JP3467625B1 - オブラート製食品容器、その成型装置および成型方法 - Google Patents

オブラート製食品容器、その成型装置および成型方法

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Abstract

【要約】 【課題】 食品類とともに食べることもでき、透明度が
高く油や水分等に対する耐久性に優れ、環境問題も生じ
ることなく、内容物の食品類の下半部の外形にほぼ合致
する形状を持った、オブラート製食品容器とその成型装
置および成型方法を提供すること。 【解決手段】 30ミクロンから50ミクロン程度の厚
さを持つオブラートのシートから成り、一定の形を持ち
そのまま食べられるように作られた食品類の下半部の外
形にほぼ合致する形状に成型された、オブラート製食品
容器と、予備的型付けをした後に、約80℃から約10
0℃の温度で8秒から12秒程度の時間をかけて均一に
加熱することによって最終的型付けを行うようにした、
オブラート製食品容器の成型装置および成型方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、食品類を受け入れ
て食品類とともに食べることもできる素材であるところ
の、オブラートでつくられた食品容器、その成型装置お
よび成型方法に関する。 【0002】 【従来の技術】パンやドーナツ等の焼き菓子類の多く
は、グラシン紙やアルミ箔等でできた平底のカップなど
の容器(これら容器を「食品容器」と略称する。)に入
った形で店頭の陳列棚等に並べられ販売されているが、
それら食品容器に入った焼き菓子類は、あらかじめ成型
されたカップ等に、焼き菓子類の生地を填入し、その状
態のまま、それに天火焼き、蒸し焼き等の加熱調理を加
えて作られる(例えば特許文献1参照)。 【0003】この従来品には、パンやドーナツ等の食品
類に直接手などを触れることなく食べることができるた
めに衛生的ではあるが、グラシン紙やアルミ箔等に透明
性はないから異物などが混入していてもそれを視認する
ことができず、異物探知機にかけても容易にそれを探知
することができない。また、幼児などは食品類とともに
カップまでも食べてしまうことがあり、アルミカップに
あってはその容器の縁で口唇を切り出血することも起き
る。内容物を食べた後、容器を廃棄すると公害問題を生
じ、ポリエステルや塩ビでコーテングしてある容器など
は廃棄処分することが禁じられているから妄りに捨てる
こともできない、などの多くの問題点があった。 【0003】容器までも食品とともに食べることのでき
るようにしたものとしては、ソフトクリームやアイスク
リーム等の冷菓子を盛り付けるコーン状の容器がある
(例えば特許文献2参照)。しかし、このコーン状の容
器は、パンやドーナツ等の焼き菓子類の容器としては用
いることができない。 【0004】何故なら、まず第一に、それらは、燃え易
い素材から作られているため、その容器に焼き菓子類の
生地を填入して加熱すれば、調理が終わる前に容器の方
が先に燃え崩れてしまい、あるいはその形状が著しく変
わり、役に立たないものとなってしまう。加熱調理が済
んだ焼き菓子類をあらかじめ成型しておいた容器に入れ
るようにしたとしても、その容器はパンやドーナツ等内
容物の外形に合致した形状に成型することができないも
のであるから、保管や運搬や展示をする際に、パンやド
ーナツ等の内容物が容器の中で踊りだし容易に容器から
こぼれ出してしまう。また、このコーン状の容器は、油
や水分の多い洋菓子などに対しては溶け出して形が崩れ
て役に立たないものとなるから、そのような食品類に対
しては用いることができない。さらにそれは、一般に2
〜3mmの厚みを持ち不透明なものであるから、焼き菓
子類の特徴とする個性的な色合いや形を隠してしまい、
見ただけで食欲を減退させるものとなりかねない。 【0005】内容物とともに食べることのできる容器の
素材としてオブラートが知られている(例えば特許文献
3参照。)が、オブラートについては、これまでは粉
薬、丸薬、飴等を包む薄いものしかなく、それらは皆約
15ミクロン以下の厚さであるから保形性に劣ることは
明らかであり、それを食品容器に成型するなどというこ
とを考える者はいなかった。 【0006】ところが、近時、技術が進歩し、50ミク
ロンまでの厚みのオブラートのシートを作ることができ
るようになった。食品容器の製造に従事している本発明
者は、このオブラート製造技術の進展を奇貨とし、グラ
シン紙やアルミ箔等の代わりに前記の厚いオブラートの
シートで食品容器ができないかと考え、オブラートのシ
ートで食品容器ができれば、従来品の問題点を皆解決
し、多大なメリットが得られることに気付いて、その研
究に着手した。この研究開発には、従来から使用してい
た食品容器の成型装置が用いられた。それに改良を加え
て目的を達成することができれば、それが最も経済的に
優れたものになると考えたからである。 【0007】その装置は、「下型と上型とラムとから構
成され、前記下型において、その中央には食品類の下半
部の外形に合致した形状をもつ凹陥部を設け、漏斗状に
なったその上面には凹陥部の上端縁に下端が連なり放射
状に延びるガイド溝を刻設し、前記上型において、前記
下型の上面に相対抗するその下面には下型の放射状のガ
イド溝と雌雄関係になって緩く噛み合うガイド溝を刻設
し、中央には上下動自在のラムを設け、さらに、前記下
型、上型およびラムの三者を、下型と上型のガイド溝で
緩く噛み合わせて予備的型付けができるように下型に対
し上型を接近させ、その後にラムを前記凹陥部に押し込
み、最後にラムと上型を初期の位置に戻すように、関連
作動させる作動機構を付設した」ものである。なお、こ
の装置は、食品容器の製造業界において公然と実施され
ていたものであるが、文献調査をしても、これについて
の技術文献は見いだせなかった。 【0008】前記成型装置においては、下型を加熱する
必要があるときは、例えば、ガスバーナに点火して下型
を加熱するようにしていたが、その際の加熱温度や加熱
時間については専ら作業者の勘に頼っており、精密な温
度制御ができなかった。この装置を用いてオブラートの
シートを成型してみると、溶けてしまったり形が崩れて
しまったりして不良品の山が築かれた。試行錯誤しなが
ら多くの実験を積み重ねた末に、その失敗の原因は、精
密な温度の管理ができないことにあると分かった。そし
て、オブラートを素材とするときは、成型時に加えられ
る熱は厳密に制御されたものでなければならず、用いら
れるシートは一定の厚みをもったものでなければならな
いことが見出だされた。本発明は、叙上の研究努力の成
果として、成案を得たものである。 【0009】 【特許文献1】特開2000−79934号公報 【特許文献2】特公平7−4149号公報 【特許文献3】実公平4−848号公報 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明の技術課題は、
上記従来の食品容器の持つ問題点を解消し、食品類とと
もに食感を損なうことなく食べることもでき、食品類を
個々に分離しやすく、しかも透明度が高く内容物に混入
した異物も発見しやすく、幼児などが怪我をすることも
なく、容器自体の廃棄処分も容易に行え、食品類の外形
にほぼ合致する形状に成型することができ、油や水分等
に対する耐久性にも優れ、内容物の特徴とする個性的な
色合いや形を温存した食品容器と、その食品容器を簡単
に効率良く不良品を出さずに成型する安価な成型装置
と、その食品容器を見栄えのする整った形に容易に成型
する成型方法を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】食品とともに食感を損な
うことなく食べることもでき、食品類を個々に分離しや
すく、しかも透明度が高く内容物に混入した異物も発見
しやすく、幼児などが怪我をすることもなく、容器自体
の廃棄処分も容易に行え、食品類の外形にほぼ合致する
形状に成型することができ、油や水分等に対する耐久性
にも優れ、内容物の特徴とする個性的な色合いや形を温
存した食品容器とするためには、30ミクロンから50
ミクロン程度の厚さを持つオブラートのシートが最適で
ある。そこで、その厚みの範囲内にある厚さのオブラー
トのシートを、一定の形を持ちそのまま食べられるよう
に作られた食品類の下半部の外形にほぼ合致する形状に
成型した。 【0012】安価な装置を用い、前記の食品容器を簡単
に効率良く不良品を出さずに成型するために、本発明に
おいては、従来の成型装置を土台にし、その下型の加熱
に従来用いていたガスバーナー等に代えて、本発明で
は、下型の外周面に下型の内方を均一に加熱する帯状加
熱帯を付設し、かつその加熱帯に連結されて下型内方の
加熱温度と加熱時間とを随意に調節設定できる制御装置
を付設した。 【0013】前記の食品容器を見栄えのする整った形に
容易に成型し、固定化された最終的形状を得るには、所
定の熱が所定の時間加えられなければならない。前記の
厚さをもったシートについて加熱温度と加熱時間とをい
ろいろ変えて多くの実験を行った末に、必要な熱を与え
ることのできる下型の温度は約80℃から約100℃の
範囲内になくてはならず、それが加えられる時間は8秒
から12秒程度でなければならないことが見出だされ
た。そして、その型付けにおいては、まず予備的型付け
をし、その後に、シート全体を下型に押し込み、前記の
温度にした下型の中において前記の時間をかけて加熱し
て最終的型付けを行うという三段階の操作によって最良
の結果が得られることが見出だされた。そこで、本発明
の成型方法は、叙上の点を主眼として請求項3に規定し
たとおりに構成された。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。本発明において、一定の形を持ちそのま
ま食べられるように作られた食品類とは、パン、ドーナ
ツ、チョコレート、カステラ、シュウクリーム、パイ、
クッキー、バター、チーズ、饅頭類、おはぎ、和菓子、
冷凍食品、肉のから揚げやテンプラ等の油気の多い惣菜
類、油分や水分を含んでいるが液状でないその他の和洋
食品類、などを指す。これらの食品類の中には、通常
は、本発明の食品容器と共に食べてしまってもよいもの
もあれば、食品容器とは別に食品類のみを食べるように
しているものもある。したがって、本発明にいう食品容
器は、そのいずれにも用いられるものである。 【0015】本発明のオブラート製食品容器2の素材と
なるシート1は、30ミクロン程度以上の厚さがなけれ
ばならない。それより薄いと強度が低すぎたり油や水が
沁み透りやすくなったりして、所期の形状を保つことが
できなくなり、あるいは取り扱い中に破けてしまったり
する。また、その厚さは50ミクロン程度以下となる。
それより厚いシートは、現在の技術では作ることができ
ないからである。なお、厚すぎると透明度が若干落ち、
食品類の種類によっては、その特徴とする個性的な色合
いや形が十分に温存できなくなってしまうから、厚みの
選択に当たっては、収容する食品類の特性をも考慮にい
れる必要がある。 【0016】この容器2の最終的な形状の一例を図1
(b)に示す。オブラート製食品容器2は、入れられる
食品類の下半部の外形にほぼ合致する形状に成型され
る。その形状は、図1(b)に示したように径方向に放
射状に延びる多数の波目ないし襞9を側壁に有するもの
が一般的だが、それに限られることなく、円形、多角形
または楕円形の底とその周縁から立上がり円形、多角形
または楕円形の上端縁をもつ側壁とからなり、これらの
側壁に種々の形の襞などを有するものなど各種のものが
選ばれるが、いずれのものにおいても、成型された容器
が下型から容易に抜き取れるような形状になっているこ
とが望ましい。 【0017】本発明のオブラート製食品容器2の成型装
置について説明する。図1(b)の食品容器2と同様の
形状を有する容器の成型装置において、一般的に用いら
れる上型を図2に示し、下型を図3に示す。下型3の中
央には図3に示すように、食品類の下半部の外形に合致
した形状を持つ凹陥部8が設けられ、漏斗状にしたその
上面12には凹陥部8の上端縁13に下端が連なるガイ
ド溝7が放射状に刻設されている。漏斗の傾斜角度は容
器の厚さ、襞の数等に応じ最適のものが選ばれる。そし
て、これらは、ガイド溝7に後述する上型4のガイド溝
6を緩く噛み合わせて予備的型付けをした後、後述する
ラム5を下方に押し下げ、漏斗状に型付けされたシート
全体を下型3の凹陥部8にスムーズに絞りながら落とし
込むことができるようになっている。 【0018】前記下型3には、帯状加熱体16が付設さ
れる。加熱体16は、例えば図3(b)に示したよう
に、絶縁体を介在させてニクロム線17等を幾重にも平
面内に併置し、全体が帯状になるように形成され、必要
に応じ、断熱材15で覆われている。そして、それは下
型3の外周面に付設されている。例えば、下型3の内方
の側面を均一に加熱する場合は、下型3の外周側面に付
設しただけでも良いが、下型3の内方の側面および底面
を均一に加熱する場合は、図3(b)に示したように、
下型3の外周側面および底面に全面的に付設する。さら
に、下型3には、前記加熱体16に連結されて下型3の
内部の加熱温度と加熱時間とを各別にまたは同時に随意
に調節設定できる制御装置(図示を省略する。)を付設
する。温度の検出には精度の良いセンサーが用いられ
る。 【0019】前記上型4において、前記下型3の上面1
2に相対抗するその下面14には、下型3の放射状のガ
イド溝7と雌雄関係にあり緩く噛み合うガイド溝6が刻
設されている。具体的にいうと、例えば、ガイド溝6、
7は、凹陥部8の上端縁13が円形であれば、その円の
中心を焦点としそこから放射状に延びる溝になってい
る。そのときは、側壁に均一の大きさの襞を持った食品
容器2が成型される。また、凹陥部8の上端縁13が楕
円形の場合には、楕円の円弧部分と直線部分に関して
は、複数の焦点から放射状に延びるガイド溝6、7が刻
設される。それらのガイド溝6、7は、両者が緩く噛み
合ったときに予備的型付けができるような位置関係にす
なわち雌雄関係に配設されている。 【0020】前記のラム5は、上型4の中央に上下動自
在に設けられ、その形状は大体において凹陥部8を少し
縮小した形になっている。その形は、厳密に相似してい
る必要はなく、襞がある凹陥部8に対し襞なしの円筒状
にしたものでも、十分に目的を達成できる場合がある。 【0021】前記下型3、上型4およびラム5の三者に
は、下型3と上型4のガイド溝7、6で緩く噛み合わせ
て予備的型付けができるように下型3に上型4を接近さ
せ、その後に、ラム5を下降させてシート1全体を前記
凹陥部8に押し込むことができるように、そして、押し
込んだままの状態を約80℃から約100℃の温度で8
秒から12秒程度維持した後に、前記と逆に作動しそれ
らを初期の位置に戻すことができるように、例えば電子
的に制御された一元的に関連動作を行う作動制御機構
(図示を省略する。)が付設されている。 【0022】本発明のオブラート製食品容器2は、次の
工程を経て成型される。まず、図2の上型4と図3の下
型3の間にオブラートのシート1を載せる。次いで、上
型4の下端縁10とラム5の下面11とを同一面内に維
持した状態で、図2(a)の矢印イに示すように上型4
とラム5を下降させて上型4と下型3を緩く噛み合わ
せ、漏斗状の予備的型付けをする。その時の状態を図4
(a)に示す。その後、図2(a)の矢印ロに示すよう
にラム5を押し下げ、予備的型付けがされたシートの全
体を凹陥部8に絞りながら落とし込む。その時の状態を
図4(b)に示す。 【0023】そして、凹陥部8に落とし込まれたオブラ
ートを約80℃から約100℃の温度で加熱しその状態
を8秒から12秒程度維持する。最後に、ラム5と上型
4を図2(a)の矢印ハとニに示すように上昇させる。
そして、下型3の熱によって図1(b)に示すような最
終的形状に固定化された食品容器を下型3から抜き取
る。 【0024】この工程で特に重要なのは、凹陥部8の温
度調節である。本発明の厚みのオブラートのシート1に
対しては、一般に約80℃から約100℃の温度を8秒
から12秒程度維持する必要がある。低すぎれば最終的
形状に固定化することができず、高すぎれば軟化したり
溶けたりしてしまうから、その成型に際しては、シート
の素材や装置の型が変わる場合は勿論のこと、成型作業
時の気温や湿度、その他の環境条件をも考慮して、前記
の温度および加熱時間の範囲内における最適な温度およ
び加熱時間が厳格に選択されなければならない。 【0025】 【発明の効果】本発明のオブラート製食品容器は、オブ
ラートでできており、無味、無臭であるから、そのまま
食品類と一緒に食べても、害にならないのは勿論のこ
と、食品類の味や匂いが変わらず、食品類そのものだけ
を食べているのと同様の食感が得られる。また、内容物
の食品類の下半部とほぼ同じ形となるから、見た目が良
く食欲をそそる外見が保たれる。そして、棚等に相互に
密着するように並べておいても、食品類が直接接触する
ことがないから、一つ一つ取り出す際に、くっつきあっ
て分離し難くなるということも起こらない。 【0026】内容物の食品類がこれにより衛生的に保護
されるのは言うまでもない。この容器は、食品類の下半
部の外形にほぼ合致する形状に成型されたものであるか
ら、内容物が容器内にすっぽり納まり、保管や運搬や展
示をする際に、容器と内容物との間の摩擦によって、食
品類が容易に容器から飛び出したりこぼれ出したりして
しまうようなことも起こらない。また、オブラートの主
成分は澱粉であるため、内容物の食品類を食べてしまっ
た後、この容器を外界に放棄しても短い期間内に自然分
解されるから、環境の汚染源となることがなく、その廃
棄に意を用いる必要もない。 【0027】また、本発明のオブラート製食品容器は、
30ミクロンから50ミクロン程度の厚さの透明度の高
いオブラートのシートから作られたものであるから、内
容物に混入した異物も発見しやすく、幼児などが口唇な
どに怪我をするようなことも起こらず、保形性に優れ、
対油性、対水性等に富み、しかも内容物の食品類の特徴
とする色合いや形を害することがない。 【0028】本発明の成型装置は、その帯状加熱体と、
下型の内部の加熱時間と加熱温度とを各別にまたは同時
に随意に調節できる制御装置とによって、食品容器の側
部または側部と底部を均一に加熱することができるもの
である。これによって、従来の成型装置では達成できな
かった熱の制御が正確にかつ自在にできるようになり、
オブラート製の食品容器を、勘に頼って不良品を出すよ
うなこともなく、大量生産することが可能となった。ま
た、この装置は、従来の成型装置を土台にしてそれに改
良を加えたものであるから、設備費等も著しく節減でき
る。 【0029】本発明の成型方法によれば、前記のオブラ
ート製食品容器が見栄えのする整った形に容易に成型さ
れる。すなわち、下型にシートをラムで押し込むだけの
従来方法によると、例えば、シートの周辺部分が所望の
整った形に絞られず、容器の外形、例えば特にその側壁
に形成される襞が寄り過ぎたり寄り足りなかったりして
見苦しい外観になるが、本発明によれば、まず第一段階
として最終的な形状に屈曲して対応することのできる漏
斗状の予備的型付けをして、引き続き、第二段階で右の
シートを約80℃から約100℃に温度調節された凹陥
部に絞りながら落とし込み、予備的型付けをした襞をさ
らに強化する絞りを加え、第三段階で8秒から12秒程
度その状態を維持することによって右の絞りを固定化
し、整った最終的な形状を得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】(a)は30ミクロンから50ミクロン程度の
厚さのオブラートのシートの斜視図であり、(b)は成
型されたオブラート製食品容器の一例を示す斜視図であ
る。 【図2】本発明の成型方法を実施する装置に用いられる
上型とラムの一例を示し、(a)は上型の縦断面とラム
の側面の図、(b)はそれらを下方から見上げた図であ
る。 【図3】本発明の成型方法を実施する装置に用いられる
下型の一例を示し、(a)はそれを上方から見下ろした
図、(b)はその縦断面図である。 【図4】本発明の食品容器の成型順序を図解したもの
で、(a)は予備的型付けをしている状態を示す縦断面
図、(b)は最終的型付けをしている状態を示す縦断面
図である。 【符号の説明】 1 オブラートのシート 2 食品容器 3 下型 4 上型 5 ラム 6 上型のガイド溝 7 下型のガイド溝 8 凹陥部 16 帯状加熱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−265844(JP,A) 特開 昭62−74632(JP,A) 特開2002−330708(JP,A) 特開2000−342193(JP,A) 特開 平8−295744(JP,A) 特開 平10−101083(JP,A) 特開 平10−44159(JP,A) 特開 平3−210159(JP,A) 実開 平4−848(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A21B 3/13 A23L 1/00 A61J 3/00 A61J 3/07 B65D 1/00 B65D 1/09 B65D 1/26 B65D 65/46

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 30ミクロンから50ミクロン程度の厚
    さを持つオブラートのシートの周辺部分に、一定の形を
    持ちそのまま食べられるように作られた食品類の下半部
    の側面の形に屈曲して対応する、漏斗状の予備的型付け
    をし、引き続いて、該シートの全体を、食品類の下半部
    の外形に合致する形状を持ち約80℃から約100℃に
    温度調節された凹陥部に、絞りながら落とし込み、その
    状態を8秒から12秒程度維持することにより、オブラ
    ートのシートを食品類の下半部の外形にほぼ合致した形
    状に成型するオブラート製食品容器の成型方法。
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