JP4451708B2 - 誤加工防止装置および誤加工防止方法 - Google Patents

誤加工防止装置および誤加工防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、NC旋盤などの加工装置において工具とワークの干渉チェックによってワークの誤削を防止する誤加工防止装置および誤加工防止方法に関する。
加工装置の1種であるNC(Numerical Control)旋盤などのNC機械においては、NCプログラムを用いた数値制御による加工が行われ、大量に同じ形のものを加工する場合に効力を発揮している。しかしながら、NC機械の手動操作を伴う場合の作業者のミスや新規作業のプログラムミスなどによって、加工対象であるワークが誤削されてしまうことがある。
誤削の発生を防止する第1の従来技術として、仕上げられるべき輪郭データ(仕上げ形状)を、二次式を含む式で表された線分で囲まれたブロック、たとえば、長方形、三角形、四分円などのブロックの集合によって、加工運動禁止領域として定義して監視用パソコンに入力し、監視用パソコンが、NC装置からのバイト(工具)の位置情報に基づいて、バイトが加工運動禁止領域に入ったか否かを監視し、加工運動禁止領域に入ったとき、つまり、バイトが仕上げ形状に侵入したとき、NC装置に停止指令を送って作業を中断するようにした工作機械の加工ミス防止装置がある(たとえば、特許文献1参照)。
また、誤削の発生を防止する第2の従来技術として、ワークを支える部位と工具および工具を支える刃物台などの形状データを基に刃物台の干渉チェックを行う数値制御装置に、新たにワークの形状データを与え、工具の移動に従って加工による取代分を逐次減じた加工形状に対して干渉チェックを行うことによって、工具とワークとの干渉チェックを可能とした数値制御装置がある(たとえば、特許文献2参照)。
特公平7−29254号公報 特公平3−63761号公報
しかしながら、第1の従来技術は、NCプログラムを利用せずに、工具がワークの仕上げ形状と干渉しているか否かを常時監視し、干渉したときに工具の移動を停止するものであり、事前に干渉を予測して停止させるものではないので、干渉を検出してすぐに停止しても、ワークの仕上げ形状の内部への工具の食い込み量が大きくなるという問題があった。
また、ワークの仕上げ形状の定義方法として、長方形、三角形、四分円などのブロックの集合によって定義しているので、正確な仕上げ形状を定義できず、厳密な干渉チェックを行えないという問題があった。
また、タービンシャフトなどのような単品生産の製品の加工では、NCプログラムは、そのタービンシャフト用に新たに作成されたものであり、作成したNCプログラムの確認を行いながらの加工となり、作業者による手動操作が頻繁に行われる。しかし、第2の従来技術は、NCプログラムの実行に伴い、ワークの仕上げ形状の変化を予測して、逐次、次の加工を行う前に干渉の有無をチェックするものであり、すなわち、NCプログラムを前提にした技術であり、誤削要因の1つである作業者による手動操作に対する干渉チェックが行えないという問題があった。
本発明の目的は、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができる誤加工防止装置および誤加工防止方法を提供することである。
本発明は、工具を移動させてワークを所定の仕上げ形状に加工する加工装置によって移動される前記工具の工具位置の履歴に基づいて前記工具の移動速度を算出する速度算出手段と、
前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力する指令出力手段と
記指令出力手段が停止指令を出力したと仮定した場合に前記工具が停止すると予測される停止位置を、前記速度算出手段によって算出された移動速度に基づいて推定する位置推定手段と、
前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、さらに、その判定結果が前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉していないことを示しているとき、前記位置推定手段が推定した停止位置における前記工具の工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉するか否かを判定する干渉チェック手段とを含み
前記指令出力手段は、前記干渉チェック手段の判定結果が干渉していること、または干渉することを示しているとき、前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力
し、
前記干渉チェック手段は、前記判定結果が干渉することを示しているときに前記指令出力手段が前記工具の移動を停止する停止指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、
前記停止指令を出力した後所定の時間が経過したときの前記干渉チェック手段の判定結果が干渉していないことを示しているとき、前記指令出力手段は、所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力し、
前記指令出力手段が所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記干渉チェック手段は、所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合に停止すると予測される前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉するか否かを判定し、
前記所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合の前記干渉チェック手段の判定結果が干渉しないことを示しているとき、前記指令出力手段は、所定の速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力することを特徴とする誤加工防止装置である。
また本発明は、前記誤加工防止装置は、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉する前記工具の位置を干渉領域として設定する干渉領域設定手段を有し、
前記干渉チェック手段は、前記工具の工具位置が前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉していると判定し、さらに、前記工具の工具位置が前記干渉領域に入っておらず、かつ、前記位置推定手段で推定した停止位置が前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉すると判定することを特徴とする。
また本発明は、前記位置推定手段は、前記工具が所定の速度より速い速度で移動するとき、前記指令出力手段が停止指令を出力した場合に、前記工具が停止すると予測される停止位置を第1の停止位置と推定し、第1の停止位置から前記工具の移動方向に対して直角の方向に所定の距離だけ離れた位置を第2および第3の停止位置と推定し、
前記干渉チェック手段は、前記位置推定手段で推定した第1〜第3の停止位置のいずれか1つが前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉していると判定することを特徴とする。
また本発明は、前記工具の形状および前記ワークの仕上げ形状は、線分を連結した任意の図形であることを特徴とする。
また本発明は、工具を移動させてワークを所定の仕上げ形状に加工する加工装置によって移動される前記工具の工具位置の履歴に基づいて前記工具の移動速度を算出する速度算出工程と、
前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力する指令出力工程と
記指令出力工程が停止指令を出力したと仮定した場合に前記工具が停止すると予測される停止位置を、前記速度算出工程によって算出された移動速度に基づいて推定する位置推定工程と、
前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、さらに、その判定結果が前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉していないことを示しているとき、前記位置推定工程が推定した停止位置における前記工具の工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉するか否かを判定する干渉チェック工程とを含み
前記指令出力工程は、前記干渉チェック工程の判定結果が干渉していること、または干渉することを示しているとき、前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力し、
前記干渉チェック工程は、前記判定結果が干渉することを示しているときに前記指令出力工程が前記工具の移動を停止する停止指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、
前記停止指令を出力した後所定の時間が経過したときの前記干渉チェック工程の判定結果が干渉していないことを示しているとき、前記指令出力工程は、所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力し、
前記指令出力工程が所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記干渉チェック工程は、所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合に停止すると予測される前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉するか否かを判定し、
前記所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合の前記干渉チェック工程の判定結果が干渉しないことを示しているとき、前記指令出力工程は、所定の速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力することを特徴とする誤加工防止方法である。
また本発明は、前記誤加工防止方法は、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉する前記工具の位置を干渉領域として設定する干渉領域設定工程を有し、
前記干渉チェック工程は、前記工具の工具位置が前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉していると判定し、さらに、前記工具の工具位置が前記干渉領域に入っておらず、かつ、前記位置推定工程で推定した停止位置が前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉すると判定することを特徴とする。
また本発明は、前記位置推定工程は、前記工具が所定の速度より速い速度で移動するとき、前記指令出力工程が停止指令を出力した場合に、前記工具が停止すると予測される停止位置を第1の停止位置と推定し、第1の停止位置から前記工具の移動方向に対して直角の方向に所定の距離だけ離れた位置を第2および第3の停止位置と推定し、
前記干渉チェック工程は、前記位置推定工程で推定した第1〜第3の停止位置のいずれか1つが前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉していると判定することを特徴とする。
また本発明は、前記工具の形状および前記ワークの仕上げ形状は、線分を連結した任意の図形であることを特徴とする。
本発明によれば、まず、速度算出手段によって、工具を移動させてワークを所定の仕上げ形状に加工する加工装置によって移動される前記工具の工具位置の履歴に基づいて前記工具の移動速度が算出され、指令出力手段によって、前記工具の移動を停止する停止指令が前記加工装置に出力され、位置推定手段によって、前記指令出力手段が停止指令を出力したと仮定した場合に前記工具が停止すると予測される停止位置が、前記速度算出手段によって算出された移動速度に基づいて推定される。
次に、前記干渉チェック手段によって、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かが判定され、さらに、その判定結果が前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉していないことを示しているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉するか否かが、前記位置推定手段が推定した停止位置によって判定され、前記指令出力手段によって、前記干渉チェック手段の判定結果が干渉していること、または干渉することを示しているとき、前記工具の移動を停止する停止指令が前記加工装置に出力される。
さらに、前記干渉チェック手段によって、前記判定結果が干渉することを示しているときに前記指令出力手段が前記工具の移動を停止する停止指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かが判定される。前記停止指令を出力した後所定の時間が経過したときの前記干渉チェック手段の判定結果が干渉していないことを示しているとき、前記指令出力手段によって、所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令が前記加工装置に出力される。前記指令出力手段が所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記干渉チェック手段によって、所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合に停止すると予測される前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉するか否かが判定される。そして、前記所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合の前記干渉チェック手段の判定結果が干渉しないことを示しているとき、前記指令出力手段によって、所定の速度での移動を指令する移動指令が前記加工装置に出力される。
このように、工具とワークの干渉を事前に検出することができるので、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができ、工具がワークへ食い込むことを防止することができる。
さらに、干渉が発生すると予測して停止した場合に、干渉が発生していないときは、低速で加工を再開し、また、干渉が発生しないと予測されるときは、元の速度に復帰するので、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができ、また、干渉が予測された場合にも、干渉を避けて加工を再開することができる。
また本発明によれば、工具の形状とワークの仕上げ形状とを直接比較するのではなく、予め設定した干渉領域に工具位置が入ったか否かによって干渉チェックを行っているので、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができ、また、干渉チェックを高速に処理することができる。
また本発明によれば、高速移動を行う非加工時には、停止指令を出すことによって停止すると推定される停止位置のほかに、推定される停止位置の両側に方向変動要素を見込んだ停止位置を想定して、これらの停止位置が干渉領域に入っているか否かによって、干渉の有無をチェックするので、非加工時のような高速移動時にも、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができる。
また本発明によれば、工具とワークの仕上がり形状のCADデータを用いて干渉領域を設定しているので、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができ、また、より厳密な干渉チェックを行うことができる。
また本発明によれば、まず、速度算出工程で、工具を移動させてワークを所定の仕上げ形状に加工する加工装置によって移動される前記工具の工具位置の履歴に基づいて前記工具の移動速度を算出し、指令出力工程で、前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力し、位置推定工程で、前記指令出力工程が停止指令を出力したと仮定した場合に前記工具が停止すると予測される停止位置を、前記速度算出工程によって算出された移動速度に基づいて推定する。
次に、前記干渉チェック工程で、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、さらに、その判定結果が前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉していないことを示しているとき、前記位置推定工程が推定した停止位置における前記工具の工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉するか否かを判定し、前記指令出力工程で、前記干渉チェック工程の判定結果が干渉していること、または干渉することを示しているとき、前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力する。
さらに、前記干渉チェック工程で、前記判定結果が干渉することを示しているときに前記指令出力工程が前記工具の移動を停止する停止指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定する。前記停止指令を出力した後所定の時間が経過したときの前記干渉チェック工程の判定結果が干渉していないことを示しているとき、前記指令出力工程で、所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力する。前記指令出力工程が所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記干渉チェック工程で、所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合に停止すると予測される前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉するか否かを判定する。そして、前記所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合の前記干渉チェック工程の判定結果が干渉しないことを示しているとき、前記指令出力工程で、所定の速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力する。
このように、工具とワークの干渉を事前に検出することができるので、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができ、工具がワークへ食い込むことを防止することができる。
さらに、干渉が発生すると予測して停止した場合に、干渉が発生していないときは、低速で加工を再開し、また、干渉が発生しないと予測されるときは、元の速度に復帰するので、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができ、また、干渉が予測された場合にも、干渉を避けて加工を再開することができる。
また本発明によれば、工具の形状とワークの仕上げ形状とを直接比較するのではなく、予め設定した干渉領域に工具位置が入ったか否かによって干渉チェックを行っているので、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができ、また、干渉チェックを高速に処理することができる。
また本発明によれば、高速移動を行う非加工時には、停止指令を出すことによって停止すると推定される停止位置のほかに、推定される停止位置の両側に方向変動要素を見込んだ停止位置を想定して、これらの停止位置が干渉領域に入っているか否かによって、干渉の有無をチェックするので、非加工時のような高速移動時にも、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができる。
また本発明によれば、工具とワークの仕上がり形状のCADデータを用いて干渉領域を設定しているので、NC旋盤などの加工装置において、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができ、また、より厳密な干渉チェックを行うことができる。
また本発明によれば、NCプログラムを利用していないので、作業者による手動操作時にも干渉チェック機能を働かせることができ、作業者による手動操作のミスやNCプログラムのミスがあっても、工具がワークの仕上げ形状に干渉することを防止することができる。
図1は、本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1およびそれに関連する構成を示す図である。誤加工防止装置1は、干渉防止装置10と端末装置20とを含んで構成され、加工装置であるNC(Numerical Control)旋盤などのNC機械30とは別の装置である。干渉防止装置10は、リアルタイムOS(Operating System)で動作するコンピュータによって実現され、工具とワークの仕上げ形状とが干渉するか否かを判定するリアルタイム干渉チェック部11とカウンタ部12とを含んで構成され、リアルタイム干渉チェック部11は、リアルタイムOS下で稼動する。
端末装置20は、汎用OSによって動作するパーソナルコンピュータによって実現され、マンマシンI/F(Interface)部21、干渉チェック用モニタ部22、干渉チェックマップ作成部23、工具形状ファイル部24、仕上げ形状ファイル部25を含んで構成される。
マンマシンI/F部21は、図示しないキーボードやマウスなどの入力装置および液晶ディスプレイなどによって実現されるモニタなどの出力装置を含んで構成され、干渉チェック用モニタ部22とデータのやり取りを行う。干渉チェック用モニタ部22は、マンマシンI/F部21とデータのやり取りを行うとともに、干渉防止装置10からの干渉チェックの結果をマンマシンI/F部21に指示して表示し、あるいは、マンマシンI/F部21からの指示を関連する部位に指示する。
また、工具形状ファイル部24は、工具形状ファイル名・工具番号対応表(設定精度データも含む)データ47を基に作成した工具形状ファイル名と工具番号の対応を示すデータが格納された記憶部であり、仕上げ形状ファイル部25は、ワークの種類とワークの仕上げ形状ファイル名の対応を示すデータが格納された記憶部である。
作業者が、加工を行うワークの種類をマンマシンI/F部21から指示すると、ワークの種類が仕上げ形状ファイル部25に通知される。仕上げ形状ファイル部25は、修正済み仕上げ形状CAD(Computer Aided Design)データ43のうちで、マンマシンI/F部21から通知された仕上げ形状ファイル名に対応するデータを干渉チェックマップ作成部23に送る。
また、干渉チェック用モニタ部22が干渉防止装置10から通知された工具番号を工具形状ファイル部24に通知すると、工具形状ファイル部24は、修正済み工具形状CADデータ46のうちで、干渉チェック用モニタ部22から通知された工具形状ファイル名に対応するデータを干渉チェックマップ作成部23に送る。
干渉チェックマップ作成部23は、仕上げ形状ファイル部25から受取った仕上げ干渉チェック用データと、工具形状ファイル部24から受取った工具干渉チェック用データとに基づいて、指示されたワークの仕上げ形状と選択された工具とが干渉する工具の位置を干渉領域として設定し、設定した干渉領域を干渉防止装置10に通知する。
干渉防止装置10のリアルタイム干渉チェック部11は、NC機械30から、NC機械30にセットされたワークと工具の位置ずれを示すそれぞれのオフセット値と工具番号を、RS232C(Recommended Standard 232 version C)インタフェース13を介して受け取り、受け取った工具番号を干渉チェック用モニタ部22に通知する。
NC機械30が、作業を開始するために、工具の移動を開始すると、NC機械30の工具の位置を検出する位置検出装置31は、パルスジェネレータなどで生成したパルス列を干渉防止装置10に送信する。干渉防止装置10のカウンタ部12は、受信したパルス列をカウントし、工具位置としてリアルタイム干渉チェック部11に通知する。
加工時、つまり、工具によってワークを加工する時は、リアルタイム干渉チェック部11は、工具とワークの仕上げ形状が干渉しているか否かを継続して監視するために、カウンタ部12から通知される工具位置を、所定の時間間隔、たとえば、1msec間隔で取得する。工具位置を取得する度に、取得した工具位置が、端末装置20から通知された干渉領域に入っているか否かを判定し、干渉領域に入っているとき、工具とワークの仕上げ形状が干渉していると判定する。干渉していると判定したときは、DI/O(Digital
Input/Output)インタフェース14を介して、NC機械30に停止指令を出力して、NC機械30の加工作業を終了させるとともに、干渉チェックモニタ部22に干渉している旨を通知し、マンマシンI/F部21に表示する。この場合、工具とワークの仕上げ形状が干渉しているので、人手による介入が必要になる。
工具とワークの仕上げ形状が干渉していなかったときは、リアルタイム干渉チェック部11は、カウンタ部12から通知された工具位置の履歴から工具の移動速度を算出し、次に、停止指令を出力した場合に停止すると予測される停止位置を、算出した移動速度から推定し、推定した停止位置が干渉領域に入っているか否かを判定する。工具の停止位置が干渉領域に入っているときは、NC機械30に停止指令を出力し、停止した後に、工具とワークの仕上げ形状が干渉しているか否かを判定する。干渉しているときは、加工作業を終了する。
工具とワークの仕上げ形状が干渉していないときは、NC機械30に減速指令で再加速(所定の速度より遅い速度、たとえば、所定の速度が100mm/分の速度とした場合、その速度の10%の速度、つまり、10mm/分の速度での移動)を指令した後で、工具とワークの仕上げ形状が干渉しているか否かを判定する。干渉しているときは、NC機械30に停止指令を出力して、加工作業を終了させる。
干渉していないときは、停止指令を出力した場合に停止すると予測される停止位置が干渉領域に入っていないか否か判定する。工具の停止位置が干渉領域に入っているときは、停止指令を出力する。工具の停止位置が干渉領域に入っていないときは、所定の時間が経過した後、所定の速度に復帰させた場合に干渉するか否かを判定し、干渉する場合は、減速指令のまま移動し、所定の時間が経過した後再度所定の速度に復帰させた場合に干渉するか否かを判定する。干渉しない場合は、所定の速度での移動を指令する。
非加工時、つまり、ワークを加工せずに工具を移動する時は、干渉防止装置10のリアルタイム干渉チェック部11は、停止指令を出力した場合に停止すると予測される停止位置を算出する際に、工具位置の履歴から算出した移動速度から推定した第1の停止位置のほかに、第1の停止位置から工具の移動方向に対して直角の方向に所定の距離だけ離れた位置を第2および第3の停止位置と推定し、第1〜3の停止位置のいずれか1つが干渉領域に入っているとき、干渉していると判定する干渉チェックを行う。
非加工時は、所定の速度の数十倍の速度、たとえば、6000mm/分で移動するので、停止するまでの方向変動要素が拡大しても干渉を防止することができるように、第2および第3の停止位置を用いて干渉チェックを行う。
なお、干渉領域を算出する際の元データになった修正済み仕上げ形状のCADデータ43は、CADシステムで作成された仕上げ形状CADデータ41を基に、仕上げ精度を考慮して、形状データをCADシステムで微調整したものである。また、修正済み工具形状CADデータ46は、CADシステムで作成された工具形状CADデータ44を基に、仕上げ精度を考慮して刃先チップをやせさせ、あるいは、安全を考慮してホルダー部を太らせるといった微調整を行ったものである。なお、上述した実施の形態では、CADデータを基に干渉領域を設定したが、工具やワークの形状を、線分を連結した任意の図形で表したデータであれば、画像データや他のデータを用いてもよい。
図2は、本発明の実施の形態である誤加工防止装置1における工具の先端50の動作を説明するための図である。工具は、たとえば、NC旋盤で用いられるバイトなどの工具であり、加工時は、工具の先端50は、ワーク60の仕上げ形状面61と接触して、加工を行いながら移動する。仕上げ形状面61に対し、面62は、所定の許容削り込み量を見込んだ面である。
図2(a)は、加工時に、ワークの仕上げ形状が平坦な場合について、工具がワーク60の仕上げ形状61と干渉して、工具の先端がワーク60の内部に食い込む場合を説明する図である。この場合、工具の移動方向は、Z軸方向、つまり、ワークが回転している回転軸に平行な方向である。誤加工防止装置1は、進行方向の干渉をチェックするので、正常に加工が行われる場合は、先端50aは、干渉が発生することなく、先端50bに移動する。ところが、ミスで、工具の方向が変わった場合、たとえば、誤加工防止装置1が先端50cの位置で干渉を検出して停止指令を出すと、実際に停止する位置は、先端50dの位置になるが、加工時は速度が遅く、停止位置が許容範囲内であり、ワーク60の内部に食い込む量が少ないので、修復が可能である。
図2(b)は、加工時に、ワークの仕上げ形状が変化する場合について、たとえば、最初Z軸方向に移動し、途中でX軸方向に方向が変化する場合について、工具の先端50の動作を説明するための図である。工具の先端50eは、区間T1では、所定の速度、たとえば、100mm/分の速度で移動している。誤加工防止装置1は、先端50eが先端50fの位置に移動したときに、停止指令によって停止すると予測される停止位置が干渉領域に入ると判定すると、NC機械30に停止指令を出力する。停止指令を受けたNC機械30は、工具の移動を停止させると、工具は、区間T2で減速し、先端50gの位置で停止する。
誤加工防止装置1は、停止した工具がワークの仕上げ形状と干渉していないことを確認すると、NC機械30に減速指令で再加速(所定の速度より遅い速度での移動)を指令する。NC機械30は、工具を所定の速度より遅い速度、たとえば、所定の速度が100mm/分の速度の場合、その速度の10%の速度、つまり、10mm/分の低速度まで加速し、先端50は、その速度で移動する。
誤加工防止装置1は、区間T3の間、たとえば、工具の速度が立ち上がる時間の数倍の時間、具体的には、工具の速度の立ち上がり時間が、数10msecあれば、0.数秒の時間、干渉の有無をチュックしながら、低速度での移動を監視する。この間に、NC機械30が工具の移動方向をZ軸方向からX軸方向に変えて、つまり、先端50hの位置で、工具は、方向を90度変えて、先端50iの方向に移動するが、工具が移動する速度が遅いので、干渉することなく移動することができる。もし、干渉が発生しそうになっても、工具の移動速度が低速度であるので、すぐに停止させることができ、たとえ干渉しても、ワーク60への食い込みを許容削り込み量の範囲に抑えることができる。
誤加工防止装置1は、低速度での移動を所定の時間継続し、先端50jの位置に達しても干渉が発生しなかったときは、NC機械30に所定の速度、つまり、100mm/分の速度に復帰するように指令する。工具は、区間T4で加速され、先端50kの位置で所定の速度に復帰し、区間T5では、所定の速度で移動する。
図2(c)は、非加工時に、工具が移動する場合について、工具の先端50の干渉チェックを説明するための図である。非加工時は、ワークを加工せずに、工具が所定の速度の数十倍の速度、たとえば、6000mm/分で移動するので、停止するまでの方向変動要素が拡大しても干渉を防止することができるように、第2および第3の停止位置を想定して干渉チェックを行う。工具の先端50lの位置で、停止指令を出した場合に停止すると予測される停止位置を推定する際に、工具位置の履歴から算出した移動速度から推定した第1の停止位置が、先端50nの位置であり、このほかに、第1の停止位置から工具の移動方向に対して直角の方向に所定の距離だけ離れた先端50mの位置と先端50oの位置を、それぞれ第2および第3の停止位置と推定し、第1〜3の停止位置のいずれか1つが仕上げ形状面61と干渉しているとき、干渉が発生していると判定する干渉チェックが行われる。なお、第1の停止位置から工具の移動方向に対して直角の方向に離れた所定の距離は、たとえば、移動速度から算出できる方向変動要素を考慮して決めればよい。
図3は、本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1によって制御される工具の移動速度の変化の一例を示す図である。横軸は時刻t、縦軸は工具の速度Vであり、所定の速度を100%としたときの相対速度である。工具は、時刻t1まで、100%の速度、つまり、所定の速度で移動している。時刻t1で、停止指令が出力された場合に停止すると予測される停止位置が、干渉領域に入ると判定されると、0%の速度への減速指令、つまり、停止指令が出力される。
工具は、時刻t2で減速を開始し、時刻t3で停止すると、工具がワークと干渉しているか否かがチェックされる。干渉していないときは、加工を再開するために、時刻t4で、10%の速度で移動する10%減速指令を出力する。工具は、時刻t5で加速を開始し、所定の時間が経過した後、所定の速度に戻しても工具がワークと干渉するか否かがチェックされる。干渉しないときは、時刻t6で、100%の減速指令、つまり、所定の速度への復帰の指令が出力され、工具は、時刻t7で、所定の速度への加速を開始し、時刻t8で所定の速度に復帰する。
図4は、本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1における工具の停止特性の一例を示した図である。この停止特性は、NC旋盤の工具が、Z軸方向、つまり、ワークが回転している回転軸に平行な方向に移動しているとき、誤加工防止装置1から、停止指令を出力した場合の工具の速度の変化を示したものであり、横軸が時刻(msec)、縦軸が速度(mm/分)である。
時刻t=101msecのとき、停止指令が出力されると、それまで、所定の速度、この場合、100mm/分で移動していた工具は、時刻t=150msec付近から減速を開始し、時刻200msec付近でほぼ停止している。
図5は、本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1のリアルタイム干渉チェック部11での処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、NC旋盤がワークに対する加工を開始した後に、工具とワークの仕上げ形状との干渉を防止するために行われる処理である。
ステップS1では、工具の現在位置で工具がワークの仕上げ形状と干渉しているか否かを、NC機械30の工具の位置を検出するための位置検出装置31からのパルス列から算出される工具位置と、ワークの修正済み仕上げ形状CADデータ43および修正済み工具形状CADデータ46から算出して設定された干渉領域とに基づいて判定する。干渉しているとき、つまり、工具位置が干渉領域内に入っているときは、ステップS2に進み、干渉していないときは、ステップS3に進む。
ステップS2では、工具がさらにワークに食い込むことを防ぐために、工具の移動を停止する停止指令をNC機械30に対して出力して、終了する。この場合、工具とワークの仕上げ形状が干渉しているので、人手による介入が必要になる。
ステップS3では、現在停止指令を出力した場合に、工具が仕上げ形状と干渉する前に、停止可能か否かを、工具位置の履歴から算出した工具の移動速度に基づいて、停止指令を出力したとき、工具が停止すると予測される停止位置を推定し、推定した停止位置が干渉領域に入っているか否かによって判定する。ステップS4では、判定結果から停止可能か否かをチェックする。干渉することなく、つまり、停止位置が干渉領域に入ることなく停止可能のときは、ステップS1に戻って、継続して所定の速度での干渉チェックを行う。現在停止しても干渉すると予測されるときは、ステップS5に進む。
ステップS5では、工具の移動を停止する停止指令をNC機械30に対して出力する。ステップS6では、工具が停止したか否か確認し、停止していないときは、ステップS6に戻り、停止したとき、ステップS7に進む。ステップS7では、工具がワークの仕上げ形状と干渉しているか否かを、工具位置が干渉領域内に入っているか否かによって判定する。干渉していないときは、つまり、工具位置が干渉領域内に入っていないときは、ステップS8に進み、干渉しているときは、人手による介入が必要になり、そのまま終了する。
ステップS8では、低速で加工を再開するために、低速での移動を指示する減速指令をNC機械30に出力する。ステップS9では、工具の現在位置で工具がワークの仕上げ形状と干渉しているか否かを、工具位置が干渉領域内に入っているか否かによって判定する。干渉していないときは、つまり、工具位置が干渉領域内に入っていないときは、ステップS11に進み、干渉しているときは、ステップS10に進む。
ステップS10では、工具の移動を停止する停止指令をNC機械30に対して出力して、終了する。この場合も、工具とワークの仕上げ形状が干渉しているので、人手による介入が必要になる。
ステップS11では、現在停止指令を出力した場合に、工具が仕上げ形状と干渉する前に、停止可能か否かを、工具位置の履歴から算出した工具の移動速度に基づいて、停止指令を出力したとき、工具が停止すると予測される停止位置を推定し、推定した停止位置が干渉領域に入っているか否かによって判定する。ステップS12では、判定結果から停止可能か否かをチェックする。干渉することなく、つまり、停止位置が干渉領域に入ることなく停止可能のときは、ステップS14に進み、現在停止しても干渉すると予測されるときは、ステップS13に進む。ステップS13では、工具の移動を停止する停止指令をNC機械30に対して出力し、ステップS6に戻る。
ステップS14では、再加速後、低速での移動が所定の時間経過したか否かを確認する。所定の時間が経過していないときは、ステップS9に戻って、継続して低速移動での干渉チェックを行う。所定の時間が経過したときは、ステップS15に進む。
ステップS15では、所定の速度に復帰した場合に、工具が仕上げ形状と干渉するか否かを、たとえば、現在所定の速度で移動していると仮定して、停止指令を出力したとき、工具が停止すると予測される停止位置を推定し、推定した停止位置が干渉領域に入っているか否かによって判定する。干渉すると予測されるときは、低速での監視を継続するために、ステップS9に戻る。干渉しないと予測されるときは、ステップS16に進む。ステップS16では、所定の速度に復帰する指令をNC機械30に対して出力し、ステップS1に戻る。
上述した実施の形態は、NC旋盤などのように、工具がX軸とZ軸の2次元平面上を移動して、回転しているワークの加工を行う場合について説明したが、工具がX軸、Y軸、Z軸の3次元空間を移動して加工する場合であっても、工具とワークの3次元のCADデータがあれば、工具とワークとが干渉する工具の位置を算出して、3次元の干渉領域として設定し、工具の位置が干渉領域に入ったか否かで、干渉の有無を判定すれば、干渉チェック処理を高速化することができる。また、たとえば、6次元の空間を考慮しなければならない6軸多関節型ロボットの手首に工具がセットされているような工作機械であっても、同様に、工具の位置と干渉領域との関係だけで干渉チュックを行うことができる。
なお、この発明における工具とは、工具と一体になって移動する工具台なども含む場合もあり、ワークもチャックなどのワークと一体になっているものを含む場合もある。また、停止位置が干渉領域に入っているか否かを判定する場合、一定の安全率を見込んで、干渉前に停止させる場合も当然含んでいる。
本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1およびそれに関連する構成を示す図である。 本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1における工具の先端50の動作を説明するための図である。 本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1によって制御される工具の移動速度の変化の一例を示す図である。 本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1における工具の停止特性の一例を示した図である。 本発明の実施の一形態である誤加工防止装置1のリアルタイム干渉チェック部11での処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 誤加工防止装置
10 干渉防止装置
11 リアルタイム干渉チェック部
12 カウンタ部
13 RS232Cインタフェース
14 DI/Oインタフェース
20 端末装置
21 マンマシンI/F部
22 干渉チェック用モニタ部
23 干渉チェックマップ作成部
24 工具形状ファイル部
25 仕上げ形状ファイル部
30 NC機械
31 位置検出装置
41 仕上げ形状CADデータ
43 修正済み仕上げ形状CADデータ
44 工具形状CADデータ
46 修正済み工具形状CADデータ
47 工具形状ファイル名・工具番号対応表データ
50,50a〜50o 工具の先端
60 ワーク
61 仕上げ形状面
62 許容削り込み面

Claims (8)

  1. 工具を移動させてワークを所定の仕上げ形状に加工する加工装置によって移動される前記工具の工具位置の履歴に基づいて前記工具の移動速度を算出する速度算出手段と、
    前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力する指令出力手段と
    記指令出力手段が停止指令を出力したと仮定した場合に前記工具が停止すると予測される停止位置を、前記速度算出手段によって算出された移動速度に基づいて推定する位置推定手段と、
    前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、さらに、その判定結果が前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉していないことを示しているとき、前記位置推定手段が推定した停止位置における前記工具の工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉するか否かを判定する干渉チェック手段とを含み
    前記指令出力手段は、前記干渉チェック手段の判定結果が干渉していること、または干渉することを示しているとき、前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力
    し、
    前記干渉チェック手段は、前記判定結果が干渉することを示しているときに前記指令出力手段が前記工具の移動を停止する停止指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、
    前記停止指令を出力した後所定の時間が経過したときの前記干渉チェック手段の判定結果が干渉していないことを示しているとき、前記指令出力手段は、所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力し、
    前記指令出力手段が所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記干渉チェック手段は、所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合に停止すると予測される前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉するか否かを判定し、
    前記所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合の前記干渉チェック手段の判定結果が干渉しないことを示しているとき、前記指令出力手段は、所定の速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力することを特徴とする誤加工防止装置。
  2. 前記誤加工防止装置は、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉する前記工具の位置を干渉領域として設定する干渉領域設定手段を有し、
    前記干渉チェック手段は、前記工具の工具位置が前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉していると判定し、さらに、前記工具の工具位置が前記干渉領域に入っておらず、かつ、前記位置推定手段で推定した停止位置が前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉すると判定することを特徴とする請求項1記載の誤加工防止装置。
  3. 前記位置推定手段は、前記工具が所定の速度より速い速度で移動するとき、前記指令出力手段が停止指令を出力した場合に、前記工具が停止すると予測される停止位置を第1の停止位置と推定し、第1の停止位置から前記工具の移動方向に対して直角の方向に所定の距離だけ離れた位置を第2および第3の停止位置と推定し、
    前記干渉チェック手段は、前記位置推定手段で推定した第1〜第3の停止位置のいずれか1つが前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉していると判定することを特徴とする請求項記載の誤加工防止装置。
  4. 前記工具の形状および前記ワークの仕上げ形状は、線分を連結した任意の図形であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の誤加工防止装置。
  5. 工具を移動させてワークを所定の仕上げ形状に加工する加工装置によって移動される前記工具の工具位置の履歴に基づいて前記工具の移動速度を算出する速度算出工程と、
    前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力する指令出力工程と
    記指令出力工程が停止指令を出力したと仮定した場合に前記工具が停止すると予測される停止位置を、前記速度算出工程によって算出された移動速度に基づいて推定する位置推定工程と、
    前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、さらに、その判定結果が前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉していないことを示しているとき、前記位置推定工程が推定した停止位置における前記工具の工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉するか否かを判定する干渉チェック工程とを含み
    前記指令出力工程は、前記干渉チェック工程の判定結果が干渉していること、または干渉することを示しているとき、前記工具の移動を停止する停止指令を前記加工装置に出力し、
    前記干渉チェック工程は、前記判定結果が干渉することを示しているときに前記指令出力工程が前記工具の移動を停止する停止指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉しているか否かを判定し、
    前記停止指令を出力した後所定の時間が経過したときの前記干渉チェック工程の判定結果が干渉していないことを示しているとき、前記指令出力工程は、所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力し、
    前記指令出力工程が所定の速度より遅い速度での移動を指令する移動指令を出力した後、所定の時間が経過したとき、前記干渉チェック工程は、所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合に停止すると予測される前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉するか否かを判定し、
    前記所定の速度で移動中であり、かつ、停止指令を出力したと仮定した場合の前記干渉チェック工程の判定結果が干渉しないことを示しているとき、前記指令出力工程は、所定の速度での移動を指令する移動指令を前記加工装置に出力することを特徴とする誤加工防止方法。
  6. 前記誤加工防止方法は、前記工具の工具位置における工具形状と前記ワークの仕上げ形状とが干渉する前記工具の位置を干渉領域として設定する干渉領域設定工程を有し、
    前記干渉チェック工程は、前記工具の工具位置が前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉していると判定し、さらに、前記工具の工具位置が前記干渉領域に入っておらず、かつ、前記位置推定工程で推定した停止位置が前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉すると判定することを特徴とする請求項記載の誤加工防止方法。
  7. 前記位置推定工程は、前記工具が所定の速度より速い速度で移動するとき、前記指令出力工程が停止指令を出力した場合に、前記工具が停止すると予測される停止位置を第1の停止位置と推定し、第1の停止位置から前記工具の移動方向に対して直角の方向に所定の距離だけ離れた位置を第2および第3の停止位置と推定し、
    前記干渉チェック工程は、前記位置推定工程で推定した第1〜第3の停止位置のいずれか1つが前記干渉領域に入っているとき、前記工具の工具位置における工具形状が前記ワークの仕上げ形状と干渉していると判定することを特徴とする請求項6記載の誤加工防止方法。
  8. 前記工具の形状および前記ワークの仕上げ形状は、線分を連結した任意の図形であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の誤加工防止方法。
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