JP3468318B2 - エスカレータの診断システム - Google Patents

エスカレータの診断システム

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JP3468318B2
JP3468318B2 JP01422795A JP1422795A JP3468318B2 JP 3468318 B2 JP3468318 B2 JP 3468318B2 JP 01422795 A JP01422795 A JP 01422795A JP 1422795 A JP1422795 A JP 1422795A JP 3468318 B2 JP3468318 B2 JP 3468318B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、エスカレータの診断シ
ステムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、プラントなどで使用される回転機
械では、突然の停止によりプラント全体の停止を余儀な
くされる事態を避けるためにも、その回転摺動部におけ
る損傷状態を非分解で検査することが要望されており、
かかる目的を達成するものとして、例えば特開昭64−
49708号公報などにより既に知られるアコ−ステイ
ック・エミッション(AE)を応用したころがり軸受の
異常診断装置が提案されている。かかるAE方式の軸受
異常診断装置は、軸受の損傷を含む異常により発生する
AEを検出することにより、回転機械の回転摺動部を非
分解で検査し、特に、その転がり軸受の異常を早期に、
かつ、正確に検出することが出来るものである。 【0003】また、かかる従来技術によれば、回転機械
における転動体、内輪、外輪の何れかに傷がある場合、
それぞれの傷ごとに定まった周波数による信号が発生す
るとされている。そのため、この検出したAE信号を、
例えばフィルタ等を利用して弁別することにより、回転
機械の回転摺動部における異常を、非分解でも正確に検
出することが出来るものであった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術になるAE技術の応用になる診断装置では、非
診断対象である回転機械の回転速度が比較的高い場合に
は、その回転摺動部の損傷状態について正確に診断する
ことが可能であったが、これに対し、例えば、エスカレ
−タのタ−ミナルギヤのように、その回転数が15rp
m程度と極めて低い(超低速)場 合には、正確に診断
が出来ないと言う問題があった。これは、診断のために
利用するAEを発生するAEエネルギ−は、被診断対象
である回転機械の回転数の自乗に比例するため、その回
転数が低いと出力が低くなり、また、回転数が極端に低
くなるとAE特性に規則性が無くなるため、ノイズなど
の影響を受けやすくなるためであり、回転数の低下が診
断の困難さを増すことによる。 【0005】このことから、電動モ−タによりチェ−ン
を介してエスカレ−タを駆動する回転機械の一種である
エスカレ−タの上部タ−ミナルギヤと下部タ−ミナルギ
ヤについては、それぞれ、転がり軸受が設けられてはい
るが、その転がり軸受の損傷状態を従来のAE方式の診
断装置を用いて非分解で検査することは不可能とされて
いた。そのため、エスカレ−タでは、通常、その設置の
後10数年を経過したエスカレ−タ用軸受は、これを分
解して軸受の全数を新品に交換するのが一般的な保守方
法とされており、また、この新品との交換の前に仮りに
損傷した軸受があっても、エスカレータが突然の停止す
るなどの事態が生じない限り、この分解検査までは発見
されないという状況であった。 【0006】かかるエスカレ−タ用タ−ミナルギヤの軸
受は、上述した分解検査までに重度な損傷が発生した場
合には、やはり、エスカレ−タの運転に何らかの支障を
及ぼすことは云うまでもない。従って、かかる超低速回
転体であるエスカレ−タ用軸受についても、やはり、非
分解で軸受の損傷状態を容易に検査できることが好まし
く、これにより、軸受の新品交換に比較すれば非常に短
期間毎に行われるグリ−ス診断時などの際に同時に診断
することが可能となる。その結果、従来のような損傷の
有無にかかわらず行われる軸受全数の新品への交換も不
要となる。また、損傷を受けた軸受を発見した場合、そ
の損傷を受けた軸受だけを交換することにより、効率的
なエスカレ−タ用軸受の保守が可能となり、また、損傷
した軸受によるエスカレ−タの運転への何らかの支障を
取り除き、効率的なエスカレ−タの運転も可能となる。 【0007】そこで、本発明では、上記の従来技術にお
ける問題点に鑑み、具体的には、やはりAEを用いるこ
とによって非分解で損傷軸受を検出するが、しかしなが
ら、上記の従来技術と比較し、その回転速度が十数乃至
数十rpm程度と非常に低い回転速度で回動する、エス
カレータのターミナルギヤの超低速回転体であっても容
易かつ確実にその損傷を検出することが出来、信頼性の
高いエスカレータの診断システムを提供することを目的
とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、駆動動力源と
しての電動モータからの回転トルクをエスカレータ駆動
機構に伝達するため超低速で回転するターミナルギヤを
含むエスカレータにおける、上記ターミナルギヤの回転
軸受の損傷を含む異常を診断するエスカレータの診断シ
ステムであって、前記回転軸受に設置され、前記回転軸
受において発生するアコーステイック・エミッション
(AE)を検出するAEセンサと、前記AEセンサによ
り検出されたAE信号を特定周波数以上の周波数により
抽出するフィルタ手段と、前記フィルタ手段により抽出
された信号を検波する第1の検波手段と、前記AEセン
サにより検出されたAE信号をそのまま検波する第2の
検波手段と、前記第1の検波手段と前記第2の検波手段
とからの出力信号の除算を行う除算回路と、前記第1の
検波手段からの検波出力により、前記回転軸受内の破損
を含む異常に起因するAEを検知し計数して計数値を更
新すると共に、前記除算回路の除算出力信号に基づいた
ノイズ信号により上記計数値の減数を行う計数手段と、
を含んでいることを特徴とするエスカレータの診断シス
テムを開示する。 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】本発明によれば、アコーステイック・エミ
ッション法による超低速回転軸受の損傷検出を利用した
エスカレータの診断システムにより、上記と同様に、タ
ーミナルギヤの軸受の損傷状態を、分解することなく、
効率的診断を可能にする。かかるエスカレータの軸受診
断について考えると、障害となるノイズとしては、軸受
自体から発生する摺動ノイズ、軸受以外から侵入する外
部ノイズがあるが、これらのノイズは、軸受の損傷から
発生するAE信号よりも低い周波数成分であることが実
験的に確認されている。従って、特定の遮断周波数の信
号を感度良く検出するAEセンサによって検出し、特定
周波数信号を抽出する処理回路によって処理することが
可能である。また、超低速回転におけるAE信号は、エ
ネルギーが低く規則性がないことが実験的に確認されて
おり、本発明の診断システムによれば、ノイズを効率よ
く除去することが可能になる。 【0013】 【実施例】以下、本発明の実施例について、添付の図面
を参照しながら、詳細に説明する。先ず、図2には、本
発明になる超低速回転軸受損傷診断装置を利用すること
により超低速回転で回動するタ−ミナルギヤを非分解で
診断するエスカレータ検査システムの、その診断対象と
してのエスカレータの構造が示されている。この図にお
いて、エスカレ−タ10には、上部タ−ミナルギヤ11
及び下部タ−ミナルギヤ12が設けられており、この上
部タ−ミナルギヤ11は、さらに、ドライビングチェ−
ン13により駆動力源である電動モ−タ14と連結さ
れ、これによって回転駆動されている。 【0014】これらのギアの更に詳細な構造について説
明すると、図3に示すように、一対のギアから成る上部
タ−ミナルギヤ11、11が軸110の両端に固定され
ており、この軸110の両端を、いわゆる転がり軸受1
5及び16により回転可能に支承している。また、上記
下部タ−ミナルギヤも、上記と同様に、一対のタ−ミナ
ルギヤ12、12を軸120の両端に取り付け、この軸
120の両端を転がり軸受17及び18により回転可能
に支承する構造となっている。また、この図において、
符号130、130は、これらの上部タ−ミナルギヤ1
1、11及び下部タ−ミナルギヤ12、12の間に設け
られた連結駆動手段としてのチェーンを示している。す
なわち、上記の機構により、これらの上部タ−ミナルギ
ヤ11、11及び下部タ−ミナルギヤ12、12は、互
いに同期しながら、例えば15rpm程度の超低速回転
速度で回転することとなる。 【0015】そして、本発明では、これらの超低速回転
体である上部タ−ミナルギヤ11、11及び下部タ−ミ
ナルギヤ12、12の軸受の損傷を診断するため、いわ
ゆるアコ−ステイック・エミッション(AE)センサ2
がこれらの軸受15、16、17及び18の内の少なく
とも一つに設置される。すなわち、本発明によれば、上
記の超低速回転体の軸受の損傷は、このAEセンサ2に
より検出されることとなるが、実際、これら超低速回転
体である上部タ−ミナルギヤ11、11及び下部タ−ミ
ナルギヤ12、12の損傷により発生するアコ−ステイ
ック・エミッション(AE)の特性について、以下に説
明する。 【0016】続いて、図4(a)は、その軸受に欠陥の
ある超低速回転体、すなわち上部タ−ミナルギヤ11か
らのAEであり、上記AEセンサ2により検出される信
号波形を、そして、図4(b)はその周波数特性を示し
ている。このようなAE信号に対し、添付の図5(a)
は、特にエスカレ−タの駆動機構などから発生し、上記
AEセンサ2により検出される、いわゆる外部からのノ
イズの波形を、そして、図5(b)はその周波数特性を
示している。 【0017】これらの二つの信号の波形特性、特にその
周波数特性からも明らかなように、超低速回転体の欠陥
軸受からのAE信号は、その主成分が60−70kHz
であるのに対し、外部からのノイズ成分は20−25k
Hzにその主成分があることが分かる。一般的に、欠陥
軸受には、転動体傷、内輪傷、外輪傷などがあるが、何
れも上記と同様なAE波形と周波数特性を示す。また、
ノイズには、チエ−ンなどの軸受の外部から入るもの
と、軸受自体の転動体の接触ノイズとがある。しかしな
がら、これらのノイズは、何れも同様な波形と周波数特
性を示す。 【0018】以上のことから、AEセンサ2からの検出
信号に対しは、例えばハイパスフィルタなどを用いるこ
とにより、そのノイズ成分を弁別することが可能と考え
らるが、しかしながら、このノイズレベルが大きいとき
には、ハイパスフィルタによるノイズ成分の弁別は不可
能である。これは、既述のように、超低速回転体の軸受
欠陥から発生するAEエネルギ−は被診断対象である回
転機械の回転数の自乗に比例するため、上記エスカレ−
タの上部タ−ミナルギヤ11あるいは下部タ−ミナルギ
ヤ12などの超低速回転体では、軸受欠陥をAEにより
正確に検出するためには、AEセンサ2の感度を非常に
大きなものとしなければならず、これに伴い検出される
ノイズも大きなものとなってしまうことによる。そし
て、このようにノイズレベルが大きいときには、ハイパ
スフィルタによりこのノイズ成分は減少はできても、こ
れを完全に消去することはできない。 【0019】図6(a)には、超低速回転体の軸受欠陥
が検出可能な程度の感度を持ったAEセンサ2からのA
E信号のフィルタ処理前の信号波形が、そして、図6
(b)には、このAE信号のフィルタ処理後の検波波形
を示す。一方、図7(a)は、かかるAEセンサ2から
のノイズのフィルタ処理前の信号波形が、そして、図7
(b)はこのノイズのフィルタ処理後の検波波形を示
す。これらの両図の比較からも分かるように、AE信号
はフィルタ処理によってほとんど変化しないのに対し、
ノイズはフィルタ処理により良く減衰はするが、しかし
ながら、完全には消去できないことが分かる。特に、そ
のノイズ振幅が大きい場合にその傾向がある。 【0020】そこで、本発明では、かかる超低速回転体
における軸受欠陥から発生するAEの上述の特性に鑑
み、図1にその回路構成を示すような超低速回転軸受損
傷診断装置を採用している。すなわち、この超低速回転
軸受損傷診断装置では、上記エスカレ−タの上部タ−ミ
ナルギヤ11及び下部タ−ミナルギヤ12の転がり軸受
15、16、17及び18の少なくとも一つの軸受であ
る被試験軸受(ここでは符号1で示す)に設置されたA
Eセンサ2は、まず、その出力aを増幅回路3において
増幅し、その後、その増幅された出力bをハイパスフィ
ルタ(特に、高周波通過フィルター:HPF)4にて、
特定周波数信号以上の周波数成分を通過させる。さら
に、検波回路5を通し、その検波出力Eaを除算回路6
の一方の入力端子に印加する。 【0021】また、上記増幅回路3からの出力bは、同
時に、そのまま検波回路7で検波し、その検波出力Eb
を上記の除算回路6の他の入力端子に印加する。そし
て、この除算回路6の出力fをノイズ除去回路8の制御
信号として与える。また、このノイズ除去回路8への他
の入力信号として、前記ハイパスフィルタ4の出力もし
くは前記検波回路5の出力信号を用いる。そして、この
ノイズ除去回路8からの出力は、判定・表示器9に入力
され、ここで異常の判別がなされて表示される。 【0022】上記の回路構成において、特に、そのノイ
ズ除去回路8及び判定・表示器9については、図にも明
らかなように、ノイズ除去回路8は2個の比較器19、
20から構成されており、また、その判定・表示器9
は、いわゆるアップダウンカウンタ21から構成されて
いる。すなわち、上記除算回路6の出力fは比較器19
へ、そして、上記検波回路5からの検波出力Eaは比較
器20へ入力され、それぞれ、比較レベル(閾値)Th
1、Th2と比較される。そして、これら比較器19、2
0からの出力g,hが、それぞれ、判定・表示器9を構
成するアップダウンカウンタ21のアップ入力端子
(U)及びダウン入力端子(D)へ入力される。 【0023】続いて、上記にその回路構成の詳細を説明
した超低速回転軸受損傷診断装置における軸受損傷診断
の動作について、添付の図8及び図9を参照しながら詳
細に説明する。先ず、図8には、AEセンサ2がAE信
号を検出した時の回路動作が示されており、この時は、
AEセンサ2からの出力であるAE信号aは増幅回路3
により振幅が増幅されて出力信号bとなる。この増幅さ
れた出力bは、一方は、ハイパスフィルタ4にて特定周
波数信号以上の周波数成分が通過されて検波回路5へ入
力される。この時、AEセンサ2はAE信号を検出して
いることから、検波回路5の出力には図中にEaで示す
検波出力が出力される。他方、増幅回路3からの出力信
号bが直接入力される検波回路7の検波出力も、図中に
Ebで示すようになる。すなわち、除算回路6への2つ
の入力EaとEbは、同じレベルであることから、その出
力fは、図に示すように、AE信号の検出によって変化
することなく、常に、閾値Th2よりも高い「1」のレ
ベルを示し続けることとなり、そのため、ノイズ除去回
路8を構成する比較器19は出力しない(図中の波形h
を参照)。 【0024】これに対し、比較器20は、検波回路5か
らの出力Eaにより、これを閾値Th1と比較して出力g
を生じる。この出力gが、判定・表示器9を構成するア
ップダウンカウンタ21のアップ入力端子(U)へ入力
され、これにより、アップダウンカウンタ21のカウン
ト値が1だけ増大する。 【0025】これに対し、AEセンサ2がノイズを検出
した場合には、図8に示すように、出力であるAE信号
aは増幅回路3により振幅が増幅されて出力信号bとな
り、一方は、ハイパスフィルタ4にて特定周波数信号以
上の周波数成分が通過されて検波回路5へ入力され、他
方は、検波回路7により検波出力Ebが出力される。し
かしながら、この時、検出されたノイズ信号は特定周波
数信号以上の周波数成分が通過されるが、上述のように
完全に除去されず、図中にEaで示すような出力が発生
する。検波回路7の検波出力はEbである。そのため、
除算回路6による上記2つの信号EaとEbによる除算結
果は、図に信号fで示すように、ノイズの発生した時に
は閾値Th2よりも低い値となる。このようなことか
ら、AEセンサ2がノイズの発生を検出した時には、ノ
イズ除去回路8を構成する比較器20と共に、他の比較
器19も出力を生じることとなり(図中の波形g及びh
を参照)、判定・表示器9を構成するアップダウンカウ
ンタ21のアップ入力端子(U)と共にそのダウン入力
端子(D)へもパルス出力が入力されることとなる。こ
のことにより、アップダウンカウンタ21は、そのアッ
プ入力端子(U)へのパルスによりカウント値が1だけ
増大するが、同時に、そのダウン入力端子(D)へのパ
ルスによりカウント値が1だけ減少し、結局は、そのま
まの値を維持することとなる。 【0026】このように、上記の本発明になる超低速回
転軸受損傷診断装置によれば、その判定・表示器9を構
成するアップダウンカウンタ21のカウント値は、回転
体の軸受の損傷などの欠陥から生じたAEに応動して加
算されるが、ノイズではダウンカウンタが働き加算され
ないこととなる。すなわち、ノイズに影響されずに欠陥
からのAEだけを正確に計数することが可能になる。そ
のため、例えばグリ−ス診断時などの際に、この判定・
表示器9のカウント値を検査することにより、従来では
困難であったエスカレータの上部及びタ−ミナルギヤ軸
受の損傷の有無を、非分解で確認することが可能にな
る。あるいは、これに代えて、判定・表示器9に警告灯
などを含み、アップダウンカウンタ21のカウント値が
所定の値を超えたときにこの警告灯を点灯するようにし
てもよい。 【0027】 【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明になる超低速回転軸受損傷診断装置、及び、
それを利用したエスカレータのタ−ミナルギヤ検査方法
とエスカレータ検査システムによれば、従来技術では困
難であった、例えばエスカレータのタ−ミナルギヤ軸受
などの超低速回転体における損傷を、やはりAEにより
診断することが出来るようにしたことにより、かかる超
低速回転軸受の損傷などの異常を、エスカレ−タを解体
することなく非分解で、容易かつ確実に、早期に診断す
ることを可能にした。すなわち、これにより、例えばグ
リース診断時のような比較的短期間毎に行われる診断の
際にも診断を実行することが可能となり、効率的なエス
カレ−タ駆動機構の軸受の診断及び軸受の保守が可能と
なり、さらには、事前に損傷した軸受によるエスカレ−
タの運転への何らかの支障を取り除き、効率的なエスカ
レ−タの運転管理、ひいては、信頼性の高いエスカレー
タの実現を可能にするという、技術的にも極めて優れた
効果を達成することとなる。尚、超低速以外の軸受への
適用もありうる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例である超低速回転軸受損傷診
断装置の回路構成を示すブロック線図である。 【図2】上記超低速回転軸受損傷診断装置を利用して診
断を行うエスカレ−タの構造とその診断対象であるタ−
ミナルギヤの構造を示す一部展開斜視図である。 【図3】上記エスカレ−タのタ−ミナルギヤの部分の詳
細構造を示すための上面図である。 【図4】上記エスカレ−タのタ−ミナルギヤからのAE
信号の波形とその周波数解析例を示す図である。 【図5】上記エスカレ−タのタ−ミナルギヤからのノイ
ズの波形とその周波数解析例を示す図である。 【図6】上記エスカレ−タのタ−ミナルギヤからのAE
信号の、フィルタ処理前後における検波波形とその周波
数解析例を示す図である。 【図7】上記エスカレ−タのタ−ミナルギヤからのノイ
ズの、フィルタ処理前後における検波波形とその周波数
解析例を示す図である。 【図8】上記エスカレ−タのタ−ミナルギヤからのAE
信号発生時の、上記超低速回転軸受損傷診断装置におけ
る各部の波形を示す図である。 【図9】上記エスカレ−タのタ−ミナルギヤからのノイ
ズ発生時の、上記超低速回転軸受損傷診断装置における
各部の波形を示す図である。 【符号の説明】 10 エスカレ−タ 11 上部タ−ミナルギヤ 12 下部タ−ミナルギヤ 13 ドライビングチェ−ン 14 電動モ−タ 15、16、17、18 軸受 110、120 軸 130 チェーン 1 被試験軸受 2 AEセンサ 3 増幅回路 4 ハイパスフィルタ 5 検波回路 6 除算回路 7 検波回路 8 ノイズ除去回路 9 判定・表示器 19、20 比較器 21 アップダウンカウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米山 隆雄 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 株式 会社日立エンジニアリングサービス内 (72)発明者 土田 健二 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 株式 会社日立エンジニアリングサービス内 (72)発明者 鬼沢 文生 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 株式 会社日立エンジニアリングサービス内 (72)発明者 須藤 明 東京都千代田区神田錦町一丁目6番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 中野 政輝 東京都千代田区神田錦町一丁目6番地 株式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 妹尾 誠 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社日立製作所エネルギー研究所内 (56)参考文献 特開 平7−134063(JP,A) 特開 昭61−294215(JP,A) 特開 昭63−304127(JP,A) 特開 平5−126679(JP,A) 特開 平4−32737(JP,A) 特開 昭61−234353(JP,A) 特開 平4−81655(JP,A) 特開 平4−36633(JP,A) 特開 昭64−49708(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 19/52 G01N 29/14 F16C 41/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 駆動動力源としての電動モータからの回
    転トルクをエスカレータ駆動機構に伝達するため超低速
    で回転するターミナルギヤを含むエスカレータにおけ
    る、上記ターミナルギヤの回転軸受の損傷を含む異常を
    診断するエスカレータの診断システムであって、 前記回転軸受に設置され、前記回転軸受において発生す
    るアコーステイック・エミッション(AE)を検出する
    AEセンサと、前記AEセンサにより検出されたAE信
    号を特定周波数以上の周波数により抽出するフィルタ手
    段と、前記フィルタ手段により抽出された信号を検波す
    る第1の検波手段と、前記AEセンサにより検出された
    AE信号をそのまま検波する第2の検波手段と、前記第
    1の検波手段と前記第2の検波手段とからの出力信号の
    除算を行う除算回路と、前記第1の検波手段からの検波
    出力により、前記回転軸受内の破損を含む異常に起因す
    るAEを検知し計数して計数値を更新すると共に、前記
    除算回路の除算出力信号に基づいたノイズ信号により上
    記計数値の減数を行う計数手段と、を含んでいることを
    特徴とするエスカレータの診断システム。
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