘモグ
ロビンCO濃度の危険状態を的確に判断し、車室内3に
いる人のCOガス中毒に対する安全対策を非常に的確な
ものとすることが可能となり、車室内3の人の一酸化炭
素中毒事故を確実に防止することができる。
【0051】また、エンジンオフの指令信号が出力され
てエンジン24が一時的に燃焼停止されたときには、その
エンジン停止前の重み付け比率の積算値TRの値が減衰
補正され、この減衰補正された重み付け比率の積算値を
ベースとして、次に燃焼開始以降の単位検出時間t毎の
重み付け比率が積算されていくので、より現実に即した
重み付け比率の積算値TRにより血中ヘモグロビンCO
濃度の危険状態が判断されることとなり、COガス中毒
の安全動作に対する信頼性も高められる。
【0052】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では血中ヘモグロビンCO濃度の危険基準濃度を
10%として設定したが、この危険基準濃度は他の異なる
濃度の値で任意に設定することができる。
【0053】また、上記実施例ではCO濃度の単位検出
時間tを10秒で行っているが、この時間は任意に設定で
きるものであり、また、上記実施例では1秒毎にサンプ
リングされるCOセンサの検出値を平均化し、その平均
値をCO濃度としているが、必ずしも実施例の態様に限
定されるものではない。
【0054】さらに、上記実施例では、CO安全動作の
基準値を血中ヘモグロビンCO濃度により与え、この血
中ヘモグロビンCO濃度を比率算出積算部13により算出
される重み付け比率ERの値およびその積算値TRとし
て求め、例えば、TR=0.7を空気導入基準値とし、T
R=0.8 を第1の警報報知基準値としたが、例えば、T
R=0.6 を空気導入基準値としてもよく、TRの値に対
応する各CO安全動作の基準値は適宜設定されるもので
ある。
【0055】さらに、前記各CO安全動作の設定基準値
は、上記実施例のように、必ずしも血中ヘモグロビンC
O濃度により与えられるとは限らず、COセンサ11によ
り検出したCOガス濃度に対応させて各CO安全動作の
設定基準値を設定し、COガス濃度が予め与えられた空
気導入基準値に達したときには空気導入制御手段による
空気導入のCO安全動作を行い、COガス濃度が予め与
えられた警報報知基準値に達したときには警報報知によ
るCO安全動作を行い、COガス濃度が予め与えられた
窓開動作開始基準値に達したときには自動車の窓を自動
的に開動作させるCO安全動作を行い、COガス濃度が
予め与えられたエンジンオフ基準値に達したときには、
自動車が走行中でないことを確認して自動車のエンジン
24をオフとするCO安全動作を行うといったように、前
記設定基準値に対応するCO安全動作を行うようにして
も構わない。
【0056】さらに、上記実施例では、警報報知による
CO安全動作は、警報装置22に設けられた警告ランプと
ブザーにより別々に行われたが、警報報知によるCO安
全動作は、警告ランプとブザーの両方とにより同時に行
われてもよく、警告ランプやブザー以外の別の手段によ
り警報報知が行われるようにしてもよい。
【0057】さらに、上記実施例では、CO安全動作の
設定基準値として空気導入基準値等の複数の基準値を設
定したが、設定基準値は1つとしてもよく、また、複数
設定するときにも、その設定数は適宜設定されるもので
ある。
【0058】さらに、本発明の自動車用排気ガス逆流安
全装置は、あらゆる車種の自動車に適用されるものであ
り、様々な自動車用の排気ガスの逆流による一酸化炭素
ガスに対する安全装置として広く適用されるものであ
る。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、CO検出センサにより
自動車の車室内のCOガス濃度が検出され、この検出し
たCOガス濃度に基づいて、あるいは、この検出したC
Oガス濃度の雰囲気に晒されたときの血中ヘモグロビン
CO濃度に基づいて、これらの濃度が予め与えられた1
つ以上のCO安全動作の設定基準値に達したときに、各
設定基準値に対応させて、自動車外の空気をブロアを介
して車室内に導入するCO安全動作や、警報報知による
CO安全操作、自動車の窓を自動的に開動作させるCO
安全動作、自動車のエンジンをオフとするCO安全動作
がそれぞれ行われるために、COガス濃度による危険状
態に対して的確なCO安全動作を行うことが可能とな
り、それにより、車室内の人のCOガス中毒事故を防ぐ
ことができる。
【0060】また、CO検出センサにより検出したCO
ガス濃度に基づいて、この検出されたCOガス濃度の雰
囲気に晒されたときの血中ヘモグロビンCO濃度を算出
する血中CO濃度算出手段を設け、CO安全動作の基準
値を血中ヘモグロビンCO濃度により与える基準値設定
部を設け、前記血中CO濃度算出手段により算出された
血中ヘモグロビンCO濃度が基準値設定部に与えられた
CO安全動作の基準値に達したときに対応するCO安全
動作を行う構成とした本発明によれば、CO安全動作を
血中ヘモグロビンCO濃度に基づいて行うことにより、
CO濃度に対する危険判断をより的確、かつ、高精度の
下で行うことができ、COガス中毒に対する安全性をよ
り格段に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用排気ガス逆流安全装置の
一実施例を示すブロック構成図である。
【図2】同実施例の安全動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】図2に続く安全動作を示すフローチャートであ
る。
【図4】密閉室内に一定濃度のCOガスが連続的に供給
されるときの血中ヘモグロビンCO濃度の増加状態を示
すシミュレーションのグラフである。
【図5】所定濃度のCOガスに晒されたときに血中ヘモ
グロビンCO濃度が危険基準濃度になる時間Tを求める
グラフデータである。
【図6】空気中のCO濃度と血中ヘモグロビンCO濃度
との関係を示すグラフである。
【図7】一般的な自動車の外気導入および車室内空気循
環動作の模式説明図である。
【符号の説明】
11 COセンサ 14 比較判断部 15 基準値設定部 18 空気導入制御手段 19 警報出力部 20 窓開動作指令手段 21 エンジンオフ指令手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭58−76408(JP,U) 実開 昭63−72213(JP,U) 実開 昭62−54806(JP,U) 実開 平6−46164(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の車室内のCOガスを検出するC
    O検出センサ、該CO検出センサにより検出した車室
    内のCOガス濃度が予め与えられた1つ以上のCO安全
    動作の設定基準値に達したときには前記設定基準値に対
    応する信号を出力する安全動作信号出力手段と、前記C
    O検出センサにより検出されたCOガス濃度が前記設定
    基準値として与えられたエンジンオフ基準値に達したと
    きには自動車が走行中でないことを確認して自動車のエ
    ンジンをオフとするCO安全動作を行うエンジンオフ指
    令手段とが設けられるとともに、前記エンジンオフ指令
    手段によりエンジンオフの安全動作が行われた後にエン
    ジンオンのキー操作がされたときにはCO検出センサに
    より検出される車室内のCOガス濃度が前記エンジンオ
    フ基準値に達していてもエンジンをスタートさせて自動
    車の走行継続を可能としたことを特徴とする自動車用排
    気ガス逆流安全装置。
  2. 【請求項2】 設定基準値として空気導入基準値が与え
    られており、CO検出センサにより検出したCOガス濃
    度が前記空気導入基準値に達したときには自動車のブロ
    アをオンとし、かつ、外気導入用ダンパを開として自動
    車外の空気をブロアを介して車室内に導入するCO安全
    動作を行う空気導入制御手段を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の自動車用排気ガス逆流安全装置。
  3. 【請求項3】 設定基準値として警報報知基準値が与え
    られており、CO検出センサにより検出したCOガス濃
    度が前記警報報知基準値に達したときには警報報知によ
    るCO安全動作を行う警報手段を設けたことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の自動車用排気ガス逆流安
    全装置。
  4. 【請求項4】 自動車にはウィンド開信号を受けて自動
    的に窓の開動作を行うパワーウィンド機構が設けられて
    おり、設定基準値として窓開動作開始基準値が与えられ
    ており、CO検出センサにより検出したCOガス濃度が
    前記窓開動作開始基準値に達したときには前記パワーウ
    ィンド機構にウィンド開信号を加えて自動車の窓を自動
    的に開動作させるCO安全動作を行う窓開動作指令手段
    を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請
    求項3記載の自動車用排気ガス逆流安全装置。
  5. 【請求項5】 CO検出センサにより検出したCOガス
    濃度に基づいて、この検出されたCOガス濃度の雰囲気
    に晒されたときの血中ヘモグロビンCO濃度を算出する
    血中CO濃度算出手段を設け、CO安全動作の設定基準
    値を血中ヘモグロビンCO濃度により与える基準値設定
    部を設け、前記血中CO濃度算出手段により算出された
    血中ヘモグロビンCO濃度が基準値設定部に与えられた
    CO安全動作の設定基準値に達したときに対応するCO
    安全動作を行う構成とした請求項1乃至請求項のいず
    れか1つに記載の自動車用排気ガス逆流安全装置。
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