JP3460072B2 - 洗浄方法および洗浄装置 - Google Patents

洗浄方法および洗浄装置

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JP3460072B2 JP30830594A JP30830594A JP3460072B2 JP 3460072 B2 JP3460072 B2 JP 3460072B2 JP 30830594 A JP30830594 A JP 30830594A JP 30830594 A JP30830594 A JP 30830594A JP 3460072 B2 JP3460072 B2 JP 3460072B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、各種の物品の洗浄方
法および洗浄装置に関するものである。さらに詳しく
は、この発明は、機械加工した各種の物品に付着した加
工油、ゴミ等の洗浄を水蒸気、エア、霧化された水の混
合物により行う洗浄方法およびその洗浄装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】機械加工した物品に付着した加工油、ゴ
ミ等の洗浄には、例えば、以下に示すような各種の洗浄
方法が用いられている。 (イ)水、または、水に洗浄剤を添加した洗浄水槽に物
品を浸漬して洗浄する。 (ロ)洗浄水を物品にシャワーして洗浄する。 (ハ)トリクロロエチレン等の塩素系有機溶剤、また
は、フロン等を用い、浸漬、または、蒸気洗浄する。 上記(イ)〜(ハ)の洗浄方法は下記のような欠点を有
している。すなわち、(イ)は、大量の水を使用するこ
とになり、廃水処理にコストがかかる。(ロ)は、
(イ)よりも水の使用量は少ないものの、水を再生して
使用するため再生装置にコストがかかる。(ハ)は、人
体に有害であったり、環境に悪影響を与えることから、
閉鎖雰囲気中で使用することが必要である。また、フロ
ンはオゾン層を破壊することから、使用が困難になって
きている。なお、車両等の洗浄において、大気中、すな
わち、開放雰囲気中で、水蒸気を車両等に噴射し洗浄す
ることが行われているが、かかる洗浄方法を機械加工し
た部品に付着した加工油、ゴミ等の洗浄に適用すると、
ミスト化した油が周囲に飛散し作業環境を悪化させるこ
とになり採用できない。閉鎖雰囲気中で洗浄を行おうと
しても、水蒸気が被洗浄物上に凝縮せず良好な洗浄を行
うことができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな従来技術に鑑み創案されたものであり、環境を汚染
するような塩素系有機溶剤、または、フロン等を用いる
ことなく、また、大量の水を使用せず、さらに、作業環
境を悪化させることのない洗浄方法、および、複雑、大
型な設備を要することなく、ランニングコスト等が低い
経済的な洗浄装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の洗浄方法は、(i)少なくとも水蒸気と
霧化された水とを混合状態として密閉容器内に収納され
た被洗浄物にノズルから噴射することにより、閉鎖雰囲
気中で被洗浄物から汚れを除去するようにしたことを特
徴とする。そして、(ii)密閉容器内に水蒸気、霧化
された水、および、エアを混合状態で導入するようにし
てもよい。そして、(iii)少なくとも水蒸気と霧化
された水の混合状態での密閉容器内への導入を、水蒸気
導入管に分岐連結された水導入支管から水が供給され、
水蒸気の導入に伴い水が吸引霧化されるようにしてもよ
い。また、(iv)上記(ii)において、密閉容器へ
の水蒸気と霧化された水およびエアの混合状態での導入
を、水蒸気導入管に分岐連結された水導入支管およびエ
ア導入支管から水およびエアがそれぞれ供給され、水蒸
気の導入に伴い水が吸引霧化されるようにしてもよい。
また、(v)霧化される水に水溶性洗浄剤が添加されて
いてもよい。そして、(vi)そのための洗浄装置とし
ては、被洗浄物を収納する開閉式密閉容器と、水導入支
管およびエア導入支管が分岐連結されてなる水蒸気導入
管と、密閉容器内において被洗浄物に対し接離移動可能
な噴射ノズルと、水蒸気導入管と噴射ノズルとを連結す
る連結手段とを具備し、密閉容器中で被洗浄物を洗浄す
ることを特徴とする。
【0005】
【作用】前記(i)によれば、少なくとも水蒸気と霧化
された水とが混合状態で密閉容器内に収納された被洗浄
物にノズルから噴射され、閉鎖雰囲気中で被洗浄物から
汚れが除去される。(ii)によれば、エアの量を調整
することにより、水蒸気の使用量を少なくし、効率よく
洗浄を行うことができる。(iii)によれば、水蒸気
導入管中を流れる水蒸気による負圧および水蒸気の熱に
よって水が霧化される。(iv)によれば、水蒸気と水
蒸気導入管へ流入するエアによる負圧および水蒸気の熱
によって水を効率よく霧化することができる。(v)に
よれば、洗浄効果をさらに高めることができる。(v
i)によれば、小型で簡単な構造のため、大量の洗浄液
を用いることなく被洗浄物の洗浄を効率よく行うことが
できる。なお、前述の如く水導入支管およびエア導入支
管が分岐連結されてなる水蒸気導入管を用い水の霧化を
吸引によって行えば、特別な霧化手段を必要とせず、装
置が小型化できることから好ましいが、これに限定され
ず、ポンプにより水をノズルから噴出して霧化するよう
な手段を水蒸気導入管の途中に採用してもよいものであ
る。
【0006】以下、さらに、この発明を詳述する。水蒸
気としては、蒸気発生器等において発生させられた高温
高圧の水蒸気を導入管を経て供給されたものを用いるこ
とが好ましい。蒸気発生器等から導入管へ供給される際
の水蒸気の温度、圧力、および供給量、水の温度、およ
び供給量、エアの温度、圧力、および供給量は、水蒸気
と水(場合によっては水溶性洗浄剤を混入した水、以下
同様)、または、水蒸気と水とエアの組合せ(以下、組
み合わせたものを「洗浄媒体」という)、ノズルの形
状、洗浄媒体の噴射速度、被洗浄物の大きさ、比熱、形
状、表面積等によって適宜決定される事項であって一概
に決まるものではないが、概ね、以下のようなことがい
える。なお、洗浄を安定して行うには、被洗浄物を所定
温度に予熱しておくことが望ましい。また、本願発明に
おける洗浄のメカニズムははっきりしていないが、水蒸
気の凝縮と霧化された水の付着、水蒸気の凝縮熱により
被洗浄物表面の油等の汚れが、その表面から分離され、
水蒸気、または、水蒸気とエアの噴射圧により下方に流
下、または吹き飛ばされて洗浄されるものと考えられ
る。
【0007】(I)水蒸気と水とからなる洗浄媒体を用
いる場合 水蒸気の温度は140〜165℃、圧力は4〜7kg/
cm2 が良好な洗浄を行うためには好ましく、このう
ち、特に、温度;140〜152℃、圧力;4.5〜
5.7kg/cm2 が洗浄効果と熱経済上の点からより
望ましい。温度が140℃未満、圧力が4kg/cm2
未満では洗浄効果が充分ではなく、逆に、温度が165
℃を超えるか、または、圧力が7kg/cm2 を超える
かしても洗浄効果がそれほど向上せず、熱経済上好まし
くない。水の温度が、余り低いと水蒸気の凝縮熱を奪
い、洗浄温度が低下し充分な洗浄効果が得られず、逆に
余り高くては水蒸気が凝縮しにくくなり、充分な洗浄効
果が得られない。また、水の供給量が、余り多いと水蒸
気の凝縮熱を奪い、洗浄温度が低下し充分な洗浄効果が
得られず、水蒸気による均一な霧化ができない。逆に余
り少なくては水蒸気が凝縮しにくくなり、充分な洗浄効
果が得られない。こういったことから、水の温度は20
〜25℃が好ましく、水の水蒸気に対する重量比率は、
水蒸気を凝縮した場合の凝縮水重量100重量部に対し
2.5〜7.5重量部が好ましい。
【0008】(II)水蒸気と水とエアとからなる洗浄
媒体を用いる場合 水蒸気の温度は、140〜160℃、圧力は、4.5〜
6.5kg/cm2 が良好な洗浄を行うためには好まし
く、このうち、特に、温度;140〜150℃、圧力;
4.7〜5.5kg/cm2 が洗浄効果と熱経済上の点
からより望ましい。温度が140℃未満、圧力が4.5
kg/cm2 未満では洗浄効果が充分ではなく、逆に、
温度が160℃を超えるか、または、圧力が6.5kg
/cm2を超えるかしても洗浄効果がそれ程向上せず、
熱経済上好ましくない。エアの温度が、余り低いと水蒸
気の凝縮熱を奪い、洗浄温度が低下し充分な洗浄効果が
得られず、逆に余り高くては水蒸気が凝縮しにくくな
り、充分な洗浄効果が得られない。また、エアの圧力、
供給量は、水蒸気とともに水を均一に霧化することを可
能とし、被洗浄物表面に噴射され良好な洗浄効率を維持
する程度を選択する必要がある。また、水の温度が、余
り低いと水蒸気の凝縮熱を奪い、洗浄温度が低下し充分
な洗浄効果が得られず、逆に余り高くては水蒸気が凝縮
しにくくなり、充分な洗浄効果が得られない。また、水
の供給量が、余り多いと水蒸気の凝縮熱を奪い、洗浄温
度が低下し充分な洗浄効果が得られず、水蒸気による均
一な霧化ができない。逆に余り少なくては水蒸気が凝縮
しにくくなり、充分な洗浄効果が得られない。こういっ
たことから、エアの温度は常温程度の20〜25℃が好
ましく、圧力は3〜5kg/cm2 が好ましい。そし
て、エアの水蒸気に対する体積比率は、水蒸気100容
積に対し5〜7容積が好ましい。水の温度もエアと同様
に20〜25℃が好ましく、水の水蒸気に対する重量比
率は、水蒸気を凝縮した場合の凝縮水重量100重量部
に対し2〜7重量部が好ましい。
【0009】また、洗浄媒体の被洗浄物への噴射速度が
速すぎると、凝縮した水、または、霧化した水により被
洗浄物表面から油等の汚れが浮き上がり分離する前に、
凝縮した水、または、霧化した水が吹き飛ばされたり、
あるいは、水蒸気が充分凝縮できなかったりしてしま
う。逆に、噴射速度が余り遅いと、凝縮した水、また
は、霧化した水により被洗浄物表面から油等の汚れが浮
き上がり分離されても、水蒸気とエアの噴射圧によって
下方に流下、または吹き飛ばされず、油等の汚れが表面
に再付着したりする。こういったことから洗浄媒体の噴
射速度は、5〜6m/secが好ましい。そして、水に
添加する洗浄剤としては、商品名MP23K(ヘンケル
白水社製)等といった弱アルカリ性の水溶性洗浄剤であ
って濃度3%程度のものを適宜量使用することができ
る。
【0010】
【実施例】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発明
について説明する。もちろんこの発明は以下の例によっ
て限定されるものではない。 (実施例1)図1〜4に、この発明の洗浄方法を実施す
るための円筒状の被洗浄物を洗浄するのに適した洗浄装
置の一実施例を示し、これに基づいてこの発明の洗浄方
法を説明する。図1は全体を示す概略説明図、図2は洗
浄装置の正面図、図3は図2のI−I線に沿った断面
図、図4は洗浄ヘッドの破断分解斜視図である。
【0011】図1に示されるように、この洗浄装置
(A)は、支持台(1)上に着脱可能に載置された円筒
状の被洗浄物である中空パイプ(2)に円筒状の密閉シ
リンダー(3)を被せ、水蒸気、霧化した水、または水
蒸気、霧化した水、エアを混合したもの(洗浄媒体)を
洗浄ヘッド(4)から中空パイプ(2)に噴射し洗浄す
るようにしたものである。密閉シリンダー(3)は上端
が上蓋(5)によって密閉され下端が開放された円筒状
をしており、該密閉シリンダー(3)は後述するように
往復駆動手段によって上下に往復可能に構成されてい
る。そして、最下端位置にまで下降した時に密閉シリン
ダー(3)の下端部が支持台(1)上部に密着され、密
閉シリンダー(3)と支持台(1)とで密閉容器とな
り、被洗浄物の密閉機構が構成される。密閉シリンダー
(3)の上蓋(5)には洗浄パイプ(6)挿通用の挿通
孔(5a)が穿設され、該挿通孔(5a)には洗浄パイ
プ(6)が挿通されている。洗浄パイプ(6)の下端に
は環状の洗浄ヘッド(4)が連結され、上端には洗浄媒
体の混合ヘッド(7)が連結されている。該混合ヘッド
(7)の上端には水蒸気導入管(8)が連結されてお
り、該水蒸気導入管(8)には水導入支管(9)とエア
導入支管(10)とが分岐連結されている。そして、洗
浄ヘッド(4)、洗浄パイプ(6)、混合ヘッド
(7)、水蒸気導入管(8)は往復駆動手段によって一
体として上下に往復動させられ、これによって洗浄媒体
供給機構が構成される。
【0012】水蒸気導入管(8)は電磁弁、逆止弁が途
中に配設された導管により蒸気発生器(11)に連結さ
れ、水導入支管(9)は電磁弁が途中に配設された導管
により水槽(12)に連結され、エア導入支管(10)
は電磁弁が途中に配設された導管によりエアコンプレッ
サー(13)に連結されている。これらの電磁弁の開閉
は適宜の制御装置(図示せず)により制御されるように
なっている。そして、導管は高温に耐えうるフレキシブ
ルな材料からからなり、洗浄媒体供給機構の上下往復動
に追従できるように、例えば、ループ状に湾曲せられ余
裕を与えられている。
【0013】支持台(1)下部にはドレインパイプ(1
4)が連結され、分離器(15)によって水と油に分離
された後、油は回収され、水は排出されるようになって
いる。図3に示されるように、支持台(1)は、ベース
プレート(16)上面に固定された環状枠(17)、該
環状枠(17)の上端面に固定された支持板(18)、
該支持板(18)の中央に設けられた孔に嵌合される突
部を有する支持金具(19)とからなり、これらによっ
て支持台(1)に洗浄媒体の排出チャンバー(20)が
形成されている。該排出チャンバー(20)は洗浄媒体
の排出時に、ドレインパイプ(14)等に過大な排出圧
がかからないようにする圧力緩和バッファーの役目を果
たしている。支持金具(19)上面には密閉シリンダー
(3)の下端部が密着した時、洗浄媒体の漏出を防止す
るシール部材(21)が環状に埋設されているととも
に、内側に向かって円錐状の傾斜部が形成されており、
中央には洗浄媒体排出用の貫通孔(19a)が穿設され
ている。そして、該貫通孔(19a)には段部(19
b)が設けられ、該段部(19b)に被洗浄物である中
空パイプ(2)のサポーター(22)が緩嵌されるよう
になっている。該サポーター(22)は平面から見て十
字状をしたもので、中空パイプ(2)の下端部を支持す
る段部(22a)が設けられ、中空パイプ(2)が立設
できるようになっている。また、該サポーター(22)
を支持金具(19)の貫通孔(19a)の段部(19
b)に緩嵌し中空パイプ(2)を立設した時、適宜のク
リアランスが生じるように構成されており、洗浄媒体が
排出チャンバー(20)を経て、ドレインパイプ(1
4)から排出されるようになっている。
【0014】密閉シリンダー(3)の上蓋(5)には洗
浄パイプ(6)が滑動できかつ洗浄媒体の漏れが生じな
いようにパッキン(23)が設けられ、密閉シリンダー
(3)の外周壁にはガイド(24)が固設されている。
そして、ベースプレート(16)に立設されたフレーム
(25)にはガイドレール(26)が鉛直方向に併設さ
れ密閉シリンダー(3)が上下に往復可能になってい
る。密閉シリンダー(3)にはベースプレート(16)
に立設されたエアシリンダー(27)のロッド(27
a)が連結され(図2参照)、所定の制御装置(図示せ
ず)により密閉シリンダー(3)がガイドレール(2
6)に沿って上下に往復可能となっている。
【0015】混合ヘッド(7)の外周壁にはガイド(2
4)が固設され、ガイドレール(26)に沿って上下に
往復可能となっている。そして、混合ヘッド(7)には
ベースプレート(16)に立設されたエアシリンダー
(28)のロッド(28a)が連結され(図2参照)、
所定の制御装置(図示せず)により混合ヘッド(7)が
ガイドレール(26)に沿って上下に往復される。ま
た、混合ヘッド(7)は有底の円筒体(7a)と蓋(7
b)とからなり、円筒体(7a)には2本の洗浄パイプ
(6)が下方に向かって並列して設けられており、蓋
(7b)には水蒸気導入管(8)が連結されている。
【0016】洗浄パイプ(6)の下端には洗浄ヘッド
(4)が固設されている。洗浄ヘッド(4)は、図4に
示されるように、被洗浄物である中空パイプ(2)が挿
通でき、中空パイプ(2)の外径より僅かに大きな内径
の挿通孔(4a)を有し、斜め下方内側に向かう環状の
噴射ノズルが形成されているものであって、環状の上部
分割体(41)と、該上部分割体(41)と同心の環状
の下部分割体(42)とからなる。上部分割体(41)
は下面側に挿通孔(4a)と同心の環状凹部が設けられ
るとともに、該環状凹部の内側の環状部に挿通孔(4
a)の内側下方に向う円錐状の傾斜面(41a)が形成
され、上面から環状凹部に達する洗浄パイプ(6)との
連結孔(41b)が穿設されている。一方、下部分割体
(42)には挿通孔(4a)に向かって擂り鉢状の傾斜
面(42a)が形成されている。そして、上部分割体
(41)と下部分割体(42)とをねじで一体化したと
き、上部分割体(41)の環状凹部と下部分割体(4
2)の上面とで洗浄媒体を分配する環状チャンバーが形
成されるとともに、上部分割体(41)の円錐状の傾斜
面(41a)と下部分割体(42)の擂り鉢状の傾斜面
(42a)とは所定の間隔をもって対向し、これが環状
の噴射ノズルを形成して洗浄媒体が均一に噴射されるよ
うになっている。また、洗浄ヘッド(4)の外径は密閉
シリンダー(3)の内径より僅かに小さくなっており、
洗浄ヘッド(4)から洗浄媒体を噴射しつつ下方に移動
されるにつれ、洗浄媒体噴出空間が徐々に狭くなり洗浄
効率を高めることができるとともに、洗浄媒体をドレイ
ンパイプ(14)を介し下流方向に効率よく排出するこ
とができる。
【0017】次に、この洗浄装置(A)を用いて中空パ
イプ(2)を洗浄する工程を図5に従って説明する。 (a) 中空パイプ(2)を支持台(1)に供給する前
の状態であって、密閉シリンダー(3)と洗浄ヘッド
(4)とは共に所定の上昇位置にある。 (b) 中空パイプ(2)が支持台(1)に供給され、
密閉シリンダー(3)が下降し始めた状態である。中空
パイプ(2)の支持台(1)への供給は、例えば、多関
節アーム式の供給ロボットを用いればよい。 (c) 水蒸気の導入、または水蒸気とエアの導入に伴
い水が吸引され、いわゆる、水蒸気、または水蒸気とエ
アによるインゼクタ作用を受け、水が霧化され、洗浄ヘ
ッド(4)が下降し始める状態を示す。 (d) 洗浄ヘッド(4)が下降し、洗浄ヘッド(4)
の噴射ノズルから洗浄媒体が中空パイプ(2)の表面に
斜め上方から噴射される。そして、中空パイプ(2)表
面の油等の汚れは洗浄され、支持台(1)とサポーター
(22)との間隙からドレインパイプ(14)に排出さ
れる。洗浄時、洗浄ヘッド(4)と密閉シリンダー
(3)との間のクリアランスが僅かなことから、水蒸
気、霧化した水、エアは洗浄ヘッド(4)の上方に漏れ
ることなく、洗浄媒体噴出空間が徐々に狭くなり効率よ
く洗浄できるとともに、洗浄媒体を下方に有効に排出す
ることができる。また、水蒸気の凝縮熱により中空パイ
プ(2)の表面は乾燥される。 (e) 洗浄ヘッド(4)が最下点にまで下降して洗浄
が終了し、洗浄ヘッド(4)が上昇し始める状態を示
す。洗浄媒体の供給は通常ここで停止されるが、複数回
洗浄ヘッド(4)を往復させて洗浄する場合は洗浄媒体
の供給は所定回数の洗浄が終了するまで継続してもよ
い。 (f) 洗浄ヘッド(4)が上昇中の状態を示す。前述
した如く複数回の洗浄が必要な場合は、再度洗浄ヘッド
(4)を下降させる。 (g) 洗浄が終了し密閉シリンダー(3)が上昇し始
める状態を示す。 (h) 支持台(1)から洗浄の終了した中空パイプ
(2)を取り出す直前の状態を示す。中空パイプ(2)
の取り出しは、供給と同じ多関節アーム式の供給ロボッ
トを用いればよい。
【0018】なお、洗浄において、エアの導入が必要な
いときは、エア導入管の途中に設けられた供給制御用の
電磁弁を閉めるようにすればよいことはいうまでもな
い。また、中空パイプ(2)の内面も洗浄する必要があ
る場合には、混合ヘッド(7)に中空パイプ(2)の内
面洗浄用パイプを連結し、該洗浄パイプの先端に洗浄媒
体噴出ノズルを設ければよい。この実施例においては中
空パイプ(2)を支持台(1)上に固定し、環状の噴射
ノズルによって洗浄するようにしたが、中空パイプ
(2)を、例えば、サポーター(22)とともに回転さ
せるようにすれば、環状の噴射ノズルを用いなくてもよ
いことはいうまでもない。さらに、支持台(1)に代
え、適宜のドレイン排出手段を備えたターンテーブル等
を用いてもよい。このようにすれば、中空パイプ(2)
の供給、洗浄、搬出を所定距離離れた位置で行うことが
でき、装置の配置が容易となるとともに洗浄をより効率
的に行うことができる。
【0019】次に、前記洗浄装置を用いて、金属製の中
空パイプの洗浄例を以下に示す。 洗浄例1 中空パイプ: 外径;40mm、 内径;36mm、 長さ;400mm 水蒸気 : 温度;149℃、 蒸気圧;4.9kg/cm2、 供給量;0.550m3/min 水 : 温度;25℃、 供給量;30cc/min 洗浄媒体供給時間:15sec で洗浄したところ、良好な洗浄結果が得られた。 洗浄例2 中空パイプ: 外径;40mm、 内径;36mm、 長さ;400mm 水蒸気 : 温度;148℃、 蒸気圧;5.1kg/cm2 、 供給量;0.435m3/min 水 : 温度;25℃、 供給量;30cc/min エア : 温度;25℃、 圧力;5.0kg/cm2 、 供給量;0.030m3 /min 洗浄媒体供給時間:15sec で洗浄したところ、良好な洗浄結果が得られた。
【0020】(実施例2)図6に複雑な形状で、しか
も、多数の連通孔を有するワーク、例えば、マニホール
ド、ベーンポンプ用のケース等の洗浄に適した洗浄装置
を示す。図6に示されるように、この洗浄装置(B)
は、ワーク受(51)に支持されたワーク(52)に円
筒状の密閉カバー(53)を被せ、水蒸気、霧化した
水、または水蒸気、霧化した水、エアを混合したもの
(洗浄媒体)を洗浄ヘッド(54)からワーク(52)
に噴射し洗浄するようにしたものである。該洗浄装置
(B)においては実施例1と同様な構造、例えば、水導
入支管、エアシリンダー等については図示ならびに説明
を省略する。
【0021】密閉カバー(53)は、上板によって密閉
され下端が開放された円筒状をしており、密閉カバー
(53)の円筒状部下面には半円弧状のOリングパッキ
ン受部(53a)が設けられ、ワーク受(51)の上面
の断面半円弧状をした環状凹部には、Oリングパッキン
(55)が固設されている。そして、密閉カバー(5
3)が最下端位置にまで下降した時に、密閉カバー(5
3)の下端部がワーク受(51)上部のOリングパッキ
ン(55)を介して密着され、密閉カバー(53)とワ
ーク受(51)とで密閉容器となり、これによってワー
クの密閉機構が構成される。密閉カバー(53)の上板
には洗浄ヘッド(54)の管状部(54a)挿通用の挿
通孔(53b)が穿設されるとともに、該挿通孔(53
b)には洗浄ヘッドの管状部(54a)が挿通されてお
り、洗浄ヘッドの管状部(54a)上端には水蒸気導入
管(56)が連結されている。
【0022】ワーク受(51)は有底の円筒状をしてお
り、ワーク受段部(51a)がワーク受(51)の上面
から所定距離下がった位置に設けられている。該ワーク
受段部(51a)には複数の切れ込みが設けられ、ワー
ク受(51)にワーク(52)を載置したとき、ワーク
(52)の上下空間が連通し洗浄媒体が下方に排出でき
るようになっている(図示せず)。そして、ワーク受
(51)の底部にはドレインパイプ(57)との連結孔
(51b)が設けられている。前記ワーク受段部(51
a)より下方の空間は洗浄媒体の排出チャンバーを構成
しており、洗浄媒体の排出時にドレインパイプ(57)
等に過大な排出圧がかからないようにする圧力緩和バッ
ファーの役目を果たしている。
【0023】密閉カバー(53)、洗浄ヘッド(5
4)、ワーク受(51)は、ワーク(52)に合わせて
個々に製造することが好ましく、ワーク(52)に応じ
洗浄装置(B)に取り付け、取り外しされるようになっ
ている。そのため、密閉カバー(53)の外周壁にはガ
イド(58)がねじ等によって取り外し可能に固定され
ている。また、洗浄ヘッドの管状部(54a)は連結部
材(59)に固定され、該連結部材(59)はガイド
(58)がねじ等によって取り外し可能に固定されてい
る。ベースプレート(60)に立設されたフレーム(6
1)にはガイドレール(62)が鉛直方向に併設され、
密閉カバー(53)、および、洗浄ヘッド(54)が実
施例1と同様にエアシリンダー等によって上下に往復可
能になっている。そして、ワーク受(51)はベースプ
レート(60)にねじ等によって取り外し可能に固定さ
れている(図示せず)。また、洗浄ヘッド(54)のみ
をワーク(52)に合わせて製造し、ワーク(52)を
適宜のサポートによって支持するようにしてもよいこと
はもちろんである。なお、密閉カバーの挿通孔(53
b)には、パッキン(63)が配設され、洗浄ヘッドの
管状部(54a)との間から洗浄媒体が漏れ出さないよ
うに密封されている。
【0024】洗浄ヘッド(54)内の空間は洗浄媒体の
混合チャンバーを兼ねており、その下面にはワーク(5
2)の連通孔(52a)と合致する位置に洗浄媒体噴出
孔(54b)が穿設されている。
【0025】次に、この洗浄装置(B)を用いてワーク
(52)を洗浄する工程を説明する。 (i) 密閉カバー(53)と洗浄ヘッド(54)とが
共に所定の上昇位置にある初期状態において、多関節ア
ーム式の供給ロボット等によりワーク(52)を掴ま
せ、ワーク受段部(51a)に載置する。 (j) 次いで、密閉カバー(53)を下降させ、ワー
ク受(51)と密閉カバー(53)とをOリング(5
5)を介し密閉させる。 (k) 水蒸気の導入、または水蒸気とエアの導入に伴
い水が吸引され、いわゆる、水蒸気、または水蒸気とエ
アによるインゼクタ作用を受け、水が霧化され、洗浄ヘ
ッド(54)が下降し始めるとともに洗浄ヘッド(5
4)の噴出孔(54b)から洗浄媒体が噴射され、主に
ワーク(52)の表面部が洗浄される。さらに、洗浄ヘ
ッド(54)を下降させ、ワーク(52)上面に洗浄ヘ
ッド(54)の下面を密接させ、ワークの連通孔(52
a)内に洗浄媒体を噴射導入し、連通孔(52a)内を
洗浄する。洗浄に際し、ワーク(52)側面に噴射され
た洗浄媒体、または、ワーク側面に設けられた連通孔
(52a)から流出した洗浄媒体は、ワーク受段部(5
1a)の切り込みから下方に流下し、ドレインパイプ
(57)から排出される。そして、水蒸気の凝縮熱によ
りワーク(52)の表面、連通孔(52a)内部は乾燥
される。 (l) 洗浄が終了後、洗浄ヘッド(54)への水蒸
気、水、または水蒸気、水、エアの供給を停止させ、密
閉カバー(53)、および、洗浄ヘッド(54)を上昇
させ初期位置にまで戻す。 (m) 洗浄の終了したワーク(52)を供給と同じ多
関節アーム式の供給ロボットを用いてワーク受(51)
から取り出した後、次のワークを供給し、同一部品の洗
浄を継続する。
【0026】次に、前記洗浄装置を用いて、金属製のベ
ーンポンプ用のケース洗浄例を以下に示す。 洗浄例3 ケース: 横幅;79mm、 縦幅;91mm、 厚さ;31mm 水蒸気 : 温度;148℃、 蒸気圧;4.7kg/cm2 、 供給量;0.450m3/min 水 : 温度;25℃、 供給量;30cc/min 洗浄媒体供給時間:13sec で洗浄したところ、良好な洗浄結果が得られた。 洗浄例4 ケース: 横幅;79mm、 縦幅;91mm、 厚さ;31mm 水蒸気 : 温度;147℃、 蒸気圧;5.2kg/cm2 、 供給量;0.439m3/min 水 : 温度;25℃、 供給量;30cc/min エア : 温度;25℃、 圧力;5.1kg/cm2 、 供給量;0.030m3 /min 洗浄媒体供給時間:13sec で洗浄したところ、良好な洗浄結果が得られた。
【0027】(実施例3)図7に実施例2と同様なワー
クの洗浄に適した洗浄装置の他の例を示す。図7に示さ
れた洗浄装置(C)は、洗浄ヘッド(71)が密閉カバ
ー(53)に一体的に固定され密閉カバー(53)とと
もに上下に往復動されるようになっている他は、洗浄装
置(B)と同一構造をしていることから、同一構造につ
いては洗浄装置(B)に付したと同一番号を付し説明を
省略する。図7に示されるように、洗浄装置(C)にお
いては、密閉カバー(53)の上板に洗浄ヘッド(7
1)の管状部(71a)の挿通孔(53b)が穿設され
ている。洗浄ヘッドの管状部(71a)の外周にはねじ
が刻設されており、該管状部(71a)が密閉カバーの
挿通孔(53b)に挿通され、密閉カバー(53)の上
板を上下からナット(72a)、(72b)で挟着する
ことで洗浄ヘッド(71)を密閉カバー(53)に固定
している。また、密閉カバー(53)の上板の上下面と
ナット(72a)、(72b)の間にはガスケット(7
3a)、(73b)が介装され、洗浄媒体が漏出しない
ようになっている。そして、密閉カバー(53)の上板
下面側のナット(72b)を回動して洗浄ヘッド(7
1)の下面がワーク(52)の上面に近接する位置にま
で高さ調節をし、次いで、洗浄ヘッド(71)の噴出孔
(71b)とワークの連通孔(52a)とを合致させ、
上面側のナット(72a)によって洗浄ヘッド(71)
を密閉カバー(53)の上板に固定することで位置合わ
せを行う。このような構造により、洗浄媒体が洗浄ヘッ
ドの噴出孔(71b)からワークの連通孔(52a)に
直接噴射され、ワークの連通孔(52a)の内面が洗浄
されるようになっている。また、洗浄ヘッドの管状部
(71a)の上端には水蒸気導入管(56)が連結され
ている。
【0028】次に、この洗浄装置(C)を用いてワーク
(52)を洗浄する工程を説明する。 (p) 密閉カバー(53)と洗浄ヘッド(71)とが
所定の上昇位置にある初期状態において、多関節アーム
式の供給ロボット等によりワーク(52)を掴ませ、ワ
ーク受段部(51a)に載置する。 (q) 次いで、密閉カバー(53)を洗浄ヘッド(7
1)と共に下降させ、ワーク受(51)と密閉カバー
(53)とをOリング(55)を介し密閉させる。 (r) 水蒸気の導入、または、水蒸気とエアの導入に
伴い水が吸引され、いわゆる、水蒸気、または水蒸気と
エアによるインゼクタ作用を受け、水が霧化され、洗浄
ヘッドの噴出孔(71b)から洗浄媒体が噴射され、ワ
ークの連通孔(52a)内に洗浄媒体が噴射導入され、
連通孔(52a)内面が洗浄される。洗浄に際し、ワー
ク側面に設けられた連通孔(52a)から流出した洗浄
媒体は、ワーク受段部(51a)の切り込みから下方に
流下し、ドレインパイプ(57)から排出される。そし
て、水蒸気の凝縮熱によりワークの連通孔(52a)内
部は乾燥される。 (s) 洗浄が終了後、洗浄ヘッド(71)への水蒸
気、水、または水蒸気、水、エアの供給を停止させ、密
閉カバー(53)を洗浄ヘッド(71)と共に上昇させ
初期位置にまで戻す。 (t) 洗浄の終了したワーク(52)を供給と同じ多
関節アーム式の供給ロボットを用いてワーク受(51)
から取り出した後、次のワークを供給し、同一部品の洗
浄を継続する。
【0029】なお、上記の実施例2、3においては平坦
な面に連通孔が設けられたワークを洗浄することのでき
る洗浄装置について説明したが、ワークの形状は実施例
2、3に示されたものに限られるものではない。例え
ば、洗浄ヘッドに対向する凹凸面に連通孔が設けられた
ワークを洗浄する場合には、洗浄ヘッドの下面から洗浄
媒体噴出管をワークの凹凸形状に合わせて延長させたも
のを用いればよい。また、ワークの上面、側面等多方向
から洗浄媒体を噴射する必要がある連通孔を有する場合
には、洗浄装置内に洗浄ヘッドを複数設け多方向からワ
ークに接近するようにするか、もしくは、単一方向から
洗浄媒体を噴射することのできる洗浄装置を必要数並列
し、一方向の洗浄が終了したらワークを次の洗浄装置に
供給し他方向から洗浄媒体を噴射するようにすればよ
い。そして、ワークの表面をも洗浄する必要がある時に
は、ワークの表面が洗浄できる構造の洗浄装置を用いれ
ばよい。その際、ワークの表、裏、および、側面をそれ
ぞれ洗浄する必要がある場合には、表用の洗浄装置、裏
用の洗浄装置、および、側面用の洗浄装置をそれぞれ用
いればよいことはいうまでもない。また、ワーク受をタ
ーンテーブル等に設置し、洗浄位置から離れた位置にお
いてワークのワーク受への供給、搬出を行うようにして
もよいことはいうまでもない。
【0030】
【発明の効果】この発明は、以上詳しく説明したように
構成されているので、以下に記載されるような効果を奏
する。 (i)少なくとも水蒸気と霧化された水とを混合状態と
して密閉容器内に収納された被洗浄物にノズルから噴射
することにより、閉鎖雰囲気中で被洗浄物から汚れが除
去でき、外部に油等の汚れが飛散せず、環境を汚染する
ことがない。また、少なくとも水蒸気と霧化された水を
用いることから浸漬式の洗浄方法等に比べ使用する水の
量が少なくて済む。また、浸漬洗浄などに比べ洗浄時間
を短縮することができる。さらに、水蒸気の凝縮熱によ
り被洗浄物の表面を乾燥させることができ、特別の乾燥
装置を必要としない。 (ii)密閉容器内に水蒸気、霧化された水、および、
エアを混合状態で導入するようにしエアの量を調整する
ことで、熱エネルギーを大量に用いる水蒸気の使用量を
少なくすることができ経済的に洗浄を行うことができ
る。 (iii)少なくとも水蒸気と霧化された水の混合状態
での密閉容器への導入を、水蒸気導入管に分岐連結され
た水導入支管から水が供給され、水蒸気の導入に伴い水
が吸引霧化されるようにすると、水蒸気導入管中を流れ
る水蒸気による負圧および水蒸気の熱により水が特別な
霧化装置を用いることなく効率的に霧化できる。 (iv)上記(ii)において、密閉容器への水蒸気、
霧化された水、および、エアの混合状態での導入を、水
蒸気導入管に分岐連結された水導入支管およびエア導入
支管から水およびエアがそれぞれ供給され、水蒸気の導
入に伴い水が吸引霧化されるようにすると、水蒸気と水
蒸気導入管へ流入するエアとにより水を効率よく霧化す
ることができる。 (v)霧化される水に水溶性洗浄剤が添加されると、洗
浄効果をさらに高めることができる。 (vi)被洗浄物を収納する開閉式密閉容器と、水導入
支管およびエア導入支管が分岐連結されてなる水蒸気導
入管と、密閉容器内において被洗浄物に対し接離移動可
能な噴射ノズルと、水蒸気導入管と噴射ノズルとを連結
する連結手段とを具備し、密閉容器中で被洗浄物を洗浄
するようにした洗浄装置は、小型で簡単な構造のため安
価であり、しかも大量の洗浄液を用いることなく被洗浄
物の洗浄を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の洗浄装置の一実施例を示す概略図で
ある。
【図2】図1に示した洗浄装置の正面図である。
【図3】図2のI−I線に沿った断面図である。
【図4】図1に示す洗浄装置の洗浄ヘッドの破断分解斜
視図である。
【図5】図1に示す洗浄装置の洗浄動作の説明図であ
る。
【図6】この発明の洗浄装置の他の実施例を示す断面図
である。
【図7】この発明の洗浄装置のさらに他の実施例を示す
断面図である。
【符号の説明】
A 洗浄装置 1 支持台 2 中空パイプ 3 密閉シリンダー 4 洗浄ヘッド 5 上蓋 6 洗浄パイプ 7 混合ヘッド 8 水蒸気導入管 9 水導入支管 10 エア導入支管

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気導入管に分岐連結された水導入支
    管から水が供給され、水蒸気の導入に伴い水が吸引霧化
    され、水蒸気と霧化された水とを混合状態として密閉容
    器内に収納された被洗浄物にノズルから噴射することに
    より、閉鎖雰囲気中で被洗浄物から汚れを除去するよう
    にしたことを特徴とする洗浄方法。
  2. 【請求項2】 水蒸気導入管に分岐連結された水導入支
    管およびエア導入支管から水およびエアがそれぞれ供給
    され、水蒸気の導入に伴い水が吸引霧化され、水蒸気、
    霧化された水、および、エアを混合状態として密閉容器
    内に収納された被洗浄物にノズルから噴射することによ
    り、閉鎖雰囲気中で被洗浄物から汚れを除去するように
    したことを特徴とする洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記水蒸気は温度140〜165℃、圧
    力4〜7kg/cm であり、前記水は温度20〜25
    ℃であり、水の水蒸気に対する重量比率が、水蒸気の凝
    縮水重量100重量部に対し2.5〜7.5重量部であ
    り、ノズルからの噴射速度が5〜6m/secであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前記水蒸気は温度140〜160℃、圧
    力4.5〜6.5kg/cm であり、前記水は温度2
    0〜25℃であり、前記エアは温度20〜25℃、圧力
    3〜5kg/cm 、水の水蒸気に対する重量比率が、
    水蒸気の凝縮水重量100重量部に対し2〜7重量部で
    あり、ノズルからの噴射速度が5〜6m/secである
    ことを特徴とする請求項2記載の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 霧化される水に水溶性洗浄剤が添加され
    ていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載
    の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 被洗浄物を収納する開閉式密閉容器と、
    水導入支管およびエア導入支管が分岐連結されてなる水
    蒸気導入管と、密閉容器内において被洗浄物に対し接離
    移動可能な噴射ノズルと、水蒸気導入管と噴射ノズルと
    を連結する連結手段とを具備し、密閉容器中で被洗浄物
    を洗浄することを特徴とする洗浄装置。
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