JP3463158B2 - 同期機用励磁装置 - Google Patents

同期機用励磁装置

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JP3463158B2 JP09173397A JP9173397A JP3463158B2 JP 3463158 B2 JP3463158 B2 JP 3463158B2 JP 09173397 A JP09173397 A JP 09173397A JP 9173397 A JP9173397 A JP 9173397A JP 3463158 B2 JP3463158 B2 JP 3463158B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期機用励磁装置
に係り、特に、電力系統の安定度を向上させる技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の同期機用励磁装置は、電力系統安
定度向上を目的として、特開昭61−280715号公
報、特開昭55−74400号公報に記載されているよ
うに、有効電力、発電機周波数などを入力信号として安
定化を行ってきた。しかしながら、従来の方式は、ある
固定した電力動揺周波数に対して最適化した設計しかで
きないため、系統構成、潮流条件が大きく変化した場合
には、十分なる安定度を確保することができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、電力
系統の動揺周波数及び減衰定数をリアルタイムに高速、
高精度に検出可能とすると共に、動態安定度向上に好適
な同期機用励磁装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、同期機の電圧と設定値の偏差を求める手段と、同期
機の有効電力変化分(ΔP)及び周波数変化分(Δf)
に基づいて補償出力を演算する電力系統安定化手段を有
し、前記偏差に補償出力を加算した出力に応じて同期機
に励磁電流を供給する同期機用励磁装置において、有効
電力変化分(ΔP)をそれぞれ周波数変化分(Δf)と
その積分(∫Δfdt)に比例する成分に分離する第1
と第2の比例定数(K1、K2)を求める手段と、第1
と第2の比例定数を同定する手段を設け、同定した第1
と第2の比例定数に基づいて補償出力を自動調整する。
また、有効電力変化分(ΔP)をそれぞれ周波数変化分
(Δf)と内部相差角(Δδ)に比例する成分に分離す
第1と第2の比例定数(K1、K2)を求める手段
と、第1と第2の比例定数を同定する手段を設け、同定
した第1と第2の比例定数に基づいて補償出力を自動調
整する。ここで、第1と第2の比例定数を同定する手段
は、有効電力変化分(ΔPi)、発電機周波数の変化分
(Δfi)、内部相差角(Δδi)から変数K1w、K
2w、Dwを求め、変数K1w、K2w、Dwをローパ
スフィルタを介して演算結果の変動成分を除去した後
K1=K1w/Dw、K2=K2w/Dwの演算により
第1と第2の比例定数(K1、K2)を求める。
【0005】同期機の動態安定度を向上させるために
は、電力系統を含めた同期機の運転状態がどうなってい
るかを知る必要がある。動態安定度に直接関係している
のは同期機有効電力の変化分ΔPであり、安定度の向上
を行うためには運転時におけるΔPの動揺周波数及び減
衰定数及び各物理量間の位相関係をリアルタイムに知る
必要がある。そこで、本発明は、有効電力の変化分ΔP
の発電機周波数の変化分Δfとその積分∫Δfdtに比
例する成分である比例定数K1、K2に分離し、検出し
たK1、K2の値に基づいて電力安定化手段(PSS)
のパラメータ(P)を自動調整し、同期機の安定度を向
上させる。K1、K2の検出を行う第一の手段として、
まず、有効電力Pi及び発電機周波数fiを微分し、有
効電力の変化分ΔPi、発電機周波数の変化分Δfi、
更にその積分∫Δfdtを求める(ここで、添え字iは
サンプリング時刻iにおける値を示す。)。次に、ΔP
iとK1*Δfi+K2*∫Δfidtの偏差の二乗Jを
最小二乗法により求め、∂J/∂K1=0、∂J/∂K
2=0から誤差Jを最小とするK1、K2を求める。K
1、K2の検出を行う第二の手段として、まず、求めた
有効電力の変化分ΔPi、発電機周波数の変化分Δf
i、内部相差角Δδiから係数A11、A12、A2
1、A22、B1、B2を求め、これらの係数から中間
出力であるDw、K1w、K2wを求める。次に、K1
=K1w/Dw、K2=K2w/Dwの演算によりK
1、K2を検出する。このように、ΔPiをΔPi≒K
1Δfi+K2∫Δfidt、または、ΔPi≒K1Δ
fi+K2Δδiに分離することで、ΔPiの状態を同
定し、これらから同期機の電力動揺周波数、減衰時定
数、各制御信号間の位相差などの電力系統安定化手段
(PSS)の適応制御に必要な情報をリアルタイムに同
定することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す同
期機用励磁装置である。図1において、1は同期機、2
は計器用変成器(PT)、3は計器用変流器(CT)、
4は信号検出回路、5はAVR電圧設定値、6は減算回
路、7は加算回路、8はゲートパルス発生装置(GP
G)、9は積分回路、10はK1、K2検出回路、11
はK1設定値、12は電力系統安定化装置(PSS
(P))、13は励磁用変圧器(EXTR)、14はサ
イリスタ回路(THY)、15は界磁遮断器(FCB)
を表す。本実施形態は、発電機1の端子電圧を計器用変
成器2及び電機子電流を計器用変成器3を介して信号検
出器4に与える。信号検出器4は励磁制御に必要な発電
機電圧Vg、有効電力変化分ΔP、周波数変化分Δfを
出力する。減算回路6によりVgとAVR電圧設定値V
kgの偏差をとり、この偏差を加算回路7に出力する。
また、積分器9によりΔfの時間積分値∫Δfdtを出
力する。次に、K1、K2検出回路にΔP、Δf、∫Δ
fdtを入力し、K1、K2検出回路によりΔPをΔf
と∫Δfdtで線形近似した時の比例係数K1、K2を
求める。K1をK1設定値K1ref11と比較し、こ
の値が一定値以上になるように電力系統安定化装置(P
SS)12のパラメータPを制御する。比例係数K2に
ついても同様である。パラメータPに基づいて求めた電
力系統安定化装置(PSS)12の補償出力を加算回路
7に出力する。VgとVkgの偏差に電力系統安定化装
置(PSS)12の補償出力を加算し、ゲートパルス発
生装置8よりゲートパルスを発生し、サイリスタ回路1
4をオン、オフする。このサイリスタ回路14のオン、
オフにより、励磁用変圧器13から界磁遮断器15を介
して発電機1の界磁巻線に励磁電流を供給する。このよ
うに、本実施形態では、ΔPをΔf及び∫Δfdtに比
例する成分即ち比例係数K1、K2を求め、それぞれ設
定値と比較し、これらの偏差に応じて電力安定化装置
(PSS)12のパラメータ(P)を自動調整すること
により同期機の安定度を向上させる。
【0007】図2に、K1、K2検出回路の詳細を示
す。PT2、CT3で検出した発電機電圧、電機子電流
を用いて有効電力Pi、発電機周波数fiを検出し、更
に、これらの信号を不完全微分回路16により、それぞ
れの時間的変化分ΔPi、Δfiを求める。次に、積分
器9によりΔfiの時間積分値∫Δfidtを検出す
る。これらの信号を用いてJ検出回路17により、ΔP
iをΔfiと∫Δfidtで線形近似した時の誤差Jを
(1)式の最小二乗法により求める。
【数1】 続いて、J最小化回路18により、∂J/∂K1=0、
∂J/∂K2=0から誤差Jを最小とするK1、K2を
求める。なお、ΔPi、Δfiの添え字は、時刻iサン
プリングにおける値を示す。具体的な演算方法を(2)
〜(7)式に示す。
【数2】
【数3】 Jを最小とする条件を求める。
【数4】
【数5】 K1、K2を変数とみて、整理すると、
【数6】 ここで、
【数7】 とおく。
【0008】図3に、図2に示したK1、K2検出回路
の詳細を示す。図3は、ΔPi、Δfi、∫Δfidt
の検出信号に同一周波数特性を有するローパスフィルタ
21を追加し、検出回路ノイズ及び系統擾乱などの波形
歪の影響を除去した後、J検出回路に入力する構成とし
たものである。図3のK1、K2検出回路では、ローパ
スフィルタ21を追加したため、ΔPi、Δfiなどの
信号は遅れることになるが、ローパスフィルタ21は同
一周波数特性としているため、ΔPi、Δfi、∫Δf
idt相互の関係は一定比率を保ち、Jを最小化する比
例係数K1、K2はローパスフィルタ21の影響をあま
り受けない。従って、ローパスフィルタ21を追加する
ことにより、K1、K2の信号検出を遅らせることな
く、ノイズ及び波形歪の影響を除去可能とすることがで
きる。なお、∫Δfidtに代えて内部相差角Δδiを
用いてもよい。
【0009】図4は、図3に示したK1、K2検出回路
と略同等の応答性を持ち、かつ、ノイズ及び波形歪の影
響に対してより強いK1、K2検出回路を示す。図4の
K1、K2検出回路は、演算回路20及びローパスフィ
ルタ回路21を有する係数A11、A12、A21、A
22、B1、B2検出回路19と、Dw、K1w、K2
w演算回路22と、ローパスフィルタ回路23及び除算
回路24を有するK1、K2演算回路からなる。まず、
簡単のため、Δδi=∫Δfidとおく。演算回路20
においてΔfi、Δδiからこれらの積和である係数A
11、A12、A21、A22、B1、B2((7)
式)を求める。これらを同一周波数特性を持つローパス
フィルタ21に入力し、入力信号のノイズ及び波形歪の
影響を除去する。ここまでは図2と同様な方式である。
ローパスフィルタ21の出力A11、A12、…、B
1、B2を用いて直接K1、K2を検出するのではな
く、一旦中間出力であるDw、K1w、K2wを演算す
る。
【数8】 Dw=A11・A22−A12・A21 K1w=A22・B1−A12・B2 (8) K2w=−A21・B1+A11・B2 このDw、K1w、K2wをローパスフィルタ23を介
して演算結果の変動成分を更に除去した後、K1=K1
w/Dw、K2=K2w/DwによりK1、K2を検出
する。ここで、分母の検出値としてA11、A12、A
21、A22を成分とする行列と見たときの行列式を用
いたが、分母と分子が同じく変動するように分離できる
変数であれば、何でもよい。数値シミュレーションによ
ると、Dw、K1w、K2wは略同じ比率で応答するた
め、ローパスフィルタ23を使用してもK1、K2の検
出遅れは殆どない。
【0010】以上説明した図2、図3、図4のK1、K
2検出回路により、電力系統の安定化に必要なK1、K
2を同定することが可能であるが、K1、K2を同定す
るために使用するΔPi、Δfi、Δδiの信号の変化
量が小さい時は、数値演算が不安定になる。このため、
K1、K2を演算するための係数A11、A12、…、
B1、B2の絶対値を監視する必要がある。
【0011】まず、図5に、係数A11、A12、…、
B1、B2の絶対値の監視回路を示す。図5は、係数A
11、A12、…、B1、B2の絶対値がすべて一定値
ε以上のAND条件を検出し、この条件が成立した時の
み、即ち、IDENTON=1の時K1、K2の更新演
算を行うこととする。この手段により数値的に不安定と
なることなく、K1、K2を同定することができる。
【0012】図6に、係数A11、A12、A13、A
22の行列式Dwの絶対値の監視回路を示す。図6は、
除算演算の分母になるDwの絶対値が一定値ε以上の時
のみ(図4において、Dwは分母になるため、Dw=0
を避けるため、)、K1、K2の更新演算を行うことと
する。この手段により、図4の回路においても数値的に
不安定となることなく、K1、K2を同定することがで
きる。
【0013】次に、このようにして求めたK1、K2を
用いて、同期機の有効電力の動揺周波数を求める方法を
図7に示す。同期機の運動は、2次振動系で近似するこ
とができる。ここで、同期機の軸速度の変化分Δωは発
電機周波数の変化分Δfに等しく、また、内部相差角Δ
δはΔfの積分∫Δfdtに等しい。したがって、
【数9】 ΔP≒K1Δf+K2∫Δfdt 即ち、ΔP≒K1Δω+K2Δδ (9) から図7の二次振動系を得る。図7から電力動揺周波数
ωs及び減衰時定数α、α1、α2を(10)〜(1
5)式を用いて同定することができる。
【数10】
【数11】
【数12】
【数13】
【数14】
【数15】
【0014】以上の実施形態では、
【数16】 ΔPi=K1Δfi+K2∫Δfidt (16) で近似しているが、電力系統を図9に示した発電機一機
無限大系と表わせる時、内部相差角Δδは図8のベクト
ル図から求めることができる。図9において、Eqは同
期機のq軸背後電圧、VGは同期機の端子電圧、VBは
無限大母線電圧、Xqは同期機のq軸同期リアクタン
ス、Xeは系統リアクタンス、Pは有効電力、Qは無効
電力を表し、図8において、δはVBとEqの相差角、
δqはVGとEqの相差角、δBはVGとVBの相差角
を表す。ベクトル関係式は、
【数17】
【数18】 これから、
【数19】
【数20】 従って、
【数21】 δ=δq−δB (21) として求めることができる。このδを用いて、
【数22】 ΔP≒K1Δfi+K2Δδi (22) と近似することにより、K1、K2を求めることができ
る。ここで、Δδiの添字iは、Δδのi番目のデータ
を示す。
【0015】図7に示した理想的二次振動系において
は、
【数23】 ΔP=K1Δf+K2Δδ (23) と表わすことができる。但し、図7でΔPm(機械的ト
ルク変化)は電気的トルク変化ΔPに比べて応答が遅い
ので、ΔPm=0とみなせる。一般の電力系統と連けい
運転する同期機の運動方程式は、図7のように理想二次
振動系と厳密には一致しないが、近似的には図7のモデ
ルが適用できる。従って、有効電力ΔPを
【数24】 ΔP≒K1Δf+K2Δδ (24) として、実測データΔP、Δf、ΔδからK1、K2を
同定することにより、電力系統安定度の指標である電力
動揺周波数ωs及び減衰時定数α、α1、α2の安定度
向上制御に必要な情報を検出可能となる。
【0016】本発明は、電力動揺情報であるΔP、Δ
f、Δδなどを用いてK1、K2をオンラインで同定す
るものである。図10に、Δδiを用いたK1、K2検
出回路を示す。図10においては、Pi、fi、δiが
全て電気的に検出可能であるため、微分回路16は1段
(図2、図3では2段)でよく、また、積分回路9も不
要(図2、図3の∫Δfdtに替えてδiを用いる。)
となり、回路構成が簡単化できる。
【0017】次に、系統間の電力動揺が問題となる場合
には、同期機の電力動揺周波数は複数モードになる。こ
の場合、
【数25】 ΔP≒K1Δf+K2Δδ (25) と近似した場合、K1、K2にはこれらのモードが平均
化された値となり、実際の動揺を正しく表現できなくな
る。実際的には近くの同期機間で発生する約1.0Hz
(0.5〜1.5Hz)のローカル動揺及び約0.3H
z(0.1〜0.3Hz)の系統間動揺を考えればよ
い。この信号分離としては、ローカル動揺及び系統間動
揺にバンドパスフィルタを用意し、この通過周波数をロ
ーカル及び系統間動揺周波数に分けた回路(図11)を
2組用意しておけばよい。図11において、Pi、fi
はそれぞれバンドパスフィルタ26に入力され、ΔP
i、Δfi、積分器9を通してΔδiがJ、K1、K2
検出回路10に入力される。検出したK1、K2に基づ
いて電力動揺周波数検出回路27から動揺周波数fsを
検出する。バンドパスフィルタ26の中心周波数foを
検出した動揺周波数fsに一致させるように一次遅れ回
路時定数T1、T2をチューニングする。即ち、例え
ば、図11の一次遅れ回路時定数T1、T2をローカル
動揺1Hzにチューニングしてあったとする(T1=2
π×2.0、T2=2π×0.667)。この場合、図
11の回路に系統間周波数0.1〜0.3Hzが印加さ
れても、これらの信号はバンドパスフィルタ26により
減衰してしまうので、求めたK1、K2は、ローカル動
揺0.5〜1.5Hzを反映した値とすることができ
る。更に、図11のバンドパスフィルタ26の中心周波
数foを検出した動揺周波数fsに一致させるように一
次遅れ回路時定数T1、T2をチューニングすることに
より、より正確にローカル動揺周波数を検出することが
できる。図11のバンドパスフィルタ26の中心周波数
foは、
【数26】 fo=(1/2π)(1/√T1T2) (26) となるため、T1とT2のバンド幅、例えば、 T1=K2T2 (K≧1) とすれば、
【数27】 fo=(1/2π)(1/T1)(1/K) (27) となり、foがfsと一致するようにT1を調整する。
従って、foをfsに一致させるように自動チューニン
グすることにより、ローカル動揺と系統間動揺が含まれ
る場合でも、目的とする領域のK1、K2を正確に求め
ることができる。
【0018】図12は、図11で用いたバンドパスフィ
ルタ1段分の周波数特性を示す。1/T1、1/T2が
低周波数及び高周波数側の折れ線周波数となり、ωo=
1/√T1T2またはfo=(1/2π)ωoにおい
て、ゲインが最大かつ位相変化が零となる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
有効電力、発電機周波数などの電力系統動揺情報を入力
信号とし、有効電力を発電機周波数及び発電機周波数の
時間積分値の比例成分に分解し、同定した比例係数K
1、K2から電力系統の動揺周波数及び減衰定数をリア
ルタイムに高速、高精度に検出することができ、電力系
統の運用状態に拘らず、系統安定度を著しく向上させる
ことができる。また、有効電力変化分及び前記周波数変
化分の絶対値が小さい時、有効電力変化分及び周波数変
化分が一定値以上の時のみ、比例定数K1、K2を更新
するので、数値的に不安定となることなく、K1、K2
を同定することができる。また、K1、K2検出回路に
ローパスフィルタを追加することにより、ノイズ及び波
形歪の影響を除去することができる。また、複数の電力
モードがある場合に、これらのモードを分離するための
バンドパスフィルタを設け、バンドパスフィルタの中心
周波数を電力動揺周波数に一致するように自動チューニ
ングすることにより、目的とする電力動揺周波数の比例
定数(K1、K2)を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す同期機用励磁装置
【図2】本発明のK1、K2検出回路の詳細図
【図3】本発明のK1、K2検出回路の詳細図
【図4】本発明のK1、K2検出回路の詳細図
【図5】本発明の係数A11、A12、…、B1、B2
の絶対値の監視回路
【図6】図6に、係数A11、A12、A13、A22
の行列式Dwの絶対値の監視回路
【図7】理想的二次振動系
【図8】同期機のベクトル図
【図9】一機無限大系統図
【図10】本発明によるΔδを入力とするK1、K2検
出回路
【図11】本発明による電力動揺周波数に自動チューニ
ングするK1、K2同定回路
【図12】バンドパスフィルタ周波数特性図
【符号の説明】
1…同期機、2…計器用変成器、3…計器用変流器、4
…信号検出回路、5…AVR電圧設定器、6…減算回
路、7…加算回路、8…ゲートパルス発生装置、9…積
分回路、10…K1、K2検出回路、11…K1設定値
回路、12…電力系統安定化装置、13…励磁用変圧
器、14…サイリスタ回路、15…界磁遮断(FCB:
Field Circuit Breaker)、16…不完全微分回路、17
…J検出回路、18…K1、K2検出回路、19…A1
1、〜、B1、B2検出回路、20…A11F、〜、B
1、B2演算回路、21…ローパスフィルタ回路、22
…Dω、K1ω、K2ω演算回路、23…ローパスフィ
ルタ回路、24…除算回路、25…K1、K2演算回
路、26…バンドパスフィルタ、27…電力動揺周波数
検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/00 - 5/00 H02P 9/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期機の電圧と設定値の偏差を求める手
    段と、同期機の有効電力変化分(ΔP)及び周波数変化
    (Δf)に基づいて補償出力を演算する電力系統安定
    化手段を有し、前記偏差に補償出力を加算した出力に応
    じて同期機に励磁電流を供給する同期機用励磁装置にお
    いて、前記有効電力変化分(ΔP)をそれぞれ前記周波
    数変化分(Δf)とその積分(∫Δfdt)に比例する
    成分に分離する第1と第2の比例定数(K1、K2)を
    求める手段と、前記第1と第2の比例定数を同定する手
    段を設け、前記同定した第1と第2の比例定数に基づい
    て前記補償出力を自動調整することを特徴とする同期機
    用励磁装置。
  2. 【請求項2】 同期機の電圧と設定値の偏差を求める手
    段と、同期機の有効電力変化分(ΔP)及び周波数変化
    (Δf)に基づいて補償出力を演算する電力系統安定
    化手段を有し、前記偏差に補償出力を加算した出力に応
    じて同期機に励磁電流を供給する同期機用励磁装置にお
    いて、前記有効電力変化分(ΔP)をそれぞれ前記周波
    数変化分(Δf)と内部相差角(Δδ)に比例する成分
    に分離する第1と第2の比例定数(K1、K2)を求め
    る手段と、前記第1と第2の比例定数を同定する手段を
    設け、前記同定した第1と第2の比例定数に基づいて前
    記補償出力を自動調整することを特徴とする同期機用励
    磁装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記第1と第2の
    例定数を同定する手段は、前記有効電力変化分(ΔP
    i)、前記周波数変化分(Δfi)、前記内部相差角
    (Δδi)から変数K1w、K2w、Dwを求め、前記
    変数K1w、K2w、Dwをローパスフィルタを介して
    演算結果の変動成分を除去した後、K1=K1w/D
    w、K2=K2w/Dwの演算により前記第1と第2の
    比例定数(K1、K2)を求めることを特徴とする同期
    機用励磁装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記有効電力変化分
    (ΔP)及び前記周波数変化分(Δf)の絶対値が前記
    第1と第2の比例定数(K1、K2)を演算する際の数
    値演算の不安定を招くほど小さい時、この不安定を避け
    るため、前記変数Dwの絶対値が一定値以上の時のみ、
    前記第1と第2の比例定数(K1、K2)を更新するこ
    とを特徴とする同期機用励磁装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
    て、前記求めた第1 と第2の比例定数(K1、K2)を
    用いて同期機の有効電力の動揺周波数及び減衰定数を同
    定する手段を有することを特徴とする同期機用励磁装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかにおい
    て、複数の電力モードがある場合に、これらのモードを
    分離するためのバンドパスフィルタを設け、モード分離
    後の信号を有効電力変化分(ΔP)及び周波数変化分
    (Δf)とするとともに、前記バンドパスフィルタの中
    心周波数を同期機の有効電力の動揺周波数に一致するよ
    うに自動追従させる手段を設け、目的とする電力動揺周
    波数の第1と第2の比例定数(K1、K2)を同定する
    ことを特徴とする同期機用励磁装置。
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