JP3460410B2 - バンプ付金属リード及びその製造方法 - Google Patents

バンプ付金属リード及びその製造方法

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JP3460410B2
JP3460410B2 JP27309195A JP27309195A JP3460410B2 JP 3460410 B2 JP3460410 B2 JP 3460410B2 JP 27309195 A JP27309195 A JP 27309195A JP 27309195 A JP27309195 A JP 27309195A JP 3460410 B2 JP3460410 B2 JP 3460410B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バンプ付金属リー
ド及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、半導体チ
ップ上にある電極の外部への電気的導出手段であり、突
起電極であるバンプを有するバンプ付金属リード及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、IC、LSI等の半導体チップ上
での集積密度が高くなるとともに、半導体チップ上にあ
る電極から外部へ電気的導出をする端子数も多くなる傾
向にある。これに対応するため、半導体チップ上にある
電極から外部へ電気的導出をする手段として、ワイヤー
ボンディングよりも組立て工数を小とすることが可能で
あるバンプ付金属リード、つまりリードの先端に突起す
るバンプを形成し、このバンプを介して半導体チップの
電極と接合する手段が種々提案されている。
【0003】ところで、本出願人は先に特開平4−29
6031号公報において、図18の概略斜視図で示し
た、高硬度銅板2に純銅板3を接合したクラッド板1に
より構成するバンプ付金属リード及びその製造方法を提
案した。この提案によれば、半導体チップ上にあるアル
ミニウム電極と、リードの先端にあるバンプとの接合性
が良く半導体チップに悪影響を与えない。また、製造過
程で加熱することがないのでリードを酸化することや変
形することがない等の効果がある旨記載した。しかしな
がら、上記した構成のクラッド板1では高硬度銅板2と
純銅板3との熱膨張率が異なるために反りが生じ、半導
体チップ上にある複数の電極とバンプ付金属リードにあ
る複数のバンプとをいずれも接合する場合、電気的及び
機械的な信頼性が不十分となる場合があることが判明し
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、半導
体チップ上にある複数の電極とバンプ付金属リードにあ
る複数のバンプとをいずれも接合する場合に、電気的及
び機械的な信頼性を向上させたバンプ付金属リード及び
バンプ付金属リードの製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、請求項1に係る発明のバンプ付金属リードで
は、リードと、前記リードの先端部分に形成されるバン
プとを有するバンプ付金属リードにおいて、前記バンプ
付金属リードは、高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板
を接合し、前記高硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接
合したクラッド板で構成し、前記第一の純銅板の面に前
記バンプ及びリード基部をエッチングで残存させるとと
もに、前記第二の純銅板の面に前記リード基部をエッチ
ングで残存させた構造とし、更に、前記バンプと前記リ
ード基部の間に、前記第一の純銅板の厚さ方向の一部を
残存させて前記リードを補強する構造であることを特徴
とする。
【0006】請求項2に係る発明のバンプ付金属リード
では、複数の単位リードキャリアが形成されたキャリア
テープに接着され、前記単位リードキャリア上に設けら
れたリードと、前記リードの先端部分に形成されるバン
プとを有するバンプ付金属リードにおいて、前記バンプ
付金属リードは、高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板
を接合し、前記高硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接
合したクラッド板で構成し、前記第二の純銅板側を前記
キャリアテープに接着するとともに、前記第一の純銅板
側から前記バンプを含む前記リードをエッチングで残存
させた構造であることを特徴とする。
【0007】請求項3に係る発明のバンプ付金属リード
では、請求項2に記載のバンプ付金属リードにおいて、
前記リードに前記第一の純銅板の厚さ方向の一部を残存
させて前記リードを補強する構造であることを特徴とす
る。
【0008】請求項4に係る発明のバンプ付金属リード
の製造方法は、高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板を
接合し、前記高硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接合
したクラッド板の、前記第一の純銅板及び前記第二の純
銅板のいずれにもリード用マスクを形成し、前記リード
用マスクで覆われていない部分の前記第一の純銅板及び
前記第二の純銅板をエッチングで除去して、前記第一の
純銅板及び前記第二の純銅板からなるリード前駆体部を
形成し、前記第一の純銅板に形成された前記リード用マ
スクを除去した後、前記リード用マスクにより形成され
た前記リード前駆体部の先端部にバンプ用マスクを形成
し、前記バンプ用マスク及び前記リード用マスクで覆わ
れていない部分の前記第一の純銅板及び前記高硬度銅板
をエッチングで除去するとともに、前記バンプとリード
基部との間に前記第一の純銅板の厚さ方向の一部を残存
させ、前記第一の純銅板からなる前記バンプ及び前記リ
ード基部と、前記第一の純銅板の厚さ方向の一部、前記
高硬度銅板及び前記第二の純銅板からなるリード底部と
で構成されたリードを形成し、その後、前記バンプ用マ
スク及び前記リード用マスクを除去することを特徴とす
る。
【0009】請求項5に係る発明のバンプ付金属リード
の製造方法は、高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板を
接合し、前記高硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接合
したクラッド板の、前記第二の純銅板の面に複数の単位
リードキャリアが形成されたキャリアテープを接着し、
前記キャリアテープの全面にマスクを形成し、前記第一
の純銅板の面にリード用マスクを形成し、前記リード用
マスクで覆われていない前記第一の純銅板及び前記高硬
度銅板をエッチングで除去して、前記第一の純銅板及び
前記高硬度銅板の一部からなるリード前駆体部を形成
し、前記リード用マスクを除去した後、前記リード前駆
体部の先端部にバンプ用マスクを形成し、前記バンプ用
マスクで覆われていない前記第一の純銅板、前記高硬度
銅板及び前記第二の純銅板をエッチングで除去し、前記
第一の純銅板及び前記高硬度銅板の一部からなるバンプ
と、前記高硬度銅板の厚さ方向の一部及び前記第二の純
銅板とで構成されたリードを形成し、その後、前記バン
プ用マスク及び前記マスクを除去することを特徴とす
る。
【0010】請求項6に係る発明のバンプ付金属リード
の製造方法は、請求項5に記載されたバンプ付金属リー
ドの製造方法において、前記リード用マスクで覆われて
いない前記第一の純銅板、前記高硬度銅板、及び前記第
二の純銅板をエッチングで除去して、前記第一の純銅
板、前記高硬度銅板、及び前記第二の純銅板の一部分か
らなるリード前駆体部を形成し、前記リード用マスクを
除去した後、前記リード前駆体部の先端部にバンプ用マ
スクを形成し、前記バンプ用マスクで覆われていない前
記第一の純銅板及び前記第二の純銅板をエッチングで除
去するとともに、前記第一の純銅板の厚さ方向の一部を
残存させ、前記第一の純銅板からなるバンプと、前記第
一の純銅板の厚さ方向の一部、前記高硬度銅板及び前記
第二の純銅板とで構成されたリードを形成し、その後、
前記バンプ用マスク及び前記リード用マスクを除去する
ことを特徴とする。
【0011】請求項7の発明のバンプ付金属リードの製
造方法は、高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板を接合
し、前記高硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接合した
クラッド板の、前記第二の純銅板の面に複数の単位リー
ドキャリアが形成されたキャリアテープを接着し、前記
キャリアテープの全面にマスクを形成し、前記第一の純
銅板の面にバンプ用マスクを形成し、前記バンプ用マス
クを覆ってリード用マスクを形成し、前記リード用マス
クで覆われていない前記第一の純銅板及び前記高硬度銅
板をエッチングで除去して、前記第一の純銅板及び前記
高硬度銅板の一部からなるリード前駆体部を形成し、前
記リード用マスクを除去し、前記バンプ用マスクで覆わ
れていない前記第一の純銅板、前記高硬度銅板、及び前
記第二の純銅板をエッチングで除去し、前記第一の純銅
板及び前記高硬度銅板の一部からなるバンプと、前記高
硬度銅板の厚さ方向の一部及び前記第二の純銅板とで構
成されたリードを形成し、その後、前記バンプ用マスク
及び前記マスクを除去することを特徴とする。
【0012】請求項8に係る発明のバンプ付金属リード
の製造方法は、請求項7された記載のバンプ付金属リー
ドの製造方法において、前記リード用マスクで覆われて
いない前記第一の純銅板及び前記高硬度銅板をエッチン
グで除去して、前記第一の純銅板、前記高硬度銅板及び
前記第二の純銅板の一部からなるリード前駆体部を形成
し、前記リード用マスクを除去し、前記バンプ用マスク
で覆われていない前記第一の純銅板及び前記第二の純銅
板をエッチングで除去するとともに、前記第一の純銅板
の厚さ方向の一部を残存させ、前記第一の純銅板からな
るバンプと、前記第一の純銅板の厚さ方向の一部、前記
高硬度銅板及び前記第二の純銅板とで構成されたリード
を形成し、その後、前記バンプ用マスクおよび前記マス
クを除去することを特徴とする。
【0013】上述した如く、高硬度銅板の一方の面に第
一の純銅板を接合し、高硬度銅板の他の面に第二の純銅
板を接合したリラッド板を基材とし、この基材をエッチ
ング処理してバンプ付金属リードを構成すれば、適度な
強度を有するとともに、熱による反りが極小あるいは全
く反りが生じないバンプ付金属リードが得られ、半導体
チップ上にある複数の電極とバンプ付金属リードにある
複数のバンプとをいずれも均一に当接する。従って、半
導体チップ上にある複数の電極とバンプ付金属リードに
ある複数のバンプとを接合する際、半導体チップのエッ
ヂとリ−ドとが接触する虞がなく信頼性が向上する。ま
た、バンプとリード基部の間に第一の純銅板の厚さ方向
の一部を残存させれば、リードを補強することができ
る。
【0014】バンプの先端を形成する第一の純銅板のビ
ッカース硬度は40〜80であり、一方半導体チップの
電極を形成するアルミニウムのビッカース硬度は20〜
50であるので、バンプと半導体チップにある電極とは
互いに非常に接合し易く、半導体チップに悪影響を与え
る虞がない。また、バンプ付金属リードの製造過程で加
熱することがないので、リードを酸化させたり変形させ
たりする虞もない。更に、マスキングによりバンプの形
状を自由に形成できるので、多数電極を有する半導体チ
ップの微細化した電極との接合に対応することもでき
る。更にまた、バンプ付金属リードの製造設備は量産化
に適しているので、製造工数を小とすることができる等
の作用がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付図を参照して説明する。なお、図中の構成要素
で従来の技術と同様の構造をなしているものについては
同一の参照符号を付するものとする。
【0016】図1はバンプ付金属リード用の基材である
クラッド板1の概略斜視図である。クラッド板1は、厚
さ略30μmのFe、Cr及びP等が混入した高硬度銅板2
の一方の面には、厚さ略30μmの不純物の混入が極め
て少ない第一の純銅板3aを、高硬度銅板2の他の面に
は、第一の純銅板3aと同様、厚さ略30μmの不純物
の混入の極めて少ない第二の純銅板3bをいずれも熱圧
着する、あるいは純銅メッキを施したものである。この
ように構成されたクラッド板1は、高硬度銅板2と第一
の純銅板3a及び第二の純銅板3bとの熱膨張率の違い
による伸縮量に差があっても、高硬度銅板2の両面に構
成され、同材質である第一の純銅板3aと第二の純銅板
3bにより相殺されるので、熱による反りを生じる虞が
ない。なお、実際にはクラッド板1は長尺であり、単位
リードフレームのマスクを複数個、等間隔に形成して配
列するものであるが、本実施の形態例では説明を簡単に
するために一単位リードフレームのマスク構成のみを示
して説明することとする。
【0017】実施の形態例1 本実施の形態例は、請求項1におけるバンプ付金属リー
ド及び請求項4におけるバンプ付金属リードの製造方法
について説明するものである。以下、このバンプ付金属
リードの製造工程順を図2ないし図3を参照して説明す
る。
【0018】第一の工程を、図2を参照して説明する。
同図(a)はバンプ部マスク4a、リード基部マスク4
b、タイバー部マスク4c及びフレーム部マスク4dか
らなるバンプ用マスク4をクラッド板1の一方の面をな
す第一の純銅板3aに形成した状態を示す概略平面図、
同図(b)はリード先端部マスク5a、リード基部マス
ク5b、タイバー部マスク5c及びフレーム部マスク5
dからなるリード用マスク5をクラッド板1の他の面を
なす第二の純銅板3bに形成した状態を示す概略平面図
である。
【0019】図2(a)で示す如く、第一の純板3a
にフォトレジスト技法等によりバンプ用マスク4を形成
し、また同図(b)で示す如く、第二の純銅板3bには
同図(a)と同様、フォトレジスト技法等によりリード
用マスク5を形成する。この場合、クラッド板1の中央
に配列された複数のリード先端部マスク5aのいずれも
がクラッド板1の長手方向と直角方向に等間隔に配列
し、また、クラッド板1の長手方向の間隔も等間隔に配
列する。さらに、バンプ部マスク4aの位置はリード先
端部マスク5aに、リード基部マスク4bの位置はリー
ド基部マスク5bに、タイバー部マスク4cの位置はタ
イバー部マスク5cに、フレーム部マスク4dの位置は
フレーム部マスク5dにクラッド板1の表裏両面でいず
れも位置合わせして形成する。
【0020】第二の工程を、図3を参照して説明する。
同図(a)は、第一の純板3aにバンプ用マスク4を
形成し、第二の純銅板3bにはリード用マスク5を形成
した状態の、一個のリードを拡大した概略斜視図であ
り、同図(b)は、後述する本工程を経た状態の一個の
リードを拡大した概略斜視図である。第一の工程を経た
クラッド板1を、例えば化学エッチング液に浸してエッ
チングし、バンプ用マスク4およびリード用マスク5で
覆われていない部分の第一の純銅板3a、高硬度銅板2
および第二の純銅板3bを除去し、同図(b)で示す如
く、第一の純銅板3aと高硬度銅板2の厚さ方向の一部
から成るバンプ6aとリード基部6bを残存させるとと
もに、高硬度銅板2の板厚の一部と第二の純銅板3bか
ら成るリード底部6cを残存させる。そして、クラッド
板1を化学エッチング液から上げてバンプ用マスク4お
よびリード用マスク5を除去した後、再度化学エッチン
グ液に浸してクラッド板1の表面全体をエッチングして
表面形状を整えれば、リード6を複数有するバンプ付金
属リードを得ることができる。このリード6は、以下の
実施の形態例2に示すように、第一の純銅板3aの厚さ
方向の一部を残存させて構成することにより、補強する
ことができる。
【0021】上述した事例の如く、第一の純銅板3aと
高硬度銅板2の厚さ方向の一部から成るバンプ6aとリ
ード基部6bおよび高硬度銅板2の厚さ方向の一部と第
二の純銅板3bから成るリード底部6cで構成されたリ
ード6とすれば、リード基部6bに残存する第一の純銅
板3aとリード底部6cに残存する第二の純銅板3bに
より、適度な強度を有するとともに、熱による反りが極
小であるリード6を複数有するバンプ付金属リードが提
供できる。そして、半導体チップ上にある複数の電極と
バンプ付金属リードにある複数のバンプとはいずれも均
一に当接するので、接合する際に半導体チップのエッヂ
とリードとが接触する虞がない。バンプの先端を形成す
る純板のビッカース硬度は40ないし80であり、一
方半導体チップの電極を形成するアルミニウムのビッカ
ース硬度は20ないし50であるので、バンプと半導体
チップにある電極とは互いに非常に接合し易く、半導体
チップに悪影響を与える虞がない。また、バンプ付金属
リードの製造過程で加熱されることがないので、リード
を酸化させたり変形させたりする虞もない。したがっ
て、半導体チップ上にある複数の電極とバンプ付金属リ
ードにある複数のバンプ6aとを接合する場合の、電気
的および機械的な信頼性を向上させることができる。
【0022】更に、マスキングによりバンプの形状を自
由に形成できるので、多数電極を有する半導体チップの
微細化した電極との接合に対応することができるととも
に、バンプ付金属リードの製造設備は量産化に適してい
るので、製造工数を小とすることができる。
【0023】実施の形態例2 本実施の形態例は、請求項1におけるバンプ付金属リー
ドおよび請求項4におけるバンプ付金属リードの製造方
法について説明するものである。以下、このバンプ付金
属リードの製造の工程順を、実施の形態例1における図
3と同様、一個のリード6を拡大した概略斜視図である
図4ないし図5を参照して説明する。なお、バンプ用マ
スク4およびリード用マスク5の構成については実施の
形態例1の第一工程で示した事例と同様であるので省略
する。
【0024】第一の工程を、図4(a)を参照して説明
する。図4(a)は、第一の純銅板3aおよび第一の純
銅板3bにリード用マスク5をいずれにも形成した状態
の概略斜視図である。同図で示す如く、第一の純銅板3
aおよび第一の純銅板3bのいずれの面にも実施の形態
例1における図2(b)で示した事例と同様のリード用
マスク5を形成する。この場合、リード先端部5a、リ
ード基部5b、タイバー部5cおよびフレーム部5d
(図示せず)はクラッド板1の表裏両面でいずれも位置
合わせして形成する。
【0025】第二の工程を、図4(b)を参照して説明
する。同図は、本工程を経た状態の概略斜視図である。
第一の工程を経たクラッド板1を、例えば化学エッチン
グ液に浸し、リード用マスク5で覆われていない部分の
第一の純銅板3aおよび第一の純銅板3bのいずれもエ
ッチングで全て除去する。この時点でクラッド板1を化
学エッチング液から上げると、第一の純銅板3aおよび
第一の純銅板3bから成るリード前駆体部16が形成さ
れる。そして、バンプおよびリード基部を形成する側の
リード用マスク5を除去する。
【0026】第三の工程を、図5を参照して説明する。
同図(a)は、リード用マスク5を除去した側の残存し
たリード前駆体部16にバンプ用マスク4を形成した状
態を示す概略斜視図であり、同図(b)は、本工程を経
た状態の概略斜視図である。同図(a)で示す如く、リ
ード用マスク5を除去した側の残存したリード前駆体部
16には改めてバンプ用マスク4を形成する。そして、
再度化学エッチング液に浸してエッチングすると、クラ
ッド板1の中核を成す高硬度銅板2がエッチングされる
とともに、バンプ6aとリード基部6bとの間にある第
一の純銅板3aもエッチングされる。しかしながら、高
硬度銅板2は両面からエッチングされるので、バンプ用
マスク4およびリード用マスク5で覆われていない部分
の高硬度銅板2の除去が完了した時点では、同図(b)
で示す如く、バンプ6aとリード基部6bとの間にある
第一の純銅板3aの厚さ方向の一部が残存することとな
る。更に、クラッド板1を化学エッチング液から上げて
バンプ用マスク4およびリード用マスク5を除去した
後、再度化学エッチング液に浸して表面全体をエッチン
グして表面形状を整えれば、第一の純銅板3aで形成さ
れたバンプ6aとリード基部6bおよび厚さ方向の一部
が残存した第一の純銅板3、高硬度銅板2および第二の
純銅板3bで形成されたリード底部6cから構成された
リード6を複数有するバンプ付金属リードを得ることが
できる。
【0027】上述した事例の如く、第一の純銅板3aか
ら成るバンプ6aおよびリード基部6bと、第一の純銅
板3aの厚さ方向の一部、高硬度銅板2および第二の純
銅板3bから成るリード底部6cで構成されたリード6
とすれば、高硬度銅板2の両面には第一の純銅板3aお
よび第二の純銅板3bがいずれも残存するので、熱によ
る反りの発生がなく、しかも補強されたリード6を複数
有するバンプ付金属リードが提供される。そして、半導
体チップ上にある複数の電極とバンプ付金属リードにあ
る複数のバンプ6aとはいずれも均一に当接するので、
接合する際に半導体チップのエッヂとリードとが接触す
る虞がない。また、バンプ6aの先端を形成する第一の
板3aのビッカース硬度は40ないし80であり、
一方半導体チップの電極を形成するアルミニウムのビッ
カース硬度は20ないし50であるので、バンプ6aと
半導体チップにある電極とは互いに非常に接合し易く、
半導体チップに悪影響を与える虞がない。さらに、バン
プ付金属リードの製造過程で加熱されることがないの
で、リード6を酸化させたり変形させたりする虞もな
い。従って、半導体チップ上にある複数の電極とバンプ
付金属リードにある複数のバンプ6aとを接合する場合
の、電気的および機械的な信頼性を向上させることがで
きる。
【0028】さらにまた、マスキングによりバンプ6a
の形状を自由に形成できるので、多数電極を有する半導
体チップの微細化した電極との接合に対応することがで
きるとともに、バンプ付金属リードの製造設備は量産化
に適しているので、製造工数を小とすることができる。
【0029】実施の形態例3 本実施の形態例は、請求項2におけるバンプ付金属リー
ドおよび請求項6におけるバンプ付金属リードの製造方
法について説明するものであり、ポリイミドフィルム等
の絶縁性を有するキャリアテープにバンプ付金属リード
を形成するものである。以下、このバンプ付金属リード
の製造の工程順を、図6ないし図10を参照して説明す
る。
【0030】第一の工程を、図6ないし図7を参照して
説明する。図6(a)は、キャリアテープ7の概略平面
図、同図(b)は同図(a)における概略X1−X2断
面図である。図7(a)は、第一の純銅板3aにリード
用マスク5を形成し、第二の純銅板3bに単位リードキ
ャリア8を装着し、さらに単位リードキャリア8の全面
にマスク11を形成した状態を示す概略平面図であり、
同図(b)は同図(a)における概略X3−X4断面図
である。
【0031】図6(a)および(b)で示す如く、キャ
リアテープ7には中央部に四角孔9と、この四角孔9の
四辺を囲むように、かつ、四角孔9の各辺と平行な上辺
および底辺を有する四個の台形孔10とから構成される
単位リードキャリア8が、その長手方向に等間隔で複数
形成されている。
【0032】図7(a)および(b)で示す如く、第一
の純銅板3aにはリード用マスク5を形成し、第二の純
銅板3bには単位リードキャリア8を接着し、さらに単
位リードキャリア8の全面にフォトレジスト技法等によ
りマスク11を形成する。この場合、リード用マスク5
のリード先端部マスク5aは単位リードキャリア8の四
角孔9に十分臨むように形成し、また、台形孔10を跨
ぐようにも形成する。
【0033】第二の工程を、図8を参照して説明する。
同図は、本工程を経た状態の概略斜視図である。第一の
工程を経たクラッド板1を、例えば化学エッチング液に
浸し、リード用マスク5で覆われていない部分をエッチ
ングする。そして、同図で示す如く第一の純銅板3aお
よび高硬度銅板2の厚さ方向の一部がエッチングされた
時点でクラッド板1を化学エッチング液から上げて、エ
ッチングを一旦中断する。
【0034】第三の工程を、図9ないし図10を参照し
て説明する。図9は、リード前駆体部16の一端にバン
プ用マスク4を形成した状態を示す概略斜視図であり、
図10は、本工程を経た状態の概略斜視図である。第二
の工程を経たクラッド板1の第一の純銅板3aに形成さ
れていたリード用マスク5を除去し、図9で示す如くリ
ード用マスク5により残存したリード前駆体部16の先
端に改めてバンプ用マスク4をフォトレジスト技法等に
より形成する。そして、再度化学エッチング液に浸して
エッチングすると、図10で示す如く第一の純銅板3a
と高硬度銅板2の厚さ方向の一部から成るバンプ6a
と、高硬度銅板2の厚さ方向の一部と第二の純銅板3b
とで構成されたリードが形成される。さらに、クラッド
板1を化学エッチング液から引き上げてバンプ用マスク
4を除去した後、化学エッチング液に浸して表面全体を
エッチングして表面形状を整え、化学エッチング液から
引き上げてマスク11を除去すれば、複数のリード6を
有するバンプ付金属リードが単位リードキャリア8に接
着で保持された状態で得ることができる。実際には、こ
の様な単位リードキャリア8に接着で保持されたバンプ
付金属リードがキャリアテープ7の長手方向に等間隔で
複数配列されて形成されるものである。
【0035】上述した事例の如く、キャリアテープ8に
保持され、第一の純銅板3aと高硬度銅板2の厚さ方向
の一部から成るバンプ6aを含み、高硬度銅板2の厚さ
方向の一部と第二の純銅板3bから成るリード6を複数
有するバンプ付金属リードを構成すれば、半導体チップ
をプリント配線基板面に直接取り付け可能であるテープ
オートメイテッドボンディング(TBD)法に適用する
ことができる。また、高硬度銅板2の厚さ方向の一部と
第二の純銅板3bから成るリード6は適度な強度を有す
る。さらに、バンプ6aの先端を形成する第一の純
3aのビッカース硬度は40ないし80であり、一方半
導体チップの電極を形成するアルミニウムのビッカース
硬度は20ないし50であるので、バンプ6aと半導体
チップの電極とは互いに非常に接合し易く、半導体チッ
プに悪影響を与える虞がない。さらに、バンプ付金属リ
ードの製造過程で加熱されることがないので、リード6
を酸化させたり変形させたりすることがない。従って、
半導体チップ上にある複数の電極とバンプ付金属リード
にある複数のバンプ6aとを接合する場合の、電気的お
よび機械的な信頼性を向上させることができる。
【0036】さらにまた、マスキングによりバンプ6a
の形状を自由にかえることができるので、多数電極を有
する半導体チップの微細化した電極との接合に対応する
ことができるとともに、バンプ付金属リードの製造設備
は量産化に適しているので、製造工数を小とすることが
できる。
【0037】実施の形態例4 本実施の形態例は、請求項3におけるバンプ付金属リー
ドおよび請求項6におけるバンプ付金属リードの製造方
法について説明するものであり、実施の形態例3で示し
た事例と同様にポリイミドフィルム等の絶縁性を有する
キャリアテープにバンプ付金属リードを形成するもので
ある。以下、このバンプ付金属リードの製造の工程順
を、図11ないし図13を参照して説明する。なお、キ
ャリアテープに構成される単位リードキャリア8につい
ては、実施の形態例3における図6を参照した事例と同
様であるので説明を省略する。
【0038】第一の工程は、実施の形態例3における図
6、図7(a)および(b)を参照した説明と同様であ
るので省略する。
【0039】第二の工程を、図11を参照して説明す
る。同図は、本工程を経た状態の概略斜視図である。第
一の工程を経たクラッド板1を、例えば化学エッチング
液に浸し、リード用マスク5で覆われていない部分をエ
ッチングする。そして、第一の純銅板3a、高硬度銅板
2および第二の純銅板3bの厚さ方向の一部がエッチン
グされた時点でクラッド板1を化学エッチング液から上
げて、エッチングを一旦中断する。
【0040】第三の工程を、図12ないし図13を参照
して説明する。図12は、リード前駆体部16の一端に
バンプ用マスク4を形成した状態を示す概略斜視図であ
り、図13は、本工程を経た状態の概略斜視図である。
第二の工程を経たクラッド板1は、第一の純銅板3aに
形成されていたリード用マスク5を除去する。そして、
図12で示す如くリード用マスク5により残存したリー
ド前駆体部16の先端に改めてバンプ用マスク4をフォ
トレジスト技法等により形成し、再び化学エッチング液
に浸してエッチングする。この時、既に第二の工程にお
いて第二の純銅板3bの板厚方向の一部が除去されてい
るので、バンプ用マスク4で覆われていない部分の第二
の純銅板3bが完全に除去された時点では、図13で示
す如くバンプ用マスク4で覆われていない部分の第一の
純銅板3aには厚さ方向の一部が残存することになる。
そして、クラッド板1を化学エッチング液から引き上げ
てバンプ用マスク4を除去した後、再び化学エッチング
液に浸して表面全体をエッチングして表面形状を整え、
化学エッチング液から引き上げてマスク11を除去すれ
ば、第一の純銅板3aで形成されたバンプ6aと第一の
純銅板3aの厚さ方向の一部、高硬度銅板2および第二
の純銅板3bから構成された複数のリード6を有するバ
ンプ付金属リードが単位リードキャリア8に接着で保持
された状態で得ることができる。実際には、この様な単
位リードキャリア8に接着で保持されたバンプ付金属リ
ードがキャリアテープ7の長手方向に等間隔で複数配列
されて形成されるものである。
【0041】上述した事例の如く、キャリアテープ8に
保持され、第一の純銅板3aから成るバンプ6aを含
み、第一の純銅板3aの厚さ方向の一部、高硬度銅板2
および第二の純銅板3bから成るリード6を複数有する
バンプ付金属リードを構成すれば、半導体チップをプリ
ント配線基板面に直接取り付け可能であるテープオート
メイテッドボンディング(TBD)法に適用することが
できる。また、第一の純銅板3aの厚さ方向の一部、高
硬度銅板2および第二の純銅板3bかに成るリード6
は、高硬度銅板2の両面に第一の純銅板3aおよび第二
の純銅板3bがいずれも残存するので、熱による反りの
発生がなく、しかも補強されたリード6を複数有するバ
ンプ付金属リードとなる。さらに、バンプ6aの先端を
形成する第一の純板3aのビッカース硬度は40ない
し80であり、一方半導体チップの電極を形成するアル
ミニウムのビッカース硬度は20ないし50であるの
で、バンプ6aと半導体チップの電極とは互いに非常に
接合し易く、半導体チップに悪影響を与える虞がない。
さらに、バンプ付金属リードの製造過程で加熱されるこ
とがないので、リード6を酸化させたり変形させたりす
ることがない。従って、半導体チップ上にある複数の電
極とバンプ付金属リードにある複数のバンプ6aとを接
合する場合の、電気的および機械的な信頼性を向上させ
ることができる。
【0042】さらにまた、マスキングによりバンプ6a
の形状を自由に変えることができるので、多数電極を有
する半導体チップの微細化した電極との接合に対応する
ことができるとともに、バンプ付金属リードの製造設備
は量産化に適しているので、製造工数を小とすることが
できる。
【0043】実施の形態例5 本実施の形態例は、請求項7におけるバンプ付金属リー
ドの製造方法について説明するものであり、バンプ付金
属リードの製造の工程が実施の形態例3および4と異な
るものである。以下、このバンプ付金属リードの製造の
工程順を、図14ないし図16を参照して説明する。な
お、キャリアテープに構成される単位リードキャリア8
については、実施の形態例3における図6を参照した事
例と同様であるので説明を省略する。
【0044】第一の工程を、図14ないし図15を参照
して説明する。図14(a)は、第一の純銅板3aにバ
ンプ用マスク4を形成し、第二の純銅板3bに単位リー
ドキャリア8を接着し、さらに単位リードキャリア8の
全面にマスク11を形成した状態を示す概略平面図であ
り、同図(b)は、同図(a)における概略X3−X4
断面図である。また、図15はバンプ用マスク4を覆っ
てリード用マスク5を形成した状態を示す概略斜視図で
ある。図14(a)および(b)で示す如く、第一の純
銅板3aにバンプ用マスク4を形成し、第二の純銅板3
bには単位リードキャリア8を接着した後、単位リード
キャリア8の全面にフォトレジスト技法等によりマスク
11を形成する。この場合、バンプ用マスク4は単位リ
ードキャリア8の四角孔9の内側に形成し、また図15
で示す如くバンプ用マスク4を覆うようにフォトレジス
ト技法等によりリード用マスク5を形成する。
【0045】第二の工程を、図16を参照して説明す
る。同図は、本工程を経た状態の概略斜視図である。第
一の工程を経たクラッド板1を、例えば化学エッチング
液に浸し、リード用マスク5で覆われていない部分の第
一の純銅板3aおよび高硬度銅板2をエッチングする。
そして、同図で示す如く高硬度銅板2の厚さ方向の一部
がエッチングされ除去された時点でクラッド板1を化学
エッチング液から上げて、エッチングを一旦中断する。
【0046】第三の工程では、第二の工程を経たクラッ
ド板1は、第一の純銅板3aに形成されていたリード用
マスク5を除去してバンプ用マスク4を残し、再び化学
エッチング液に浸してエッチングする。以下は、実施の
形態例3の第三工程における図10を参照した事例と同
様であるので説明を省略する。
【0047】上述した事例の如く、キャリアテープ8に
保持され、第一の純銅板3aと高硬度銅板2の厚さ方向
の一部から成るバンプ6aを含み、高硬度銅板2の厚さ
方向の一部と第二の純銅板3bから成るリード6を複数
有するバンプ付金属リードを構成すれば、半導体チップ
をプリント配線基板面に直接取り付け可能であるテープ
オートメイテッドボンディング(TBD)法に適用する
ことができる。また、高硬度銅板2の厚さ方向の一部と
第二の純銅板3bから成るリード6は適度な強度を有す
る。さらに、バンプ6aの先端を形成する第一の純
3aのビッカース硬度は40ないし80であり、一方半
導体チップの電極を形成するアルミニウムのビッカース
硬度は20ないし50であるので、バンプ6aと半導体
チップの電極とは互いに非常に接合し易く、半導体チッ
プに悪影響を与えない。さらに、バンプ付金属リードの
製造過程で加熱されることがないので、リード6を酸化
させたり変形させたりすることがない。従って、半導体
チップ上にある複数の電極とバンプ付金属リードにある
複数のバンプ6aとを接合する場合の、電気的および機
械的な信頼性を向上させることができる。
【0048】さらにまた、マスキングによりバンプ6a
の形状を自由に変えることができるので、多数電極を有
する半導体チップの微細化した電極との接合に対応する
ことができるとともに、バンプ付金属リードの製造設備
は量産化に適しているので、製造工数を小とすることが
できる。
【0049】実施の形態例6 本実施の形態例は、請求項8におけるバンプ付金属リー
ドの製造方法について説明するものであり、バンプ付金
属リードの製造の工程が実施の形態例5と異なるもので
ある。以下、このバンプ付金属リードの製造の工程順
を、図17を参照して説明する。なお、キャリアテープ
に構成される単位リードキャリア8については、実施の
形態例3における図6を参照した事例と同様であるので
説明を省略する。
【0050】第一の工程は、実施の形態例5における図
14および図15を参照した事例と同様であるので省略
する。
【0051】第二の工程を、図17を参照して説明す
る。同図は、本工程を経た状態の概略斜視図である。第
一の工程を経たクラッド板1を、例えば化学エッチング
液に浸し、リード用マスク5で覆われていない部分の第
一の純銅板3a、高硬度銅板2および第二の純銅板3b
をエッチングする。そして、同図で示す如く第一の純銅
板3a、高硬度銅板2および第二の純銅板3bの厚さ方
向の一部がエッチングされ除去された時点でクラッド板
1を化学エッチング液から引き上げ、エッチングを一旦
中断する。
【0052】第三の工程では、第二の工程を経たクラッ
ド板1は、第一の純銅板3aに形成されていたリード用
マスク5を除去してバンプ用マスク4を残し、再び化学
エッチング液に浸してエッチングする。以下は、実施の
形態例4の第三工程における図13を参照した事例と同
様であるので省略する。
【0053】上述した事例の如く、キャリアテープ8に
保持され、第一の純銅板3aから成るバンプ6aを含
み、第一の純銅板3aの厚さ方向の一部、高硬度銅板2
および第二の純銅板3bから成るリード6を複数有する
バンプ付金属リードを構成すれば、半導体チップをプリ
ント配線基板面に直接取り付け可能であるテープオート
メイテッドボンディング(TBD)法に適用することが
できる。また、第一の純銅板3aの厚さ方向の一部、高
硬度銅板2および第二の純銅板3bから成るリード6
は、高硬度銅板2の両面に第一の純銅板3aおよび第二
の純銅板3bがいずれも残存するので、熱による反りの
発生がなく、しかも補強されたリード6を複数有するバ
ンプ付金属リードとなる。さらに、バンプ6aの先端を
形成する第一の純板3aのビッカース硬度は40ない
し80であり、一方半導体チップの電極を形成するアル
ミニウムのビッカース硬度は20ないし50であるの
で、バンプ6aと半導体チップの電極とは互いに非常に
接合し易く、半導体チップに悪影響を与えない。さら
に、バンプ付金属リードの製造過程で加熱されることが
ないので、リード6を酸化させたり変形させたりするこ
とがない。従って、半導体チップ上にある複数の電極と
バンプ付金属リードにある複数のバンプ6aとを接合す
る場合の、電気的および機械的な信頼性を向上させるこ
とができる。
【0054】さらにまた、マスキングによりバンプ6a
の形状を自由に変えることができるので、多数電極を有
する半導体チップの微細化した電極との接合に対応する
ことができるとともに、バンプ付金属リードの製造設備
は量産化に適しているので、製造工数を小とすることが
できる。
【0055】上述した実施の形態例1〜6では、化学的
なエッチング法によりバンプ付金属リードを得る事例を
示したが、これに限定されるものではなく、粒径が1μ
m程度の砥粒の微粉体を含む個気2相混合流をビーム状
にして噴射し、被加工物をエッチングする、所謂パウダ
ービームエッチング法を用いてもよい。また、第一の純
銅板にバンプを形成する事例を示したが、バンプを第一
の純銅板あるいは第二の純銅板のいずれかに形成しても
よいことは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上に詳しく説明したように、本発明に
よれば、バンプ付金属リードを高硬度銅板の一方の面に
第一の純銅板を接合し、高硬度銅板の他の面に第二の純
銅板を接合したクラッド板からエッチングで得るところ
に大きな特徴がある。このようにして得られたバンプ付
金属リードは、熱による反りを極小あるいは発生させる
ことがなく、しかもリードを適度な強度とすることがで
きる。また、バンプの先端を形成する第一の純板のビ
ッカース硬度は40ないし80であり、一方半導体チッ
プの電極を形成するアルミニウムのビッカース硬度は2
0ないし50であるので、バンプと半導体チップの電極
とは互いに非常に接合し易く、半導体チップに悪影響を
与えない。さらに、バンプ付金属リードの製造過程で加
熱されることがないので、リードを酸化させたり変形さ
せたりすることがない。従って、半導体チップ上にある
複数の電極とバンプ付金属リードにある複数のバンプと
を接合する場合の、電気的および機械的な信頼性を向上
させることができる。
【0057】また、本発明の製造方法によれば、製造過
程で過熱することがないので、リードを酸化させたり変
形させたりすることがない。さらに、マスキングにより
バンプの形状を自由に変えることができるので、多数電
極を有する半導体チップの微細化した電極との接合に対
応することができる。さらにまた、バンプ付金属リード
の製造設備は量産化に適しているので、製造工数を小と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を示し、バンプ付金属リード用の基材
であるクラッド板の概略斜視図である。
【図2】 本発明を適用した実施の形態例1の第一の工
程を示し、(a)は、バンプ用マスクを第一の純銅板に
形成した状態を示す概略平面図であり、(b)は、リー
ド用マスクを第二の純銅板に形成した状態を示す概略平
面図である。
【図3】 本発明を適用した実施の形態例1を示し、
(a)は、第一の工程を説明し、一個のリードを拡大し
た概略斜視図であり、(b)は、第二の工程を説明し、
一個のリードを拡大した概略斜視図である。
【図4】 本発明を適用した実施の形態例2を示し、
(a)は、第一の工程を説明し、一個のリードを拡大し
た概略斜視図であり、(b)は、第二の工程を説明し、
一個のリードを拡大した概略斜視図である。
【図5】 本発明を適用した実施の形態例2を示し、
(a)および(b)は、第三の工程を説明し、一個のリ
ードを拡大した概略斜視図である。
【図6】 本発明を適用した実施の形態例3ないし6に
供されるキャリアテープを示し、(a)は、キャリアテ
ープの概略平面図であり、(b)は(a)における概略
X1−X2断面図である。
【図7】 本発明を適用した実施の形態例を示し、
(a)はリード用マスクを第一の純銅板に形成し、第二
の純銅板に単位リードキャリアを接着し、更に単位リー
ドキャリアの全面にマスクを形成した状態を示す概略平
面図であり、(b)は(a)における概略X3−X4断
面図である。
【図8】 本発明を適用した実施の形態例3を示し、第
二の工程を説明する概略斜視図である。
【図9】 本発明を適用した実施の形態例3を示し、第
三の工程を説明する概略斜視図である。
【図10】 本発明を適用した実施の形態例3を示し、
第三の工程を説明する概略斜視図である。
【図11】 本発明を適用した実施の形態例4を示し、
第二の工程を説明する概略斜視図である。
【図12】 本発明を適用した実施の形態例4を示し、
第三の工程を説明する概略斜視図である。
【図13】 本発明を適用した実施の形態例4を示し、
第三の工程を説明する概略斜視図である。
【図14】 本発明を適用した実施の形態例5を示し、
(a)はリード用マスクを第一の純銅板に形成し、第二
の純銅板に単位リードキャリアを接着し、さらに単位リ
ードキャリアの全面にマスクを形成した状態を示す概略
平面図であり、(b)は(a)における概略X5−X6
断面図である。
【図15】 本発明を適用した実施の形態例5を示し、
第一の工程を説明する概略斜視図である。
【図16】 本発明を適用した実施の形態例5を示し、
第二の工程を説明する概略斜視図である。
【図17】 本発明を適用した実施の形態例を示し、
第二の工程を説明する概略斜視図である。
【図18】 従来例を示し、従来のバンプ付金属リード
用の基材であるクラッド板の概略斜視図である。
【符号の説明】
1 クラッド板 2 高硬度銅板 3 純銅板 3a 第一の純銅板 3b 第二の純銅板 4 バンプ用マスク 4a バンプ部マスク 4b リード基部マスク 4c タイバー部マスク 4d フレーム部マスク 5 リード用マスク 5a リード先端部マスク 5b リード基部マスク 5c タイバー部マスク 5d フレーム部マスク 6 リード 6a バンプ 6b リード基部 6c リード底部 7 キャリアテープ 8 単位リードキャリア 9 四角孔 10 台形孔 11 マスク16 リード前駆体部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/60 H01L 23/50

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リードと、前記リードの先端部分に形成
    されるバンプとを有するバンプ付金属リードにおいて、 前記バンプ付金属リードは、 高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板を接合し、前記高
    硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接合したクラッド板
    で構成し、 前記第一の純銅板の面に前記バンプ及びリード基部をエ
    ッチングで残存させるとともに、 前記第二の純銅板の面に前記リード基部をエッチングで
    残存させた構造とし、 更に、前記バンプと前記リード基部の間に、前記第一の
    純銅板の厚さ方向の一部を残存させて前記リードを補強
    する構造であることを特徴とするバンプ付金属リード。
  2. 【請求項2】 複数の単位リードキャリアが形成された
    キャリアテープに接着され、前記単位リードキャリア上
    に設けられたリードと、前記リードの先端部分に形成さ
    れるバンプとを有するバンプ付金属リードにおいて、 前記バンプ付金属リードは、 高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板を接合し、前記高
    硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接合したクラッド板
    で構成し、 前記第二の純銅板側を前記キャリアテープに接着すると
    ともに、 前記第一の純銅板側から前記バンプを含む前記リードを
    エッチングで残存させた構造であることを特徴とするバ
    ンプ付金属リード。
  3. 【請求項3】 前記リードに前記第一の純銅板の厚さ方
    向の一部を残存させて前記リードを補強する構造である
    ことを特徴とする請求項2に記載のバンプ付金属リー
    ド。
  4. 【請求項4】 高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板を
    接合し、前記高硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接合
    したクラッド板の、前記第一の純銅板及び前記第二の純
    銅板のいずれにもリード用マスクを形成し、 前記リード用マスクで覆われていない部分の前記第一の
    純銅板及び前記第二の純銅板をエッチングで除去して、
    前記第一の純銅板及び前記第二の純銅板からなるリード
    前駆体部を形成し、 前記第一の純銅板に形成された前記リード用マスクを除
    去した後、前記リード用マスクにより形成された前記リ
    ード前駆体部の先端部にバンプ用マスクを形成し、 前記バンプ用マスク及び前記リード用マスクで覆われて
    いない部分の前記第一の純銅板及び前記高硬度銅板をエ
    ッチングで除去するとともに、前記バンプとリード基部
    との間に前記第一の純銅板の厚さ方向の一部を残存さ
    せ、 前記第一の純銅板からなる前記バンプ及び前記リード基
    部と、前記第一の純銅板の厚さ方向の一部、前記高硬度
    銅板及び前記第二の純銅板からなるリード底部とで構成
    されたリードを形成し、 その後、前記バンプ用マスク及び前記リード用マスクを
    除去することを特徴とするバンプ付金属リードの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板を
    接合し、前記高硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接合
    したクラッド板の、前記第二の純銅板の面に複数の単位
    リードキャリアが形成されたキャリアテープを接着し、 前記キャリアテープの全面にマスクを形成し、 前記第一の純銅板の面にリード用マスクを形成し、 前記リード用マスクで覆われていない前記第一の純銅板
    及び前記高硬度銅板をエッチングで除去して、前記第一
    の純銅板及び前記高硬度銅板の一部からなるリード前駆
    体部を形成し、 前記リード用マスクを除去した後、前記リード前駆体部
    の先端部にバンプ用マスクを形成し、 前記バンプ用マスクで覆われていない前記第一の純銅
    板、前記高硬度銅板及び前記第二の純銅板をエッチング
    で除去し、 前記第一の純銅板及び前記高硬度銅板の一部からなるバ
    ンプと、前記高硬度銅板の厚さ方向の一部及び前記第二
    の純銅板とで構成されたリードを形成し、 その後、前記バンプ用マスク及び前記マスクを除去する
    ことを特徴とするバンプ付金属リードの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記リード用マスクで覆われていない前
    記第一の純銅板、前記高硬度銅板、及び前記第二の純銅
    板をエッチングで除去して、前記第一の純銅板、前記高
    硬度銅板、及び前記第二の純銅板の一部分からなるリー
    ド前駆体部を形成し、 前記リード用マスクを除去した後、前記リード前駆体部
    の先端部にバンプ用マスクを形成し、 前記バンプ用マスクで覆われていない前記第一の純銅板
    及び前記第二の純銅板をエッチングで除去するととも
    に、前記第一の純銅板の厚さ方向の一部を残存させ、 前記第一の純銅板からなるバンプと、前記第一の純銅板
    の厚さ方向の一部、前記高硬度銅板及び前記第二の純銅
    板とで構成されたリードを形成し、 その後、前記バンプ用マスク及び前記リード用マスクを
    除去することを特徴とする請求項5に記載のバンプ付金
    属リードの製造方法。
  7. 【請求項7】 高硬度銅板の一方の面に第一の純銅板を
    接合し、前記高硬度銅板の他の面に第二の純銅板を接合
    したクラッド板の、前記第二の純銅板の面に複数の単位
    リードキャリアが形成されたキャリアテープを接着し、 前記キャリアテープの全面にマスクを形成し、 前記第一の純銅板の面にバンプ用マスクを形成し、 前記バンプ用マスクを覆ってリード用マスクを形成し、 前記リード用マスクで覆われていない前記第一の純銅板
    及び前記高硬度銅板をエッチングで除去して、前記第一
    の純銅板及び前記高硬度銅板の一部からなるリード前駆
    体部を形成し、 前記リード用マスクを除去し、 前記バンプ用マスクで覆われていない前記第一の純銅
    板、前記高硬度銅板及び前記第二の純銅板をエッチング
    で除去し、 前記第一の純銅板及び前記高硬度銅板の一部からなるバ
    ンプと、前記高硬度銅板の厚さ方向の一部及び前記第二
    の純銅板とで構成されたリードを形成し、 その後、前記バンプ用マスク及び前記マスクを除去する
    ことを特徴とするバンプ付金属リードの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記リード用マスクで覆われていない前
    記第一の純銅板及び前記高硬度銅板をエッチングで除去
    して、前記第一の純銅板、前記高硬度銅板及び前記第二
    の純銅板の一部からなるリード前駆体部を形成し、 前記リード用マスクを除去し、 前記バンプ用マスクで覆われていない前記第一の純銅板
    及び前記第二の純銅板をエッチングで除去するととも
    に、前記第一の純銅板の厚さ方向の一部を残存させ、 前記第一の純銅板からなるバンプと、前記第一の純銅板
    の厚さ方向の一部、前記高硬度銅板及び前記第二の純銅
    板とで構成されたリードを形成し、 その後、前記バンプ用マスク及び前記マスクを除去する
    ことを特徴とする請求項7に記載のバンプ付金属リード
    の製造方法。
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