JP3463069B2 - 使い捨てpHセンサ - Google Patents

使い捨てpHセンサ

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JP3463069B2 JP05400296A JP5400296A JP3463069B2 JP 3463069 B2 JP3463069 B2 JP 3463069B2 JP 05400296 A JP05400296 A JP 05400296A JP 5400296 A JP5400296 A JP 5400296A JP 3463069 B2 JP3463069 B2 JP 3463069B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨てpHセンサ
に関する。更に詳しくは、作用極および参照極の少なく
とも一方の電極上にキンヒドロン層を形成せしめた使い
捨てpHセンサに関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、ガラス電極を作用極とするpH
センサが広く用いられている。このガラス電極は、表面
がガラス薄膜で覆われ、その内部に銀/塩化銀電極を一
定濃度の塩化カリウム-塩酸溶液中に浸漬した構造をと
っている。また、参照極は、塩化カリウム水溶液中に銀
/塩化銀電極を封入した構造をとっており、この塩化カ
リウム水溶液と測定液とが混合するのを防ぐために、ガ
ラスフィルター等の多孔質隔壁を介して接するような構
成となっている。 【0003】このようなガラス電極を用いてのpHの測定
は、原理的には測定液側の水素イオン濃度の変化に伴
い、ガラス薄膜の両側の電位差が変化し、この電位差を
ガラス電極内と参照電極内の2つの銀/塩化銀電極によ
って検出することによって行われる。 【0004】この際、電位差ΔEと水素イオン濃度との
間には、以下に示されるようなネルンスト式類似の関係
式が成立し、これによって測定液のpHの測定を可能とさ
せる。【0005】このようなガラス電極を用いてのpHの測定
は、特性的には十分であるが、pHセンサの構造、製造、
取扱いなどが煩雑であるばかりではなく、高価でもある
ため、例えば使い捨てpHセンサなどとしての用途には不
向きである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、作用
極および参照極の少なくとも一方の電極上にキンヒドロ
ン層を形成せしめたpHセンサであって、使い捨てを可能
とする簡便かつ廉価なものを提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
基板上に設けられた作用極および参照極の少なくとも一
方の電極上に、キンヒドロンおよび塩化カリウムまたは
塩化ナトリウムの混合物層を形成せしめた使い捨てpHセ
ンサによって達成される。 【0008】 【発明の実施の形態】作用極および参照極が設けられる
基板としては、セラミックス、ガラス、プラスチック、
紙、生分解性材料(例えば、微生物生産ポリエステル等)
などが用いられる。 【0009】作用極の形成は、白金、金、カーボン等の
電極形成材料を用い、スクリーン印刷法、蒸着法、スパ
ッタリング法などを適用することによって行われ、その
表面部分を除く積層側面部分などはエポキシ樹脂等の絶
縁材で絶縁されることが望ましい。 【0010】また、参照極としては銀/塩化銀電極が用
いられ、それの形成は一般的に行われている方法、即ち
白金、金、カーボン等からなる参照極リード上に、スク
リーン印刷法、蒸着法、スパッタリング法などによって
一旦銀電極を形成させた後、定電流電解する方法あるい
は塩化第2鉄水溶液中に浸漬する方法、更にはスクリー
ン印刷法によって塩化銀を塗布、積層させる方法などに
よって行われる。 【0011】このようにして形成された作用極および参
照極のいずれか一方または両方の電極上には、キンヒド
ロン(キノン-ヒドロキノン等モル分子化合物)および塩
化カリウムまたは塩化ナトリウムの混合物層の形成が行
われる。これらの混合物は水溶液として電極上に滴下さ
れ、乾燥させることにより、少なくとも一方の電極上に
混合物層を形成させる。それらの量は、測定液の添加時
の最終濃度が、キンヒドロンにあっては約0.1〜20mM、
好ましくは約0.5〜5mMであり、塩化物にあっては約1〜2
000mM、好ましくは約10〜100mMであり、かつ塩化物がキ
ンヒドロンに対して約2〜200、好ましくは約2〜20のモ
ル比となるような量である。 【0012】 【作用】キンヒドロンが水に溶解すると、次のような反
応が起こる。 従って、平衡電極電位(酸化還元電位)Eは、 であり、測定液中の水素イオンに対して可逆的に応答す
ることから、pHセンサとして使用することができる。 【0013】ここで、参照極として銀/塩化銀電極を用
いており、作用極との間の端子間電圧を測定する際に微
小の電流が流れる必要がある。そのために、電荷の担い
手である塩化物の存在が必要となる。また、参照極の平
衡電極電位を安定に保つためにも、塩化物が必要とな
る。塩化物としては、イオンの移動度の関係から塩化カ
リウム、塩化ナトリウムが好んで用いられ、皮膚との接
触によるかぶれを予防するには塩化ナトリウムの使用が
望ましい。 【0014】かかる塩化物の存在下での、銀/塩化銀電
極の反応および平衡電極電位は次の如くである。 測定液のpHは、このような両電極間の電位差を測定する
ことによって求められ、測定には高入力インピーダンス
のエレクトロメータが用いられる。 【0015】 【発明の効果】従来のガラス電極で行われている如く、
塩化物水溶液を電極ホルダ等の容器に封入するのではな
く、キンヒドロンおよび塩化物の混合物を直接電極上に
塗布するだけの本発明のpHセンサは、その製作が容易で
ありかつ廉価である。また、破損し易いガラス電極を必
要とはしていない。従って、長期使用の測定には耐え得
ないものの、使い捨て用途には十分であり、測定の信頼
性の点でも満足されるものである。 【0016】本発明に係る使い捨てpHセンサは、環境管
理(河川や降水雨の酸性度チェックなど)、食品管理、家
庭内健康診断(特に尿のpHを測定することによる健康管
理)、臨床検査などの幅広い分野で有効に使用すること
ができる。 【0017】 【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。 【0018】実施例1 アルミナ基板上に、白金電極および白金電極リードをそ
れぞれ4000Åの膜厚で蒸着法によって形成させ、その内
の白金電極リード上にスクリーン印刷法で銀ペーストを
印刷し、焼成して銀電極を形成させた。この銀電極部分
を0.1M塩酸中に浸漬し、0.6mA/cm2の電流密度で20分間
の定電流電解を行い、銀電極表面を塩化銀化してこれを
参照極とした。この定電流電解には、ポテンショガルバ
ノスタット(北斗電工製HA-501)が用いられた。 【0019】アルミナ基板の側端部にポリエチレンテレ
フタレート製枠を接着した後、50mM塩化ナトリウム水溶
液0.5mlおよび9mMキンヒドロン水溶液0.5mlの混合物水
溶液を作用極のみ、参照極のみまたはこれら両方の極上
に各々10μlを滴下し、室温で乾燥させてキンヒドロン-
塩化ナトリウム混合物層を形成させた。 【0020】このようにして作製されたpHセンサのpH標
準液に対する出力を、前記ポテンショガルバノスタット
のエレクトロメータ機能を用いて25℃で測定した。出力
の測定は、pH標準液40μlをセンサ窓部に添加し、添加2
分後の出力を測定値とした。 【0021】得られた結果(単位:mV)は、次の表に示さ
れる。 表pH 作用極 参照極 作用極+参照極 1.68 281 279 280 4.01 176 178 177 7.41 -31 -29 -30 9.18 -151 -149 -150 10.01 -219 -217 -218 【0022】また、作用極+参照極の場合について、pH
と測定値との関係を図示すると、図1のグラフの如くと
なり、pH2〜10で直線性を示すことが確認された。作用
極のみ、作用極と参照極の両方の場合にも、殆んど同様
の傾向が示される。 【0023】なお、塩化ナトリウム層を形成させない場
合には、出力変動があって出力が一定せず、pHセンサと
して機能しなかった。 【0024】実施例2 ポリエチレンテレフタレート基板上に、作用極としての
カーボン電極および参照極としての銀/塩化銀電極をそ
れぞれスクリーン印刷法によって形成させ、実施例1と
同様の評価を行い、作用極+参照極、作用極のみおよび
参照極のみの各場合について、いずれもほぼ同等の結果
を得た。
【図面の簡単な説明】 【図1】作用極+参照極上にキンヒドロン-塩化ナトリ
ウム混合物層を形成させたpHセンサのpHと出力電位との
関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 基板上に設けられた作用極および参照極
    の少なくとも一方の電極上に、キンヒドロンおよび塩化
    カリウムまたは塩化ナトリウムの混合物層を形成せしめ
    た使い捨てpHセンサ。
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JP6282820B2 (ja) * 2013-08-22 2018-02-21 学校法人慶應義塾 ダイヤモンドマイクロ電極を用いた生体内pH測定装置及び方法
GB2550959B (en) * 2016-06-03 2020-04-29 Anb Sensors Ltd Reference electrode with local environment control

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