JP3463302B2 - 圧縮機の冷却装置 - Google Patents

圧縮機の冷却装置

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JP3463302B2 JP24956892A JP24956892A JP3463302B2 JP 3463302 B2 JP3463302 B2 JP 3463302B2 JP 24956892 A JP24956892 A JP 24956892A JP 24956892 A JP24956892 A JP 24956892A JP 3463302 B2 JP3463302 B2 JP 3463302B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷蔵庫またはエアコン
等の冷凍空調機器用の圧縮機に用いるに好適な冷却装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫やエアコン等の冷凍空調機器用の
圧縮機は、一般に、両端に角部の丸められた端面を有す
る短い円筒状の圧力容器(冷蔵庫の場合は、主として円
筒の軸が床面に水平な横置き、エアコンでは軸が垂直な
縦置きに配置されている。)に圧縮機構部とモータ部が
内蔵された構成になっており、吸入配管から導入した冷
媒ガスを圧縮して吐出配管から排出するようになってい
る。冷媒ガスが圧縮機構部だけでなく圧力容器内部を流
れるため容器は低圧ないし高圧に密閉され、容器下部に
は潤滑油が封入されている。現状のエアコンでは、暖房
運転の起動時の温度上昇を重視してむしろ圧縮機の保温
・蓄熱を行っているが、圧縮機の大容量化・高性能化等
が進むにつれて、圧縮機の表面等からの放熱促進や強制
冷却を図ることが重要となる。それは冷房運転や起動時
以外の暖房運転を効率化するにはやはり圧縮機の冷却が
必要で、保温・蓄熱と冷却を両立する構成・構造を採用
すべきであるという理由からである。
【0003】圧縮機への電気入力のうち、約50〜70
%は圧縮仕事として冷媒ガスの内部エネルギー増加に有
効に使われるが、残る分はモータ損失(電気入力がモー
タで回転動力に変換される際の損失)や機械損失(圧縮
機構や軸受の摩擦等による損失)及び図示損失(ガスの
流動・圧縮に伴う損失)となって利用できない。これら
の損失のうち前二者は最終的に熱に変換されて圧縮機全
体を加熱し、一部は冷媒ガスの加熱(図示損失の原因の
ひとつになる)に回るものの、大部分は圧縮機の表面等
から周囲空気への放熱の形で失われる。圧縮機全体の温
度はこの放熱部分の熱平衡から決まってくる。図示損失
は圧縮機の加熱に直結するものではなく、吸入過熱損失
や吸入・吐出損失及び無効圧縮損失等に分類される。圧
縮機の大容量化(圧縮機体積に比例した高出力化)や高
性能化(同一体積のまま高出力化)を進めると、出力に
比例して損失即ち放熱量が増加するのに比べて圧縮機の
表面等の放熱面積は同様には増えない(大容量化では出
力即ち放熱量の増加率に対し放熱面積はその2/3乗の
増加にとどまり、高性能化では出力即ち放熱量は増加す
るが放熱面積は変わらない)ため、圧縮機全体の温度は
高くなる傾向を示す。同様な傾向は、圧縮機の体積・容
量をあまり変えずに従来より高圧な代替冷媒を採用する
場合にも現れてくる。このような圧縮機の温度上昇は、
銅損・鉄損等のモータ損失の増加や吸入過熱損失(圧力
容器内での吸入ガスの過熱による損失)が急増する形で
の図示損失の増加等だけでなく、潤滑油・モータコイル
の絶縁被覆の劣化や軸受の寿命短縮という信頼性の問題
も引き起こし、圧縮機の大容量化・高性能化等を達成す
る上で大きな障害要因となっている。その対策のひとつ
として、放熱量の減少につながるモータ損失と機械損失
の低減が、モータの電磁気的特性や圧縮機構・軸受の摺
動特性・強度の改善等により徐々に進められている。し
かし、これらによる放熱量の減少は小さく、ある程度以
上の大容量化・高性能化等に伴う放熱量の増加分をまか
なうには全く不十分である。そこで、温度上昇によるモ
ータ・図示損失の増加や信頼性の問題への根本的な対策
として、圧縮機の表面等からの放熱促進や強制冷却を図
ることが重要となってくる。
【0004】大容量化・高性能化等の初期段階で放熱量
の増加がそれ程大きくない場合には、自然対流の効率化
という放熱促進で得られる程度の冷却性能で十分であ
り、そのために余分な電力消費が必要となることもな
い。そのような装置として、三菱電機技報,65巻,5
号(1991年)第65頁から第69頁、及び特開平3
−96694号公報に示されたような、横置きの圧縮機
の円筒状の側面に円環状のフィンを設置または形成し
て、主に表面積の増加で自然対流による放熱量を増大さ
せるものがある。この場合、効果を得るには、自然対流
で表面付近に発生する低速な空気流をあまり阻害しない
ようにフィンのピッチ・高さ・形状等を適正にする必要
がある。ここで、発明者らが冷却性能試験を行っている
冷蔵庫用圧縮機を具体的な例にとって、このような装置
・方法による圧縮機の冷却性能を、実測データや理論計
算により未対策の場合と比較してみる(後述の各強制冷
却装置・方法についても同じ圧縮機による比較を行
う)。対象とする圧縮機は内容積400Lクラスの家庭
用冷凍冷蔵庫用のもの(外形:φ106mm×L185
mm)で、冷却性能試験ではモータ部の通電加熱(圧縮
機は停止)により全放熱量をほぼ同一にしながら、数種
の放熱・冷却方法について圧縮機温度を測定している。
検討に必要な放熱・冷却状態に関する評価式は次のよう
になる。圧縮機から周囲空気への全放熱量Qは、(対
流)熱伝達率h、表面積A、表面温度Ts、空気温度T
a、周囲壁温度Tw、放射率・形態係数等を含めた放射
に関する係数Bにより、
【0005】
【数1】
【0006】と表される。さらにフィンが設置されてい
る場合の表面積Aは、フィンのない平滑面の面積Ab、
フィン面積Af、及びフィン効率φfにより、
【0007】
【数2】
【0008】と表せる。数1の右辺第1項は対流による
放熱量で、第2項は放射による放熱量を示している。全
放熱量に対する比率は対流の方が放射より大きく、放熱
促進や強制冷却の効果は対流による放熱量に対し顕著に
現れるものである。上記のような冷蔵庫用圧縮機につい
て、数1中の表面積Aと係数Bは次のようになる。
【0009】
【数3】
【0010】放熱促進を特に行わずに平滑な表面から放
熱する構造の場合には、冷却試験データが次のように得
られている。試験条件を、全放熱量Q=65W(上記の
圧縮機の稼働時の平均的な発熱量に相当)、空気温度T
a=30℃に保持した場合、周囲壁温度Tw=40℃
(冷蔵庫の機械室を模擬した周囲壁の代表温度、他の放
熱・冷却方法では壁構造等が異なるが同一値を仮定す
る)、表面温度Ts=89℃となった。数1の右辺第2
項に温度データと数3の値を代入すれば、放射による放
熱量は28Wとなり、従って対流による放熱量は37W
となる。これと温度データ等を数1の右辺第1項に代入
すれば、熱伝達率はh=8W/m2Kとなり、自然対流
として妥当な値である。
【0011】一方、前述のようなフィンを設置又は形成
して放熱促進を行った場合の冷却性能を、条件を上記の
試験と同一にして計算により類推してみる。フィンを高
さ4mm×厚さ2mmの円環状で圧縮機の円筒状側面に
適当なピッチ(10mm程度)で13個設置されている
と仮定すると、数2に形状データを代入し、かつ妥当な
フィン効率φf(0.9とする)を仮定すれば、表面積
Aは平滑面の場合の1.4倍となる。放射による放熱に
関しては、表面積は増加するが放射による放熱特性即ち
係数Bと表面積Aの積の値は変わらないとして評価し、
また熱伝達率hはフィン高さに比べピッチが大きいため
平滑面の値と同一として評価する。全放熱量Q・空気温
度Taの基本的な条件と熱伝達率h、周囲壁温度Twを
上記の例と同一とし、他の値と共に数1に代入して繰り
返し計算すれば、対流による放熱量は43W(放射によ
る放熱量は22W)、表面温度Ts=80℃となる。フ
ィン設置の放熱促進による冷却性能向上の効果として、
平滑面の場合より9゜だけ圧縮機温度が低下するが、こ
の程度では損失増加や信頼性の問題を抑えながら圧縮機
の大容量化・高性能化等を大幅に進めるにはやはり不十
分である。また、この構造のままフィンの枚数増加や高
さ拡大を行ったとしても、既に述べたように、表面積の
増加とは逆に空気流の阻害により熱伝達率が低下するた
め、冷却性能を上記の例よりそれ程は高められないと考
えられる。
【0012】ある程度以上の大容量化・高性能化等を図
り放熱量の増加が大きくなる場合には、送風のため多少
の余分な電力消費が必要になるとしても、強制対流によ
る冷却を積極的に行って圧縮機の温度上昇を抑えなくて
はならない。そのような対策として、圧縮機表面に送風
して強制的な冷却を行うという装置が、特開昭64−1
9281号公報や特開平2−136669号公報に示さ
れている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭64−19
281号公報や特開平2−136669号公報に示され
ているものは、別置した送風機から圧縮機全体へ直接に
送風するという単純な構成だが、自然対流に比べ圧縮機
表面の空気流の速度を容易に大きくできるため、冷却性
能を高くすることができる。この場合につき、冷却性能
を計算により類推してみる。送風機は、後述の本発明の
圧縮機の冷却装置についての冷却試験に用いた「定格入
力100V・12W,最大風量2.0m3/分,最大静
圧5.6mmAq,吐出部の外径115mm,内径60
mm」(対象の圧縮機に対する送風機能力は実機冷蔵庫
に比べかなり大きめとなっている)であると仮定し、そ
れが圧縮機の一方の端面からある程度離した位置に固定
され圧縮機の長手方向に送風する状況を考える。送風機
からの空気流の吐出速度は、静圧上昇がなく最大風量と
なることから3.2m/sと求められ、この流速で圧縮
機に到達すると考える。圧縮機の表面での平均熱伝達率
を、次のような球の乱流対流熱伝達に対する数4で評価
すると、
【0014】
【数4】
【0015】熱伝達率h=21W/m2Kとなる。全放
熱量Q・空気温度Taの基本的な条件と周囲壁温度Tw
を既に述べた例と同一とし、同様に数1を繰り返し計算
すれば、対流による放熱量は54W(放射による放熱量
は11W)、表面温度Ts=62℃となる。この場合に
は送風のための余分な電力消費が必要なこともあり、そ
れが不要な自然対流による放熱に比べ27°(平滑面)
ないし18°(フィン付き面)とかなり圧縮機温度を低
下させることができ、冷却性能は高くなっている。しか
し、この例では圧縮機表面が平滑面のままで、かつ送風
機からそのまま送風するという単純な構成であり、表面
形状や送風方式を適正化すれば、送風の電力消費は同一
でもさらに冷却性能を増やせる余地があると考えられ
る。従って、このような装置では、損失増加や信頼性の
問題を抑えながら圧縮機の大容量化・高性能化等を達成
するために、強制冷却として十分な冷却性能が得られて
いるとはまだいえない問題があった。
【0016】以上のように、フィン設置により自然対流
で放熱促進することや単純な送風方式により強制冷却す
ること等の、従来の冷凍空調機器用の圧縮機に対する放
熱・冷却の装置では、冷却性能を十分に高くできないと
いう問題点があった。
【0017】本発明の目的は、冷凍装置、冷蔵庫や空調
機用の圧縮機の冷却性能を高めた圧縮機の冷却装置を提
供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の、圧縮機に空気流を供給する送風機を備え
た圧縮機の冷却装置において、前記圧縮機の表面と間隔
を開けて前記圧縮機の周囲を囲む円弧面または円筒面を
有し、その内側に前記送風機からの空気流が流れるダク
トを備え、このダクトは、前記圧縮機の表面に対向する
位置に前記空気流よりも速い吹き出し速度で空気流を前
記圧縮機の表面に対して垂直に吹き出す複数の噴出孔を
有し、前記圧縮機の上面を開放した形状を有するもので
ある。
【0019】また、圧縮機を備えた機械室を有する冷蔵
庫において、前記機械室には、前記圧縮機に空気流を供
給する送風機と、前記圧縮機の表面と間隔を開けて前記
圧縮機の周囲を囲む円弧面または円筒面を有し、その内
側に前記送風機からの空気流が流れるダクトとを備え、
このダクトは、前記圧縮機の表面に対向する位置に前記
空気流よりも速い吹き出し速度で空気流を前記圧縮機の
表面に対して垂直に吹き出す複数の噴出孔を備え、前記
圧縮機の上面を開放した形状を有するものである。
【0020】また、圧縮機を備えた機械室を有する冷凍
空調機において、前記機械室には、前記圧縮機に空気流
を供給する送風機と、前記圧縮機の表面と間隔を開けて
前記圧縮機の周囲を囲む円弧面または円筒面を有し、そ
の内側に前記送風機からの空気流が流れるダクトとを備
え、このダクトは、前記圧縮機の表面に対向する位置に
前記空気流よりも速い吹き出し速度で空気流を前記圧縮
機の表面に対して垂直に吹き出す複数の噴出孔を備え、
前記圧縮機の上面を開放した形状を有するものである。
【0021】
【作用】圧縮機の表面の周囲を流れる空気の流れが速く
なり、さらには噴流として圧縮機表面に衝突するので圧
縮機の冷却性能が向上する。
【0022】
【実施例】以下に本発明の具体的な実施例を図面を用い
て説明する。
【0023】図1は、本発明の参考例の圧縮機の冷却装
置を備えた冷蔵庫の機械室の部分破断正面図であり、フ
ィン設置の送風方式を用いたものである。図1は冷蔵庫
の機械室1を背後から見たもので、この参考例では送風
機3は圧縮機2に対してその一方の端面より離れた位置
から矢印5で示されるように、長手方向に送風し、圧縮
機2の表面には放射状のフィン4がその送風方向に沿っ
て形成されている。
【0024】本発明の第1の構成にかかる参考例による
圧縮機の冷却装置は、比較的密なピッチあるいは高いフ
ィンを表面に設置または形成した上で送風して、強制的
に冷却するものである。この方式では、強制的に送風す
るために空気流の速度が大きくでき(自然対流による放
熱の場合の0.1〜0.5m/s程度に比べて数倍ない
し10倍となる)フィンによる空気流の阻害が現れにく
いことから、フィンを密にあるいは高くして、全体の表
面積を大幅に増加させたり(例えば、既に述べた放熱促
進の例を上回る1.5倍程度やそれ以上が可能)、発熱
の多いモータ部や過熱損失が発生する吸入配管の周辺部
等の圧縮機の要冷却部分の表面積を局所的に増加させる
(例えば、表面積を局所的に2倍以上にすることが可
能)ことで、圧縮機の冷却性能を平滑面のままに比べて
平均的あるいは局所的に大幅に高めることができる。こ
の場合に該当する冷却性能を、以下に計算により推定す
る。フィンとして前述の自然対流で放熱促進を行った例
に比べ厚さ・ピッチ・個数は同一で高さは2倍にしたも
のを形成し、冷却・送風条件等については前述の単純な
送風方式による強制冷却の例と同一と仮定する。フィン
の効果としては、連続した円環状で流れをあまり乱さな
いため、表面積増加が主で乱れによる熱伝達増大(全体
の流れ状態が層流で増大されることは一般的だが、後述
の第3の構成の説明で示すように乱流でも大きな乱れで
は増大される)は小さいと考えられる(もちろん、流れ
を乱して熱伝達を増大させる形式のフィンも適用可能で
ある)。そのようにすると、表面積Aはフィン設置によ
り平滑面の1.8倍になり(既出の例と同様に「係数B
と表面積Aの積は平滑面の値のまま」とする放射による
放熱特性の仮定を採用する)、熱伝達率はh=21W/
2Kとなる。これらの値と全ての例に対し共通な全放
熱量Q・空気温度Ta・周囲壁温度Twの各値等とを代
入して、同様に数1を繰り返し計算すれば、対流による
放熱量は60W(放射による放熱量は5W)、表面温度
Ts=50℃となる。前述した従来の単純な送風方式に
よる強制冷却と比べ、送風のための電力消費は同一のま
ま、さらに圧縮機温度を12°低下できることになる。
この方式ではフィン設置という簡便な対策ながら大きな
冷却性能の向上が得られており、また前述のように送風
方式のため空気流の速度が大きいことからフィン増設に
よりさらに冷却性能を平均的あるいは局所的に高められ
る可能性があり、強制冷却として十分な冷却性能が達成
できるといえる。
【0028】図2は、本発明の参考例の圧縮機の冷却装
置を備えた冷蔵庫の機械室の部分破断側面図であり、図
3は、図2をA方向から見た圧縮機の外観図である。一
方、図2は冷蔵庫の機械室1を側面から見たもので、こ
の参考例では送風機3は圧縮機2の一側面に直交するよ
うに送風し、圧縮機1の表面には送風方向に沿うように
円環状のフィン4が形成されている。双方の場合とも、
送風機3で発生される空気流5がそれ程阻害されずに圧
縮機2・フィン4の表面を流れるので、フィン設置によ
る表面積増加の効果が有効に現れ、既に述べた第1の構
成での作用によって強制対流として十分な冷却性能が得
られる。フィン4には連続した直線フィンの他にピンフ
ィンや流れ方向に短い直線フィン等も適用可能で、これ
らでは表面積増加と乱れによる熱伝達増大の両方の効果
が得られるため、さらに冷却性能を高められる可能性が
ある。
【0029】図4は、本発明の第1の実施例の圧縮機の
冷却装置を備えた冷蔵庫の機械室の部分破断正面図であ
り、図5は、空気流の下流側から見た部分破断側面図で
あり、衝突噴流方式の例である。
【0030】この実施例の圧縮機の冷却装置は、縮流ダ
クト6を圧縮機2の周囲に設け、この縮流ダクト6に設
けた噴出孔7から空気流を圧縮機2の表面に複数の噴流
として衝突するように送風するものである。この場合、
複数の噴流となるように送風機3の吹出し空気流を噴出
孔7で絞って導入するために空気流の速度が大きい(吹
出し速度の2〜3倍が可能)ことや、衝突する流れのた
め表面に形成される境界層の厚さが薄くなることから、
熱伝達率即ち冷却性能を単純な送風方式より改善でき
る。この方式で噴出孔7の配列ピッチや噴出速度が同一
の場合、圧縮機2の表面に近い位置から垂直に噴流を衝
突させる方が冷却性能は高くできる。この方式での冷却
試験データは次のように得られている。送風機3からの
吹出し空気は縮流ダクト6により、圧縮機2の半円周の
側面に対し各表面より20mm隔置されたφ4の81個
の噴出孔7(ピッチ20mmで周方向・長手方向に各9
列の格子状配列)から圧縮機2の表面にほぼ垂直に衝突
する構成(圧縮機の残りの半円周は停止時の自然対流に
よる放熱のために開放にした)となっている。既に述べ
た仕様の送風機3を定格で運転し、全放熱量Q・空気温
度Taの基本的な条件を各例で共通な値に設定すれば、
圧縮機2の表面温度はTs=48℃と測定された。これ
は従来の単純な送風方式による強制冷却と比べて14°
の低下となり、この方式で圧縮機2に対する強制冷却と
して十分な冷却性能が達成できることを示している。他
の例と同様に、この場合の熱伝達率や放熱量の分析を行
ってみる。周囲壁温度Twを既に述べた例と同様に40
℃と仮定し、他の値と共に数1右辺第2項に代入すれ
ば、放射による放熱量は4Wと他の例に比べ小さく、逆
に対流による放熱量は61Wと大きくなっている。また
数1右辺第1項からは、圧縮機2の全表面の平均熱伝達
率はh=42W/m2Kとなり、単純な送風方式の場合
の2倍であることがわかる。ここで、噴流が衝突する圧
縮機2の半円周の側面での熱伝達率hを、ジャーナル・
オブ・エンジニアリング・フォー・パワー,92(19
70年)第73頁から第82頁(J. Eng. Power, Tran
s. ASME 92(1970)pp73−82)に示され
た次のような実験式で評価して算出してみる。
【0031】
【数5】
【0032】妥当な流量係数(0.65とする)を仮定
した場合の噴出孔7の流量特性を、送風機の流量特性デ
ータと照合して風量を求めることから、噴出孔7からの
噴出速度は5.7m/sとなり、これと空気の物性値や
各パラメータを数5に代入することで、噴流が衝突する
表面の熱伝達率はh=63W/m2Kとなる。これは単
純な送風方式の場合の3倍にも達しており、この冷却方
式の潜在的な冷却性能の高さを裏付けるものである(圧
縮機の停止時の放熱は考えずに全周に2倍の数の噴出孔
7を配置したとすると、理論計算からは平均熱伝達率は
h=62W/m2Kとなり、表面温度はTs=42℃ま
で低下できる結果になる)。
【0033】図6は、本発明の第2の実施例の圧縮機の
冷却装置を備えたエアコン室外機の機械室の部分破断側
面図、図7は、圧縮機周辺の水平断面図である。ただ
し、図6で縮流ダクト6の一部については断面を示し、
また図6で縮流ダクト6の前半部分は省略している。各
実施例で圧縮機2の形式(横置き・縦置き)は異なる
が、送風機3で発生される空気流5が縮流ダクト6によ
り複数の噴出孔7に導かれ噴流として圧縮機2にほぼ垂
直に衝突する点は双方の例で同じであり、既に述べた第
2の構成と同様の作用によって強制対流として十分な冷
却性能が得られる。一般に圧縮機2の停止時には放熱量
が小さいため送風機3を停止して自然対流により放熱す
るが、その放熱性を考慮して双方の場合とも縮流ダクト
6が圧縮機2の全周を囲む形にしていない(特に図6の
横置きの圧縮機2では上面や一方の側面を開けて放熱性
を確保する必要がある)。そのために噴流が圧縮機2の
全周に衝突する最適な冷却状態に必ずしもならないが、
作用の所で既に述べたように噴流が衝突する部分での熱
伝達率は他の方式より格段に高いので、半周ないし1/
3円周を噴流で冷却できれば平均冷却性能は本発明の他
の構成のものと同等以上にできる。
【0034】図8は、本発明の第3の実施例の圧縮機の
冷却装置を備えたエアコン室外機の圧縮機周辺の側面
図、図9は、その水平断面図である。図4及び図6で示
した実施例では、縮流ダクト6が圧縮機2の周囲を部分
的に囲む円弧面状の構造であったのに対し、本実施例で
は、縦置きの圧縮機2に対して全周を囲む円筒面状の構
造、すなわち圧縮機2の表面と縮流ダクト6後半部分の
内周との間隔を多少広げて、圧縮機停止時の放熱性を確
保している構造としている。この場合、噴出孔7と圧縮
機2の表面との間隔は、放熱性のためそれ程小さくでき
ないが、本実施例では、圧縮機2の全周に噴流を衝突さ
せることができ、最適に近い状態で冷却できるので、高
い冷却性能が得られる。
【0035】図10は、本発明の参考例の圧縮機の冷却
装置を備えた冷蔵庫の圧縮機周辺の正面図、図11は、
その空気流の下流側から見た側面図である。ただし、図
11で縮流ダクト6の前半部分は省略し、後半部分の一
部については断面を示している。本参考例では、縮流ダ
クト6の後半部分が管状のダクト部材9を圧縮機2の全
体形状に組合わせて一体化された構造となっている。空
気流5の流動状態等は図8及び図9に示した実施例と基
本的に同一で、既に述べた第2の構成での作用によって
強制対流として十分な冷却性能がこれらの場合でも同様
に得られる。本参考例の場合、さらに次のような特有な
効果もある。すなわち、図10に示すように、ダクト部
材9の間が開いていて圧縮機停止時の放熱性が確保でき
るので、ダクト部材9を圧縮機2のほぼ全周にかつ近接
させて配置させてさらに高い冷却性能を得ることができ
る。
【0036】図12は、本発明の第4の実施例の圧縮機
の冷却装置を備えた冷蔵庫の圧縮機周辺の正面図と、図
13は、その空気流の下流側から見た側面図である。本
実施例では、図4及び図6に示した実施例の圧縮機の冷
却装置において、圧縮機2の表面ばかりでなく圧縮機2
に付随する吸入配管12も冷却できるように、その部分
にフィン4を設置すると共に、縮流ダクト6を一部延長
して噴出孔7を追加したものである。このような小さな
変更を行っても圧縮機2全体の冷却状態にそれ程差は生
じないため、既に述べた第2の構成の作用により十分な
冷却性能が得られると共に、吸入配管12の冷却強化に
よる吸入過熱損失の一層の低減という効果も得られる。
この実施例では、冷却強化を行う部品を吸入配管とした
が、圧縮機に付随する部品で特に冷却強化が必要なもの
であれば他のものであってもよく、第1または第3の構
成の圧縮機の冷却装置の場合にこのような部品の冷却強
化を行ってもよく、また部品の形状によってはフィンを
設置しなくてもよいのはもちろんである。
【0037】図14は、本発明の第5の実施例の圧縮機
の冷却装置を備えた冷蔵庫の機械室の部分破断正面図で
ある。本実施例では、図4及び図6に示した実施例の圧
縮機の冷却装置において、空気流5が圧縮機2に導入さ
れる前に凝縮器13の冷却にも使用されるようにしたも
のである。凝縮器13の出口と送風機3の吸入側とを連
通する空気流路14を形成することにより、1台の送風
機3で凝縮器13と圧縮機2を同時に冷却することがで
きる。ただし、この場合には通風抵抗の増加に対応して
送風機の容量増大や、1台で無理なら増設が必要であ
る。圧縮機2とそれ以外の冷却が必要な要素(凝縮器や
排水蒸発器等)を同じ空気流で強制冷却することは例え
ば、特開平4−13074号公報等に記載されているよ
うに、既に知られているが、従来の単純な送風方式によ
る圧縮機2の冷却性能、即ち熱伝達率が小さいために、
他の要素より圧縮機2は高温で冷却し易いものの、空気
流5が他の要素の冷却である程度温度上昇すると圧縮機
2の冷却が不十分になる欠点があった。しかしながら本
発明の第2の構成の冷却装置により圧縮機2の冷却性
能、即ち熱伝達率が従来より大きくできるので、他の要
素の冷却と併用しても、圧縮機2の冷却性能を十分に保
つことが可能である。この実施例では圧縮機の冷却を第
2の構成の冷却装置による表面だけを対象とした場合に
限ったが、本発明の第1または第3の構成の冷却装置と
し、また圧縮機2に付随する要冷却部品も同時に冷却し
ても、同様に圧縮機2の十分な冷却性能と付随する効果
が得られることは明らかである。また要冷却要素として
凝縮器以外のものを対象としたり、必要により送風機を
増設して、それまたはそれらを圧縮機2の上流ばかりで
なく下流に配置して圧縮機2等と同時の冷却を行うとし
ても、同様に圧縮機2の十分な冷却性能と付随する効果
が得られるのはもちろんである。
【0038】なお、以上の図4から図14に示した各実
施例においては、圧縮機の表面にフィンを設けない場合
を説明したが、圧縮機の表面にフィンを設けた場合はさ
らに冷却性能を向上できる。
【0039】図15は、本発明の参考例の圧縮機の冷却
装置を備えた冷蔵庫の機械室の部分破断正面図であり、
壁面噴流方式によるものである。本発明の第3の構成に
よる圧縮機の冷却装置は、空気流を比較的近い位置から
整流して送風し、圧縮機表面に付着した壁面噴流として
流れるようにするものである。この場合、吹出しノズル
(送風機が圧縮機の下流に設置の場合や上流設置の送風
機にノズルが付けられている場合がある)や送風機の吹
出し部(上流設置の送風機の場合のみ)の開口面積・形
状を適正にし、かつ位置を圧縮機に近接させることで、
空気流は単純な送風方式の場合と同等かそれ以上の速度
で圧縮機に達し、かつコアンダ効果やノズルの整流作用
により壁面噴流として圧縮機の大半の表面に沿って流れ
るため拡散による減速が少なく、さらに条件によっては
空気流の乱れ成分が大きく残ることで全体の流れが乱流
状態であっても後述のように熱伝達増大効果が現れるこ
とから、単純な送風方式に比べ熱伝達率即ち冷却性能を
向上できる。この方式での冷却試験データは次のように
得られている。送風機は圧縮機の一端面から比較的近い
位置に固定され、送風機の吐出部外周から圧縮機の一端
面の近傍(吐出口は圧縮機側面より20mm大径になっ
ている)までの吹出しノズルで空気流を整流しながら導
く構成となっている。上記の衝突噴流方式と同様に、送
風機を定格で運転して全放熱量Q・空気温度Taを共通
な値に設定することで、圧縮機の表面温度はTs=50
℃と測定された。これは従来の単純な送風方式に比べ1
2°の低下であり、この方式でも圧縮機に対する強制冷
却として十分な冷却性能が達成できることを示してい
る。この場合についても熱伝達率や放熱量の分析を行っ
てみる。上記の例と同様に、周囲壁温度Twの値等を数
1右辺第2項に代入すれば、放射による放熱量は5W
(対流による放熱量は60W)となり、また数1右辺第
1項からは、圧縮機の平均熱伝達率はh=38W/m2
Kとなる。ここで、吹出しノズル直後の空気流の速度は
4.4m/sと実測されているので、これと物性値等の
値を数4の球の乱流対流熱伝達に対9する式に代入する
と、理論計算による熱伝達率はh=25W/m2Kにな
る。先ほどの測定データから求めた熱伝達率値はこの計
算値の1.5倍となっており、試験条件では送風機が上
流設置のために吹出し空気流の乱れが非常に大きいこと
から、熱伝達率値の差はエー・エス・エム・イー・ペー
パ,82−GT−146(1982年)(ASMEPaper8
2−GT−146(1982))に示された乱流でも乱
流強度が大きくなる場合に現れる熱伝達増大効果(上記
論文の図6に、翼面乱流境界層に対し20〜30%の乱
流強度では通常より熱伝達が1.5倍となる実測値等が
示されている)によると考えられる。従ってこの方式で
は、空気流を壁面噴流として比較的高速を保って流すこ
とと乱れによる熱伝達増大効果とを有効に利用すること
が、冷却性能を大幅に高めるための重要なポイントであ
るといえる。
【0040】図16は、本発明の参考例の圧縮機の冷却
装置を備えた冷蔵庫の機械室の部分破断正面図である。
双方の参考例とも送風機3が圧縮機2の比較的近い位置
に設置され長手方向に送風する点は同じであるが、図1
5の例では送風機3の外周から圧縮機2の一方の端面直
前まで空気流5を導く吹出しノズル8(外周ケーシング
のない送風機形状のため外周から覆うようにし、圧縮機
2の端面側の吹出し口を環状スリットとして高速な壁面
噴流が形成され易くしている)を設置しているのに対
し、図16の例では送風機3の吹出し部形状が圧縮機2
の直径に近い環状スリットになっているために吹出しノ
ズルを設置していない点が異なる。しかしながら双方の
場合とも、コアンダ効果(凸な表面に噴出された高速流
が表面から剥離せずかなり付着して流れる現象)やノズ
ルの整流作用により空気流5は壁面噴流(図中に一点鎖
線で示す)として圧縮機2の表面に沿って流れることか
ら、既に述べた第3の構成での作用によって強制対流と
して十分な冷却性能が得られる。この方式では乱れによ
る熱伝達増大効果を有効に利用することも重要なため、
送風機3を圧縮機2の上流の比較的近い位置に設置する
(吹出しノズル8を設けて整流すれば近接させる配置も
可能となる)方が冷却性能を高める点で有利である。し
かしながら、吹出しノズル8による空気流5の増速を大
きくできるのならば、圧縮機2の下流設置の送風機3で
吸引して送風する形式でもある程度の冷却性能が期待で
きる。
【0041】図17は、本発明の参考例の圧縮機の冷却
装置を備えた冷蔵庫の圧縮機周辺の側面図、図18は、
そのB方向から見た圧縮機の詳細図である。図15及び
図16で示した第3の構成による参考例では、圧縮機2
の長手方向に送風する形式であったのに対し、本参考例
では、圧縮機2の一側面に直交するように送風する点
や、図15に示す参考例では、送風機3の外周を囲む構
造だったのに対し、本参考例では送風機3の吐出部直後
から圧縮機2の側面直前までの吐出ノズル8が設置され
ている点、吹出しノズル8は、図17、図18中の断面
〜で示すように送風機3から円環状に吹出される空
気流5を圧縮機2の側面の広い範囲に導くために断面形
状が徐々に偏平へと変化しており、吹出しノズル8や整
流ダクト10の吐出口と圧縮機2の側面との間隔を適正
に設定することで良好な壁面噴流を形成できる。
【0042】図19は、参考例の圧縮機の冷却装置を備
えたエアコン室外機の圧縮機周辺の側面図、図20は、
その平面図である。本参考例では、図15及び図16で
示した参考例と比べて、圧縮機2の一側面に直交するよ
うに送風する点や、送風機3の吹出し部直後から圧縮機
2の側面から隔置されながらその一部を覆って空気流5
を導く整流ダクト10が設置されている点が異なる。本
参考例の整流ダクト10は、圧縮機2の下部からその表
面に沿って垂直上向きに空気流5が流れる構造となって
いるため、吹出しノズル8や整流ダクト10の吐出口と
圧縮機2の側面との間隔を適正に設定することで良好な
壁面噴流を形成できる。従って、送風方向が圧縮機2の
長手方向でなく壁面噴流の形成が難しい場合でも、これ
らの例のように適切な要素を追加することにより対策で
き、既に述べた第3の構成での作用によって強制対流と
して十分な冷却性能が同様に得られる。
【0043】なお、以上の図15から図20に示した各
参考例においては、圧縮機の表面にフィンを設けない場
合を説明したが、圧縮機の表面にフィンを設けた場合は
さらに冷却性能を向上できる。
【0044】図21は、参考例の圧縮機の冷却装置を備
えた冷蔵庫の圧縮機周辺の正面図、図22は、その空気
流の下流側から見た側面図である。本参考例では、図1
9に示した参考例の圧縮機の冷却装置の整流ダクト10
を追加したものに、さらに整流ダクト10に付加する形
で流れ修正部材11を追加したもので、流れ修正部材1
1の形状により空気流の乱れ増大や特定部分への偏流と
いう効果が現れるため、既に述べた第3の構成での作用
により十分な冷却性能が得られるものである。流れ修正
部材11を付加する場所としては、整流ダクトだけでは
なく吹出しノズルの内面としても明らかに同様な効果が
得られる。
【0045】図23は、参考例の圧縮機の冷却装置を備
えた冷蔵庫の圧縮機周辺の側面図であり、図24は、そ
の斜視図である。ただし、図23では縮流ダクト6の一
部については断面を示し、図24では圧縮機2の表面付
近が明確になるように縮流ダクト6等を透視して見た状
態が示してある。
【0046】本参考例では、図4及び図6に示した第2
の構成による圧縮機の冷却装置の実施例において、圧縮
機2の表面にフィン4を形成して表面積増加と乱れによ
る熱伝達増大の一方または両方の効果で、冷却性能をさ
らに高めようとするものである。この例では衝突噴流方
式、即ち第2の構成による圧縮機の冷却装置にフィン設
置を行った場合を示したが、壁面噴流方式、即ち第3の
構成による圧縮機の冷却装置にフィン設置を行っても、
同様な結果が期待できる。また壁面噴流方式、即ち第3
の構成による圧縮機の冷却装置において、図21に示す
整流要素と図23に示すフィンとを適正な形状にするな
らば、両方を適用してより高い冷却性能を達成できる。
【0047】なお、以上の各実施例においては、送風機
として軸流型を示したが、必要な送風性能さえ得られる
のならば送風機の種類は特定しなくてよいのはもちろん
である。また、以上の各実施例で共通して説明したよう
に、第2の構成の冷却装置で圧縮機の冷却性能が高めら
れれば、大容量化・高性能化等に伴う温度上昇が抑えら
れ、それによる圧縮機の損失増加や信頼性の問題も発生
しない。従って、冷却装置により間接的に、圧縮機の大
容量化・高性能化等を損失増加や信頼性の問題を伴うこ
となく達成することが可能になる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、冷凍装
置、冷蔵庫や空調機用の圧縮機を冷却する性能を高めた
圧縮機の冷却装置及びそれらの構成を備えた冷蔵庫及び
冷凍空調機を提供できる。
【0049】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例の冷蔵庫の機械室の部分破断正
面図である。
【図2】本発明の参考例の冷蔵庫の機械室の部分破断側
面図である。
【図3】図2のA方向矢視図である。
【図4】本発明の第1の実施例の冷蔵庫の機械室の部分
破断正面図である。
【図5】図4の空気流の下流側から見た部分破断側面図
である。
【図6】本発明の第2の実施例のエアコン室外機の機械
室の部分破断側面図である。
【図7】図6の圧縮機周辺の水平断面図である。
【図8】本発明の第3の実施例のエアコン室外機の圧縮
機周辺の側面図である。
【図9】図8の水平断面図である。
【図10】本発明の参考例の冷蔵庫の圧縮機周辺正面図
である。
【図11】図10の空気流の下流側から見た側面図であ
る。
【図12】本発明の第4の実施例の冷蔵庫の圧縮機周辺
の正面図である。
【図13】図12の空気流の下流側から見た側面図であ
る。
【図14】本発明の第5の実施例の冷蔵庫の機械室の部
分破断正面図である。
【図15】本発明の参考例の冷蔵庫の機械室の部分破断
正面図である。
【図16】本発明の参考例の冷蔵庫の機械室の部分破断
正面図である。
【図17】本発明の参考例の冷蔵庫の圧縮機周辺の側面
図である。
【図18】図17のB方向から見た圧縮機の詳細図であ
る。
【図19】本発明の参考例のエアコン室外機の圧縮機周
辺側面図である。
【図20】図19の平面図である。
【図21】本発明の参考例の冷蔵庫の圧縮機周辺の正面
図である。
【図22】図21の空気流の下流側から見た側面図であ
る。
【図23】本発明の参考例の冷蔵庫の圧縮機周辺の側面
図である。
【図24】図23の斜視図である。
【符号の説明】
2…圧縮機、3…送風機、4…フィン、5…空気流、6
…縮流ダクト、7…噴出孔、8…吹出しノズル、9…ダ
クト部材、10…整流ダクト、11…流れ修正部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三瓶 敏夫 栃木県下都賀郡大平町富田800番地 株 式会社 日立製作所 栃木工場内 (56)参考文献 特開 平3−186181(JP,A) 実開 平1−120081(JP,U) 実開 平4−36585(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00 321

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機に空気流を供給する送風機を備えた
    圧縮機の冷却装置において、前記圧縮機の表面と間隔を
    開けて前記圧縮機の周囲を囲む円弧面または円筒面を有
    し、その内側に前記送風機からの空気流が流れるダクト
    を備え、このダクトは、前記圧縮機の表面に対向する位
    置に前記空気流よりも速い吹き出し速度で空気流を前記
    圧縮機の表面に対して垂直に吹き出す複数の噴出孔を有
    し、前記圧縮機の上面を開放した形状を有することを特
    徴とする圧縮機の冷却装置。
  2. 【請求項2】圧縮機を備えた機械室を有する冷蔵庫にお
    いて、前記機械室には、前記圧縮機に空気流を供給する
    送風機と、前記圧縮機の表面と間隔を開けて前記圧縮機
    の周囲を囲む円弧面または円筒面を有し、その内側に前
    記送風機からの空気流が流れるダクトとを備え、このダ
    クトは、前記圧縮機の表面に対向する位置に前記空気流
    よりも速い吹き出し速度で空気流を前記圧縮機の表面に
    対して垂直に吹き出す複数の噴出孔を備え、前記圧縮機
    の上面を開放した形状を有することを特徴とする冷蔵
    庫。
  3. 【請求項3】圧縮機を備えた機械室を有する冷凍空調機
    において、前記機械室には、前記圧縮機に空気流を供給
    する送風機と、前記圧縮機の表面と間隔を開けて前記圧
    縮機の周囲を囲む円弧面または円筒面を有し、その内側
    に前記送風機からの空気流が流れるダクトとを備え、こ
    のダクトは、前記圧縮機の表面に対向する位置に前記空
    気流よりも速い吹き出し速度で空気流を前記圧縮機の表
    面に対して垂直に吹き出す複数の噴出孔を備え、前記圧
    縮機の上面を開放した形状を有することを特徴とする冷
    凍空調機。
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