JP3459876B2 - 電気音響変換器 - Google Patents

電気音響変換器

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JP3459876B2
JP3459876B2 JP14245798A JP14245798A JP3459876B2 JP 3459876 B2 JP3459876 B2 JP 3459876B2 JP 14245798 A JP14245798 A JP 14245798A JP 14245798 A JP14245798 A JP 14245798A JP 3459876 B2 JP3459876 B2 JP 3459876B2
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  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気音響変換器に
関し、特に水中に音波を放射する送波器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、低周波数の音波を水中に放射する
ためには、送波器を構成する振動体の屈曲振動を有効に
利用することが必要である。例えば、ジャーナル・オブ
・アコースティカル・ソサイアティー・オブ・アメリカ
J.Acoust.Soc.Am.、vo1.68、No.4、pp
1046-1052(1980.10)に記載されている例をもとに従来例
を以下に示す。
【0003】つまり、図7に示す様に、従来より、振動
体としては楕円形の断面を有する筒状の楕円シェル1を
用い、楕円シェル1内部の長軸方向に圧電振動子等を積
層した駆動体2を配設し、駆動体2により楕円シェル1
を長軸方向に伸縮させる構造のものが良く使用されてい
る。長軸方向の伸縮振動は、楕円シェルの直交する方
向、すなわち短軸方向にたわむ屈曲振動に変換される。
【0004】従って、係る楕円シェルを用いることによ
り、長軸の伸縮変位と比較して短軸の屈曲変位を大きく
することができ、低周波の音波を水中に放射するために
必要な大きな媒質(一般的には水)の排除体積を得るこ
とができる。また、屈曲振動は一般的に縦振動と比較し
て同一寸法でも大幅に共振周波数を下げることができ
る。
【0005】なお、楕円シェルの内部は空気室とし、楕
円シェルの両端面は、楕円シェル1の内部に媒質が流入
しないように側板3を設け、例えば、O−リング9等を
使用して水密構造とする。ここで側板3と楕円シェル1
の接合面は、楕円シェルの端面全周に渡って溶接してし
まうか、図7に示すように、Oリング9または、ゴムパ
ッキン等をはさみ、両者をボルト等42で強固に結合し
て水密構造とする。
【0006】または、図8に示すように、楕円シェル1
の内部または外部に側板3を支える支柱10を設け、水
圧により側板3に加わる応力を受け、楕円シェル1に応
力が加わらない構造とするものも知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記した
従来技術に於ける送波器では、第1に、水密構造とする
ために楕円シェルの両端面に側板を設ける必要があり、
楕円シェルと側板は溶接等により一体化するか、接合面
にOリングまたはゴムパッキン等を挟み、端面全周に渡
って両者を強固に結合して水密構造とする必要があっ
た。
【0008】ここで、楕円シェルは長軸方向と短軸方向
の径が交互に伸縮するような屈曲振動を行なう。しかし
て、効率良く音響放射を行うためには、この楕円シェル
の屈曲振動を有効に利用する必要がある。ところが側板
は、前述したように、水密を確保するために、楕円シェ
ルの端面全体に渡って強固に結合する必要があり、これ
は楕円シェルの屈曲振動を妨げ、音響放射の効率を低減
させてしまうことになる。
【0009】第2に、深度が増加するにつれて、水圧に
より側板が楕円シェルに押しつけられる力が増加し、こ
れにより屈曲振動がさらに妨げられることになり、音響
放射効率が深度により大幅に低下するような水圧特性を
持つこととなる。第3に、楕円シェルの内部または外部
に側板を支える支柱を設ける場合には、側板に加わる水
圧により発生する応力を支えるために、座屈しないよう
な太い支柱が必要であり、特に楕円シェル内部に支柱を
設ける場合は、支柱を設けるために駆動体の体積を減す
る必要があり、結果として音響性能の低下を生ずる。
【0010】また、楕円シェル内部または外部のいずれ
に支柱を設ける場合でも、支柱を設けるために重量が大
幅に増加するという問題があった。従って、本発明の目
的は、上記した従来技術の欠点を改良し、楕円シェルを
有する電気音響変換器において、音響放射効率を高め、
特に、深度が変化したときの水圧による音響放射性能の
変化が少ない、小型軽量な送波器を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成する為、以下に示す様な基本的な技術構成を採用す
るものである。即ち、本発明は、楕円形の断面を有する
筒状の楕円シェルの屈曲振動を利用して、楕円シェルの
外表面から水中に音波を放射する電気音響変換器におい
て、当該楕円シェル内部に媒質が流入する事を防止する
為に、当該楕円シェルの両端面に、当該楕円シェルの両
端面を閉塞する側板が設けられていると共に、当該側板
と当該楕円シェルとの接合部を当該楕円シェルの屈曲振
動時に於ける節点部若しくはその近傍部に設ける様に構
成すると共に、当該楕円シェルの当該節点部若しくはそ
の近傍部に対応する外壁面部若しくはその内壁面部の少
なくとも一方に、当該楕円シェルの外壁面若しくは内壁
面から外方向若しくは内方向に突出した補助部分を形成
し、当該補助部分の端面上に、当該接合部を形成した事
を特徴とする電気音響変換器である。
【0012】つまり、本発明に係る電気音響変換器に於
いては、楕円シェルを有する電気音響変換器において、
楕円シェルの端面に設ける側板と楕円シェルの機械的な
接合面を、楕円シェルの屈曲振動の節点部若しくはその
近傍部のみとし、他の側板と楕円シェルとの接合面には
間隙を設けることにより、楕円シェルの屈曲振動を妨げ
ることなく、深度が変化した時の水圧による音響放射性
能の変化が少ない構造としたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】即ち、本発明に係る当該電気音響
変換器は、上記した様な技術構成を採用しているので、
当該楕円シェルは長軸方向と短軸方向の径が交互に伸縮
するような屈曲振動を行なう構造に於て、従来の構造で
は、楕円シェルの端面全周に渡って、水密構造とするた
めに溶接して密閉するか、Oリングゴムパッキン等をは
さみ、両者をボルト等で強固に結合して密着させる必要
があり、これが前記屈曲振動を妨げていたのに対し、本
発明によれば、水圧等により楕円シェルの端面に加わる
力を楕円シェルの屈曲振動の節点部或いは、その節点の
近傍部のみとすることにより、楕円シェルの屈曲振動を
妨げることがない。
【0014】また、支柱等側板を支える構造物を設ける
必要がない。
【0015】
【実施例】以下に、本発明に係る電気音響変換器の一具
体例の構成を図面を参照しながら詳細に説明する。図1
は、本発明に係る電気音響変換器の一具体例に於ける構
成の概略を説明する断面図であり、図中、楕円形の断面
を有する筒状の楕円シェル1の屈曲振動を利用して、楕
円シェルの外表面から水中に音波を放射する電気音響変
換器20において、当該楕円シェル1の両端面15を防
水のために閉塞する側板3が設けられていると共に、当
該側板3と当該楕円シェル1との接合部40を当該楕円
シェル1の屈曲振動時に於ける節点部若しくはその近傍
部7に設けた電気音響変換器20が示されている。
【0016】従って、当該電気音響変換器20に於いて
は、当該接合部以外に於ける当該楕円シェル1と当該側
板3との当接部分40に於いては、当該楕円シェル1及
び当該側板3は互いに相対的に移動可能な状態に構成さ
れている事が望ましい。当該楕円シェル1及び当該側板
3との接合部40以外の当接部分には、防水手段45を
設け、更に、本発明に於いては、当該楕円シェル1の屈
曲振動の節点部7若しくはその近傍部に凸部4が設けら
れており、当該凸部4を介して当該楕円シェル1及び当
該側板3が互いに接合している事も望ましい。
【0017】又、本発明に於ける他の具体例に於いて
は、当該凸部4以外の部分に於ては、当該楕円シェル1
と当該側板3との間に間隙16が存在している事も望ま
しい。更に、本発明に於いては、当該楕円シェル1の当
該節点部7、若しくはその近傍部に対応する外壁面部5
0若しくはその内壁面部60の少なくとも一方に、当該
楕円シェル1の外壁面50若しくは内壁面60から外方
向若しくは内方向に突出した補助部分70を形成し、当
該補助部分70の端面上に、当該接合部40を形成する
事も望ましい。
【0018】又、本発明に係る電気音響変換器20に於
いては、当該楕円シェル1に設けられている当該凸部4
に対向する凹部41が当該側板3に設けられており、且
つ当該凸部4の表面の曲率を当該凹部41の曲率よりも
小さくなる様に形成する事も好ましい。以下に、本発明
に係る電気音響変換器の更に詳細な具体例の構成を図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0019】即ち、本発明による送波器20は、図2に
示す様に、楕円形の断面を有する筒状の楕円シェル1
と、楕円シェル1内部の長軸方向に圧電振動子を積層し
た駆動体を配設し、楕円シェルを長軸方向88に伸縮さ
せる。また、楕円シェル1の端面には、水密構造とする
ための側板3を配設する。ここで楕円シェル1と側板3
の接合部分40は楕円シェルの屈曲振動の節近傍のみと
し、ここを溶接またはボルト締め等で接合する。
【0020】さらに、本発明に係る当該電気音響変換器
20に於いては、当該電気音響変換器20全体を樹脂モ
ールド6等により被覆して防水構造とする。図1は本発
明の実施例を示す斜視図(一部断面図)である。楕円形
の断面を有する筒状の楕円シェル1と、楕円シェル内部
の長軸方向88に圧電振動子等を積層した駆動体2を配
設し、楕円シェルの両端面には、水密構造とするための
側板3を設ける。
【0021】一方、本発明に於て使用される当該楕円シ
ェル1は、アルミニウム合金、ステンレス、鉄等の金属
材料または、ガラスまたは炭素繊維で強化した合成樹
脂、いわゆる繊維強化プラスチック等で作る。一方、本
発明に於て使用される当該圧電振動子2としては、ジル
コン酸チタン酸鉛等を用い、これをエポキシ系接着剤で
積層接着し駆動体2とする。
【0022】より駆動レベルが大きい場合には、圧電振
動子が振動により破損しないように駆動体に貫通して穴
を設け、駆動体全体をボルト締めすることにより事前に
圧縮応力を加えておき、圧電振動子に引張り応力が加わ
らない構造とする。また、駆動体2として、圧電振動子
の他に磁歪材料等を使用することもできる。側板3は、
耐水圧性を保持できれば良いので、前記楕円シェル1と
同様の材料の他に、アルミニウム、あるいは繊維強化プ
ラスチックのハニカム構造体等も使用することができ
る。
【0023】本発明に係る当該電気音響変換器20に於
いては、楕円シェル1の屈曲振動の節となる点7の近傍
に、側板3または楕円シェル1の端面に凸部4を設け
る。当該凸部4の位置は、楕円シェル1の端面上の節点
部の位置とするが楕円シェル1の長径、短径比、あるい
は厚さの設定によっては楕円シェルの端面上に節が無い
場合もあり得る。
【0024】この場合は、図4(A)に示すように、楕
円シェル1端面近くの節点近傍部7に、楕円シェル1の
内側もしくは外側に楕円シェル1の厚さを増した部分4
6を設け、節点部7を当該楕円シェル1の厚さが厚くな
った部分46の端面にくるようにする。或いは、図4
(B)に示すように、当該楕円シェル1の当該節点部7
若しくはその近傍部に対応する外壁面部50若しくはそ
の内壁面部60の少なくとも一方に、当該楕円シェル1
の外壁面50若しくは内壁面60から外方向若しくは内
方向に突出した補助部分70を形成し、当該補助部分7
0の端面上に、当該接合部40を形成する事も出来る。
【0025】又、本発明に於ける当該凸部4は側板3に
加わる水圧により発生する応力に耐える面積とする事が
望ましい。即ち、楕円シェル1や側板3に使用する材料
の耐力が、側板3の面積と水圧に比例して生ずる応力に
耐える面積とする。これ以上広い面積の凸部4を設ける
ことは、楕円シェル1の振動を妨げる要因となり、好ま
しくない。
【0026】楕円シェル1と側板3は、凸部4で溶接ま
たはボルト締めにより接合する。当該楕円シェル1と側
板3の接合面40の隙間16には、水圧が低い場合には
何も入れる必要がないが、水圧が高い場合にはゴムや合
成樹脂性の防水材料5をはさむとともに、全体をクロロ
プレンゴムまたはポリウレタン樹脂等の合成樹脂等6で
防水モールドする。
【0027】ここで、防水材料は、内部に防水モールド
材料が流入しなければ良いので、軟質の合成樹脂等を使
用することができる。送波器を使用する水深が深い場
合、即ち水圧が大きい場合には、凸部4の高さを低くし
て、楕円シェル1と側板3の間隔を狭くすることによ
り、耐水圧性を確保する。
【0028】当該側板3は水圧によりたわんで楕円シェ
ル1と側板3の隙間16が無くならない程度の厚さとす
る事が望ましい。要すれば、図5に示すように、防水材
料を内側の厚さが薄く、外側の厚さが厚い形状とし、楕
円シェル1の端面及び側板3の防水材料と接する面を、
防水材料の形状にあわせてテーパ状にすることによりセ
ルフシールの効果をもたせる。
【0029】また、図6に示すように、楕円シェル1と
側板3との接合面である凸部4を、各節を中心として楕
円シェル1の変形が容易で回転可能な構造、例えば凸部
を曲率の小さな凸状とし、凸部と接する面を凸部より曲
率の大きな凹状とし、両者をはめ合い構造とすることに
より、楕円シェルの振動をさらに妨げにくい構造とする
こともできる。
【0030】上記した本発明に係る電気音響変換器20
の具体例に於いては、楕円シェル1は長軸方向と短軸方
向の径が交互に伸縮するような屈曲振動し、これを利用
して音響放射を行なう。係る振動では図2に示すように
長軸及び短軸上の4ヶ所に振動の腹が形成される。
【0031】一方、楕円シェル1上には、長軸上の腹と
短軸上の腹の間に4ヶ所の節点部7が形成される。この
節点部7は、拘束されても楕円シェル1の屈曲振動には
ほとんど影響を与えない。すなわち、側板3を楕円シェ
ル1に固定する場合に、この節点部若しくはその近傍部
のみを溶接またはボルト締めすることにより、楕円シェ
ル1の振動を妨げることなく、接合することができ、か
つ、水圧等が加わり側板3が楕円シェル1に押しつけら
れても、楕円シェル1の屈曲振動を妨げることがないた
め、図3に示すように音響放射効率が深度により大幅に
低下することが無い。
【0032】次に本発明に係る当該電気音響変換器20
の具体例についてより詳細にその構成を説明する。図1
において楕円シェルとしてアルミニウム合金を使用す
る。当該電気音響変換器20に於ける当該楕円シェル1
の短径と長径の比を1:2程度とし、使用周波数が2kHz
程度の場合は、長径の長さを200mm 程度とする。
【0033】又、当該楕円シェル1の厚みは20mm程度と
する。当該楕円シェル1の内側の長径方向に厚さ5mm 程
度の圧電セラミック(例えばジルコン酸チタン酸鉛)2
を複数積層した駆動体を配設する。当該駆動体2は、楕
円シェル1の短軸方向に外から圧縮応力を加えて長軸方
向に伸ばした状態で楕円シェルにはめ込むか、楕円シェ
ルにボルト締めして取付ける。側板3は楕円シェル1と
同じアルミニウム合金とする。
【0034】ここで使用水深を100mとすると10kg/cm2
( = 9.8×105 Pa)の水圧が側板1に加わる。当該楕円
シェル1を構成する材料の耐力を20kg/mm2 ( = 1.96
×108 Pa)とすると、側板1と凸部4の面積比は1/2
00以上でなければならない。即ち、側板1の面積を2
00 cm2とすると凸部4の面積を1cm2とすれば良い。
【0035】節点部4は、楕円シェル1の片方の端面に
4ヶ所あるので、各々の凸部の面積は0.25cm2 あれ
ば良いが、安全率を4倍にすれば1cm2必要であることか
ら、各々の凸部の半径を約6mmとする。当該楕円シェル
1と側板3との間は水圧が低い場合には、例えば10kg/
cm2 程度までの場合には0.5mm程度の隙間を設け、
全体をウレタン樹脂等で防水モールドする。水圧がさら
に高い場合には、両者の隙間にクロロプレンゴム或いは
軟質の合成樹脂等の防水材料を挿入する。
【0036】また、防水材料を、図5に示すように内側
の厚さが薄く(例えば0.5mm )外側の厚さが厚い(例え
ば5mm )形状とし、楕円シェルの端面と側板と防水材料
とが接する面を、防水材料の形状にあわせてテーパ状4
3にすることにより、耐水圧性を向上させることができ
る。水圧が上昇するにつれて防水材料が内側にくい込む
ことにより、セルフパッキン効果がえられ、高い耐水圧
性が得られる。
【0037】全体モールドとしてはポリウレタン樹脂を
使用する。ここで駆動体2への給電はゴムシース等を施
したキャブタイヤケーブル等(図示せず)により行う。
上記構成に於て、当該駆動体2で発生した振動は、楕円
シェル1の長軸方向の伸縮振動として伝達され、さらに
楕円シェル1の形状により、短軸方向の屈曲振動に変換
される。
【0038】ここで、楕円シェル1の長径200mmに
対して、凸部4の半径は、節点7の周辺6mm程度であ
るから、側板3は楕円シェル1の屈曲振動をほとんど妨
げない。また、水圧が加わっても側板と楕円シェルの接
合は、凸部のみであり、側板が当該楕円シェル1の屈曲
振動を妨げることが無いので、音響放射効率の水圧特性
は、ほとんど生じない。
【0039】図3に示すように、横軸に水圧を取り、縦
軸に音響放射効率を取ると、従来は水圧が増加するにつ
れて、音響放射効率が大幅に低下していたのに対し、本
実施例によれば、ほとんど水圧による影響をほとんど受
けない。以下に、本発明に係る電気音響変換器20の他
の具体例に付いて説明する。係る具体例に於いては、当
該電気音響変換器20に於ける該楕円シェル1の凸部4
の位置は、節点近傍7に設ける事が必要であるが、楕円
シェル1の長径と短径の比や厚さにより、楕円シェル1
の端面上に無い場合も生ずる。
【0040】たとえば、節点7が楕円シェル1の内側に
存在する場合には、図4(A)に示すように、楕円シェ
ル1の端面の節点近傍7に、楕円シェル1の厚さが厚い
部分、つまり突起部、或いは張出部46を設け、ここに
凸部4を設ける。楕円シェル1の厚さを厚くする範囲
は、節点7周囲の凸部4の所要寸法をカバーできる範囲
であれば良く、高さも側板により加わる水圧による応力
に耐える範囲とすれば良い。
【0041】また、凸部4は僅かながらも楕円シェル1
の屈曲振動を妨げる。さらに音響放射効率を向上させる
ためには、節点7を中心として凸部の接合点が回転でき
る構造とすれば良い。たとえば、図6に示すように、楕
円シェル1の端面に半径6mmの凸状の凸部4を設け
る。
【0042】ここで凸部4の曲率を50mmとする。一
方側板3には半径7mmの凹部41を設け、凹部41の
曲率は55mmとする。凸部4と凹部41をはめ合い構
造とすることにより、両者の接合点の回転がよりスムー
ズに行える。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る当該電気音響変換器20
は、上記した様な構成を採用していることから、それに
よる第1の効果は、効率の良い音響放射ができることで
ある。その理由は、側板と楕円シェルの接合が凸部のみ
であるから、側板が楕円シェルの屈曲振動を妨げないた
めである。
【0044】第2の効果は、音響放射効率が、使用深度
即ち水圧の影響を受けにくいことである。その理由は、
水圧が加わっても、側板と楕円シェルの接合が凸部のみ
であり、接合状態が水圧によって変化せず、かつ側板が
楕円シェルに接触する事が無いため楕円シェルの振動を
妨げないからである。
【0045】第3の効果は、小型軽量化がはかれる事で
ある。その理由は、楕円シェルの内部または外部に側板
を支え、水圧に耐える支柱を設ける必要が無いからであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明に於ける電気音響変換器の楕円
シェル端面の振動状態の説明図である。
【図3】図3は、音響放射効率と水深の関係を示した説
明図である。
【図4】図4(A)及び図4(B)は、本発明に係る電
気音響変換器に於ける節点付近の構造の一例を示す図で
ある。
【図5】図5は、本発明に係る電気音響変換器に於て使
用される防水材料を使用した一具体例の構成を説明する
図である。
【図6】図6は、本発明に於ける電気音響変換器の一具
体例に於ける凸部と側板との接合状態の例を示す図であ
る。
【図7】図7は、従来の送波器の構成の一例を示す斜視
図である。
【図8】図8は、従来の送波器の他の構成例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1…楕円シェル 2…駆動体 3…側板 4…凸部 5…防水材料 6…被覆材 7…節点部若しくはその近傍部 8…短軸 88…長軸 9…Oリング 10…支柱 15…端面 16…間隙部 20…電気音響変換器 40…当接部分 41…凹部 42…ボルト、ネジ 43…テーパー部 45…防水手段 46…楕円シェルの厚み形成部 50…外壁面部 60…内壁面部 70…補助部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−285682(JP,A) 特開 平2−123900(JP,A) 特開 平9−322284(JP,A) 実開 平6−5296(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 17/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楕円形の断面を有する筒状の楕円シェル
    の屈曲振動を利用して、楕円シェルの外表面から水中に
    音波を放射する電気音響変換器において、当該楕円シェ
    ル内部に媒質が流入する事を防止する為に、当該楕円シ
    ェルの両端面に、当該楕円シェルの両端面を閉塞する側
    板が設けられていると共に、当該側板と当該楕円シェル
    との接合部を当該楕円シェルの屈曲振動時に於ける節点
    部若しくはその近傍部に設ける様に構成すると共に、当
    該楕円シェルの当該節点部若しくはその近傍部に対応す
    る外壁面部若しくはその内壁面部の少なくとも一方に、
    当該楕円シェルの外壁面若しくは内壁面から外方向若し
    くは内方向に突出した補助部分を形成し、当該補助部分
    の端面上に、当該接合部を形成した事を特徴とする電気
    音響変換器。
  2. 【請求項2】 当該接合部以外に於ける当該楕円シェル
    と当該側板との当接部分に於いては、当該楕円シェル及
    び当該側板は互いに相対的に移動可能な状態に構成され
    ている事を特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 【請求項3】 当該楕円シェル及び当該側板との接合部
    以外の当接部分には、当該媒質の流入防止手段が設けら
    れている事を特徴とする請求項1又は2に記載の電気音
    響変換器。
  4. 【請求項4】 当該楕円シェルの屈曲振動の節点部若し
    くはその近傍部に凸部が設けられており、当該凸部を介
    して当該楕円シェル及び当該側板が互いに接合している
    事を特徴とする請求項1又は2に記載の電気音響変換
    器。
  5. 【請求項5】 当該凸部と凸部との間に於ては、当該楕
    円シェルと当該側板のと間に間隙が存在している事を特
    徴とする請求項4記載の電気音響変換器。
  6. 【請求項6】 当該間隙には媒質の流入を防止する媒質
    流入防止手段が設けられている事を特徴とする請求項5
    記載の電気音響変換器。
  7. 【請求項7】 当該楕円シェルに設けられている当該凸
    部に対向する凹部が当該側板に設けられており、且つ当
    該凸部の表面の曲率を当該凹部の曲率よりも小さくなる
    様に形成した事を特徴とする請求項4記載の電気音響変
    換器。
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