JP3470942B2 - フローセンサ - Google Patents

フローセンサ

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JP3470942B2
JP3470942B2 JP25054197A JP25054197A JP3470942B2 JP 3470942 B2 JP3470942 B2 JP 3470942B2 JP 25054197 A JP25054197 A JP 25054197A JP 25054197 A JP25054197 A JP 25054197A JP 3470942 B2 JP3470942 B2 JP 3470942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガス流量計、フ
ローメータなどに用いられるフローセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】実公平8−6269号公報には、半導体
基板上に、ヒータと、このヒータより流体の流れの上流
側に配置される上流側感温センサと、前記ヒータより流
体の流れの下流側に配置される下流側感温センサを形成
し、前記上流側及び下流側感温センサの抵抗値変化で流
体の流れの有無を測定する技術が開示されている。
【0003】この技術では、上流側感温センサと下流側
感温センサとの抵抗値の差を検出するため、上流側及び
下流側感温センサを回路要素とするブリッジ回路を用
い、このブリッジ回路の出力端を差動増幅器の反転及び
非反転入力端子に接続し、この差動増幅器の出力をセン
サ出力として得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブリッ
ジ回路は抵抗値に関する感度が良いため、前記ブリッジ
回路を構成する上流及び下流感温センサに生じる抵抗値
のバラツキにより、前記差動増幅器の出力に大きな違い
が生じてしまう。
【0005】この点を解決するため、前記従来技術では
ヒータを発熱させた状態と発熱させない状態でのブリッ
ジ回路の出力の差をとって、前記抵抗値のバラツキを補
償しようとしている。
【0006】しかし、前記差動増幅器の出力が飽和して
しまうような状態では使用することができないため、ブ
リッジ回路を構成する上流及び下流感温センサに生じる
抵抗値のバラツキは小さく抑える必要があり、これが製
造コストの上昇につながるという不具合がある。
【0007】また、前記従来技術では、流体の温度変動
により測定結果に違いが生じてしまうという不具合もあ
る。
【0008】この発明の目的は、測温抵抗体の抵抗値の
バラツキに影響されにくいフローセンサを提供すること
にある。
【0009】この発明の別の目的は、回路構成が簡易な
フローセンサを提供することにある。
【0010】この発明の別の目的は、測温抵抗体の端子
間電圧の検出に差動増幅器を使用しても、この差動増幅
器の動作を容易にできるフローセンサを提供することに
ある。
【0011】この発明の別の目的は、測定の際の温度依
存性を低減して、測定の高精度化を図ることができるフ
ローセンサを提供することにある。
【0012】この発明の別の目的は、他の装置との整合
をとるのが容易であるフローセンサを提供することにあ
る。
【0013】この発明の別の目的は、ゼロ出力の調整が
容易であるフローセンサを提供することにある。
【0014】この発明の別の目的は、流体の流量をゼロ
にしなくてもゼロ出力の調整が行なえるフローセンサを
提供することにある。
【0015】この発明の別の目的は、流体の温度による
影響を更正してセンサ出力の精度を向上させたフローセ
ンサを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、流体の流路に配置され電力の供給を受けて発熱する
発熱体と、この発熱体より前記流路の上流側に配置され
る第1の測温抵抗体と、前記発熱体より前記流路の下流
側に配置され前記第1の測温抵抗体と直列に接続されて
いる第2の測温抵抗体と、直列に接続された前記第1お
よび第2の測温抵抗体に一定電流を供給する電流源と、
前記第1の測温抵抗体の端子間電圧と前記第2の測温抵
抗体の端子間電圧との差分を検出する差電圧検出装置
と、前記差電圧検出装置の出力を前記第1または第2の
測温抵抗体の端子間電圧で除算する除算手段と、前記除
算手段の出力から所定の定数を減算する減算手段と、前
記発熱体の端子間の電圧を検出する電圧センサと、前記
電圧センサの検出信号に基づいて前記減算手段の出力を
補正する補正手段と、を備えていることを特徴とするも
のである。
【0017】従って、従来のブリッジ回路に代えて、直
列に接続され一定電流が通電される第1及び第2の測温
抵抗体を用いているので、第1及び第2の測温抵抗体の
バラツキが従来より大きくても使用することができる。
【0018】また、第1及び第2の測温抵抗体を直列に
接続して同じ電流を流すので、両端子間電圧の差分の検
出に与える電流源の出力変動の影響を低減できる。
【0019】さらに、比較的回路構成を簡易できるの
で、回路の安定性を向上させることができる。さらに、
発熱体の端子間電圧を検出することにより、別に流体の
温度を検出せずに、減算後の出力を補正することができ
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】請求項に記載の発明は、減算手段は、流
体の流れがないときの除算手段の出力と等しい値を所定
の定数として減算を行なうものであることを特徴とする
ものである。
【0032】従って、センサ出力をゼロにすることがで
きる。
【0033】請求項に記載の発明は、発熱体の発熱を
停止する発熱停止装置を備え、減算手段は、前記発熱体
の発熱がないときの除算手段の出力と等しい値を所定の
定数として減算を行なうものであることを特徴とするも
のである。
【0034】従って、発熱体の発熱を停止し、センサ出
力をゼロにすることができる。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【発明の実施の形態】
〔発明の第1の実施の形態〕図1は、この発明の第1の
実施の形態にかかるフローセンサ1の回路図である。
【0042】フローセンサ1は、測定対象である流体の
流路に配置される発熱体2、前記流路中で発熱体2の上
流側に配置される第1の測温体3、前記流路中で発熱体
2の下流側に配置される第2の測温体4を備えている。
【0043】この発熱体2、ならびに第1および第2の
測温体3、4は、流体と熱的に結合する場所に設置す
る。流体と熱的に結合した場所とは、流体の温度と、発
熱体2、並びに第1および第2の測温体3、4の温度と
に対応関係が生じる場所である。例えば、流体中、ある
いは、流体の流路に熱伝導のよい銅、アルミニウム、鉄
ステンレスなどの金属を用いている流路表面である。
【0044】また、第1および第2の測温体3、4は、
発熱体2と熱的に結合した場所に配置される。発熱体2
と熱的に結合した場所とは、第1および第2の測温体
3、4の温度と発熱体2の温度に対応関係が生じる場所
である。例えば、流体または流路材料の熱伝達により発
熱体2の熱が第1および第2の測温体3、4に伝わるよ
うな発熱体2の近傍である。
【0045】発熱体2は発熱装置5の回路要素をなす。
この発熱装置5は、発熱体2に定電流I2を供給して発
熱させる電流源6を備えている。また、発熱体2の両端
子側のd点、e点(グランド側)には測温回路(差動増
幅器)7の非反転入力端子、反転入力端子が接続され、
発熱体2の端子間電圧を検出して発熱体2の温度を検出
することができる。
【0046】第1および第2の測温体3、4は抵抗温度
計数が比較的高い抵抗で、測温装置8の回路要素をな
す。この測温装置8は、第1の測温体3と第2の測温体
4とを直列に接続し、定電流源9により一定電流I1を
供給する。
【0047】差電圧検出装置10は、第1の測温体3の
両端子側のa点とb点に、非反転入力端子と反転入力端
子が各々接続され第1の測温体3の端子間電圧を検出す
る比較器11と、第2の測温体4の両端子側のb点とc
点に非反転入力端子と反転入力端子が各々接続され第2
の測温体4の端子間電圧を検出する比較器12と、比較
器11、12の出力端子が反転入力端子と非反転入力端
子に各々接続され、比較器11と12の出力電圧を比較
する比較器13とを備えている。
【0048】つぎに、上記フローセンサ1の動作につい
て説明する。
【0049】発熱体2が発する熱は、第1および第2の
測温抵抗体3、4に伝達される。第1および第2の測温
抵抗体3、4が正の抵抗温度係数を有していれば、第1
および第2の測温抵抗体3、4の抵抗値Rs1、Rs2
は上昇する。第1および第2の測温抵抗体3、4に流れ
る電流は一定なので、第1および第2の測温抵抗体3、
4の各端子間電圧が上昇する。
【0050】流体に流れが生じている場合、第1および
第2の測温抵抗体3、4の熱は流体に奪われる。この奪
われる熱量は流体の流速と相関関係にある。そして、熱
が奪われることにより、第1および第2の測温抵抗体
3、4の抵抗値は減少する。すると、第1および第2の
測温抵抗体3、4の各端子間電圧は減少する。
【0051】図2は流体の流路の位置(横軸の左側から
右側にかけて流体の流路の上流側から下流側である)と
第1および第2の測温抵抗体3、4の温度との関係を示
すグラフである。
【0052】図2(a)に示すように、流体の流れがない
ときは、発熱体2の上流側、下流側に等しく熱が伝わ
る。従って、第1の測温抵抗体3の位置(A)、第2の
測温抵抗体4の位置(B)での温度は略等しくなり、第
1の測温抵抗体3と第2の測温抵抗体4の端子間電圧も
等しくなり、比較器13の出力端子14からの出力電圧
は略ゼロになる。
【0053】図2(b)に示すように、流体の流れがある
ときは、発熱体2の熱は流体の流路の上流側にある第1
の測温抵抗体3より、下流側にある第2の測温抵抗体4
に多く伝わる。そのため、第1の測温抵抗体3の位置
(A)より、第2の測温抵抗体4の位置(B)での温度
が高くなる。図2(b)の実線は流体の流れがある場合を
示し、想像線は流体の流れがない場合を示している。こ
れにより、第1の測温抵抗体3の抵抗値Rs1より第2
の測温抵抗体4の抵抗値Rs2が高くなり、第1の測温
抵抗体3の端子間電圧より第2の測温抵抗体4の端子間
電圧が高くなるため、この両端子間電圧の差に応じた電
圧が出力端子14から出力される。
【0054】第1および第2の測温抵抗体3、4の温度
差は流体の流速に対応して変化するため、出力端子14
の出力を流体の流速信号として用いることができる。そ
して、流路の段面積、断面形状がわかれば、流速信号か
ら流体の流量を知ることができる。
【0055】フローセンサ1は、従来のブリッジ回路に
代えて、直列に接続され一定電流I1が通電される第1
及び第2の測温抵抗体3、4を用いているので、第1及
び第2の測温抵抗体3、4のバラツキが従来より大きく
ても使用することができる。
【0056】電流源9の電流I1が変動すると、第1及
び第2の測温抵抗体3、4の各端子間電圧も変動するた
め、この両端子間電圧の差を差電圧検出装置10で検出
するためには、電流I1の変動を抑える必要がある。し
かし、フローセンサ1は第1及び第2の測温抵抗体3、
4を直列に接続し、同じ電流I1を流しているので、第
1及び第2の測温抵抗体3、4の各端子間電圧は同相の
変動となる。よって、差電圧検出装置10では同相の電
圧変動は相殺され、電流源9の電流I1の変動が差電圧
検出装置10の出力に与える影響を低減することができ
る。
【0057】また、回路構成が比較的簡易であるため、
回路の安定性を向上させることができる。
【0058】なお、発熱体2には定電流I2を供給して
発熱させるようにしているが、低電圧あるいは定電力の
供給により発熱させてもよい。また、流体の温度に対
し、一定温度高い状態に制御する低温度駆動で発熱させ
てもよい。
【0059】〔発明の第2の実施の形態〕図3は、この
発明の第2の実施の形態にかかるフローセンサ1の回路
図である。以下、前記第1の実施の形態の場合と対応す
る回路要素などについては、同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0060】このフローセンサ1は、電圧安定装置21
と、電圧源22とを備えている。
【0061】電圧安定装置21は、直列に接続されてい
る抵抗23、24と、差動増幅器25とを備えている。
差動増幅器25の非反転入力端子は抵抗23と24との
接続点であるf点に接続され、反転入力端子はb点に接
続されている。また、差動増幅器25の出力端子はc点
に接続されている。
【0062】電圧源22はリチウム電池などの電池を用
いていて、直列に接続されている抵抗23、24に一定
電圧Vを供給し、また、各増幅器や電流源の電源となる
ものである。
【0063】差電圧検出装置10は、抵抗26を介装し
た負帰還ループ接続がされた加算器27を備えている。
この加算器27の反転入力端子にはボルテージホロワ2
8、抵抗29を介してa点の電圧が入力される。また、
抵抗30を介してc点の電圧が入力される。また、加算
器27の非反転入力端子にはf点の電圧が入力される。
【0064】測温回路7は、反転入力端子を接地するの
に代えて負帰還接続している。
【0065】つぎに、この実施の形態にかかるフローセ
ンサ1の動作について説明する。
【0066】直列に接続されている抵抗23、24には
一定電圧Vが供給されて、この電圧Vは抵抗23、24
の大きさに比例した値に分圧されて、f点は抵抗23に
よる電圧降下分を電圧Vから引いた一定電圧に維持され
る。抵抗23、24の抵抗値が等しくR1であるとき
は、f点の電圧はV/2になる。差動増幅器25は第2
の測温体4を介して負帰還接続されているので、その反
転入力端子と非反転入力端子とは仮想接地される。つま
りf点とb点との電圧は等しくV/2になるように制御
される。
【0067】オペアンプの入力インピーダンスは大きい
ため、b点から差動増幅器25の反転入力端子に電流は
流れない。また、a点からボルテージホロワ28の非反
転入力端子へ電流は流れない。そのため、第1および第
2の測温体3、4には等しい電流が流れる。
【0068】第1および第2の測温体3、4の抵抗値R
s1、Rs2は流体の流れにより変化する。しかし、b
点の電圧はV/2に維持されるので、a点の電圧はb点
の電圧V/2に第1の測温体3の端子間電圧を加算した
値”V/2+Rs1×I1”となる。また、c点の電圧
はb点の電圧V/2にRs2の端子電圧を減じた値”V
/2−Rs2×I1”となる。
【0069】差電圧検出装置10の加算器27は、f点
の電圧V/2を基準としたa点とc点の値を加算する。
これにより出力端子31から出力される差電圧検出装置
10の出力は、”Rs2×I1−Rs1×I1”とな
り、第1および第2の測温体3、4の各端子間電圧の差
を検出することができる。差電圧検出装置10の出力
は、流体の流れがない場合V/2となる。また、流体の
流れがある場合、その向きと流速に応じてV/2からプ
ラス側またはマイナス側に振れる。
【0070】ところで、一般にオペアンプは、その電源
電圧に近い電圧を処理することができない。例えば±1
2Vを電源とした場合に、約+11V以上の出力と約−
12V以上の電圧を処理できない。これは、この実施の
形態のように電池を電源としている場合にも同様であ
る。電池の電圧が3.5Vであったとすると、約3V以
上および約0.5V以下の電圧を扱うことができない。
前記第1の実施の形態の場合、そのまま電池を電源とす
ると、図のc点は0Vとなるため、オペアンプで構成
される比較器12が動作できなくなる。電池を電源とし
た使用を考慮しているレイルtoレイルオペアンプを用
いる必要がある。しかし、このレイルtoレイルオペア
ンプは一般のオペアンプが使えない領域を能動的に扱え
るように補正しているものであるため、精度と安定性で
劣り、オペアンプのコストが高くなる。
【0071】このような問題を避けるには、オペアンプ
の動作が難しい電圧範囲を扱わずに済む構成とすればよ
い。そこで、この実施の形態では、前記のように第1の
測温体3と4の接続点b点を電池電圧の中心V/2に設
定している。これにより、c点が0Vとならないように
することができる。また、b点の電圧は動かないので、
b点を中心に考えると、第1および第2の測温体3、4
のそれぞれの端子間電圧は正負逆方向になる。そのた
め、前記のように、差電圧検出装置10を加算器27を
用いて構成することができ、前記第1の実施の形態のよ
うに、複数の比較器(差動増幅器)11、12、13を
用いた場合より回路を簡易なものとすることができる。
これにより、回路の安定性が向上し、コストを抑えるこ
とができ、電池などの単電源を電源として使用すること
ができる。
【0072】この実施の形態では、電圧安定装置21の
電圧をV/2としたが、a点、c点が差動増幅器25、
ボルテージホロワ28の動作可能電圧内にあればV/2
に限るものではなく、他の電圧値を設定してもよい。
【0073】〔発明の第3の実施の形態〕図4は、この
発明の第3の実施の形態にかかるフローセンサ1の回路
図である。以下、前記第2の実施の形態の場合と対応す
る回路要素などについては、同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0074】この実施の形態のフローセンサ1が、前記
第2の実施の形態と回路構成上相違するのは、抵抗2
3、24を省き、差動増幅器の非反転入力端子を接地
し、これをf点としたこと、加算器27の非反転入力端
子には第1の測温体34を介して接地したこと、およ
び、電圧源22に代えて、リチウム電池等の電池である
電圧源32、33を用いた正負両電源を各増幅器や電流
源の電源としたことである。
【0075】上記の回路構成で、差動増幅器25の入力
端子は仮想接地されるため、b点とf点の電圧は等しく
グランド電圧となるように制御される。
【0076】ところで、前記第1の実施の形態では、c
点がグランド電圧であるため、a点の電圧は第1の測温
体3の端子間電圧と第2の測温体4の端子間電圧を加算
した電圧となる。つまり、a点の電圧は、電流I1が正
の電流の場合はプラス電源電圧に、電流I1が負の電流
の場合はマイナス電源電圧に近くなる。すると前記第2
の実施の形態で説明したように、ボルテージホロワ(オ
ペアンプ)28の動作電圧範囲を考慮しなければならな
い。
【0077】しかし、この実施の形態では、第1の測温
体3と4の接続点b点をグランド電圧に設定している。
これにより、a点の電圧を第1の測温体3の端子間電圧
分だけに抑えることができる。また、電圧源32、33
による正負両電源を利用しているので、マイナス側電源
電圧を有効に利用し、a点とc点の電圧の大きさを抑制
することができる。
【0078】また、b点の電圧は一定なので、b点を中
心に考えると、第1および第2の測温体3、4それぞれ
の端子間電圧は正負逆方向になる。このため、差電圧検
出装置10は、加算器27を用いて構成することがで
き、前記第1の実施の形態のように比較器(差動増幅
器)を複数用いる場合より、回路構成を簡易にし、よっ
て、回路の安定性の向上やコストの低減が可能となる。
【0079】〔発明の第4の実施の形態〕図5は、この
発明の第4の実施の形態にかかるフローセンサ1の回路
図である。以下、前記第3の実施の形態の場合と対応す
る回路要素などについては、同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0080】この実施の形態のフローセンサ1が、前記
第3の実施の形態と回路構成上相違するのは、ボルテー
ジホロワ28の出力端子に増幅率A1の増幅器41に接
続し、加算器27の出力端子に増幅率A2の増幅器42
を接続し、増幅器41、42の出力端子に、この発明の
除算手段を実現する除算装置43を接続して、この除算
装置43で、”増幅器42の出力÷増幅器41の出力”
の演算を行ない、結果を出力端子44から出力するよう
にしていることである。
【0081】上記の回路構成で、第1および第2の測温
体3、4の端子間電圧を各々Vrs1、Vrs2とする
と、ボルテージホロワ28の出力電圧Vgは、”Vg=
(Vrs2−Vrs1)”、加算器27の出力電圧Vh
は、”Vh=Vrs1”となる。
【0082】つまり、除算装置43の出力Viは、”V
i=(A2×Vg)/(A1×Vh)=A2×(Vrs
2−Vrs1)/(A1×Vrs1)”となる。
【0083】ところで、流体の流速がゼロの場合、”V
rs2/Vrs1”の値は1である。そして、抵抗値R
s1、Rs2のバラツキを考慮すると、この値は1.0
1、0.98などの様々な値をとりうる。
【0084】ここで、流体の温度変化を考える。温度が
変化すると第1および第2の測温体3、4の抵抗温度係
数にしたがった割合で電圧Vrs1、Vrs2の値は変
化する。しかし電圧Vrs2とVrs1の変化の割合は
同じになるので、”Vrs2/Vrs1”の除算を行な
うと温度変化分は約分されて、この除算の結果に影響を
与えない。第1および第2の測温体3、4の温度係数に
バラツキがあり、わずかに違った場合でも、電圧Vrs
1、Vrs2の温度による変化の大きさが電圧Vrs
1、Vrs2の大きさに比べ小さいので影響は少ない。
抵抗温度係数が比較的大きい白金の場合でも、その抵抗
温度係数は約3000ppm/℃である。このように、
流体の流速がゼロの状態で、”Vrs2/Vrs1”の
値は流体の温度変化の影響を受けがたい。
【0085】抵抗Rs1、Rs2、発熱体Rhとの接地
の関係などは、フローセンサ1に固有なものとなる。つ
まり、1つのフローセンサ1の流量ゼロのときの”Vr
s2/Vrs1”の値は温度に依った変化は小さい。
【0086】流体の流れがある場合、第1の測温体3の
抵抗値Rs1は第2の測温体4の抵抗値Rs2よりも小
さくなり、その割合は流速に対応する。つまり、”Vr
s2/Vrs1”の値は流量ゼロのときより大きくな
る。流体が逆流した場合は流量ゼロのときより小さくな
る。
【0087】そこで、”Vrs2/Vrs1−1”とい
う値を求めると、流体に流れがない場合、装置個々の一
定値をとり、流体の流れがあるときは流速に従い大きな
値となる。この式を変形すると、”(Vrs2−Vrs
1)/Vrs1”となる。従って、増幅器41、42の
増幅率A1、A2は定数であるので、除算装置43の出
力は流体の流れがない場合、流体の温度に依らず略一定
値となる。また、流体に流れがあるときは流速に応じた
出力を出す。さらに、逆流の場合は逆符号の値となる。
【0088】以上のように、除算装置43の出力を流速
信号にすると、流体の温度に依らず流速ゼロの状態を精
度よく測定することができる。
【0089】なお、上記の例では、差電圧検出装置10
の出力を第1の測温体3の端子間電圧Vrs1で除算し
たが、第2の測温体4の端子間電圧Vrs2で除算して
もよい。
【0090】また、除算装置43は、例えば、所定のプ
ログラムにより動作するマイクロコンピュータで構成す
ることができる。
【0091】〔発明の第5の実施の形態〕図6は、この
発明の第5の実施の形態にかかるフローセンサ1の回路
図である。以下、前記第4の実施の形態の場合と対応す
る回路要素などについては、同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0092】この実施の形態のフローセンサ1が、前記
第4の実施の形態と回路構成上相違するのは、除算装置
43の出力から定数Eを減算して端子46から出力す
る、この発明の減算手段を実現する減算装置45を備え
ている点である。
【0093】上記の回路構成で、端子46の出力は流体
の流速がゼロのときは、略一定値となる。この値を予め
定数Eとして設定しておけば端子46の出力をゼロとす
ることができる。つまり、流体の流速がゼロの状態で、
フローセンサ1の出力をゼロにすることができる。ま
た、定数Eの値の選択により、端子46の出力を任意の
値にすることができる。
【0094】なお、減算装置43は、例えば、所定のプ
ログラムにより動作するマイクロコンピュータにより実
現することができる。
【0095】〔発明の第6の実施の形態〕図7は、この
発明の第6の実施の形態にかかるフローセンサ1の回路
図である。以下、前記第5の実施の形態の場合と対応す
る回路要素などについては、同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0096】この実施の形態のフローセンサ1が、前記
第5の実施の形態と回路構成上相違するのは、除算装置
43の出力端子が減算装置45の定数部47に接続さ
れ、所望のときに定数Eを除算装置43の出力値に置き
換えることができる点である。
【0097】上記の回路構成で、流体の流速がゼロであ
るときに、減算装置45の定数Eを除算装置45の出力
値に置き換えることで、フローセンサ1の出力をゼロに
することができる。すなわち、ゼロ出力の調整が可能と
なる。特に、フローセンサ1を製造した後、最初に流体
の流速がゼロの状態に装置をおき、定数Eの置き換えを
行なうことで容易にゼロ出力の調整が可能となる。ま
た、フローセンサ1の使用中においても、定期的にフロ
ーセンサ1をゼロ状態におき、定数Eを置き換えること
により、経時的なゼロ出力変動を修正し、正確な流速測
定を行なうことができる。
【0098】〔発明の第7の実施の形態〕図8は、この
発明の第7の実施の形態にかかるフローセンサ1の回路
図である。以下、前記第6の実施の形態の場合と対応す
る回路要素などについては、同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0099】この実施の形態のフローセンサ1が、前記
第6の実施の形態と回路構成上相違するのは、この発明
の発熱停止装置を実現する遮断装置51を発熱装置5に
設けた点にある。この遮断装置のスイッチングにより電
流源6が発生する電流I2を発熱体2の通電することも
抵抗52に流すこともできる。
【0100】上記の回路構成で、遮断装置51により、
発熱体2への通電を停止して第1および第2の測温体
3、4の温度を流体の温度と同等にすることができる。
流体の流れがあっても第1および第2の測温体3、4と
もに流体と同じ温度であるため、第1および第2の測温
体3、4の温度に変動はない。よって、発熱体2の発熱
がない状態では、流体の流速があってもゼロでもフロー
センサ1の出力は変化しない。ここで、フローセンサ1
の出力は、流速ゼロの状態で流体の温度の影響を受けな
いのと同様に、流速ゼロの場合発熱体2の発熱温度の影
響をほとんど受けない。つまり、発熱体2が発熱しない
場合のフローセンサ1の出力と、発熱体2が発熱し流速
ゼロの場合のフローセンサ1の出力は略等しい。
【0101】遮断装置51により発熱体2が発熱しない
状態にし、減算装置45の定数Eの値を置き換えること
で、フローセンサ1の出力をゼロにすることができる。
このとき、流体に流れがあるかないかは関係なく、流速
ゼロのときの出力をゼロにすることができる。
【0102】フローセンサ1は使用中にゼロ流速状態を
作ることが困難である場合がある。例えば、家庭用ガス
メータなどの用途では、一度取り付けたらほとんど取外
し校正しなおすことはない。このような使用状態でも、
発熱体2への電流を遮断することで、流速ゼロの状態の
出力を調整することができる。
【0103】上記の例では、発熱体2への電流源6の経
路をスイッチングにより遮断するようにしているが、電
流源6の発生する電流値I2をゼロに調節することによ
り行なうようにしてもよい。
【0104】〔発明の第8の実施の形態〕図9は、この
発明の第8の実施の形態にかかるフローセンサ1の回路
図である。以下、前記第7の実施の形態の場合と対応す
る回路要素などについては、同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。
【0105】この実施の形態のフローセンサ1が、前記
第6の実施の形態と回路構成上相違するのは、温度セン
サ61、補正装置65を備えている点である。この温度
センサ61は、抵抗温度係数が大きな測温抵抗体63
と、この測温抵抗体63に一定電流I3を流す電流源6
2と、測温回路64とを備えている。測温抵抗体63の
プラス端子側は測温回路64の非反転入力端子と接続さ
れ、また、測温回路64の反転入力端子と出力端子とは
負帰還接続されている。この発明の補正手段を実現する
補正装置65には、減算装置45の出力と測温回路64
の出力が入力される。
【0106】ところで、前記第6、第7の実施の形態の
フローセンサ1では、流速ゼロ状態の流速出力の温度依
存は抑えられているが、流量がある場合は温度依存が生
じてしまう。つまり、流体の温度がT1、T2、T3の
3つの違う温度であると、図10に示すように、回路の
出力は流体の温度により変化する。これだと、流体の温
度により違った流速値を出力してしまう。これを補正す
るためには流体の温度を測定する必要がある。
【0107】そこで、前記測温抵抗体63を流体と熱的
に結合しない場所に設置する。流体と熱的に結合した場
所とは、流体の温度と測温抵抗体63の温度に対応関係
が生じる場所である。例えば、流体中、あるいは、流体
の流路に熱伝導のよい銅、アルミニウム、鉄、ステンレ
スなどの金属を用いた流路表面である。
【0108】また、測温抵抗体63は発熱体2と熱的に
結合しない場所に設置する。発熱体2と熱的に結合しな
い場所とは、発熱体2の発熱温度と測温抵抗体63の温
度に対応関係が生じない場所である。例えば、流体もし
くは流路材料の熱伝達により発熱体2の熱が測温抵抗体
63に伝わらないような発熱体2の遠方である。
【0109】上記の回路構成で、電流源62は測温抵抗
体63が発熱しないような電力を供給する。測温抵抗体
63は流体と熱的に結合しているので、測温抵抗体63
の温度は流体の温度と対応した温度になる。測温回路6
4は測温抵抗体63の抵抗値Rs3に応じた出力を発す
る。測温抵抗体63は大きな抵抗温度係数をもつため、
測温抵抗体63の温度により変化する。つまり、測温回
路64の出力は流体の温度と対応した出力となる。この
測温回路64の出力により流体の温度を知ることができ
るので、補正装置65は、この流体の温度信号により減
算装置45の出力を補正し、正確な流速へ変換する。
【0110】具体的には、減算装置45の出力をVj、
測温回路7の出力をVu1とすると、温度補正された流
速信号Fは、次式(1)で求めることができる。
【0111】
【数1】
【0112】なお、補正装置65は所定のプログラムで
動作するマイクロコンピュータなどで構成することがで
きる。
【0113】nの値は、第1および第2の測温体3、
4、発熱体2の材料や設置方法、流路の形状などにより
最適な値が存在する。その値を決定するには次のように
する。まず、第1および第2の測温体3、4、発熱体2
を流路に設置し、流体の温度と流速を変化させて図10
のようなグラフを作成できる出力Vjのデータと、出力
Vu1を取得する。nの値を仮に1に設定し、この各測
定データに対してFの値を計算する。計算したFを縦軸
にとり、図10のようなグラフを作成する。つぎに、n
の値を1以外の値、例えば、2などとしてFを計算しな
おす。そして、グラフを作成しなおす。nが1のときに
比べ2のときの方が温度T1、T2、T3(図10参
照)での違いが大きくなったときは、nの値を2未満の
値に設定しなおし、両者の違いが小さくなったときはn
の値を2より大きくし、グラフを作成する。このような
作業を温度T1、T2、T3の違いが流速測定に要求さ
れる温度誤差範囲に収まるまで繰り返す。そして、この
繰返し後の最後の値を最適な値として決定し、補正装置
65(のROM)に予め設定しておく。
【0114】以上のように、流体の温度信号により減算
装置45の出力を補正することで、正確な流速に変換す
ることができる。
【0115】〔発明の第9の実施の形態〕図11は、こ
の発明の第9の実施の形態にかかるフローセンサ1の回
路図である。以下、前記第8の実施の形態の場合と対応
する回路要素などについては、同一符号を付し、詳細な
説明は省略する。
【0116】この実施の形態のフローセンサ1が、前記
第8の実施の形態と回路構成上相違するのは、温度セン
サ61を設けず、測温回路64の出力信号に代えて、補
正装置65には測温回路7の出力信号を入力している点
である。
【0117】前記第8の実施に形態で、減算装置45の
出力Vjは流体の流速に対応した出力になる。この出力
は流体の温度により変化してしまうので温度センサ61
を設けたが、これだと回路要素が増加して、コストを上
昇させてしまう。
【0118】出力Vjを温度補正するためには流体の温
度の情報が必要である。発熱体2は流体と熱的に結合し
ているため、測温回路7の出力Vu2は流体の温度情報
を含んでいる。そこで、この実施の形態では、補正装置
65において出力Vjを出力Vu2で補正し、正確な流
速に変換する。
【0119】具体的には、次式(2)による演算で温度補
正された流速信号Fを得る。この式で、kは所定の定数
である。
【0120】
【数2】
【0121】kの値は、第1および第2の測温体3、
4、発熱体2の材料や設置方法、流路の形状などにより
最適な値が存在する。その値を決定するには次のように
する。まず、第1および第2の測温体3、4、発熱体2
を流路に設置し、流体の温度と流速を変化させて図10
のようなグラフを作成できる出力Vjのデータと、出力
Vu2を取得する。kの値を仮に1に設定し、この各測
定データに対してFの値を計算する。計算したFを縦軸
にとり、図10のようなグラフを作成する。つぎに、k
の値を1以外の値、例えば、2などとしてFを計算しな
おす。そして、グラフを作成しなおす。kが1のときに
比べ2のときの方が温度T1、T2、T3(図10参
照)での違いが大きくなったときは、kの値を2未満の
値に設定しなおし、両者の違いが小さくなったときはk
の値を2より大きくし、グラフを作成する。このような
作業を温度T1、T2、T3の違いが流速測定に要求さ
れる温度誤差範囲に収まるまで繰り返す。そして、この
繰返し後の最後の値を最適な値として決定し、補正装置
65(のROM)に予め設定しておく。
【0122】この実施の形態では、流体の温度を求める
ための特別の手段を設けることなく流体の流速の温度補
正を行なうことができる。
【0123】〔発明の第10の実施の形態〕図12は、
この発明の第10の実施の形態にかかるフローセンサ1
の回路図である。以下、前記第9の実施の形態の場合と
対応する回路要素などについては、同一符号を付し、詳
細な説明は省略する。
【0124】この実施の形態のフローセンサ1が、前記
第9の実施の形態と回路構成上相違するのは、測温回路
7の出力信号に代えて、補正装置65に増幅器41の出
力信号Vu3を入力している点である。
【0125】そして、この実施の形態では、減算装置4
5の出力Vjを増幅器41の出力Vu3で温度補正す
る。具体的には次式(3)の演算により温度補正する。こ
の式でmは所定の定数である。
【0126】
【数3】
【0127】mの値は、第1および第2の測温体3、
4、発熱体2の材料や設置方法、流路の形状などにより
最適な値が存在する。その値を決定するには次のように
する。まず、第1および第2の測温体3、4、発熱体2
を流路に設置し、流体の温度と流速を変化させて図10
のようなグラフを作成できる出力Vjのデータと、出力
Vu3を取得する。mの値を仮に1に設定し、この各測
定データ対してFの値を計算する。計算したFを縦軸に
とり、図10のようなグラフを作成する。つぎに、mの
値を1以外の値、例えば、2などとしてFを計算しなお
す。そして、グラフを作成しなおす。mが1のときに比
べ2のときの方が温度T1、T2、T3(図10参照)
での違いが大きくなったときは、mの値を2未満の値に
設定しなおし、両者の違いが小さくなったときはmの値
を2より大きくし、グラフを作成する。このような作業
を温度T1、T2、T3の違いが流速測定に要求される
温度誤差範囲に収まるまで繰り返す。そして、この繰返
し後の最後の値を最適な値として決定し、補正装置65
(のROM)に予め設定しておく。
【0128】出力Vjは第1および第2の測温体3、4
の温度を反映して出力される。前記第9の実施の形態で
は、出力Vjの他に発熱体2の温度を反映させて減算装
置45の出力の温度補正を行なうものである。これに対
し、この実施の形態では、第1および第2の測温体3、
4の温度の情報のみから温度補正を行なうため、測定の
誤差の影響を低減した流速測定を行なうことができる。
【0129】なお、上記の説明では、第1の測温体3の
端子間電圧を用いてFを求め、温度補正を行なったが、
第2の測温体4の端子間電圧を用いてFを求めるように
しても同様の結果を得ることができる。
【0130】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、流体の流路に
配置されて発熱する発熱体と、この発熱体より前記流路
の上流側に配置される第1の測温抵抗体と、前記発熱体
より前記流路の下流側に配置され前記第1の測温抵抗体
と直列に接続されている第2の測温抵抗体と、直列に接
続された前記第1および第2の測温抵抗体に一定電流を
供給する電流源と、前記第1の測温抵抗体の端子間電圧
と前記第2の測温抵抗体の端子間電圧との差分を検出す
る差電圧検出装置とを備えていることを特徴とするもの
であるため、従来のブリッジ回路に代えて、直列に接続
され一定電流が通電される第1及び第2の測温抵抗体を
用いて、第1及び第2の測温抵抗体のバラツキが従来よ
り大きくても使用することができる。また、第1及び第
2の測温抵抗体を直列に接続して同じ電流を流すので、
両端子間電圧の差分の検出に与える電流源の出力変動の
影響を低減できる。さらに、比較的回路構成を簡易でき
るので、回路の安定性を向上させることができる。
た、除算手段の出力から所定の定数を減算する減算手段
を備えていることを特徴とするものであるため、流体の
流量ゼロのときのセンサ出力を任意に設定することがで
きるので、他の装置との整合をとることが容易になる
さらに、発熱体は、電力の供給を受けて発熱するもので
あり、前記発熱体の端子間の電圧を検出する電圧センサ
と、前記電圧センサの検出信号に基づいて減算手段の出
力を補正する補正手段とを備えていることを特徴とする
ものであるため、発熱体の端子間電圧を検出することに
より、別に流体の温度を検出せずに、減算後の出力を補
正することができるので、流体の温度による影響を更正
してセンサ出力の精度を向上させることができ、しか
も、回路構成を簡易なものとすることができる
【0131】
【0132】
【0133】
【0134】
【0135】
【0136】請求項に記載の発明は、請求項に記載
の発明において、減算手段は、流体の流れがないときの
除算手段の出力と等しい値を所定の定数として減算を行
なうものであることを特徴とするものであるため、セン
サ出力をゼロにすることができるので、ゼロ出力を調整
するのが容易になる。
【0137】請求項に記載の発明は、請求項に記載
の発明において、発熱体の発熱を停止する発熱停止装置
を備え、減算手段は、前記発熱体の発熱がないときの除
算手段の出力と等しい値を所定の定数として減算を行な
うものであることを特徴とするものであるため、発熱体
の発熱を停止し、センサ出力をゼロにすることができる
ので、流体の流速をゼロにしなくてもゼロ出力の調整が
行なえる。
【0138】
【0139】
【0140】請求項11に記載の発明は、請求項6、
7、8のいずれかに記載の発明において、第1および第
2の測温抵抗体のうち少なくとも一方の端子間電圧に基
づいて減算手段の出力を補正する補正手段とを備えてい
ることを特徴とするものであるため、第1および第2の
測温抵抗体の端子間電圧には流体の温度変動の情報を含
んでいるので、この信号に基づいて減算後の出力を補正
することができるので、流体の温度による影響を更正し
てセンサ出力の精度を向上させることができ、しかも、
回路構成を簡易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態にかかるフローセ
ンサの回路図である。
【図2】前記フローセンサの動作を説明するグラフであ
る。
【図3】この発明の第2の実施の形態にかかるフローセ
ンサの回路図である。
【図4】この発明の第3の実施の形態にかかるフローセ
ンサの回路図である。
【図5】この発明の第4の実施の形態にかかるフローセ
ンサの回路図である。
【図6】この発明の第5の実施の形態にかかるフローセ
ンサの回路図である。
【図7】この発明の第6の実施の形態にかかるフローセ
ンサの回路図である。
【図8】この発明の第7の実施の形態にかかるフローセ
ンサの回路図である。
【図9】この発明の第8の実施の形態にかかるフローセ
ンサの回路図である。
【図10】前記フローセンサの動作を説明するグラフで
ある。
【図11】この発明の第9の実施の形態にかかるフロー
センサの回路図である。
【図12】この発明の第10の実施の形態にかかるフロ
ーセンサの回路図である。
【符号の説明】
1 フローセンサ 2 発熱体 3 第1の測温体 4 第2の測温体 9 定電流源 10 差電圧検出装置 21 電圧安定装置 27 加算器 43 除算手段 45 減算手段 51 発熱停止手段 61 温度センサ 65 補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−81516(JP,A) 特開 平1−150817(JP,A) 特開 昭62−280617(JP,A) 特開 平1−227016(JP,A) 特開 平4−140613(JP,A) 特公 平6−64080(JP,B2) 特表 平8−509066(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01F 1/00 - 9/02,15/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流路に配置され電力の供給を受け
    て発熱する発熱体と、 この発熱体より前記流路の上流側に配置される第1の測
    温抵抗体と、 前記発熱体より前記流路の下流側に配置され前記第1の
    測温抵抗体と直列に接続されている第2の測温抵抗体
    と、 直列に接続された前記第1および第2の測温抵抗体に一
    定電流を供給する電流源と、 前記第1の測温抵抗体の端子間電圧と前記第2の測温抵
    抗体の端子間電圧との差分を検出する差電圧検出装置
    と、前記差電圧検出装置の出力を前記第1または第2の測温
    抵抗体の端子間電圧で除算する除算手段と、 前記除算手段の出力から所定の定数を減算する減算手段
    と、 前記発熱体の端子間の電圧を検出する電圧センサと、 前記電圧センサの検出信号に基づいて前記減算手段の出
    力を補正する補正手段と、 を備えていることを特徴とするフローセンサ。
  2. 【請求項2】 減算手段は、流体の流れがないときの除
    算手段の出力と等しい値を所定の定数として減算を行な
    うものであること、を特徴とする請求項1に記載のフロ
    ーセンサ。
  3. 【請求項3】 発熱体の発熱を停止する発熱停止装置を
    備え、 減算手段は、前記発熱体の発熱がないときの除算手段の
    出力と等しい値を所定の定数として減算を行なうもので
    あること、 を特徴とする請求項に記載のフローセン
    サ。
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