JP3460940B2 - 発音装置およびそれを用いた時計装置 - Google Patents

発音装置およびそれを用いた時計装置

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JP3460940B2
JP3460940B2 JP32914097A JP32914097A JP3460940B2 JP 3460940 B2 JP3460940 B2 JP 3460940B2 JP 32914097 A JP32914097 A JP 32914097A JP 32914097 A JP32914097 A JP 32914097A JP 3460940 B2 JP3460940 B2 JP 3460940B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オルゴール、チャ
イム等に用いられ、発音体を実際に叩くことにより所定
の音色を発生させる発音装置およびそれを用いた時計装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気的に音色を発生させる電子式
発音装置に代わって、複数の発音体を実際に叩いて発音
させ、所定の音楽を奏でる実打ち式発音装置が需要を集
めつつある。これは、実打式発音装置には、電子式発音
装置では味わえない、例えば、臨場感や高級感あるいは
生演奏に近い音の再現性等を確実に得ることができるか
らである。
【0003】実打式発音装置は、発音体を直接叩いて所
定の音色を発生させるものであるから、その音色は余り
大きな音ではない。したがって、例えば、電子式発音装
置のスピーカのように、発音体から発生した音の振動を
増幅して確実に外部に伝達する共鳴板(または「響
板」)を備えているのが一般的である。
【0004】実打式発音装置を備えた時計装置に関して
は、時計装置の筐体の裏面の裏板が、上述した機能を有
する共鳴板と併用されているものがほとんどである。こ
のような時計装置を設置する場合、当然のことながら、
裏板の共鳴による振動を妨げないように、室内等の内壁
から所定の距離を設けて設置することが必要である。
【0005】ホールクロックは、一般に、基体部分がそ
の上部に比べて大きくできており、室内等の内壁面に寄
せて設置しても、筐体の裏板と内壁面との間に所定の空
間が設けられるようになっている。したがって、裏板の
共鳴による振動が内壁面によって妨げられるということ
はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、掛け時
計装置については、時計装置を確実に安定させるため
に、壁面を裏板に完全に密着させる必要がある。このた
め、市場からの強い要望があっても、実打式発音装置を
掛け時計装置に適用させることは、実質上不可能である
と考えられていた。
【0007】また、従来の発音装置または時計装置のよ
うに、裏板と共鳴板とが併用されている場合では、筐体
の裏板としての機能、例えば、高強度で高剛性という機
能と、共鳴板としての機能、例えば、材質が柔らかく振
動の伝搬性能が高いという機能とを各々妥協した状態で
構成する必要があり、それぞれの機能を完全に満足させ
ることは至難なことである。
【0008】さらに、共鳴板は振動を増幅しかつ外部に
確実に伝搬させるために、ある程度の面積が必要であ
る。このため、裏板と共鳴板とを併用する発音装置また
は時計装置の小型化を試みても、共鳴板が専用に設けら
れない限り、上述した共鳴板の機能を満足したままの状
態で、発音装置または時計装置を小型化することは、必
然的に限界が生じてしまう。このため、それらの装置を
一層小型化していくことは、実質的に不可能である。
【0009】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、装置を小型化することがで
き、しかも、設置する場所に左右されることなく高い音
質が得られる発音装置およびそれを用いた時計装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の発音装置は、筐体と、前記筐体内を第1お
よび第2の部室に区分けするように、当該筐体内に設け
られた共鳴板と、前記共鳴板の前記第1の部室側に設け
られ、発音体を保持する基体と、を有し、前記共鳴板
は、振動伝達特性に指向性を有し、前記共鳴板の前記基
体の配置位置に対向する前記第2の部室における所定領
域には、当該共鳴板とは振動伝達特性の指向性が異なる
補助共鳴板が設けられている。また本発明の発音装置
は、好適には、前記筐体における前記第2の部室を形成
する少なくとも側面に、共鳴音導出窓が形成されてい
【0011】本発明の時計装置は、発音体を実打ちして
所定の音色を発生させる発音装置を備えており、前記発
音装置は、筐体と、前記筐体内を第1および第2の部室
に区分けするように、当該筐体内に設けられた共鳴板
と、前記共鳴板の前記第1の部室側に設けられ、前記発
音体を保持する基体とを有し、前記第1の部室が時計本
体の筐体裏面部側と連通するように設けられ、前記共鳴
板は、振動伝達特性に指向性を有し、前記共鳴板の前記
基体の配置位置に対向する前記第2の部室における所定
領域には、当該共鳴板とは振動伝達特性の指向性が異な
る補助共鳴板が設けられている。また本発明の時計装置
は、好適には、前記筐体における前記第2の部室を形成
する少なくとも側面に、共鳴音導出窓が形成されてい
【0012】本発明の発音装置によれば、発音体が実打
ちされると、発音体が所定の振動数で振動を始める。そ
の発音体の振動は、発音体を保持する基体を介して共鳴
板に伝達される。なお、共鳴板には振動伝達特性に指向
性があるため、共鳴板に入力された発音体からの振動
は、指向性に基づく振動伝達方向に、より早く、そして
強く伝達される。また、共鳴板に対して指向特性に基づ
く振動伝達方向が異なるように設けられた補助共鳴板に
よっても、同様に補助共鳴板の指向性に沿う方向に発音
体からの振動が伝達される。共鳴板および補助共鳴板の
振動により発生した音は、共鳴板によって区分けされた
筐体内の第1および第2の部室内で共鳴を繰り返して増
幅され、最終的には、例えば、第2の部室における共鳴
板および補助共鳴板の指向特性に基づく振動伝達方向を
延長した領域に形成された共鳴音導出窓から外部に向け
て発音される。なお、共鳴音は、共鳴板の振動伝達方向
ばかりでなく補助共鳴板の振動伝達方向にも拡大されて
いくことから、特定の指向性のない全方位に均一な状態
で外部に発音される。
【0013】本発明の時計装置によれば、あらかじめ設
定された時刻になった場合、例えば正時信号が、発音装
置に入力される。発音装置はこの正時信号を受けて、例
えばハンマーを動かして発音体を実打ちする。発音体が
実打ちされると、発音体が所定の振動数で振動を始め
る。その発音体の振動は、発音体を保持する基体を介し
て共鳴板に伝達される。なお、共鳴板には振動伝達特性
に指向性があるため、共鳴板に入力された発音体からの
振動は、指向性に基づく振動伝達方向に、より早く、そ
して強く伝達される。また、共鳴板に対して指向特性に
基づく振動伝達方向が異なるように設けられた補助共鳴
板によっても、同様に補助共鳴板の指向性に沿う方向に
発音体からの振動が伝達される。共鳴板および補助共鳴
板の振動により発生した音は、共鳴板によって区分けさ
れた筐体内の第1および第2の部室内で共鳴を繰り返し
て増幅され、最終的には、例えば、第2の部室における
共鳴板および補助共鳴板の指向特性に基づく振動伝達方
向を延長した領域に形成された共鳴音導出窓から外部に
向けて発音される。なお、共鳴音は、共鳴板の振動伝達
方向ばかりでなく補助共鳴板の振動伝達方向にも拡大さ
れていくことから、特定の指向性のない全方位に均一な
状態で外部に発音される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の発音装置を用いた実打式
時計装置の実施の形態について、図1〜図4に基づいて
説明する。図1は、本発明に係る実打式時計装置の実施
の形態の構成を示す正面図であり、図2は、図1に示す
実打式時計装置の断面図であり、図3は、図1に示す実
打式時計装置を背面側から見たときの斜視図であり、図
4(a)は、図1に示す実打式時計装置の共鳴板の斜視
図であり、図4(b)は、(a)に示すA−Aに沿う断
面図である。
【0015】実打式時計装置1は、図1に示すように、
時刻を表示する時計装置20と、時計装置20が設定時
刻になったときに、所定の音楽を演奏する発音装置30
とが設けられている。
【0016】時計装置20は、図1および図2に示すよ
うに、時計装置20の筐体200内の上部に配置され、
現在時刻を表示する文字盤21と、文字盤21の裏面側
に固定され、所定の基準パルス信号に基づいて図示しな
いステッピングモータを作動させ、指針22を駆動する
ムーブメント23とを有している。
【0017】発音装置30は、発音装置30の筐体30
0内を第1の部室31と第2の部室32とに区分けする
共鳴板33と、共鳴板33の第1の部室31側の表面部
33aに設けられ、発音体34を保持する基体35と、
共鳴板33に取り付けられた基体35の配置位置に対向
する第2の部室32側の裏面部33bに設けられた補助
共鳴板36と、発音体34を装飾体としての人形体によ
って実打ちするハンマー装置37とを有している。
【0018】本実打式時計装置1においては、図2から
わかるように、発音装置30の第1の部室31と時計装
置20の筐体裏面部側202とが連通するように設けら
れている。これにより、第1の部室31は、時計装置2
0の筐体200、発音装置30の筐体300および共鳴
板33とで囲まれた部室となり、第2の部室32は、共
鳴板33と発音装置30の筐体300とで囲まれた部室
となる。
【0019】また時計装置20の筐体200内に配置さ
れた文字盤21の下側には、ハンマー装置37が配置さ
れている。時計装置20の筐体200は、時計装置20
の文字盤21および発音装置30のハンマー装置37の
外周を取り囲むように構成されている。なお、時計装置
20の筐体表面部201には、文字盤21の表示時刻お
よび人形体37aの打鈴動作を外部に披露するための、
透明プラスティック若しくはガラス等からなる透明板2
01aが装着されている。
【0020】共鳴板33は、様々な楽器、例えば、ピア
ノあるいはバイオリン等の共鳴板としても使用され、木
目33cが同一方向に揃った松材系の柔らかいスプルス
材で構成されている。なお、共鳴板33の板厚は、約5
ミリ程度である。共鳴板33は、木目33c方向に、振
動を伝達するいわゆる振動伝達特性としての指向性を有
している。
【0021】共鳴板33は、図3および図4に示すよう
に、木目33cが発音装置30の筐体300の上方から
下方への鉛直方向となるように筐体300の内部に支持
されており、筐体側面部301の内壁に接着、固定され
ている。木目33cの方向は、発音体34の自由端側の
延在方向と同一であり、これにより、共鳴板33に入力
された発音体34の振動は、筐体300の上下方向へ、
より強く伝達されることになる。
【0022】補助共鳴板36は、共鳴板33と同様に、
木目36cが同一方向に揃った松材系のスプルス材で構
成されており、木目36c方向に、振動伝達特性として
の指向性を有している。補助共鳴板36は、図4(a)
に示すように、共鳴板33の裏面部33bの中央部近傍
に、補助共鳴板36の板目36cと共鳴板33の板目3
3cとが略直交するように配置され、接着されている。
また補助共鳴板36は、図4に示すように、共鳴板33
との接着面部36aから裏面部36b方向に向かって、
補助共鳴板36の外周部全体に亘ってテーパ状に面取り
されている。
【0023】共鳴板33および補助共鳴板36の振動伝
達方向としての木目33c,36cを仮想的に延長した
ときに、第2の部室32を形成する筐体300と交わる
領域には、図3に示すように、共鳴板33および補助共
鳴板36と筐体裏面部302との共鳴音を外部に導き出
す音孔39が形成されている。つまり、木目33cの延
長方向には、音孔39a,39cが形成され、木目36
cの延長方向には音孔39b,39dが形成されてい
る。なお、発音装置30の筐体裏面部302には、本実
打式時計装置1を壁面に取り付けるための孔部302a
が形成されている。
【0024】発音体34は、図1に示すように、筐体3
00の中央部近傍および周縁部にそれぞれ配置され、図
示しない4組の基体35に、発音体34の自由端側が筐
体300の下方に延在するように保持されている。筐体
300の中央部近傍に配置された発音体341,342
の鈴音は、主として演奏曲の主旋律のパートの音階に設
定されており、筐体300の周縁部に配置された発音体
343,344の鈴音は、和音のパートの音階のうち、
使用頻度の高い音階に設定されている。
【0025】発音体34は、いわゆる棒鈴体から構成さ
れている。この棒鈴体は、打鈴時の音響効果を高めるた
め、例えば、鉄またはリン青銅からなり、基体35によ
って保持された一端部から自由端側まで、太さが均一な
中実丸軸状の構成を有している。発音体34は、長さを
様々に変化させることにより各々の発音体34の固有振
動数を変化させ、各音階に応じた周波数の鈴音を発生さ
せることができるようになっている。なお、鈴音の高低
や音質等については、発音体34の材質、直径または太
さを様々に変化させることによって多様に調整すること
ができる。
【0026】基体35は、上述した発音体34を保持す
るものであり、共鳴板33の表面部33aの中央部近傍
およびその周縁部に配置されている。図4(a)に示す
それぞれの基体35の配置について、基体351,35
2には主旋律のパートの音階が設定された発音体34
1,342が保持され、基体353,354には和音パ
ートの音階が設定された発音体343,344がそれぞ
れ保持されている。
【0027】基体35は、図4に示すように、共鳴板3
3の裏面部33bに配置された補助共鳴板36との間に
共鳴板33を挟んだ状態で固定されている。基体35
は、発音体34の打鈴時の振動を確実に共鳴板33に伝
達できるように、鉄等の金属が使用されている。
【0028】ハンマー装置37は、図1および図2に示
すように、装飾体としての人形体37aの腕部に保持さ
れたハンマー37bを振り下ろすことにより、発音体3
4の打鈴を行う構成となっている。ハンマー装置37
は、それぞれの発音体34を打鈴できるように基体35
の下方に配置されている。
【0029】ハンマー装置371,372は、弧状に配
置された発音体341,342を打鈴するため、正逆回
転可能なステッピングモータによって駆動される図示し
ない回転装置が設けられ、発音体341,342と正面
から対抗して打鈴可能となっている。一方、ハンマー装
置373,374は位置が固定されており、回転装置は
設けられていない。
【0030】次に、本実打式時計装置1があらかじめ設
定された時刻になった場合、即ち、正時信号が図示しな
い制御装置に入力された場合の発音装置30の動作につ
いて説明する。
【0031】正時信号が図示しない制御装置に入力され
ると、制御装置は、あらかじめ選択された曲目に応じ
て、該当するハンマー装置37を順次作動させ、人形体
37aに保持されたハンマー37bを降り下ろして発音
体34を打鈴する。この打鈴動作を繰り返すことによ
り、選択曲が演奏されることになる。
【0032】打鈴された発音体34は、それぞれの発音
体34に固有の振動数で振動をはじめ、発音体34を保
持する基体35を介して共鳴板33に伝達される。共鳴
板33は、発音装置30の筐体300の上下方向に沿う
方向に振動伝達特性としての指向性を有しているから、
共鳴板33に伝達された振動は、これに沿う方向により
強く振動する。
【0033】また、基体35は、共鳴板33に接着され
た補助共鳴板36に、共鳴板33を介して取り付けられ
ているから、上述した発音体34の振動は、共鳴板33
のみならず、補助共鳴板36にも伝達される。補助共鳴
板36には、共鳴板33の木目33cと直交する木目3
6cを有しているから、補助共鳴板36に入力された発
音体34の振動は、木目36cに沿う方向により強く振
動する。
【0034】共鳴板33および補助共鳴板36の振動に
より発生した音は、共鳴板33によって区分けされた第
1の部室31および第2の部室32内で共鳴される。と
ころが、第1の部室31内には、例えば、ハンマー装置
37や時計装置20等が設けられているため、上述した
共鳴音はこれらと干渉して散乱し、途中で消滅してしま
う。
【0035】一方、第2の部室32については、共鳴音
の反響を阻害するものが存在しないため、共鳴板33お
よび補助共鳴板36の振動によって発生した音は、それ
らの間で反響を繰り返し、次第に増幅される。増幅され
た音は、共鳴板33および補助共鳴板36の指向特性に
基づく振動伝達方向、つまり、木目33c,36cの方
向に沿って伝達され、第2の部室32の外部へ音孔39
を通して発音される。
【0036】本実施の形態では、音孔39は、共鳴板3
3および補助共鳴板36の木目33c,36cの方向に
4箇所形成されているが、その形成される位置について
は、これに限定されない。音の指向性を無くすため、音
孔については、多角的に数多く設けることが望ましい。
【0037】以上説明したように、本実施の形態の実打
式時計装置1によれば、共鳴板33が発音装置30の筐
体300内を第1の部室31と第2の部室32とに区分
けするように設けられている。また発音装置30は、時
計装置20に対して、第1の部室31が時計装置20の
筐体裏面部202側と連通するように設けられている。
これにより、実打式時計装置1に専用の共鳴板33が設
けられることになるから、実打式時計装置1の音質等の
音楽的特性が向上する。また、共鳴板33を小型化して
も音楽的特性が損なわれないことから、実打式時計装置
1本体を小型化することが可能となる。さらに、実打式
時計装置1を壁面に密着させて設置しても、共鳴板33
の振動が妨げられないことから、壁掛けタイプの実打式
時計装置1を実現できる。
【0038】本実施の形態の実打式時計装置1によれ
ば、共鳴板33における基体35の配置位置に対向する
第2の部室側の領域には、補助共鳴板36が、共鳴板3
3の木目33cと補助共鳴板36の木目36cとを互い
に略直交させた状態で配置されている。これにより、発
音体34からの振動が共鳴板33の全方位に亘って伝達
されるから、指向性のない臨場感溢れる音が再現され
る。また、共鳴板33に補助共鳴板36を取り付けたこ
とにより、基体35が強固に補強される。さらには、共
鳴板33のソリの発生が抑制される。
【0039】本実施の形態の実打式時計装置1によれ
ば、補助共鳴板36には、その外周全般に亘って面取り
加工が施されている。これにより、補助共鳴板36が共
鳴板33から剥がれにくくなり、共鳴板33に強固に接
着されるから、発音体34および共鳴板33からの振動
を正確かつ確実に伝達させることができる。その結果、
周波数の高い高音の振動ばかりでなく、低音の振動も拾
うことが可能となり、高音質でリアルな音が再現可能と
なる。
【0040】本実施の形態の実打式時計装置1によれ
ば、筐体300における共鳴板33の木目33cおよび
補助共鳴板36の木目36cの延長上の領域には、音孔
39が形成されている。これにより、木目33c,36
c方向に沿って導かれた共鳴音が、干渉のない状態でそ
のまま音孔39から発音される。その結果、高音質で臨
場感溢れる音が忠実に再現される。
【0041】
【発明の効果】本発明の発音装置によれば、筐体内部に
専用の共鳴板を有している。これにより、高級感ある音
を発音する発音装置が得られる。また、共鳴板を小型化
しても音楽的特性を損なうことがないから、装置を小型
化できる。
【0042】本発明の発音装置によれば、共鳴板に補助
共鳴板が取り付けられている。これにより、低音の音質
も良好な、全指向的な臨場感溢れる音を再現できる。さ
らに、補助共鳴板によって基体や共鳴板が強固に保持で
きる。
【0043】本発明の発音装置によれば、共鳴板および
補助共鳴板の指向特性の振動伝達方向に沿って、筐体の
少なくとも側面に音孔が形成されている。これにより、
臨場感溢れる音が忠実に再現できる。
【0044】本発明の時計装置によれば、筐体裏面部を
壁面に密着させた状態で設置することができる。これに
より、上述した発音装置の効果に加えて、壁掛けタイプ
の実打式時計装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実打式時計装置の実施の形態の構
成を示す正面図である。
【図2】図1に示す実打式時計装置の断面図である。
【図3】図1に示す実打式時計装置を背面側から見たと
きの斜視図である。
【図4】(a)は、図1に示す実打式時計装置の共鳴板
の斜視図であり、(b)は、(a)にすA−Aに沿う断
面図である。
【符号の説明】
1…実打式時計装置 20…時計装置 21…文字盤 22…指針 23…ムーブメント 30…発音装置 31…第1の部室 32…第2の部室 33…共鳴板 33c…木目 34…発音体 35…基体 36…補助共鳴板 36c…木目 37…ハンマー装置 37a…人形体 39…音孔 200…筐体(時計装置) 300…筐体(発音装置)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 1/066 G04B 21/08 G10D 13/00 501 G10K 1/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発音体を実打ちして所定の音色を発生させ
    る発音装置であって、 筐体と、 前記筐体内を第1および第2の部室に区分けするよう
    に、当該筐体内に設けられた共鳴板と、 前記共鳴板の前記第1の部室側に設けられ、前記発音体
    を保持する基体と、を有し、 前記共鳴板は、振動伝達特性に指向性を有し、 前記共鳴板の前記基体の配置位置に対向する前記第2の
    部室における所定領域には、当該共鳴板とは振動伝達特
    性の指向性が異なる補助共鳴板が設けられている 発音装
    置。
  2. 【請求項2】前記筐体における前記第2の部室を形成す
    る少なくとも側面に、共鳴音導出窓が形成されている請
    求項1記載の発音装置。
  3. 【請求項3】発音体を実打ちして所定の音色を発生させ
    る発音装置を備えた時計装置であって、 前記発音装置は、筐体と、前記筐体内を第1および第2
    の部室に区分けするように、当該筐体内に設けられた共
    鳴板と、前記共鳴板の前記第1の部室側に設けられ、前
    記発音体を保持する基体とを有し、前記第1の部室が時
    計本体の筐体裏面部側と連通するように設けられ、 前記共鳴板は、振動伝達特性に指向性を有し、 前記共鳴板の前記基体の配置位置に対向する前記第2の
    部室における所定領域には、当該共鳴板とは振動伝達特
    性の指向性が異なる補助共鳴板が設けられている 時計装
    置。
  4. 【請求項4】前記筐体における前記第2の部室を形成す
    る少なくとも側面に、共鳴音導出窓が形成されている請
    求項3記載の時計装置。
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