JP3464894B2 - 工作機械の制御方法 - Google Patents

工作機械の制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】NC工作機械、特にマシニン
グセンタにてワークを切削加工するに際し、テーブル上
に加工可能範囲を越える大きなワークを取り付けた場
合、加工可能範囲外の部分に対しても単一の加工プログ
ラムにて切削加工を行わせる制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタにおいてX,Y,Z各
制御軸には位置検出装置が装備されていて、通常機械の
可動範囲としてストロークリミットを設定することによ
り、ストローク以上の移動指令値に対してはアラームを
発して機械を停止させるようになされている。制御軸移
動端となるこのストロークリミットの位置は機械の仕様
として示されている各制御軸の移動ストロークの範囲内
にてNC装置内に数値にて任意に設定出来るものであっ
て、ソフトリミットと言われている。そこでソフトリミ
ットを設定しておくと、例えばワークの加工プログラム
を1ブロックずつ順次読み込み実行をしている途中で、
プログラム中にソフトリミットを越える指令値が存在し
ていたときには、NC装置は実行不可能と判定して、ス
トロークオーバーによるアラーム信号を発し、プログラ
ムを実行せず機械を停止させる。従ってたとえその後に
プログラムとして実行可能な部分が存在しても、この判
定以降のプログラムは全く実行されることがないもので
ある。この不都合を解消するために従来では1回の取り
付けにては加工可能範囲を越えていて全加工を完了する
ことが不可能な場合に、ワークを加工可能な部分と加工
不可能な部分とに分割して、各分割部分に対しそれぞれ
別々のプログラミングを行っていた。或いは現在よりも
大型で加工可能範囲の大きなマシニングセンタを用いる
ようになす場合もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた制
御方法のうち、1回の取り付けで加工可能な部分と加工
不可能な部分とに対しそれぞれ別々のプログラムを作成
するものにあっては、加工に用いるマシニングセンタを
想定してワークを加工可能部分と加工不可能部分とに分
割せねばならず、プログラミングに手間がかかり繁雑に
なるという問題を有していた。また大型のマシニングセ
ンタを用いるものにあっては、工場の設備機械として予
め設置しておかねばならず投資金額が増大して簡単には
実現させることが出来ないという問題を有していた。本
発明は従来の技術の有するこのような問題に鑑みなされ
たものであって、その目的とするところは、既設備のマ
シニングセンタにおいて1回の取り付けにて加工出来る
加工可能範囲よりも大きなワークに対して、加工プログ
ラムを分割することなく一連のものとしてプログラミン
グを行い、既設備のマシニングセンタにて全加工を実現
させる制御方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1に記載された方法は、加工プログラ
ムに従ってワークを加工する工作機械の制御方法であっ
て、前記工作機械の加工可能範囲のストローク限界位置
にソフトリミットを設定し、前記加工プログラムの指令
の内、何れかの制御軸の指令値が前記ソフトリミットを
越える場合に前記制御軸を前記ソフトリミットに達した
位置にて移動を停止させ前記加工プログラムの読み込み
及び演算のみを実行し、前記ソフトリミットを越えた制
御軸の指令値が前記ソフトリミット内となったときに前
記制御軸を前記ソフトリミット内となった指令値の位置
に移動させ、加工を再開するものである。
【0005】また請求項2に記載された方法は、前記ソ
フトリミットを越える直前の位置から前記ソフトリミッ
ト内となった位置への制御軸の動作を予め設定し、設定
された移動経路に従って前記ソフトリミット内となった
制御軸の指令値の位置に移動させ加工を再開するもので
ある。
【0006】また請求項3に記載された方法は、前記何
れかの制御軸の指令値が前記ソフトリミットを越えると
き、前記制御軸が前記ソフトリミットに達した時点で工
具軸方向の制御軸を反ワーク側に退避させ前記加工プロ
グラムの読み込み及び演算は続行させ工具軸方向の制御
軸を除き移動可能な制御軸を加工プログラムにもとづい
て引続き軸移動させ、前記加工プログラムの読み込みに
より前記ソフトリミットを越えた制御軸の指令値が加工
可能範囲内に戻ったとき全制御軸の軸移動を再開してこ
の指令値の位置より加工を再開するものである。
【0007】上述の請求項1,2,3の方法によればワ
ークが1回の取り付けでは加工可能範囲を越えている場
合でもワーク全体の加工プログラムを作成し、加工可能
範囲のストローク限界位置にソフトリミットを設定す
る。そして制御軸の指令値がストロークリミット外とな
った時点で工具をワークから退避させ、プログラムの読
み込みを行わせ、ストロークリミット外となった制御軸
の指令値がストロークリミット内に戻った時点で加工を
再開させるようになしたので、加工可能部分については
機械を停止させることなく全て加工を実施することが出
来て、加工効率が向上する。またプログラムを分割して
作成する必要がなくなる。
【0008】また請求項4に記載された方法は、ワーク
をテーブルに取り付けて加工を行った後ワークのテーブ
ルへの取付位置を変更し、先の加工時に用いたと同一の
加工プログラムに対して既加工部分と未加工部分の継ぎ
目にソフトリミットを設定し、未加工部分の加工を行わ
せることによりワークの全加工を完了させるようになし
たものである。上述の方法によればワークの取り付け位
置を変更して、先のワーク取り付け時と同一の加工プロ
グラムにソフトリミットを再設定して、先のワークの取
付け時に未加工となっていた部分に対し加工を行うよう
になしたので、先のワーク取り付け時と取り付け位置変
更後とにおいて加工プログラムを分ける必要がなく、プ
ログラムが簡単になり作成が容易になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづき説明する。尚以下の説明においてはX軸,Y
軸,Z軸の3制御軸のうちX軸方向に対して加工可能範
囲を越えてのびている大きなワークを加工する場合を例
にとって説明する。
【0010】図1はワークに走査線加工を施す場合の状
態説明図である。テーブル1上にワークW1が載置され
ていてX軸方向の加工開始端部位置をイ、X軸方向の加
工終了端部位置をハとする。位置イからX軸方向に加工
可能範囲の限界点ストロークリミット位置をロとし、こ
の位置ロにソフトリミットが設けられているものとす
る。尚本発明においてはストロークリミットは移動範囲
の限界点を示す場合に用い、ソフトリミットはこの限界
点位置に設けられていて、ポイント位置を示す場合に用
いるものとする。従って位置イから位置ロまでがストロ
ークリミット内で加工可能範囲であり、位置ロから位置
ハまでがストロークリミット外で加工不可能範囲であ
る。そして加工に際してはプログラムに従ってテーブル
1と工具2とが相対的に水平X軸方向に移動し、工具2
が垂直Z軸方向に移動して加工を行い、水平Y軸方向の
移動は工具のピック移動に用いるものとする。
【0011】今実加工を行う場合を考えると、テーブル
1上のワークW1に対して工具2が加工プログラムに従
って加工を開始し、工具2がX軸移動・Z軸移動にて加
工を行いながら位置イからソフトリミットの設けられて
いる位置ロに相当するワークW1加工面上の点ニに達し
たとする。工具2はソフトリミットに制限されてワーク
W1の位置ロから位置ハの範囲には移動出来ない。そこ
で工具2をZ軸方向垂直上方の位置ホまで所定量退避移
動させてから、加工プログラムを1ブロックずつ順次読
み込み加工プログラムの指示に従ってX軸,Z軸指令以
外のプログラムを実行させる。これにより工具2はY軸
方向の位置ヘにピック移動を行う。その後X軸指令値が
ストロークリミット内に戻った時点で工具2をY軸,Z
軸の指令位置に移動させる。このときY軸方向はすでに
ピック移動により位置ヘに移動しているため、Z軸方向
のみ位置トに移動させることになる。以降はプログラム
を実行して加工を続行する。
【0012】以上の操作を繰り返してワークW1の位置
イから位置ロの範囲について全加工を完了する。テーブ
ル1に対するワークW1の取付位置を変更してストロー
クリミット外であったワークW1の位置ロから位置ハの
範囲の未加工部分をテーブル1上の加工可能範囲に位置
決めする。その後ワークW1の測定をして加工原点合わ
せを行う。そしてワークW1の位置ロから位置ハまでを
加工可能範囲とし、位置イから位置ロまでを加工不可能
範囲として、位置ロにソフトリミットを設定する。次い
で上記と同一のプログラムを読み込み実行することによ
りワークW1の上記において未加工であった部分に対し
て加工が実施され、上記において加工済の部分に対して
はストロークリミット外として加工が実施されないもの
である。
【0013】図2は上記図1に示す本発明の加工方法を
実施する場合のブロック線図である。21はワークW1
の加工プログラムを記憶しているフロッピィディスク、
22は該フロッピィディスク21から送り込まれた加工
プログラムの内容を解釈するプログラム解釈回路、23
は該プログラム解釈回路22で解釈された加工プログラ
ムの内容のうちX軸,Y軸,Z軸の各制御軸に関する位
置指令についてのプログラムを受けてテーブル1及び工
具2等の位置座標を解釈する指令位置解釈回路である。
24は該指令位置解釈回路23から送られてきたX軸に
関する指令位置データと前記プログラム解釈回路22か
ら出力されるX軸ソフトリミットの位置データとの比較
を行う比較回路である。
【0014】25はX軸の指令位置がソフトリミットを
越えているか否かを判定する判定回路である。26は該
判定回路25の判定結果がソフトリミットを越えている
場合に加工プログラムの読み込みと演算を行う読み込み
演算回路、27は前記判定回路25の判定結果がソフト
リミットを越えていない場合に加工プログラムの実行を
行わせてワークに加工を施す実行回路であり、前記判定
回路25の判定結果がソフトリミットを越えていて前記
読み込み演算回路26にて加工プログラムを1ブロック
ずつ順次読み込みを行った結果、加工プログラムのX軸
指令位置がソフトリミットを越えない位置に戻った時点
でこの実行回路27は作動する。28は前記プログラム
解釈回路22で解釈された加工プログラムの内容のうち
主軸機能S,工具機能T,補助機能Mに関するプログラ
ムを受けて更に内容の解釈を行うSTM指令解釈回路、
29は該STM指令解釈回路28から送られたプログラ
ムデータにもとづいて指示通りに主軸の回転方向を決
め、主軸を指定速度にて回転させ、工具選択を行わせる
等機械に実際の加工を行わせるSTM指令実行回路であ
る。
【0015】上述のような構成における動作を図3のフ
ローチャートにより説明する。ステップS1にてフロッ
ピィディスク21等から送られたワーク加工用プログラ
ムの読み込みを行う。ステップS2にてプログラム解釈
回路22より読み込まれたプログラムが如何なる内容で
あるかの解釈を行う。ステップS3にて判定回路25に
より工具2のX軸方向の指令値がソフトリミットを越え
ているか否かを判断する。YESの場合にはステップS
4に移行する。ステップS4にて工具2がY軸方向の指
令位置に達しているか否か判断する。NOの場合にはス
テップS5に移行する。ステップS5にて工具2をY軸
方向の指令位置まで移動させてステップS6に移行す
る。
【0016】またステップS4にてYESの場合にもス
テップS6に移行する。ステップS6にて工具2がZ軸
方向の指令位置に達しているか否か判断する。NOの場
合にはステップS7に移行する。ステップS7にて工具
2をZ軸方向の指令位置まで移動させてステップS8に
移行する。またステップS6にてYESの場合にもステ
ップS8に移行する。ステップS8にて工具2がX軸方
向ソフトリミットを越えていなくて、Y軸方向,Z軸方
向共に指令位置にあるため、実行回路27及びSTM指
令実行回路29によりプログラムを実行し、ワークW1
の加工を行う。ステップS8におけるプログラム実行
後、ステップS11に移行する。ステップS3における
判断にてNOの場合にはステップS9に移行する。ステ
ップS9にて工具2をZ軸方向垂直上方の軸移動を退避
側に切り換えて所定量退避移動させる。
【0017】ステップS10にてX軸,Z軸指令を除く
プログラムを実行する。すなわち読込み演算回路26に
よりプログラムの読込み演算を行わせることにより工具
2をY軸方向にプログラム指示に従って移動させ、ST
M指令実行回路29により主軸の回転,停止,回転方
向,回転数及び工具関係等を実行させる。その後ステッ
プS11に移行する。ステップS11にて次に読み込む
べきプログラムが有りか否か判断する。YESの場合は
ステップS1に戻り上述の動作を繰り返す。即ちステッ
プS3にてNOの場合に加工を行わずプログラムを1ブ
ロックずつ順次読み込み、X軸指令値がソフトリミット
を越えない位置に戻った時点でYESの判断となってス
テップS8にて加工が実施され、ステップS11の判断
がNOとなるまでにワークW1の加工可能範囲は全て加
工が完了することになる。
【0018】ステップS11にてNOの場合にはプログ
ラム中で加工を行うべき部分がないことを示していて、
ステップS12に移行する。ステップS12にてテーブ
ル1に対するワークW1の取付位置を変更し、ソフトリ
ミットによりワークW1の未加工となっていた部分をテ
ーブル1上の加工可能範囲に位置決めする。ステップS
13にて取付変更後のワークW1を計測して加工原点合
わせてを行う。またワークW1の未加工部分を加工し、
加工済部分を再加工しないようにX軸方向のストローク
リミットを決定してストローク限界位置にソフトリミッ
トを再設定する。ステップS14にてソフトリミット再
設定済の上記と同一プログラムの読み込みを開始する。
ステップS15にて上記ステップS2からステップS1
0と同一の動作を実行する。ステップS16にて次に読
み込むべきプログラムが有りか否か判断し、YESの場
合にはステップS14に戻り同じ動作を繰り返す。NO
の場合にはワークW1の全加工が完了したことを示して
いて、この動作は終了する。
【0019】図4は他の実施例であってワークに対し等
高線加工または螺旋加工を施す場合の状態説明図であ
る。先ず等高線加工について説明する。テーブル1上に
ワークW2が載置されていてX軸方向の加工開始端部位
置をチ、X軸方向の加工終了端部位置をヌとする。位置
チからX軸方向に加工可能範囲の限界点ストロークリミ
ット位置をリとし、この位置リにソフトリミットを設け
る。従って位置チから位置リまでがストロークリミット
内で加工可能範囲であり、位置リから位置ヌまでがスト
ロークリミット外で加工不可能範囲である。そして加工
に際してはプログラムに従ってテーブル1と工具2とが
相対的に水平X軸方向移動と水平Y軸方向移動の合成移
動によって円運動を行いながら加工を行う。尚螺旋加工
の場合には更に工具2に垂直Z軸方向の移動も合わせて
行わせる。
【0020】実加工においては図1の場合と同様、工具
2がソフトリミットの設けられている位置リに相当する
ワークW2加工面上の点ルに達したとき、工具2はソフ
トリミットに制限されてワークW2の位置リから位置ヌ
の範囲には移動できない。そこで工具2を図1の場合と
同様Z軸方向垂直上方の位置ヲに退避移動させてから、
加工プログラムを1ブロックずつ読み込みプログラムの
指示に従ってX軸,Z軸指令以外のプログラムを実行さ
せる。これにより工具2はY軸方向の位置ワにプログラ
ムの1ブロック分ずつ徐々に移動を行う。プログラムの
X軸指令値がソフトリミットを越えない位置となった時
点で工具2はY軸方向の位置ワに到達しているので、こ
のとき工具2をZ軸の指令位置カに移動させる。以降は
プログラムを実行して加工を続行する。尚上記説明では
X軸方向について加工可能範囲を越えた大きなワークを
対象として述べたが、他の軸方向について加工可能範囲
を越えたワークに対しても同様の制御方法を行うことが
出来る。
【0021】また、上記説明ではX軸がソフトリミット
を越えた場合にZ軸方向に退避させたうえ、Y軸はプロ
グラム通りに動作させているが、X軸の指令値がソフト
リミット内に戻るまで全ての軸動作を停止してプログラ
ムの読み込み及び演算のみを実行し、X軸の指令値がソ
フトリミット内に戻った時点で、その指令値に予め記憶
したパターンの移動経路に沿って工具を移動させ、加工
を再開するようにしても良い。さらに、ソフトリミット
の設定位置は必ずしも加工可能範囲のストローク限界に
限定されるものではなく、その近傍など作業に応じて適
宜設定すればよい。また、ソフトリミットに達した時点
でその軸の動作を停止するのではなく、直前の値であっ
てもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法は上述のとおり構成されて
いるので、次に記載する効果を奏する。本発明はワーク
が加工可能範囲を越える場合にもワーク全体を加工する
プログラムを作成し、加工可能範囲のストローク限界位
置にソフトリミットを設定する。そして制御軸の指令値
がソフトリミットを越えた時点で工具をワークから退避
させ、プログラムの読み込みを行わせ、ソフトリミット
を越えた制御軸の指令値がソフトリミットを越えない位
置に戻った時点で加工を再開させるようになしたので、
プログラム中に1回の取り付けで加工不可能部分が存在
していても、加工可能部分については機械を停止させる
ことなく、加工を実施することが出来て、加工効率が向
上する。また加工不可能部分についてもワークの取付位
置を変更して加工原点合わせを行いソフトリミットの再
設定を行うことにより全ての加工を完了させることが出
来るので、プログラムの作成にあたりプログラムを一度
の取り付けにて加工可能な部分と加工不可能な部分とに
分割してプログラミングを行う必要がなく、手間が省け
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御方法によりワークに対し走査線加
工を行う場合の状態説明図である。
【図2】本発明の制御方法を実施する場合のブロック線
図である。
【図3】本発明の動作順序を示すフローチャート図であ
る。
【図4】本発明の他の実施例を示すものであって、等高
線加工または螺旋加工を行う場合の状態説明図である。
【符号の説明】
1 テーブル 2 工具 25 判定回路 26 読込み演算回路 27 実行回路 29 STM指令実行回路 W1,W2 ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−160620(JP,A) 特開 平8−1480(JP,A) 実開 平2−18104(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 15/00 - 15/28 G05B 19/18 - 19/46

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工プログラムに従ってワークを加工す
    る工作機械の制御方法であって、前記工作機械の加工可
    能範囲のストローク限界位置にソフトリミットを設定
    し、前記加工プログラムの指令の内、何れかの制御軸の
    指令値が前記ソフトリミットを越える場合に前記制御軸
    を前記ソフトリミットに達した位置にて移動を停止させ
    前記加工プログラムの読み込み及び演算のみを実行し、
    前記ソフトリミットを越えた制御軸の指令値が前記ソフ
    トリミット内となったときに前記制御軸を前記ソフトリ
    ミット内となった指令値の位置に移動させ、加工を再開
    することを特徴とする工作機械の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記ソフトリミットを越える直前の位置
    から前記ソフトリミット内となった位置への制御軸の動
    作を予め設定し、設定された移動経路に従って前記ソフ
    トリミット内となった制御軸の指令値の位置に移動させ
    加工を再開することを特徴とする請求項1に記載の工作
    機械の制御方法。
  3. 【請求項3】 前記何れかの制御軸の指令値が前記ソフ
    トリミットを越えるとき、前記制御軸が前記ソフトリミ
    ットに達した時点で工具軸方向の制御軸を反ワーク側に
    退避させ前記加工プログラムの読み込み及び演算は続行
    させ工具軸方向の制御軸を除き移動可能な制御軸を加工
    プログラムにもとづいて引続き軸移動させ、前記加工プ
    ログラムの読み込みにより前記ソフトリミットを越えた
    制御軸の指令値が加工可能範囲内に戻ったとき全制御軸
    の軸移動を再開してこの指令値の位置より加工を再開す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の工作機械の
    制御方法。
  4. 【請求項4】 ワークをテーブルに取り付けて加工を行
    った後ワークのテーブルへの取付位置を変更し、先の加
    工時に用いたと同一の加工プログラムに対して既加工部
    分と未加工部分の継ぎ目にソフトリミットを設定し、未
    加工部分の加工を行わせることによりワークの全加工を
    完了させるようになした請求項1又は2又は3の何れか
    1項に記載の工作機械の制御方法。
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