JP3467433B2 - アンテナトップ - Google Patents

アンテナトップ

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JP3467433B2
JP3467433B2 JP21236899A JP21236899A JP3467433B2 JP 3467433 B2 JP3467433 B2 JP 3467433B2 JP 21236899 A JP21236899 A JP 21236899A JP 21236899 A JP21236899 A JP 21236899A JP 3467433 B2 JP3467433 B2 JP 3467433B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘリカルアンテナ
を内蔵するアンテナトップに関する。
【0002】
【従来の技術】携帯無線機として、例えば携帯電話機
は、筐体に伸縮型のアンテナを装備している。このアン
テナは、図10に示すように先端部にはアンテナトップ
としてヘリカルアンテナ部7が、また、この下部にはホ
イップアンテナ部8がそれぞれ形成されている。ヘリカ
ルアンテナ部7とホイップアンテナ部8とは、スリーブ
3及びジョイント部21を介して機械的に接続されてい
る。
【0003】上記ヘリカルアンテナ部7は同図に示すよ
うに、ヘリカルアンテナの要素である導電性のヘリカル
エレメント2、このヘリカルエレメント2を螺旋状に巻
回した合成樹脂製のボビン71、合成樹脂製のカバー部
72、キャップ76及び金属製のスリーブ3等を有し、
ヘリカルエレメント2とスリーブ3とは電気的に接続さ
れている。またホイップアンテナ部8は、合成樹脂製の
ジョイント部21、棒状導体のホイップエレメント2
2、合成樹脂製のチューブ23及びホルダー11を有し
ている。
【0004】上記ボビン71の円柱状基部75の下部に
は取付部73が形成され、この取付部73を螺着してボ
ビン71をスリーブ3に固定する。そして、アンテナト
ップとして、このボビン71に合成樹脂製のカバー部7
2が被着された円柱状の基体79が形成され、この基体
79の上面部にはキャップ76が接着されている。上記
アンテナトップを構成するボビン71、カバー部72及
びキャップ76の成形部材は、通常、耐衝撃性に優れた
ABS材(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合体)が用いられる。
【0005】上記ホイップアンテナ部8は、上部がスリ
ーブ3に固定された合成樹脂製のジョイント部21、及
びこのジョイント部21の下部に設けられる棒状導体の
ホイップエレメント22を有している。このホイップア
ンテナ部8にはチューブ23が被嵌され、さらに導電性
のホルダー11が嵌め込まれている。このアンテナは、
上記ホルダー11を筐体の上面部に取付けることで装着
され、通常ヘリカルアンテナ部7は筐体から突出する一
方、ホイップアンテナ部8は筐体に収納され、必要な時
にはホイップアンテナ部8を引き出して使用する。
【0006】図11は、上記アンテナトップの製造工程
を示したものである。最初の工程では、図11(a)に
示すように、インサート成形により合成樹脂製のジョイ
ント部21の下部にホイップエレメント22の先端部を
埋設してホイップアンテナ部8を得る。ジョイント部2
1の上端部には円形状に拡径され肉厚のある拡径部23
が形成され、この拡径部23の外周面は雄ネジ23aが
刻設されている。また、ホイップエレメント22の上端
部には係止片24が設けられ、ホイップエレメント22
の抜けを防止している。
【0007】次の工程では、図11(b)に示すよう
に、円筒状の金属製スリーブ3の中間段差部に上記ジョ
イント部21の拡径部23を係止固定する。上記スリー
ブ3の上半部分の大径筒部15には、ボビン71の取付
部73と螺合する雌ネジ17が刻設され、また大径筒部
15の外周面にはヘリカルエレメント2の下部をねじ込
む雄ネジ18が刻設されている。スリーブ3の大径筒部
15の下部には、ジョイント部21を挿通する小径筒部
16が設けられている。
【0008】ボビン71をスリーブ3に取り付ける工程
では、まずボビン71に形成された螺旋状溝部74に螺
旋コイル状のヘリカルエレメント2をねじ込み巻回す
る。そして、図11(c)に示すように、このボビン7
1の取付部73をスリーブ3の大径筒部15に螺着し、
併せてヘリカルエレメント2の下部のコイル同士を密着
させた形状2aの部位を大径筒部15の雄ネジ18にね
じ込む。
【0009】成形の工程では、射出成形により上記ボビ
ン71に合成樹脂材のカバー部72を被着する。このカ
バー部72は、ボビン71とともにヘリカルエレメント
2を保護し、アンテナトップの物理的強度を維持する。
射出成形に際しては、図12(a)に示すように、金型
77内に上記アンテナトップを収容する。
【0010】金型77内では、アンテナトップのスリー
ブ3の部位が金型に支持固定され、ボビン71と金型の
面との間は、カバー部72の厚さ分に相当する空間部7
8(キャビティ)が形成されている。このためボビン7
1は、スリーブ3に固定された取付部73を除き、金型
内ではフリーである。この状態で金型内に成形材料を射
出し、ボビン71及びスリーブ3の周囲にカバー部72
を被着する。このようにして、図13(a)に示すよう
に、カバー部72が被着され、ボビン71を内蔵する円
柱状の基体79が形成されたアンテナトップを得る。そ
して、この基体79の上面部にキャップ76を固着す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記製造工程に
おいて、図13(a)に示すように、アンテナトップの
基体79にキャップ76を接着する際には、基体79の
上面部とキャップ76との間に接着材25を塗布し、キ
ャップ76を接着する。この場合、キャップ76は、基
体79の上に側面を揃えて接着する必要があるが、図1
3(b)のように基体79の上面部からキャップ76の
一部がはみ出たり、或いは、図13(c)のように、基
体79とキャップ76との接合部から接着材25が滲み
でてアンテナトップの表面を汚したりするという問題が
ある。
【0012】また、ボビン71に形成された螺旋状溝部
74に螺旋コイル状のヘリカルエレメント2をねじ込む
のは手作業によって行われているが、螺旋状溝部74の
先端の位置まで正確にヘリカルエレメント2をねじ込む
のは、手で持ったボビン71が滑り易く作業がしづらい
という問題があった。また、ボビン71の取付部73を
スリーブ3の上部筒内に螺着する際にも、同様にボビン
71が滑る等して作業がしづらいという問題があった。
【0013】一方、上記射出成形では、図12(b)に
示すようなボビン71が傾く等の、「倒れ」現象が生じ
る場合があり、このときはボビン71は倒れたまま成形
材料が硬化する。この場合、アンテナトップのヘリカル
エレメント2がカバー部72の表面に現れて外観上見苦
しくなったり、またヘリカルエレメント2のコイルの形
状及びコイルのピッチ等が変形し、電波特性にも悪影響
を与える。このような製品は、不良品として処分され、
射出成形における不良率が製造時の問題となっていた。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、組立て作業が容易でかつ良好に行えるアンテ
ナトップを提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上の技術的課題を解決
するために、本発明に係るアンテナトップは、図1に示
すように、螺旋状導体のヘリカルエレメント2が巻回さ
れ、上面部の中心線に対して対称な形状に形成した凸部
が設けられた合成樹脂製のボビンを内蔵し、このボビン
の表面に合成樹脂製のカバー部が被着された円柱状の基
体14と、上記基体14の上面部に設けられ、断面凹状
のキャップ6の装着をガイドし、上記基体の上面部の中
心線に対して対称な形状に一対形成された凸部とを有
し、上記凸部の上部外周を外方に膨出させた形状とし、
これら凸部に断面凹状のキャップ6を嵌合装着した構成
である。
【0016】また、本発明に係るアンテナトップは、上
記凸部の上面部のみに接着剤を用い、この上面部と上記
断面凹状のキャップ6の裏面部とを接着した構成であ
る。
【0017】さらに、本発明に係るアンテナトップは、
上記凸部を上記ボビンの一部として形成し、このボビン
にはポリプロピレン材を使用し、上記ボビン及びこのボ
ビンの上記凸部の上面部に被着したカバー部にはABS
材を使用した構成である。凸部をボビンの一部とするこ
とは、凸部にボビンの骨組みが形成されることになるの
で、凸部の強度が高められる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、アンテナトップの実施の形
態を図面に基づいて説明する。図1は、第一の実施の形
態に係るアンテナトップを示す。このアンテナトップ
は、携帯電話機等に使用される伸縮型アンテナのトップ
部である。
【0019】上記アンテナは、携帯電話機の筐体に装備
されるもので、基本的構成は上記従来の技術欄で説明し
た構成と同様であり、その場合には同一符号を付与して
具体的な説明は省略する。このアンテナの上部にはアン
テナトップとしてヘリカルアンテナ部7が、またこの下
部にはホイップアンテナ部8が設けられ、両者は金属製
のスリーブ3を介して機械的に接続されている。
【0020】ヘリカルアンテナ部7は、合成樹脂製の円
柱体からなるボビン1及びヘリカルアンテナの要素であ
る螺旋状導体のヘリカルエレメント2を有し、このボビ
ン1の基部19の表面に形成された螺旋状溝部12内
に、ヘリカルエレメント2が巻回されている。上記ボビ
ン1の下部には、ボビン1をスリーブ3に螺着させる取
付部13が形成されている。またボビン1の略全体及び
スリーブ3の上部の一部に合成樹脂製のカバー部4が被
着され、アンテナトップにはヘリカルエレメント2が巻
回されたボビン1を内蔵する円柱状の基体14が形成さ
れている。さらにこの実施の形態では、同図に示すよう
に、上記アンテナトップの基体14の上面部に一対の凸
部20,20が形成されている。この基体14の上面部
に、全体が帽子状のキャップ6が固着される。
【0021】上記ボビン1、カバー部4及びキャップ6
に用いられる合成樹脂材として、特に、ボビン1はPP
材(ポリプロピレン)が電波特性の点で好適であり、ま
たカバー部4及びキャップ6は耐衝撃性の点でABS材
(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)
が好適である。この実施の形態では、ボビン1にはPP
材を、カバー部4及びキャップ6はABS材を使用し
た。
【0022】ここで、上記アンテナの製造工程を説明す
る。スリーブ3の下端部にジョイント部21を係止固定
するまでの工程については、上記従来の技術で説明した
内容と同様であるので、ここでは説明を省略する。次の
工程では、ヘリカルエレメント2を巻回したボビン1を
スリーブ3に固定する。図2(a)に示すように、この
ボビン1には、円柱状の基部19の上面部に一対の凸部
5,5が形成され、側面には一定ピッチの螺旋状溝部1
2が形成され、さらに下部の取付部13には外周に雄ネ
ジ13aが刻設されている。
【0023】上記凸部5,5は、ボビン1の上面部の中
心線に対して対称に形成されている。これら凸部5,5
は、それぞれ円弧部26と弦部27とに囲まれた断面弓
形の突起であり、両者間には溝部10が形成されてい
る。上記円弧部26の円の径は、後述するキャップ6の
内周面の径と略同様である。また同図に示すように、凸
部5,5は、ともに円弧部26の上部外周を外方に少し
膨出させた形状9,9としている。このようにしたの
は、キャップ6を凸部20,20に正確かつ容易に弾性
係止させるためである。後述する金型についても、上記
膨出形状に対応する窪みが設けられている。
【0024】図2(b)は、金属性導体のヘリカルエレ
メント2を示している。このヘリカルエレメント2は、
一定のピッチを有する螺旋状のコイルで、その下部はス
リーブ3の大径筒部15の外周面に螺合させるためコイ
ル同士を密着させた形状2aに形成されている。このヘ
リカルエレメント2は、ボビン1の下部から螺旋状溝部
12にねじ込んで取付ける。この際、ドライバー等の工
具をボビン1の凸部5,5間の溝部10に差し入れ、ボ
ビン1を回してヘリカルエレメント2の先端をボビン1
の略先端の所定位置まで送る。このとき工具によってボ
ビン1側を固定し、ヘリカルエレメント2をねじ込むこ
ともできる。上記工具をボビン1に用いることで、ヘリ
カルエレメント2をボビン1の先端まで正確かつ容易に
ねじ込むことができる。
【0025】次に、図2(c)に示すように、ヘリカル
エレメント2を装着したボビン1をスリーブ3に螺着す
る。この際にも、ボビン1上部の溝部10に工具を差し
込み、ボビン1を回転操作し、ボビン1の取付部13を
スリーブ3の雌ネジ17に螺着し、これと同時にヘリカ
ルエレメント2の下部2aをスリーブ3の雄ネジ18に
ねじ込む。このようにして、図2(d)に示す射出成形
前のアンテナトップを得る。上記工具により、ボビン1
の取付部13を十分な固さでスリーブ3の雌ネジ17に
螺着することができ、ボビン1の固定が安定する。
【0026】次の射出成形の工程では、成形材料をボビ
ン1とスリーブ3の一部に被着し、カバー部4を形成し
たアンテナトップを得る。図3は、アンテナトップを金
型内に収容した状態を示したものである。この金型は、
成形材料の湯口31がボビン1の上面部の中央部に向け
て設けられ、またボビン1の凸部5,5を突入させる断
面弓形状の凹部32が設けられている。金型の面と、ボ
ビン1及びスリーブ3の大径筒部15との間にはカバー
部4の厚さ分に相当する空間部33(キャビティ)が形
成されている。上記金型によって、アンテナトップはス
リーブ3の小径筒部16の上端近傍が固定される一方、
ボビン1の凸部5,5が金型の凹部32で保持される。
【0027】ボビン1の上面部の両凸部5,5間に射出
された成形材料は、溝部10を二分して両方向に流動し
さらにボビン1の側面を充填する。成形材料はボビン1
の周囲部に勢いよく流動するが、この流れのバランスが
不均衡であっても、金型がボビン1の凸部5,5を支持
しているので、ボビン1は傾くことはなく倒れ現象が防
止される。さらに、成形材料はスリーブ3の大径筒部1
5の周囲に充填され、やがて、上記充填した成形材料は
硬化し、カバー部4が被着された基体14及びこの基体
14の上部に凸部20,20を有するアンテナトップが
得られる。
【0028】このアンテナトップにはさらに、図4
(a)(b)に示すように、基体14の上部にキャップ
6を固着する。このキャップ6はABS材からなり、水
平断面は円形状で、内部には凹部6aが形成されてい
る。この凹部6aの内周は円形状であり、この円の径
は、アンテナトップの凸部20,20の円弧部の径と略
同様である。そして、凸部20,20の上面部及び基体
14の上面部の凸部20,20寄りの部位に接着材25
(例えば、ロックタイト460「ロックタイト社製−シ
アンアクリレート系接着材」)を塗布し、キャップ6を
接着する。
【0029】この場合、特に凸部20,20の上面部と
キャップ6の凹部6aの裏面部6bとを接着するので、
キャップ6の接着強度が増し、加えて凸部20,20の
上面部でキャップ6が支えられるのでキャップ6の衝撃
強度も高まる。また、キャップ6の接着が、凸部20,
20の上面部における接着のみで十分効果的(社内にお
ける耐衝撃試験でも良好な結果を得ている)であるの
で、基体14の上面部に塗布する接着材25は量を削減
するか、或いは省略してもよく、接着材25のアンテナ
トップ表面への滲みが防止できる。
【0030】さらに、凸部20,20の上部外周を外方
に少し膨出させた形状9としているので、キャップ6は
凸部20,20の外周面と適度に密着して両者は正確に
嵌合する。また、上記凸部20,20がキャップ6の内
側面6cをガイドするので、キャップ6の外周面を正確
に基体14の上面部に揃えて固着することができる(図
4(b))。一般に、上記ボビン1の材料に用いたポリ
プロピレン材は接着が困難な高分子物質である。しか
し、この実施の形態においては、ボビン1の上面部及び
凸部5,5の上面部はともにABS材からなるカバー部
4を被着しており、このABS材は接着に好適であるこ
とから、強力にキャップ6を接着することができる。
【0031】図5は、ボビン1の凸部5の他の形態を示
したものである。図5(b)〜のいずれの凸部5の
形態についても中心線に対して対称形状としている。こ
れら凸部5についても、キャップ6は凸部5の外周部と
適度に密着してキャップ6の内側面6cをガイドし、ま
た、接着材25を凸部5の上面部に用いてキャップ6を
接着することができる。これらボビンについても、溝形
状に合った工具を用いることで、ボビンにヘリカルエレ
メント2を容易にねじ込むことができ、またボビンをス
リーブ3に良好に螺着できる。また射出(S)の向きを
ボビン1の上面部の中央方向としているので、成形材料
の流れのバランスをとることができる。
【0032】従って上記実施の形態によれば、アンテナ
トップに凸部20,20を形成したから、基体14の上
面部にキャップ6を好適に接着することができ、キャッ
プ6の位置ずれ、接着材25の滲み等が防止され、品質
のよい製品に仕上がる。また、接着に好適なABS材か
らなるカバー部4をボビン1の上面部及び凸部5,5の
上面部に被着したから、キャップ6の接着が良好に行え
る。
【0033】また、組立の際に工具を使用することがで
きるので、ヘリカルエレメント2をボビン1の先端まで
正確かつ容易にねじ込め、加えてボビン1のスリーブ3
への螺着が容易かつ強固に行なうことができる。さら
に、射出成形の際には、ボビン1の凸部5を金型で保持
することができるので、ホビン1がぐらつくことがなく
ボビン1の倒れ現象が防止され、併せてヘリカルエレメ
ント2の変形、ズレ等が防止され、アンテナトップの電
波特性は良好に維持される。また、ボビンにPP材を使
用したからアンテナの電波特性に優れ、一方カバー部は
ABS材を使用しているので耐衝撃性にも優れる。
【0034】ここで、第二の実施の形態について説明す
る。この実施の形態に係るアンテナトップは、上記第一
の実施の形態におけるボビンの凸部の形態及び射出形態
を除いて、形態及び材質は同様である。図6は、この実
施の形態におけるアンテナトップを示したものである。
このアンテナトップにおいて、ヘリカルアンテナ部7に
用いられるボビン51は、円柱状の基部59の表面に形
成された螺旋状溝部52内に、螺旋状導体のヘリカルエ
レメント2が巻回され、ボビン51の下部には取付部5
3が形成されている。
【0035】また、ボビン51の基部59の上面部に
は、中央部に断面正方形状の凸部55が形成されてい
る。そして、このボビン51の基部59、この基部59
の上面部、凸部55の上面部、及びスリーブ3の上部に
は合成樹脂製のカバー部54が被着されている。このよ
うに、アンテナトップにはボビン51を内蔵する円柱状
の基体14が形成されている。さらにこの実施の形態で
は、同図に示すように、上記アンテナトップの基体14
の上面部に凸部58が形成され、これにキャップ6が固
着される。
【0036】このアンテナトップの製造に際しては、上
記実施の形態と同様な製造工程により、射出成形前のア
ンテナトップを得る。図7は、上記アンテナトップを金
型内に収容した状態を示したものである。この金型は、
成形材料の湯口61,62が、それぞれボビン51の中
央部からみて対称な位置に形成されている。また、金型
には、ボビン51の凸部55が突入嵌合する凹部63が
設けられている。上記凹部63の断面形状についても略
凸部55の形状と同様としている。
【0037】金型の面と、ボビン51及びスリーブ3の
大径筒部15との間には空間部56(キャビティ)が形
成され、アンテナトップは、ボビン51の凸部55と、
ボビン51を固定するスリーブ3の小径筒部16とが金
型によって保持されている。射出された成形材料は流れ
のバランスがよく、また金型がボビン51の凸部55を
支持しているので、ボビン51の倒れが防止される。や
がて、成形材料は硬化し、カバー部材54が被着された
基体14を有するアンテナトップが得られる。この基体
14の上面部には、ボビン51の凸部55の上面部にカ
バー部54が被着された凸部58が形成されている。
【0038】このアンテナトップについても、図8に示
すように、基体14の上面部にキャップ6を固着する。
このキャップ6の凹部6aの内径は、凸部58の周囲の
径と略同じである。そして、カバー部54を被着した基
体14の上面部の凸部58寄りの部位、及び凸部58の
上面部に接着材25を塗布し、キャップ6を基体14の
上部に接着する。この際、凸部58がキャップ6装着時
のガイドの役割をするので、キャップ6を正確に基体1
4の上面部に揃えて固着することができる。また、凸部
58の上面部とキャップ6の凹部6aの裏面部6bとを
接着するので、キャップ6の接着強度が増し、加えてキ
ャップ6の強度も高まる。
【0039】この実施の形態においては、図9(a)
(b)に示すようにボビン51の凸部55の断面を円
形としたが、これに限られるものではなく、図9(a)
(b)〜に示すように円形の左右対称な部位を平行
に形成した形状、正方形(四角形)、正六角形(六角
形)、正八角形(八角形)等とすることができる。上記
ボビン51の凸部55形状が角形の場合には、これと嵌
合する形態の工具を用いることにより、ヘリカルエレメ
ント2のボビン51への取付け、ボビン51のスリーブ
3への螺着が正確かつ容易に行える。また金型の凹部6
3形状については、成形後のボビン51の凸部55の断
面形状はキャップ6の凹部6aとの関係上円形状が好適
であるので、金型の凹部63は断面円形状に統一するこ
ととしてもよい。
【0040】従ってこの第二の実施の形態によっても、
上記第一の実施の形態と同様な効果が得られ、アンテナ
トップの基体14の上面部にキャップ6を好適に接着す
ることができ、キャップ6の位置ずれ、接着材25の滲
みが防止され、加えてカバー部54の材料にABS材を
使用したので、キャップ6の接着が良好かつ強固に行
え、品質の良い製品が得られる。また、射出成形の際に
は、ホビン51の倒れ現象が防止され、品質に優れると
ともにアンテナトップの電波特性が良好である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るアン
テナトップによれば、ボビンの表面に合成樹脂製のカバ
ー部が被着された円柱状の基体及び基体の上面部に設け
られ、断面凹状のキャップの装着をガイドする凸部を有
し、これら凸部の上部外周を外方に膨出させた形状とし
てキャップを装着した構成を採用したから、キャップの
ガイドが正確に行えるとともに位置ずれが防止され、基
体の上面部にキャップを良好に嵌合固定することがで
き、品質のよい製品が得られるという効果がある。
【0042】また、本発明に係るアンテナトップによれ
ば、凸部の上面部と断面凹状のキャップの裏面部とを接
着したから、基体の上面部にキャップを良好に接着する
ことができるとともに接着材の滲み等が防止され、品質
のよい製品が得られ、加えてキャップの衝撃強度にも優
れるという効果がある。
【0043】
【0044】また、本発明に係るアンテナトップは、凸
部をボビンの一部として形成し、このボビンにはポリプ
ロピレン材を使用し、ボビン及びこのボビンの上記凸部
の上面部に被着したカバー部にはABS材を使用した構
成を採用したから、ABS材は接着に好適であることか
ら、強力にキャップを接着することができ、またボビン
にポリプロピレン材を使用したからアンテナの電波特性
にも優れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態に係るアンテナトップの構成
図である。
【図2】アンテナトップの部品を示す図で、(a)はボ
ビンを、(b)はヘリカルエレメントを、(c)はボビ
ンとスリーブの関係を、(d)ボビンをスリーブに取付
けた状態を示す。
【図3】第一の実施形態に係るアンテナトップの金型を
示す図である。
【図4】成形後のアンテナトップを示す図で、(a)は
キャップ装着の説明図、(b)はキャップを装着した状
態を示す図である。
【図5】第一の実施形態に係るボビンの凸部形状を示す
図で、(a)はボビンを、(b)は各種のボビン凸部の
平面図を示す。
【図6】第二の実施の形態に係るアンテナトップの構成
図である。
【図7】第二の実施形態に係るアンテナトップの金型を
示す図である。
【図8】成形後のアンテナトップにキャップを装着する
説明図である。
【図9】第二の実施形態に係るボビンの凸部形状を示す
図で、(a)はボビンを、(b)は各種のボビン凸部の
平面図を示す。
【図10】従来例に係るアンテナの構成図である。
【図11】従来例に係るアンテナトップの製造工程を示
す図で、(a)はホイップアンテナ部の形成、(b)は
スリーブにジョイント部を固定、(c)はボビンをスリ
ーブに接続する工程を示す図である。
【図12】従来例に係るアンテナトップの製造工程に係
り、(a)は金型内にアンテナトップを収容した図、
(b)はボビンの倒れの説明図である。
【図13】従来例に係るアンテナトップに係り、(a)
はアンテナトップとキャップを示す図、(b)(c)は
アンテナトップにキャップを装着した図である。
【符号の説明】
1,51 ボビン 2 ヘリカルエレメント 4,54 カバー部 5,55 凸部 6 キャップ 14 基体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−55023(JP,A) 特開 平11−68447(JP,A) 特開 平8−32332(JP,A) 特開2001−36321(JP,A) 特開 平11−88023(JP,A) 特開 平10−335914(JP,A) 特開 平11−340717(JP,A) 特開 平11−88021(JP,A) 特開 平7−273523(JP,A) 特開 平11−68436(JP,A) 特開2001−57503(JP,A) 実開 昭63−41909(JP,U) 実開 昭61−7108(JP,U) 実開 昭63−102309(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 1/24 H01Q 11/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺旋状導体のヘリカルエレメントが巻回
    され、上面部の中心線に対して対称な形状に形成した凸
    部が設けられた合成樹脂製のボビンを内蔵し、このボビ
    ンの表面に合成樹脂製のカバー部が被着された円柱状の
    基体と、 上記基体の上面部に設けられ、断面凹状のキャップの装
    着をガイドし、上記基体の上面部の中心線に対して対称
    な形状に一対形成された凸部とを有し、 上記凸部の上部外周を外方に膨出させた形状とし、これ
    ら凸部に断面凹状のキャップを嵌合装着した ことを特徴
    とするアンテナトップ。
  2. 【請求項2】 上記凸部の上面部のみに接着剤を用い、
    この上面部と上記断面凹状のキャップの裏面部とを接着
    したことを特徴とする請求項1記載のアンテナトップ。
  3. 【請求項3】 上記凸部を上記ボビンの一部として形成
    し、このボビンにはポリプロピレン材を使用し、上記ボ
    ビン及びこのボビンの上記凸部の上面部に被着したカバ
    ー部にはABS材を使用したことを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のアンテナトップ。
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