JP3469301B2 - 白髪防止用外用剤 - Google Patents

白髪防止用外用剤

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ジイソプロピル1,3
−ジチオール−2−イリデンマロネートを配合すること
により、優れた白髪防止、改善効果を発揮することがで
きる白髪防止用外用剤に関するものである。 【0002】 【従来の技術】老化現象の一つとして白髪があげられる
が、白髪はストレスによっても発生すると言われてい
る。このようなことから、毛根のメラノサイトを賦活化
して白髪の発生を抑える毛髪用外用剤の開発が望まれて
いる。 【0003】従来は、白髪の発生に対して、毛髪を染め
るだけのいわゆる染毛剤が広く利用されてきたが、この
ような白髪染は単なる美容上の消極的一手段であるばか
りか、その効果は一過性のものであり、繰り返し使用す
るにつれ接触皮膚炎や毛髪の損傷と言った副作用も生じ
易く、使用上問題があった。また、一方では積極的に白
髪の発生を防止、改善しようという試みもなされ、種々
の研究が行われている。 【0004】例えば、黒ゴマ、黒松の葉、昆布を用いた
もの(特開昭56−87515号公報)、西洋がらし葉
エキスを用いたもの(特開昭56−79617号公
報)、千振りの抽出液を用いたもの(特開昭59−70
605号公報)、ウコギ抽出エキスを用いたもの(特開
昭60−178805号公報)、明日葉の抽出物を用い
たもの(特開昭62−77307号公報)などの植物抽
出物を有効成分とするものがあり、その他には、3−
(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニンを用
いるもの(特開昭62−63509号公報)、c−AM
P(アデノシン−3,5’−サイクリックモノホスフェ
イト)を用いるもの(特開昭62−45527号公
報)、ビタミンD3 を用いるもの(特開昭60−174
705号公報)、ミノキシジルを用いるもの(特開昭6
1−165310号公報、同61−227518号公
報)及びα−メラノサイト刺激ホルモンを用いるもの
(特開平1−207225号公報)などが開示されてい
る。しかしながら、安全性が確保された使用量における
有効性は未だに低く、使用者の満足を得られるものは実
質的にないのが現状である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、頭皮に適用することにより、毛根のメラノサイトを
賦活化すると共に増殖をも促進させることによりメラニ
ン生成を回復させ、白髪を防止、改善することのできる
皮膚に対する安全性が高い毛髪用外用剤を提供すること
にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたものであり、ジイソプロピル
1,3−ジチオール−2−イリデンマロネートが毛根の
メラノサイトを賦活化するとともに、メラノサイトの増
殖をも促進させて、メラニン生成を回復させる作用があ
るという本発明者らによって得られた新たな知見に基づ
いて完成されたものである。すなわち、本発明によれ
ば、ジイソプロピル1,3−ジチオール−2−イリデン
マロネートを有効成分とする新規な白髪防止用外用剤が
提供される。 【0007】 【発明の具体的説明】毛髪におけるメラニンは毛髪の色
調を決定する重要な因子で、毛母上部に存在する色素細
胞メラノサイト内において生成され、毛髪皮質細胞ケラ
チノサイトに摂取された後、毛の成長と共に上方に移動
する。生理的な一現象として認められる白髪は、局所の
血流量の減少などの環境因子や加齢などが原因となり、
毛根のサイトの数的減少及びメラニン生成酵素活性の低
下などが起こり、メラニン生成量が減少し、最終的に黒
色毛が徐々に脱色していくことによって発現する。 【0008】ジイソプロピル1,3−ジチオール−2−
イリデンマロネートは、その構造内に2個のイオウ原子
を含み、外観が微黄色結晶、融点61ないし63℃、水
に難溶、有機溶媒に易溶、あらゆるpH範囲で安定であ
り、熱に対しても安定な化合物である。これまでにジイ
ソプロピル1,3−ジチオール−2−イリデンマロネー
トは、水稲病害の一つのいもち病薬の誘導体として開発
され、その安全性研究過程において、動物の肝臓に対す
る効果が最も強いことが見出され、肝機能改善薬として
も利用されているが、本発明のようにジイソプロピル
1,3−ジチオール−2−イリデンマロネートを外用剤
に配合してその白髪防止効果を研究した例は全くない。 【0009】本発明の白髪防止用外用剤は、医薬品、医
薬部外品、化粧品を含むものであり、その剤型として
は、外用剤として許容され得る種々の形態、例えば、ク
リーム、ローション、乳剤、軟膏、ゲル、ヘアトニッ
ク、ヘアリキッド、リニメント、ヘアーリンス、ヘアー
シャンプー、ヘアートリートメント、ヘアーコンディシ
ョナー、エアゾール、エアーフォームなどの公知の形態
に製剤化して使用でき、その基剤も毛髪施用上許容し得
る任意の液状及び固形状の原料を幅広く使用できる。そ
の際、必要に応じて防腐剤、香料、安定剤、着色剤、紫
外線吸収剤/散乱剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤など
種々の添加剤を加えることもできる。 【0010】本発明の白髪防止用外用剤の有効成分であ
るジイソプロピル1,3−ジチオール−2−イリデンマ
ロネートの配合量は症状の度合、剤型などによって適宜
変更してよいが、通常外用剤全量に対して0.001な
いし10重量%程度、好ましくは0.1ないし3重量%
程度を製剤中に配合する。 【0011】この有効成分は、単独使用のほか、白髪防
止用外用剤に通常用いられるc−AMPおよびその誘導
体、フォルスコリン、塩化カルプロニウム、ペンタデカ
ン酸グリセリド、ミノキシジル、bFCFなどの他の公
知の薬剤とともに併用することによって、ジイソプロピ
ル1,3−ジチオール−2−イリデンマロネートの作用
を増強することができ、その他にも例えば、セファラン
チン、ビタミンE、ビタミンEニコチネート、ニコチン
酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、ショウキ
ョウチンキ、トウガラシチンキ、センブリエキスなどの
末梢血管拡張剤、カンフル、メントールなどの消涼剤、
ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム、ウンデシレン
酸、サリチル酸などの抗菌剤、塩化リゾチーム、グリチ
ルリチン、アラントインなどの消炎剤、ニンニクエキ
ス、ニンジンエキス、オウゴンエキス、ローズマリーエ
キス、アロエエキス、胎盤抽出液などの細胞賦活剤、6
−ベンジルアミノプリンなどのDNA合成促進剤などが
適宜選択して自由に使用することができる。 【0012】 【実施例】次に、本発明の白髪防止用外用剤の実施例
(効果の試験例及び処方例)を挙げるが、これらは本発
明を何ら限定するものではない。 【0013】<試験例1> a)試験方法 ブラックマウス10ないし15匹を1群とし、背部を脱
毛後、ストレスを断続的に負荷しながら、本発明の有効
成分ジイソプロピル1,3−ジチオール−2−イリデン
マロネートを0.1ないし3%含むヘアクリームを調製
し、各0.1gを毎日2回、背部に塗布した。1ケ月
後、再生した一定面積の毛を採取し、全毛数に対する白
毛発生率(%)を測定した。結果を表1に示した。 【0014】b)試験結果 表1の結果から、ストレス負荷がなく有効成分無配合ヘ
アクリーム塗布動物よりもストレスを負荷し有効成分無
配合のヘアクリーム塗布群の方が明らかに白毛発生率が
高く、ストレスによって、白毛が増えたと考えられる。
有効成分を塗布した群では、その白毛発生率が、顕著に
抑制されたことがわかる。したがって、本発明の有効成
分はメラノサイトの不活化を阻止、あるいは不活化状態
のメラノサイトを賦活し、これにより、白毛の発生を防
止、改善することが可能となることがわかる。 【0015】<試験例2>ヒトによる白髪防止試験 a)試験方法 白髪の認められる35ないし60才の男女20名をラン
ダムに2群にふり分け、第1群には試験剤(後述する処
方例1のヘアクリーム)を、第2群には、前記処方例1
から、有効成分であるジイソプロピル1,3−ジチオー
ル−2−イリデンマロネートを除いた基剤だけを、1日
朝夕2回頭部毛根部に塗擦し、塗擦開始前及び塗擦開始
後6ケ月における頭頂部の毛髪1,000本当たりの白
髪の本数を教えた。 【0016】b)試験結果 結果を表2に示した。 以上から明らかな如く、本発明の外用剤は優れた白髪防
止効果を示し、皮膚刺激などの副作用も全く認められな
かった。 【0017】以下に、本発明の処方例を示す。処方例
中、「適量」とは、処方全体が100重量%になる値を
意味する。 【0018】 <処方例1> ヘアークリーム (重量%) A 流動パラフィン 10.0 スクワラン 7.0 ホホバ油 3.0 固型パラフィン 3.0 ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.0 ソルビタンセスキオレエート 1.0 水酸化カリウム 0.1 ジイソプロピル1,3−ジチオール −2−イリデンマロネート 0.5 B グリセリン 3.0 エチルパラベン 0.1 精製水 適 量 製造方法 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して攪拌、乳化後、冷却
してヘアークリームを製造した。 【0019】 <処方例2> ヘアートニック (重量%) A ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0 ショウキョウチンキ 1.0 イソプロピルメチルフェノール 0.05 エタノール 55.0 ジイソプロピル1,3−ジチオール −2−イリデンマロネート 1.0 6−ベンジルアミノプリン 0.5 メントール 0.01 B グリセリン 2.0 精製水 適 量 製造方法 Aに属する成分を均一に攪拌、溶解し、別に均一に溶解
したBに属する成分を徐々に加えて均一に攪拌してヘア
ートニックを製造した。 【0020】 <処方例3> ヘアートリートメント (重量%) A アボカド油 5.0 スクワラン 5.0 流動パラフィン 10.0 ステアリン酸 3.0 グリセリンモノステアレート 3.0 ラノリンアルコール 5.0 ジイソプロピル1,3−ジチオール −2−イリデンマロネート 5.0 ビタミンEニコチネート 0.2 B センブリ抽出液 1.0 アラントイン 0.05 アロエエキス 0.01 1,3−ブチレングリコール 5.0 トリエタノールアミン 1.0 メチルパラベン 0.2 精製水 適 量 製造方法 Aに属する成分を加熱溶解する。別に、Bに属する成分
を加熱溶解する。AにBを添加して攪拌、乳化後、冷却
してヘアートリートメントを製造した。 【0021】 <処方例4> ヘアーシャンプー (重量%) A ビタミンB12 0.05 N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸 40.0 トリエタノールアミン(30%) ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0 ポリオキシエチレンジオレイン酸メチル グルコシド(120E.0.) 2.0 フォルスコリン 0.3 ジイソプロピル1,3−ジチオール −2−イリデンマロネート 5.0 塩化カルプロニウム 0.5 B ローズマリーエキス 0.5 パラオキシ安息香酸エチル 0.3 エデト酸二ナトリウム 0.1 精製水 適 量 製造方法 Aに属する成分を均一に攪拌、溶解し、別に均一に加温
溶解したBに属する成分を徐々に加え、均一に攪拌して
ヘアーシャンプーを製造した。 【0022】 <処方例5> エアフォーム (重量%) A ヒノキチオール 0.1 セタノール 1.2 プロピレングリコール 2.0 ジメチルシリコーン油 2.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2.5 流動パラフィン 1.0 ポリビニルピロリドン 0.5 メチルパラベン 0.2 エタノール 10.0 ペンタデカン酸グリセリド 0.1 ジイソプロピル1,3−ジチオール −2−イリデンマロネート 0.1 ケフィラン水溶液(0.2%) 3.0 精製水 適 量 B 液化石油ガス(噴射剤) 4.0 製造方法 Aに属する成分を均一に混合して容器に入れ、常法によ
りBを容器に充填してエアフォームを製造した。上記の
処方例1ないし5は、いずれも本発明の目的を満足する
効果を有することが確認された。 【0023】 【発明の効果】本発明によれば、ジイソプロピル1,3
−ジチオールー2−イリデンマロネートを有する成分と
する新規な白髪防止用外用剤が提供され、本外用剤は毛
根のメラノサイトの増殖を促進することによりメラニン
生成を回復させ白髪の発生を防止、改善することができ
る。また、皮膚に対する安全性も高い有用な白髪防止用
外用剤である。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ジイソプロピル1,3−ジチオール−2
    −イリデンマロネートを有効成分とすることを特徴とす
    る白髪防止用外用剤。
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