JP3470396B2 - ポジション信号発生スイッチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シフトレバーの切換操
作で、パーキング、リア、ニュートラル、ドライブ、２
速、１速というような自動変速器のシフトポジションを
示すポジション信号を発生するポジション信号発生スイ
ッチに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】自動変速機を備えた自動車では、シフト
レバーの切換操作でパーキング、リア、ニュートラル、
ドライブ、２速、１速というようなシフトポジションを
示すポジション信号を発生するポジション信号発生スイ
ッチが用いられ、それぞれのシフトポジション信号に応
じて制御系のマイクロコンピュータに操作指令を与える
ようになっている。

【０００３】本出願人は、この種のポジション信号発生
スイッチとして、図２１に示すようなものを提案してい
る（特願平６−５７５８３号参照）。このポジション信
号発生スイッチは、ボディ１ａとカバー１ｂとからなる
ハウジング１と、このハウジング１の内部に回動自在に
収められる可動体１０とで構成してある。ボディ１ａ及
びカバー１ｂには、それぞれ、シフトレバー（あるいは
このシフトレバーに連結して一体的に回動する軸）を挿
通する挿通孔２を形成してあり、この挿通孔２を中心と
する略扇状に凹部３を形成してある。これら凹部３には
複数本の導電板４を埋設してあり、各導電板４には固定
接点４ａを一体形成し、その固定接点４ａを凹部３から
露出させてある。

【０００４】可動体１０は、ハウジング１の内部に通さ
れる上記シフトレバー（あるいはこのシフトレバーに連
結して一体的に回動する軸）に嵌着されるリング状部１
０ａを形成してあり、シフトレバーの回動に応じて一体
的に回動する。リング状部１０ａからはハウジング１の
凹部３で形成される空間内を回動する可動片１０ｂを突
設してある。可動片１０ｂには、可動接点１１が一体的
に取り付けられている。なお、詳細な構造は説明しない
が、可動接点１１は、コイルスプリングなどで付勢する
ことにより、ボディ１ａ，１ｂに対してそれぞれ弾接さ
せてある。

【０００５】そして、可動接点１１と固定接点４ａとの
導通角を規制リブ８で規制してある。例えば、図１６に
示すように、固定接点４ａの高さよりも高い規制リブ８
を固定接点４ａの間に設け、固定接点４ａの間では可動
接点１１が規制リブ８上に乗り上がることにより、固定
接点４ａとの高さ方向における距離を保ち、規制リブ８
の幅により可動接点１１と固定接点４ａとの導通角を規
制してある。なお、規制リブ８は、可動体１０の回動中
心に対して円弧状に形成してあり、固定接点４ａを配置
した位置よりも外側に形成してある。

【０００６】つまり、このポジション信号発生スイッチ
では、シフトレバーの回動操作に応じて可動体１０が一
体的に回動して、可動接点１１が固定接点４ａと接触，
開離させることで切換出力としてポジション信号を得て
いる。また、この種のポジション信号発生スイッチは、
ボディ１ａ及びカバー１ｂの外側部の一部から導電板４
を突出させ、その突出部を出力端子６としてポジション
信号を出力するようにしてある。そして、出力端子６に
は制御系側の配線とコネクタ接続するため、ボディ１ａ
とカバー１ｂの外側部を突出させて形成した出力端子部
５に、別体のコネクタハウジング２０を取り付ける構造
としてある。

【０００７】ところで、複数の導電板４は、パーキング
ポジション、リバースポジション、ニュートラルポジシ
ョン、ドライブポジション、２速ポジション及び１速ポ
ジション等の自動変速機のシフトポジションに対応した
ものであり、それぞれがボディ１ａとカバー１ｂとに振
り分けて埋設されている。また、アース用の導電板４’
については、ボディ１ａとカバー１ｂとに各々埋設して
ある。すなわち、回路構成上各導電板４と関わりの多い
アース用の導電板４’のみをボディ１ａとカバー１ｂの
両方に埋設することによって、ハウジング１の小型化を
図っている。

【０００８】ここで、アース用の導電板４’の端部はボ
ディ１ａ及びカバー１ｂの周部にまでそれぞれ延設して
あり、その端部をそれぞれ嵌合面の方へ立ち上げてボデ
ィ１ａ及びカバー１ｂから突出させた中継片４ｂ’，４
ｃ’を形成してある。そして、ボディ１ａ側の中継片４
ｂ’には、湾曲側壁を有する弾接ソケットからなる中継
コネクタ７が取着してあり、ボディ１ａにカバー１ｂを
嵌合したとき、ボディ１ａ側の中継片４ｂ’とカバー１
ｂ側の中継片４ｃ’とが上記中継コネクタ７によって接
続されて導通し、ボディ１ａ及びカバー１ｂにそれぞれ
埋設されたアース用の導電板４’が接続される。その結
果、ボディ１ａにおいては、アース用の導電板４’の出
力端子６を省略することができ、出力端子６の数を減ら
すことができるものである。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来構
成においては、ボディ１ａ側の中継片４ｂ’と中継コネ
クタ７、若しくはカバー１ｂ側の中継片４ｃ’と中継コ
ネクタ７との少なくとも何れか一方が何らかの原因によ
り不導通になった場合、ボディ１ａ側のアース用導電板
４’とカバー１ｂ側のアース用導電板４’とは不導通と
なってしまうという問題がある。

【００１０】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、信頼性向上を図ったポジション信号発生スイ
ッチを提供しようとするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、上記
目的を達成するために、ハウジングがボディとカバーと
で構成され、シフトレバーの切換操作に応じてハウジン
グ内で回動する可動体を備え、シフトレバーの切換操作
で、可動体に一体的に取り付けられた可動接点と、ボデ
ィ及びカバーに埋設された複数の導電板に一体形成され
た固定接点とを接触・開離させて、自動変速機のシフト
ポジションを示すポジション信号を発生するポジション
信号発生スイッチにおいて、ボディ及びカバーの１乃至
複数の導電板にそれぞれ複数組の中継片を設け、これら
各中継片の組を各別に接続する複数の接続部を導体によ
り一体に連結してなる中継コネクタを備えたことを特徴
とする。

【００１２】請求項２の発明は、請求項１の発明におい
て、ボディとカバーとの嵌合方向に中継片を立ち上げ形
成し、中継コネクタの中継片挿入方向の少なくとも一端
にボディあるいはカバーと圧接するばね片を設けたこと
を特徴とする。

【００１３】

【作用】請求項１の発明の構成では、ボディ及びカバー
の１乃至複数の導電板にそれぞれ複数組の中継片を設
け、これら各中継片の組を各別に接続する複数の接続部
を導体により一体に連結してなる中継コネクタを備えた
ので、１つの導電板に設けられた複数の中継片と、中継
コネクタの複数の接続部との接触が不導通になっても、
ボディ側若しくはカバー側何れか一方が全て不導通にな
らない限り、そのうちの少なくとも１つの中継片と接続
部とが導通していれば、複数の接続部を一体に連結する
導体によってボディ側の導電板とカバー側の導電板との
電気的接続が維持されるものである。

【００１４】請求項２の発明の構成では、ボディとカバ
ーとの嵌合方向に中継片を立ち上げ形成し、中継コネク
タの中継片挿入方向の少なくとも一端にボディあるいは
カバーと圧接するばね片を設けたので、ボディ及びカバ
ーの外部から中継片の挿入方向に振動あるいは衝撃が作
用した場合でも、中継コネクタに設けたばね片とによっ
て上記振動・衝撃を吸収し、中継コネクタの位置ずれ発
生を防止できるものである。

【００１５】

【実施例】

（実施例１）本実施例のポジション信号発生スイッチ
は、図１〜図５に示すように、合成樹脂によりそれぞれ
略扇形に形成されたボディ１ａとカバー１ｂとを嵌合し
てなるハウジング１と、このハウジング１の内部に回動
自在に収められる可動体１０とで構成してあり、その基
本構成は従来例のものと共通であるから、共通する部分
には同一の符号を付して説明は省略する。

【００１６】ボディ１ａ及びカバー１ｂには、それぞ
れ、シフトレバー（あるいはこのシフトレバーに連結し
て一体的に回動する軸）を挿通する挿通孔２を形成して
あり、この挿通孔２を中心とする略扇状に凹部３を形成
してある。これら凹部３には複数本の導電板４を埋設し
てあり、各導電板４には固定接点４ａを一体形成し、そ
の固定接点４ａを凹部３から露出させてある。また、導
電板４の一端部をボディ１ａ及びカバー１ｂの外へ突出
させ、その突出部を出力端子６としてポジション信号を
出力するようにしてある。そして、ボディ１ａ及びカバ
ー１ｂの外側部の一部を突出させて形成した出力端子部
５によって、これら出力端子６を囲み、図６〜図８に示
すような別体のコネクタハウジング２０を取り付ける構
造としてある。

【００１７】複数の導電板４は、自動変速機のシフトポ
ジションに対応して埋設されており、本実施例の場合に
は、パーキングポジション、リバースポジション、ニュ
ートラルポジション、第１のドライブポジション、第２
のドライブポジション、２速ポジション及び１速ポジシ
ョンの計７つのシフトポジションに対応した導電板４
と、さらに、アース用の導電板４’、自動変速モードに
対応した導電板４、セルモータ駆動許可信号用の導電板
４がある。これらの各導電板４は、それぞれボディ１ａ
側とカバー１ｂ側とに振り分けて埋設されており、アー
ス用の導電板４’のみが両方に埋設してある。すなわ
ち、回路構成上各導電板４と関わりの多いアース用の導
電板４’のみをボディ１ａとカバー１ｂの両方に埋設す
ることによって、ハウジング１の小型化を図ることがで
きるのである。

【００１８】ここで、アース用の導電板４’の端部はボ
ディ１ａ及びカバー１ｂの周部にまでそれぞれ延設して
あり、図９に示すように、その端部をそれぞれボディ１
ａ及びカバー１ｂの嵌合面の方へ立ち上げてボディ１ａ
及びカバー１ｂから突出させた一対の中継片４ｂ’，４
ｃ’をそれぞれ形成してある。そして、図１及び図１０
〜図１２に示すように、ボディ１ａ側の一対の中継片４
ｂ’には、湾曲側壁を有する弾接ソケットからなる接続
部７ａ，７ａを、導体からなる連結片７ｂで連結して構
成した中継コネクタ７が取着してあり、ボディ１ａにカ
バー１ｂを嵌合したとき、カバー１ｂ側の中継片４ｃ’
が上記中継コネクタ７の接続部７ａ，７ａに接続され、
この中継コネクタ７を介して２つの中継片４ｂ’，４
ｃ’が導通し、ボディ１ａ及びカバー１ｂにそれぞれ埋
設されたアース用の導電板４’が接続されるようになっ
ている。

【００１９】中継コネクタ７は、図１３に示すように、
長手方向に沿って湾曲側壁を有する弾接ソケットで構成
された一対の接続部７ａ，７ａと、略コ字形に形成され
た導体板７ｃとからなり、導体板７ｃの両脚片７ｄに各
々接続部７ａ，７ａを一体に取着してあり、導体板７ｃ
の両脚片７ｄをつなぐ中央片が連結片７ｂとなってい
る。すなわち、各接続部７ａ，７ａに導電板４’の中継
片４ｂ’，４ｃ’が両端よりそれぞれ挿入されて保持さ
れ、複数の中継片４ｂ’，４ｃ’の組が中継コネクタ７
によって接続されるのである。なお、導体板７ｃの両脚
片７ｄの両端部は接続部７ａ，７ａの長手方向に僅かに
突出させてあって、中継片４ｂ’，４ｂ’に接続される
際の位置決めの役割を果たしている。

【００２０】一方、可動体１０は、図１４に示すよう
に、ハウジング１の内部に通される上記シフトレバー
（あるいはこのシフトレバーに連結して一体的に回動す
る軸）に嵌着されるリング状部１０ａが形成してあり、
シフトレバーの回動に応じて一体的に回動する。なお、
リング状部１０ａとハウジング１との隙間は、図１５に
示すように、アクリル製のオイルシール１ｃによってシ
ールしてある。

【００２１】また、リング状部１０ａからはハウジング
１の凹部３で形成される空間内を回動する可動片１０ｂ
を突設してある。可動片１０ｂの両側面には、それぞれ
可動接点１１が一体的に取り付けられている。この可動
接点１１は、コイルスプリング１２によって各々可動片
１０ｂの両側面から外方へ弾性付勢することによって、
ボディ１ａ及びカバー１ｂに組み立てられたときにそれ
ぞれの凹部３に対して弾接するようにしてある。また、
可動片１０ｂのボディ１ａ側の側面上部には、スプリン
グによって外方へ弾性付勢された鋼球１５が取り付けて
ある。この鋼球１５は、シフトレバーをニュートラルポ
ジションにシフトした際に、ボディ１ａの凹部３上方に
設けたニュートラルポジション用凹所１６にはまり込む
ことによって、ニュートラルポジションにシフトされた
というクリック感を操作者に与えることができるのであ
る。

【００２２】そして、従来例で説明したように、可動接
点１１と固定接点４ａとの導通角を規制リブ８で規制し
てある。すなわち、図１６に示すように、ボディ１ａ及
びカバー１ｂの凹部３内に固定接点４ａの高さよりも高
い規制リブ８を固定接点４ａの間に設け、固定接点４ａ
の間では可動接点１１が規制リブ８上に乗り上がること
により、固定接点４ａとの高さ方向における距離を保
ち、規制リブ８の幅により可動接点１１と固定接点４ａ
との導通角を規制してある。なお、規制リブ８は、可動
体１０の回動中心に対して円弧状に形成してあり、固定
接点４ａを配置した位置よりも外側に形成してある。

【００２３】次に、本実施例の動作について、図１７及
び図１８により簡単に説明する。図１７は可動体１０の
回動により上述した各シフトポジションに対応するポジ
ション信号が出力される回動範囲（導通角）を示すもの
であり、シフトレバーの操作に対応して、パーキングポ
ジション（Ｐ）、リバースポジション（Ｒ）、ニュート
ラルポジション（Ｎ）、第１のドライブポジション（Ｄ
₄ ）、第２のドライブポジション（Ｄ₃ ）、２速ポジシ
ョン（２）及び１速ポジション（１）の各ポジションに
対応したポジション信号が順次出力される。また、図１
８は、縦の欄が７つの各シフトポジション、横の欄が各
種導電板４に対応したシンボル（Ｐ〜１など）を示し、
各シフトポジションに対応するポジション信号が出力さ
れる際に何れの導電板４が導通されるかを示したもので
ある。例えば、２速ポジション（２）の場合には、自動
変速モード（Ａ）に対応した導電板４と、アース用
（Ｅ）の導電板４’及び２速ポジション（２）に対応し
た導電板４が導通されるのである。

【００２４】なお、同図中ＳＴと表示してある導電板４
は、パーキングポジション（Ｐ）及びニュートラルポジ
ション（Ｎ）にシフトされた時にのみ導通してセルモー
タ駆動許可信号を出力するものである。すなわち、自動
車においては、安全のためにパーキングポジション
（Ｐ）及びニュートラルポジション（Ｎ）にシフトされ
て上記セルモータ駆動許可信号が出力されているときに
のみ、セルモータが駆動されてエンジンをかけることが
できるようにしてある。

【００２５】上記構成においては、ボディ１ａとカバー
１ｂとの両方に埋設されたアース用の導電板４’とに各
々一対の中継片４ｂ’，４ｃ’を立ち上げ形成し、これ
ら中継片４ｂ’，４ｃ’の各組を各別に接続する接続部
７ａ，７ａを連結片７ｂで連結した中継コネクタ７を備
えているから、ボディ１ａ側とカバー１ｂ側との各アー
ス用の導電板４’に設けられた一対の中継片４ｂ’，４
ｃ’と、中継コネクタ７の接続部７ａ，７ａとの接触が
不導通になっても、ボディ１ａ側若しくはカバー１ｂ側
何れか一方が全て不導通にならない限り、そのうちの少
なくとも１つの中継片４ｂ’，４ｃ’と接続部７ａ，７
ａとが導通していれば、２つの接続部７ａ，７ａを一体
に連結する連結片７ｂによって、ボディ１ａ側の導電板
４’とカバー１ｂ側の導電板４’との電気的接続が維持
され、ポジション信号発生スイッチの信頼性向上を図る
ことができるのである。

【００２６】（実施例２）本実施例の基本構成は実施例
１のものと共通であり、共通する部分には同一の符号を
付して説明は省略し、本実施例の特徴である中継コネク
タ２１の構成についてのみ説明する。図１９に本実施例
における中継コネクタ２１を示す。この中継コネクタ２
１は、実施例１のものと同様に長手方向に沿って湾曲側
壁を有する弾接ソケットで構成された一対の接続部２１
ａ，２１ａと、略コ字形に形成された導体板２１ｂとか
らなり、導体板２１ｂの両脚片２１ｃ，２１ｃに各々接
続部２１ａ，２１ａを一体に取着してあり、導体板２１
ｂの両脚片２１ｃ，２１ｃをつなぐ中央片が連結片２１
ｄとなっている。また、連結片２１ｄは接続部２１ａ，
２１ａの挿入方向に突出しており、連結片２１ｄ自体が
位置決めの役割を果たしている。なお、他の構成及び動
作については実施例１のものと共通であるから、説明は
省略する。

【００２７】（実施例３）本実施例の基本構成もまた実
施例１のものと共通であり、共通する部分には同一の符
号を付して説明は省略し、本実施例の特徴である中継コ
ネクタ２２の構成についてのみ説明する。図２０に本実
施例における中継コネクタ２２を示す。この中継コネク
タ２２は、実施例１及び実施例２のものと同様に長手方
向に沿って湾曲側壁を有する弾接ソケットで構成された
接続部２２ａ，２２ａを、略コ字形に形成された導体板
２２ｂの両脚片２２ｃ，２２ｃに各々一体に取着してな
る点は実施例２のものと共通である。本実施例の場合に
は、略コ字形の導体板２２ｂの中央部である連結片２２
ｄを接続部２２ａ，２２ａと反対側に屈曲させ、導体板
２２ｂ全体を断面略へ字形に形成し、連結片２２ｄをば
ね片としてある。また、導体板２２ｂの両脚片２２ｃ，
２２ｃの端部は接続部２２ａ，２２ａの一端より突出さ
せてある。

【００２８】ここで、実施例１及び実施例２の中継コネ
クタ７，２１の構成では、位置決めを行うのは導体板７
ｃ，２１ｂの両脚片７ｄ，２１ｃの端部であって剛体で
あるため、部品寸法のばらつきを考慮してボディ１ａと
カバー１ｂとにそのばらつきに応じたクリアランスを設
ける必要があり、外部からハウジング１に加わる振動や
衝撃のために中継コネクタ７，２１の位置がずれてしま
う場合がある。

【００２９】ところが、上記構成では、弾性を有するば
ね片である連結片２２ｄがボディ１ａあるいはカバー１
ｂに圧接して位置決めの役割を果たすとともに、ボディ
１ａ及びカバー１ｂの外部から中継片４ｂ’，４ｃ’の
挿入方向に振動あるいは衝撃が作用した場合でも、連結
片２２ｄによって上記振動・衝撃を吸収し、中継コネク
タ２２の位置ずれ発生を防止でき、さらに、微摺動摩擦
による中継コネクタ２２と各中継片４ｂ’，４ｃ’との
接触障害の発生を防いでポジション信号発生スイッチの
信頼性向上を図ることができるのである。他の構成及び
動作については実施例１のものと共通であるから、説明
は省略する。

【００３０】なお、上記実施例１〜３においては、１つ
のアース用の導電板４’に一対の中継片４ｂ’，４ｃ’
を立ち上げ形成してあるが、中継片４ｂ’，４ｃ’の数
はこれに限定するものではなく、２対以上であってもよ
いことは言うまでもない。また、中継片４ｂ’，４ｃ’
はアース用の導電板４’のみに形成してあるが、例え
ば、カバー１ｂ側の出力端子６をボディ１ａ側に設け、
この出力端子６とカバー１ｂ側の導電板４とを接続する
ような構成とした場合には、出力端子６とカバー１ｂ側
の導電板４とに本発明の技術思想を適用し、アース用の
導電板４’以外の導電板４と出力端子６とに同様の中継
片を設けて本実施例のように構成し、信頼性向上を図る
ことが可能である。

【００３１】

【発明の効果】請求項１の発明は、ハウジングがボディ
とカバーとで構成され、シフトレバーの切換操作に応じ
てハウジング内で回動する可動体を備え、シフトレバー
の切換操作で、可動体に一体的に取り付けられた可動接
点と、ボディ及びカバーに埋設された複数の導電板に一
体形成された固定接点とを接触・開離させて、自動変速
機のシフトポジションを示すポジション信号を発生する
ポジション信号発生スイッチにおいて、ボディ及びカバ
ーの１乃至複数の導電板にそれぞれ複数組の中継片を設
け、これら各中継片の組を各別に接続する複数の接続部
を導体により一体に連結してなる中継コネクタを備えた
ので、１つの導電板に設けられた複数の中継片と、中継
コネクタの複数の接続部との接触が不導通になっても、
ボディ側若しくはカバー側何れか一方が全て不導通にな
らない限り、そのうちの少なくとも１つの中継片と接続
部とが導通していれば、複数の接続部を一体に連結する
導体によってボディ側の導電板とカバー側の導電板との
電気的接続が維持され、ポジション信号発生スイッチの
信頼性向上を図ることができるという効果がある。

【００３２】請求項２の発明は、ボディとカバーとの嵌
合方向に中継片を立ち上げ形成し、中継コネクタの中継
片挿入方向の少なくとも一端にボディあるいはカバーと
圧接するばね片を設けたので、ボディ及びカバーの外部
から中継片の挿入方向に振動あるいは衝撃が作用した場
合でも、中継コネクタに設けたばね片によって上記振動
・衝撃を吸収し、中継コネクタの位置ずれ発生を防止で
き、さらに、微摺動摩擦による中継コネクタと各中継片
との接触障害の発生を防いでポジション信号発生スイッ
チの信頼性向上を図ることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１を示す一部破断した平面図である。

【図２】同上のボディを示す平面図である。

【図３】同上のボディを示す平面図である。

【図４】同上のカバーを示す平面図である。

【図５】同上のカバーを示す平面図である。

【図６】同上のコネクタハウジングを示す平面図であ
る。

【図７】同上の動作を説明する図である。

【図８】同上の側面図である。

【図９】同上の要部の断面図である。

【図１０】同上の要部を示す一部破断した平面図であ
る。

【図１１】同上の要部を示す側面断面図である。

【図１２】同上の要部を示す側面図である。

【図１３】同上の中継コネクタを示すものであり、
（ａ）は平面図、（ｂ）は同図（ａ）のＡ−Ａ’線断面
図、（ｃ）は同図（ａ）のＢ−Ｂ’線断面図である。

【図１４】（ａ）及び（ｂ）は同上の可動体を示す平面
図である。

【図１５】同上の側面断面図である。

【図１６】同上の動作を説明する図である。

【図１７】同上の動作を説明する図である。

【図１８】同上の動作を説明する図である。

【図１９】実施例２における中継コネクタを示すもので
あり、（ａ）は平面図、（ｂ）は同図（ａ）のＡ−Ａ’
線断面図、（ｃ）は同図（ａ）のＢ−Ｂ’線断面図であ
る。

【図２０】同上の中継コネクタを示すものであり、
（ａ）は平面図、（ｂ）は同図（ａ）のＡ−Ａ’線断面
図、（ｃ）は同図（ａ）のＢ₁ 〜Ｂ₄ 断面図である。

【図２１】従来例を示すものであり、（ａ）はカバーの
平面図、（ｂ）は断面図、（ｃ）はボディの平面図、
（ｄ）は上面図である。

【符号の説明】

１ ハウジング １ａ ボディ １ｂ カバー ４’ 導電板 ４ｂ’ 中継片 ４ｃ’ 中継片 ７ 中継コネクタ ７ａ 接続部 ７ｂ 連結片 １０ 可動体

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハウジングがボディとカバーとで構成さ
   れ、シフトレバーの切換操作に応じてハウジング内で回
   動する可動体を備え、シフトレバーの切換操作で、可動
   体に一体的に取り付けられた可動接点と、ボディ及びカ
   バーに埋設された複数の導電板に一体形成された固定接
   点とを接触・開離させて、自動変速機のシフトポジショ
   ンを示すポジション信号を発生するポジション信号発生
   スイッチにおいて、ボディ及びカバーの１乃至複数の導
   電板にそれぞれ複数組の中継片を設け、これら各中継片
   の組を各別に接続する複数の接続部を導体により一体に
   連結してなる中継コネクタを備えたことを特徴とするポ
   ジション信号発生スイッチ。
2. 【請求項２】 ボディとカバーとの嵌合方向に中継片を
   立ち上げ形成し、中継コネクタの中継片挿入方向の少な
   くとも一端にボディあるいはカバーと圧接するばね片を
   設けたことを特徴とする請求項１記載のポジション信号
   発生スイッチ。