JP3459195B2 - 構造体およびその製作方法 - Google Patents

構造体およびその製作方法

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JP3459195B2
JP3459195B2 JP14913399A JP14913399A JP3459195B2 JP 3459195 B2 JP3459195 B2 JP 3459195B2 JP 14913399 A JP14913399 A JP 14913399A JP 14913399 A JP14913399 A JP 14913399A JP 3459195 B2 JP3459195 B2 JP 3459195B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空形材による構造
体およびその製作方法に関するものである。例えば、鉄
道車両や建築物等に使用されるアルミニウム合金製の中
空の押し出し形材による構造体の製作に好適である。
【0002】
【従来の技術】摩擦攪拌接合方法は、接合部に挿入した
丸棒(回転工具という。)を回転させながら接合線に沿
って移動させ、接合部を発熱、軟化させ、塑性流動さ
せ、固相接合する方法である。回転工具は、接合部に挿
入する小径部と、外部に位置する大径部とからなる。小
径部と大径部は同軸である。小径部と大径部との境は接
合部に若干挿入されている。これは特開平9−3091
64号公報(EP0797043A2)に示されてい
る。この文献の図9には中空の押し出し形材の二面の接
合を一方の面から行うことが示されている。また、中空
形材の変形を防止する継ぎ手が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】摩擦攪拌接合がアーク
溶接と異なる点は、回転工具の挿入によって被接合部材
に大きな荷重が作用することである。この荷重は主とし
て回転工具の挿入方向(軸心の方向)に作用する。つま
り、回転工具の挿入力が被接合部材に作用する。
【0004】中空の押し出し形材を摩擦攪拌接合する場
合、面板や二枚の平行な面板を接続するリブに対して前
記挿入力が作用し、中空形材が変形する。このことか
ら、継ぎ手部の変形を防止する構造が必要がある。
【0005】この変形防止手段が前記特開平9−309
164号公報(EP0797043A2)に示されてい
る。これは接合部に、二枚の面板を接合する垂直な板
(縦リブという。)を設けたものである。縦リブは回転
工具の軸心の延長線上にある。縦リブは二枚の面板を接
続するリブの一つである。縦リブには大きな荷重が集中
的に作用するために、板厚を大きくする必要がある。こ
のため、継ぎ手の軽量化には限界がある。
【0006】また、この縦リブを別の観点から検討す
る。中空形材に面外曲げ力が作用した場合、全体の剛性
に支配的な部位はリブであることが知られている。面外
曲げ力に対して剛性を向上させるためには、せん断力の
主応力方向である面板に対して45度の向きにリブを一
致して配置することが望ましい。しかし、二枚の面板に
垂直な縦リブは強度部材としてはほとんど寄与しない。
【0007】以上より、縦リブは、構造体を強度部材と
して用いる際に剛性の向上にほとんど寄与しないにも関
わらず、摩擦攪拌接合時の挿入力を支持するために板厚
を大きくする必要があるので、継ぎ手の軽量化を困難に
している。本発明の目的は、軽量かつ高剛性な構造体を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、二枚の面板
の間を複数のリブでトラス状に接続した2つの中空形材
を準備し、一方の前記中空形材の一方の面板の端部は中
空形材の端部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の
面板の端部は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面
板の端部よりも突出させており、他方の前記中空形材の
一方の面板の端部は中空形材の端部の前記トラスの頂点
の近傍にあり、他方の面板の端部は前記中空形材の前記
端部側の前記一方の面板の端部よりも突出させており、
前記2つの中空形材の前記端部の前記トラスを構成する
前記リブの板厚は摩擦攪拌接合の際の回転工具の挿入力
を支持する板厚であり、前記突出させた面板同士を前記
一方の面板側から接合し、次に、一方の前記中空形材の
前記一方の前記面板の端部と他方の前記中空形材の前記
一方の面板の前記端部との間に接続材を配置し、前記接
続材の端部のそれぞれを前記一方の面板の前記端部にそ
れぞれ摩擦攪拌接合すること、によって達成できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1から図4
により説明する。以下の説明において、図1に記載のな
い符号を使用することがある。その場合は図1の右半分
の符号を参照されたい。
【0010】車体200は、側面を構成する側構体20
1、屋根を構成する屋根構体202、床を構成する台枠
203、長手方向の端部を構成する妻構体204からな
る。側構体201、屋根構体202、台枠203は、そ
れぞれ複数の押し出し形材を接合して構成している。押
し出し形材の長手方向を車体の長手方向にしている。押
し出し形材はアルミニウム合金製の中空形材である。
【0011】側構体201を構成する中空形材10、0
の構成および接合方法について説明する。他の箇所、他
の構体も同様である。中空形材10、20は二枚の面板
11、12、21、22とトラス状に配置した複数のリ
ブ13、23からなる。二枚の面板11、12(21、
22)は実質的に平行である。リブ13、23によるト
ラスのピッチは同一である。トラスはリブ13、23、
面板11、12、21、22の板厚の中心線によって構
成される。頂点は面板11、12、21、22側にあ
る。
【0012】車内側のトラスの頂点付近には機器を取り
付けるためのレール19、29を一体に設けている。レ
ール19、29はL状の2つの部材からなる。レールは
内装板や椅子等の機器の取り付け座になる。
【0013】車体の外面側に位置する面板12、22の
端部は車内側の面板11、21の端部よりも隣接する中
空形材20、10側に突出している。この突出した面板
を12b、22bと呼ぶ。面板12b、22bの端部同
士を突き合わせて摩擦攪拌接合している。面板12b、
22bの板厚は他の部分の面板12、22の板厚よりも
厚い。
【0014】車内側の面板11の端部と面板21との端
部との間は接続材30を介して接合している。接続材3
0と面板11、21との突き合わせ部を摩擦攪拌接合し
ている。接続材30と面板11、21との接合部は、リ
ブ13、23、面板11、12、21、22によるトラ
スの頂点の近傍にある。中空形材10、20は面板1
2、22を下方にしてベッド240に載っている。面板
11、21側を上方にしている。上方から回転工具25
0を接合部に挿入して摩擦攪拌接合をする。車内側から
摩擦攪拌接合すると言える。
【0015】面板12b、22bの端部には車内側(す
なわち面板11、21側)に突出する凸部16、26が
ある。面板11、21の端部(すなわち端部のトラスの
頂点)の近傍には車内側(すなわち面板の外面側)に突
出する凸部15、25がある。接続材30の端部には車
内側(すなわち面板11、21の外面側、中空形材の外
面側)に突出する凸部35、35がある。凸部15、2
5、35、16、26の高さ、幅は実質的に同一であ
る。なお、凸部15、突き合わせ面15bは図示してい
ないが、凸部25、突き合わせ面25bのように面板1
1の端部にある。
【0016】凸部15、25、35、16、26の突き
合わせ面15b、25bは垂直である。これに対応する
接続材30の端部の突き合わせ面も垂直である。接続材
30の端部はトラスの頂点の近傍に突出させて設けた座
17、27に載っている。座17、27はリブ13A、
23Aから突き出している。垂直面15b、25bと座
17、27の上面とによって凹部を構成している。この
凹部は面板11、21に沿った面側および中空形材1
0、20の端部側に開口している。
【0017】突き合わせ面15b、25bは面板11、
12、21、22に直交している。つまり、面板の法線
に沿っている。突き合わせ面15b、25bは中空形材
10、20の厚さ方向に沿っている。突き合わせ面15
b、25bの位置はトラスの頂点を通る法線よりも中空
形材10、20の他端側に位置している。突き合わせ面
15b、25bがトラスの頂点を通る法線上にある場合
であって、接続材30の幅が短い場合(許容誤差内であ
る。)、回転工具250の挿入位置は接続材30側に寄
るためである。この場合、端部のリブ13A、23Aの
荷重が過大になる可能性がある。2つの凸部15(2
5)、35の幅を検出して、その中心に回転工具250
の軸心を一致させる。
【0018】接続材30の端部の下面(すなわち面板1
2b、22b側の面)は徐々に下面側に突出している。
端部が下面に突出しているのは接合ビードを厚くするた
めである。接続材30の板31(端部の上下の凸部を除
いた部分)は中空形材10、20の面板11、21の延
長線上にある。板31の板厚は面板11、21の板厚と
同一か又は厚い。接続材30は中空形材10、20と同
一材質の押し出し形材である。接続材30の長さは中空
形材10、20の長さと同一である。
【0019】面板11の端部から面板21の端部までの
距離P(中空形材10の端部のトラスの頂点から中空形
材20の端部のトラスの頂点までの距離)は他の位置の
トラスのピッチPと同一である。
【0020】中空形材のトラスは、面板11、12、2
1、22側を頂点としたとき、2等辺3角形である。し
かし中空形材10、20の端部のトラスは2等辺3角形
ではない。中空形材10、20の端部のトラスを構成す
るリブ13Aが鉛直線に対して成す角度はθ1である。
前記端部のトラスを構成するリブ13Bが鉛直線に対し
て成す角度はθ2である。θ1<θ2である。このた
め、リブ13A(23A)は面板12(22)の途中に
接続している。リブ13Aと面板12との接続部と、リ
ブ23Aと面板22との接続部との間には摩擦攪拌接合
装置を挿入する空間が生じる。
【0021】リブ13A、23Aはリブ13B、23A
に比べて立っている(θ1が小さい)ので、リブ13
A、23Aの板厚はリブ13B、23Aの板厚よりも大
きい。リブ13B、23Bの板厚は他のリブ13の板厚
よりも大きい。リブ13A、13B、13と面板11、
12、21、22との接続部は円弧状である。また、接
続部の厚さは強度の観点から定めている。
【0022】接続材30に接合する面板11、21の端
部(凸部15、25の端部)はリブ13A、13Bによ
るトラスの頂点を通る垂直な延長線上にある。図1、図
2において面板11、12、21、22、35は水平で
ある。
【0023】この構造体の製作方法を説明する。中空形
材10、20はベッド240に載せられ、固定されてい
る。面板12b、22bの端部の突き合わせ部は接触し
ているか近接している。面板12、22の突き合わせ部
の凸部16、26を上方からアーク溶接によって仮止め
する。仮止め溶接は間欠的である。
【0024】面板12b、22bの突き合わせ部が載る
ベッド240の上面は平らである。面板12b、22b
の突き合わせ部付近、リブ12A、22Bと面板12
b、22bとの交点付近、リブ12B、12Bと面板1
2、22との交点付近の三者は同一高さのベッド240
に載っている。この状態において、摩擦攪拌接合装置の
回転工具250を上方から凸部16、26の突き合わせ
部に挿入した状態で、接合線に沿って移動させ、摩擦攪
拌接合する。回転工具250の軸心は鉛直方向(接合部
の法線に沿った方向)である。ただし、回転工具250
の進行方向に対しては軸心は公知のように傾斜してい
る。2つの凸部16、26の幅を検出してその中心に回
転工具250の軸心を位置させる。
【0025】回転工具250は大径部252とその先端
の小径部251とからなる。小径部251の先端は面板
12b、22bの下面の近傍に位置している。大径部2
52の下端は凸部16、26の頂と面板12b、22b
の車内側の面(面板11、21側の面)との間に位置し
ている。大径部252の径は2つの凸部16、26から
なる幅よりも小さい。小径部251はねじである。
【0026】この摩擦攪拌接合によって、面板12b、
22bの突き合わせ部の隙間は埋められて、接合され
る。突き合わせ部の外面側(車外側)は平らに接合され
る。面板12b、22bの外面側には接合線の凹部はな
い。
【0027】次に、面板11の座17と面板21の座2
7に接続材30を載せる。接続材30の端部は面板1
1、21の端部に接触するか近接している。次に、凸部
35、35と面板11、21の凸部15、25とをそれ
ぞれアーク溶接によって仮止めする。仮止め溶接は間欠
的である。
【0028】次に、摩擦攪拌接合装置の回転工具250
を上方から接続材30と面板11の突き合わせ部に挿入
した状態で、接合線に沿って移動させ、摩擦攪拌接合す
る。2つの凸部15、35の幅を検出してその中心に回
転工具250の軸心を位置させる。回転工具250の軸
心は鉛直方向である。ただし、回転工具250の進行方
向に対しては軸心は公知のように傾斜している。
【0029】このため、回転工具250の軸心は2つの
リブ13A、23Bによるトラスの頂点またはその近傍
を通る鉛直線上にある。この偏芯に対しては、リブ13
A、13Bの板厚の増大、リブと面板とを接続する円弧
の形状、接続部の厚さ等によって対応する。
【0030】回転工具250の小径部251の先端は座
17の上面よりも深く挿入している。大径部252の下
端は凸部15、35の頂と面板11、31の車内側の面
(中空形材10の外面側の面)との間に位置している。
大径部252の径は2つの凸部15、35からなる幅よ
りも小さい。小径部251はねじである。
【0031】次に、接続材30と面板21の突き合わせ
部の摩擦攪拌接合を前記のように行う。面板12b、2
2bの突き合わせ部の接合に用いた回転工具250を用
いて面板11、21と接続部材30の接合を行う。この
ため、面板11の接合を行い、次に面板21の接合を行
っている。2つの回転工具を用いれば、接続材30の両
端の接合を同時にできる。
【0032】これによれば、中空形材の両面の接合を片
面側から行うことができる。このため、一方の面を接合
した構造体を反転させる必要がない。したがって、安価
に、また高精度に製作できるものである。また、面板1
2b、22bの接合部の外面は平らに接合できる。凸部
16、26、15、25、35は構造体内や車内側にあ
り、平滑な面が要求される箇所(外面側、車外側)には
ない。また、外面側には回転工具によって切削されて生
じる凹部もない。このため、凸部の切削等を不要にで
き、車体を安価に製作できるものである。
【0033】また、接続材30と面板11(21)との
接合の際の挿入力は、回転工具250の軸心に向けて配
置した2つのリブ13A、13B(23A、23B)に
よって支えられる。このため、リブ13A、13B(2
3A、23B)の曲がりを抑制できる。13A、13B
(23A、23B)の板厚を薄くでき、軽量にできるも
のである。もちろん面板11、21、31の曲がりも抑
制できる。リブ13A、13B(23A、23B)を支
えるベッド240は同一高さにあるので、面板12、2
2の曲がりも防止できる。
【0034】また、接合後、構造体として用いる場合を
考えると、実質的にすべてをトラス構造で構成したこと
になる。中空形材10、20の接合部もトラス構造であ
る。このため、面外曲げ剛性が向上し、軽量にできるも
のである。
【0035】なお、接続材30、リブ13A、23Aの
間の面板12b、22b、リブ13A、23Aは実質的
にトラスを構成するので、この部分が特に弱いことはな
い。ただし、板厚は検討すべきである。
【0036】また、リブ13A、23Aの傾斜角θ1を
リブ13B、23Bの傾斜角θ2よりも大きくすること
ができる。これによれば、接続材30の幅が大きくな
り、その板厚を厚くする必要が生じ、重量が大きくな
る。しかし、摩擦攪拌接合装置の挿入の為に大きな開口
が必要な場合に利用できる。
【0037】リブの傾斜角θ1、θ2を同一にして、2
等辺3角形にすることができる。これによればリブ13
A、13B(23A、23B)の板厚を同一にできる。
また、リブ13B、23Bの板厚を図1の場合よりも薄
くできよう。ただし、この2等辺3角形のトラスの大き
さを他の個所のトラスの大きさと同一にすれば、接続材
30の幅は大きくなる。
【0038】しかし、2つのリブ13A、13B(23
A、23B)の傾斜角θ1、θ2を図1の傾斜角θ1と
すれば、端部のトラスを小さい2等辺3角形にすること
ができる。この端部のトラスの底辺の大きさは他の個所
のトラスの底辺の大きさよりも小さい。これによれば、
リブ13B(23B)と面板12(22)との交点から
中空形材10(20)の端部までの距離を小さくでき
る。したがって、接続材30の幅を図1の接続材30の
幅と同様にできる。
【0039】接続材30の部分を含めて全てのトラスの
ピッチは同一である。端部のトラスを除き、トラスの大
きさは同一である。このため、中空形材の設計を標準化
できる。2つのリブ13A、13B(23A、23B)
による頂点は面板21、31よりも外面側にあってもよ
い。2つのリブ13A、13B(23A、23B)によ
るトラスの頂点よりも接続材30側に突き合わせ面15
b、25bを設置してもよい。ただし、これはリブ13
A(23A)の角度θ、板厚、荷重等によって、それが
適正である場合である。
【0040】また、2つのリブ13A、13B(23
A、23B)が成す角度の中間に向けた角度で回転工具
250を挿入してもよい。この場合の軸心はトラスの頂
点に向ける。
【0041】上記実施例では接続材30の接合は摩擦攪
拌接合で行っているが、アーク溶接で行ってもよい。ア
ーク溶接する場合は、接合時の荷重がないので、リブ1
3A、13B(23A、23B)を薄くできるであろ
う。また、接続材30の接合は間欠的に行うことができ
る。また、面板12b、22bの接合をアーク溶接で行
ってもよい。面板12b、22bをアーク溶接した場合
は、裏面に溶接ビードができるように溶接するので、溶
接後のビードの切削が必要である。
【0042】上記実施例は面板11、12、21、22
が平行であったが、一方の面板が他方の面板に対して傾
斜している場合にも対応できるものである。リブ13
A、13B(23A、23B)の板厚において、面板1
1、21側の板厚を面板12、22側を厚くする。面板
11、21側を厚くするのは、接合時に高温になりやす
いからである。
【0043】図5は、接合部の面板の法線が傾斜してい
る場合である。中空形材20の一端は水平である。中空
形材10、20はベッド240に載っている。これは側
構体201の端部の接合線に生じ易い。この場合の回転
体の軸心は面板の法線に沿っている。この法線はトラス
の頂点の近傍を通る。矢印は回転工具250の位置と方
向を示す。
【0044】図6は、接続材30を載せる座27の面を
傾斜面27bにしたものである。傾斜面は面板22bの
端部に向けて傾斜している。接続材30の端部も同様に
傾斜している。面板12b、22bを接合したとき、凸
部15、25間隔が小さくなる。傾斜面27bがあるの
で、接続材30を配置しやすい。
【0045】図7、図8の実施例を説明する。面板12
b、22bの長さは短い。面板12b、22bの厚さは
厚い。面板12b、22bを上方から摩擦攪拌接合後、
この面板を円弧状に上方から切削する。この円弧はリブ
13A、23Aに接するように切削する。これによって
応力集中による強度低下を防止できる。
【0046】図9の実施例を説明する。中空形材10c
の端部のリブ13Cは面板11c、12cに直交(面板
の法線に沿っている)している。面板11cとリブ13
Cとの接続部には前記と同様に凹部と座17cがある。
17dは座17cに接続した突出片で、接続材30の端
部が載る。この接合部の突き合わせ面16bcはリブ1
3Cの板厚の範囲内にある。突き合わせ面16bcは面
板の法線に沿っている。面板11cの端部には凸部15
cある。このものでは摩擦攪拌接合時の挿入力をリブ1
3Cで支える。これは中空形材の端部にトラスを設ける
ことができない場合に実施する。
【0047】本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の
各請求項に記載の文言あるいは課題を解決するための手
段の項に記載の文言に限定されず、当業者がそれから容
易に置き換えられる範囲にも及ぶものである。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、二枚の面板を接続する
2つのリブによるトラスの頂点の近傍を接合部として接
合材を介して摩擦攪拌接合するので、軽量かつ高剛性な
構造体を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の接合部の要部の縦断面図。
【図2】本発明の一実施例の接合部の縦断面図。
【図3】本発明の一実施例の一組の中空形材の縦断面
図。
【図4】鉄道車両の車体の斜視図。
【図5】本発明の他の実施例の要部の縦断面図。
【図6】本発明の他の実施例の要部の縦断面図。
【図7】本発明の他の実施例の要部の縦断面図。
【図8】図7の部材を接合した後の縦断面図。
【図9】本発明の他の実施例の要部の縦断面図。
【符号の説明】
10、10c、20 中空形材 11、11c、12、12c、12b、21、22、2
2b 面板 13、13A、13B、23、23A、23B リブ 17 座 27 片 30 接続材 201 側構体 202 屋根構体 203 台枠 240 ベッド 250 回転工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 20/12

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の面板の間を複数のリブでトラス状
    に接続した2つの中空形材を準備し、 一方の前記中空形材の一方の面板の端部は中空形材の端
    部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の面板の端部
    は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面板の端部よ
    りも突出させており、 他方の前記中空形材の一方の面板の端部は中空形材の端
    部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の面板の端部
    は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面板の端部よ
    りも突出させており、 前記2つの中空形材の前記端部の前記トラスを構成する
    前記リブの板厚は摩擦攪拌接合の際の回転工具の挿入力
    を支持する板厚であり、 前記突出させた面板同士を前記一方の面板側から接合
    し、 次に、一方の前記中空形材の前記一方の前記面板の端部
    と他方の前記中空形材の前記一方の面板の前記端部との
    間に接続材を配置し、 前記接続材の端部のそれぞれを前記一方の面板の前記端
    部にそれぞれ摩擦攪拌接合すること、 を特徴とする構造体の製作方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の構造体の製作方法において、
    前記突出させた面板同士を前記一方の面板側から摩擦攪
    拌接合すること、を特徴とする構造体の製作方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の構造体の製作方法において、
    前記接続材は、前記それぞれの中空形材の前記頂点の近
    傍に設けたそれぞれの一方の面板の座に重ね、 次に、前記摩擦攪拌接合を行なうこと、 を特徴とする構造体の製作方法。
  4. 【請求項4】 二枚の面板の間を複数のリブでトラス状
    に接続した2つの中空形材を準備し、 一方の前記中空形材の一方の面板の端部は中空形材の端
    部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の面板の端部
    は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面板の端部よ
    りも突出させており、 他方の前記中空形材の一方の面板の端部は中空形材の端
    部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の面板の端部
    は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面板の端部よ
    りも突出させており、 前記2つの中空形材の前記端部の前記トラスを構成する
    前記リブの板厚は摩擦攪拌接合の際の回転工具の挿入力
    を支持する板厚であり、 前記突出させた面板同士を前記一方の面板側から接合
    し、 次に、前記第1の中空形材の前記一方の面板の前記端部
    と前記第2の中空形材の前記一方の面板の前記端部との
    間に接続材を配置し、 前記接続材の端部のそれぞれを前記一方の面板の前記端
    部にそれぞれ摩擦攪拌接合すること、 を特徴とする構造体の製作方法。
  5. 【請求項5】 請求項4の構造体の製作方法において、
    前記他方の面板同士を前記一方の面板側から摩擦攪拌接
    合すること、を特徴とする構造体の製作方法。
  6. 【請求項6】 請求項5の構造体の製作方法において、
    前記接続材の一端は前記第1の中空形材の前記頂点の近
    傍に設けた座に重ね、前記接続材の他端は前記第2の中
    空形材の前記リブに設けた座に重ね、 次に、前記摩擦攪拌接合を行なう こと、 を特徴とする構造体の製作方法。
  7. 【請求項7】 二つの中空形材が接合されており、 該それぞれの中空形材は、二枚の面板の間を複数のリブ
    でトラス状に接続しており、一方の前記中空形材の一方の面板の端部は中空形材の端
    部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の面板の端部
    は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面板の端部よ
    りも突出しており、 他方の前記中空形材の一方の面板の端部は中空形材の端
    部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の面板の端部
    は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面板の端部よ
    りも突出しており、 前記2つの中空形材の前記端部の前記トラスを構成する
    前記リブの板厚は摩擦攪拌接合の際の回転工具の挿入力
    を支持する板厚であり、 前記突出させた面板同士が接合されており、 一方の前記中空形材の前記一方の面板の前記端部と他方
    の前記中空形材の前記一方の面板の前記端部とが接続材
    を介して接合されており、 前記接続材のそれぞれの端部と前記一方の面板の前記端
    部とはそれぞれ摩擦攪拌接合されていること、 を特徴とする構造体。
  8. 【請求項8】 請求項7の構造体において、前記接続材
    は前記一方の面板の延長線上にあること、を特徴とする
    構造体
  9. 【請求項9】 請求項7の構造体において、前記突出さ
    せた面板同士の接合は摩擦攪拌接合によって行われたも
    のであること、を特徴とする構造体。
  10. 【請求項10】 請求項9の構造体において、前記接続
    のそれぞれの端部はそれぞれの中空形材の前記一方の
    面板の端部の近傍の座に重なっており、 前記接続材のそれぞれの端部は前記それぞれの中空形材
    の前記一方の面板の端部に接合されている こと、を特徴
    とする構造体。
  11. 【請求項11】 請求項の構造体において、前記中空
    形材の端部の前記リブの傾斜角は該中空形材において隣
    接する前記リブの傾斜角よりも小さいこと、を特徴とす
    る構造体。
  12. 【請求項12】 請求項の構造体において、前記接続
    材の両端の前記接合部の間隔は、該接合部に隣接の前記
    トラスを除いた前記トラスのピッチと同一であること、
    を特徴とする構造体。
  13. 【請求項13】 第1の中空形材と第2の中空形材が接
    合されており、 前記第1の中空形材は、二枚の面板の間を複数のリブで
    トラス状に接続しており、一方の前記中空形材の一方の面板の端部は中空形材の端
    部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の面板の端部
    は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面板の端部よ
    りも突出しており、 他方の前記中空形材の一方の面板の端部は中空形材の端
    部の前記トラスの頂点の近傍にあり、他方の面板の端部
    は前記中空形材の前記端部側の前記一方の面板の端部よ
    りも突出しており、 前記2つの中空形材の前記端部の前記トラスを構成する
    前記リブの板厚は摩擦攪拌接合の際の回転工具の挿入力
    を支持する板厚であり、 前記他方の面板の端部同士を前記一方の面板側から接合
    しており、 前記第1の中空形材の前記一方の面板の前記端部と前記
    第2の中空形材の前記一方の面板の前記端部との間が接
    続材を介して接合されており、 前記接続材のそれぞれの端部と前記一方の面板の前記端
    部とはそれぞれ摩擦攪拌接合されていること、 を特徴とする構造体。
  14. 【請求項14】 請求項13の構造体において、前記
    続材は前記一方の面板の延長線上にあること、を特徴と
    する構造体。
  15. 【請求項15】 請求項13の構造体において、前記
    方の面板の端部同士の接合は摩擦攪拌接合によって行わ
    れたものであること、を特徴とする構造体。
  16. 【請求項16】 請求項13の構造体において、前記接
    続材のそれぞれの端部はそれぞれの中空形材の前記一方
    の面板の端部の近傍の座に重なっており、 前記接続材のそれぞれの端部は前記それぞれの中空形材
    の前記一方の面板の端部に 接合されていること、 を特徴とする構造体。
  17. 【請求項17】 請求項13の構造体において、前記
    1の中空形材の端部の前記リブの傾斜角は該中空形材に
    おいて隣接する前記リブの傾斜角よりも小さいこと、を
    特徴とする構造体。
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