JP3464665B2 - アミノ酸分析装置 - Google Patents

アミノ酸分析装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミノ酸分析装置に係
り、特に、液体クロマトグラフィーによる高速アミノ酸
分析に好適なアミノ酸分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アミノ酸分析法は大別して、蛋白加水分
解物アミノ酸約18成分のアミノ酸分析を対象とした標
準分析法(以下「標準法」と言う)と、生体液アミノ酸類
縁物質のアミノ酸分析を対象とした生体液法(以下「生
体液法」と言う)に分類できる。従来のアミノ酸分析方
法及び装置の中で、標準法については、例えば、特開昭
64−44848号公報,特公平3−10076号公報
や特公平4−64584号公報に記載されており、ま
た、生体液法については、特公平2−59428号公報
や特公平4−194750号公報に記載されている。
【0003】アミノ酸分析は、分析成分数が多いため
に、分析時間が長くかかっている。従来は、標準法では
30分、生体液法では、110分乃至140分を要して
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、標準
法で30分を要するアミノ酸分析装置においては、その
装置の条件としては、例えば、特開平1−227959
号公報に記載のように、イオン交換樹脂の粒径3μmで
あり、このイオン交換樹脂を充填する分離カラムの内径
は、4.6mmである。また、この公報には明示はない
が、このカラムの長さは、60mmのものである。ま
た、30分でアミノ酸を標準法で分析する時、緩衝液流
速は、0.46ml/minであり、その時の負荷圧力
は、約110kgf/cmである。
【0005】一般に、分析時間は、緩衝液流速にほぼ反
比例する。従って、緩衝液流速を0.55ml/min
に上昇させると、理論的には、分析時間を25分に短縮
できるが、この時の負荷圧力は、約130kgf/cm
となる。分離カラムの限界負荷圧力は、装置によって
も異なり、また、分析者によっても限界負荷圧力と認定
する圧力値は異なっており、この限界負荷圧力を越えた
カラムは、再充填が必要となってくる。ここで、限界負
荷圧力を、仮に、150kgf/cmとすると、上述
のように、分析時間が25分となるように緩衝液流速を
設定した場合には、当初の分析は可能であるが、分析の
回数を重ねると、カラムの負荷圧力が増加してくるた
め、30分分析に比べて、カラムの寿命が短くなる。
【0006】従って、上述の分離カラムでは、25分分
析は可能ではあるが、分離カラムの寿命は短く、実用的
でないという問題がある。また、25分分析より速い分
析は、限界負荷圧力との関係において不可能であるとい
う問題がある。
【0007】以上のことは、生体液法でも同じことが言
える。生体液法は、標準法と緩衝液の成分が異なり、ま
た、スタート時のカラム温度が異なるので、流速と圧力
の関係は標準法と同じにはならず、約20%上昇する。
【0008】ここで、イオン交換樹脂の粒径を大きくす
れば、圧力損失は小さくできるが、そうすると、イオン
交換樹脂による各アミノ酸成分の分離が悪いということ
になる。
【0009】従って、従来の装置にあっては、分離を損
なうことなく、より速く分析することが困難であるとい
う問題があった。
【0010】また、分離カラムの出口において、高分離
が可能であっても、この分離カラム以外の場所における
拡がりの影響によって、一旦分離されたものが融合し、
検知器である光度計によって検出する時点では、所定の
分離率が得られなくなる場合がある。即ち、カラム外拡
がりの影響によって分離が阻害されるという問題があっ
た。
【0011】本発明の目的は、より高速で、しかも、高
分離なアミノ酸分析装置を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、分離カラムと、この分離カラムに複数の
緩衝液を送液する送液手段と、この送液手段と上記分離
カラムの間の流路に設けられ、分析試料を流路に導入す
るサンプラーと、上記分離カラムにより分離した分析試
料をニンヒドリン試薬と混合するミキサと、このミキサ
によって混合された溶液を反応させる反応コイルとを有
するアミノ酸分析装置において、上記分離カラムは、そ
の長さL1とその内径Rとの比(L1/R)が10以下で
あり、且つ内径Rは5mm〜7mmであり、この分離カ
ラムに充填するイオン交換樹脂の粒径が4μm以下であ
るようにしたものである。
【0013】上記アミノ酸分析装置において、好ましく
は、上記緩衝液の流速は、1.0ml/min以下であ
るようにしたものである。
【0014】上記アミノ酸分析装置において、好ましく
は、上記反応コイルの内径rが、0.25mm以下であ
り、この反応コイルを流れる液体の流速が、1.0ml
/min以上であるようにしたものである。
【0015】
【作用】本発明では、分離カラムは、その長さL1とそ
の内径Rとの比(L1/R)が10以下であり、且つ内
径Rは5mm〜7mmであり、この分離カラムに充填す
るイオン交換樹脂の粒径が4μm以下であるようにする
ことにより、分離カラムの内圧を高めることなく、緩衝
液流速を速めることができるので、高速分析を可能とし
得るものとなる。
【0016】また、緩衝液の流速は、1.0ml/mi
n以下とすることにより、分離された成分の反応コイル
における拡がりを抑えて、分離率が低下することのない
分析を可能としたものである。
【0017】また、さらに、反応コイルの内径rが、
0.25mm以下であり、この反応コイルを流れる液体
の流速が、1.0ml/min以上とすることにより、
反応コイルにおける拡がりの影響の内、内径による要素
を実用的な範囲で抑え、分離率が低下することのない分
析を可能としたものである。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例について説明する前に、本
発明の要点について、以下に説明する。
【0019】上述したように、分析時間は、緩衝液流速
にほぼ反比例するものと考えられている。そこで、分析
時間を速める目的で緩衝液流速を上げていくと、カラム
負荷圧力が異常に上昇し、緩衝液流速とカラム負荷圧力
の関係が直線上より上に外れ、図1に示すような関係と
なることが実験により確かめられた。
【0020】ここで、図1(A)は、従来から用いてい
た内径4.6mmで長さが60mmの分離カラムを用い
て緩衝液流速を、それぞれ、0.2ml/min,0.
3ml/min,0.4ml/min,0.5ml/m
in,0.6ml/min,0.7ml/min,0.
8ml/minと変えた時の、流速に対するカラム圧力
(kgf/cm)の関係を図示したものである。図1
(A)に示すように、緩衝液流速が0.6ml/min
までは、緩衝液流速とカラム圧力の関係は、直線関係に
ある。しかしながら、緩衝液流速が0.6ml/min
を越えると、直線関係から外れることが判明した。緩衝
液流速を0.7ml/minに上昇させると、カラム負
荷圧力は、172kgf/cmとなった。即ち、この
ことは、長時間のカラム寿命も圧力上昇により保てなく
なることを意味している。
【0021】さらに、ここで、カラムの内径を変えるこ
となく、長さのみを変えて緩衝液流速とカラム圧力との
関係を調べたのが、図1(B)である。図1(B)で
は、内径4.6mmで、長さが40mmの分離カラムを
用いて、緩衝液流速とカラム圧力を調べたものである。
【0022】図1(B)に示すとおり、長さ40mmの
分離カラムにおいても、緩衝液流速が0.6ml/mi
nを越えると、直線関係から外れることが判明した。緩
衝液流速が0.6ml/minの時のカラム圧力は、8
8kgf/cmであり、緩衝液流速が0.7ml/m
inの時のカラム負荷圧力は、112kgf/cm
あり、長さ60mmのものと比べると、それよりも低い
カラム圧力でありながら、使用限界となったことがわか
った。このことは、カラムの使用限界は、カラム負荷圧
力ではなく、カラムを流れる緩衝液の線速度にあるもの
と発明者らは考えた。ちなみに、カラム内径が4.6m
mの分離カラムを流れる緩衝液流速が0.6ml/mi
nの時の、カラム線速度は、36mm/minである。
【0023】なお、この現象は、粒径4μm以下のよう
な微細なイオン交換樹脂を使用する際に現れる現象であ
り、粒径4μm以下のような微細なイオン交換樹脂の特
質であると考えられる。
【0024】そこで、発明者は、上述した知見に基づい
て、このカラム線速度の限界を守りつつ、緩衝液流速を
速めるために、カラムサイズについて検討を加え、カラ
ムの内径を大きくすることとした。分離カラムの内径を
大きくすることにより、緩衝液流速を速めることがで
き、理論的には、分析時間は短縮できるものと考えたも
のである。それと同時に、粒径4μm以下の微細樹脂を
用いてカラム効率をよくしたため、緩衝液流速を高めた
際に考えられる分離カラムの圧力損失が大きくなるのを
防止するため、分離カラムの長さを短くするようにして
いる。そして、分離カラムの内径Rと長さL1の比(L1
/R)について検討した結果、この比が、10以下とす
るようにしたものである。
【0025】また、上述したような分離カラムを用い
て、高速分析を可能とし、しかも、分離カラム出口にお
ける分離率を高めたとしても、分離カラムより後段の流
路系によるカラム外の拡がりの分離に与える影響が大き
くなる。
【0026】カラム外の拡がりに影響を与える流路部品
においては、反応コイルの寄与率が約80%あること
が、実験により確かめられた。そこで、この反応コイル
における拡がりの影響について検討すると、反応コイル
内の試料ゾーンの拡がりσは、以下の(数1)で表せ
る。
【0027】 σ=πrfL2/24Dm (数1) ここで、rは、反応コイルの半径(mm)、fは、カラ
ム流速(m/s)、L2は、反応コイルの長さ
(m)、Dmは、緩衝液の溶質の拡散定数とし、層流を
条件とする。
【0028】拡がりσの単位は、体積(m)である
が、クロマトグラム上では時間(s)が一般的横軸であ
る。そこで、時間を単位とする拡がりをσ(s)とす
る。
【0029】 σ*2=πrL1/24fDm (数2) ここで、時間を単位とする拡がりσについて検討して
みるに、クロマトグラムは、図2に示すような形状をし
ている。図2において、横軸は、時間(min)を表し
ている。このようなクロマトグラムにおいて、ピークの
標準偏差σは、通常10s程度である。従って、ピー
クの標準偏差σの自乗(σは、100となり、
拡がりを20%以内に押さえることができれば、その拡
がりは分離上無視できるものとなる。
【0030】従って、数3を満たすような拡がりσ
求めると、拡がりσを4s以下にすれば、分離上無視
できるものと考えられる。 (σ<0.2×100 (数3) クロマトグラムの横軸の時間単位としては、分(mi
n)を用いるため、拡がりσを、0.067min以
下とすればよい。
【0031】上述の(数2)からわかるように、時間を
単位とする拡がりσは、反応コイルの内径r,反応コ
イルの長さL2及びカラム流速の関数となる。従って、
拡がりσを、0.067min以下とするための、
(r・L2)/fの条件について求めてみると、拡散
定数Dmは、1.20×10−9(m/s)であるこ
とが実験的に求められているので、 (r・L2)/f<1.5×10−7 (m・s) (数4) の条件を満たせばよい。数4を液体クロマトグラフで一
般に使用する単位で表すと、 (r・L2)/f<2.5×10−3(mm・m/(ml/min))( 数5) となる。
【0032】また、上述の(数2)からわかるように、
時間を単位とする拡がりσは、流量fが増えるほど、
小さくなる。つまり、所定のr,L2を与えられた場
合、流量fを大きくすることによって、カラム外の拡が
りσの影響を小さくすることができる。
【0033】一般に使用されている反応コイルの内径r
は、0.25mmの上のサイズは、0.33mmであ
る。(数2)から明らかなように、時間を単位とする拡
がりσ に対しては、内径rの4乗で影響するので、内
径rは、小さい方が好ましく、ここで、内径rを0.2
5mm以下のものとする。
【0034】反応コイルの長さL2は、長い方が、反応
時間が長くとれるので、感度向上の点で好ましいが、上
述の(数2)からわかるように、反応コイルの長さL2
を長くすると、拡がりσが大きくなるので、両者の兼
ね合いの点から、長さL2を10m以下とする。
【0035】以上のようにして、反応コイルの内径rを
0.25mm以下、長さを10m以下として、(数5)
を満たすカラムを流れる液の流量f(ml/min)を
求めると、 f≧2.5×10−3 (ml/min) の条件を満たすように、反応コイルを流れる液の流量f
とすればよいことが分かる。
【0036】ここで、上述の条件における反応コイルを
流れる液の線速度を求めてみると、反応コイルの内径r
が0.25mmで、カラムを流れる液の流量fが2.5
×10−3(ml/min)の時、線速度は、20(m
/min)であればよいことが分かる。
【0037】以上述べた本発明の要点に基づいて実施し
た本発明の一実施例について、以下に、図3〜図6,図
8,図9を用いて説明する。図3は、本発明の一実施例
によるアミノ酸分析装置の構成図である。
【0038】第1緩衝液1,第2緩衝液2,第3緩衝液
3,第4緩衝液4及びカラム再生液5は、順次、電磁弁
6A,6B,6C,6D,6Eによって選択されて、緩
衝液ポンプ7によって、アンモニアフィルタ8に送られ
る。ここで、例えば、第2緩衝液2と第3緩衝液3とを
所定の比率で混合した混合緩衝液を送出する場合には、
電磁弁6B,6Cが交互に動作するが、この詳細につい
ては、後述する。
【0039】アンモニアフィルタ8を通過した緩衝液等
は、さらに、オートサンプラー9を経由して、分離カラ
ム1に送られる。オートサンプラ9によって導入された
アミノ酸試料は、分離カラム10で分離される。ここで
分離した各アミノ酸は、ニンヒドリンポンプ12によっ
て送られてきたニンヒドリン試薬11とミキサ13で混
合し、反応コイル14で反応する。反応によって発色し
たアミノ酸は、光度計15で連続的に検知され、データ
処理装置16によってクロマトグラム及びデータとして
出力され、記録,保存される。
【0040】次に、図4を用いて、イオン交換樹脂を充
填した分離カラムの構造について説明する。図4は、本
発明の一実施例によるアミノ酸分析装置に用いる分離カ
ラムの断面図である。
【0041】カラム筒21には、イオン交換樹脂22が
充填されている。カラムキャップ25には、フッ素樹脂
製のリング状のシール24とともに、フィルタ23が圧
入装着されている。
【0042】カラム筒21にイオン交換樹脂22を充填
後、カラムキャップ25が、カラム筒21にねじ込まれ
ると、シール24のシール性により、フィルタ23はし
っかりと固定され、耐圧が保たれるようになっている。
また、フィルタ23は、若干カラム筒21内にめり込む
ことにより、充填されたイオン交換樹脂22とフィルタ
23が密着し、隙間がないようにされている。
【0043】フィルタ23とカラムキャップ25の間に
は、ザグリ状の隙間であるフィルタスペース27が形成
されており、このフィルタスペース27は、液の流れの
分散をよくするために形成されている。フィルタスペー
ス27を設けることにより、フィルタ23の内部でも分
離した成分の流れを、垂直かつ平行に導くため、分解能
の低下を防げるものである。
【0044】カラムキャップ25に設けられた接続孔2
6には、ミキサが接続される。
【0045】本実施例において、特徴的なところは、分
離カラム10の構成にある。例えば、第1の例において
は、分離カラム10のサイズは、内径(ID)6.0m
mであり、長さは、40mmとしている。
【0046】このような分離カラムのサイズとした理由
について、以下に説明する。
【0047】上述したように、従来の分離カラム(4.
6mmID×60mm)にあっては、分析時間を速める
目的で緩衝液流速を上げていくと、カラム負荷圧力が増
加し、カラム負荷圧力と緩衝液流速の関係が直線関係か
ら外れることが判明した。この直線関係から外れるとこ
ろの、分離カラムの使用限界流速は、実験的には、0.
6ml/minであることが判明した。この流速以上の
速度で緩衝液を流せれば、分析時間は短縮可能である
が、カラム負荷圧力が高くなりすぎるため、実際の使用
には耐えられないものとなる。
【0048】ここで、発明者は、この時の緩衝液の線速
度に着目した訳である。その理由としては、実験的に、
内径4.6mmで長さが40mmの分離カラムを使用し
たところ、長さが短くなったことにより、分離カラムの
圧力は低下するので、限界流速も早くなると考えたが、
分離カラムの使用限界流速は、長さが変わったにも拘ら
ず、0.6ml/minと同じであった。
【0049】緩衝液流速が、0.6ml/minの時、
この緩衝液の線速度は、36mm/minである。即
ち、分離カラムの使用限界は、緩衝液の流速ではなく、
線速度によって規定され、その使用限界線速度は、36
mm/minと考えられる。従って、この使用限界線速
度を越えることなく、緩衝液流速を速めるという観点
で、分離カラムの内径を4.6mmから6.0mmに増
大している。
【0050】この分離カラムの内径を大きくすることに
より、緩衝液流速を速めることができ、分析時間は短縮
できる。
【0051】また、この時、カラム効率を高めるため、
イオン交換樹脂の粒径を、従来と同様に3μmとしてお
くと、粒径が小さいため、カラムの圧力損失が大きくな
る。そこで、この圧力損失を小さくするために、分離カ
ラムの全長を、従来の60mmから40mmへと短くし
ている。カラム長が短くなると、理論段数が減るため、
カラム外広がりが分離に影響するが、これは、カラム外
広がりの80%に寄与する反応コイルにおける広がりを
押さえることによって解決できるものである。
【0052】このような考え方に基づいて、内径6mm
で長さ40mmの分離カラムを用いて、緩衝液流速とカ
ラム圧力の関係について調べたところ、図5のような関
係があることが判明した。
【0053】図5は、本発明の一実施例によるアミノ酸
分析装置において、内径6mmで長さ40mmで、充填
されるイオン交換樹脂の粒径が3μmの分離カラムを用
いた場合の緩衝液流速とカラム圧力の関係を示す図であ
る。
【0054】図5において、横軸は、分離カラムを流れ
る緩衝液流速(ml/min)及びこの流速に対応する
緩衝液線速度(mm/min)を表し、縦軸は、分離カ
ラムの負荷圧力(kgf/cm)を示している。
【0055】緩衝液流速が0.2ml/min(線速度
7mm/min)の時の分離カラムの負荷圧力は、19
kgf/cmである。緩衝液流速が0.4ml/mi
n(線速度14mm/min)の時の分離カラムの負荷
圧力は、39kgf/cmである。緩衝液流速が0.
6ml/min(線速度21mm/min)の時の分離
カラムの負荷圧力は、58kgf/cmである。緩衝
液流速が0.8ml/min(線速度28mm/mi
n)の時の分離カラムの負荷圧力は、78kgf/cm
である。緩衝液流速が1.0ml/min(線速度3
5mm/min)の時の分離カラムの負荷圧力は、98
kgf/cmである。
【0056】即ち、緩衝液流速が1.0ml/min
(線速度35mm/min)までは、緩衝液流速(線速
度)と分離カラム負荷圧力との関係は直線関係にあるこ
とが理解される。
【0057】また、上述したように、使用限界線速度
は、36mm/minであることからして、緩衝液流速
が1.0ml/min(線速度35mm/min)まで
緩衝液流速を高めても、負荷圧力は、100kgf/c
以下であることから、負荷圧力の観点からは十分に
使用に耐え得ることが判明した。
【0058】ここで、問題となるのは、このようにし
て、緩衝液流速を高めて分析時間を短縮した場合の分離
率の点であるので、以下のようにして実施をした。この
例では、分析時間20分に分析時間を短縮した場合の標
準分析法について実施した。
【0059】この実施に当たり、分析装置本体として
は、L−8500形日立高速アミノ酸分析計を用いてい
る。分離カラムには、日立カスタムイオン交換樹脂#2
622−SCを用いている。この日立カスタムイオン交
換樹脂#2622−SCの粒径は、3μmである。ま
た、アンモニアフィルタカラム8としては、日立カスタ
ムイオン交換樹脂#2650Lを用いた。反応コイルと
しては内径0.25mmID×7mのフッ素樹脂製のチ
ューブを用いた。
【0060】また、この分析の条件は、表1に示すとお
りである。なお、表1には、対比する意味で、従来の標
準法で30分分析の分析条件を示してある。
【0061】
【表1】
【0062】即ち、分離カラムのカラムサイズは、上述
したように、内径6.0mmで長さが40mmとしてあ
る。即ち、従来の30分分析のものよりも内径が大き
く、全長が短くなっている。また、このようなサイズの
分離カラムにあって、分離カラムの長さL1と内径Rの
比(L1/R)は、6.6であり、L1/Rが10以下と
なっている。
【0063】また、標準法で20分分析を可能とするた
め、緩衝液流速は、0.78ml/minとしてある。
この流速は、従来の30分分析法の場合の緩衝液流速
(0.46ml/min)の(30/20)倍よりも僅
かに速いものとなっている。しかしながら、緩衝液のカ
ラム線速度の点では、本例の20分分析法においては、
27mm/minであり、これは、従来の30分分析法
の28mm/minとほぼ同程度である。カラム線速度
が殆ど変わらないにも拘らず、分離カラムの内径を大き
くしたことにより、緩衝液流速を速めることができ、分
析時間を短縮できている。
【0064】また、カラム線速度が殆ど変わらないにも
拘らず、分離カラムの内径を大きくしたことにより、分
離カラムの負荷圧力は、80kgf/cmとなり、従
来の30分分析法における分離カラム負荷圧力110k
gf/cmより低下することができる。従って、使用
限界負荷圧力を同じとするならば、本例の方が、分離カ
ラムの寿命を長寿命化できるものとなる。
【0065】緩衝液流速が0.78ml/minと速ま
ったのに応じて、ニンヒドリン試薬の流速は、0.60
ml/minに速めてある。
【0066】次は、反応コイル関係であるが、反応コイ
ル自体のサイズは、内径0.25mmで、長さ7mのも
のを使用している。これは、上述したように、内径を
0.25mm以下で、長さを10m以下にするという条
件の下で選択されている。反応コイルそのもののサイズ
は、従来の30分分析のものと同じであるが、反応コイ
ルを流れる液の総量は、即ち、緩衝液とニンヒドリン試
薬の流量を加算したものは、1.38ml/minとな
っており、1.0ml/min以上の条件を満たしてい
る。なお、従来の30分分析においては、液の総量は、
0.81ml/minである。
【0067】また、反応コイルには、緩衝液とニンヒド
リン試薬の混合液が流れるため、緩衝液及びニンヒドリ
ン試薬の流速が高まった結果、これらの混合液の流速も
高まり、反応コイルにおける混合液の線速度は、16.
5m/minから28.2m/minに速まっており、
20m/min以上の条件を満たすものなっている。
【0068】また、(r・L2/f)の値も、1.2
4×10−3(mm・m/(ml/min))とな
り、2.5×10−3以下の要件を満たしている。この
時の拡がりσは、0.047(min)(=2.8
(s))となり、0.067(min)(=4(s))
以下の要件を満たしている。
【0069】反応コイルのサイズは同じであり、混合液
の線速度が速まった結果、反応時間は、従来の30分分
析法の0.42分から0.25分に短縮している。その
結果として、感度が多少低下することになるが、この感
度低下は実用上は問題ないものであり、この標準20分
分析のクロマトグラムを用いて後述する。
【0070】以上説明したようにして、標準20分分析
が可能となるが、そのとき着目すべき点に、分離率があ
る。分析時間が速まっても分離率が低下すれば、実用的
でないが、以下に説明するように、本例においては、十
分な分離率が得られている。
【0071】次に、本例による標準20分分析に用いた
緩衝液の組成について、表2を用いて説明する。
【0072】
【表2】
【0073】表2において、PH−1は、第1緩衝液の
組成を表し、PH−2は、第2緩衝液の組成を表し、P
H−3は、第3緩衝液の組成を表し、PH−4は、第4
緩衝液の組成を表しており、RH−RGは、カラム再生
液の組成を表している。
【0074】第1緩衝液PH−1は、Na濃度が0.0
8Nであり、蒸留水約700mlに対して、クエン酸ナ
トリウム(2HO)を3.10g、塩化ナトリウム
2.83g、クエン酸(HO)を9.90g、エチル
アルコールを150.0ml、チオジグリコールを5.
0ml、BRIJ−35を4.0ml、カプリル酸0.
1mlを溶解し、さらに、蒸留水を加えることによっ
て、全量を1.0l(1000ml)としている。この
第1緩衝液PH−1のpHは、3.3(公称値)であ
る。
【0075】第2緩衝液PH−2及び第3緩衝液PH−
3は、第1緩衝液PH−1と同じ組成を有しているが、
その組成比を表2に示すように変えたものである。従っ
て、第2緩衝液PH−2のナトリウム濃度は0.2であ
り、pHは、3.2である。また、第3緩衝液PH−3
のナトリウム濃度は0.2であり、pHは、4.0であ
る。
【0076】第4緩衝液PH−4は、第1〜第3緩衝液
のエチルアルコール及びチオジグリコールに代えて、ベ
ンジルアルコールを使用しており、その組成比を表2に
示すとおりである。第4緩衝液PH−4のナトリウム濃
度は1.2であり、pHは、4.9である。
【0077】再生液RH−RGは、Na濃度が0.2で
あり、蒸留水約700mlに対して、水酸化ナトリウム
を8.00g、エチルアルコールを100.0ml、B
RIJ−35を4.0ml、カプリル酸0.1mlを溶
解し、さらに、蒸留水を加えることによって、全量を
1.0l(1000ml)としている。
【0078】次に、本例による標準20分分析の緩衝液
の切替タイミングと各緩衝液の選択を示す分析プログラ
ムについて、表3を用いて説明する。
【0079】
【表3】
【0080】表3において、左からステップ番号、各ス
テップの実行時間(分)、緩衝液の流量、分離カラムの
温度(℃)を表している。ステップ1〜2、即ち、0.
0分から2.0分までは、第1緩衝液を流す電磁弁V1
を駆動して、第1緩衝液を100%流す。この時の分離
カラムの温度は、55℃に温度制御されている。
【0081】ステップ3〜4、即ち、2.1分から4.
5分までは、第2緩衝液を流す電磁弁V2及び第3緩衝
液を流す電磁弁V3を駆動して、第2緩衝液90%:第
3緩衝液10%の流量比率で、全量が100%となるよ
うに、緩衝液を流す。電磁弁V2,V3の駆動は、パル
ス幅変調により行われるため、電磁弁V2の導通角を9
0%として、電磁弁V3の導通角を10%とし、電磁弁
V2が開くタイミングで、電磁弁V3を閉じ、また、逆
に、電磁弁V2を閉じるタイミングで、電磁弁V3を開
くことにより、流量比の制御が行える。この時の分離カ
ラムの温度も、55℃に温度制御されている。なお、分
離カラムの温度は、この後も55℃に制御される。ステ
ップ2とステップ3の間においては、第1緩衝液100
%の状態から、第2緩衝液90%で第3緩衝液10%の
状態に徐々に変化し、グラジェントされる。
【0082】ステップ5〜6、即ち、4.6分から1
0.0分までは、第3緩衝液を流す電磁弁V3を駆動し
て、第3緩衝液を100%流す。ステップ4とステップ
5の間においては、第2緩衝液90%で第3緩衝液10
%の状態から、第3緩衝液100%の状態に徐々に変化
し、グラジェントされる。
【0083】ステップ7〜8、即ち、10.1分から1
7.5分までは、第4緩衝液を流す電磁弁V4を駆動し
て、第4緩衝液を100%流す。ステップ6とステップ
7の間においては、第3緩衝液100%の状態から第4
緩衝液100%の状態に徐々に変化し、グラジェントさ
れる。
【0084】ステップ9〜10、即ち、17.6分から
21.0分までは、再生液を流す電磁弁V5を駆動し
て、再生液を100%流す。ステップ8とステップ9の
間においては、第4緩衝液100%の状態から再生液1
00%の状態に徐々に変化し、グラジェントされる。な
お、分析時間は、20分であるが、分離カラムの遅れを
考慮して、再生液は、17.6分から送液するようにし
ている。
【0085】ステップ11〜12、即ち、21.1分か
ら22.0分までは、再度、第2緩衝液を流す電磁弁V
2を駆動して、第2緩衝液を100%流す。ステップ1
0とステップ11の間においては、再生液100%の状
態から第2緩衝液100%の状態に徐々に変化し、グラ
ジェントされる。ここで、第2緩衝液は、電磁バルブの
下流に滞留する物質を洗浄するために、使用されてい
る。
【0086】ステップ13〜14、即ち、22.1分か
ら33.0分までは、再度、第1緩衝液を流す電磁弁V
1を駆動して、第1緩衝液を100%流す。ステップ1
2とステップ13の間においては、第2緩衝液100%
の状態から第1緩衝液100%の状態に徐々に変化し、
グラジェントされる。ここで、第1緩衝液は、次の測定
に備えて、流路系を第1緩衝液で満たし、カラム内を平
衡化するために使用される。
【0087】次に、図6を用いて、本実施例により標準
試料中に含まれる蛋白加水分解物アミノ酸18成分を分
析したクロマトグマムを示すとともに、図7には、同一
の標準試料について、従来の標準30分分析法を用いて
分析したときのクロマトグマムを示す。図6及び図7の
横軸は、それぞれ、時間(min)を示している。
【0088】図6から明らかなように、18成分の分析
が、20分で終了している。また、図7に示す従来の標
準30分分析法では、分析に30分を要している。即
ち、本実施例では、標準法によって20分の高速で、1
8成分の分析を可能としている。
【0089】図6及び図7を比較すると明らかなよう
に、Asp(アスパラギン酸)〜Ala(アラニン)の
間では、本実施例の方がクロマトピークの優れた分離を
示している。クロマトグラムの分離の程度を図る指標と
しては、一般に、Thr(スレオニン)−Ser(セリ
ン)の分離率や、Gly(グリシン)−Ala(アラニ
ン)の分離率が用いられている。これらの分離率に基づ
いて、図6と図7に示される分離率を計算により求めて
見ると、表4に示すようになる。
【0090】
【表4】
【0091】図7に示す従来の標準30分分析法では、
Thr(スレオニン)−Ser(セリン)の分離率は、
89%であるのに対して、本実施例では、その分離率は
99%に向上している。また、Gly(グリシン)−A
la(アラニン)の分離率は、従来の標準30分分析法
では、95%であるのに対して、本実施例では、その分
離率は100%に向上している。
【0092】即ち、図6と図7の対比から明かなよう
に、本実施例では、標準分析を20分の高速化でき、し
かも、分離率を従来の標準30分分析の場合よりも、向
上させることができる。
【0093】なお、表4における実施例2については、
後述する。
【0094】また、図6の実施例の方が、クロマトピー
クの高さは、若干低くなっている。これは、表1に示し
たように、緩衝液流速及びニンヒドリン試薬流速が増加
したことにより、反応コイルを流れる混合液の線速度が
増加し、従って、反応時間が従来の0.42分から0.
25分に短縮した影響である。しかしながら、分析した
アミノ酸成分の定量には、クロマトピークの面積法を採
用するため、ピークの高さの減少の影響は少なく、むし
ろ、クロマトピークの分離率が向上したことにより、2
つのピークを分離して面積をそれぞれに、より正確に求
められることから測定精度の低下は見られないものであ
る。
【0095】以上述べた本実施例によれば、従来は、不
可能であった標準法による20分分析が可能となった。
【0096】また、この際、分離率も従来の30分標準
法分析に比べて向上している。
【0097】また、分離カラムの圧力も従来の30分標
準法分析に比べて低いため、長寿命化が図れる。
【0098】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。この例も標準法で20分分析を可能とするもので
ある。
【0099】本例においても、図3に示した構成のアミ
ノ酸分析装置を用い、分離カラムの構造も図4に示した
ものを用いている。
【0100】分析装置本体としては、L−8500形日
立高速アミノ酸分析計を用いている。分離カラムには、
日立カスタムイオン交換樹脂#2622−SCを用いて
いる。この日立カスタムイオン交換樹脂#2622−S
Cの粒径は、3μmである。また、アンモニアフィルタ
カラム8としては、日立カスタムイオン交換樹脂#26
50Lを用いた。
【0101】また、この分析の条件は、表5に示すとお
りである。
【0102】
【表5】
【0103】即ち、分離カラムのカラムサイズは、上述
したように、内径6.0mmで長さが30mmとしてあ
る。即ち、実施例1と同じ内径であるが、長さの短いも
のを使用している。また、このようなサイズの分離カラ
ムにあって、分離カラムの長さL1と内径Rの比(L1/
R)は、5.0であり、L1/Rが10以下となってい
る。
【0104】また、標準法で20分分析を可能とするた
め、緩衝液流速は、0.59ml/minとしてある。
この流速は、実施例1に比べて、約3/4となってお
り、分離カラムの長さが短くなった分、流速を低くして
あるが、従来例の0.46ml/minより早くするこ
とにより、分析時間を短縮できている。また、緩衝液の
カラム線速度については、上述したように、使用限界線
速度は、36mm/minであることから、本実施例の
21mm/minは、この使用限界線速度以内の値であ
る。
【0105】また、実施例1に比べて、カラム線速度が
低くなった結果、分離カラムの負荷圧力は、50kgf
/cmとなり、実施例1の20分分析法に比べては、
低くできる。従って、使用限界負荷圧力を同じとするな
らば、本例の方が、分離カラムの寿命を長寿命化できる
ものとなる。
【0106】次に、反応コイル自体のサイズは、内径
0.25mmで、長さ7mのものを使用している。反応
コイルを流れる液の総量は、1.09ml/minとな
っており、1.0ml/min以上の条件を満たしてい
る。
【0107】また、反応コイルには、緩衝液とニンヒド
リン試薬の混合液が流れるため、反応コイルにおける混
合液の線速度は、22.3m/minとなっており、2
0m/min以上の条件を満たすものとなっている。
【0108】また、(r・L2/f)の値も、1.5
7×10−3(mm・m/(ml/min))とな
り、2.5×10−3以下の要件を満たしている。この
時の拡がりσは、0.054(min)(=3.2
(s))となり、0.067(min)(=4(s))
以下の要件を満たしている。
【0109】反応コイルのサイズは同じであり、混合液
の線速度が低下した結果、反応時間は、実施例1の0.
25分から0.33分に伸びている。その結果として、
感度が多少増加することになる。
【0110】以上説明したようにして、標準20分分析
が可能となるが、そのとき着目すべき点に、分離率があ
る。分析時間が速まっても分離率が低下すれば、実用的
でないが、以下に説明するように、本例においては、十
分な分離率が得られている。
【0111】次に、本例による標準20分分析に用いた
緩衝液の組成は、実施例1に用いたものと同じであり、
表2において説明したものと同じ緩衝液及び再生液を使
用している。
【0112】次に、本例による標準20分分析の緩衝液
の切替タイミングと各緩衝液の選択を示す分析プログラ
ムについては、実施例1に用いたものと同じであり、表
3において説明したものと同じ分析プログラムを使用し
ている。
【0113】以上のようにして、クロマトグラムを求
め、分離率を計算により求めて見ると、上述表4に示す
ようになる。
【0114】即ち、図7に示す従来の標準30分分析法
では、Thr(スレオニン)−Ser(セリン)の分離
率は、89%であるのに対して、本実施例では、その分
離率は91%に向上している。また、Gly(グリシ
ン)−Ala(アラニン)の分離率は、従来の標準30
分分析法では、95%であるのに対して、本実施例で
は、その分離率は99%に向上している。
【0115】即ち、本実施例では、標準分析を20分の
高速化でき、しかも、分離率を従来の標準30分分析の
場合よりも、向上させることができる。
【0116】なお、表4における比較から明らかなよう
に、実施例1の標準20分分析法では、Thr(スレオ
ニン)−Ser(セリン)の分離率は、99%まで向上
したのに対して、本実施例では、その分離率は91%で
あり、また、Gly(グリシン)−Ala(アラニン)
の分離率は、実施例1の標準20分分析法では、100
%であるのに対して、本実施例では、その分離率は99
%であり、実施例1に比べて本実施例の分離率の低下が
見られる。
【0117】これは、緩衝液流速を遅くした影響であ
り、多少の分離率の低下は見られるものの従来に比べて
高い分離率を示している。
【0118】以上述べた本実施例によれば、従来は、不
可能であった標準法による20分分析が可能となった。
【0119】また、この際、分離率も従来の30分標準
法分析に比べて向上している。
【0120】また、分離カラムの圧力も従来の30分標
準法分析に比べて低いため、長寿命化が図れる。
【0121】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。本例は、標準法で20分分析を可能とするもので
ある。
【0122】本例においても、図3に示した構成のアミ
ノ酸分析装置を用い、分離カラムの構造も図4に示した
ものを用いている。
【0123】分析装置本体としては、L−8500形日
立高速アミノ酸分析計を用いている。分離カラムには、
日立カスタムイオン交換樹脂#2622−SCを用いて
いる。この日立カスタムイオン交換樹脂#2622−S
Cの粒径は、3μmである。また、アンモニアフィルタ
カラム8としては、日立カスタムイオン交換樹脂#26
50Lを用いた。
【0124】また、この分析の条件は、表5に示すとお
りである。即ち、分離カラムのカラムサイズは、上述し
たように、内径5.0mmで長さが50mmとしてあ
る。即ち、実施例1と比較して、内径は細くし、長さを
長くしている。また、このようなサイズの分離カラムに
あって、分離カラムの長さL1と内径Rの比(L1/R)
は、10.0であり、L1/Rが10以下となってい
る。
【0125】また、標準法で20分分析を可能とするた
め、緩衝液流速は、0.68ml/minとしてある。
また、この時、緩衝液のカラム線速度は、35mm/m
inとなっており、使用限界線速度は、36mm/mi
nであることから、本実施例の35mm/minは、こ
の使用限界線速度以内の値である。即ち、この例では、
使用限界線速度の限度内となるように、緩衝液流速を設
定してある。
【0126】また、実施例1に比べて、カラム線速度が
速くなった結果、分離カラムの負荷圧力は、110kg
f/cmとなり、実施例1の20分分析法に比べて
は、高くなるが、従来例の負荷圧力と同じであり、従来
と同等の寿命を得ることができる。
【0127】次に、反応コイル自体のサイズは、内径
0.25mmで、長さ7mのものを使用している。反応
コイルを流れる液の総量は、1.23ml/minとな
っており、1.0ml/min以上の条件を満たしてい
る。
【0128】また、反応コイルには、緩衝液とニンヒド
リン試薬の混合液が流れるため、反応コイルにおける混
合液の線速度は、25.2m/minとなっており、2
0m/min以上の条件を満たすものなっている。
【0129】また、(r・L2/f)の値も、1.3
9×10−3(mm・m/(ml/min))とな
り、2.5×10−3以下の要件を満たしている。この
時の拡がりσは、0.050(min)(=3.0
(s))となり、0.067(min)(=4(s))
以下の要件を満たしている。
【0130】反応コイルのサイズは同じであり、混合液
の線速度が低下した結果、反応時間は、実施例1の0.
25分から0.29分に伸びている。その結果として、
感度が多少増加することになる。
【0131】以上説明したようにして、標準20分分析
が可能となるが、そのとき着目すべき点に、分離率があ
る。分析時間が速まっても分離率が低下すれば、実用的
でないが、以下に説明するように、本例においては、十
分な分離率が得られている。
【0132】次に、本例による標準20分分析に用いた
緩衝液の組成は、実施例1に用いたものと同じであり、
表2において説明したものと同じ緩衝液及び再生液を使
用している。
【0133】次に、本例による標準20分分析の緩衝液
の切替タイミングと各緩衝液の選択を示す分析プログラ
ムについては、実施例1に用いたものと同じであり、表
3において説明したものと同じ分析プログラムを使用し
ている。
【0134】以上のようにして、クロマトグラムを求
め、分離率を計算により求めて見ると、上述表4に示す
ようになる。
【0135】即ち、図7に示す従来の標準30分分析法
では、Thr(スレオニン)−Ser(セリン)の分離
率は、89%であるのに対して、本実施例では、その分
離率は90%に向上している。また、Gly(グリシ
ン)−Ala(アラニン)の分離率は、従来の標準30
分分析法では、95%であるのに対して、本実施例で
は、その分離率は98%に向上している。
【0136】即ち、本実施例では、標準分析を20分の
高速化でき、しかも、分離率を従来の標準30分分析の
場合よりも、向上させることができる。
【0137】なお、表4における比較から明らかなよう
に、実施例1の標準20分分析法では、Thr(スレオ
ニン)−Ser(セリン)の分離率は、99%まで向上
したのに対して、本実施例では、その分離率は90%で
あり、また、Gly(グリシン)−Ala(アラニン)
の分離率は、実施例1の標準20分分析法では、100
%であるのに対して、本実施例では、その分離率は98
%であり、実施例1に比べて本実施例の分離率の低下が
見られる。
【0138】これは、緩衝液流速を遅くした影響であ
り、多少の分離率の低下は見られるものの従来に比べて
高い分離率を示している。
【0139】以上述べた本実施例によれば、従来は、不
可能であった標準法による20分分析が可能となった。
【0140】また、この際、分離率も従来の30分標準
法分析に比べて向上している。
【0141】また、分離カラムの圧力も従来の30分標
準法分析と同等であり、同様の寿命を得ることができ
る。
【0142】次に、本発明の第4の実施例に付いて説明
する。この例は、標準法で15分分析を可能とするもの
である。
【0143】本例においても、図3に示した構成のアミ
ノ酸分析装置を用い、分離カラムの構造も図4に示した
ものを用いている。
【0144】分析装置本体としては、L−8500形日
立高速アミノ酸分析計を用いている。分離カラムには、
日立カスタムイオン交換樹脂#2622−SCを用いて
いる。この日立カスタムイオン交換樹脂#2622−S
Cの粒径は、3μmである。また、アンモニアフィルタ
カラム8としては、日立カスタムイオン交換樹脂#26
50Lを用いた。
【0145】また、この分析の条件は、表6に示すとお
りである。なお、表5には、対比する意味で、実施例1
で示した標準法で20分分析の分析条件を示してある。
【0146】
【表6】
【0147】即ち、分離カラムのカラムサイズは、上述
したように、内径6.0mmで長さが40mmとしてあ
る。即ち、実施例1と同じサイズのものである。また、
このようなサイズの分離カラムにあって、分離カラムの
長さL1と内径Rの比(L1/R)は、6.6であり、L
1/Rが10以下となっている。
【0148】また、標準法で15分分析を可能とするた
め、緩衝液流速は、0.97ml/minとしてある。
この流速は、実施例1の20分分析法の場合の緩衝液流
速(0.78ml/min)の(20/15)倍よりも
僅かに遅いものとなっている。緩衝液のカラム線速度の
点では、本例の15分分析法においては、35mm/m
inであり、これは、従来の30分分析法の28mm/
minよりも速くなっているが、分離カラムの内径も大
きくしたことにより、緩衝液流速を速めることができ、
分析時間を短縮できている。また、緩衝液のカラム線速
度については、上述したように、使用限界線速度は、3
6mm/minであることから、本実施例の35mm/
minは、この使用限界線速度以内の値である。
【0149】また、実施例1に比べて、カラム線速度が
高まった結果、分離カラムの負荷圧力は、100kgf
/cmとなり、20分分析法に比べては、高いものと
なっているが、従来の30分分析法における分離カラム
負荷圧力110kgf/cm より低下することができ
る。従って、使用限界負荷圧力を同じとするならば、本
例の方が、分離カラムの寿命を長寿命化できるものとな
る。
【0150】緩衝液流速が0.97ml/minと速ま
ったのに応じて、ニンヒドリン試薬の流速は、0.80
ml/minに速めてある。
【0151】次に、反応コイル自体のサイズは、内径
0.25mmで、長さ7mのものを使用している。反応
コイルを流れる液の総量は、1.77ml/minとな
っており、1.0ml/min以上の条件を満たしてい
る。
【0152】また、反応コイルには、緩衝液とニンヒド
リン試薬の混合液が流れるため、緩衝液及びニンヒドリ
ン試薬の流速が高まった結果、これらの混合液の流速も
高まり、反応コイルにおける混合液の線速度は、35.
1m/minとなっており、20m/min以上の条件
を満たすものなっている。
【0153】また、(r・L2/f)の値も、9.6
6×10−4(mm・m/(ml/min))とな
り、2.5×10−3以下の要件を満たしている。この
時の拡がりσは、0.042(min)(=2.5
(s))となり、0.067(min)(=4(s))
以下の要件を満たしている。
【0154】反応コイルのサイズは同じであり、混合液
の線速度が速まった結果、反応時間は、実施例1の0.
25分から0.19分に短縮している。その結果とし
て、感度が多少低下することになるが、この感度低下は
実用上は問題ないものであり、この標準15分分析のク
ロマトグラムを用いて後述する。
【0155】以上説明したようにして、標準15分分析
が可能となるが、そのとき着目すべき点に、分離率があ
る。分析時間が速まっても分離率が低下すれば、実用的
でないが、以下に説明するように、本例においては、十
分な分離率が得られている。
【0156】次に、本例による標準15分分析に用いた
緩衝液の組成は、実施例1に用いたものと同じであり、
表2において説明したものと同じ緩衝液及び再生液を使
用している。
【0157】次に、本例による標準15分分析の緩衝液
の切替タイミングと各緩衝液の選択を示す分析プログラ
ムについては、実施例1に用いたものと同じであり、表
3において説明したものと同じ分析プログラムを使用し
ている。
【0158】次に、図8を用いて、本実施例により標準
試料中に含まれる蛋白加水分解物アミノ酸18成分を分
析したクロマトグマムを示す。
【0159】図8の横軸は、時間を示しており、この時
間軸スケールは、図6に示した実施例1と同じである。
【0160】図8から明らかなように、18成分の分析
が、15分で終了している。即ち、本実施例では、標準
法によって15分の高速で、18成分の分析を可能とし
ている。
【0161】図8及び従来例の図7を比較すると明らか
なように、Asp(アスパラギン酸)〜Ala(アラニ
ン)の間では、本実施例の方がクロマトピークの優れた
分離を示している。クロマトグラムの分離の程度を図る
指標としては、一般に、Thr(スレオニン)−Ser
(セリン)の分離率や、Gly(グリシン)−Ala
(アラニン)の分離率が用いられている。これらの分離
率に基づいて、図7に示される分離率を計算により求め
て見ると、表7に示すようになる。
【0162】
【表7】
【0163】即ち、図6に示す従来の標準30分分析法
では、Thr(スレオニン)−Ser(セリン)の分離
率は、89%であるのに対して、本実施例では、その分
離率は93%に向上している。また、Gly(グリシ
ン)−Ala(アラニン)の分離率は、従来の標準30
分分析法では、95%であるのに対して、本実施例で
は、その分離率は97%に向上している。
【0164】即ち、図8と図7の対比から明かなよう
に、本実施例では、標準分析を15分の高速化でき、し
かも、分離率を従来の標準30分分析の場合よりも、向
上させることができる。
【0165】なお、表7における比較から明らかなよう
に、実施例1の標準20分分析法では、Thr(スレオ
ニン)−Ser(セリン)の分離率は、99%まで向上
したのに対して、本実施例では、その分離率は93%で
あり、また、Gly(グリシン)−Ala(アラニン)
の分離率は、実施例1の標準20分分析法では、100
%であるのに対して、本実施例では、その分離率は97
%であり、実施例1に比べて本実施例の分離率の低下が
見られる。
【0166】これは、緩衝液流速をさらに速くした影響
であり、多少の分離率の低下は見られるものの従来に比
べて高い分離率を示している。
【0167】また、図8と図6を比較してみると、図8
の実施例のクロマトピークの高さの方が、図6の実施例
のクロマトピークの高さより高くなっているが、これ
は、時間軸が20分から15分に圧縮されたためであ
り、クロマトピークの面積法を用いて定量する際には、
図6より多少定量精度が低下するが、従来の標準30分
分析法より低下することはない。
【0168】以上述べた本実施例によれば、従来は、不
可能であった標準法による15分分析が可能となった。
【0169】また、この際、分離率も従来の30分標準
法分析に比べて向上している。
【0170】また、分離カラムの圧力も従来の30分標
準法分析に比べて低いため、長寿命化が図れる。
【0171】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。本例は、生体液法に適用して、生体液法で60分
分析を可能とするものである。
【0172】本実施例においても、図3に示した構成の
アミノ酸分析装置を用い、分離カラムの構造も図4に示
したものを用いている。
【0173】分析装置本体としては、L−8500形日
立高速アミノ酸分析計を用いている。分離カラムには、
日立カスタムイオン交換樹脂#2622−SCを用いて
いる。この日立カスタムイオン交換樹脂#2622−S
Cの粒径は、3μmである。また、アンモニアフィルタ
カラム8としては、日立カスタムイオン交換樹脂#26
50Lを用いている。
【0174】また、この分析の条件は、表8に示すとお
りである。なお、表8には、対比する意味で、従来の生
体液法で110分分析の分析条件を示してある。
【0175】
【表8】
【0176】即ち、分離カラムのカラムサイズは、上述
したように、内径6.0mmで長さが40mmとしてあ
る。即ち、従来の110分分析のものよりも内径が大き
く、全長が短くなっている。また、実施例1と同じサイ
ズのものである。また、このようなサイズの分離カラム
にあって、分離カラムの長さL1と内径Rの比(L1/
R)は、6.6であり、L1/Rが10以下となってい
る。
【0177】また、生体液法で60分分析を可能とする
ため、緩衝液流速は、0.78ml/minとしてあ
る。この流速は、従来の110分分析法の場合の緩衝液
流速(0.35ml/min)の(110/60)倍よ
りも僅かに速いものとなっている。この流速は、実施例
1の標準20分法と同じである。緩衝液のカラム線速度
の点では、生体液60分分析法においては、27mm/
minであり、これは、従来の110分分析法の21m
m/minより僅かに速い速度であるが、分離カラムの
内径も大きくしたことにより、緩衝液流速を速めること
ができ、分析時間を短縮できている。また、緩衝液のカ
ラム線速度については、上述したように、使用限界線速
度は、36mm/minであることから、本実施例の2
7mm/minは、この使用限界線速度以内の値であ
る。
【0178】また、カラム線速度は増加したが、分離カ
ラムの内径も大きくしたことにより、分離カラムの負荷
圧力は、110kgf/cmとなり、従来の110分
分析法における分離カラム負荷圧力100kgf/cm
より僅かに高くなっているが、流速の増加に比べて分
離カラム負荷圧力の増加の程度は押さえられている。ま
た、この程度の圧力増加であれば、分離カラムの寿命に
対する影響もさほど大きくなくて済むものである。
【0179】緩衝液流速が0.78ml/minと速ま
ったのに応じて、ニンヒドリン試薬の流速は、0.60
ml/minに速めてある。
【0180】次は、反応コイルのサイズは、内径0.2
5mmで、長さ7mのものを使用している。反応コイル
には、緩衝液とニンヒドリン試薬の混合液が流れるた
め、緩衝液及びニンヒドリン試薬の流速が高まった結
果、これらの混合液の流速も高まり、反応コイルにおけ
る混合液の線速度は、13.3m/minから28.2
m/minに速まっており、20m/min以上の条件
を満たすものなっている。
【0181】また、(r・L2/f)の値も、1.2
4×10−3(mm・m/(ml/min))とな
り、2.5×10−3以下の要件を満たしている。この
時の拡がりσは、0.047(min)(=2.8
(s))となり、0.067(min)(=4(s))
以下の要件を満たしている。
【0182】反応コイルのサイズは同じであり、混合液
の線速度が速まった結果、反応時間は、従来の110分
分析法の0.53分から0.25分に短縮している。そ
の結果として、感度が多少低下することになるが、この
感度低下は実用上は問題ないものであり、この生体液6
0分分析のクロマトグラムを用いて後述する。
【0183】以上説明したようにして、生体液60分分
析が可能となるが、そのとき着目すべき点に、分離率が
ある。分析時間が速まっても分離率が低下すれば、実用
的でないが、以下に説明するように、本例においては、
十分な分離率が得られている。
【0184】次に、本例による生体液60分分析に用い
た緩衝液の組成について、表9を用いて説明する。
【0185】
【表9】
【0186】表9において、PF−1は、第1緩衝液の
組成を表し、PF−2は、第2緩衝液の組成を表し、P
F−3は、第3緩衝液の組成を表し、PF−4は、第4
緩衝液の組成を表しており、PF−RGは、カラム再生
液の組成を表している。
【0187】第1緩衝液PF−1は、Li濃度が0.0
9Nであり、蒸留水約700mlに対して、クエン酸リ
チウム(4HO)を5.73g、塩化リチウム1.2
4g、クエン酸(HO)を19.90g、エチルアル
コールを30.0ml、チオジグリコールを5.0m
l、BRIJ−35を4.0ml、カプリル酸0.1m
lを溶解し、さらに、蒸留水を加えることによって、全
量を1.0l(1000ml)としている。この第1緩
衝液PF−1のpHは、2.8(公称値)である。
【0188】第2緩衝液PF−2は、第1緩衝液PF−
1と同じ組成を有しているが、その組成比を表7に示す
ように変えたものである。従って、第2緩衝液PF−2
のリチウム濃度は0.225であり、pHは、3.7で
ある。
【0189】第3緩衝液PF−3は、第1緩衝液PF−
1のチオジグリコールに代えてベンジルアルコールを
3.0ml加えたものであり、その組成比は、表7に示
すようになっている。従って、第3緩衝液PF−3のリ
チウム濃度は0.721であり、pHは、3.6であ
る。
【0190】第4緩衝液PF−4は、第1緩衝液からエ
チルアルコール及びチオジグリコールを除いたものであ
り、その組成比を表7に示すとおりである。第4緩衝液
PF−4のリチウム濃度は1.00であり、pHは、
4.1である。
【0191】再生液PF−RGは、Li濃度が0.20
であり、蒸留水約700mlに対して、水酸化リチウム
を8.40g、エチルアルコールを30.0ml、BR
IJ−35を4.0ml、カプリル酸0.1mlを溶解
し、さらに、蒸留水を加えることによって、全量を1.
0l(1000ml)としている。
【0192】次に、本例による生体液60分分析の緩衝
液の切替タイミングと各緩衝液の選択を示す分析プログ
ラムについて、表10を用いて説明する。
【0193】
【表10】
【0194】表10において、左からステップ番号、各
ステップの実行時間(分)、緩衝液の流量、分離カラム
の温度(℃)を表している。
【0195】ステップ1〜3、即ち、0.0分から1
0.0分までは、第1緩衝液を流す電磁弁V1を駆動し
て、第1緩衝液を100%流す。この時の分離カラムの
温度は、ステップ1の0.0分では、38℃に温度制御
されているが、ステップ2の2.0分では、31℃に温
度を下げて温度制御する。
【0196】ステップ4、即ち、10.1分では、第1
緩衝液を流す電磁弁V1及び第2緩衝液を流す電磁弁V
2を駆動して、第1緩衝液80%:第2緩衝液20%の
流量比率で、全量が100%となるように、緩衝液を流
す。電磁弁V1,V2の駆動は、パルス幅変調により行
われるため、電磁弁V1の導通角を80%として、電磁
弁V2の導通角を20%とし、電磁弁V1が開くタイミ
ングで、電磁弁V2を閉じ、また、逆に、電磁弁V1を
閉じるタイミングで、電磁弁V2を開くことにより、流
量比の制御を行える。この時の分離カラムの温度も、3
1℃に温度制御されている。ステップ3とステップ4の
間においては、第1緩衝液100%の状態から、第1緩
衝液80%で第2緩衝液20%の状態に徐々に変化し、
グラジェントされる。
【0197】ステップ4からステップ6まで、即ち、1
0.1分から16.8分までは、第1緩衝液と第2緩衝
液の流量比を徐々に変えるグラジェントを行う。ステッ
プ4、即ち、10.1分では、第1緩衝液を流す電磁弁
V1及び第2緩衝液を流す電磁弁V2を駆動して、第1
緩衝液80%:第2緩衝液20%の流量比率で、全量が
100%となるように、緩衝液を流すのに対して、ステ
ップ6の16.8分では、第1緩衝液70%:第2緩衝
液30%の流量比率で、全量が100%となるように、
緩衝液を流す。ステップ4からステップ6まで、即ち、
10.1分から16.8分までは、第1緩衝液と第2緩
衝液の流量比を徐々に変えるグラジェントを行う。
【0198】また、その途中のステップ5、即ち、1
1.0分には、温度を58℃に上昇する温度制御を行
う。
【0199】ステップ7〜9、即ち、16.9分から2
2.0分までは、第1緩衝液を流す電磁弁V1及び第2
緩衝液を流す電磁弁V2を駆動して、第1緩衝液10
%:第2緩衝液90%の流量比率で、全量が100%と
なるように、緩衝液を流す。ステップ6とステップ7の
間においては、第1緩衝液70%で第2緩衝液30%の
状態から、第1緩衝液10%で第2緩衝液90%の状態
に徐々に変化し、グラジェントされる。また、途中のス
テップ8、即ち、17.5分では、温度40℃にする温
度制御を行う。
【0200】ステップ10〜12、即ち、22.1分か
ら25.0分までは、第2緩衝液を流す電磁弁V2を駆
動して、第2緩衝液を100%流す。ステップ9とステ
ップ10の間においては、第1緩衝液10%で第2緩衝
液90%の状態から、第2緩衝液100%の状態に徐々
に変化し、グラジェントされる。また、途中のステップ
11、即ち、23.0分では、温度70℃にする温度制
御を行う。
【0201】ステップ13〜15、即ち、25.1分か
ら35.5分までは、第3緩衝液を流す電磁弁V3を駆
動して、第3緩衝液を100%流す。ステップ12とス
テップ13の間においては、第2緩衝液100%の状態
から、第3緩衝液100%の状態に徐々に変化し、グラ
ジェントされる。また、途中のステップ14、即ち、3
4.5分では、温度45℃にする温度制御を行う。
【0202】ステップ16〜17、即ち、35.6分か
ら38.5分までは、第1緩衝液を流す電磁弁V1及び
第4緩衝液を流す電磁弁V4を駆動して、第1緩衝液6
0%:第4緩衝液40%の流量比率で、全量が100%
となるように、緩衝液を流す。ステップ15とステップ
16の間においては、第3緩衝液100%の状態から、
第1緩衝液60%で第4緩衝液40%の状態に徐々に変
化し、グラジェントされる。
【0203】ステップ18〜19、即ち、38.6分か
ら44.0分までは、第4緩衝液を流す電磁弁V4を駆
動して、第4緩衝液を100%流す。ステップ17とス
テップ18の間においては、第1緩衝液60%で第4緩
衝液40%の状態から、第4緩衝液100%の状態に徐
々に変化し、グラジェントされる。
【0204】ステップ20〜22、即ち、44.1分か
ら52.0分までは、第2緩衝液を流す電磁弁V2及び
第4緩衝液を流す電磁弁V4を駆動して、第2緩衝液2
0%:第4緩衝液80%の流量比率で、全量が100%
となるように、緩衝液を流す。ステップ19とステップ
20の間においては、第4緩衝液100%の状態から、
第2緩衝液20%で第4緩衝液80%の状態に徐々に変
化し、グラジェントされる。また、途中のステップ2
1、即ち、48.0分では、温度70℃にする温度制御
を行う。
【0205】ステップ23〜24、即ち、52.1分か
ら57.5分までは、第4緩衝液を流す電磁弁V4を駆
動して、第4緩衝液を100%流す。ステップ22とス
テップ23の間においては、第2緩衝液20%で第4緩
衝液80%の状態から、第4緩衝液100%の状態に徐
々に変化し、グラジェントされる。
【0206】ステップ25〜26、即ち、57.6分か
ら63.0分までは、再生液を流す電磁弁V5を駆動し
て、カラム再生液を100%流す。ステップ24とステ
ップ25の間においては、第4緩衝液100%の状態か
ら、再生液100%の状態に徐々に変化し、グラジェン
トされる。カラム再生液を分離カラム内に流すことによ
り、分離カラムを洗浄し、カラム再生が行われる。
【0207】ステップ27〜28、即ち、63.1分か
ら80.0分までは、第1緩衝液を流す電磁弁V1を駆
動して、第1緩衝液を100%流す。ステップ26とス
テップ27の間においては、カラム再生液100%の状
態から、第1緩衝液100%の状態に徐々に変化し、グ
ラジェントされる。また、ステップ27、即ち、63.
1分では、温度38℃にする温度制御を行う。第1緩衝
液を流すことによって、流路系を第1緩衝液で満たし、
分離カラムを平衡化し、また、温度も初期温度である3
8℃にすることによって、次の分析に備えられる。
【0208】次に、図9を用いて、本実施例により標準
試料中に含まれる生体液アミノ酸類縁物質のアミノ酸を
分析したクロマトグマムを示すとともに、図10には、
同一の標準試料について、従来の生体液110分分析法
を用いて分析したときのクロマトグマムを示す。図9及
び図10の横軸は、それぞれ、時間を示している。
【0209】図9から明らかなように、全成分の分析
が、60分で終了している。また、図10に示す従来の
生体液110分分析法では、分析に110分を要してい
る。即ち、本実施例では、生体液分析法によって60
分、即ち、従来の約半分の時間という高速で、分析を可
能としている。図9及び図10を比較すると明らかなよ
うに、Asp(アスパラギン酸)〜Ala(アラニン)
の間では、本実施例の方がクロマトピークの優れた分離
を示している。クロマトグラムの分離の程度を図る指標
としては、一般に、Thr(スレオニン)−Ser(セ
リン)の分離率や、Gly(グリシン)−Ala(アラ
ニン)の分離率が用いられている。これらの分離率に基
づいて、図9と図10に示される分離率を計算により求
めて見ると、表11に示すようになる。
【0210】
【表11】
【0211】図10に示す従来の生体液110分分析法
では、Thr(スレオニン)−Ser(セリン)の分離
率は、96%であるのに対して、本実施例では、その分
離率は98%に向上している。また、Gly(グリシ
ン)−Ala(アラニン)の分離率は、従来の生体液1
10分分析法では、98%であるのに対して、本実施例
では、その分離率は99%に向上している。
【0212】即ち、図9と図10の対比から明かなよう
に、本実施例では、生体液分析を60分の高速化でき、
しかも、分離率を従来の生体液110分分析の場合より
も、向上させることができる。
【0213】また、図9の実施例の方が、クロマトピー
クの高さは、若干高くなっている。これは、横軸の時間
軸が圧縮されたためであり、分析したアミノ酸成分の定
量には、クロマトピークの面積法を採用するため、クロ
マトピークの分離率が向上したことにより、2つのピー
クを分離して面積をそれぞれに、より正確に求められる
ことから測定精度の低下は見られないものである。
【0214】以上述べた本実施例によれば、従来は、不
可能であった生体液法による60分分析が可能となっ
た。
【0215】また、この際、分離率も従来の110分生
体液法分析に比べて向上している。
【0216】以上の例に基づいて、本発明について整理
してみると、以下のようになる。
【0217】即ち、分離カラムの使用限界は、緩衝液流
速ではなく、カラム線速度によるものと考えられ、分析
時間を短縮するために、このカラム線速度の限界を越え
ることなく、緩衝液流速を高める方法として、分離カラ
ム内径を大きくするものとした。ちなみに、カラム内径
が4.6mmの分離カラムを流れる緩衝液流速が0.6
ml/minの時の、カラム線速度は、36mm/mi
nである。
【0218】そこで、上述した各例に示したように、分
離カラムの内径を大きくすることにより、緩衝液流速を
速めることができ、分析時間は、標準法20分、標準法
15分、生体液法60分というように、短縮でき、高速
分析が可能となった。
【0219】また、この時、カラム効率を高めるため、
イオン交換樹脂の粒径を、従来と同様に3μmとしてお
くと、粒径が小さいため、カラムの圧力損失が大きくな
る。そこで、この圧力損失を小さくするために、分離カ
ラムの全長を短くしている。
【0220】即ち、分離カラムの内径rは大きく、全長
L1は短くするものである。ここで、(長さL1/内径
r)の観点で捉えるならば、この値L1/rが、10以
下が好ましい。
【0221】また、イオン交換樹脂の粒径は、カラム効
率を良くする(理論段数を大きくする)ために、小さい
方がよい。そこで、4μm以下とする。また、4μm以
下の微細粒子を用いることにより、上述した分離カラム
の使用限界が緩衝液線速度によって規定されるという現
象が発生する。
【0222】また、分離カラムの内径について見ると、
従来の標準30分分析を25分分析にして実用化しよう
とすると、内径を(30/25)倍すればよく、4.
6mm×(30/25)は5mmとなるので、内径
は、5mm以上とすることが好ましい。
【0223】また、15分分析を可能とするには、同様
にして、理論的には、内径を6.5mmとすればよい
が、実験的には、内径6mmで15分分析が可能とな
る。さらに、内径を大きくして、内径を7mm以上とす
ると、分析時間は早くすることができるが、感度の低下
をもたらすため、内径は、高速分析の観点からは、5m
m以上で、感度の点からは、7mm以下が実用的範囲で
ある。即ち、実用的分離カラムの内径は、5mm乃至7
mmの範囲が実用的である。
【0224】分離カラムの全長を短くし、理論段数が低
下すると、カラム外の拡がりが、分離に与える悪影響が
大きくなる。カラム外の拡がりへの寄与を考えると、反
応コイルは、カラム外の拡がりへ約80%寄与する流路
部品であることが、実験により確かめられている。
【0225】ここで、反応コイル内の試料ゾーンの拡が
りσを、時間を単位とする広がりσ とした時、この広
がりσを4s以下にすれば、分離上無視できるものと
考えられる。この時間単位を分(min)とすると、
0.067min以下とすればよい。
【0226】時間を単位とする拡がりσは、反応コイ
ルの内径r,反応コイルの長さL2及びカラム流速の関
数となる。従って、拡がりσを、0.067min以
下とするための、(r・L2)/fの条件について求
めてみると、拡散定数Dmは、1.20×10−9(m
/s)であることが実験的に求められているので、
(r・L2)/fが、1.5×10−7 (m
s)以下であるとの条件を満たせばよい。これを、液体
クロマトグラフで一般に使用する単位で表すと、(r
・L2)/fが、2.5×10−3(mm・m/(m
l/min))以下となればよい。
【0227】また、時間を単位とする拡がりσは、流
量fが増えるほど、小さくなる。つまり、所定のr,L
2を与えられた場合、流量fを大きくすることによっ
て、カラム外の拡がりσの影響を小さくすることがで
きる。
【0228】一般に使用されている反応コイルの内径r
は、0.25mmの上のサイズは、0.33mmであ
る。時間を単位とする拡がりσに対しては、内径rの
4乗で影響するので、内径rは、小さい方が好ましく、
ここで、内径rを0.25mm以下のものとする。
【0229】反応コイルの長さL2は、長い方が、反応
時間が長くとれるので、感度向上の点で好ましいが、反
応コイルの長さL2を長くすると、拡がりσが大きく
なるので、両者の兼ね合いの点から、長さL2を10m
以下とする。
【0230】以上のようにして、反応コイルの内径rを
0.25mm以下、長さを10m以下として、を満たす
カラムを流れる液の流量f(ml/min)を求める
と、2.5×10−3 (ml/min)以上の条件を
満たすように、反応コイルを流れる液の流量fとすれば
よいことが分かる。
【0231】ここで、上述の条件における反応コイルを
流れる液の線速度を求めてみると、反応コイルの内径r
が0.25mmで、カラムを流れる液の流量fが2.5
×10−3(ml/min)の時、線速度は、20(m
/min)であればよいことが分かる。
【0232】
【発明の効果】本発明によれば、アミノ酸分析装置にお
いて、分析をより高速で、しかも、高分離なものとする
ことができる。
【0233】また、本発明によれば、アミノ酸分析装置
において、カラム外拡がりの影響を勘案して、分離の損
なわれることなく、高分離な分析が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要点を説明するための図である。
【図2】クロマトグラムの拡がりを説明する図である。
【図3】本発明の一実施例によるアミノ酸分析装置の構
成図である。
【図4】本発明の一実施例によるアミノ酸分析装置に用
いたイオン交換樹脂を充填した分離カラムの断面図であ
る。
【図5】本発明の一実施例によるアミノ酸分析装置にお
ける分離カラムを流れる緩衝液流速とカラム圧力の関係
を示す図である。
【図6】本発明の一実施例によるアミノ酸分析装置を用
いて標準法20分分析を行った時のクロマトグラムであ
る。
【図7】従来の標準法30分分析によるクロマトグラム
である。
【図8】本発明の一実施例によるアミノ酸分析装置を用
いて標準法15分分析を行った時のクロマトグラムであ
る。
【図9】本発明の一実施例によるアミノ酸分析装置を用
いて生体液法60分分析を行った時のクロマトグラムで
ある。
【図10】従来の生体液法110分分析によるクロマト
グラムである。
【符号の説明】
1…第1緩衝液 2…第2緩衝液 3…第3緩衝液 4…第4緩衝液 5…再生液 6A,6B,6C,6D,6E…電磁弁 7…緩衝液ポンプ 8…アンモニアフィルタカラム 9…オートサンプラー 10…分離カラム 11…ニンヒドリン試薬 12…ニンヒドリンポンプ 13…ミキサ 14…反応コイル 15…光度計 16…データ処理装置 21…カラム筒 22…イオン交換樹脂 23…フィルタ 24…シール 25…カラムキャップ 26…接続孔 27…フィルタスペース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 30/60 G01N 30/60 A 30/74 30/74 E 30/84 30/84 A // G01N 21/78 21/78 Z 30/50 30/50 30/54 30/54 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 30/88 G01N 30/26 G01N 30/32 G01N 30/34 G01N 30/48 G01N 30/60 G01N 30/74 G01N 30/84 G01N 21/78 G01N 30/50 G01N 30/54

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分離カラムと、 この分離カラムに複数の緩衝液を送液する送液手段と、 この送液手段と上記分離カラムの間の流路に設けられ、
    分析試料を流路に導入するサンプラーと、 上記分離カラムにより分離した分析試料をニンヒドリン
    試薬と混合するミキサと、 このミキサによって混合された溶液を反応させる反応コ
    イルとを有するアミノ酸分析装置において、 上記分離カラムは、その長さL1とその内径Rとの比
    (L1/R)が10以下であり、且つ内径Rは5mm〜
    7mmであり、 この分離カラムに充填するイオン交換樹脂の粒径が4μ
    m以下であることを特徴とするアミノ酸分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアミノ酸分析装置におい
    て、 上記緩衝液の流速は、1.0ml/min以下であるこ
    とを特徴とするアミノ酸分析装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のアミノ酸分析装置におい
    て、 上記反応コイルの内径rが、0.25mm以下であり、
    この反応コイルを流れる液体の流速が、1.0ml/m
    in以上であることを特徴とするアミノ酸分析装置。
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