JP3468272B2 - チップ型サージアブソーバ及びその製造方法 - Google Patents

チップ型サージアブソーバ及びその製造方法

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JP3468272B2
JP3468272B2 JP31836897A JP31836897A JP3468272B2 JP 3468272 B2 JP3468272 B2 JP 3468272B2 JP 31836897 A JP31836897 A JP 31836897A JP 31836897 A JP31836897 A JP 31836897A JP 3468272 B2 JP3468272 B2 JP 3468272B2
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surge absorber
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type surge
discharge
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芳幸 田中
英一郎 広瀬
隆裕 中元
暢也 猿渡
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Mitsubishi Materials Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサージ電圧を吸収す
るサージアブソーバに係り、詳しくは基板上に1対の放
電電極を形成し、封入ガス雰囲気の放電室を設けたチッ
プ型サージアブソーバ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のマイクロギャップ式のサージア
ブソーバとして、図に示すようなサージアブソーバが
知られている。図に示すサージアブソーバ2では、平
板状の絶縁体よりなる基板3の板面上に導電性薄膜から
なる1対の放電電極3a,3bが離隔して形成され、か
つこの放電電極3a,3b間には導電性薄膜で形成され
る所定形状の放電電極3cが互いに同一間隔のスパーク
ギャップを持って複数個配列されている。放電電極3
a,3bにはリード端子2a,2aがそれぞれ取付けられ
る。導電性薄膜3a,3b,3cを覆うようにカバー4
が基板3に装着されて封止され、カバー4内にはアルゴ
ンガスのような不活性ガスが封入される。
【0003】かかるサージアブソーバ2では、雷サージ
等に起因してリード端子2a,2aにサージ電圧が印加
されると、放電電極3a,3b間で放電してサージ電圧
が吸収される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記サージアブソーバ
2は形状が長円状になるためにチップ化が非常に困難で
あり、プリント回路基板の表面に実装できない欠点があ
った。また、カバー4を電極3a,3b,3cが形成され
た面の全体を覆うように設けるため形状が大きくなる問
題があった。
【0005】本発明の目的は、プリント回路基板に表面
実装可能であって、小型化し易く量産性に優れたチップ
型サージアブソーバ及びその製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のチップ型サージ
アブソーバは絶縁材料よりなるチップ状の基板と、該
基板の板面に放電間隙をあけて設けられた1対の放電電
極と、該放電間隙に臨む密閉された封入ガス雰囲気の放
電室とを有するチップ型サージアブソーバにおいて、該
放電室は、開口のあいた第1のガラスシートを前記基板
の上に重ねその上に開口のない第2のガラスシートを重
ね、その後、第1のガラスシートの該開口内と第1のガ
ラスシートの側面とを連通するように通気用貫通穴を設
け、次いで加熱してガラスシート同士を融着させると共
に該通気用貫通穴を閉塞させることにより形成したもの
であることを特徴とするものである。
【0007】本発明のチップ型サージアブソーバの製造
方法は、絶縁材料よりなるチップ状の基板と、該基板の
板面に放電間隙をあけて設けられた1対の放電電極と、
該放電間隙に臨む密閉された封入ガス雰囲気の放電室と
を有するチップ型サージアブソーバを製造する方法にお
いて、開口のあいた第1のガラスシートを前記基板の上
に重ねその上に開口のない第2のガラスシートを重ね、
その後、第1のガラスシートの該開口内と第1のガラス
シートの側面とを連通するように通気用貫通穴を設け、
次いで加熱してガラスシート同士を融着させると共に該
通気用貫通穴を閉塞させることにより前記放電室を形成
することを特徴とするものである。
【0008】かかるチップ型サージアブソーバ及びその
製造方法にあっては、ガラスシートを基板に載せて加熱
融着させることによって放電室を形成することができ、
製造が容易である。
【0009】なお、請求項のように、この基板の両端
面に端子電極を形成することにより、このチップ型サー
ジアブソーバをプリント回路基板に表面実装することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施の形態
について説明する。
【0011】図1及び図2(a)〜()は発明の実
施の形態に係るチップ型サージアブソーバとその製造工
程を示す説明図である。
【0012】絶縁性材料よりなる薄板形直方体状の基板
10の板面(図の上面)に1対の放電電極11、11が
放電ギャップをあけて形成され、この放電電極11、1
1に連なるように端子電極12、12が設けられてい
る。各端子電極12、12は、基板10の図の上面から
端面を回り込み、図の下面にまで回り込んでいる。
【0013】この放電電極11、11間の放電ギャップ
を密閉空間よりなる封入ガス雰囲気とするために、開
13aを有した1枚又は複数枚(図1,2では2枚。た
だし、この枚数は特に限定されるものではない。)の
1のガラスシート13が基板10上に載置され、開口
3a内に前記放電ギャップが配置されるようにする。次
いで、このガラスシート13の上に上記開口13aの如
き開口を有しない平板状の第2のガラスシート14を該
第1のガラスシート13の上に重ねる。次に、このガラ
スシート13、14が載った基板10を加熱してガラス
シート13、14を軟化させる。これにより、下層の
1のガラスシート13が基板10の上面に融着し、第1
ガラスシート13、13同士が融着し、上層の第1の
ガラスシート13とその上の第2のガラスシート14と
が融着する。そして第1のガラスシート13の開口13
aに由来する空室よりなる放電室16がガラス融着物よ
りなるカバー17によって区画形成されたチップ型サー
ジアブソーバ18が製造される。
【0014】本発明においては、ガラスシート13、1
4は粉末ガラスにバインダーを添加して成形したものが
好ましい。この成形体よりなるガラスシート13、14
を上記の通り基板10上に重ねた後、まず脱バインダー
のための酸化雰囲気焼成を行い、その後封入ガス雰囲気
で焼成してガラスシート13、14の融着を行うのが好
ましい。
【0015】開口13aを有する第1のガラスシート1
3は、開口13aを形成するための中子部分を有した型
を用いて粉末ガラスを成形しても良く、第2のガラスシ
ート14と同じものを成形しその後開口13aをくり抜
くようにして形成しても良い。この場合、複数枚のガラ
スシートを重ねておいて一度に開口13aをくり抜くよ
うにするのが効率的で好ましい。
【0016】なお、ガラスシート13、14を融着させ
る前の段階において開口13a内の雰囲気を封入ガス雰
囲気としておくことにより、放電室16内の雰囲気が封
入ガス雰囲気となる
【0017】このために、図2のように、第1のガラス
シート13、13を重ね合わせた後ガラスシート13の
開口13a内とガラスシート13の側面とを連通するよ
うに通気用貫通穴13bを設け
【0018】この貫通穴13bを通して開口13a内の
雰囲気を封入ガス雰囲気に置換することができる。この
貫通穴13bは、焼成工程において閉塞する。
【0019】の場合、例えばガラスシート13、14
の脱バインダーを行い、ガラス粉同士を多少焼結させた
後、ガス置換し、次いで加熱してガラスを融着して放電
室を形成するのが好ましい。
【0020】ガラスシート13、14は粉末ガラスの成
形体でなくとも良く、例えば板ガラスを切断して得たガ
ラスシート14や、さらにそれに孔あけ加工したガラス
シート13を採用しても良い。この場合でもガラスシー
ト13、14の融着前に基板周囲の雰囲気を封入ガス雰
囲気とし開口13a内を封入ガス雰囲気としておき、封
入ガス雰囲気中で焼成するのが好ましい。
【0021】なお、図3に示すように、複数枚のガラス
シート13を重ねる場合、各ガラスシート13の開口径
はそれぞれ異なっていても良い。
【0022】封入ガスとしてはHe,Ar,Ne,X
e,SF,CO,C,C,CF,H
あるいはこれらの混合ガスが例示される。
【0023】ガラスシート13、14の厚さは20〜2
00μm程度(例えば100μm)が好ましい。開口1
3aとしては0.5〜2mm程度(例えば1mm)の径
のものが好ましい。なお、開口13aの形状は円形でな
くても良い。貫通穴13bは直径0.01〜0.5mm
程度が好ましい。各電極は印刷及び焼き付けなど各種の
方法により形成できる。
【0024】このようにして得られるチップ型サージア
ブソーバ18は、製造が容易であると共に、図の従来
のものに比べ放電室16が小さく、全体としてコンパク
トである。また、端子電極12を設けてあり、回路基板
に表面実装することができる
【0025】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると製造が容易
であると共に、小型であり且つ回路基板に表面実装でき
るチップ型サージアブソーバ及びその製造方法が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】施の形態に係るチップ型サージアブソーバの
製造工程図である。
【図2】施の形態に係るチップ型サージアブソーバの
製造工程図である。
【図3】の実施の形態に係るチップ型サージアブソー
バの製造工程図である。
【図4】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 基板 1 放電電極 1 端子電極 13,1 ガラスシート13a 開口 13b 通気用貫通穴 放電室 1 チップ型サージアブソーバ
フロントページの続き (72)発明者 中元 隆裕 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱マテリアル株式会社電子技術研究所 内 (72)発明者 猿渡 暢也 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱マテリアル株式会社電子技術研究所 内 (56)参考文献 特開 昭57−101366(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01T 4/10 H01T 4/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料よりなるチップ状の基板と、該
    基板の板面に放電間隙をあけて設けられた1対の放電電
    極と、該放電間隙に臨む密閉された封入ガス雰囲気の放
    電室とを有するチップ型サージアブソーバにおいて、 該放電室は、開口のあいた第1のガラスシートを前記基
    板の上に重ねその上に開口のない第2のガラスシートを
    重ね、その後、第1のガラスシートの該開口内と第1の
    ガラスシートの側面とを連通するように通気用貫通穴を
    設け、次いで加熱してガラスシート同士を融着させる
    共に該通気用貫通穴を閉塞させることにより形成したも
    のであることを特徴とするチップ型サージアブソーバ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記基板の両端面に
    前記放電電極に導通した端子電極がそれぞれ設けられて
    いることを特徴とするチップ型サージアブソーバ。
  3. 【請求項3】 絶縁材料よりなるチップ状の基板と、該
    基板の板面に放電間隙をあけて設けられた1対の放電電
    極と、該放電間隙に臨む密閉された封入ガス雰囲気の放
    電室とを有するチップ型サージアブソーバを製造する方
    法において、 開口のあいた第1のガラスシートを前記基板の上に重ね
    その上に開口のない第2のガラスシートを重ね、その
    後、第1のガラスシートの該開口内と第1のガラスシー
    トの側面とを連通するように通気用貫通穴を設け、次い
    で加熱してガラスシート同士を融着させると共に該通気
    用貫通穴を閉塞させることにより前記放電室を形成する
    ことを特徴とするチップ型サージアブソーバの製造方
    法。
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