JP3462962B2 - コンクリート製原子炉格納容器の建設工法 - Google Patents

コンクリート製原子炉格納容器の建設工法

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JP3462962B2
JP3462962B2 JP28830196A JP28830196A JP3462962B2 JP 3462962 B2 JP3462962 B2 JP 3462962B2 JP 28830196 A JP28830196 A JP 28830196A JP 28830196 A JP28830196 A JP 28830196A JP 3462962 B2 JP3462962 B2 JP 3462962B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は改良型沸騰水型原子
力発電所(以下、ABWR原子力発電所と記す)に設置
される原子炉建屋(以下、R/Bと記す)内のコンクリ
ート製原子炉格納容器(以下、RCCVと記す)の建設
工法に関する。 【0002】 【従来の技術】ABWR原子力発電所のRCCVは従来
のBWRの原子炉格納容器(RCV)の鋼製自立型式か
ら鉄筋コンクリート製ライナ内張型式になっている。A
BWR原子力発電所の建設工程はRCCVの最下段(L
1と称す)のライナを短期間に据え付けし、建屋工事の
実質的な着手になる建築RCCV工事を如何に早期着手
するかが全体建設工程のクリティカルパスになってい
る。 【0003】図5から図9により従来のRCCVの建設
工法を説明する。図5はABWRの原子炉建屋内を概略
的に示す断面図で、図6はRCCVライナの輸送姿図
で、図7はL1ライナとL2ライナの現地組立要領図
で、図8はRCCVライナの搭載図で、図9は機器ハッ
チの現地取付要領図である。 【0004】図5において、符号1はR/B、2はRC
CV、3はRCCV2内に立設される原子炉圧力容器、
4はR/Bマット、20はRCCV鉄筋、24は建築RCC
V工事をそれぞれ示している。なお、RCCV3は鉄筋
コンクリート製でRCCVライナ5が内張りされたもの
である。 【0005】RCCV2はR/B1の中央部のR/Bマ
ット4上に鋼製RCCVライナ5とコンクリート壁とが
一体となって立設されたもので、RCCVライナ5はR
/Bマット4上に短尺リング状に形成された最下段のL
1ライナ6から最上段のL5ライナ10までを順次段積み
し溶接して一体化し上端が閉塞された長尺筒状体であ
る。 【0006】下から第2段目のL2ライナ7には機器ハ
ッチ11が取り付けられ、L4ライナ9が位置する部分の
RCCV2内にはダイアフロムフロア(以下LDFと記
す)12が設けられている。RCCVライナ5は応力が大
きく発生する可能性の高い部位、つまりLDF12の部位
で38mm厚さの鋼板を使用し、その他の部位では 6.4mm厚
さの鋼板を使用するのが一般的である。 【0007】これらのRCCVライナ5をR/B1内の
所定の位置へ搬入,据付する方法は原子力発電所建設時
に設置される揚重設備により方法が異なってくる。一般
的にはRCCVライナ5をL1ライナ6,L2ライナ
7,L3ライナ8,LDF12,L4ライナ9,L5ライ
ナ10に分割し、更にそれらの各ライナ6〜10を4〜6の
ライナ部材13に分割したものを工場で製作する。 【0008】つぎに図6に示す通り、ライナ部材13に配
管ペネトレーション14を取り付けて横倒しの状態で厚さ
6.4mmのライナ部材13を工場から現地の建築現場まで輸
送する。ライナ部材13を輸送車両15に積載する場合には
ライナ部材13の変形防止のために強固なライナ保持治具
16を取り付けて建設現場に輸送する。 【0009】輸送された各ライナ部材13は図5に示すR
/B1近傍に設置され、図7に示すように組立定盤17上
で最初にL1ライナ6をリング状に組み立て、そのリン
グ状に組み立てられたL1ライナ6の上にL2ライナ7
を、L2ライナ7の上に図示しないL3ライナ8を段積
みし、以後順次同様にしてL4ライナ9とL5ライナ10
を組み立て、最終的に一体となったRCCVライナ5に
組み立てる。 【0010】組み立てられたライナ部材13は図8に示す
通り、大型揚重設備18により、R/Bマット4上に搬入
されるが、ライナ部材13をあらかじめ工場で一体にして
製作し、当該原子力発電所の建設場所へ輸送し、所定の
場所へ据え付する据付工法を採用することもある。図8
中符号19はR/Bマット4上の上端鉄筋、20はRCCV
鉄筋を示している。 【0011】しかし、原子力発電所が建設される敷地が
狭い場合や、建屋の配置計画上及び建屋廻りの関連設備
との干渉等の理由により大型揚重設備18を配置できない
場合は、小型揚重設備(図示せず)によりRCCVライ
ナ5を組立,据付を行わなければならない。 【0012】その場合は前述のようにRCCVライナ5
全体を一体にして揚重することが困難なこと、また使用
されるライナ部材13の板厚が 6.4mmと薄いことなどから
RCCVライナ5をL1ライナ6〜L5ライナ10毎にR
CCVライナ5を組立定盤17の上でリング状に形成し
て、R/B1の所定の位置へ搬入され順次段積みしなが
らそれぞれの取合部,周溶接を行いRCCVライナ5全
体の組立を採用するのが一般的である。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】このような建設工法で
は図5に示すL2ライナ7に取り付けられる2箇所の機
器ハッチ11は小型揚重設備の能力とライナ部材13の重量
の関係から、ライナ部材13据付後に据え付けられる。 【0014】つまり、図7において、組立定盤17の上で
リング状に組み立てられたL1ライナ6をR/B1内の
所定の位置へ搬入し、引き続きL1ライナ6の上部へL
2ライナ7を段積みし、L1ライナ6,L2ライナ7の
周溶接終了後、機器ハッチ11が取り付く位置を円周状に
プラズマ切断し、グラインダにより仕上げを行い、図9
に示すように機器ハッチ11を内側から挿入し、架構21上
に預け、L2ライナ7と機器ハッチ11の取合部22の溶接
を行う。 【0015】この場合、図9に示す通り、機器ハッチ11
とL2ライナ7の取合部22の溶接面合わせの作業や、溶
接等の作業用足場23がRCCV鉄筋20の搬入に干渉し、
RCCV建築工事の着手が遅れることになる。 【0016】この作業用足場23はL2ライナ7と機器ハ
ッチ11の取合部22の溶接,非破壊検査,官庁検査等一連
の作業が完了しなければ解体できないため、建屋工事の
実質上のスタートになる建築RCCV工事24の開始が遅
れることになる。 【0017】このように小型揚重設備の場合、原子力発
電所建設工事においては、機器ハッチ11の挿入,据付が
全体工程のクリティカルになっており、建設工程短縮の
ネックとなる課題がある。 【0018】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、原子炉建屋マットの所定位置にRCCVライ
ナを組立,据付するRCCVの建設工法において、大型
揚重設備を使用することなく、工程上クリティカルにな
っているRCCVライナの据付,機器ハッチの挿入,据
付から建築RCCV工事への引渡しを大型揚重設備を設
置した原子力発電所と同等もしくは、それ以上に建築R
CCV工事の早期着手を可能とし、かつ他の構造物と干
渉しないで並行作業を行うことができ、現地溶接作業が
少なく品質が向上するコンクリート製原子炉格納容器の
建設工法を提供することを目的とする。 【0019】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、原子
炉建屋マットの所定位置に配置した短尺リング状の最下
段(L1)ライナ上に第2段(L2)ライナを段積み
し、この第2段(L2)ライナ上に第3段(L3)ライ
ナ段積みし、順次同様にして最上段(Ln)ライナまで
を段積みし、その段積みした取合部を溶接して長尺円筒
状ライナを組み立て、鉄筋工事およびコンクリート打設
を行うコンクリート製原子炉格納容器の建設工法におい
て、方向にそれぞれ複数個に分割して形成した最下段
ライナ部材と第2段ライナ部材とを工場で相互に溶接し
て一体化し、この一体化した最下段ライナ部材と第2段
ライナ部材からなるライナ部材に機器ハッチを取り付け
るとともに背面にライナ保持治具を取り付けて起立させ
たままの状態で搬送し、前記原子炉建屋マットの上端鉄
筋へ順次搬入してリング状に配列し、その後、周方向に
隣接するライナ部材を相互に縦方向にシーム溶接した
後、鉄筋工事を開始することを特徴とする。 【0020】従来のRCCVライナはL1ライナからL
5ライナを各ブロックに分割し、この各ブロックを更に
4から5個位のライナ部材に分割し原子力発電所の建設
現場に搬入している。これに対して、本発明においては
L1ライナとL2ライナを周方向に分割したL1ライナ
部材とL2ライナ部材とし、これらの部材を縦方向に一
体化し、L2ライナの部材には機器ハッチを取り付け
て、現地の揚重設備の能力に合わせて通常は4から6個
の部材に方向に分割して発電所建設現場に起立させた
まま輸送する。 【0021】輸送されてきたL1ライナ部材とL2ライ
ナ部材が一体となったライナ部材は、従来行われていた
建屋近傍での地上組立を行わず、そのままR/B内の所
定の位置へ搬入,据付し、各部材間の繋ぎ部であるとこ
ろの縦の溶接部を溶接し組み立てる。この方法によりク
リティカルである機器ハッチの取付工程が省略でき、建
築RCCV工事へ早期に引き渡すことが可能となる。 【0022】RCCVライナの最下段およびLDFから
上部のRCCVライナ部材の搬入,据付を行う際、最下
段の場合はR/Bマットの上の上端鉄筋が完了している
こと、またLDFの床が設定されていることにより、R
CCVライナの搬入,据付後の固定が容易であることに
着目し、工場製作され起立したままの状態でRCCVラ
イナとライナ保持治具をそれぞれ上端鉄筋およびLDF
上に直接搬入,据付し固定する。 【0023】 【0024】さらに請求項1の発明は、前記搬入前に前
記一体化したL1ライナ部材とL2ライナ部材からなる
ライナ部材にライナ保持治具を取り付け揚重設備により
前記原子炉建屋マットに搬入することを特徴とする。こ
れにより、ライナ保持治具を従来より簡素化でき、仮設
材のコストを削減できる。さらに、前記搬入前にあらか
じめライナ部材に機器ハッチを取り付けておくことによ
り、原子炉建屋マット上での機器ハッチ取り付け作業を
行う必要がなく、鉄筋工事開始期を早めることができ
る。 【0025】 【発明実施の形態】図1から図3により本発明に係るコ
ンクリート製原子炉格納容器の実施の形態を説明する。
なお、各図ともに図5から図9までの同一部には同一符
号を付し、重複する部分の説明は省略する。 【0026】本実施の形態は図7に示す短尺リング状L
1ライナ6とL2ライナ7を図1に示すように方向に
複数に分割した状態で曲面が形成された矩形状L1ライ
ナ部材6aとL2ライナ部材7aを工場で製作する。こ
れらのL1ライナ部材6aとL2ライナ部材7aはリン
グ状に配列することによりL1ライナ6とL2ライナ7
と同様の形状が形成される。 【0027】L1ライナ部材6aとL2ライナ部材7a
とを接続し一体化してライナ部材13aを形成する。この
ライナ部材13aのL2ライナ部材7a側に機器ハッチ11
を取り付けるとともに、ライナ部材13aの背面にライナ
保持治具16aを取り付けて起立させる。 【0028】なお、L1ライナ部材6aとL2ライナ部
材7aはあらかじめ製作された短尺リング状L1ライナ
6とL2ライナ7を方向に複数個に分割した分割片つ
まり、わん曲した矩形板を使用することもできる。 【0029】図2は図1のライナ部材13aを輸送車輛15
に載せた輸送姿図で、図3は図1のライナ部材13aを小
型揚重機25で吊り込んでR/Bマット4に据え付ける状
態を示した搭載図を示している。 【0030】しかして、本実施の形態においては図3に
示すようにR/Bマット4上の中央部所定位置にライナ
部材13aを搬入してリング状に配列して最下段のL1ラ
イナ6およびL2ライナ7を形成したのち、最上段のL
5ライナ10を順次段積みしてその取合部を溶接して円筒
状ライナを組み立て、鉄筋工事を行った後、コンクリー
ト打設を行う。 【0031】ここで、L1ライナ6とL2ライナ7は図
1に示すようにあらかじめ方向に複数個に分割された
形状のL1ライナ部材6aとL2ライナ部材7aを使用
する。このL1ライナ部材6aとL2ライナ部材7aは
縦方向に段積みされた状態で接続して一体化したライナ
部材13aとなっている。 【0032】このライナ部材13aはR/Bマット4上に
リング状に配列され溶接されてL1ライナ6とL2ライ
ナ7が構成される。L2ライナ部材7aにはあらかじめ
機器ハッチ11が工場または現地で取り付けられる。 【0033】前述したように本実施の形態では、工場製
作で周方向に分割された形状のL1ライナ部材6aとL
2ライナ部材7aとを段積みして溶接し一体化したライ
ナ部材13aを使用する。この一体化されたライナ部材13
の背面にライナ保持治具16aを取り付け図2に示すよう
に輸送車輛15に載せ、建設現場(現地)へ移送する。 【0034】そして、図3に示すように一体化したライ
ナ部材13aを小型揚重機25で吊り込んでR/Bマット4
の上端鉄筋19へ順次搬入してL1ライナ6とL2ライナ
7の形状となるようにリング状に配列した後、各取合部
を縦方向のシーム溶接を外側から行った後、鉄筋工事を
開始する。 【0035】ここで、図2に示すようにライナ部材13a
周方向に分割され起立させたままの状態で輸送車輛15
により移送されるが、工場の揚重設備の揚重能力,発電
所建設現場への輸送時の制約等から、機器ハッチ11をR
CCVライナ5に取り付けることが困難な場合は、建設
現場近傍の地上組立エリアで機器ハッチ11をL2ライナ
部材7aに取り付ける作業を行った後に、建屋内の所定
の位置へ搬入,据え付けすることになる。 【0036】以上の工程を経て搬入,据付が可能になっ
たL1ライナ部材6aとL2ライナ部材7aが一体化し
たライナ部材13aはR/Bマット4上の上端鉄筋19の上
部へ搬入し、ライナの仮設支持架台26およびライナ保持
治具16a,R/Bマット4上の上端鉄筋19等を利用して
正規位置への位置出しを行う。同様の工程でつぎの一体
化したライナ部材13aを順次据付しながら、隣合ったラ
イナ部材13aの取合部の面を合わせ調整しリング状に組
み立てる。 【0037】組立が完了したライナ部材13aは取合部の
縦方向の溶接を外側から行い、外側溶接が済んだところ
で内部のライナ保持治具16aを取り外し撤去する。つぎ
に内側溶接部をガウジング・グラインダによる溶接面の
仕上げを行い、溶接部非破壊検査,官庁検査を受験した
後、建築RCCV工事24へ引き渡す。 【0038】本実施の形態に係る原子炉格納容器の建築
工法によれば、図5に示す建築RCCV工事24は図3に
示す縦溶接部27近傍のRCCV鉄筋20工事の開始が遅れ
るのみで、縦溶接部27近傍以外のRCCV鉄筋20工事を
溶接工事と並行作業を行うことができ、溶接終了後に残
る建築RCCV工事24は縦溶接部27近傍のみであり、従
って、建築RCCV工事24を大幅に着手前倒しを図るこ
とができる。 【0039】従来のリング状の周溶接の場合は、それぞ
れのライナ部材13の周溶接が完了しなければ建築RCC
V工事24の着手が開始できず、更に機器ハッチ11の溶接
が遅れることにより大幅な建築RCCV工事24着手遅れ
を招いていた。 【0040】本実施の形態ではL1ライナ部材とL2ラ
イナ部材として縦溶接部27の溶接工事が完了したなら
ば、建築RCCV工事24の着手が本格的に開始される
が、このライナ工事24はL3ライナ8をL2ライナ7上
に段積みすることになる。L3ライナ8はL1ライナ
6,L2ライナ7のように縦分割にした形状のL3ライ
ナ部材を段積みすることも可能である。 【0041】しかし、一般的には、厚さ 6.4mmを有する
鋼板上に同じ厚さの鋼板製RCCVライナ部材を段積み
することは難しく、また段積みしたL3ライナ8を固定
する方法が大がかりになることなどから、リング状に地
上組みしたL3ライナ形状のRCCVライナ部材をL2
ライナ7上に段積みすることが望ましい。同様にしてL
DF12についても固定方法が難しいことから地上でリン
グ状に地組みしてL3ライナ8に段積みすることが望ま
しい。 【0042】また、L4ライナ9とL5ライナ10の段積
みであるが、このRCCVライナ部材は板厚38mmのLD
F12上に板厚 6.4mmのL4ライナ9とL5ライナ10の縦
分割一体据付することおよびLDF12に平面的な床があ
ること等により固定支持が比較的容易であることから、
L1ライナ6とL2ライナ7と同様に段積みすることが
可能である。 【0043】つぎに図4により本発明の工法と従来の工
法の作用効果を説明する。図4は本発明と従来例との工
法を比較して示す工程図である。すなわち、図4から明
らかなように従来の工法はL1ライナとL2ライナとを
地上で組立てた後、最初にL1ライナをR/Bマット上
に搭載する。つぎにL1ライナ上にL2ライナを搭載
(段積み)した後、L1ライナとL2ライナの段積み部
をリング溶接する。その後、L2ライナに機器ハッチを
取り付け、鉄筋工事を開始する。 【0044】これに対して本発明の工法はL1ライナと
L2ライナを縦分割した形状のブロックを搭載(段積
み)する。この時、L2ライナの分割片には機器ハッチ
を取り付けておく。L1ライナとL2ライナの分割片を
縦にシーム溶接した後、鉄筋工事を開始する。したがっ
て、本発明は従来例よりも鉄筋工事開始までの期間が大
幅に短縮できる。 【0045】 【発明の効果】本発明によれば、揚重能力が低い小型揚
重設備を設置しての、原子力発電所の建設において、L
1ライナとL2ライナの部材を縦溶接部近傍以外の範囲
においては、建築RCCV工事のRCCV鉄筋が開始で
きることから実質的な建屋工事着手を大幅に早められ、
原子力発電所建設全体工程の短縮を図ることができる。 【0046】また、従来はRCCVライナ部材を横倒し
にして輸送し、現地で立て起こししていたため、RCC
Vライナ部材のライナ保持治具は強固で大がかりな仮設
材を必要としていたが、本発明では工場の製作段階から
RCCVライナ部材を起立させた状態のまま、製作,輸
送し、そのまま所定の位置へ搬入,据付するため、立て
起こしの必要がなくライナ保持治具は従来より簡素化で
き、仮設材のコスト削減が図れるとともに、現地作業用
用地を削減できる。 【0047】更に、工場で製作されたRCCVライナ部
材を建設現場へ輸送後、直ちに搬入,据付を行うため、
現地での地上組立がなくなることにより、現地工事費の
大幅削減と品質向上が図れ、海岸近傍に建設される原子
力発電所における塩害対策上も好ましく、環境の悪い屋
外での組立期間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るコンクリート製原子炉格納容器の
建設工法の実施の形態において使用するライナ部材を示
す斜視図。 【図2】図1におけるライナ部材を搬送する状態を示す
斜視図。 【図3】図1におけるライナ部材を原子炉建屋マットに
搬入する状態を示す概念図。 【図4】本発明と従来の工法を比較して示す工程図。 【図5】従来のコンクリート製原子炉格納容器の建設工
法を説明するための原子炉建屋の断面図。 【図6】従来のライナ部材を搬送する状態を示す概念
図。 【図7】従来のライナ部材を現地組み立てする状態を示
す斜視図。 【図8】従来のライナ部材を原子炉建屋マットに搬入す
る状態を示す概念図。 【図9】従来のライナ部材に機器ハッチを現地で取り付
ける状態を示す概略図。 【符号の説明】 1…原子炉建屋(R/B)、2…コンクリート製原子炉
格納容器(RCCV)、3…原子炉圧力容器、4…R/
Bマット、5…RCCVライナ、6…L1ライナ、6a
…L1ライナ部材、7…L2ライナ、7a…L2ライナ
部材、8…L3ライナ、9…L4ライナ、10…L5ライ
ナ、11…機器ハッチ、12…ダイアフロムフロア(LD
F)、13,13a…ライナ部材、14…配管ペネトレーショ
ン、15…輸送車輛、16…ライナ保持治具、17…組立定
盤、18…大型揚重設備、19…上端鉄筋、20…RCCV鉄
筋、21…架構、22…取合部、23…作業用足場、24…建築
RCCV工事、25…小型揚重機、26…仮設支持架台、27
…縦溶接部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−273379(JP,A) 特開 平6−281780(JP,A) 特開 平8−220274(JP,A) 特開 昭62−298794(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 13/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 原子炉建屋マットの所定位置に配置した
    短尺リング状の最下段ライナ上に第2段ライナを段積み
    し、この第2段ライナ上に第3段ライナを段積みし、順
    次同様にして最上段ライナまでを段積みし、その段積み
    した取合部を溶接して長尺円筒状ライナを組み立て、鉄
    筋工事およびコンクリート打設を行うコンクリート製原
    子炉格納容器の建設工法において、方向にそれぞれ複
    数個に分割して形成した最下段ライナ部材と第2段ライ
    ナ部材とを工場で相互に溶接して一体化し、この一体化
    した最下段ライナ部材と第2段ライナ部材からなるライ
    ナ部材に機器ハッチを取り付けるとともに背面にライナ
    保持治具を取り付けて起立させたままの状態で搬送し、
    前記原子炉建屋マットの上端鉄筋へ順次搬入してリング
    状に配列し、その後、周方向に隣接するライナ部材を相
    互に縦方向にシーム溶接した後、鉄筋工事を開始するこ
    とを特徴とするコンクリート製原子炉格納容器の建設工
    法。
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