JP3465037B2 - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JP3465037B2
JP3465037B2 JP21469095A JP21469095A JP3465037B2 JP 3465037 B2 JP3465037 B2 JP 3465037B2 JP 21469095 A JP21469095 A JP 21469095A JP 21469095 A JP21469095 A JP 21469095A JP 3465037 B2 JP3465037 B2 JP 3465037B2
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2093Release agent handling devices
    • G03G2215/2096Release agent handling devices using porous fluoropolymers for wicking the release agent

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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は電子写真方式の画像形成
機器等で用いられる定着装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、電子写真方式の画像形成機器等で
多く用いられている定着方法は、圧着熱定着方法であ
る。圧着熱定着方法では、未定着トナー画像を担持した
記録媒体(普通紙等)を、少なくても一方が加熱されて
いる互いに圧接回動する一対のローラ間に通し、圧着加
熱して定着する方法である。このときトナーを構成する
主要成分である熱可塑性樹脂が熔融軟化して記録媒体に
粘着しトナー画像が定着される。 【0003】この方法は高速で定着が可能であり、装置
も小型化出来、熱ローラの温度も200℃程度と比較的
低いことから火災等の危険性も少ない優れた性能を有す
る。しかし、トナーと加熱定着ローラが圧接されるた
め、一部のトナーが定着ローラに付着する、所謂オフセ
ット現象を起こしがちである。 【0004】この問題は最近低速の装置に用いられるよ
うになった、耐熱性フィルムを介してトナー像を熱源に
圧着する定着方法においても同様である。 【0005】その為、現用の定着装置では、種種のオフ
セット防止技術が採用されている。代表的なものは、定
着ローラ表面を熔融トナーと親和性の低いフッ素系樹脂
にすること、シリコーンオイル等離型剤を定着ローラに
塗布することである。 【0006】一方、近年トナーの改良が進み、特開昭5
0−134652号、特開昭49−65231号のごと
くトナーに用いられる樹脂の分子量分布のコントロール
や低分子量ポリプロピレン等トナー内添型離型剤の開発
も進んで来た。 【0007】しかし、これらの技術を用いた場合でも、
画像形成機器の初期使用時や、記録媒体の先端にベタ黒
等トナー付着量の多い画像がある場合には、記録媒体と
定着ローラの離型性が悪く、結果として記録媒体が定着
ローラに巻き付いてしまったり、定着ローラにトナーが
付着して、後続の画像に再転写し、画質低下になるなど
の故障を防ぎ切れない。 【0008】さらに最近は、画像の仕上がり品質に対す
る要求度が上がり、特にカラー画像、OHP(オーバー
ヘッドプロジェクター)用シート(OHTシート)の画
像では、仕上がり画像の光沢や透明性を高めることが要
求されている。 【0009】この為に、(1)OHP用シートが熱ロー
ラ部を通過する時に通常速度の1/3〜1/6程度まで
処理速度を下げる。(2)トナー用樹脂にゴム弾性領域
の狭い所謂シャープメルトの物を使用することにより、
熱ローラニップ部内でトナーを熱と圧力作用で十分に変
化させ、ニップ排出後のトナー表面が可能なかぎり平滑
になるようにしている。 【0010】このことはトナーオフセットや巻き付きの
故障の発生という面からは不利な条件となり、定着ロー
ラに多量のオイルを塗布するオイル塗布手段を設けてい
た。塗布手段としては、オイルタンクに浸したフェルト
の一端を定着ローラに当接する方式或いはオイル皿のオ
イルに浸した塗布ローラを定着ローラに当接する方式が
提案されているが、どちらも定着装置の大型化、液体の
取り扱いの難しさといった課題がある。一方特公平4−
17705号公報に開示されている多孔質組織材にシリ
コンオイルとシリコンゴムを含浸架橋して製造したシー
トをフェルト等の基材からなるローラの表面に被覆し、
その基材にオイルを含浸させた塗布ローラが提案され、
塗布装置の小型化、交換容易さで優れた性能を備えてい
る。しかし、OHPに投影して鮮やかなカラー画像を常
に安定して得ようとすると問題が多かった。例えば間欠
プリントでは鮮やかで良好な画像が得られるのに対して
連続プリントすると次第に全体的に黒ずんでくる。或い
は部分的に筋状の黒ずみが発生するといった問題であ
る。 【0011】またトナーを記録媒体に繰り返し定着して
いると微量のトナーが定着ローラに付着し、定着ローラ
に圧接しているオイル塗布部材に転移付着する。すると
このトナーが付着した部分から定着ローラへのオイル供
給ができなくなり、定着ローラ上に供給されるオイルは
不均一となる。その結果記録媒体は定着ローラから剥離
されにくくなり、例えば透光性が要求されるOHTシー
トではこの問題が画像上透光性のムラや分離時に生じる
爪跡等の画像不良として顕著に表れ、好ましくない。 【0012】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
の解決を目指すものであり、高画質でありながら上記の
ごとき欠点のない、しかもあまり機構が複雑でない定着
装置を開発しようというものである。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記目的は、周面にゴム
層を設けた弾性ローラ外周にフッ素樹脂をもって被覆し
た定着ローラと、該定着ローラに圧接する圧接ローラと
から成り、前記定着ローラの表面に離型性オイルを塗布
するオイル塗布部材と、該オイル塗布部材の上流側に前
記定着ローラの表面をクリーニングするクリーニング部
材とを備える定着装置において、前記オイル塗布部材は
オイルを含浸させたスポンジと、該スポンジの外周に設
けられた表面部材とから構成され、前記表面部材は多孔
質組織材にシリコンゴムとオイルとを混合したものを含
浸架橋した複合膜であって、前記クリーニング部材はオ
イルに対して非吸収性の材料が用いられ、前記定着ロー
ラに対するオイル塗布部材の圧接力は8〜40gf/c
mの範囲にあって、OHTシートの定着を行う場合に前
記オイル塗布部材から吐出される離型性オイルの量はA
4サイズのOHTシートに対してページ当たり0.6m
g以上であることを特徴とする定着装置によって達成さ
れる。 【0014】 【作用】本発明は、仕上り画像の透明性が良く高画質で
ありながら、小型で機構が複雑でない定着装置を開発す
るためには、簡易な構成で低粘度のシリコーンオイル
(離型性オイル)を決められた量、時間的にもローラ表
面の位置によっても局在させる事なく常に適正量供給す
る方法があれば良いことを見いだし、その具体的機構を
案出することによってなされた。 【0015】しかしながら、簡易な構成で低粘度オイル
を保持するのは難しく、又長期間にわたって一定の量を
しみださせるのは困難である。例えば、多孔質にして過
度のしみだしを防止し、あるいは制御層を設けその穴径
を小さくするという方法もあるが、本発明者の検討によ
れば、塗布量をコントロールすることは困難であり、且
つ不使用時などのしみだしを防ぐことは出来なかった。 【0016】本発明では、その改善策として多孔質組織
材にシリコンゴムとオイルとを適量混合したものを含浸
し、架橋反応させたオイル塗布部材を使用し、該オイル
塗布部材を定着ローラに圧着させてオイルを均一に塗布
しようとするもので、本発明はこのような塗布ローラを
定着器に使用することにより、透明樹脂のOHTシート
上に形成させた未定着カラートナー像をオフセット或い
はローラへの巻き付きを起こすことなく透明度の高い鮮
やかなカラーを形成することであり、A4サイズのOH
Tシートに対して1シート当たり0.6mg以上の離型
性オイルが吐出されることが必要であるとの条件を見出
た。この際多孔質組織材としてはPTFE樹脂からな
る多孔質膜であることが好ましい実施態様である。 【0017】オイル塗布部材からのオイル塗布量は初期
において多く、使用経過と共に減少してくる。オイル塗
布量が多いとオイルムラが発生し、OHTシートの透光
性に問題が生じる。また少ないとオフセットが発生す
る。従ってオイル塗布部材の塗布初期量と終期量を考慮
してオイル塗布条件を決定しなければならない。本発明
者はOHTシート定着性に優れた条件に関して塗布ロー
ラの最外層のシリコンゴムの気孔率(オイル混合率)を
含有オイル粘度との間に一定の関係があることを明らか
にした。その関係式は多孔質繊維組織材にシリコンゴム
とオイルを含浸架橋する時のオイルの混合率A(重量
%)と前記オイル塗布部材に含有するオイル粘度B(セ
ンチ・ストークス)が下記のような条件式を満たし、更
に前記定着部材に対するオイル塗布部材の圧接力が8〜
40gf/cmの範囲にあることにより良好な定着性が
得られることがわかった。 【0018】 0.6<A/(1−A)×(0.2+90/B)+0.
3 定着装置へのオイル塗布のための具体的機構としては、
図1に示す如く金属シャフト14cの周面にはシリコン
系の柔軟性と弾性に富んだスポンジ14bを設け、その
外周を約50μm程度の多孔質繊維組織材にシリコンゴ
ムとオイルとを混合したものを含浸架橋した複合膜離型
層14aを設け、上記の条件を満たしたシリコンゴム
を混合したオイルを含浸架橋させ、スポンジ14bにも
シリコンゴムとオイルを含浸架橋させオイルを保持させ
るが、複合膜離型層14aはオイルの吐出量制御にあ
り、オイル量を過多(オイル95%、シリコンゴム5
%)とし、所定の荷重をもって定着ローラに圧接する。 【0019】かかる構成となっているので、シリコンゴ
ムに混合されたオイル分はシリコンゴムの架橋凝結に拘
らず、複合膜離型層14aの組織中に分散貯留されてそ
のまま塗布されると共にオイル分の通過隙を形成してい
る。そしてこのようなオイル分通過空隙はシリコンゴム
に対するオイル分の混入率如何によって自在に決定され
るものであり、複合膜離型層14aは同一であっても、
この混合率如何によってOHTシートに対する単位面積
当たりの塗布量は自在に変化させることができる。 【0020】本発明においては、定着ローラの回転方向
に対してオイル塗布部材の上流側にクリーニングローラ
を配置し定着ローラに圧接させた。この構成により定着
ローラに付着した微細なオフセットトナーや紙粉はオイ
ル塗布部材に付着する前にクリーニングローラによって
除去され、問題であったオイル塗布部材表面が汚れた
り、目詰まりすることによるオイルムラが解消される。
またクリーニングローラはトナー等の異物除去性能をよ
くするため離型性の低いものが好ましい。又、実施例の
ように圧接ローラにヒータを内蔵し、定着ローラにヒー
タを有しないタイプでは、定着ローラから熱を吸収しな
いよう熱容量の小さいものとするとクリーニング性に優
れる。ここでクリーニングローラにフィルムや多孔質の
材質からなる吸収性の材料を使用すると、オイルを過剰
に吸収したり、吸収したオイルを吐き出してクリーニン
グ性能は優れるもののオイルムラを生じ適当ではない。
従ってクリーニングローラに非吸収性の材料を使用し、
オイル塗布量のバラツキを抑え、長期に渡って安定した
塗布性能を維持することを実現した。 【0021】 【実施例】本発明の実施例の説明に先立って対象とする
定着装置の構造とその作用を図2及び図3によって説明
する。 【0022】本実施例の定着装置は、加熱手段は定着ロ
ーラに対向した圧接ローラに内蔵したもので、定着ロー
ラ11は芯金11cの周面に、ゴム厚5mm、ゴム硬度
アスカーC55度のゴムローラ11bを設け、その外周
を厚み50μmのフッ素樹脂PFAチューブ11aをも
って被覆した外径30mmのソフトローラで、図上で時
計方向に回動する。また内部に加熱手段Hを設けた圧接
ローラ12は、薄肉の芯金12bの外周を30μmのP
FA12aでコーティングしたもので、外径30mmの
ハードローラである。 【0023】定着ローラ11と圧接ローラ12とはゴム
ローラ11b部の弾性変形によって圧接面にニップ部N
を形成している。ニップ部Nにおけるニップ荷重は1.
2Kgf/cmであって、上面にトナー像を転写した記
録紙Pはニップ部Nにおいて挟着搬送する間にトナーを
溶融し、固着することにより画像の定着を行う。 【0024】本発明の定着装置を設けた画像形成装置に
は、普通紙上に画像形成を行うノーマルモードと、OH
Tシート上に画像形成を行うOHTモードとがあり、モ
ードの切り替えによって設定温度と線速度は下表のよう
に設定される。 【0025】 【表1】 【0026】即ち、OHTモードの場合にはノーマルモ
ードに較べて線速度は1/6に低下し、定着ニップ部N
を通過するときのOHTシート上のトナーが十分に平滑
になるような時間と熱量が与えられる。 【0027】図3は他の実施例の定着装置の構成を示す
もので、定着ローラ11の回転方向に対し、オイル塗布
部材の上流側に定着ローラ11のローラ面をクリーニン
グするクリーニングローラを設けている。 【0028】13は前記の定着ローラ11の周面に付着
したトナーやほこり、異物等を吸着除去するクリーニン
グ部材たるクリーニングローラ、14は先に説明したク
リーニングローラ13によって清掃された定着ローラ1
1の周面に離型用のオイルをオイル塗布する塗布部材で
あって、それぞれ定着ローラ11に圧接し従動回転して
定着する記録紙Pの汚損を防ぐと共に定着ローラ11よ
りの記録紙Pの分離を容易にする。本発明にあっては、
図3に示すように定着ローラ11の回転方向に対しオイ
ル塗布部材14の上流側にクリーニングローラ13を新
たに配置し、定着ローラ11に付着したトナーがオイル
塗布部材14に付着する前にクリーニングローラ13に
よって除去する構成となっている。 【0029】クリーニングローラ13にはオイルに対し
て非吸収性の材料を使用する。吸収性の材料を使用する
と溜まった吸収したオイルを吐き出すこととなり、オイ
ルむらになる。従ってクリーニングローラに非吸収性の
材料を使用し、オイル塗布量のバラツキを抑える。また
トナー等の異物除去性能を良くするため、離型性の低い
ものとし、更に定着ローラから熱を吸収しないよう熱容
量の小さいものが選択使用される。 【0030】更に15及び16は記録紙Pの巻き付き防
止するために定着ローラ11及び圧接ローラ12にそれ
ぞれ設けた分離爪であって、引張りバネS1或いはS2
の付勢によって分離爪15はローラ周面に非接触で分離
爪16はローラ周面に軽く圧接されている。 【0031】なお本発明(請求項1の発明)の定着装置
は、図2に示した回転形式のロール状のオイル塗布部材
14(図1に示す)の他、図3に示すような摺擦形式の
パッド状のオイル塗布部材14Aを備える定着装置10
Aに対しても適用される。パッド状のオイル塗布部材1
4Aは内部にスポンジ14Abを設け、そのスポンジ1
4Abにはオイルとを含浸させ、スポンジを囲むように
して50μm程度の多孔質組織材にシリコンゴムとオイ
ルとを混合したものを含浸架橋した複合膜14Aaを少
なくとも定着ローラに接触する面に設けたもので、スポ
ンジには所定粘度のシリコンオイルが含浸されており、
スポンジ内のオイルが複合膜14Aaを介して定着ロー
ラに湿潤補給する構成となっている。 【0032】前記のオイル塗布部材14は外層部14a
が多孔質組織材によって形成されていて、シリコンゴム
とオイルを混合したものを含浸架橋されている。 【0033】前記の多孔質組織材はオイルの保持性に優
れていることから定着ローラ11に対し適量のオイルを
安定して塗布することが可能となる。 【0034】塗布されるオイルの量は、オイル粘度を3
00センチストークス(CS)、オイルとゴムの比率を
7:3とし、定着ローラ11に対する圧接荷重(線圧)
を8〜40gf/cmとした場合、適量となって良好な
離型効果を得ることが出来る。上記圧着力が40gf/
cmより高いとオイル塗布量が多くなり、8gf/cm
より低いとオイル塗布量が少なくなるので、本発明にあ
っては圧着力1〜55gf/cmの範囲から実験的にこ
の範囲(圧接荷重8〜40gf/cm)に決定した。 【0035】図4は本発明者による実験結果をグラフで
示したもので、図4(a)は前述のOHTモードでA4
サイズのOHTシートを連続通紙した時の1ページ当た
りに定着ローラに吐出するオイル吐出量Yの経時変化を
示している。図4(a)において示した曲線のパラメー
タは含有オイルの粘度CS(センチ・ストークス)と塗
布部材の表面部材に使用されるシリコンオイル混合率で
あって、横軸にプリント枚数、縦軸に塗布されるオイル
量(mg/ページ)を示している。グラフから明らかな
ように、連続100プリント以降ではオイル吐出量Yは
安定状態となる。本発明者は安定期で確実なOHT安定
性が得られる条件を調査したところ、A4サイズのOH
Tシートに対して0.6mg/ページ以上の吐出量が必
要であることを見出した。0.6mg/ページ未満のと
きはオフセットが発生し易くなる。 【0036】 Y≧0.6(mg/ページ) (1) 安定期のオイル吐出量について、図4(a)の結果から
含有オイルの粘度(CS)をパラメータとし、横軸にオ
イル混合率(重量%)をとって示したもので、この実験
結果をまとめた図4(b)から次に実験式が求まる。 【0037】 Y=A/(1−A)×(0.2+90/B)+0.3
(2) ここでAは多孔質繊維材にシリコンゴムとオイルを含浸
架橋して複合膜を製作するときシリコンゴムとオイルの
重量%で表したオイルの混合率、Bはオイル塗布部材の
含有するオイルの粘度(CS)即ちスポンジ14に含浸
するオイルの粘度である。上記(1)及び(2)式か
ら、下記の関係式が得られる。 【0038】 0.6≦A/(1−A)×(0.2+90/B)+0.3 定着ローラ11、圧接ローラ12によるこのような定着
動作において、オイル塗布ローラ14からはジメチルシ
ロキサンのごとき低粘度シリコーンオイル(離型性オイ
ル)が絶えず定着ローラ11に供給されている。このジ
メチルシロキサン、フェニルメチルシロキサン又はジフ
ェニルシロキサンのごときシリコーンオイルで、低粘度
であるため定着ローラ11の表面に均一にくまなく塗布
される。従って、定着ローラ11、圧接ローラ12から
記録紙Pが排出される時の剥離性が極めてよくなる。低
粘度離型性オイルの粘度は25℃において10〜200
CSが適当である。 【0039】また、フロロシリコンオイルを含有させた
場合には、フロロシリコンオイルは定着ローラ11に対
する濡れ性が優れているために、塗布ローラに含有する
同一粘度のオイルに対して複合膜を製作するときのシリ
コンゴムに対するオイルの混合率を下げても同様の安定
期のオイル吐出量を得ることができる。図5は連続プリ
ント時のプリント数とA4サイズ1枚当たりの塗布量の
関係を、塗布ローラに含有するオイルをフロロシリコン
オイルとジメチルシリコンオイルにした場合の代表例を
比較して示したものである。フロロシリコンオイルを用
いるときは市場で作動・停止を繰り返すような使用状態
においても作動初期の過多な塗布量も大幅に低減するこ
とができ、しかも長期に渡り適正量が供給されて、従来
のシリコンオイルと比較して大幅にその使用量を低減で
きる新たな長所が見出された。 【0040】含フッ素系界面活性剤のシリコーンオイル
は、下記一般式〔I〕で示される構造単位を有するシリ
コーンオイルである。 【0041】 【化2】 【0042】(式中、Xは炭素原子数1〜4の飽和炭化
水素基又はfリール基、Rfは炭素数2〜10のフルオ
ロアルキル基、nは1〜4の整数を表す。)一般式
〔I〕において、Xはメチル基等の炭素原子数1〜4の
アルキル基又はフェニル基等のアリール基を表し、Rf
は炭素原子数2〜10、好ましくは2〜8のフルオロア
ルキル基である。 【0043】さらにRfの好ましい態様としてはZ−
(CF2m−(Zは水素原子又はフッ素原子を表す。)
で表される基であり、mは前述のフルオロアルキル基の
如く2〜10、好ましくは2〜8の整数である。nは1
〜4の整数を表す。 【0044】本発明の含フッ素系シリコーンオイルは、
上述した構造単位を有することが必須であるが、上記構
造単位に加えて、例えばジメチルシリコーン、フェニル
メチルシリコーン又はジフェニルシリコーン等の構造単
位との共重合体であってもよい。 【0045】本発明の含フッ素系シリコーンオイルは、
使用時に適度な粘度を有する液状で、ある程度の分子量
を有するオイルであることが必要であるが、本発明の目
的の達成割合を考慮して、その分子量は粘度に換えて表
すと、25℃における粘度が100〜1000CS、特
に、50〜200CSであるものが好ましく使用され
る。この粘度は動的粘度を示し、ASTM D445−
46T又はJIS Z8803に準拠し、ウッベローデ
粘度計により測定される。 【0046】又、この粘度は、本発明の含フッ素系シリ
コーンオイル製造時に重合度と調整しながら制御するこ
とができる。 【0047】本発明の含フッ素系シリコーンオイルが共
重合体である場合、本発明の一般式〔I〕で示した構造
単位が20モル%以上含まれるのが好ましく、20モル
%未満の場合、本発明の目的の達成度合いが低すぎ、且
つ他の構造単位のものの性質に基づく効果の方が顕著に
出やすくなり、本発明の目的が達成できない場合があ
る。 【0048】本発明の含フッ素系シリコーンオイルの製
造方法は、通常のシリコーンオイルの製造方法と同様に
ジアルキル置換ジクロロシランを珪素と塩化アルキルと
の反応で調整し、これを用いて加水分解することでシロ
キサンとなし、ついで環状オリゴマーあるいは線状オリ
ゴマーを形成した後にこれらを重合することで合成され
る。本発明の含フッ素系シリコーンオイルは側鎖にフッ
素化アルキル基を有しているものであるが、この場合に
は塩化アルキルの代わりに末端にクロロ基を有するフッ
素系化合物、例えば下記一般式〔II〕で示す構造を有す
る化合物を用いることで容易に製造される。 【0049】一般式〔II〕 Z(CF2m(CH2nCl ここで、Z,m及びnは一般式〔I〕の好ましい態様に
示したものと同様である。 【0050】一般式〔II〕で示される化合物の代表的具
体例を以下に挙げる。 【0051】(A)CF3CF2CH2Cl (B)CF3CF2CF2CH2Cl (C)CF3CF2CF2(CH22Cl (D)CF3CF2CF2CF2(CH22Cl (E)CF3CF2CF2CF2CF2CH2Cl (F)CF3CF2CF2CF2CF2(CH23Cl (G)CF3CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl (H)CF3CF2CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl (I)HCF2CF2CH2Cl (J)HCF2CF2CF2CH2Cl (K)HCF2CF2CF2(CH22Cl (L)HCF2CF2CF2CF2CH2Cl (M)HCF2CF2CF2CF2(CH22Cl (N)HCF2CF2CF2CF2(CH24Cl (O)HCF2CF2CF2CF2CF2(CH23Cl (P)HCF2CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl なお、本発明において、フッ素化アルキル基以外のアル
キル基を導入する塩化アルキルとしては塩化メチル、塩
化エチル、塩化プロピル、塩化ブチルを挙げることがで
きる。 【0052】本発明に於いて、このフッ化アルキル置換
されたシリコーンオイルを用いてフッ素系樹脂被覆され
た定着ローラに対する均一付着等の効果を発揮するため
には、このフッ素原子数が大きな役割を奏しているもの
と推定される。この場合、フッ化アルキルの炭素数は2
〜10であり、珪素原子に直接結合する部分はメチレン
鎖であることが好ましい。さらに、好適な範囲は2〜8
である。 【0053】含フッ素系シリコーンオイルの代表的具体
例の構造を下記に示す。 【0054】 【化3】【0055】 【化4】【0056】なお、ここで、a及びbは1以上の整数を
示し、好ましくは10〜1000、より好ましくは20
〜100の整数である。又、a及びbの合計は、好まし
くは40〜150である。 【0057】前記の含フッ素系界面活性剤のシリコンオ
イルは、定着ローラ11のフッ素樹脂層11aに対して
親和性が高いので、定着ローラ11の周面に均一にくま
なく塗布される。従って定着ローラ11と圧接下ローラ
12から記録紙Pが排出される時の剥離性が極めて良く
なる。 【0058】更に含フッ素系界面活性剤のオイルはその
表面張力が小さい方が前述したフッ素樹脂層11aに対
する親和性をより高めることにもなるので、表面張力が
20dyn/cm以下であることが好ましくある。 【0059】前記のクリーニングローラ13は離型性の
低いアルミニウム、ステンレス等の金属材或いはポリカ
ーボネート等の樹脂材等によりパイプ状に形成されてい
る。形状をパイプ状にすることは、熱容量を小さくする
上で有効である。クリーニングローラ13は定着ローラ
11の周面に対し適正な荷重をもって圧接されて従動回
転される。 【0060】前記の圧接荷重は適正値を越えると定着ロ
ーラ11のフッ素樹脂層11aにシワが発生するおそれ
があり、また低すぎるとクリーニング性能が低下するこ
ともあるので、定着ローラ11の硬度に応じて実験的に
決定される。 【0061】フッ素樹脂層11aとしてPFAチューブ
を被覆し、弾性層11bとして基材硬度18°、表面硬
度アスカーC56°の厚さ5mmのゴム層から成る定着
ローラ11と、内部に加熱手段Hを設けたハードローラ
で芯金にPFAで被覆した圧接ローラ12から成る定着
ローラについて前記の適正荷重を求めたところ、荷重6
4.5gf/cm2として極めて良好なクリーニング効
果が得られることが確認された。 【0062】前記のクリーニングローラ13は定着ロー
ラ11の回転方向に対し前述したオイル塗布部材14の
上流側に設置することにより、定着ローラ11に付着し
たトナー層の汚れを清掃すると同時にオイル塗布部材1
4を清浄に保つ作用を併せて果たすことが出来る。 【0063】従ってノーマルモードをOHTモードとを
設けて、画像記録を行う画像形成装置にあっては、記録
紙Pは常に汚れのない高品位の画像の定着が可能とな
り、特にOHTシートのような透明体の記録媒体に対し
ても透明度が高くかつムラのない高品質の画像の記録が
可能となった。 【0064】 【発明の効果】本発明(請求項1の発明)により、定着
ローラへのトナーオフセットや記録媒体(転写紙等)の
巻付きを従来に比して長期にわたり起こさず、仕上がり
画像が透明で、ベタツキがなく、高画質な画像が安定し
て得られ、しかも機構が複雑でない定着装置を提供する
ことが出来た。 【0065】更に本発明にあっては定着ローラに付着し
たトナーはオイル塗布部材に付着する前にクリーニング
ローラにより除去され、オイルムラが解消されて高画質
の画像が長期に渡り安定して得られることとなった。
【図面の簡単な説明】 【図1】オイル塗布部材の構成図。 【図2】オイル塗布部材を備える定着装置の断面構成
図。 【図3】クリーニングローラとオイル塗布部材とを備え
る定着装置の断面構成図。 【図4】(a)プリント枚数とオイル量との関係を示す
グラフ。(b)安定領域でのオイル重量%とオイル吐出
量との関係を示すグラフ。 【図5】フロロシリコンオイルの効果を示すグラフ。 【符号の説明】 10,10A 定着装置 11 定着ローラ 11a フッ素樹脂層 11b 弾性層 11c 芯金 12 圧接ローラ 13 クリーニングローラ 14,14A オイル塗布部材 14a 外層部(複合膜離型層) 14b スポンジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−178992(JP,A) 特開 平6−186874(JP,A) 特開 昭52−124338(JP,A) 特開 平3−228078(JP,A) 特開 昭59−185374(JP,A) 特開 平5−1150(JP,A) 特開 昭51−89743(JP,A) 特開 平6−75498(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/20 103 G03G 15/20 104

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 周面にゴム層を設けた弾性ローラ外周に
    フッ素樹脂をもって被覆した定着ローラと、該定着ロー
    ラに圧接する圧接ローラとから成り、前記定着ローラの
    表面に離型性オイルを塗布するオイル塗布部材と、該オ
    イル塗布部材の上流側に前記定着ローラの表面をクリー
    ニングするクリーニング部材とを備える定着装置におい
    て、 前記オイル塗布部材はオイルを含浸させたスポンジと、
    該スポンジの外周に設けられた表面部材とから構成さ
    れ、前記表面部材は多孔質組織材にシリコンゴムとオイ
    ルとを混合したものを含浸架橋した複合膜であって、 前記クリーニング部材はオイルに対して非吸収性の材料
    が用いられ、 前記定着ローラに対するオイル塗布部材の圧接力は8〜
    40gf/cmの範囲にあって、 OHTシートの定着を行う場合に前記オイル塗布部材か
    吐出される離型性オイルの量はA4サイズのOHTシ
    ートに対してページ当たり0.6mg以上であることを
    特徴とする定着装置。
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