JP3458797B2 - 耐加熱変色性、加熱後耐食性に優れた亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

耐加熱変色性、加熱後耐食性に優れた亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車、家電製品、
建材の各種部品に使用可能な耐加熱変色性、加熱後耐食
性に優れた表面処理鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛系めっき鋼板のクロメート処理は、
高耐食性、耐指紋性付与、色調むらなどの外観向上、ク
ロムの難溶化などを目的に種々開発されており、広く採
用されている。このような発明として特開平9−202
976号公報が挙げられる。しかし、亜鉛めっき鋼板に
は耐熱性がなく、自動車のエンジンルーム周辺やストー
ブ、電子レンジ、テレビのブラウン管のシュリンクバン
ド、また溶接部周辺といった高温環境にさらされる場
合、加熱により下地鋼板との合金化反応が進行し、加熱
後の耐食性が劣化する問題があった。
【0003】また、特許第2836480号には融点の
高い亜鉛−ニッケル合金電気めっき鋼板を使用し、その
表面にクロメート処理を施すことにより下地鋼板との合
金化を抑制し、さらにクロメート処理液にシリカゾルを
添加することにより耐高温加熱変色性を付与したものが
提案されているが、600℃以上の高温での耐加熱変色
性は不充分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術の特開平
9−202976号公報に記載の発明は耐熱性を考慮し
たものではなく、特許第2836480号に係る発明は
耐高温変色性を考慮したものではあったが、その効果は
不充分であった。以上のように、従来技術では高温加熱
時の耐変色性、耐食性に優れた亜鉛系めっき鋼板はなか
った。
【0005】したがって、本発明の目的は、このような
従来技術の問題を解決し、高温での耐加熱変色性、加熱
後耐食性のいずれにも優れた亜鉛系めっき鋼板を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するための手段について鋭意検討を重ねた結
果、クロメート処理液に特定比率のリン酸を添加し、該
クロメート処理液を高融点の亜鉛系合金めっき鋼板表面
に処理することにより、高温での耐加熱変色性、加熱後
耐食性のいずれにも優れた表面処理鋼板を新たに見出し
た。
【0007】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たもので、その特徴は以下の通りである。すなわち、本
発明は、ニッケル含有率が9〜14重量%の範囲である
高融点の亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板の表面上に、付
着量が金属Cr換算で20〜100mg/mのクロメ
ート皮膜を有し、このクロメート皮膜は、鋼板表面上
に、重量比で3価クロムイオン/全クロムイオンが0.
2〜0.6の割合のクロムイオンと、リン酸イオン/全
クロムイオンが0.5〜2.0の割合のリン酸イオンと
を含有する処理液を塗布し、80〜200℃で乾燥して
形成されてなる耐加熱変色性、加熱後耐食性に優れた表
面処理鋼板を提供するものである。
【0008】また、ニッケル含有率が9〜14重量%の
範囲である高融点の亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板の表
面に、重量比で3価クロムイオン/全クロムイオンが
0.2〜0.6の割合のクロムイオンと、リン酸クロム
イオン/全Crイオン=0.5〜2.0の割合のリン酸
イオンとを含有する処理液を塗布し、80〜200℃で
誘導加熱方式により乾燥することにより、付着量が金属
Cr換算で20〜100mg/mのクロメート皮膜を
形成する耐加熱変色性、加熱後耐食性に優れた表面処理
鋼板の製造方法を提供するものである。
【0009】本発明においては、前記クロメート処理液
は粒径5〜20nmのコロイダルシリカを重量比でコロイ
ダルシリカ/全クロムイオン=2.0〜6.0の割合で
含有することが好ましい。また、前記クロメート処理液
は軟化点70℃以上の結晶性有機潤滑剤を重量比で有機
潤滑剤/全クロムイオン=0.1〜1.0の割合で含有
することが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細をその限定理
由と共に説明する。本発明の表面処理鋼板は、高融点の
亜鉛系合金めっき鋼板の表面上に、特定のクロメート処
理液を塗布し、乾燥することにより形成されたクロメー
ト皮膜を有する。該クロメート皮膜は、3価クロムによ
る水和酸化物をベースに、リン酸クロム、6価クロムイ
オンおよび/またはシリカが複合化された皮膜になって
おり、これらの複合効果により優れた品質特性を有する
ものである。
【0011】高融点亜鉛系合金めっき鋼板の表面上に塗
布するクロメート処理液は、重量比で3価クロムイオン
/全クロムイオン(3価クロムイオン+6価クロムイオ
ン)が0.2〜0.6の割合のクロムイオンと、リン酸
イオン/全クロムイオンが0.5〜2.0の割合のリン
酸イオンとを含有する。クロメート処理液に含有される
クロムイオンが、3価クロムイオン/全クロムイオンに
ついて0.2未満では黄色味が増加し、加熱後変色性が
劣化するため好ましくなく、0.6超では処理液の安定
性に劣るため好ましくない。
【0012】クロメート処理液中のリン酸イオンはクロ
ムの難溶化を促進させると共に、クロメート皮膜の黄色
味の低減に効果的であり、従って加熱後の変色を非常に
効果的に抑制することができる。そのうえ高温での加熱
においても安定的に皮膜を形成することができるため、
加熱後の耐食性を向上させることができる。その含有量
がリン酸イオン/全クロムイオンについて0.5未満で
は加熱後の変色抑制効果が十分でなく、一方、2.0を
超えるとクロメート処理液の安定性に劣るため好ましく
ない。
【0013】また、本発明においては、加熱前および加
熱後の耐食性を向上させることを目的として、前記クロ
メート処理液にコロイダルシリカを添加することができ
る。かかるコロイダルシリカとしては、平均粒子径が5
〜20nmであることが好ましく、その添加量は重量比で
コロイダルシリカ/全クロムイオン=2.0〜6.0で
あることが好ましい。粒子径が5nm未満では耐食性の向
上効果に比べてコストが高くなり、一方20nmを超える
と耐食性の向上効果が十分でない。また、コロイダルシ
リカの添加量が2.0未満では耐食性の向上効果が十分
でなく、一方6.0を超えると処理液の安定性が劣るた
め好ましくない。
【0014】また、本発明においては、前記クロメート
処理液に結晶性有機潤滑剤を添加することが好ましい。
結晶性有機潤滑剤を添加することにより、ロールフォー
ミングなどによる成形加工の際に生じ得る亜鉛系合金め
っき表面への傷つきを効果的に抑制することができる。
結晶性有機潤滑剤としては、軟化点70℃以上のものを
好適に使用することができる。軟化点が70℃未満では
有機成分が分解しやすく発煙性が劣る。軟化点70℃以
上の結晶性有機潤滑剤としては、マイクロスタリンワッ
クス(軟化点70〜90℃)、ポリエチレン(軟化点9
0〜140℃)、ポリプロピレン(軟化点140〜17
0℃)、4フッ化エチレン(軟化点320℃)等を挙げ
ることができる。なお、上述した潤滑剤は単独で添加し
てもよく、また異なる2種以上の潤滑剤を併用してもよ
い。また、マイクロスタリンワックス、ポリエチレン、
ポリプロピレンは酸価が0または0超のいずれであって
もよく、それらの組合せであってもよい。
【0015】本発明において、クロメート皮膜の付着量
は、金属Cr換算で鋼板片面当たり20〜100mg/m2
の範囲であることが好ましい。クロメート皮膜の付着量
が20mg/m2未満では加熱時の変色を抑制することがで
きないのみならず、加熱前後の耐食性にも劣るため好ま
しくない。一方100mg/m2超ではその付着量に見合っ
た加熱時の耐変色性および耐食性の向上効果が得られな
いのみならず、ロールフォーミングなどの加工時にはク
ロメート皮膜自身の凝集破壊が生じ、十分な密着性が得
られないため好ましくない。
【0016】上述のような皮膜を形成する鋼板用素材と
して、亜鉛系合金めっき鋼板のなかでも耐熱性および耐
疵付き性の観点から、めっきされた金属の融点が高い亜
鉛系合金めっき鋼板を使用する。具体的には、メッキさ
れた金属の融点が高く、硬質な亜鉛−ニッケル合金めっ
き鋼板を好適に用いることができる。めっき皮膜中のニ
ッケル含有率は9〜14重量%が好ましい。ニッケル含
有率が9重量%未満では、亜鉛−ニッケルの合金がγ相
とならず、その結果として融点が高くならないため、十
分な耐熱性を得ることができないばかりか、成形加工時
の耐疵付き性に劣るため好ましくない。一方14重量%
超では、高温加熱後のめっきの密着性が劣るため好まし
くない。また、融点が高ければ上記亜鉛−ニッケル合金
めっき鋼板に限らず他の亜鉛系合金めっき鋼板をも本発
明の鋼板用素材として使用することができ、例えば、亜
鉛−コバルト合金めっき鋼板、亜鉛−55%アルミニウ
ム合金めっき鋼板などを挙げることができる。これらの
めっきは電気法、溶融法等公知の方法によって施され
る。
【0017】前記めっき鋼板のベースとなる鋼板も、特
に限定されるものではなく、種々の組成、表面粗さ、圧
延方法のものを使用することができる。高融点の亜鉛系
合金めっき鋼板表面へのクロメート皮膜の形成は、次の
ようにして行われる。すなわち、高融点亜鉛系合金めっ
き鋼板表面に、ロールコーター、カーテンフローコータ
ーまたはスプレー塗装などの既知の方法によって上述し
たクロメート処理液を塗布することにより、所定量の皮
膜を形成する。次いで、このクロメート処理液が塗布さ
れた亜鉛系合金めっき鋼板を誘導加熱炉や熱風炉により
加熱乾燥することによりクロメート皮膜を形成する。こ
こで、クロムの難溶化の観点から、クロメート皮膜の乾
燥手段としては、誘導加熱方式による皮膜形成方法が好
ましい。
【0018】上述したクロメート皮膜の乾燥温度は、8
0〜200℃の範囲とすべきである。乾燥温度が80℃
未満では、クロメート皮膜中の水分揮発が不十分なた
め、クロム溶出、加熱前耐食性に劣るため好ましくな
い。一方、200℃を超えると加熱前の耐食性に劣るた
め好ましくない。
【0019】
【実施例】亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板(板厚0.8
mm、めっき付着量20g/m、ニッケル含有率12%)
の両面をアルカリ脱脂した後、めっき表面にクロメート
処理液をロールコーティング法により塗布(付着量はウ
ェット塗布量により調整)した。次いで、これを誘導加
熱炉または熱風炉により、最高到達板温(本発明におけ
る乾燥温度を意味する)60〜250℃の範囲で加熱乾
燥し、供試材を作成した。また、比較として亜鉛めっき
鋼板(板厚0.8mm、めっき付着量20g/m )も同様
に処理し、供試材を作成した。各供試材に使用したクロ
メート処理液の組成をクロム付着量とともに表1に示
す。
【0020】表1に示す各種クロメート処理液により作
成した供試材について、耐加熱変色性、加熱前後の耐食
性、クロメート皮膜の難溶性、耐疵付き性を評価した。
その結果を表2に示す。性能評価方法について以下に示
す。
【0021】[性能評価] (1)耐熱変色性 各供試材を到達板温が600℃になった後、30分間熱
処理し、供試材表面の変色状況をスガ試験機製多光源分
光測色計MSC-IS-2Bにて加熱する前の供試材との色調変
化△Eを測定した。その評価基準は下記の通りである。
【0022】 ◎:△E 2以下 ○:△E 2超5以下 △:△E 5超10以下 ×:△E10超20以下 ここで、色調変化△Eは、下記 JIS Z 8730 ハンターの
色差式の計算式にならって算出したものである。
【0023】 △E=[(△L)+(△a)+(△b)1/2 (2)加熱前耐食性 供試材を70mm×150mmの試験片を複数枚切り出し、
これらの試験片にJISZ 2371に規定された塩水噴霧試験
を実施し、500時間後の赤錆発生面積を目視で判定し
た。その評価基準は下記の通りである。
【0024】 ◎:白錆発生なし ○:白錆発生面積 5%以下 △:白錆発生面積 5%超30%以下 ×:白錆発生面積30%超 (3)加熱後耐食性 供試材を到達板温が600℃になった後、30分間均熱
処理したものから70mm×150mmの試験片を複数枚切
り出し、これらの試験片にJIS Z 2371に規定された塩水
噴霧試験を実施し、500時間後の赤錆発生面積を目視
で判定した。その評価基準は以下の通りである。
【0025】 ◎:赤錆発生なし ○:赤錆発生面積 5%以下 △:赤錆発生面積 5%超30%以下 ×:赤錆発生面積30%超 (4)クロメート皮膜の難溶性 日本パーカライジング社製脱脂剤CL-N364Sの2%水溶液
を60℃にて120秒間スプレー処理を行い、脱脂前後
の金属Cr付着量を蛍光X腺分析法により測定し、脱脂
後のCr残存率にて評価した。その評価基準は下記の通
りである。
【0026】 ◎:Cr残存率80%以上 ○:Cr残存率70%以上80%未満 △:Cr残存率60%以上70%未満 ×:Cr残存率60%未満 (5)耐疵付き性 図1に概略正面図で示す試験機を使用した。試験機は図
1に示すように箱状の枠2の一側2aに固定されたフラ
ット面を有する雌ダイス1と、雌ダイス1と向き合っ
た、所定の高さの実質的に水平な突条3を有する雄ダイ
ス4と、雄ダイス4を支持し、そして雄ダイス4を雌ダ
イス1に向けて水平移動させるための、枠2の他側2b
に固定された油圧シリンダ5とからなっている。雄ダイ
ス4は油圧シリンダ5のロッド5aに、ロードセル6を
介して固定されている。なお、雄ダイス4の突条3の幅
は10mであり、その先端の長さは1mmである。
【0027】供試材を、雌ダイス1と雄ダイス4との間
の間隙に垂直に挿入し、油圧シリンダ5を作動させて、
雌ダイス1と雄ダイス4とにより供試材7を矢印に示す
ように、500mm/分の速度で上方に引き抜き、その時
に摺動された部分の皮膜およびめっきの損傷を目視で評
価した。その評価基準は下記の通りである。
【0028】 ◎:傷発生なし ○:皮膜にわずかに損傷が見られるが、めっき損傷はな
し △:皮膜が損傷し、めっき損傷小 ×:皮膜が損傷し、めっき損傷大
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表1および表2から明らかなように、本発
明クロメート処理亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板は、い
ずれも耐加熱変色性、加熱前後の耐食性、クロメート皮
膜の難溶性、耐疵付き性に優れているのに対し、比較例
はこれらのいずれかが劣っている。
【0032】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の表面処理鋼
板は、高温にさらされるような環境において、加熱変色
性、加熱後耐食性に優れ、さらにクロメート皮膜の難溶
性、耐疵付き性にも優れた特性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】供試材の耐疵付き性を評価するための試験機の
概略正面図。
【符号の説明】 1 ビード(雌ダイス) 2 枠 3 突条 4 ビード(雄ダイス) 5 油圧シリンダ 6 ロードセル 7 供試材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−106950(JP,A) 特開 平6−212445(JP,A) 特開 平9−202976(JP,A) 特開 平11−268178(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86 C23C 28/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル含有率が9〜14重量%の範囲
    である高融点の亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板の表面上
    に、付着量が金属Cr換算で20〜100mg/m
    クロメート皮膜を有し、このクロメート皮膜は、鋼板表
    面上に、重量比で3価クロムイオン/全クロムイオンが
    0.2〜0.6の割合のクロムイオンと、リン酸イオン
    /全クロムイオンが0.5〜2.0の割合のリン酸イオ
    ンとを含有する処理液を塗布し、80〜200℃で乾燥
    して形成されてなる耐加熱変色性、加熱後耐食性に優れ
    た表面処理鋼板。
  2. 【請求項2】 前記クロメート処理液は粒径5〜20n
    mのコロイダルシリカを重量比でコロイダルシリカ/全
    クロムイオン=2.0〜6.0の割合で含有する請求項
    1に記載の表面処理鋼板。
  3. 【請求項3】 前記クロメート処理液は軟化点70℃以
    上の結晶性有機系潤滑剤を重量比で有機潤滑剤/全クロ
    ムイオン=0.1〜1.0の割合で含有する請求項1ま
    たは2に記載の表面処理鋼板。
  4. 【請求項4】 ニッケル含有率が9〜14重量%の範囲
    である高融点の亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板の表面
    に、重量比で3価クロムイオン/全クロムイオンが0.
    2〜0.6の割合のクロムイオンと、リン酸クロムイオ
    ン/全Crイオン=0.5〜2.0の割合のリン酸イオ
    ンとを含有する処理液を塗布し、80〜200℃で誘導
    加熱方式により乾燥することにより、付着量が金属Cr
    換算で20〜100mg/mのクロメート皮膜を形成
    する耐加熱変色性、加熱後耐食性に優れた表面処理鋼板
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記クロメート処理液は軟化点70℃以
    上の結晶性有機系潤滑剤を重量比で有機潤滑剤/全クロ
    ムイオン=0.1〜1.0の割合で含有する請求項4に
    記載の表面処理鋼板の製造方法。
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