JP3465953B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JP3465953B2 JP08320594A JP8320594A JP3465953B2 JP 3465953 B2 JP3465953 B2 JP 3465953B2 JP 08320594 A JP08320594 A JP 08320594A JP 8320594 A JP8320594 A JP 8320594A JP 3465953 B2 JP3465953 B2 JP 3465953B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は体腔内等で観察や処置を
行うための内視鏡装置に関する。 【0002】 【従来の技術】現在、医療等の様々な分野において体腔
内等で観察や処置を行うための多種、多様な内視鏡が用
いられている。このような内視鏡は挿入部や先端部が汚
れ易い環境内で使用されるので、良好な内視鏡の視野を
得るために内視鏡の挿入部の先端部に設けられている観
察窓は常に清浄に保つ必要がある。 【0003】このため、従来の内視鏡では例えば、実公
平5−11841号公報に示されているような硬性鏡の
洗浄シース、或いは特開平5−103749号公報に示
されているような軟性鏡用の洗浄ノズルを設け、内視鏡
の挿入部の先端部に配設された観察窓にこの洗浄ノズル
から洗浄水を吹き付けて観察窓に付着する水滴の除去
や、汚れの除去を行っている。 【0004】また、内視鏡を人体内に挿入する際には内
視鏡本体と人体内の温湿度の差により、内視鏡の挿入部
の先端部が結露し、内視鏡の視野が妨げられる問題があ
る。そこで、例えば実開平2−131714号公報には
内視鏡の挿入部の先端部に配設された先端カバーガラス
に親水潤滑処理層(防曇処理)を設け、先端カバーガラ
スの曇対策を行なう構成のものが示されている。 【0005】また、特開昭62−83241号公報には
送水源等に設けられた加温手段により加温された温水を
内視鏡の挿入部の先端部に配設された観察窓に吹き付け
ることにより、挿入部の先端部の観察窓に付着する水
滴、汚れの除去と同時に、観察窓の曇りを除去する装置
が示されている。 【0006】さらに、特公昭62−30766号公報に
は対物レンズ等の光学レンズ内に熱線等の加熱手段を組
み込み、この加熱手段によりレンズを加熱し、対物レン
ズの曇りを防止するものが示されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記実公平
5−11841号公報、特開平5−103749号公報
では内視鏡の挿入部が人体内に挿入された状態で、内視
鏡の挿入部の先端面に室温の生理食塩水を送水した際
に、人体内と、内視鏡の挿入部の先端面に温湿度差を生
じ、内視鏡の視野が曇ることがある。 【0008】この場合には内視鏡の視野の曇りが自然に
除去されるまで待つ必要があるので、手術時間が長くな
る問題がある。また、一旦、内視鏡を患者の体から抜き
出して、内視鏡の視野が曇りを除去する場合にはその作
業が面倒なものとなり、術者および患者の負担が増大す
る問題がある。 【0009】なお、内視鏡の視野が曇りは、特開昭62
−83241号公報のように送水源を温めることにより
解決されるが、単に送水源を温めるだけでは、送水源
と、内視鏡の挿入部の先端面に配設された洗浄ノズルと
の間の送水管路内を流れる途中で、温水が室温により冷
え易い問題がある。ここで、洗浄ノズルから噴射される
洗浄水の温度が適正温度よりも低下した場合には内視鏡
の視野の曇りを除去することができないおそれがある。 【0010】また、送水源から送水される洗浄水の温度
を比較的高い温度に設定した場合には適正温度よりも高
温度の温水が内視鏡の送水管路を通して体内に導入さ
れ、この洗浄水の温水の熱により、生体組織に熱損傷を
与えるおそれがある。そのため、内視鏡の送水管路を通
して体内に導入され、洗浄水の温度を常に体温とほぼ同
じ温度に保つ保温装置を設ける別個に必要がある。 【0011】しかしながら、保温装置を設けた場合には
高価なものとなる問題があるうえ、内視鏡の送水管路を
形成する送水チューブ等による熱損失もあるために、温
度コントロールが難しい問題がある。 【0012】また、実開平2−131714号公報の内
視鏡の先端カバーガラスの曇対策では、内視鏡を繰り返
し使用した際に、滅菌処理や、消耗により、先端カバー
ガラスに施された防曇処理用の親水潤滑処理層の効果が
低下するおそれがある。 【0013】さらに、特公昭62−30766号公報で
は、対物レンズ等の光学レンズ内に熱線等の加熱手段を
組み込む必要があるので、曇り防止装置のために、内視
鏡全体の構造が複雑になり、装置全体が高価なものとな
る問題がある。 【0014】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、簡単に内視鏡の視野の曇りを除去する
ことができ、内視鏡手術時間を短縮することができると
ともに、内視鏡全体の構造を単純化することができる安
価な内視鏡装置を提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明は、内視鏡本体に
外装される外装体と、前記外装体に設けられ、前記内視
鏡本体の挿入部に装着される挿入部装着部と、前記挿入
部装着部に設けられ、前記内視鏡本体の挿入部の外径よ
りも大きい内径に設定されて前記内視鏡本体の挿入部を
覆う内管と、前記挿入部装着部に設けられ、前記内管の
外径よりも大きい内径に設定されて前記内管を覆う外管
と、前記内視鏡本体の挿入部と前記内管との間の隙間に
よって形成され、前記内視鏡本体の挿入部の先端部側へ
流体を供給し且つ前記内視鏡本体の挿入部の先端部側を
吸引する第1の流路と、前記内管と前記外管との間の隙
間によって形成され、前記内視鏡本体の挿入部の先端部
側に乾燥した気体を供給する第2の流路と、前記内管の
先端部に形成され、内側に折り曲げられた略リング状の
内フランジと、前記外管の先端部に形成され、内側に折
り曲げられた略リング状の外フランジと、前記第1の流
路に連通し、前記内視鏡本体の挿入部の先端面と前記内
フランジの内面との間の隙間によって形成されて前記内
視鏡本体の挿入部の先端面の異物を除去する開口部と、
前記第2の流路に連通し、前記内フランジの外面と前記
外フランジの内面との間の隙間によって形成されて前記
内視鏡本体の挿入部の先端面へ乾燥した気体を吹き付け
る送気口と、を設けたことを特徴とする内視鏡装置であ
る。 【0016】 【作用】内視鏡本体の先端部側が血液等で汚れた時に
は、流体の吹き付けと吸引により内視鏡本体の先端面を
洗浄でき、かつ、流体とは別の管路を通して内視鏡本体
の先端面に乾燥した気体を吹き付ける。 【0017】 【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1乃至図6
(D)を参照して説明する。図1は内視鏡装置1の要部
の概略構成を示すものである。この内視鏡装置1には内
視鏡本体2と、この内視鏡本体2に外装される外装体3
とが設けられている。 【0018】ここで、内視鏡本体2には図2に示すよう
に体内に挿入される挿入部4と、この挿入部4の基端部
に連結された手元側の操作部5とが設けられている。そ
して、この操作部5には接眼部6およびライトガイドコ
ネクタ34が設けられている。 【0019】また、外装体3には内視鏡本体2の挿入部
4に装着される挿入部装着部11と、この内視鏡本体2
の操作部5に装着される操作部装着部12とが設けられ
ている。さらに、挿入部装着部11には内視鏡本体2の
挿入部4を覆う内管13と、この内管13を覆う外管1
4とが設けられている。 【0020】ここで、内管13は内視鏡本体2の挿入部
全長とほぼ同じ長さに設定され、その内径は内視鏡1の
外径よりも若干大きく設定されている。また、外管14
は内管13とほぼ同じ長さに設定され、その内径は内管
13の外径よりも若干大きく設定されている。そして、
内視鏡本体2の挿入部4と内管13との間には図3に示
すように適度な隙間があり、その隙間によって第1の流
路15が形成されるとともに、内管13と外管14との
間には同様に適度な隙間があり、その隙間によって第2
の流路16が形成されている。なお、これらの第1の流
路15および第2の流路16によって内視鏡本体2の操
作部5側と挿入部4の先端部側との間を連通する流体流
通手段を構成する独立した複数の流路が形成されてい
る。 【0021】さらに、内管13の先端部には内側に略直
角に折曲げられた略リング状の内フランジ17が形成さ
れている。同様に、外管14の先端部には内側に略直角
に折曲げられた略リング状の外フランジ18が形成され
ている。 【0022】また、内フランジ17の内面(後端面)に
は少なくとも1つの窪み19、本実施例では4つの窪み
19が設けられている。そして、内視鏡本体2の挿入部
4の先端面と内フランジ17の内面との間を密着させる
ことにより、これらの窪み19によって第1の流路15
に連通する噴射口用または吸引口用の開口部19aが形
成されている。 【0023】さらに、内フランジ17の外面(先端面)
と外フランジ18の内面(後端面)との間に適度な隙間
が開くように内管13および外管14の長さが選択さ
れ、その隙間によって第2の流路16に連通する送気口
20が形成されている。 【0024】また、外装体3の操作部装着部12には内
管13の基端部外周面に連結された略リング状の内管連
結部21と、外管14の基端部外周面に連結された略リ
ング状の外管連結部22とが設けられている。 【0025】ここで、内管連結部21の後端部には内視
鏡本体2の操作部5と挿入部4との間に配置された段差
部5aが挿入される連結穴21aが形成されている。そ
して、この連結穴21aの内周面には内視鏡本体2との
気密を保つシール部材23が固定されている。このシー
ル部材23は例えばシリコンなどの弾性材料で略円環状
に成形されている。さらに、このシール部材23の内周
面の一部には略半円状の凸部が全周に亙り突設されてい
る。そして、このシール部材23の外周部位は連結穴2
1aの内周面に接着もしくはインサート成形等で気密に
取付けられている。 【0026】また、内管連結部21には図2中で上部側
に配置された送気口25と、同図中で下部側に並設され
た送液口26、吸引口27とが形成されている。ここ
で、送気口25の外端部には送気口金28の一端部、送
液口26の外端部には送液口金29の一端部、吸引口2
7の外端部には吸引口金30の一端部がそれぞれ取付け
られている。なお、送気口25は図2中で後方側斜め上
向きに形成され、送気口金28は後方側斜め上向きに向
けた状態で配置されているとともに、送液口26、吸引
口27は同図中で後方側斜め下向きに形成され、送液口
金29および吸引口金30は後方側斜め上向きに向けた
状態で配置されている。 【0027】さらに、内管連結部21の内周面側には切
り欠き部31が形成されており、この切り欠き部31を
介して送液口26の内端部および吸引口27の内端部と
第1の流路15との間が連通されている。 【0028】また、外管連結部22の後端面には内管連
結部21との気密を保つシール部材24が固定されてい
る。このシール部材24は例えばシリコンなどの弾性材
料で略円環状に成形されている。さらに、このシール部
材24の一側面の一部には略半円状の凸部が全周に亙り
突設されている。そして、このシール部材24の他側面
は外管連結部22の後端面に接着もしくはインサート成
形等で気密に取付けられている。 【0029】また、外管連結部22の内周面側には内管
連結部21の送気口25の内端部と第2の流路16との
間を連通する連通路32が形成されている。さらに、外
管連結部22の外周面には固定バンド33を取付ける茸
状の固定バンド取付け部22aと、略L字形のフック2
2bとが設けられている。 【0030】ここで、固定バンド33は例えばシリコン
などの弾性材料によって板状または紐状に成形されてい
る。さらに、この固定バンド33には図4に示すように
中央部に適当な長さだけくびれた細幅部が形成されてい
る。また、この固定バンド33の一端部にはバンド固定
孔33aが形成されているとともに、他端部には複数の
バンド着脱孔33bが形成され、さらにこの他端の末端
付近にはすべり止め33cが突設されている。 【0031】そして、この固定バンド33のバンド固定
孔33aが外管連結部22の固定バンド取付け部22a
に嵌め込まれて取付けられた状態で、この固定バンド3
3の中央部の細幅部が内視鏡本体2の操作部5のライト
ガイドコネクタ34に巻き付けられたのち、この固定バ
ンド33の他端部のいずれか1つのバンド着脱孔33b
が各種内視鏡に合わせて選択され、外管連結部22のフ
ック22bに引っ掛けて係止されることにより、外装体
3が内視鏡本体2に固定されるようになっている。 【0032】また、送液口金29には第1の送液チュー
ブ35aの一端部が連結され、吸引口金30には第1の
吸引チューブ35bの一端部が連結されている。これら
の第1の送液チューブ35aおよび第1の吸引チューブ
35bの途中には内視鏡本体2の操作部5に着脱自在に
取付けられた弁装置36Vが介設されている。 【0033】さらに、第1の送液チューブ35aの他端
部はコネクタ36aの一端部、第1の吸引チューブ35
bの他端部はコネクタ36bの一端部にそれぞれ接続さ
れている。 【0034】また、コネクタ36aの他端部には第2の
送液チューブ37aの一端部が接続されている。この第
2の送液チューブ37aの他端部は送液コネクタ38を
介して送水源39に接続されている。 【0035】さらに、コネクタ36bの他端部には第2
の吸引チューブ37bの一端部が接続されている。この
第2の吸引チューブ37bの他端部は吸引コネクタ40
を介して吸引源42側の連結チューブ41に接続されて
いる。なお、送気口金28には送気源44より延びる送
気チューブ43が接続されている。 【0036】そして、内視鏡本体2の挿入部4と内管1
3との間の第1の流路15によって送液用流路および吸
引用流路が形成され、内視鏡本体2の先端部側に流体を
供給し、かつ内視鏡本体2の先端部側を吸引して内視鏡
本体2の先端部側の異物を除去する異物除去手段が形成
されるとともに、同様に、内管13と外管14との間の
第2の流路16によって第1の流路15と独立した送気
用流路が形成され、内視鏡本体2の先端部側に気体を吹
き付けて内視鏡本体2の先端部側の曇りを防止する曇り
防止手段が形成されている。 【0037】また、弁装置36Vには図5に示すように
弁装置本体51の側面には内視鏡本体2の一部(例えば
接眼部6)に着脱可能に連結される略C字状の連結部5
2が設けられている。このC字状の連結部52の内径は
内視鏡本体2の操作部5の外径と略同径に設定されてい
る。この場合、C字状の連結部52の開口部(着脱口)
52aの幅寸法は内視鏡本体2の接眼部6の外径寸法よ
りも小さく絞られた状態に設定されている。 【0038】なお、C字状の連結部52は開口部52a
からこの連結部52内に内視鏡本体2の操作部5を出し
入れできる程度に弾性変形可能に形成されている。そし
て、内視鏡本体2の接眼部6を開口部52aから連結部
52内に挿入した状態で、開口部52aの両側部間で接
眼部6を弾性的に挾持する状態で弁装置36Vが内視鏡
本体2の接眼部6に着脱可能に連結されるようになって
いる。 【0039】また、弁装置36Vの弁装置本体51には
送液チューブ35aおよび吸引チューブ35bを挿通す
る図5中で上下一対の挿通孔53,54が形成されてい
る。さらに、弁装置本体51の側面には上下の挿通孔5
3,54に送液チューブ35aおよび吸引チューブ35
bを出し入れする横溝53a,54aがそれぞれ形成さ
れている。各横溝53a,54aの溝幅は送液チューブ
35aおよび吸引チューブ35bの外径寸法よりも小さ
い幅寸法に設定されている。 【0040】さらに、弁装置本体51には図6(A)に
示すように送液チューブ35aおよび吸引チューブ35
bの挿通孔53,54と直交する方向に向けて穿設され
た左右の縦穴55a,55bが形成されている。ここ
で、一方の縦穴55aには送液チューブ35aを開閉操
作する操作ボタン61、他方の縦穴55bには吸引チュ
ーブ35bを開閉操作する操作ボタン62がそれぞれ図
6(A)中で、上下方向にスライド可能に装着されてい
る。 【0041】また、弁装置本体51内には縦穴55a,
55bを上下に仕切る第1の隔壁56が形成されてい
る。この第1の隔壁56の上部には操作ボタン61,6
2の頭部63および各操作ボタン61,62を弁装置本
体51の外部側に押出す方向に付勢する圧縮コイルばね
65を収容する縦穴55a,55bの大径部60a,6
0bが形成されている。なお、圧縮コイルばね65に代
えてゴムなどの弾性部材を使用してもよい。 【0042】さらに、操作ボタン61,62には図6
(C)に示すように頭部63の下面一側部に操作アーム
64が突設されている。なお、操作ボタン61,62は
送液チューブ35aおよび吸引チューブ35bの取付け
位置に対応して操作アーム64の長さがそれぞれ設定さ
れている。すなわち、送液チューブ35aの操作ボタン
61の操作アーム64の長さは吸引チューブ35bの操
作ボタン62の操作アーム64の長さよりも長くなる状
態に設定されている。 【0043】また、操作アーム64の下端部には縦穴5
5a,55bと直交する方向に屈曲された屈曲部67が
設けられている。この屈曲部67は縦穴55a,55b
の直径から若干はみ出す長さに形成されており、その部
分がスライド部68となっている。さらに、屈曲部67
の先端部には上方側に向かうにしたがって細くなる凸部
69が形成されている。 【0044】また、第1の隔壁56には図6(B)に示
すように左右の異形穴57,58が形成されている。こ
こで、左側の異形穴57には送液チューブ35aの操作
ボタン61の操作アーム64を挿通するアーム挿通部5
7aと、この操作アーム64の屈曲部67を挿通する屈
曲部挿通部57bとが設けられている。同様に、右側の
異形穴58には吸引チューブ35bの操作ボタン62の
操作アーム64を挿通するアーム挿通部58aと、この
操作アーム64の屈曲部67を挿通する屈曲部挿通部5
8bとが設けられている。 【0045】なお、左右の異形穴57,58の形状は操
作ボタン61,62の各操作アーム64の横断面形状と
ほぼ一致する形状に形成されている。ここで、操作ボタ
ン61,62の各操作アーム64の横断面形状は送液チ
ューブ35aの操作ボタン61と吸引チューブ35bの
操作ボタン62とでは互いに異なる形状に設定されてい
る。そのため、左右の異形穴57,58にはそれぞれの
アーム挿通部58aと同形状の操作ボタン61,62で
なければ通らないようになっている。 【0046】さらに、上下の挿通孔53,54間の第2
の隔壁59には第1の隔壁56の右側の異形穴58と同
一形状の異形穴58、すなわち、吸引チューブ35bの
操作ボタン62の操作アーム64を挿通するアーム挿通
部58aと、この操作アーム64の屈曲部67を挿通す
る屈曲部挿通部58bとを備えた異形穴58が形成され
ている。 【0047】また、操作ボタン61,62には頭部63
の下面における操作アーム64との連結部以外の部分に
圧縮コイルばね65の上端部が取付けられるばね取付け
部66が突設されている。この圧縮コイルばね65の下
端部は第1の隔壁56の上面に当接されている。 【0048】そして、操作ボタン61,62は常時は圧
縮コイルばね65のばね力によって図6(A)中に実線
で示すように弁装置本体51の外部側に押出す方向に付
勢された状態で保持されており、この状態で送液チュー
ブ35aの操作ボタン61の屈曲部67によって送液チ
ューブ35aが閉塞される状態に押圧操作され、同様に
吸引チューブ35bの操作ボタン62の屈曲部67によ
って吸引チューブ35bが閉塞される状態に押圧操作さ
れるようになっている。 【0049】また、図6(A)中に仮想線で示すように
送液チューブ35aの操作ボタン61が圧縮コイルばね
65のばね力に抗して弁装置本体51の内部側に押し込
み操作された場合には送液チューブ35aの操作ボタン
61の屈曲部67が送液チューブ35aから離間する方
向に押し下げられ、送液チューブ35aが開操作される
ようになっている。同様に、吸引チューブ35bの操作
ボタン62が圧縮コイルばね65のばね力に抗して弁装
置本体51の内部側に押し込み操作された場合には吸引
チューブ35bの操作ボタン62の屈曲部67が吸引チ
ューブ35bから離間する方向に押し下げられ、吸引チ
ューブ35bが開操作されるようになっている。 【0050】また、弁装置本体51内の縦穴55a,5
5bの一側部には図6(D)に示すように各操作ボタン
61,62のスライド部68をガイドするガイド溝70
が縦方向に設けられている。このガイド溝70には第1
の隔壁56よりも上側で屈曲された屈曲部71が形成さ
れている。この屈曲部71の上面は中央に近いほど下方
に傾いている。なお、送気チューブ43にも第1の送液
チューブ35aおよび第1の吸引チューブ35bの弁装
置36Vと略同様な構成の弁装置を設けても良い。 【0051】次に、上記構成の作用について説明する。
まず、内視鏡装置1の使用時には外装体3の内管13に
内視鏡本体2を挿入する。続いて、それらを外管14に
挿入した後、外管14の外管連結部22の固定バンド取
付け部22aにあらかじめ嵌め込まれて取付けられてい
る固定バンド33を伸ばしながら、内視鏡本体2の操作
部5のライトガイドコネクタ34に巻き付けられたの
ち、各種内視鏡に合わせて選択された固定バンド33の
他端部のいずれか1つのバンド着脱孔33bを外管連結
部22のフック22bに引っ掛けて係止させることによ
り、外装体3が内視鏡本体2に固定される。 【0052】このとき、内視鏡本体2の挿入部4の先端
面と内フランジ17の内面との間は密着され、内フラン
ジ17の内面の窪み19によって第1の流路15に連通
する噴射口用または吸引口用の開口部19aが形成され
ている。さらに、内フランジ17の外面と外フランジ1
8の内面との間の隙間によって第2の流路16に連通す
る送気口20が形成されている。 【0053】続いて、各チューブ類はそれぞれ各口金に
接続され、弁装置36Vは連結部52が内視鏡本体2の
接眼部6にはめ込まれた状態にセットされる。さらに、
弁装置36Vの操作ボタン61,62が押し込み操作さ
れた状態でこの弁装置36Vの側面の横溝53a,54
aから送液チューブ35aおよび吸引チューブ35bが
挿通孔53,54内に嵌め込まれる。 【0054】また、弁装置36Vの挿通孔53,54内
に送液チューブ35aおよび吸引チューブ35bが嵌め
込まれた状態で、操作ボタン61,62の押し込み操作
を止めると、圧縮コイルばね65のばね力によって操作
ボタン61,62が弁装置本体51の外部側に押出され
る。そのため、送液チューブ35aの操作ボタン61の
屈曲部67によって送液チューブ35aが第1の隔壁5
6に押し付けられ、送液チューブ35aが圧潰されて閉
塞される。同様に吸引チューブ35bの操作ボタン62
の屈曲部67によって吸引チューブ35bが第2の隔壁
59に押し付けられ、吸引チューブ35bが圧潰されて
閉塞される。 【0055】また、内視鏡本体2による内視鏡観察中、
挿入部4の先端部が汚れ、内視鏡観察の視野が妨げられ
た場合には弁装置36Vが次の手順で操作される。すな
わち、まず送液チューブ35aの操作ボタン61が圧縮
コイルばね65のばね力に抗して弁装置本体51の内部
側に押し込み操作される。この場合には図6(A)中に
仮想線で示すように送液チューブ35aの操作ボタン6
1の屈曲部67が送液チューブ35aから離間する方向
に押し下げられ、送液チューブ35aが開操作される。 【0056】そのため、送水源39より送られる水は送
液口金29から内管連結部21の送液口26、切り欠き
部31を経て第1の流路15に供給され、この第1の流
路15内を通り、内フランジ17の内面の窪み19の噴
射口用開口部19aから内視鏡本体2の挿入部4の先端
面に噴射される。 【0057】さらに、噴射口用開口部19aから噴射さ
れる水によって汚れが洗い流されたのち、送液チューブ
35aの操作ボタン61が元の位置に戻されるととも
に、吸引チューブ35bの操作ボタン62が圧縮コイル
ばね65のばね力に抗して弁装置本体51の内部側に押
し込み操作される。この場合には吸引チューブ35bの
操作ボタン62の屈曲部67が吸引チューブ35bから
離間する方向に押し下げられ、吸引チューブ35bが開
操作される。 【0058】そのため、この場合には内視鏡本体2の挿
入部4の先端面で洗い流された異物や、残った水滴等が
吸引源42側からの吸引力により、吸引口用の開口部1
9aから第1の流路15内に吸引されたのち、内管連結
部21の切り欠き部31から吸引口27、吸引口金3
0、吸引チューブ35b、37b、連結チューブ41を
経て吸引源42に吸引される。 【0059】また、内視鏡本体2の挿入部4の先端カバ
ーガラス等が結露し、内視鏡本体2の視野が妨げられた
場合には送気源44が駆動される。そのため、この場合
には送気源44より送られる気体は送気口金28から内
管連結部21の送気口25、外管連結部22の連通路3
2を経て第2の流路16に供給され、この第2の流路1
6内を通り、内フランジ17の外面と外フランジ18の
内面との間の送気口20から内視鏡本体2の挿入部4の
先端面に吹き付けられる。その結果、内視鏡本体2の挿
入部4の先端面の曇りが除去される。なお、送気につい
ては、連続的に送気してもよく、或いは本実施例のよう
に任意に送気する構成にしても良い。 【0060】また、弁装置36Vを分解する場合には左
右の操作ボタン61,62を押しながら送液チューブ3
5aおよび吸引チューブ35bを挿通孔53,54内か
ら横溝53a,54aを通して取外す。 【0061】続いて、各操作ボタン61,62のスライ
ド部68を弁装置本体51内のガイド溝70の形状に沿
って動かすように各操作ボタン61,62を適宜、操作
させながらこのスライド部68をガイド溝70内を通過
させ、弁装置本体51から各操作ボタン61,62を抜
き取る。なお、圧縮コイルばね65の上端部は各操作ボ
タン61,62の頭部63の下面のばね取付け部66に
嵌め込めれているだけであり、簡単に抜き取ることがで
きる。 【0062】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、内視鏡本体2に外装体3を装着
し、この外装体3の内管13と内視鏡本体2の挿入部4
との間の隙間に第1の流路15、更に内管13と外管1
4との隙間に第1の流路15とは独立した第2の流路1
6を形成し、内視鏡本体2の挿入部4の先端面が血液等
で汚れた時には、第1の流路15から内視鏡本体2の挿
入部4の先端面に流体を噴射したり、吸引して挿入部4
の先端面を洗浄することができる。 【0063】さらに、第2の流路16を通して内視鏡本
体2の挿入部4の先端部側に乾燥した気体を供給し、内
フランジ17の外面と外フランジ18の内面との間の送
気口20から挿入部4の先端面に乾燥した気体を吹き付
けるようにしたので、内視鏡本体2の挿入部4の先端面
の曇りを簡単に除去することができる。 【0064】そのため、内視鏡本体2を患者の体から抜
くことなく、常にクリアな内視鏡視野を確保することが
できるので、内視鏡による手術時間の短縮を図ることが
できる。 【0065】また、内視鏡本体2にこの内視鏡本体2と
は別体の外装体3を取付けるだけでよいので、内視鏡装
置1全体の構造を単純化することができ、安価な内視鏡
装置1を製造することができる。 【0066】さらに、第2の流路16を通して内視鏡本
体2の挿入部4の先端部側に乾燥した気体を連続的に送
気し、内フランジ17の外面と外フランジ18の内面と
の間の送気口20から挿入部4の先端面に乾燥した気体
を常に吹き付ける構成にした場合には内視鏡本体2の挿
入部4の先端面に結露することを防止ができ、挿入部4
の先端面の曇りを確実に防ぐことができる。 【0067】また、内視鏡本体2への外装体3の組付
け、固定作業時には外管14を固定バンド33で内視鏡
本体2に固定するだけで、同時に内管13も内視鏡本体
2側に固定することができるので、内管13を内視鏡本
体2側に固定する作業を省略することができ、内視鏡本
体2への外装体3の組付け、固定作業を容易に行うこと
ができる。 【0068】また、固定バンド33は弾性材料で出来て
いるので、内視鏡本体2および外装体3の各構成部品の
加工誤差や、組立時の長さ方向のばらつきを吸収して確
実に外装体3を内視鏡本体2に固定できる。 【0069】さらに、固定バンド33に複数のバンド着
脱孔33bを形成したので、各種内視鏡に合わせて適正
な位置のバンド着脱孔33bを選択することにより、内
視鏡本体2のライトガイドコネクタ23の位置が違う内
視鏡でも簡単に使用可能となる。 【0070】また、内管連結部21の送気口金28、送
液口金29、吸引口金30等の口金類を斜め後方に向け
て設置しているので、各口金28,29,30に接続す
るチューブ類(送気チューブ43、第1の送液チューブ
35a、第1の吸引チューブ35b)の取り回しが煩雑
になる事がない。 【0071】さらに、内管連結部21のシール部材23
を例えばシリコンなどの弾性材料で略円環状に成形し、
このシール部材23の内周面の一部に略半円状の凸部を
全周に亙り突設してこのシール部材23の外周部位を連
結穴21aの内周面に接着もしくはインサート成形等で
気密に取付けるとともに、外管連結部22のシール部材
24を例えばシリコンなどの弾性材料で略円環状に成形
し、このシール部材24の一側面の一部に略半円状の凸
部を全周に亙り突設してこのシール部材24の他側面を
外管連結部22の後端面に接着もしくはインサート成形
等で気密に取付けたので、内管連結部21のシール部材
23および外管連結部22のシール部材24をOリング
などで形成する場合のように分解清掃の必要がない。 【0072】また、内管連結部21の内周面側の切り欠
き部31を介して送液口26の内端部および吸引口27
の内端部と第1の流路15との間を連通させ、内管連結
部21の送液口金29および吸引口金30を後方側斜め
下向きに配置するとともに、内管連結部21の送気口2
5の内端部を外管連結部22の連通路32を介して第2
の流路16に連通させ、送気口金28を後方側斜め上向
きに向けた状態で配置したので、各口金28,29,3
0を内視鏡本体2の挿入部4の軸心方向に対して直交す
る方向に連結する場合に比べて内管連結部21をコンパ
クト化できる。 【0073】また、送気口金28を外管連結部22では
なく内管連結部21に設けたため、外管連結部22を軸
方向にコンパクト化することができ、外管14の有効長
を長くすることができる。 【0074】さらに、弁装置36Vの弁装置本体51の
側面に横溝53a,54aを形成し、弁装置本体51の
側面から横溝53a,54a内に送液チューブ35aお
よび吸引チューブ35bを嵌め込むだけでよいので、こ
の弁装置36Vを容易に分解組立できる。 【0075】また、弁装置本体51の左右の異形穴5
7,58の形状を操作ボタン61,62の各操作アーム
64の横断面形状とほぼ一致する形状に形成し、操作ボ
タン61,62の各操作アーム64の横断面形状は送液
チューブ35aの操作ボタン61と吸引チューブ35b
の操作ボタン62とでは互いに異なる形状に設定したの
で、左右の異形穴57,58にはそれぞれのアーム挿通
部58aと同形状の操作ボタン61,62でなければ通
らない。そのため、違う組合せでは組立たないようにす
ることができるので、送液チューブ35aの操作ボタン
61と吸引チューブ35bの操作ボタン62とを弁装置
本体51に誤装着するおそれがない。 【0076】さらに、弁装置本体51内の縦穴55a,
55bの一側部に各操作ボタン61,62のスライド部
68をガイドするガイド溝70を縦方向に設け、このガ
イド溝70に第1の隔壁56よりも上側で屈曲された屈
曲部71を形成したので、弁装置本体51から送液チュ
ーブ35aおよび吸引チューブ35bを外しても、各操
作ボタン61,62は途中でガイド溝70の屈曲部71
の形状に沿って動かさなければ外れない。そのため、圧
縮コイルばね65の復元力で不意に各操作ボタン61,
62が弁装置本体51から外れてしまうおそれがない。 【0077】また、送液チューブ35aおよび吸引チュ
ーブ35bを開閉操作する各操作ボタン61,62の屈
曲部67の先端部に凸部69を設けているので、送液チ
ューブ35aおよび吸引チューブ35bが不意に弁装置
本体51の横溝53a,54aから外れてしまうおそれ
がない。 【0078】また、図7(A)は本発明の第2の実施例
を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置
1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したもの
である。 【0079】すなわち、本実施例では内フランジ17の
内面側に形成された窪み19の窪んだ深さとほぼ等しく
先端側に凸部81ができるように、内フランジ17を塑
性変形させたものである。ここで、外フランジ18は外
管14の先端部を内方向に向けて段差無く垂直に折曲げ
ただけの窪みや突起等の無い平らな形状に形成されてい
る。 【0080】そして、内管13および外管14を内視鏡
本体2に組み付ける際に、内フランジ17の凸部81と
外フランジ18の内面側が当接した状態で、外管14に
取り付けられた固定バンド33で外管14を後方側に向
けて引っ張ることによって、内視鏡本体2の先端面に内
フランジ17の内面を押し付ける状態となる。このと
き、内フランジ17の内面側の窪み19と内視鏡本体2
の挿入部4の先端面とによって形成される空間によって
第1の流路15に連通する噴射口用または吸引口用の開
口部19aが形成されると同時に、内フランジ17の凸
部81と外フランジ18の内面側との当接により、内フ
ランジ17の外面と、外フランジ18の内面との間に形
成される隙間によって第2の流路16に連通する送気口
82が形成される。 【0081】そこで、上記構成のものにあっては外装体
3の内管13および外管14を内視鏡本体2に組み付け
る際に、外管14の外フランジ18を内管13の内フラ
ンジ17に突き当てることにより、内フランジ17と外
フランジ18との位置関係を自動的に決めることができ
るとともに、第2の流路16に連通する送気口82の大
きさも自動的に決めることができる。そのため、第2の
流路16に連通する送気口82を容易に形成することが
できるので、外装体3の内管13および外管14の先端
構造を簡略化することができる。また、内フランジ17
および外フランジ18をパイプの塑性加工で形成するこ
とができるので、部品点数の減少と、原価低減が可能で
ある。 【0082】また、図7(B)は本発明の第3の実施例
を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置
1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したもの
である。 【0083】すなわち、本実施例では外装体3の内管1
3の内フランジ17の内面に窪み19を少なくとも一
つ、本実施例では4つの窪み19を設け、同様に外管1
4の外フランジ18の内面にも窪み91を設けたもので
ある。 【0084】そして、内管13及び外管14を内視鏡本
体2に組み付けた際に、内フランジ17の内面の窪み1
9と内視鏡本体2の挿入部4の先端面とにより形成され
た空間によって第1の流路15に連通する噴射口用また
は吸引口用の開口部19aが形成されると同時に、外フ
ランジ18の内面の窪み91と内フランジ30の外面と
の間に形成される空間によって第2の流路16に連通す
る送気口92が形成される。したがって、この場合も第
2の実施例と同様の効果を得ることができる。 【0085】また、図7(C)は本発明の第4の実施例
を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置
1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したもの
である。 【0086】すなわち、本実施例では外装体3の内管1
3の内フランジ17の内面に窪み19を少なくとも一
つ、本実施例では4つの窪み19を設け、かつ内フラン
ジ17の外面に少なくとも一つ以上の複数の突起101
を設ける。また、外管14の外フランジ18は外管14
の先端を内方向に向けて垂直に折曲げたのみの形状とし
た。 【0087】そして、内管13及び外管14を内視鏡本
体2に組み付けた際に、内フランジ17の内面の窪み1
9と内視鏡本体2の挿入部4の先端面とにより形成され
た空間によって第1の流路15に連通する噴射口用また
は吸引口用の開口部19aが形成されると同時に、突起
101と外管14の外フランジ18との当接によって内
フランジ17の外面と外フランジ18との間に形成され
る空間によって第2の流路16に連通する送気口102
が形成される。したがって、この場合も第2の実施例と
同様の効果を得ることができる。 【0088】また、図7(D)は本発明の第5の実施例
を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置
1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したもの
である。 【0089】すなわち、本実施例では外装体3の内管1
3の内フランジ17の内面に窪み19を少なくとも一
つ、本実施例では4つの窪み19を設ける。また、外管
14の外フランジ18の内面には少なくとも一つ、本実
施例では4つの突起111を設ける。 【0090】そして、内管13及び外管14を内視鏡本
体2に組み付けた際に、内フランジ17の内面の窪み1
9と内視鏡本体2の挿入部4の先端面とにより形成され
た空間によって第1の流路15に連通する噴射口用また
は吸引口用の開口部19aが形成されると同時に、外フ
ランジ18の内面の4つの突起111と内管13の内フ
ランジ17との当接によって内フランジ17の外面と外
フランジ18との間に形成される空間によって第2の流
路16に連通する送気口112が形成される。したがっ
て、この場合も第2の実施例と同様の効果を得ることが
できる。 【0091】また、図8(A)は本発明の第6の実施例
を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置
1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したもの
である。 【0092】すなわち、本実施例では外装体3の内管1
3と外管14を内視鏡本体2に組み付けたときに、内視
鏡本体2の先端面と内管13の先端の内フランジ17と
の間の隙間によって第1の流路15に連通する噴射口用
または吸引口用の開口部121を形成すると同時に、内
フランジ17の外面と外フランジ18との間に形成され
る空間によって第2の流路16に連通する送気口20を
形成したものである。したがって、この場合も第2の実
施例と同様の効果を得ることができる。 【0093】また、図8(B)は本発明の第7の実施例
を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置
1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したもの
である。 【0094】すなわち、本実施例では外装体3の内管1
3の先端部の内フランジ17の外面に少なくとも一つ、
本実施例では4つの突起131を設け、この突起131
を外管14の先端の外フランジ18に当接させたもので
ある。 【0095】そして、内管13と外管14を内視鏡本体
2に組み付けたときに、内視鏡本体2の挿入部4の先端
面と内管13の内フランジ17との隙間によって第1の
流路15に連通する噴射口用または吸引口用の開口部1
21が形成されると同時に、内フランジ17の外面の突
起131と外管14の外フランジ18との当接によって
内フランジ17の外面と外フランジ18との間に形成さ
れる空間によって第2の流路16に連通する送気口13
2が形成される。したがって、この場合も第2の実施例
と同様の効果を得ることができる。 【0096】また、図8(C)は本発明の第8の実施例
を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置
1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したもの
である。 【0097】すなわち、本実施例では外装体3の内管1
3の先端部には格別に内フランジ17を設けることな
く、外管14の先端部のみに外フランジ18を設けたも
のである。 【0098】そして、内管13と外管14を内視鏡本体
2に組み付けたときに、内視鏡本体2の挿入部4の先端
面と内管13の先端面が軸方向に同じ位置に配置され
る。このとき、外管14の外フランジ18の内面と内視
鏡本体2の挿入部4の先端面との間の隙間141に第1
の流路15に連通する噴射口用または吸引口用の開口部
142および第2の流路16に連通する送気口143が
それぞれ連通される。したがって、この場合も第2の実
施例と同様の効果を得ることができる。 【0099】また、図8(D)は本発明の第9の実施例
を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置
1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したもの
である。 【0100】すなわち、本実施例では外装体3の内管1
3の先端面には格別に内フランジ17を設けることな
く、この内管13の先端面に少なくとも一つ、本実施例
では4つの突起151を設け、外管14の先端部のみに
外フランジ18を設けたものである。 【0101】そして、内管13と外管14を内視鏡本体
2に組み付けたときに、内視鏡本体2の挿入部4の先端
面と内管13の先端面が軸方向に同じ位置に配置され
る。このとき、内管13の突起151が外管14の外フ
ランジ18の内面に突き当てられて内視鏡本体2の挿入
部4の先端面と外管14の外フランジ18との間に形成
される隙間に第1の流路15に連通する噴射口用または
吸引口用の開口部152および第2の流路16に連通す
る送気口153がそれぞれ連通される。したがって、こ
の場合も第2の実施例と同様の効果を得ることができ
る。 【0102】また、図8(E)は本発明の第10の実施
例を示すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装
置1の外装体3の先端部の構成を次のように変更したも
のである。 【0103】すなわち、本実施例では外装体3の内管1
3の先端部には格別に内フランジ17を設けることな
く、外管14の先端部のみに外フランジ18を設け、か
つこの外フランジ18の内面に少なくとも一つ、本実施
例では4つの突起161を設たものである。 【0104】そして、内管13と外管14を内視鏡本体
2に組み付けたときに、内視鏡本体2の挿入部4の先端
面と内管13の先端面が軸方向に同じ位置に配置され
る。このとき、外管14の外フランジ18の突起161
と内視鏡本体2の挿入部4及び内管13の先端面とが突
き当たっていて、外管14の外フランジ18と内視鏡本
体2の挿入部4の先端面との隙間162に第1の流路1
5に連通する噴射口用または吸引口用の開口部163お
よび第2の流路16に連通する送気口164がそれぞれ
連通される。したがって、この場合も第2の実施例と同
様の効果を得ることができる。 【0105】また、図9は本発明の第11の実施例を示
すものである。これは、第1の実施例の内視鏡装置1の
内視鏡本体2が斜視型の場合に外装体3の先端部の構成
を次のように変更したものである。 【0106】すなわち、本実施例では外装体3の内フラ
ンジ17を内視鏡本体2の挿入部4の斜視型の先端面の
形状に合わせて平行に折曲げるとともに、この内フラン
ジ17の内面側に形成された窪み19の窪んだ深さとほ
ぼ等しく先端側に凸部81ができるように、内フランジ
17を塑性変形させたものである。ここで、外フランジ
18は外管14の先端部を内方向に向けて段差無く内視
鏡本体2の挿入部4の斜視型の先端面の形状に合わせて
平行に折曲げただけの窪みや突起等の無い平らな形状に
形成されている。 【0107】そして、内管13および外管14を内視鏡
本体2に組み付ける際に、内フランジ17の凸部81と
外フランジ18の内面側が当接した状態で、外管14に
取り付けられた固定バンド33で外管14を後方側に向
けて引っ張ることによって、内視鏡本体2の先端面に内
フランジ17の内面を押し付ける状態となる。このと
き、内フランジ17の内面側の窪み19と内視鏡本体2
の挿入部4の先端面とによって形成される空間によって
第1の流路15に連通する噴射口用または吸引口用の開
口部19aが形成されると同時に、内フランジ17の凸
部81と外フランジ18の内面側との当接により、内フ
ランジ17の外面と、外フランジ18の内面との間に形
成される隙間によって第2の流路16に連通する送気口
82が形成される。したがって、この場合も第2の実施
例と同様の効果を得ることができる。 【0108】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変
形実施できることは勿論である。次に、本発明の他の特
徴的な技術事項を下記の通り付記する。 【0109】記 (付記項1) 内視鏡に管を装着し、内視鏡と管との隙
間を第1の流路として流体を内視鏡先端面に流したり、
吸引する内視鏡装置に於いて、前記管にさらに外管を装
着し、管と外管との隙間を前記第1の流路と独立した第
2の流路として形成し、内視鏡先端に流体を流したり、
吸引することを特徴とする内視鏡装置。 【0110】(付記項2) 前記第1の流路と、前記第
2の流路を、一方を送液及び吸引の管路とし、他方を送
気の管路としたことを特徴とする付記項1に記載の内視
鏡装置。 【0111】(付記項3) 前記第1の流路を送液及び
吸引の管路とし、前記第2の流路を送気の管路としたこ
とを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。 (付記項4) 前記第1の流路を送気の管路とし、前記
第2の流路を送液及び吸引の管路としたことを特徴とす
る付記項2に記載の内視鏡装置。 【0112】(付記項5) 前記内視鏡装置本体とこの
装置本体の外部の送水源及び吸引源との間に、弁装置を
設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。 (付記項6) 前記内視鏡装置本体とこの装置本体の外
部の送気源との間に、弁装置を設けたことを特徴とする
付記項1に記載の内視鏡装置。 【0113】(付記項7) 前記弁装置がチューブを潰
すことにより流体を制御する弁装置であることを特徴と
する付記項5及び6に記載の内視鏡装置。 (付記項8) 送液及び吸引をシリンジで行うことを特
徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。 【0114】(付記項9) 少なくとも一方の管の先端
部を内側に折曲げたフランジ状とし、前記内視鏡の先端
と前記フランジとの隙間、もしくはフランジどうしの隙
間を流体の噴出口または吸引口としたことを特徴とする
付記項1に記載の内視鏡装置。 【0115】(付記項10) 少なくとも一つのフラン
ジの後端面の面に窪みまたは突起を設けたことを特徴と
する付記項9に記載の内視鏡装置。 (付記項11) 少なくとも一つのフランジの先端面の
面に窪みまたは突起を設けたことを特徴とする付記項9
に記載の内視鏡装置。 【0116】(付記項12) 内視鏡本体に外装される
外装体に前記内視鏡本体を覆う内管と、この内管を覆う
外管とを設け、前記内視鏡本体と前記内管との間に第1
の流路、前記内管と前記外管との間に前記第1の流路と
独立した第2の流路をそれぞれ形成し、前記第1の流路
および第2の流路のうちの一方に前記内視鏡本体の先端
部側に液体を流し、吸引する手段、他方に前記内視鏡本
体の先端部側に気体を吹き付ける送気手段を設けたこと
を特徴とする内視鏡装置。 (付記項13) 流体を流し、吸引する方向は内視鏡本
体の対物カバーガラスのある面に向かっていることを特
徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。 【0117】 【発明の効果】本発明によれば、内視鏡本体の先端部側
が血液等で汚れた時には、流体の吹き付けと吸引により
内視鏡本体の先端面を洗浄でき、かつ、流体とは別の管
路を通して内視鏡本体の先端面に乾燥した気体を吹き付
けることにより、内視鏡本体の先端面の曇りの除去、防
止ができる。そのため、内視鏡本体を患者の体から抜く
ことなく、常にクリアな内視鏡視野を確保でき、内視鏡
手術時間を短縮することができる。また、構造が単純な
ため、安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の第1の実施例の内視鏡装置の要部の
概略構成図。 【図2】 外装体の要部の縦断面図。 【図3】 外装体の挿入部の先端部の縦断面図。 【図4】 外装体を内視鏡本体に固定する固定バンドの
平面図。 【図5】 弁装置を示す平面図。 【図6】 (A)は弁装置の縦断面図、(B)は(A)
のL1 −L1 線断面図、(C)は弁装置の操作ボタンを
示す側面図、(D)は弁装置のアームガイド溝を示す縦
断面図。 【図7】 (A)は本発明の第2の実施例の内視鏡装置
の外装体の要部の縦断面図、(B)は本発明の第3の実
施例の内視鏡装置の外装体の要部の縦断面図、(C)は
本発明の第4の実施例の内視鏡装置の外装体の要部の縦
断面図、(D)は本発明の第5の実施例の内視鏡装置の
外装体の要部の縦断面図。 【図8】 (A)は本発明の第6の実施例の内視鏡装置
の外装体の要部の縦断面図、(B)は本発明の第7の実
施例の内視鏡装置の外装体の要部の縦断面図、(C)は
本発明の第8の実施例の内視鏡装置の外装体の要部の縦
断面図、(D)は本発明の第9の実施例の内視鏡装置の
外装体の要部の縦断面図、(E)は本発明の第10の実
施例の内視鏡装置の外装体の要部の縦断面図。 【図9】 本発明の第11の実施例の内視鏡装置の外装
体の要部の縦断面図。 【符号の説明】 2…内視鏡本体、3…外装体、4…挿入部、5…操作
部、15…第1の流路、16…第2の流路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−269079(JP,A) 特開 昭63−23637(JP,A) 特開 昭61−80218(JP,A) 特開 昭61−217129(JP,A) 特開 昭56−163626(JP,A) 実開 平2−61301(JP,U) 実開 昭55−45363(JP,U) 実開 昭57−45905(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内視鏡本体に外装される外装体と、 前記外装体に設けられ、前記内視鏡本体の挿入部に装着
    される挿入部装着部と、 前記挿入部装着部に設けられ、前記内視鏡本体の挿入部
    の外径よりも大きい内径に設定されて前記内視鏡本体の
    挿入部を覆う内管と、 前記挿入部装着部に設けられ、前記内管の外径よりも大
    きい内径に設定されて前記内管を覆う外管と、 前記内視鏡本体の挿入部と前記内管との間の隙間によっ
    て形成され、前記内視鏡本体の挿入部の先端部側へ流体
    を供給し且つ前記内視鏡本体の挿入部の先端部側を吸引
    する第1の流路と、 前記内管と前記外管との間の隙間によって形成され、前
    記内視鏡本体の挿入部の先端部側に乾燥した気体を供給
    する第2の流路と、 前記内管の先端部に形成され、内側に折り曲げられた略
    リング状の内フランジと、 前記外管の先端部に形成され、内側に折り曲げられた略
    リング状の外フランジと、 前記第1の流路に連通し、前記内視鏡本体の挿入部の先
    端面と前記内フランジの内面との間の隙間によって形成
    されて前記内視鏡本体の挿入部の先端面の異物を除去す
    る開口部と、 前記第2の流路に連通し、前記内フランジの外面と前記
    外フランジの内面との間の隙間によって形成されて前記
    内視鏡本体の挿入部の先端面へ乾燥した気体を吹き付け
    る送気口と、 を設けたことを特徴とする内視鏡装置。
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