JP3461178B2 - 液体の制御されたデリバリーのための装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流体のデリバリーの分野に関する。より正
確には、本発明は、流体の制御されたデリバリーのため
の装置に関する。特に、本発明は、非経口的な注射また
は注入により人間あるいは動物に投与されるべき液体の
制御されたデリバリーのための装置に関する。

多くの場合、長時間、例えば１時間またはそれ以上に
わたって液体が制御された方法で患者に投与されること
が望ましい。これは、例えば非経口的な栄養摂取の場合
であり、また、例えば心筋梗塞（cardiac infarct）の
ような状態の処置の場合であり、この場合には、ストレ
プトキナーゼの溶液が均一に制御された方法で30分また
はそれ以上の時間で供給される。これは、病院におい
て、注入スタンドを使用することができ、液体が重力あ
るいは種々のデザインの注入ポンプによって供給される
病院では重大な問題でない。

しかしながら、このような注入が移動状態の下で、例
えば、心筋梗塞の緊急処置で実施しなければならないと
きには、問題が生じる。このような場合において、重力
供給に基づく注入スタンドは面倒であり、不便である。
普通の注入ポンプは、外部の動力源に頼っており、不便
でもある。

患者自身が自分に遅延なしに急速に注入しなければな
らない場合もある。このような場合においては、患者が
余計な介入をすることなく迅速に所定量の薬品を投与で
きる動力式注入装置が必要である。

したがって、外部動力源に依存せず、容易に移動で
き、バクテリヤ汚染や空気の閉じ込め等のないようにす
る従来の安全要件を満たす、所定量の液体の制御された
非経口的な供給のための装置の要求が大きい。

動力源として、気体発生物質、例えば揮発性を持つ炭
化水素あるいはフルオロカーボンを利用する種々の注入
装置が知られている。放出された気体は、ピストンに作
用する。ピストンは、注入すべき液体を含有する注射器
内のプランジャに連結しており、このようにして液体を
管路を通して患者に圧入する。液体の流れは、流出管路
にある適当な絞りによって制御される。しかしながら、
これらの装置は多数の欠点を持つ。気体発生物質の揮発
性は、周囲温度に応じて異なり、また液体のデリバリー
のための駆動力として作用する気体圧力によっても異な
る。これは温度と共にデリバリー率を変化させ、それは
通常非常に望ましくない。さらに、炭化水素の大気への
放出、特にフルオロカーボンの放出は、環境の見地から
望ましくない。最後に、或る種の装置では、投与さるべ
き液体が、例えばピストンでの漏洩のために、駆動気体
によって汚染される危険がある。

したがって、駆動力としての気体の発生に依存せず、
代わりに真空に対抗して作用する大気圧を利用する装置
が、最近開発された。このような装置が、英国特許第2,
195,894号および米国特許第4,180,067号に記載されてい
る。

英国特許第2,195,894号は、使用時に注射器部分に連
結される動力部を包含する注入装置を開示している。動
力部は、粘性の液体を含有する第１室と、真空下にある
第２室とを包含する。この装置を作動させようとすると
き、動力部の第１室と第２室との間で計量オリフィスが
開く。その結果、注射器のプランジャが外方へ押されて
供給すべき液体を放出すると同時に、ピストンに作用し
ている周囲空気圧力が粘性液体を計量オリフィスを通し
て真空室へ圧入することになる。ダンパとして作用する
粘性液体を介して、注射器からの液体のデリバリー量が
計量オリフィスのサイズを変えることによって制御され
る。

この装置は多数の欠点を持つ。その構造が非常に複雑
であり、特に装置が一回使用したら捨てられるようにな
っているので、高価である。また、動力部がその製作時
に既に真空下でセットされ、使用されるまでにかなりの
時間にわたって保管される可能性があるので、小さい漏
洩でも装置を不作動にする危険がある。

米国特許第4,180,062号は、容器から制御された割合
で流体をデリバリーする装置を開示している。この装置
は、空所内に容器を保持するフレームと、このフレーム
内に配置され、一端を閉じられているシリンダとを包含
する。ピストンが、シリンダ内に摺動自在に配置されて
おり、ピストンがシリンダの開口端付近にあるとき、シ
リンダの内部が真空となり、周囲空気圧力がピストンを
シリンダ内へ駆動するように作用する。ピストンがその
最外方位置にあり、真空が確立されたとき、ピストンは
流体容器の可動壁に連結され得る。その結果、周期空気
圧の作用の下でのピストンのシリンダ内への移動も可動
壁を変位させ、流体を容器から強制的に排出させる。流
体出口に設けた適当な流量絞り弁によって、容器から流
体の流れが制御され、所望のデリバリー率を達成するこ
とができる。

好ましい実施例において、フレームは、ピストンを持
つ第２のシリンダを包含する。この第２のシリンダには
補助流体が満たしてあり、そのピストンは、第１のシリ
ンダ内のピストンに連結してある。したがって、周囲空
気圧力の影響の下での第１のピストンの運動も第２のピ
ストンを変位させ、適当な流量絞り弁を通して第２のシ
リンダから補助流体を排出させる。このようにして、第
１のピストンの運動が制御され、所望のデリバリー率が
達成される。

この装置は、流体をデリバリーする直前まで真空が確
立されないという点で、そして、望むままに何回でも新
しい流体容器を用いて再使用できるという点で、利点を
持つ。しかしながら、その構造は、非常に複雑であり、
装置を高価にすると共に使用が厄介である。

本発明は、この目的のため従来公知の装置に伴う欠点
を排除する流体の制御されたデリバリーのための装置を
提供する。本発明の装置は、特に非経口的な注射または
注入による人間あるいは動物へ投与しようとしている液
体の制御されたデリバリーに適しているが、本発明は、
この用途に制限されるものではない。

本発明による液体の制御デリバリー装置は、デリバリ
ー・ユニットと動力ユニットからなり、デリバリー・ユ
ニットは、液体容器を包含し、この容器は、少なくとも
１つの可動壁と流量絞り部を備えた液体出口とを有す
る。動力ユニットもまた、少なくとも１個の可動の壁を
持ち、内部に真空が確立され得る第２の容器と、液体容
器の可動壁と第２容器の可動壁との間の機械的カップリ
ングとを包含する。前記デリバリー・ユニットと前記動
力ユニットは、デリバリーの準備のために相互に同軸に
連結され、この連結で、第２容器の可動壁が機械的カッ
プリングによって変位させられ、真空が確立され、周囲
大気圧力がこの真空に抗して作用し、この圧力は液体容
器の可動壁に直接に作用している前記機械的カップリン
グによって伝えられ、その結果、液体は出口およびそこ
に設けた絞り部を通して押し出される。

好ましい実施例において、可動壁は、ピストンまたは
プランジャからなり、機械的なカップリングは、ロッド
であり、このロッドは、前記ピストンまたはプランジャ
を結合する。可動壁の１つまたは両方が膜の形をしてい
てもよい。

さらに別の実施例において、流れ絞り部は、調節自在
の流量絞り弁からなり、出口からの流量を変えられる。

図面において、第１図と第２図は、組立の前の２つの
部分の状態にある本発明の装置の一実施例を示してい
る。第３図は、同じ装置を組み立てた状態で、使用の準
備が整った状態で示している。第４図と第５図は、本発
明の別の実施例を組み立てた状態で示している。第６〜
９図は、複室式注入カートリッジを用いる本発明のまた
さらに別の実施例を注入の準備段階および使用段階で示
している。

図面において、同様の部分は同一の参照番号を持つ。

本装置は、２個のユニット、すなわち、第１図に示す
デリバリー・ユニットと第２図に示す動力ユニットとを
包含する。

第１図は、本発明の装置のデリバリー・ユニットの部
分断面図である。

デリバリー・ユニットは、開口２を有するスリーブ１
を包含し、この開口を通して、注入カートリッジ３が挿
入される。その反対端で、スリーブ１は小さい開口４と
内部フランジ５とを有する。内部フランジには、カート
リッジ３の出口端が乗る。小さい開口４は、ねじ付きの
連結チューブ６を備え、その連結チューブにはねじ付き
の連結片７が螺合されてある。第１図に示すように、こ
の連結片７は、スリーブ１の小さい開口４と可撓性のチ
ューブ８との連結を保証する。その反対端で、可撓性の
チューブ８は注射針９に連結する。接着剤テープ10が、
患者の皮膚に針組立体を取り付けるために用意される。
もちろん、なんら介在するチューブなしに、連結片７に
直接に針９を連結させることもできる。

注入カートリッジ３は、普通の構造でよく、注入すべ
き液体11を含有し、プランジャまたはピストン12によっ
て後端を閉じられている。このプランジャは、その後端
に、連結ロッドを受け入れるくぼみ13を持っていてもよ
い。連結ロッドについは、後により詳しく説明する。

その前端において、注入カートリッジ３は、ゴム製の
隔壁によって普通の方法で閉鎖されている。この隔壁
は、金属カプセル14によって所定位置に保持されてい
る。連結片７を介するカートリッジ３とチューブ８の連
結には、中空の針（図示せず）を用いる。この針は、公
知の方法で、ゴム製の隔壁を貫通し、カートリッジの内
部と針９を持つチューブ８との間に液体流通状態を確立
する。

図面において、注入カートリッジ３は、単純な単室式
カートリッジとして示してあるが、１つの室に乾いた活
性物質を、他の室に液体を含有する複室式カートリッジ
であってもよい。２つの室は、可動壁によって分離され
ている。通常、乾燥物質が前室に、液体が後室に収容さ
れる。カートリッジの壁には、バイパス流路が設けてあ
り、可動壁の位置の如何によりこのバイパス流路が、作
動状態になったり、不作動状態になったりする。

複室式カートリッジの使用準備を整えようとするとき
は、後部プランジャを前方へ動かし、後室内の液体を前
方へ変位させる。液体がかなり非圧縮性であるので、可
動壁を前方へ押圧し、バイパス流路の後部の開口を液体
に露出させることになる。後部プランジャがさらに移動
すると、前室にバイパス流路を通して液体を圧入して乾
燥物質を溶解させることになる。

この構成は、溶液の形で保管するには不安定すぎる物
質、例えば、或る種のホルモンや蛋白質の投与に非常に
適している。このようにして、投与しようとする直前ま
で溶液を調製せず、デリケートな物質について混合過程
を非常に注意深く行うことができる。複室式カートリッ
ジの使用が本発明の好ましい実施例である。

本発明の装置の重要な特徴は、流れ絞り部を注入カー
トリッジ３から注射針９までの液体の流路に配置したと
いうことにある。この絞り部は、連結片７において配置
してもよく、例えば、それは液体の流露に設けた毛細管
のような絞りであってもよい。絞りの直径は、注入しよ
うとしている液体の適当な流量を達成するように合わせ
てある。これは、簡単な日常的な試験に基づいて当業者
が実施できる。

また、流れ絞り部は、他の方法でも設けることができ
る。注入チューブ８または注射針９あるいはこれら両方
そのものを、適当な絞りとして作用するような寸法とし
てもよい。

流れ絞り部は、調節自在であってもよい。例えば、可
撓性のチューブ８上の調節自在のクランプであってもよ
い。

スリーブ１は、第２図に示す動力ユニットにデリバリ
ー・ユニットを結合する手段も備える。これらの手段
は、バヨネットロック15として設けてもよい。２つのユ
ニットを結合する他の構成、例えばスナップジョイント
あるいは２つのユニットを相互に螺合するねじ式ジョイ
ントも可能である。ジョイントがしっかりしており、し
かも所望時に解放できることが重要である。

第２図は、本発明の装置の動力ユニットの断面図であ
る。この動力ユニットは、第１図に示すデリバリー・ユ
ニットのスリーブ１の上部を覆ってぴったりと嵌合する
ように設けたスリーブ21を包含する。手段15（第１
図）、例えばバヨネットロックと協働して２つのスリー
ブを相互に解放自在に錠止する手段22が設けてある。

スリーブ21は、その上端のところで、フランジとして
形づくられた端壁23によって閉鎖されている。このフラ
ンジには、シリンダの25のフランジ24が解放自在に取り
付けられる。２つのフランジの間では、密封リング26に
よって気密シールが保証される。

シリンダ25は、その上端で壁27によって閉鎖され、こ
の壁27は、シリンダと一体であってもよい。この壁27
は、オリフィス28を備え、このオリフィス28は、シリン
ダの内部と周囲大気の間の空気の流通を許す。

シリンダ25の内側には、ピストンまたはプランジャ29
が配置されている。それは、密封リング30を経てシリン
ダの内壁面と密封接触している。静止位置において、ピ
ストンはスリーブ21の端壁23の上面に乗る。

連結ロッド31がピストンの下面に付けられており、こ
の連結ロッド31はオリフィス32を通して密封状態で端壁
23を横切る。連結ロッド31とオリフィス32の壁面との間
の気密シールは、密封リング33によって確実にされる。

このようにして、連結ロッド31とピストン29が上向き
に動かされるとき、ピストン29の下方でシリンダ25内に
真空が確立されることになり、同時に、シリンダのピス
トン上方の部分がオリフィス28を通して周囲大気に接続
されるので、大気圧がピストン上方のシリンダ内で優勢
となる。

第３図は、本発明の装置を組み立てられた状態でかつ
使用準備が整った状態で示している。動力ユニットのス
リーブ21は、デリバリー・ユニットのスリーブ１の上部
まわりに置かれており、２つのスリーブがバヨネットロ
ック15、22によって相互にしっかりと錠止されている。

２つのスリーブ１、21が同軸に合わされたとき、ピス
トンロッド31の下端は、注入カートリッジ３のプランジ
ャ12の後端面に設けたくぼみ13に係合し、このくぼみ内
にしっかりと静止する。２つのスリーブが合わされたと
きにロッド31とピストン29は上方へ動かされ、ピストン
29の下でシリンダ内にスペースが確立されることにな
る。密封リング26、30、33によって行われるシールのた
めに、このスペースにはまったく空気が入ることができ
ず、真空がそこに確立される。ピストン29の反対側で、
この側でシリンダがオリフィス28を通して大気圧と連絡
しているので、大気圧がピストンに作用する。

２つのスリーブ１、21がバヨネットロック15、22によ
って相互に錠止されているとき、ピストン29はシリンダ
25内で最上方位置にある。シリンダ内のピストンより下
のスペースにおいて、ピストンがその初期位置において
スリーブ21の端壁23個に乗っており、ピストンの下には
ほぼスペースがないので、実質的に完全な真空がある。

大気圧力は、今や、ピストン29の上側に作用していて
それを下方へ押し下げており、この力は、ロッド31によ
って伝えられて注入カートリッジ内のプランジャ12の上
側に作用し、チューブ８および針９を通してカートリッ
ジ内の液体を押し出すことになる。

第４図と第５図は、本発明の装置の別の実施例を示し
ている。ここにおいて、第４図は、装置を供給の前の組
み立て状態で示し、第５図は、組立済みの装置を液体供
給の完了後の状態で示す。

第４図と第５図に示すデリバリー・ユニットは、第１
図と第３図に示すものと同じであり、スリーブ１を包含
する。このスリーブは、注入カートリッジ３を含有す
る。注入カートリッジは、その後端にプランジャまたは
ピストン12を有し、その前端に金属カプセル14の形をし
た普通の閉鎖体を有する。スリーブ１は、ねじ付きの連
結チューブ６と、連結片７と、可撓性のチューブ８と
を、その前端に備え、前述のように、可撓性のチューブ
８は、カートリッジ２の内部と液体連絡している。

動力ユニットは、管状のスリーブ40を包含し、このス
リーブ40は、ジョイント39によってデリバリー・ユニッ
トのスリーブ１に同軸に結合されている。このジョイン
トは、恒久的であってもよいし、解放自在であってもよ
く、例えばバヨネットロックあるいはねじ付きのジョイ
ントである。

その後端で、管状のスリーブ40はピストン41に結合さ
れており、このピストン41は、シリンダ42内に摺動自在
に装着されている。ピストン41とシリンダ42の内壁面と
の間の気密シールは密封リング43によって確実にされ
る。シリンダ42は壁44によってその後端を閉鎖されてお
り、密閉スペース45を構成している。

その前端で、シリンダ42はブラケット46に連結してお
り、このブラケットは連結ロッド31に連結している。連
結ロッド31は管状のスリーブ40内に配置されており、ブ
ラケット46はＴ字形となっており、「Ｔ」のアーム部は
スリーブ40の壁に設けた長手方向スロット47を貫通し
て、シリンダ42の前端に結合されている。ブラケット46
の他の形ももちろん可能である。このようにして、周囲
大気が管状のスリーブ40の内部およびシリンダ42の開い
た前端にアクセスできるが、シリンダ42の内側のスペー
ス45はピストン41によって大気から遮断されている。

動力ユニットの使用準備が整う前のその一部が第５図
に示してある。ここにおいて、管状のスリーブ40はシリ
ンダ42内の最内方位置にあり、ピストン41はシリンダの
端壁44に乗っている。ピストン41と端壁44の間のシリン
ダ42のスペース45はほぼゼロである。連結ロッド31はそ
の最前方位置にあり、管状のスリーブ40から突出してい
る。

本装置の使用準備を整えようとするときには、注入カ
ートリッジ３全体をスリーブ１内に挿入し、管状のスリ
ーブ40をジョイント33によってスリーブ１の後端に連結
する。と同時に、連結ロッド31がプランジャ12の後端に
乗る。この操作において、管状のスリーブ40内へ連結ロ
ッド31が押され、また、ブラケット46によって、シリン
ダ42を後方へ押圧する。ピストン41が管状のスリーブ40
の後端に固定されているので、これは、ピストン41とシ
リンダ42の間に相対的な運動があり、閉鎖されたスペー
ス45が確立されることを意味する。このスペース45に
は、ピストン41が密封リング43によってシリンダ42の内
壁面対してシールされるので、真空がある。

周囲大気が、今や、ピストン41をシリンダに42内に押
圧するように作用することになり、その結果、連結ロッ
ド31が圧力をプランジャ12に加えて液体11をカートリッ
ジ３からチューブ８を通して押し出すことになる。チュ
ーブ８とカートリッジ３の内部の液体流通は、先に説明
したように、真空スペース45の前あるいは後で確立され
得る。

カートリッジ３内のすべての流体11が投与されてしま
ったとき、本装置は第５図に示す状態にある。管状のス
リーブ40は、今や、シリンダ42内に充分に引っ込められ
ており、ピストン41は端壁44に乗る。このために、本装
置はピストンのシリンダ42内での移動長がカートリッジ
３内のプランジャ12の移動長と同じとなるように寸法決
めしてなければならず、さらに、管状のスリーブ40のス
ロット47内のブラケット46の移動長も同じである。これ
らの距離は第４図に「Ａ」で示してある。

カートリッジ３が空になったとき、連結スリーブ１と
管状のスリーブ40の間接続部39が解放され、使用済みの
注入カートリッジ３を新しい注入カートリッジと交換し
た後、さらなるデリバリーに動力ユニットを使用するこ
とができる。

本装置が一回しか使わない使い捨て式である場合、連結
部39は恒久的でもよく、使用後に装置全体が廃棄され
る。

第４図と第５図に示す実施例は次の利点を持つ。すな
わち、ピストンとシリンダの間にたった１個のシールが
必要なだけであり、密封状態で壁を横切る連結ロッド31
が不要である。

第６〜９図は、本発明の装置のまたさらに別の実施例
を示しており、この実施例では、複室式注入カートリッ
ジは使われる。ここにおいて、第６図はカートリッジが
所定位置にあり、カートリッジ内の２種類の成分を混合
する前の状態にある装置を示す。第７図は、カートリッ
ジ内の成分を混合した後の装置を示しており、第８図
は、駆動力真空が確立された後の装置を示している。最
後に、第９図は、カートリッジの内容物が真空駆動力に
よって吐き出された後の装置を示している。

第６図に示す装置は、前部の管状のスリーブ50と後部
の管状のスリーブ51とを包含する。これらのスリーブ
は、前部のスリーブ50上にある外ねじ52と後部のスリー
ブ上にある対応する内ねじ53とによって相互に結合して
いる。

前部スリーブ50は、その前端で、複室式注入カートリ
ッジ54を受け入れるようになっている。このカートリッ
ジは、普通の構造であり、後部のピストン55と前部のピ
ストン56とを包含する。これらのピストンは後室57を構
成している。この後室は、通常、液体の製品を収容す
る。通常は固体の製品を収容する前室58が前部ピストン
56とカートリッジの前端との間に構成されている。この
カートリッジ前端は、隔壁59によって閉ざしてある。隔
壁は、カートリッジのボトルネック状の前端でフランジ
61のまわりに取付けられたカプセル60によって所定位置
に保持されている。カートリッジの壁には、バイパス流
路62が設けてある。この複室式カートリッジは、そっく
り普通のタイプのものであり、これ以上詳しく説明する
必要はないであろう。

その前端で、前部スリーブ50はフランジ63を備え、こ
のフランジには、カートリッジの前端54が乗る。フラン
ジ63は、また、前端のところに孔を構成しており、この
孔を通して、中空の針またはカニュールによってカート
リッジ54の内部との液体流通が確立され得る。

前部スリーブ50は、その内部に配置された複室式注入
カートリッジ54と共に本発明の装置のデリバリー・ユニ
ットを構成する。

後部スリーブ51は、壁64によってその後端を閉鎖され
ている。後部スリーブ51の内側にはシリンダ65が配置さ
れており、このシリンダは、後端壁64の内側に取り付け
てある。シリンダ内には、ピストン66が配置されてお
り、ピストン66は、シリンダ65内を軸線方向に変位する
ことができ、密封リング67によってシリンダ壁面に対し
て気密にシールされる。

シリンダ65の内側には、管状の距離ロッド68も配置さ
れており、この距離ロッドは、後壁の内面に取り付けて
あり、シリンダ65および後部スリーブ51と同軸である。
その前端に、距離ロッド68は変形可能なフランジ69を備
えており、このフランジの機能は、後により詳しく説明
する。

距離ロッド68の長さは、ピストン66がその最前方位置
にあるときに、この距離ロッドの、変形可能なフランジ
69を有する前端がピストンの後面と衝合し、ピストンを
前記最前方位置に保持するように選ばれる。

後部スリーブ51の後端壁64は開口20を備え、これらの
開口70を通して、シリンダ65の、ピストン66の背後のス
ペースが外気と連通している。

ピストン66の前面には、管状の連結ロッド71が取付け
てある。この連結ロッド71は、シリンダ65の横方向の壁
73にある開口72を貫通し、後部スリーブ51と同軸であ
る。連結ロッド71は、横方向シリンダ壁73にある開口72
と気体密封関係ともなっている。連結ロッド71の長さ
は、本装置が組み立てられたときに、前記連結ロッドの
前端が注入カートリッジ54の後部ピストン55の後面に乗
るように選ばれる。

連結ロッド71の内側ボアは、ピストン66を貫いて延び
ており、距離ロッド68が前記ボアに導入され得るような
直径を有する。しかしながら、この変形可能なフランジ
69が前記ボアの直径よりも大きい直径を持っているの
で、このフランジ69によって、距離ロッド68が連結ロッ
ド71のボアに入るのが阻止される。

後部スリーブ51は、それに組み合わせたピストン・シ
リンダ配置と共に、本発明装置の動力ユニットを構成す
る。

第７図は、第６図の装置を、カートリッジ内の２つの
成分を混合した後の状態で示している。後部スリーブ51
はねじ52、53によって前部スリーブ50上を前方に螺合さ
れている。連結ロッド71は、後部ピストン55を、前部ピ
ストン56に乗る位置まで前方へ押している。前部ピスト
ンもまた前方へ動かされており、バイパス流路62が露出
され、後室内の液体を前室58にわたって流し、前室内の
固形製品と混ぜ合わせる。フランジ69を有する距離ロッ
ド68がピストン66の後面に乗っているとき、このピスト
ンはシリンダ65内を後方へ移動するのを阻止される。

中空の針またはカニューレ74が前部スリーブ50の前端
にある孔に挿入してあり、隔壁59を貫き、カートリッジ
54の内部との液体連絡を確立する。この針はチューブ
（図示せず）に連結されている。このチューブは、その
反対端に、患者に注入を行うための注射針またはカニュ
ールを備えている。このチューブは、流れ絞り手段を備
え、この図に示す段階では、この流れ絞り手段は完全に
閉ざされており、いかなる液体もカートリッジ54から外
に流れることができない。本装置は、今や、動力ユニッ
トを起動する準備が整ったことになる。

第８図は、第７図の装置を、その動力ユニットが起動
された後の状態で示している。後部スリーブ51は前部ス
リーブ50上を前方へ十分に進められており、その外ねじ
52はこれを許すに充分な長さを有する。また、シリンダ
65の外面と後部スリーブ51の内面との間隔は、前部スリ
ーブ50の後部を入れるに充分でなければならない。針74
を通っての液体の流出が流れ絞り手段（図示せず）によ
って妨たげられるので、前後のピストン56、55は、それ
ぞれ、カートリッジ54内をさらに前方へ動かされていな
い。

連結ロッド71の後端では、今や、距離ロッド68が前記
連結ロッドのボアに入っている。これは、ピストン66に
よって増大する負荷の下に生じるフランジ69の変形によ
って可能となる。距離ロッド68が管状の連結ロッド71の
ボアに入るのを妨げるものがもはやないからである。

このことは、ピストン66が今やシリンダ65に関して後
方へ移動していることを意味する。連結ロッド71が開口
72を通して気体密封状態で端壁73を横切るので、ピスト
ン66の前方にあるスペース75内に真空が確立される。シ
リンダの後部で、ピストン66の反対側において、シリン
ダは開口20を通して外気と連絡する。

フランジ69の変形は、カートリッジ54がその中の構成
要素の混合によって使用準備が整ったときにではある
が、シリンダ65内に真空を確立するのに必要なかなり大
きな力の下で生じるように調製する。フランジ69のこの
ような特性は、簡単な実験に基づいて適当な材料と寸法
を選ぶことによって当業者が定めることができる。

真空がスペース75内に確立されたとき、ピストン66の
後面に作用している大気圧は、ピストン66を前方へ移動
させようとし、連結ロッド71の作用によって、また、カ
ートリッジ71のピストン55、56も針74を通してカートリ
ッジ室58から混合製品を追い出そうとする。しかしなが
ら、針74を通る出口が流れ絞り手段によって閉ざされて
いるので、カートリッジ54内のピストン55、56は前方へ
動くことができない。したがって、シリンダ65内のピス
トン66も前方へ動くことができない。

針74に接続したチューブ内の流れ絞り手段が開けられ
ると、ピストン66の後面に作用している大気圧がこのピ
ストンを前方へ押圧し、連結ロッド71の介在によって、
カートリッジ54のピストン55、56も、針74を通して室58
内の製品を押し出すことになる。カートリッジ54から流
出率は流れ絞り手段の適当な調整によって制御される。

混合製品がカートリッジから完全に吐き出されると、
本装置は第９図に示す状態にある。シリンダ65内のピス
トン66は、今や、その後面への大気圧の作用によって充
分に前方へ動かされており、カートリッジ内をピストン
55、56を充分に前方へ動かしている。その結果、カート
リッジ内の注入可能な混合製品は針74を通して十分に吐
き出される。

本発明のこの実施例による装置は、複室式カートリッ
ジを収容した組立済みの状態ではあるが、前記カートリ
ッジの内容が混合される前の状態でユーザーに供給され
る。また、本装置は、デリバリー・ユニットと動力ユニ
ットが別々の状態でも供給され得る。その場合、ユーザ
ーは、使用直前に注入カートリッジを挿入し、装置を組
み立てる。

本装置は、距離ロッド68上の変形可能なフランジ68が
通常恒久的に変形され、新しいカートリッジでの装置の
再使用が不可能なので、主として、一回限りの使用で、
使用後に廃棄することを意図している。しかしながら、
前記フランジを弾性的に変形可能とし、装置を分解した
ときに当初の形状に回復するようにすることも考えられ
る。このような場合、装置の再使用は可能である。しか
しながら、通常は、再使用は安全のために望ましくな
い。

本発明の重要な特徴は、動力ユニットとデリバリー・
ユニットを相互に同軸に結合するということにある。こ
うすれば、２つのユニットを相互に結合したときに直ち
に動力ユニットを起動できロッド31の形の直接的な機械
的連結によって、ピストンの力が動力ユニットからデリ
バリー・ユニット内のプランジャに直接直線的に伝わる
ことになる。したがって、ピストン29、41、ロッド31お
よびプランジャ12の運動は共通の軸に沿って起こること
になる。

図示した本発明の好ましい実施例において、動力ユニ
ットはスリーブ１の、開口４を持つ出口端と反対の端に
配置してある。しかしながら、スリーブ１の出口端に動
力ユニットを配置することも可能である。このような実
施例においては、機械的なカップリングはリンク機構の
形を採ることになる。このリンク機構は、デリバリー・
ユニットのプランジャを動力ユニットのピストンと連結
する。単純な連結ロッドは不可能である。したがって、
このような実施例は、より複雑となり、好ましいもので
はない。

液体の流れは流路内に配置された絞りによって制御さ
れる。先に説明したように、この絞りは一定であり、連
結片７内に配置した毛細管の形を採り得る。この場合、
圧力が注入カートリッジ３のプランジャ12に加えられる
とすぐに液体が流れ始める。このことはまた、患者への
投与を開始する前にチューブ８と針９から空気を追い出
すのに役立つことになる。

絞りは、可変であってもよい。例えば、それはチュー
ブ上のクランプ８としてもよい。この場合、流れ経路が
まず完全に閉鎖され、次いで、供給が開始したときに徐
々に開くようにしてもよい。

前述のように、注入カートリッジは、可動壁によって
分離した活性物質と液体を収容している複室式カートリ
ッジであってもよい。この場合、ロッド31によってプラ
ンジャ12に加えられる圧力は、直ちに、流体および分離
用可動壁と共に、プランジャを前方に移動させ始めるこ
とになる。可動壁がカートリッジの壁にあるバイパス流
路に到達したとき、プランジャのそれ以上の運動が前室
内へバイパス流路を通して液体を圧入し、活性物質と接
触させる。その結果、この物質が溶解することになる。
前室にすべての液体が強送され、プランジャが可動壁と
接触した後、プランジャと可動壁は、一緒になって単一
のプランジャとして作用し、液体を溶解した活性物質と
共に、カートリッジから排出させることになる。液体を
投与する準備を整える操作は、注入カートリッジのタイ
プとは無関係に、ほぼ同じである。

絞りは、通常、カートリッジ内の液体が少なくとも30
分、普通は、１時間以上にわたって供給されるようにセ
ットされる。これらの時間は、しかしながら、重要では
なく、意図した用途に応じて、広い範囲の時間、約１秒
から24時間あるいはそれ以上の時間にセットすることが
できる。用いるつもりの絞りのサイズは、日常的な実験
に基づいて容易に決めることができる。

カートリッジ３の内容を患者に投与し終ったとき、バ
ヨネットロック15、22は解放され、２つのスリーブ１、
21を分離する。大気圧力の影響下で、次に、ピストン29
がシリンダ25内の最下方位置に戻る。注入カートリッジ
は、後部の開口２を通してデリバリー・ユニットから取
り出し、廃棄する。連結片７は連結チューブ６から外
し、チューブ８を注射針９と共に取り外し、廃棄するこ
とができる。新しいカートリッジをスリーブに挿入し、
新しいチューブ８をカートリッジと連結した後、本装置
は、液体の新しいデリバリーのために再び動力ユニット
に連結する準備が整ったことになる。

変形例において、連結片７は、ねじ付きのキャップと
取り替え得る。その場合、キャップは、スリーブ１の出
口端を保護し、その内部へのアクセスを阻止する。この
場合、液体の供給を行おうとする直前まで、チューブ８
を備えた連結片７とそれに連結する針をスリーブ１には
取り付けない。こうすることにより、注入カートリッジ
３のゴム製の隔壁を液体を供給するまで穿刺せず、バク
テリア汚染の危険を減らせるので、付加的な安全を得る
ことができる。

このようにして、デリバリー・ユニットのスリーブ１
と動力ユニット全体を無期限に再使用することができ、
投与されるべき液体との接触がないので、滅菌する費用
も不要となる。動力ユニットは、いかなる外部の動力源
にも依存せず、装置に駆動力を与える真空は使用直前ま
で確立されることがない。したがって、あり得る漏れに
ついての問題がかなり低減される。また、駆動力は、大
部分、周囲温度から独立している。デリバリー・ユニッ
トと動力ユニットの両方が非常に構造簡単であり、製作
するにも安価である。使用される注入カートリッジは、
なんら特殊な構造である必要はなく、１つまたは２つの
室を持つ普通の設計のものでよい。さらに、このことが
コストを低く抑えることにも貢献する。

前記の説明では、本発明の装置の実施例は、注入カー
トリッジをスリーブ内に用いるものであった。これは、
好ましい実施例ではあるが、これだけが意図されたもの
ではない。また、スリーブ１そのものを液体の容器ある
いは注射器とし、任意的にはチューブ８を経て別の液体
溜めから連結片７に取り付けた針を通して液体を引き込
むようにすることも可能である。液体は、連結チューブ
６を備えた出口端付近の位置から容器の後端付近の位置
までプランジャ12を引くことによって容器内へ引き込ま
れる。このために、プランジャは、くぼみ13の底に設け
たねじ孔を備えていてもよい。その場合、ねじ付きのロ
ッドを一時的に取付けてプランジャを後方に引っ張るの
を助けるようにするとよい。この実施例では、もちろ
ん、連結ロッド31そのものをその外端で螺合し、プラン
ジャ12のねじ付きくぼみ内へ嵌合させることも可能であ
る。本装置の使用準備を整えようとするときには、ロッ
ド31をまずプランジャ12のくぼみに螺合させ、液体を注
射器内へ引こうとするときにプランジャを引き上げる助
けとする。この後、２つのスリーブを前述のように相互
に錠止し、真空に対抗する大気圧をプランジャ12に伝
え、それを外方へ押圧させる。

本装置のための材料の選択は重要ではなく、当業者が
適当な材料を選べばよい。いくつかの実施例において、
重要なのは、例えば少なくとも120℃の高温で圧力がま
を消毒することによって、装置を容易に滅菌できるとい
うことである。種々のプラスチック材料が適している
が、金属材料、例えばステンレス鋼やアルミニウム合金
も使用し得る。

ここで、本発明が図面に示し、先に説明した実施例に
限定されるものではないことは了解されたい。当業者で
あれば、後述の請求の範囲に定義されているような発明
の範囲から逸脱することなく種々の変形および修正を行
うことができる。例えば、本装置は、人間あるいは動物
に非経口的に液体を投与する装置に限らず、液体の制御
されたデリバリーが望ましいあらゆるケース、例えば種
々の実験室の用途にも使用できる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−59286（ＪＰ，Ａ) 国際公開90／004422（ＷＯ，Ａ１) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61M 5/142

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも１つの可動壁と流れ絞り部を備
   える流体出口を有する液体容器を有し、前記可動壁が機
   械的なカップリングに連結されるデリバリー・ユニット
   と、 前端部と後端部と、中に真空が確立され得る少なくとも
   １つの可動壁を有する第２容器を有する動力ユニットと
   を有し； 前記動力ユニットの前記可動壁が前記機械的なカップリ
   ングに結合するか若しくは前記動力ユニットがさらに前
   端部と後端部を持つスリーブであって前記スリーブがそ
   の前端部で前記デリバリー・ユニットに結合しその後端
   部で動力ユニットの前記可動壁に結合し、前記第２容器
   が前記機械的なカップリングに結合し、前記デリバリー
   ・ユニットおよび前記動力ユニットが、相互に同軸に連
   結されて装置のデリバリー準備を整えるようになってい
   る、液体の制御されたデリバリーのための装置におい
   て、 この連結によるデリバリー準備の際に、第２容器の可動
   壁が移動して真空を確立し、大気圧が前記真空に抗して
   その可動壁に直接作用するようになっており、この圧力
   が、前記機械的なカップリングによって伝えられて、液
   体容器の可動壁に直接作用し、液体が出口および絞りを
   通して排出されるようになっていることを特徴とする装
   置。
2. 【請求項２】容器の可動壁がピストンまたはプランジャ
   からなり、機械的なカップリングがピストンロッドであ
   り、このピストンロッドが２つのピストンまたはプラン
   ジャを連結していることを特徴とする請求項１記載の装
   置。
3. 【請求項３】流れ絞り部が液体の流路に絞りとして配置
   されていることを特徴とする請求項１または２に記載の
   装置。
4. 【請求項４】絞りが可変であることを特徴とする請求項
   １〜３のいずれか１項に記載の装置。
5. 【請求項５】液体容器が注入または注射のための注射器
   を構成することを特徴とする請求項１〜４のいずれか１
   項に記載の装置。
6. 【請求項６】注射器が注入のためのカートリッジを保持
   するスリーブを包含することを特徴とする請求項５記載
   の装置。
7. 【請求項７】カートリッジが２つの室を有し、これらの
   室が可動壁によって分離されており、これら２つの室の
   間にバイパス流路が設けてあり、このバイパス流路が前
   記可動壁の動きによって作動状態となることを特徴とす
   る請求項６記載の装置。