JP3468178B2 - 無線携帯端末 - Google Patents

無線携帯端末

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JP3468178B2 JP33223399A JP33223399A JP3468178B2 JP 3468178 B2 JP3468178 B2 JP 3468178B2 JP 33223399 A JP33223399 A JP 33223399A JP 33223399 A JP33223399 A JP 33223399A JP 3468178 B2 JP3468178 B2 JP 3468178B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は携帯電話機、PHS
あるいは無線装置を備えた携帯型の情報端末装置等から
なる無線携帯端末に係わり、特に複数の言語による使用
を可能にした無線携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】無線携帯端末は基地局の整備と共にその
通話地域が拡大している。また、通信技術の共通化によ
って、複数の国で1つの無線携帯端末の使用が可能にな
ってきている。たとえばETSI(European Telecommu
nications Standard Institute;欧州電気通信標準化協
会)が技術を標準化した、ヨーロッパ全域で利用できる
デジタル・セルラー電話システムとして、GSM(glob
al system for mobile communication)が存在する。こ
のGSMでは、ヨーロッパ諸国やアジア諸国の移動とい
った利用者の国際的な移動の便宜を考慮して、複数の言
語を使用してメニューやSMS(Systems Management S
erver)の利用が可能になっている。このシステムに使
用される無線携帯端末は、メニューデータやフォントデ
ータ等の言語に関するデータ(以下、言語データと総称
する。)を複数の言語分用意している。
【0003】ところで、無線携帯端末は携帯性という観
点から小型軽量に製造されており、このため搭載される
メモリの容量も制限がある。そこで、少ないメモリを有
効に活用する技術が提案されている。
【0004】図19は、このような提案の一例を表わし
たものである。特開平8−297557号公報で開示さ
れているこの提案では、無線携帯端末のディスプレイよ
りもビットマップデータとして大きなサイズのデータを
画面を移動させて表示するような技術に関する。この図
19で外枠101はディスプレイよりも大きなサイズの
データを示す領域である。この外枠101は、複数の単
位領域102〜113に区分けされている。そして、た
とえばディスプレイに現在表示する画像に対応するビッ
トマップデータの枠が第1の枠121であるとし、次に
図示しないカーソルを移動させて同様に表示するビット
マップデータの枠が第2の枠122であるとすると、そ
れぞれの枠121、122の部分の画像データのみを表
示用のRAM(ランダム・アクセス・メモリ)に展開す
ることで、表示用のRAMの容量の削減を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
して各種メモリの使用量の節減を行っても、既に説明し
たように複数の言語データをメモリに格納するようにす
ると、メモリの空きスペースが少なくなる。
【0006】この一方で、パーソナルコンピュータや比
較的大きな情報端末を中心に発展してきたインターネッ
トや電子メールあるいはSMS(Systems Management S
erver)といった各種のデータ通信技術は、その応用技
術が無線携帯端末を取り込んで急激に発展しつつある。
このような状況では、無線携帯端末にたとえば電子メー
ルのアドレス帳を用意したり、各種の取り込んだデータ
を一時的に格納する作業メモリを必要とし、メモリの空
きスペースをより拡張する要求も大きくなっている。
【0007】そこで本発明の目的は、言語データの格納
にあたり、メモリの空きスペースを拡張することのでき
る無線携帯端末を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)特定の言語の表示に必要なデータとしての言
語データを複数の言語についてそれぞれ領域を異にして
格納した言語データ用メモリ領域と、(ロ)この言語デ
ータ用メモリ領域に格納された言語データのうち不要な
言語データの消去を指定する言語データ消去指定手段
と、(ハ)この言語データ消去指定手段によって指定さ
れた言語データを言語データ用メモリ領域の対応する領
から消去してその領域を他のデータの格納用に開放す
る言語データ消去手段とを無線携帯端末に具備させる。
【0009】すなわち請求項1記載の発明では、言語デ
ータ用メモリ領域に複数の言語についての言語データを
格納している場合に、言語データ消去指定手段で不要な
言語データの消去を指定できるようにして、不要な言語
データを言語データ用メモリ領域から消去し、その領域
を他のデータの格納用に開放できるようにしている。
【0010】請求項2記載の発明では、(イ)特定の言
語の表示に必要なデータとしての言語データを複数の言
語についてそれぞれ領域を異にして格納した言語データ
用メモリ領域と、(ロ)複数の言語の中で使用する言語
を選択する使用言語選択手段と、(ハ)この使用言語選
択手段で選択された以外の言語についての言語データを
言語データ用メモリ領域の対応する領域から消去してそ
の領域を他のデータの格納用に開放する言語データ消去
手段とを無線携帯端末に具備させる。
【0011】すなわち請求項2記載の発明では、請求項
1記載の発明とほぼ同様の技術思想であるが、使用言語
選択手段で使用する言語を選択させて、それ以外の言語
を言語データ消去手段で消去するものである。したがっ
て、どのような言語が言語データ用メモリ領域に備えら
れているかを一々認識する必要がなく、使用する言語の
みを指定すれば、その他の言語についての言語データが
消去されることになる。
【0012】請求項3記載の発明では、(イ)特定の言
語の表示に必要なデータとしての言語データを複数の言
語についてそれぞれ領域を異にして格納した言語データ
用メモリ領域と、(ロ)複数の言語の中で使用しない言
語を選択する不使用言語選択手段と、(ハ)この不使用
言語選択手段で選択された言語についての言語データを
言語データ用メモリ領域の対応する領域から消去してそ
の領域を他のデータの格納用に開放する言語データ消去
手段とを無線携帯端末に具備させる。
【0013】すなわち請求項3記載の発明では、請求項
1記載の発明とほぼ同様の技術思想であるが、不使用言
語選択手段で使用しない言語を選択させて、その言語を
言語データ消去手段で消去するものである。したがっ
て、どのような言語が言語データ用メモリ領域に備えら
れているかを一々認識する必要がなく、使用しない言語
を積極的に指定すれば、その言語についての言語データ
が消去されることになる。
【0014】
【0015】
【0016】請求項4記載の発明では、請求項1〜請求
項3いずれかに記載の無線携帯端末が(a)無線回線を
介して言語データを複数の言語について格納した言語デ
ータ格納手段に接続する言語データ格納手段接続手段
と、(b)この言語データ格納手段接続手段によって言
語データ格納手段に接続した状態で操作に必要な追加す
べき言語を選択する追加使用言語選択手段と、(c)こ
の追加使用言語選択手段によって選択された言語の言語
データをダウンロードするダウンロード手段とを備えて
おり、ダウンロード手段によってダウンロードした言語
データを言語データ用メモリ領域に追加的に格納するこ
とを特徴としている。
【0017】すなわち請求項4記載の発明では、請求項
1〜請求項3いずれかに記載の無線携帯端末が不必要に
言語データを消去したり、後発的に特定の言語データを
必要としたときに備えて、所望の言語データをダウンロ
ードできるようにしたものである。ダウンロード手段と
不要な言語データを消去する手段との双方があること
で、当面不要とする言語データを思い切って消去し、メ
モリ領域を有効に活用することができることになる。
【0018】請求項5記載の発明では、請求項1〜請求
項4いずれかに記載の無線携帯端末で言語データは、所
定の言語を表示するためのフォントデータおよびその言
語でメニュー画面を構成するためのメニューデータであ
ることを特徴としている。
【0019】この請求項5記載の発明では、言語データ
として無線携帯端末で最も使用されるものを列挙してい
る。
【0020】
【発明の実施の形態】
【0021】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例における無線携帯
端末の構成の概要を表わしたものである。この無線携帯
端末201は、無線送受信用のアンテナ202に接続さ
れたRF(Radio Frequency;高周波)処理部203を
備えている。RF処理部203は、アンテナ202から
得られた受信信号をRF処理して、復調し、受信ベース
バンド信号204に変換する。この受信ベースバンド信
号204はベースバンド信号処理部205に入力され
る。またベースバンド信号処理部205から送られてき
た送信のための送信ベースバンド信号206はRF処理
部203で変調され、送信信号としてアンテナ202か
ら送出される。ベースバンド信号処理部205では、受
信ベースバンド信号204から受信データを取り出し、
音声信号207を生成してスピーカ208に送出して音
声の再生を行わせる。また、ベースバンド信号処理部2
05はマイクロフォン(マイク)211から入力された
音声によって得られた音声信号212を入力して、送信
ベースバンド信号206を生成する。
【0023】ベースバンド信号処理部205は、端末制
御部213と接続されている。端末制御部213は、図
示しないCPU(中央処理装置)および入出力回路等の
部品から構成されており、ベースバンド信号処理部20
5以外にキーボード、ディスプレイ(表示部)、メモリ
217およびバッテリ218と接続されている。メモリ
217には、システムデータ、プログラムデータならび
にワーク(作業)用のデータ等の各種データが格納され
るようになっている。CPUはプログラムデータを実行
することで端末制御部213に各種の制御を行わせる。
【0024】図2は本実施例のメモリの初期的なメモリ
構成を表わしたものである。メモリ217は、システム
データを格納するシステムエリア221、プログラムを
格納するプログラムエリア222、処理データを一次的
に格納するワーク用エリア223、メニューデータを格
納するメニューデータ格納エリア224、表示用のフォ
ントデータを格納するフォントデータ格納エリア22
5、ユーザが自由に使用できるユーザデータエリア22
6等のエリアから構成されている。この中で言語データ
を格納するエリアは、メニューデータ格納エリア224
とフォントデータ格納エリア225である。これらのエ
リア224、225には、工場出荷時に図2の右側に示
したように各種の言語のメニューデータ231あるいは
各種の言語のフォントデータ232が格納されている。
【0025】図3はこのうちのある言語について用意さ
れたメニューデータの例を表わしたものである。メニュ
ーデータは、メニュー番号241と表示ナンバ242を
1対1で対応させたデータである。たとえばメニュー番
号241の“10”は表示ナンバ242の“4d657
37361676573”を表わしている。ここで表示
ナンバ242はメニューデータを表示させる文字列を1
6進数で表わしたものである。
【0026】図4は、表示ナンバと各文字を対応付けた
フォントテーブルを表わしている。前記したメニュー番
号241の“10”に対応する表示ナンバ242の最初
の2桁は“4d”であり、これはフォントテーブル24
5の対応する行“20”と列“d”のクロスする位置か
らフォントの“M”を表わしていることが分かる。した
がって、メニュー番号241の“10”はフォントの列
としての“Message”(メッセージ)を表わして
いることになる。それぞれのフォントは、メモリ上にフ
ォントデータとして格納しておくことで、それらの表示
を行うことが可能になる。
【0027】図5(a)は、一例としてフォント“r”
を8×10のマトリックスとして表示したものであり、
同図(b)はメモリ上のアドレスとフォントデータの組
み合わせをフォント“r”について例示したものであ
る。それぞれのフォントを構成する信号“0”および
“1”(表示ドットの有無)の組み合わせを、第1行目
から順に16進数に変換した値がメモリ上の対応するア
ドレスに格納されることになる。
【0028】すなわち、図3で示したメニュー番号24
1と表示ナンバ242の対応表や、図4で示したフォン
トテーブル245および図5で示したフォントデータの
格納領域が表示する言語の数に対応させた数だけ必要と
なることになる。
【0029】図6は、このような構成の無線携帯端末の
所有者が、使用しない言語についての言語データを削除
する処理の流れを説明するためのものである。図1に示
した無線携帯端末201の端末制御部213内の前記し
たCPUは、電源が投入されるとそれが最初の電源投入
(オン)であるかどうかを判別する(ステップS27
1)。これは、たとえば図示しない不揮発性のメモリに
電源の投入についての情報を書き込んでおき、ここにそ
の情報が書き込まれていないときは最初の電源投入であ
ると判断することによって可能である。最初の電源投入
でなければ(N)、以下に説明する言語データの整理を
行うための処理は実行されない。ただし、この処理を開
始するモードを別に作っておき、本実施例の無線携帯端
末201を使用開始後にこのモードに移行できるように
してもよい。
【0030】ステップS271で最初の電源投入である
と判別された場合には(Y)、それが誤った操作によっ
て生じた電源の投入であるかまたはテストのための電源
の投入であるかの判別が行われる(ステップS27
2)。実質的に最初の電源投入以外の電源投入動作を排
除する主旨である。このような判別は次のようにして行
う。まず、誤った操作によって生じた電源の投入であれ
ば、それに続く操作が行われることなく電源が切られる
のが通常である。そこでこのような操作過程を経る場合
には誤った電源の投入が行われたものとして、最初の電
源投入とは見なさないことにする。この場合には、電源
オン回数を“0”のままにして処理を終了させることに
なる(エンド)。また、テストのための電源の投入の場
合にはテストを実行するための特殊な操作がこれに続い
て行われるはずである。そこでこのような特殊な入力が
続行した場合には、電源オン回数を“0”のままにし
て、言語の選択のための処理を終了させることになる
(エンド)。
【0031】一方、ステップS272で正規の電源投入
と判別された場合には(N)、必要な言語を整理するた
めの処理が実行される(ステップS274)。これにつ
いては後で詳しく説明する。この処理では、RAM(ラ
ンダム・アクセス・メモリ)の所定の領域に言語のリス
トを格納しておいて、使用しない言語の名称をこれから
消去するようになっている。ステップS275では、こ
の所定の領域に全部の言語の名称が残っているかどうか
を判別する。そして、すべて残っていると判別された場
合には(Y)、無線携帯端末201の初期状態のままで
良いので、そのまま処理を終了する(エンド)。
【0032】これに対して少なくとも1種類の言語を消
去することが選択されていた場合には(ステップS27
5:N)、とりあえず無線携帯端末201としての送受
信処理を停止する(ステップS276)。そして、使用
するものとして選択された言語以外の言語データを消去
する(ステップS277)。具体的には図2で示した各
種の言語のメニューデータ231および各種の言語のフ
ォントデータ232の中から該当するものを消去するこ
とになる。これにより、消去された言語データの領域が
空き領域となる。以上の消去処理が終了したら、送受信
処理の停止状態を解除することになる(ステップS27
8)。
【0033】図7は、図6のステップS274で示した
言語を整理するための処理の詳細を表わしたものであ
る。まず、この処理では特定の言語のみを使用できるよ
うにするのか、あるいは全部の言語を使用できるように
するのかの選択を行わせるための表示がディスプレイ2
16で行われる(ステップS291)。
【0034】図8は、このステップS291で行われる
表示内容を示したものである。ディスプレイ216に
は、「特定言語のみ使用?」という質問と、その肯定を
示す答および否定を示す答がそれぞれの入力キーの番号
と共に表示されている。使用者が特定言語のみ使用する
こと、すなわち少なくとも一部の言語を消去することを
選択するには、数字キーの“1”を押せば良い。全部の
言語を使用する場合には、数字キーの“2”を押すこと
になる。
【0035】図7に戻って説明を続ける。使用者がいず
れか該当の数字キーを押したら(ステップS292:
Y)、数字キーの“2”方が選択されたかどうかの判別
が行われる。数字キーの“2”方が選択されている場合
には(ステップS293:Y)、無線携帯端末201の
初期状態のままで良いので、そのまま処理を終了する
(エンド)。
【0036】これに対して、数字キーの“1”の方が選
択されている場合には(ステップS293:N)、言語
を選択するための変数“n”を“1”に初期化し(ステ
ップS294)、この1番目の言語の使用の可否を選択
するための表示をディスプレイ216に行わせる(ステ
ップS295)。本実施例ではこの1番目の言語を日本
語とする。一般には、ネイティブな言語を一番目にする
ことが好ましい。
【0037】図9は、この変数“n”が“1”の場合の
ディスプレイの表示内容を示したものである。ディスプ
レイ216には日本語を使用することに対する回答が示
されており、使用者は数字キーの“1”から“4”まで
のいずれかを選択するようになっている。数字キーの
“1”を選択した場合には日本語の使用が承認されると
共に、次の言語についての同様の質問と回答が行われる
ことになる。数字キーの“2”を選択した場合には日本
語の使用が否定されると共に、次の言語についての同様
の質問と回答が行われることになる。数字キーの“3”
を選択した場合には、最初から選択をやり直すことにな
る。これは、途中で誤った選択を行ったような場合に有
効である。数字キーの“4”を選択した場合にはそのま
ま処理を終了させる。ただし、図9に示した例のように
まだ何も言語を選択していない状態で処理を終了させる
と、使用する言語がなくなってしまう。そこで本実施例
では後に説明するように最低1つの言語を選択していれ
ば処理を終了させ、それ以外の場合には次の言語の選択
のための画面表示に移行するようにしている。
【0038】図7に再び戻って説明を続ける。最初の時
点で図9に示したような1番目の言語の使用についての
画面が表示された状態で、前記したCPUは数字キーの
“1”から“4”のいずれのキーが押下されるかを監視
している(ステップS296〜S299)。そして、数
字キーの“1”が選択された場合には(ステップS29
6:Y)、前記したRAMの所定の領域に格納されてい
るその言語の使用を保持する(ステップS300)。す
なわち、その言語の名称を消去しないでそのまま保持す
る。そして、変数“n”を次の値に進めて(ステップS
301)、ステップS295の処理に進むことになる。
以下同様である。変数“n”を次の値に進めるとは、単
に変数“n”を“1”だけ加算するのみならず、最後の
数値に到達したときには最初の数値に戻ることを意味す
る。これにより、選択の誤りを訂正することができる。
【0039】ステップS295の表示が行われている状
態で数字キーの“2”が選択された場合には(ステップ
S297:Y)、その前記したRAM領域に格納された
言語の名称を削除する処理が行われる(ステップS30
2)。そして、先と同様にステップS301の処理に進
むことになる。
【0040】またステップS295の表示が行われてい
る状態で数字キーの“3”が選択されたような場合には
(ステップS298:Y)、その前記したRAM領域に
格納された言語の名称を最初の状態に戻す処理が行われ
る(ステップS303)。これによって、過誤で消去を
指定したような場合にもその言語データの消去を免れる
ことができる。リセットの際にはプログラム上から再度
すべての言語の名称が読み込まれることになる。
【0041】またステップS295の表示が行われてい
る状態で数字キーの“4”が選択されたような場合には
(ステップS299:Y)、前記したように1つ以上の
言語の名称が前記したRAM領域に保持されているかど
うかの判別が行われる(ステップS304)。そして、
いずれか1つの言語が使用言語として選択されていれば
(Y)、そのまま処理を終了させる(エンド)。これに
対して、1つも言語を選択していない状態で過誤により
「終了」を選択したような場合には(ステップS30
4:N)、ステップS301に進んで処理を継続させ
る。装置によってはステップS303に進んで登録のリ
セットを行わせても良い。
【0042】以上のようにしてRAMの所定の領域に最
終的に残った言語の名称以外の言語についての言語デー
タが図6のステップS277で消去されることになる。
【0043】このように消去された言語データの領域
は、無線携帯端末201がこれ以後、汎用のデータ記憶
エリアとして認識する。そして、たとえばデータ通信に
よってダウンロードした各種データの記憶エリアとして
使用することになる。
【0044】本発明の第1の変形例
【0045】図10は本発明の第1の変形例における無
線携帯端末のディスプレイの表示内容を示したものであ
る。先の実施例では使用する言語を選択する処理を行っ
た。第1の変形例では、図示しないメニュー画面によっ
て「言語の消去処理」が選択されると、ディスプレイ2
16に「使用しない言語を消去できます」というメッセ
ージが表示され、使用しない言語を選択して消去する処
理が開始される。なお、この図10でディスプレイ21
6に表示されている2つのアイコンは、電池の残量表示
と電界強度を示す表示である。後続する他の図のアイコ
ンについても同様である。
【0046】図11は、この第1の変形例における言語
の消去処理の流れを表わしたものである。前記したよう
にディスプレイ216にメッセージが表示された(ステ
ップS301)状態で所有者はこの表示通り言語を消去
する操作を実行する(OK)か、中止する(ESC)か
を、キーボード215(図1)のそれぞれに割り当てら
れたキーで選択する(ステップS302、S303)。
中止(ESC)を選択した場合には(ステップS30
3:Y)、処理が中止される(エンド)。
【0047】これに対して、言語を消去する操作を実行
する(OK)ことを肯定するキー操作を行った場合には
(ステップS302:Y)、消去する言語を選択する所
定の処理が実行される(ステップS304)。この処理
は実施例と同様に言語を逐次表示してその中から消去す
る言語を選び出すようなものであってもよいし、言語の
一覧を表示してその中から一度に選択させるようなもの
であってもよい。消去する言語の選択が完了したら(ス
テップS305:Y)、消去する言語として1以上の種
類の言語が選択されたかどうかの判別が行われる(ステ
ップS306)。消去する言語を何も選択していてない
ような場合には(N)、そのまま処理を終了する(エン
ド)。
【0048】一方、少なくとも1つの言語が選択された
場合には(ステップS306:Y)、とりあえず無線携
帯端末201としての送受信処理を停止する(ステップ
S307)。そして、消去するものとして選択された言
語の言語データを消去する(ステップS308)。具体
的には図2で示した各種の言語のメニューデータ231
および各種の言語のフォントデータ232の中から該当
するものを消去することになる。これにより、消去され
た言語データの領域が空き領域となる。以上の消去処理
が終了したら、送受信処理の停止状態を解除することに
なる(ステップS309)。
【0049】このように消去された言語データの領域
は、無線携帯端末201がこれ以後、汎用のデータ記憶
エリアとして認識する。そして、たとえばデータ通信に
よってダウンロードした各種データの記憶エリアとして
使用することになる。この点は先の実施例と同様であ
る。
【0050】本発明の第2の変形例
【0051】図12は本発明の第2の変形例における無
線携帯端末の構成を表わしたものである。先の実施例の
図1と同一部分には同一の符号を付しており、これらの
説明を適宜省略する。この変形例の無線携帯端末401
では、端末制御部213に各言語のフォントデータとメ
ニューデータを格納する言語データメモリ402と電話
番号を格納する電話番号メモリ403が別個に接続され
ている。
【0052】図13は、第2の変形例における通常のメ
モリおよび言語データメモリの構成を示したものであ
る。メモリ217の方は、実施例の図2で説明したと同
様にシステムデータを格納するシステムエリア221、
プログラムを格納するプログラムエリア222、処理デ
ータを一次的に格納するワーク用エリア223を備えて
おり、この他にユーザエリア予備用エリア411とユー
ザ用データエリア412が設けられている。
【0053】一方、言語データメモリ402は図13の
右半分の上下に示したように、日本語等の各国のフォン
トデータを格納したフォントデータ領域と、それぞれの
国の言語によるメニューデータを格納したメニューデー
タ領域とに分かれている。ユーザエリア予備用エリア4
11はこれらのデータを格納した言語データメモリ40
2の容量と同一またはこれよりも大きな容量を備えたエ
リアである。ユーザエリア予備用エリア411の中の必
要とされた言語データのみがユーザエリア予備用エリア
411に格納されるようになっている。その後、言語デ
ータメモリ402のデータはすべて消去され、ユーザ用
データエリア412と合体してユーザ用データエリアと
なる。すなわち、これ以後は新たなユーザ用データエリ
アに対して、データ通信でネットワークよりダウンロー
ドすることで得られたデータ等のユーザの所望する各種
データが格納される。
【0054】図14は、この第2の変形例によるデータ
の処理の流れのうちの要部を表わしたものである。この
処理は基本的に図6で示した言語データの削除処理をベ
ースとしている。したがって、図6と同一部分には同一
のステップ番号を付しており、これらの説明を適宜省略
する。図14で図6と同一のステップS274では、必
要な言語の選択処理が行われる。
【0055】図15は、使用する言語を選択する際のデ
ィスプレイの表示内容を表わしたものである。ディスプ
レイ216の表示内容は、図10の表示内容と反対とな
る。なお、この第2の変形例の場合にも先の実施例と同
様に図8あるいは図9で示したような表示が行われても
よい。
【0056】図14に戻って説明を続ける。ステップS
275では、使用する言語がすべてであるかどうかを判
別し、その場合(Y)には処理を終了する(エンド)。
すなわち、この場合には言語データメモリ402はその
まま存続する。
【0057】一方、使用する言語の種類が一部でも消去
されることになった場合には(ステップS275:
N)、とりあえず無線携帯端末201としての送受信処
理を停止する(ステップS276)。そして、選択され
た言語データすなわち使用する言語データを言語データ
メモリ402からユーザエリア予備用エリア411にコ
ピーする(ステップS421)。そして、不要になった
言語データメモリ402内の全データを削除し、言語デ
ータメモリ402のエリアをユーザ用データエリア41
2に吸収させる(ステップS422)。以上の消去処理
が終了したら、送受信処理の停止状態を解除することに
なる(ステップS278)。
【0058】このようにこの第2の変形例では、言語デ
ータメモリ402に格納されている言語データの一部で
も消去したら言語データメモリ402は最終的になくな
ることになるが、すべての言語データを残す場合には言
語データメモリ402が存続することになる。このよう
な処理を行う代わりに、ステップS275の処理を行わ
ずに、ステップS274の処理から直ちにステップS4
21の処理に進むようにしてもよい。この場合には、す
べての言語データを残す場合も言語データが言語データ
メモリ402からユーザエリア予備用エリア411にコ
ピーされ、言語データメモリ402のエリアがいずれの
場合であってもユーザ用データエリア412に最終的に
吸収されることになる(ステップS422)。
【0059】本発明の第3の変形例
【0060】図16は本発明の第3の変形例の無線携帯
端末の要部を表わしたものである。この図16で図2お
よび図13と同一部分には同一の符号を付しており、こ
れらの説明を適宜省略する。
【0061】第3の変形例の無線携帯端末501は、ネ
ットワーク上の所定のサーバ502から必要な言語のフ
ォントデータ503およびその言語のメニューデータ5
04をダウンロード505して、ユーザエリア予備用エ
リア411に格納するようになっている。したがって、
無線携帯端末501自体には最小限の操作に必要なメニ
ューデータと言語データしか初期的に格納されていな
い。ここでいう言語データとは、必要な言語のフォント
データ503およびその言語のメニューデータ504を
ダウンロード505するためにメニューに表示する具体
的な文字についてのデータを意味している。その際の言
語は、一番ポピュラな英語であってもよいが、中国や日
本のような大きな市場では出荷時にその国の言語を採用
するようにしてもよい。
【0062】図17は、この第3の変形例によるデータ
の処理の流れのうちの要部を表わしたものである。この
処理は基本的に図6で示した言語データの削除処理をベ
ースとしている。したがって、図6と同一部分には同一
のステップ番号を付しており、これらの説明を適宜省略
する。図17で図6と同一のステップS274では、必
要な言語の選択処理が行われる。
【0063】図18は、使用する言語をダウンロードす
る際のディスプレイの表示内容を表わしたものである。
ディスプレイ216には使用したい言語を選択してその
言語データがダウンロードされることが示されている。
なお、この第3の変形例の場合にも、この表示に続い
て、あるいはこの表示を省略して先の実施例と同様に図
8あるいは図9で示したような表示が行われてもよい。
【0064】図17に戻って説明を続ける。ステップS
274で使用する言語が選択されたら、とりあえず無線
携帯端末201としての現在の送受信処理を停止する
(ステップS276)。そして、選択された言語データ
すなわち使用する言語データを格納しているネットワー
ク上の所定のダウンロードサイトに接続する(ステップ
S511)。そしてそのサーバ502の該当する領域か
ら選択された言語データを受信して、図16で示したよ
うにユーザエリア予備用エリア411に格納する(ステ
ップS512)。必要なすべての言語データの受信と格
納が終了したら、一次的に停止していた送受信処理の停
止状態を解除することになる(ステップS278)。
【0065】このようにこの第3の変形例では、必要な
言語データをダウンロードすることにしたので、その時
点で必要な言語データをダウンロードすればよく、言語
データの格納のためのメモリの容量を最小限にすること
ができる。また、誤って消去してしまった言語データに
ついても、必要に応じてこれらをダウンロードすること
ができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜請求項3
記載の発明によれば、初期的に多くの言語についての言
語データを格納した無線携帯端末であっても、必要なも
の以外の言語データを消去することができるので、これ
によって生じるメモリの空領域を他のデータの格納に有
効に活用することができる。
【0067】また、請求項2記載の発明によれば、どの
ような言語が言語データ用メモリ領域に備えられている
かを一々認識する必要がなく、使用する言語のみを指定
すれば、その他の言語についての言語データが消去され
るので、言語データの消去の処理を簡単に行うことがで
き、メモリの空領域の確保の実効性を高めることができ
る。
【0068】更に請求項3記載の発明によれば、どのよ
うな言語が言語データ用メモリ領域に備えられているか
を一々認識する必要がなく、使用しない言語を積極的に
指定すれば、その言語についての言語データが消去され
るので、言語データの消去の処理を簡単に行うことがで
き、メモリの空領域の確保の実効性を高めることができ
る。
【0069】
【0070】更に請求項4記載の発明によれば、請求項
1〜請求項3いずれかに記載の無線携帯端末が不必要に
言語データを消去したり、後発的に特定の言語データを
必要としたときに備えて、所望の言語データをダウンロ
ードできるようにしたので、ダウンロード手段と不要な
言語データを消去する手段との双方があることで、当面
不要とする言語データを思い切って消去し、メモリ領域
を有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における無線携帯端末の構成
の概要を表わしたブロック図である。
【図2】本実施例のメモリの初期的なメモリ構成を表わ
した説明図である。
【図3】本実施例である言語について用意されたメニュ
ーデータの例を表わした説明図である。
【図4】本実施例で表示ナンバと各文字を対応付けたフ
ォントテーブルを表わした説明図である。
【図5】本実施例でフォント“r”のマトリックス表示
とこのフォントについてのメモリ上の格納状態を表わし
た説明図である。
【図6】本実施例で無線携帯端末の所有者が言語データ
の整理を行う際の処理を表わした流れ図である。
【図7】図6のステップS274で示した言語を整理す
るための処理の詳細を表わした流れ図である。
【図8】ステップS291で行われる表示内容を示した
平面図である。
【図9】変数“n”が“1”の場合のディスプレイの表
示内容を示した平面図である。
【図10】本発明の第1の変形例における言語データの
消去のための初期画面を表わしたディスプレイの平面図
である。
【図11】第1の変形例における言語の消去処理の流れ
を表わした流れ図である。
【図12】本発明の第2の変形例における無線携帯端末
の構成を表わしたブロック図である。
【図13】第2の変形例における通常のメモリおよび言
語データメモリの構成を示した説明図である。
【図14】第2の変形例によるデータの処理の流れのう
ちの要部を表わした流れ図である。
【図15】第2の変形例で、使用する言語を選択する際
のディスプレイの表示内容を表わした平面図である。
【図16】本発明の第3の変形例の無線携帯端末の要部
を表わした要部説明図である。
【図17】本発明の第3の変形例によるデータの処理の
流れのうちの要部を表わした流れ図である。
【図18】第3の変形例で、使用する言語をダウンロー
ドする際のディスプレイの表示内容を表わした平面図で
ある。
【図19】従来の無線携帯端末におけるRAMの容量削
減の手法を表わした説明図である。
【符号の説明】
201、401、501 無線携帯端末 203 RF処理部 205 ベースバンド信号処理部 213 端末制御部 215 キーボード 216 ディスプレイ(表示部) 217 メモリ 402 言語データメモリ 411 ユーザエリア予備用エリア 412 ユーザ用データエリア 502 サーバ 503 フォントデータ 504 メニューデータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04M 1/00 H04Q 7/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の言語の表示に必要なデータとして
    の言語データを複数の言語についてそれぞれ領域を異に
    して格納した言語データ用メモリ領域と、 この言語データ用メモリ領域に格納された言語データの
    うち不要な言語データの消去を指定する言語データ消去
    指定手段と、 この言語データ消去指定手段によって指定された言語デ
    ータを前記言語データ用メモリ領域の対応する領域から
    消去してその領域を他のデータの格納用に開放する言語
    データ消去手段とを具備することを特徴とする無線携帯
    端末。
  2. 【請求項2】 特定の言語の表示に必要なデータとして
    の言語データを複数の言語についてそれぞれ領域を異に
    して格納した言語データ用メモリ領域と、 前記複数の言語の中で使用する言語を選択する使用言語
    選択手段と、 この使用言語選択手段で選択された以外の言語について
    の言語データを前記言語データ用メモリ領域の対応する
    領域から消去してその領域を他のデータの格納用に開放
    する言語データ消去手段とを具備することを特徴とする
    無線携帯端末。
  3. 【請求項3】 特定の言語の表示に必要なデータとして
    の言語データを複数の言語についてそれぞれ領域を異に
    して格納した言語データ用メモリ領域と、 前記複数の言語の中で使用しない言語を選択する不使用
    言語選択手段と、 この不使用言語選択手段で選択された言語についての言
    語データを前記言語データ用メモリ領域の対応する領域
    から消去してその領域を他のデータの格納用に開放する
    言語データ消去手段とを具備することを特徴とする無線
    携帯端末。
  4. 【請求項4】 無線回線を介して言語データを複数の言
    語について格納した言語データ格納手段に接続する言語
    データ格納手段接続手段と、 この言語データ格納手段接続手段によって言語データ格
    納手段に接続した状態で操作に必要な追加すべき言語を
    選択する追加使用言語選択手段と、 この追加使用言語選択手段によって選択された言語の言
    語データをダウンロードするダウンロード手段とを備
    え、 ダウンロード手段によってダウンロードした言語データ
    を前記言語データ用メモリ領域に追加的に格納すること
    を特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の無線
    携帯端末。
  5. 【請求項5】 前記言語データは、所定の言語を表示す
    るためのフォントデータおよびその言語でメニュー画面
    を構成するためのメニューデータであることを特徴とす
    る請求項1〜請求項4いずれかに記載の無線携帯端末。
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