JP3458766B2 - 電界効果トランジスタの製造方法 - Google Patents
電界効果トランジスタの製造方法Info
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Description
スタ及びその製造方法に関し、特に、絶縁体上のシリコ
ン半導体層(Silicon on Insulato
r、以下SOIと略称する)にチャネルが形成されてト
ランジスタ動作を行う電界効果トランジスタにおいて、
基板浮遊効果を抑制する電界効果トランジスタ及びその
製造方法に関するものである。
電界効果トランジスタでは、余剰な第2導電型キャリア
は半導体基板に排出されるので、第2導電型キャリアが
チャネル近傍に残留することは無い。その例として、前
記第1導電型をn型としたnチャネル電界効果トランジ
スタの場合を、図14(a)に示す。
n+型のソース領域、107はn+型のドレイン領域、1
04はゲート酸化膜、105はゲート電極、108はチ
ャネル形成領域である。この場合、第1導電型キャリア
は電子で図中ではeの記号で示し、第2導電型キャリア
は正孔で図中ではhの記号で示している。トランジスタ
動作中にドレイン領域107近傍でキャリアが原子に衝
突することにより余剰な正孔hが発生(衝突電離)して
も、正孔hはp型シリコン基板103の下の方に流れて
いくので、チャネル近傍には残らない。なお、ここでチ
ャネル形成領域108とは、しきい値電圧よりも高い電
圧をゲート電極に加えた場合に、p型シリコン基板10
3表面においてチャネルが形成される位置及びチャネル
が形成される位置の下部に位置する不純物濃度の低い半
導体領域を指す。
にチャネルが形成される電界効果トランジスタ(以下、
SOI−MOSFETと略称する)では、余剰な第2導
電型キャリアが、シリコン半導体層の下に絶縁体が在る
ために有効に排除されないという問題がある。その現象
を、nチャネルSOI−MOSFETの場合を例として
図14(b)に示す。
112、113はSOI構造を構成するそれぞれ埋込酸
化膜、シリコン半導体層である。この場合、余剰な正孔
hは、絶縁体である埋込酸化膜112に邪魔されて支持
基板111に流れ込めない。このため、チャネル近傍に
余剰な正孔が蓄積し、しきい値電圧(トランジスタがオ
フ状態からオン状態に遷移するゲート電圧の値)等、素
子の特性が変動してしまう。
ポーラ効果等と呼ばれる。余剰となる第2導電型キャリ
アは、n型電界効果トランジスタでは正孔、p型電界効
果トランジスタでは電子である。
は、次の四つの原因のうち、いずれかが起こった場合で
ある。これらの原因について、n型電界効果トランジス
タを例に説明する。
端で加速され、衝突電離を起こして正孔を発生させるこ
とである。
位分布の変化により、余剰キャリアが発生することであ
る。詳しくは以下の通りである。一般に、完全空乏化型
SOI−MOSFET(少なくともしきい値電圧以上で
シリコン半導体層のうち、ソース/ドレイン領域に挟ま
れた部分が完全に空乏層となるSOI−MOSFET)
では、ゲート電圧が低い場合には、シリコン半導体層の
電位が下がり、シリコン半導体層中の正孔濃度は高い値
において平衡状態になる。一方、ゲート電圧が高い場合
には、シリコン半導体層の電位が高くなり、シリコン半
導体層中の正孔濃度が低い状態で平衡状態になる。ここ
で、回路動作中にゲート電圧が一旦低くなり(ソース電
位が高くなった結果、相対的にゲート対ソース電圧が低
くなる場合を含む)、正孔濃度が高い状態で平衡に達し
たのち、ゲート対ソース電圧を高電圧に変化させると、
シリコン半導体層中における正孔の平衡濃度は高い値か
ら低い値へ変化することになる。このとき、低ゲート電
圧時に平衡を実現していた高濃度な正孔は、速やかには
排除されず、高ゲート電圧時の平衡濃度に対しては過剰
となる正孔が、シリコン半導体層中に残留する。また、
部分空乏化型SOI−MOSFET(しきい値電圧以上
でもシリコン半導体層が完全に空乏層とならないSOI
−MOSFET)では、低ゲート電圧時には空乏層が狭
いためにシリコン半導体層中の正孔量が多い状態で平衡
が実現し、高ゲート電圧時には、空乏層が広がってシリ
コン半導体層中の正孔量が少ない状態で平衡が実現する
ので、完全空乏化型SOI−MOSFETと同様に、ゲ
ート対ソース電圧を低電圧から高電圧に変化させた場合
に、余剰キャリアが発生する。
電圧の変化に伴う電位分布の変化により、余剰キャリア
が発生することである。これは、ドレイン電圧、ソース
電圧が変化し、シリコン半導体層中の電位分布が変わる
と、それに伴いを平衡状態における正孔濃度、または平
衡状態における正孔の総量が変化することにより、第2
の原因による場合と類似の効果が発生することである。
ー粒子によって、電子・正孔対が発生し、電子はドレイ
ンに吸収されるのに対して、正孔はシリコン半導体層に
残留してしまうことである。
板浮遊効果も存在する。これは、通常の第1導電型の電
界効果トランジスタでは、第2導電型キャリアが基板か
ら供給されるのに対して、SOI−MOSFETでは埋
込絶縁層があるために、第2導電型キャリアが基板から
供給されず、第2導電型のキャリアが不足して、特性が
変動するという問題である。これは、上記第2の原因、
第3の原因により第2導電型キャリアが余剰となること
と、表裏をなす問題である。これは、上記第2の原因、
第3の原因によって余剰なキャリアが発生する時とは逆
の順序で、バイアス電圧を変化させた場合に発生する。
これは余剰なキャリアではなく、キャリアの不足が原
因となる基板浮遊効果と言える。なお、p型電界効果ト
ランジスタの場合は、上の説明においてキャリア及び導
電型の極性、電位の大小関係がすべて逆になった型で、
同様に基板浮遊効果が発生する。
ン半導体層中で縦方向の電位差を小さくすることが有効
である。これは、例えば、土屋らにより、アイ・イー・
イー・イー、トランザクション オブ エレクトロン
デバイシズ 45巻 1116頁から1121頁(T.
Tsuchiya他、IEEE Trans. Ele
ctron Devices 特に図面4)、黄らによ
り電子情報通信学会英文論文誌、E80・C巻893頁
から898頁(R.Koh 他、IEICETran
s. Electron. 特に図面7及び8)に記載
されている。
位差を小さく、余剰キャリアのソースへの流入に対する
電位障壁を小さくすることである。これは、チャネル領
域中の電位差が大きくなることにより、局所的に電位障
壁の大きい部分(n型電界効果トランジスタでは電位の
低い部分)が発生することを防ぐ。また、第1導電型S
OI−MOSFETにおいて、シリコン半導体層中の縦
方向の電位差を小さくすることは、ゲート対ソース電圧
が低い場合における第2導電型キャリアの平衡濃度、あ
るいは平衡状態での第2導電型キャリアの量を減らすこ
ととなり、バイアス電圧(ゲート、ソース、ドレイン電
圧等)の変動に伴って発生する基板浮遊効果も抑制す
る。ゲート対ソース電圧が低い場合における第2導電型
キャリアの平衡濃度、あるいは平衡状態での第2導電型
キャリアの量を減らす効果は、キャリアの不足が原因と
なる基板浮遊効果も抑制する。
を小さくするための具体的な手段は、図15(a)のよ
うな電界効果トランジスタの断面構造において、シリコ
ン半導体層内の縦方向の不純物分布において、図15
(b)に示すように表面の一部の領域の不純物濃度を高
濃度とすることである。
SOI構造のシリコン半導体層の表面から埋込酸化膜界
面までの縦方向(図中A−A’方向)における不純物分
布を描くと、図16(b)のようになる。通常のイオン
注入によって、厚い半導体基板に不純物を導入すると、
図16(a)のように表面からある一定の深さ(Rp)
で濃度が最大となり、また不純物濃度が最大となる付近
では不純物分布はなだらかになる。SOI−MOSFE
Tの特性は、シリコン半導体層が薄いほど優れることが
知られているが、シリコン半導体層膜厚を50nm程度
まで薄くすると、不純物濃度がなだらかに変化する部分
が、シリコン半導体層の全体に達するので、図16
(b)のような分布となり、図15(b)のような不純
物分布を得ることはできない。
果トランジスタにおいて、基板浮遊効果を抑制すること
のできる不純物濃度分布を有するチャネル形成領域とそ
の製造方法を提供することにある。
効果トランジスタの第1の製造方法は、絶縁体上に半導
体層が設けられた基板を用意し、前記半導体層に前記半
導体層よりも高濃度の不純物を含む不純物ドープト半導
体層を成長させ、前記不純物ドープト半導体層の表面に
ゲート絶縁膜を成長させ、前記ゲート絶縁膜の上にゲー
ト電極を形成し、前記ゲート電極をマスクとして前記不
純物ドープト半導体層及び前記半導体層に前記不純物と
逆導電型の不純物を導入して前記不純物と逆導電型のソ
ース領域及びドレイン領域を形成することと、前記不純
物ドープト半導体層の膜厚が5nm以下であることを特
徴とし、具体的には、前記不純物ドープト半導体層を、
不純物を導入しながら行う気相エピタキシャル法によ
り、或いは、不純物を含んだアモルファスシリコンを堆
積後固相エピタキシャル法により単結晶化させることに
より得る、というものである。
タの第2の製造方法は、支持基板とその上の絶縁体上に
半導体層が設けられた基板を用意し、前記半導体層の上
にダミーゲートを形成し、前記ダミーゲートをマスクと
して前記半導体層に第1導電型の不純物を導入後熱処理
して前記半導体層に第1導電型のソース領域及びドレイ
ン領域を形成し、前記ダミーゲートを含む前記半導体層
全面に層間絶縁膜を前記ダミーゲートよりも高い位置ま
で成長させ、前記層間絶縁膜を前記ダミーゲートの表面
が露出するまで研磨し、前記ダミーゲートを選択的に少
なくとも一部除去して前記層間絶縁膜にゲート電極形成
用開口部を設け、前記ゲート電極形成用開口部下の前記
半導体層に第2導電型の不純物をイオン注入し、前記ゲ
ート電極形成用開口部の底部に露出した材料を所定の厚
さだけ除去して、前記半導体層中の前記第2導電型不純
物濃度をその表面から前記半導体層と前記絶縁体との界
面に向かって単調に減少する不純物分布とし、前記ゲー
ト電極形成用開口部において露出した前記半導体層表面
にゲート絶縁膜を成長させ、前記ゲート絶縁膜を覆って
ゲート電極を形成することを特徴とし、具体的には、第
1の形態として、前記ダミーゲートが、シリコン酸化膜
とその上のポリシリコン膜との積層膜、或いは、シリコ
ン酸化膜とその上のポリシリコン膜とさらにその上のシ
リコン窒化膜との積層膜、又は、シリコン酸化膜とその
上のシリコン窒化膜との積層膜、である場合は、前記ダ
ミーゲートを選択的に少なくとも一部除去する工程は、
それぞれ、前記ポリシリコン膜、前記ポリシリコン膜と
さらにその上の前記シリコン窒化膜、前記シリコン窒化
膜を選択的に除去する工程であるというものであり、第
2の形態として、前記ダミーゲートを選択的に少なくと
も一部除去する工程が、前記ダミーゲートを選択的にす
べて除去する工程である場合は、前記ゲート電極形成用
開口部の底部に露出した材料を所定の厚さだけ除去する
工程は、前記ゲート電極形成用開口部の底部に露出した
前記半導体層をその表面から所定の厚さだけ除去する工
程である。
スタの第2の製造方法に用いられる支持基板の具体的形
態として、前記ダミーゲートを選択的に少なくとも一部
除去して前記層間絶縁膜にゲート電極形成用開口部を設
ける工程と前記ゲート電極を形成する工程との間に、前
記ゲート電極形成用開口部下方の前記支持基板に第2導
電型の不純物を分布させる工程を有する。更に、上記本
発明による電界効果トランジスタの第2の製造方法に用
いられる支持基板の具体的形態として、前記半導体層の
上に前記ダミーゲートを形成する工程以前に、前記支持
基板に第2導電型の不純物を導入して前記支持基板に第
2導電型の第1の不純物濃度を持たせる工程を有し、か
つ、前記ダミーゲートを選択的に少なくとも一部除去し
て前記層間絶縁膜にゲート電極形成用開口部を設ける工
程と前記ゲート電極を形成する工程との間に前記ゲート
電極形成用開口部下方の前記支持基板に第2導電型の不
純物を導入して前記ゲート電極形成用開口部下方の前記
支持基板に第2導電型の第2の不純物濃度を持たせる工
程を有し、更には、前記第1の不純物濃度及び前記第2
の不純物濃度は共に1×1018atoms/cm 3
〜1×1019atoms/cm 3の範囲である、と
いうものである。
濃度が減少する分布を用いることにより基板浮遊効果が
抑制される原理を、n型電界効果トランジスタを例にし
て、以下に説明する。
ルを成すキャリアは電子であり、基板浮遊効果を引き起
こす余剰なキャリアは正孔である。電子は電位の高い部
分を流れ、正孔は電位の低い部分に蓄積する。この時、
半導体層の上下における電位差が大きいと、半導体層中
に電位の低い部分ができやすくなり、正孔がより蓄積し
やすくなる。従って、基板浮遊効果を抑制するために
は、半導体層中の電位差を小さくすれば良い。ところ
で、半導体層の上下の界面間の電位差は、不純物が表面
付近にある場合には小さく、裏側界面付近にある場合は
大きくなる。これは次の理由による。一般にSOI−M
OSFETでは、半導体層とゲート電極の距離が比較的
小さく、半導体層と支持基板との距離が比較的大きいた
めに、半導体層中の不純物とゲート電極間の縦方向の電
界は、半導体層中の不純物と支持基板間の縦方向の電界
よりも大きくなる。すなわち、不純物が分布する位置よ
りも表面側で、縦方向の電界が大きい。このため、不純
物が主に表面側に分布すると、半導体層において、縦方
向の電界が大きい領域が占める割合が小さくなり、その
結果半導体層上下での電位差が小さくなる。逆に、不純
物が主に底面側に分布すると、半導体層において縦方向
の電界が大きい領域が占める割合が大きくなり、その結
果半導体層上下での電位差が大きくなる。
ると、縦方向の電位差が小さくなり基板浮遊効果が抑制
される。しかし、不純物分布は、イオン注入時の分布
や、熱処理による拡散の影響を受けるので、不純物を半
導体層のごく表面だけに限定して配置することは、困難
である。これに対して本発明においては、半導体層の表
面から裏側界面にかけて不純物濃度が減少する分布を用
いることにより、不純物のうち、表面側に分布するもの
の割合を増し、縦方向の電位差を減少させ基板浮遊効果
を抑制する。
度が最大となる深さ方向の位置)について考察する。熱
処理により、半導体層のごく表面に分布する不純物が、
ゲート酸化膜側に拡散し、半導体層のごく表面では不純
物濃度が低下する場合があるので、不純物濃度は必ずし
も表面において最大にできるとは限らない。
チャネル形成領域中でほぼ一定という関係があり、電子
の濃度が高い部分では正孔の濃度が低くなる(正孔、電
子それぞれの擬フェルミエネルギーが互いに離れると、
正孔、電子の濃度積が変化するが、この場合において
も、両擬フェルミエネルギーがチャネル形成領域中でほ
ぼ一定であれば上記関係が成り立つ)。従って、正孔が
蓄積するのは、電子が分布しない部分であるから、電子
が主に分布する領域である反転層部分においては、正孔
の蓄積の影響をあまり考えなくても良い。従って、不純
物濃度のピーク位置が半導体層の表面から離れた内側の
位置に入り込んでいても、そのピーク位置が電子が主に
分布する領域(例えば反転層の下端よりも表面側)にあ
れば、正孔の蓄積に無関係な部分(例えば反転層部分
内)での電位分布に影響するだけであるから、基板浮遊
効果への影響は小さい。
に分布する領域の下端よりも表面側にあれば良い。ここ
で、電子が主に分布する領域の下端として、反転層の最
大深さをとればよい。なお、反転層とは、ゲート電極に
しきい値電圧以上の電圧が印加され半導体中にチャネル
を成すキャリア(ソース/ドレイン領域と同じく第一導
電型のキャリア)が誘起された時、そのキャリアの濃度
が、チャネル形成領域に分布する第二導電型不純物の濃
度を上回る領域をいう。反転層の深さとは、反転層の下
端の位置であり、チャネルを成すキャリアの濃度と、チ
ャネル形成領域に分布する第二導電型不純物の濃度が等
しい位置(図2のX1点)をいう。また、反転層の深さ
は、バイアス条件に依存して変化するが、反転層の最大
深さとは、本発明に係わるトランジスタが使用される状
態において、反転層の深さが最大となる場合の反転層の
深さをいう。一般にn型電界効果トランジスタの反転層
は、ソース電圧、ドレイン電圧の両者に対しては、それ
らが低いほど深くまで分布し、ゲート電圧に対しては、
それが高いほど深くまで分布する。p型電界効果トラン
ジスタの反転層は、ソース電圧、ドレイン電圧の両者に
対しては、それらが高いほど深くまで分布し、ゲート電
圧に対しては、それが低いほど深くまで分布する。ま
た、反転層の深さは、トランジスタ中の位置によっても
一定でない。
ては、ソース及びドレインに電圧の両者に回路中で使用
される、もしくは発生する最も低い電圧が印加され、ゲ
ート電圧に対しては回路中で使用される、もしくは発生
する最も高い電圧が印加された場合に、トランジスタ中
で反転層が最も深くなる横方向位置における反転層の深
さが最大深さである。p型電界効果トランジスタにおい
ては、ソース及びドレインに電圧の両者に回路中で使用
される、もしくは発生する最も高い電圧が印加され、ゲ
ート電圧に対しては回路中で使用される、もしくは発生
する最も低い電圧が印加された場合に、トランジスタ中
で反転層が最も深くなる横方向位置における反転層の深
さが最大深さである。
正確に決定する作業は煩雑であるので、本発明において
は、反転層の最大深さを次のように決定しても良い。通
常CMOS回路に供給される最大の電圧は電源電圧VD
D(またはVCC)であり、最小の電圧は接地電圧であ
るので、n型電界効果トランジスタでは、ソース、ドレ
イン領域の両者を接地し、ゲート電圧に電源電圧を印加
した場合のチャネル中央部での反転層の深さを、反転層
の最大深さとし、p型電界効果トランジスタでは、ソー
ス、ドレイン領域の両者に電源電圧、ゲートを接地した
場合のチャネル中央部での反転層の深さを、反転層の最
大深さとすれば良い。なお、ソース及びドレインの電位
が等しい場合には、反転層の深さの横方向位置依存性は
小さいので、チャネル中央部(ソース及びドレインの両
者からの距離が等しい点)における反転層深さを代表値
にとれば良い。
間に設定されず、最大電圧VHと最小電圧VLの間とし
て設定される場合には、電源電圧VDDと接地電圧のそ
れぞれを、VH及びVLと読み変えれば良い。
子構造に依存するが、通常は5nm〜10nm程度であ
るので、不純物濃度のピークは、SOI表面から5nm
以内にあるようにすれば良い。また、反転層端より下
部、反転層端の近傍では、チャネルをなすキャリアがあ
る程度高濃度に存在するので、反転層部と同様に正孔濃
度は低い。チャネルをなすキャリアがある程度高濃度に
存在することから、電位分布が不純物分布だけで決まる
のではなく、ある程度キャリア(電子)の電界が影響す
ることになる。従って、反転層端より下のある範囲以内
に分布する不純物によって発明の効果を劣化させる影響
は小さいと考えられ、不純物のピーク位置は、反転層端
より下のある範囲以内にあっても良いと考えられる。典
型的には、反転層厚さの2倍以内と考えられるので、不
純物濃度のピークは、SOI表面から10nm以内にあ
るようにすれば良い。
は、n型電界効果トランジスタの場合の議論に於いて、
極性及び電位の大小関係をすべて逆にすれば同様であ
る。
第1の実施形態を図1を参照しながら説明する。
晶の半導体層3が設けられる。半導体層3上には、ゲー
ト絶縁膜4を介して、導電性ゲート電極5が形成され
る。ゲート電極5の両側における、半導体層3中には第
1導電型の高濃度の不純物が導入されてソース領域6及
びドレイン領域7が設けられる(図1(a))。
イン領域7とに挟まれたチャネル形成領域領域8におい
ては、半導体層3の表面から絶縁膜2と半導体層3との
界面にかけて、第2導電型の不純物が導入されており、
第2導電型の不純物濃度は図1(b)のように単調に減
少する。第2導電型の不純物濃度は、例えば、チャネル
形成領域領域8表面で3×1018atoms/cm3、
絶縁膜2と半導体層3との界面で3×1017atoms
/cm3であり、この間においては指数関数的に不純物
濃度が変化するものとする。
寸法を用いる。支持基板1にはシリコン基板、絶縁膜2
には厚さ100nmのシリコン酸化膜、半導体層3には
厚さ50nmのシリコン半導体層を用いる。シリコン半
導体層上には、ゲート絶縁膜4として厚さ3nmのゲー
ト酸化膜と、導電性ゲート電極5として厚さ200nm
のn+型ポリシリコンゲート電極が形成される。n+型ポ
リシリコンゲート電極の両側において、シリコン半導体
層中には砒素、リン等のn型不純物が1×10 19ato
ms/cm3〜1×1020atoms/cm3、導入され
た、ソース領域及びドレイン領域が設けられる。次に、
本発明の電界効果トランジスタの第2の実施形態を図2
を参照しながら説明する。第2の実施形態の電界効果ト
ランジスタの構成は、第2導電型の不純物濃度分布以外
は第1の実施形態の図1(a)と同じであるが、半導体
層3において、ソース領域6とドレイン領域7とに挟ま
れたチャネル形成領域8の第2導電型の不純物濃度が図
2に示すように深さ方向に分布する。
としてホウ素を用いた場合、ホウ素はチャネル形成領域
表面とゲート酸化膜との界面において、チャネル形成領
域中のホウ素濃度が低くなるように分布する傾向があ
る。
ル形成領域の第2導電型の不純物濃度が、ごく表面近傍
で低くなっており、反転層の下部において、不純物濃度
がシリコン酸化膜とシリコン半導体層との界面に向かっ
て単調に減少するように形成される。
キャリア(電子)濃度を越える領域(図中の反転層深さ
X1よりも深い領域)において、不純物濃度がシリコン
酸化膜とシリコン半導体層との界面に向かって単調に減
少する分布を持つように不純物濃度分布を設定する。
のごく近傍でキャリア濃度が低くなるが、この領域では
キャリアが分布しておらず、トランジスタの特性には関
係しないので、この領域でキャリア濃度が不純物濃度よ
りも低くなることがあっても、上記キャリア濃度ど不純
物濃度との関係からは除外して考える。
は、バイアス条件などによって変化するが、反転層が最
も厚くなる条件、すなわちソース電圧とドレイン電圧が
接地され、ゲート電極に電源電圧と同じ電圧を掛けた
時、上の条件を満たすようにする。又、反転層の深さ
や、反転層のキャリア濃度は位置によって異なるが、代
表点としてソース端からの距離とドレイン領域端からの
距離が等しい点、即ちチャネルの中央の点をとり、この
位置での反転層の深さや、反転層のキャリア濃度と、不
純物の分布が上の条件を満たすように不純物濃度分布を
設定する。
順を追って説明する。
体層の表面において高くすることにより、基板浮遊効果
を抑制する効果を持つ。不純物の濃度が表面において高
いと、基板浮遊効果が抑制されるのは以下の理由によ
る。
る。不純物が均一に分布している場合は、図3の破線の
ように、シリコン半導体層の裏側寄りに位置する不純物
イオンの電界が電位分布に影響し、裏側寄りの位置の電
位が大きく下がる。電位の低い位置には正孔が蓄積しや
すいので、基板浮遊効果が起こりやすくなる。
させた場合には、図3の実線のように、表面付近では不
純物イオンの電界の影響が大きく、電位分布の曲率が大
きくなる一方、裏側寄りの位置では不純物イオンが少な
く、その電界の影響が小さいので、電位の変化がなだら
かになる。この結果、裏側寄りの位置での電位の低下が
少なく、基板浮遊効果が抑制される。
体層の表面において高くすることにより、短チャネル効
果を抑制する効果を持つ。不純物の濃度が表面において
高いと、短チャネル効果が抑制されのは以下の理由によ
る。
びゲート電極と静電気的な結合を持つ。これは、例え
ば、黄他により、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・ア
プライド・フィジックス、36巻、1563頁に記載さ
れている(R.koh,et.al、Jpn.J.Ap
pl.Phys、Vol.36、Part1、No.3
B)。
ンどソース/ドレイン領域との距離が小さくなるので、
不純物イオンとソース/ドレイン領域との静電気的結合
が強くなる。このため、不純物イオンとゲート電極との
静電気的結合は相対的に弱くなる。しきい値電圧は、不
純物イオンとゲート電極との間の電界に依存するため、
不純物イオンとゲート電極との静電気的結合が弱くなる
と、これを反映してしきい値電圧が低下する。これが短
チャネル効果(微細化に伴うしきい値電圧の低下)を引
き起こす一つの原因となっている。
ートからの距離が大きいので、ソース/ドレイン領域と
の結合が強くなり、不純物イオンとゲート電極との結合
は相対的に小さくなる。一方、不純物イオンの位置が浅
いと、不純物イオンとゲートとの距離が小さいので、不
純物イオンとゲート電極との結合は相対的に大きくな
り、微細素子においても上述のしきい値電圧の低下を抑
制する。すなわち、短チャネル効果を抑制する。従っ
て、不純物イオンを表面付近に集中させれば良い。
である。バルクFETの場合、通常はパンチスルーを抑
制するための深いイオン注入と、しきい値を調整するた
めの浅いイオン注入を組み合わせて形成するが、しきい
値を調整するための不純物について、本発明の不純物分
布を適用することにより、短チャネル効果を抑制でき
る。
により、不純物濃度を階段状に変化させた場合と、同等
の効果を得る。具体的には、不純物濃度のピークが、シ
リコン半導体層の表面又は表面付近(典型的には反転層
の2倍以内、特に反転層の下端よりも表面側)にあり、
シリコン半導体層の裏側に向かって単調に減少する不純
物プロファイルを用いれば、不純物を表面に局在させた
場合と、同様の効果が得られる。
発生しない条件において、反転層の下部で、不純物濃度
が反転層のキャリア濃度を越える領域において、不純物
濃度が、シリコン半導体層の裏側に向かって単調に減少
する分布を持たせれば、同様の効果が得られる。トラン
ジスタの特性を支配するのは、チャネルを形成するキャ
リアが多く分布する位置における電位である。従って、
少なくともキャリアが主に分布する領域よりも深い位置
で、不純物濃度がピーク値を持たないようにすれば良
い。例えば、量子力学的効果によりキャリア濃度が低く
なる半導体層のごく表面の領域を除いてキャリアの濃度
が不純物濃度よりも高い領域(反転層)よりも下部で、
不純物濃度がピーク値を持たないようにすれば良い。或
いは、反転層の2倍の深さよりも下部で、不純物濃度が
ピーク値を持たないようにすれば良い。
図6(a)を参照しながら説明する。図4は本発明の第
3の実施形態による電界効果トランジスタの構造を製造
フローに従って示した断面図であり、図6(a)は図4
(a)に対応する工程における不純物濃度分布を示した
ものである。
縁膜12を介して厚さ50nmのシリコン半導体層13
を持つSOI基板を用意する。SOI基板上に厚さ70
nmのダミー層となるシリコン酸化膜24をCVD法等
により堆積する。続いて、シリコン半導体層13にBF
2を注入エネルギー40keV、ドーズ量5×1013a
toms/cm2の条件でイオン注入する。この時、不
純物濃度が最大となるピークは、ダミー層のシリコン酸
化膜24内に位置するようにシリコン酸化膜24の厚さ
及び不純物の注入エネルギーが選択されていれば、上記
以外の条件及びイオン種を用いてイオン注入を行っても
良い。例えば、Bイオンを注入エネルギー10keV、
ドーズ量5×1013atoms/cm2の条件でイオン
注入する(図4(a))。
により不純物を活性化したのち、シリコン半導体層13
上のシリコン酸化膜24をフッ酸を用いたウェットエッ
チングにより除去する(図4(b))。
3nmのゲート酸化膜14を形成したのち、ゲートポリ
シリコン15をパターニングし、続いて砒素をドーズ量
1×1015atoms/cm2の条件でイオン注入して
ソース領域16及びドレイン領域17を形成する。この
ソース領域16及びドレイン領域17に挟まれたシリコ
ン半導体層13が不純物としてボロンを含むチャネル形
成領域18となる(図1(c))。
体層13内での深さ方向の不純物分布は、不純物濃度の
ピークから離れるとその変化が急峻になるので、上記方
法を用いることにより、チャネル領域18の不純分布を
図1(b)のような急峻なものとすることができる。す
なわち、図4(a)の段階において、図6(a)に示す
ような不純物濃度分布が得られるが、不純物濃度がシリ
コン酸化膜24とシリコン半導体層13との界面に向か
って漸増する領域と不純物濃度のピーク位置を過ぎて不
純物濃度が漸減する領域の、不純物濃度の深さ依存性が
なだらかな部分は、図4(a)のシリコン酸化膜24中
に位置し、このシリコン酸化膜24は図4(b)の段階
で除去されるので、シリコン半導体層13中の不純物分
布は急峻になり、図1(b)又は図2と同様の不純物分
布が得られる。これは図1(b)の不純物分布とは異な
るが、シリコン半導体層13表面で濃度が高く、絶縁膜
12とシリコン半導体層13との界面で濃度が低いとい
う点においては共通しているので、図1(b)の構造と
同様に、基板浮遊効果を抑制できる。
化等CVD以外の方法により形成しても良い。また、ダ
ミー層の材料には特に制限はなく、シリコン窒化膜等、
シリコン酸化膜以外の絶縁膜を用いても良いことは勿論
である。
図6(b)を参照しながら説明する。図5は本発明の第
4の実施形態による電界効果トランジスタの構造を製造
フローに従って示した断面図であり、図6(b)は図5
(a)に対応する工程における不純物濃度分布を示した
ものである。
縁膜32を介して厚さ100nmのシリコン半導体層3
3を持つSOI基板を用意する。次に、シリコン半導体
層33にBF2を注入エネルギー20keV、ドーズ量
1×1013atoms/cm2の条件でイオン注入する
(図5(a))。
理により不純物を活性化したのち、シリコン半導体層3
3をその表面から50nmの厚さを異方性ドライエッチ
ング(Riactive Ion Etchingの略
称で、以下RIEと略称する)により除去する(図5
(b))。
3nmのゲート酸化膜34を形成したのち、ゲートポリ
シリコン35をパターニングし、続いて砒素をドーズ量
1×1015atoms/cm2の条件でイオン注入して
ソース領域36及びドレイン領域37を形成する。この
ソース領域36及びドレイン領域37に挟まれたシリコ
ン半導体層33が不純物としてボロンを含むチャネル領
域38となる(図5(c))。このとき、不純物濃度が
最大となるピークは、除去される領域のシリコン半導体
層33内に位置するようにシリコン半導体層33の除去
量と不純物の注入エネルギーが選択されていれば、上記
以外の条件及びイオン種を用いてイオン注入を行っても
良い。例えば、Bイオンを注入エネルギー10keV、
ドーズ量1×1014atoms/cm2の条件でイオン
注入する。
同様に、図5(a)に対応する図6(b)の不純物濃度
に示すように、チャネル形成領域38の不純物濃度が絶
縁膜32とシリコン半導体層33との界面に向かって漸
増する領域と不純物濃度のピーク位置を過ぎて不純物濃
度が漸減する領域の、不純物濃度の深さ依存性がなだら
かな部分は、RIEによって除去されるので、シリコン
半導体層33中の不純物分布は急峻になり、図1(b)
又は図2と同様の不純物分布が得られる。この実施形態
は、ダミー層として、実施形態3におけるシリコン酸化
膜に代えて、シリコン半導体層の表層部を用いるもので
ある。
コン半導体層の表面にダミー層を設けてダミー層内、又
は、ダミー層とシリコン半導体界面付近で不純物濃度が
最大となるようにイオン注入を行い、その後、ダミー層
を取り除いて電界効果トランジスタを作成すると、シリ
コン半導体層の表面から深さ方向に向かって、単調に減
少する不純物分布が得られる。或いは、トランジスタに
おいてピンチオフが発生しない条件において、反転層の
下部で、不純物濃度が反転層のキャリア濃度を越える領
域において、不純物濃度がシリコン半導体層の表面から
深さ方向に向かって単調に減少する分布が得られる。こ
れは、深さ方向の不純物分布は、不純物濃度のピークか
ら離れるとその変化が急峻になることを利用したもので
ある。
コン半導体層の表面側の一部をダミー層として用い、シ
リコン半導体層にイオン注入を行ったのち、不純物分布
がなだらかである表面の部分のシリコン半導体層を取り
除き、不純物分布が急峻な部分を利用して電界効果トラ
ンジスタを作成することにより、実施形態3と同様な分
布が得られる。
F2のイオン注入にかえて、BやInのイオン注入を用
いても良い。また、イオン注入に変えてプラズマドーピ
ングを行っても良い。
ズマドーピングを行うと、一般に不純物分布が急峻にな
るので、これによりシリコン半導体層の表面から深さ方
向に向かって不純物濃度が低下する分布が得られる場
合、あるいはX1点よりも深い位置から深さ方向に向か
って不純物濃度が低下する分布が得られる場合には、実
施形態4に述べたシリコン半導体層上層部の除去、また
は実施形態3に述べたシリコン半導体層上のシリコン酸
化膜の堆積とその除去は、省略しても良い。
照しながら説明する。図7は本発明の第5の実施形態に
よる電界効果トランジスタの構造を製造フローに従って
示した断面図である。
縁膜42を介して厚さ40nmのシリコン半導体層43
を持つSOI基板を用意する。SOI基板上に厚さ10
nmのシリコン膜49をエピタキシャル成長させる。こ
のとき、シリコン膜49中にはその成長中にホウ素を3
×1018atoms/cm3導入する(図7(a))。
のゲート酸化膜44を形成したのち、ゲートポリシリコ
ン45をパターニングし、続いて砒素をドーズ量1×1
015atoms/cm2の条件でイオン注入してソース
領域46及びドレイン領域47を形成する(図7
(b))。
をシリコン半導体層43中のホウ素の濃度よりも高く設
定することにより、シリコン膜49中のホウ素は、シリ
コン膜49の成長後に受ける様々な熱処理(例えば、ソ
ース/ドレイン領域に注入した不純物を活性化するため
のアニール等)によってシリコン半導体層43中に拡散
し、シリコン半導体層43の表面から絶縁膜42とシリ
コン半導体層43との界面に向かって不純物濃度が単調
に低下する分布が得られる。また、シリコン膜49内に
おいても、中央より下部の領域においては、絶縁膜42
とシリコン半導体層43との界面に向かって不純物濃度
が単調に低下する分布が得られる。また、シリコン膜4
9内においても、中央よりも下部の領域においては、絶
縁膜42とシリコン半導体層43との界面に向かって不
純物濃度が単調に低下する分布が得られる。
さよりも小さくすると、図2に示すX1よりも深い位置
から下に向かって、不純物濃度が減少する分布を容易に
得ることができる。典型的には、シリコン膜49の厚さ
を5nm以下とすれば良い。
ャル法によって形成しても良い。また、不純物を含んだ
アモルファスシリコンを堆積したのち、これを固相エピ
タキシャル法により、単結晶化しても良い。
下地半導体上に下地半導体よりも不純物濃度の高い半導
体を成長させることにより、不純物濃度のピークを、成
長させた半導体層中に位置させるものである。
照しながら説明する。図8は本発明の第6の実施形態に
よる電界効果トランジスタの構造を製造フローに従って
示した断面図である。
ルとpチャネルの双方のトランジスタを形成する場合に
適用したものであり、それぞれのトランジスタに対して
別々にエピタキシャル層を形成すれば良い。例えば、シ
リコン半導体層53の全面を熱酸化することにより、そ
の表面を厚さ10nmの第1のマスク酸化膜101で覆
い、通常のリソグラフィの後RIEまたはウェットエッ
チングによりn型電界効果トランジスタを形成する領域
の第1のマスク酸化膜を除去し、レジストを除去した
後、この領域にホウ素を含んだシリコン層をエピタキシ
ャル成長させ、ボロンドープシリコン膜59を形成する
(図8(a))。続いて全面にCVDにより厚さ20n
mの第2のマスク酸化膜102を堆積し、レジストをパ
ターニングしてそれをマスクに、今度は通常のリソグラ
フィの後RIEまたはウェットエッチングによりp型電
界効果トランジスタを形成する領域の第1のマスク酸化
膜101及び第2のマスク酸化膜102を除去し、レジ
ストを除去した後、この領域にリンを含んだシリコン層
をエピタキシャル成長させ、リンドープシリコン膜69
を形成する(図8(b))。その後、マスク酸化膜をウ
ェットエッチングにより除去し、素子分離絶縁膜60、
ゲートポリシリコン55、65、ソース領域56、6
6、ドレイン領域57、67を形成し、電界効果トラン
ジスタを形成する(図8(c))。このとき、素子分離
として、トレンチ分離を用いると、LOCOS分離の場
合に比べて熱処理時間が短くなるので、チャネル形成領
域58、68において縦方向の不純物分布の急峻性が保
持される。
型、p型電界効果トランジスタを形成する領域のそれぞ
れにおいて、シリコン半導体層の表面にそれぞれp型及
びn型の不純物を含んだ層をエピタキシャル成長させて
も良い。例えば、素子領域となる部分の上にパッド酸化
膜、窒化膜、フォトレジストがこの順に下から積層した
構造をパターニングし、これらをマスクに素子分離領域
のシリコン半導体層をRIEにより除去し、レジストの
除去後、CVDにより酸化膜を埋設し、続いて窒化膜を
ストッパとしてCMPにより平坦化する。この後、素子
領域上に存在する窒化膜を除去し、続いて、リソグラフ
ィ及びエッチングによりn型電界効果トランジスタを形
成する部分の素子領域上に存在するパッド酸化膜だけを
除去し、ここにp型シリコン膜をエピタキシャル成長す
る。続いてCVDにより厚さ10nmのマスク酸化膜を
全体に堆積し、リソグラフィ及びエッチングによりp型
電界効果トランジスタを形成する部分の素子領域上に存
在するパッド酸化膜とマスク酸化膜を除去し、ここにn
型シリコン膜をエピタキシャル成長する。続いて、n型
電界効果トランジスタ上のマスク酸化膜を除去し、通常
の工程によりゲートポリシリコン、ソース領域、ドレイ
ン領域を形成し、電界効果トランジスタを形成する。こ
の場合には2つのエピタキシャル層を形成するが、先に
エピタキシャル層を形成したチャネルタイプのトランジ
スタに対するマスク酸化膜として、ゲート酸化前にシリ
コン膜を熱酸化して形成する犠牲酸化膜を用いても良
い。
は、pチャネルのトランジスタを形成する半導体層上に
エピタキシャル成長を行う際は、nチャネルトランジス
タを形成する半導体層を絶縁膜よりなるマスク材料で覆
い、nチャネルトランジスタを形成する際は、pチャネ
ルトランジスタを形成する半導体層を絶縁膜よりなるマ
スク材料で覆うものであり、これにより、トランジスタ
のチャネルタイプに応じて異なる導電性を持つ不純物を
含む半導体層を成長させることができる。
照しながら説明する。図9は本発明の第7の実施形態に
よる電界効果トランジスタの構造を製造フローに従って
示した断面図である。
不純物の分布に、より急峻性を求める場合は、ソース/
ドレイン領域を形成するためのアニールが、不純物分布
をなだらかに変化させることを防ぐため、ソース領域、
ドレイン領域の形成後に、ダミー層を通したチャネル領
域への不純物注入及びダミー層の除去を行うことにあ
る。
3にダミー層となるシリコン酸化膜84を50nm成長
させたのち、厚さ200nmのポリシリコン81を堆積
させて、シリコン酸化膜84とポリシリコン91からな
るダミーゲート82をRIEによるパターニングによっ
て設ける(図9(a))。次に、砒素を2×1015at
oms/cm2イオン注入し、続いて850℃、30秒
の熱処理を行い、ダミーゲート82両側のシリコン半導
体層73にソース領域76、ドレイン領域77を形成す
る(図9(b))。続いて、全体に300nmのCVD
酸化膜83を堆積し、CVD酸化膜83に対してCMP
(Chemical MechanoPolish、化
学的機械的研磨の意味し、以下CMPと略称する)を行
い、ダミーゲート82上部を露出させる(図9
(c))。
シリコン81をRIEにより除去し、スリット85を形
成する。次に、BF2を20keV、3×1013ato
ms/cm2のドーズ量でイオン注入する(図10
(a))。続いて、ダミー層であるシリコン酸化膜84
をRIEで除去する。シリコン酸化膜84のRIE時に
は、CVD酸化膜83も少し薄くなるが、問題は無い。
極となる材料、例えばポリシリコンを埋め込み、埋め込
んだポリシリコンを適当な形状にパターニングして、ゲ
ートポリシリコン75を形成する(図10(b))。
化等でも良いが、熱処理が不純物分布に与える影響を低
減するには、CVD法による酸化膜や窒化膜の堆積、あ
るいはCVD法やスパッタ法による金属酸化物の堆積
等、熱酸化よりも低温で絶縁膜を形成できる方法、特に
750℃以下で形成できる方法を用いることが望まし
い。ダミーゲートの上層部はシリコン窒化膜でも良い
し、又、ポリシリコン上にシリコン窒化膜を積層した構
造でも良い。
ト電極となる材料を埋め込むまでの間に(図10
(a)、図10(b)に掛けての工程に相当)、このス
リット85を通して、シリコン基板(支持基板)71に
対してイオン注入を行っても良い。これにより得られる
不純物の様子を図11(a)に示す。基板不純物領域8
6は、シリコン基板71に空乏層が広がるのを防ぎ、シ
リコン基板71の電位を安定させる作用、また、ドレイ
ン電界を終端し、短チャネル効果やバックチャネルの形
成を抑制する作用を持つ。シリコン基板71の電位をよ
り安定させるためには、図11(b)のように基板不純
物領域86と、これと接続し、かつシリコン基板71の
表面から離れた位置に設けられる深い不純物領域87と
組み合わせることが望ましい。深い不純物領域87は、
基板不純物領域86への電荷の流入経路として作用し、
基板不純物領域86の電位をより安定させる。形成され
るトランジスタの形状は、図11(a)、図11(b)
のそれぞれに対応して、図12(a)、図12(b)の
ようになる。
のダミーゲートの下層部であるシリコン酸化膜84の形
成に先立って、絶縁膜72を通してシリコン基板71に
イオン注入することにより形成できる。
の不純物濃度は一般に1×1018atoms/cm3以
上である。これらの領域85、86を絶縁膜72を通し
たイオン注入により形成する場合には、絶縁膜72への
ダメージを防ぐために、不純物濃度は5×1019ato
ms/cm3以下とすることが望ましい。
は、基板不純物領域86、深い不純物領域87の導電型
は問わないが、ソース領域、ドレイン領域との仕事関数
差を利用し、バックチャネルを防止するという観点から
は、双方ともに第2導電型であることが好ましい。
体層73の上部をダミー層として用いて図9から図10
の製造方法を実施しても良い。シリコン半導体層73の
上部をダミー層とする場合は、図9(a)に示すダミー
ゲート82両側でのダミー層であるシリコン半導体層7
3の上部をエッチングせず、図9(c)におけるダミー
ゲート82を除去した後に図13(a)のようにイオン
注入を行い、その後に図13(b)のようにシリコン半
導体層73の上部をエッチングする工程のみを実施し、
最終的に図13(c)のようにゲートポリシリコンの下
方のシリコン半導体層73の形状が凹型となるようにし
てゲート絶縁膜94及びゲートポリシリコン95を形成
しても良い。
までの製造方法に関する発明は、シリコン半導体層のう
ち、埋込絶縁膜界面寄りに不純物を導入するプロセス、
例えば注入エネルギーの比較的高いイオン注入と組み合
わせて用いても良い。これは、表面における高濃度部が
しきい値の制御を行い、シリコン半導体層の埋込絶縁膜
界面寄りに導入した不純物がバックチャネルを抑制し、
同時に基板浮遊効果及び短チャネル効果の抑制を行う効
果をもたらす。
から離れた深い位置に不純物を導入する工程と組み合わ
せても良い。これは、表面における高濃度部がしきい値
の制御を行い、深い位置に導入された不純物がパンチス
ルーを抑制するものである。
製造方法に関する発明は、半導体の表面に不純物濃度の
高い領域を形成する作用を持つので、この作用を必要と
する電界効果トランジスタであれば、第1、第2の実施
形態に記載した構造以外のトランジスタの製造に用いて
も良い。例えば、第1、第2の実施例に記載した第2導
電型不純物分布(第1の不純物分布)に加え、他の不純
物の分布(第2の不純物分布)が重畳するトランジスタ
を形成する際に、第1の不純物分布を得るために、上記
製造方法を用いても良い。例えば、シリコン半導体層の
うち、埋込絶縁膜界面寄りに不純物を導入するプロセ
ス、例えば注入エネルギーの比較的高いイオン注入と組
み合わせる上記製造方法に用いる。
での製造方法に関する発明において、絶縁層上の半導体
層を通常の半導体基板に置き換え、表面に少なくとも一
つの不純物濃度のピークを持つ、通常のバルク基板上の
電界効果トランジスタを製造する場合に用いても良い。
又、本発明の実施形態3から実施形態7までの製造方法
に関する発明は、基板浮遊効果や短チャネル効果を抑制
する効果が弱まるが、その効果が皆無ではない、反転層
の最大深さが2倍から10倍の深さの位置に不純物濃度
のピークが位置するトランジスタの製造に用いても良
い。
導体層と言う語句は、絶縁体上に設けられた半導体層を
指し、SOI基板という語句は、絶縁体上に半導体層が
設けられている構造を含んでいる基板を意味する。
シリコンが主に使用されるが、シリコン以外の半導体で
あっても良い。例えばGe、GaAs、SiGe、Si
C、GaP等が挙げられる。
一部がシリコン以外の半導体であっても良い。例えば、
シリコン層の一部がゲルマニウム(Ge)やシリコンゲ
ルマニウム(SiGe)によって置き換えられていても
良い。
域及びドレイン領域の導電型を指し、第1導電型はチャ
ネルを形成するキャリアの導電型と同一である。チャネ
ル形成領域に導入する不純物は第2導電型である。
純物を例えばリン、ヒ素等のn型不純物とした場合、第
2の導電性を有する不純物は、例えばホウ素、インジウ
ム等のp型不純物である。また、第1の導電性を有する
不純物を例えばホウ素、インジウム等のp型不純物とし
た場合、第2の導電性を有する不純物は、例えばリン、
ヒ素等のn型不純物である。また、ホウ素を導入するた
めに、BF2イオンを用いる方法等、導入せんとする元
素と、それ以外の元素とから構成されるイオンを注入す
る方法を用いても良い。
えば、SIMOX、張り合わせ等により形成したSOI
基板、あるいはELO(横方向エピタキシャル成長)、
レーザーアニール等、他の方法により形成したSOI基
板上に作成されるもので有っても良い。
される半導体層(シリコン半導体層)は単結晶である。
これらSOI基板を用いて形成された電界効果トランジ
スタを構成する半導体層は、その一部、あるいは全部が
単結晶となる。
ion−by−implanted−oxygenの略
称であり、シリコン基板中に酸素をイオン注入すること
により、薄いシリコン層の下に酸化膜層を設ける技術で
あり、又は係る技術によって形成されたSOI基板を言
う。
を、それらの間に酸化膜を挟み込む様にして張り合わせ
て形成するSOI基板形成技術である。一方、ELO
は、Epitaxial Lateral Over
Growthの略称であり、絶縁体上に横方向に半導体
層をエピタキシャル成長させる技術である。
体層が、単結晶のシリコン半導体層である場合について
述べたが、半導体層は単結晶に限らない。絶縁体上の多
結晶半導体、あるいはアモルファス半導体に形成される
TFTにおいては、余剰なキャリアが再結合により失わ
れやすいため、一般に単結晶のSOI基板上に形成され
る電界効果トランジスタよりも基板浮遊効果は発生しに
くいが、TFTにおいても基板浮遊効果を抑制する必要
のあるときは、本発明を用いると好ましい。
の部分が多結晶であっても良い。例えば、チャネル形成
領域を多結晶ではなく単結晶とすると、キャリアの移動
度が増し、ドレイン電流が増すという効果があるので、
チャネル形成領域だけが単結晶の半導体で他の部分にお
いて半導体層中に多結晶の領域がある構成でも良い。ま
た、チャネル形成領域の近傍をを多結晶ではなく単結晶
とすると、結晶欠陥を介し漏れ電流が減るという効果が
得れらるので、少なくともチャネル形成領域とチャネル
形成領域の近傍だけが単結晶の半導体で、他の部分にお
いて半導体層中に多結晶の領域がある構成でも良い。
板においては典型的には80nmから400nm、張り
合わせ基板においては100nmから2μm程度である
が、本発明の効果は埋め込み酸化膜層の厚さとは関係は
無いので、これらよりも膜厚の大きな、あるいは小さな
埋め込み酸化膜を、静電耐圧や熱伝導性の仕様を満たす
ように用いれば良い。但し、一般には支持基板とシリコ
ン半導体層間の寄生容量を小さくするために、埋め込み
酸化膜厚はゲート酸化膜厚の少なくとも5倍程度よりは
大きくすることが有利である。
体を用いても良い。例えば、シリコン窒化膜 、アルミ
ナ、多孔質シリコン酸化膜、アモルファスカーボン等を
用いても良い。また、埋め込み酸化膜を空洞で置き換え
ても良い。支持基板を設けず、サファイア基板、ガラス
基板上の絶縁体上にトランジスタを形成しても良い。
は、典型的には30nmから250nm程度であるが、
これについても特に制限は無い。但し、ソース領域及び
ドレイン領域の寄生容量を低減するという観点から、ソ
ース領域及びドレイン領域に導入した不純物がシリコン
半導体層の底に届くか、あるいはソース領域及びドレイ
ン領域下が空乏化する程度の厚さに、シリコン半導体層
の厚さを設定することが望ましい。
ランジスタのチャネル形成領域の不純物濃度分布に関し
ては、図1(b)或いは図2に示す不純物濃度の最大値
が、5×1017atoms/cm3から1×1019at
oms/cm3の範囲であり、半導体層/絶縁膜界面で
の不純物濃度は、上述の最大値よりも低く、かつ、2.
0×1018atoms/cm3以下である。更に、典型
的な値としては、不純物濃度の最大値が、1.0×10
18atoms/cm3から5.0×1018atoms/
cm3の範囲であり、半導体層/絶縁膜界面では1.0
×1017atoms/cm3から5.0×1017ato
ms/cm3の範囲である。チャネル形成領域8には、
n型電界効果トランジスタの場合はホウ素等のアクセプ
タ不純物が導入され、又、p型電界効果トランジスタの
場合はリン、ヒ素等のドナー不純物が導入される。
濃度は、典型的には1×1019atoms/cm3から
1×1021atoms/cm3の範囲であり、1×10
20atoms/cm3よりも大きいことが寄生抵抗低減
という観点から望ましい。ソース領域6及びドレイン領
域7には、n型電界効果トランジスタの場合はリン、ヒ
素等のドナー不純物が、p型電界効果トランジスタの場
合はホウ素等のアクセプタ不純物が、導入される。
0nm程度である。これより薄いと、トンネル電流によ
り、ゲート電極からの漏れ電流が発生するが、素子の用
途上漏れ電流が多くてもよい場合は、これより薄い絶縁
膜を用いてもよい。
下とするのはLSI用の素子として一般に要求されるだ
けのドレイン電流を得るためであるが、高耐圧素子等に
おいて、ドレイン電流よりもゲート酸化膜中の電界緩和
が重要な場合はこれよりも厚くてもよく、また、ゲート
絶縁膜はシリコン酸化膜であっても、それ以外の絶縁
体、例えばシリコン窒化膜、タンタル酸化膜(Ta2O
5)等であってもよい。また、複数の材料が積層された
ものであってもよい。
結ぶ方法におけるゲート電極の長さ)、例えば30nm
から0.6μm程度の範囲とする。これはLSI用のト
ランジスタを想定した場合、通常使われている寸法、及
び将来使われるといわれている寸法であるが、高耐圧M
OS等、他の用途に適用する場合は、これより大きくて
もよい。また、素子の微細化が重要な場合はこれよりも
小さくても良い。また、n型電界効果トランジスタにお
いてゲート電極はp+ポリシリコン、Mo、W、Ta等
の金属、金属シリサイド、エルビウムシリサイド、Ti
N等の金属化合物等であってもよい。
電極は通常p+ポリシリコンであるが、n+ポリシリコ
ン、Mo、W、Ta等の金属、金属シリサイド(白金シ
リサイド、チタンシリサイド、タングステンシリサイド
等)、TiN等の金属化合物、p +型多結晶シリコン−
ゲルマニウム混晶等であってもよい。また、ソース領域
及びドレイン領域は均一の深さを持つものではなく、チ
ャネル形成領域に接する部分だけ浅く設けるエクステン
ション構造、チャネル形成領域に接する部分の不純物濃
度を低くするLDD構造を持っても良い。また、ソース
領域及びドレイン領域の少なくとも一部、あるいはエク
ステンション領域等のソース領域及びドレイン領域に接
続する領域の少なくとも一部が、エピタキシャル成長な
どにより、チャネル形成領域の表面よりも上に突起する
構造を持っても良い。
て、ゲート絶縁膜、埋込み絶縁膜の材質は、上記の様な
シリコン酸化膜以外の材料を使用する事も可能であるこ
とは勿論である。
下記1、2を実施することにより、下記(1)、
(2)、(3)のような効果が得られる。 1.シリコン半導体層の表面にダミー層を設け、ダミー
層内、あるいはダミー層とシリコン半導体層の界面付近
で不純物濃度が最大となるようにイオン注入を行う。そ
の後、ダミー層を取り除き、電界効果トランジスタを作
成すると、シリコン半導体層の表面から半導体層/絶縁
膜界面に向かって、単調に減少する不純物分布が得られ
る。あるいは、トランジスタにおいてピンチオフが発生
しない条件において、反転層の下部で、不純物濃度が反
転層のキャリア濃度を越える領域において、不純物濃度
が、半導体層の奥に向かって単調に減少する分布が得ら
れる。これは、深さ方向の不純物分布は、不純物濃度の
ピークから離れるとその変化が急峻になることを利用し
たものである。また、半導体層の表面側の一部をダミー
層として用いる。半導体層にイオン注入を行ったのち、
不純物分布がなだらかである表面の部分を取り除き、不
純物分布が急峻な部分を利用して電界効果トランジスタ
を作成すると、同様な分布が得られる。また、ダミー層
として、CVDにより堆積したシリコン酸化膜、シリコ
ン窒化膜を用いる。 2.シリコン半導体層の表面に半導体層をエピタキシャ
ル成長させるとともに、エピタキシャル成長された半導
体層には、その下地の半導体層よりも濃度の高い不純部
が、成長時に導入される。これにより表面で濃度が高い
不純物分布が得られる。 (1)不純物の濃度を表面において高くすることによ
り、基板浮遊効果が抑制される。 (2)不純物の濃度を表面において高くすることによ
り、短チャネル効果が抑制される。 (3)半導体層のごく表面を除いて、不純物濃度が表面
から半導体層/絶縁膜界面に向かって減少するように分
布させることにより、不純物の濃度を表面において高く
することができ、基板浮遊効果または短チャネル効果を
抑制できる。
果トランジスタの断面図及びそのチャネル形成領域にお
ける不純物分布である。
果トランジスタのチャネル形成領域における不純物分布
である。
ときの本発明の第1、2の実施形態により得られるチャ
ネル形成領域における電位分布と、従来構造の電界効果
トランジスタのチャネル形成領域における電位分布であ
る。
果トランジスタの製造工程を製造工程順に示す断面図で
ある。
果トランジスタの製造工程を製造工程順に示す断面図で
ある。
ける不純物濃度分布を示すグラフである。
果トランジスタの製造工程を製造工程順に示す断面図で
ある。
果トランジスタの製造工程を製造工程順に示す断面図で
ある。
果トランジスタの製造工程を製造工程順に示す断面図で
ある。
図である。
基板に改良を加えた半導体基板を形成する製造工程を製
造工程順に示す断面図である。
基板に改良を加えた半導体基板を用いて形成された電界
効果トランジスタの断面図である。
領域を、もう一つ別の形成方法を用いて形成する場合の
製造工程を製造工程順に示す断面図である。
スタとSOI基板を用いた電界効果トランジスタの動作
中の衝突電離により発生するキャリアの様子を模式的に
示す断面図である。
構造において、チャネル形成領域の不純物濃度分布を深
さ方向に階段的に変化させた電界効果トランジスタの断
面図とそのチャネル形成領域の不純物濃度分布である。
構造において、通常のイオン注入を用いてチャネル形成
領域を形成した場合のチャネル形成領域の不純物濃度を
深さ方向に示す不純物濃度分布である。
16、126 ソース領域 7、17、37、47、57、67、77、107、1
17、127 ドレイン領域 8、18、38、48、58、68、108、118、
128 チャネル形成領域 13、33、43、53、73、113、123 シ
リコン半導体層 14、34、44、54、64、104、114、12
4 ゲート酸化膜 15、35、45、55、65、95 ゲートポリシ
リコン 59 ボロンドープシリコン膜 69 リンドープシリコン膜 81 ポリシリコン 82 ダミーゲート 83 CVD酸化膜 84 シリコン酸化膜 85 スリット 86 基板不純物領域 87 深い不純物領域 101 第1マスク酸化膜 102 第2マスク酸化膜 103 p型シリコン基板 105、115、125 ゲート電極 122 埋込酸化膜 129 高不純物濃度層 130 低不純物濃度層
Claims (8)
- 【請求項1】 絶縁体上に半導体層が設けられた基板を
用意し、前記半導体層に前記半導体層よりも高濃度の不
純物を含む不純物ドープト半導体層を成長させ、前記不
純物ドープト半導体層の表面にゲート絶縁膜を成長さ
せ、前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成し、前記
ゲート電極をマスクとして前記不純物ドープト半導体層
及び前記半導体層に前記不純物と逆導電型の不純物を導
入して前記不純物と逆導電型のソース領域及びドレイン
領域を形成し、かつ、前記不純物ドープト半導体層の膜
厚が5nm以下とすることを特徴とする電界効果トラン
ジスタの製造方法。 - 【請求項2】 前記不純物ドープト半導体層を、不純物
を導入しながら行う気相エピタキシャル法により、或い
は、不純物を含んだアモルファスシリコンを堆積後固相
エピタキシャル法により単結晶化させることにより得る
請求項1記載の電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項3】 支持基板とその上の絶縁体上に半導体層
が設けられた基板を用意し、前記半導体層の上にダミー
ゲートを形成し、前記ダミーゲートをマスクとして前記
半導体層に第1導電型の不純物を導入後熱処理して前記
半導体層に第1導電型のソース領域及びドレイン領域を
形成し、前記ダミーゲートを含む前記半導体層全面に層
間絶縁膜を前記ダミーゲートよりも高い位置まで成長さ
せ、前記層間絶縁膜を前記ダミーゲートの表面が露出す
るまで研磨し、前記ダミーゲートを選択的に少なくとも
一部除去して前記層間絶縁膜にゲート電極形成用開口部
を設け、前記ゲート電極形成用開口部下の前記半導体層
に第2導電型の不純物をイオン注入し、前記ゲート電極
形成用開口部の底部に露出した材料を所定の厚さだけ除
去して、前記半導体層中の前記第2導電型不純物濃度を
その表面から前記半導体層と前記絶縁体との界面に向か
って単調に減少する不純物分布とし、前記ゲート電極形
成用開口部において露出した前記半導体層表面にゲート
絶縁膜を成長させ、前記ゲート絶縁膜を覆ってゲート電
極を形成することを特徴とする電界効果トランジスタの
製造方法。 - 【請求項4】 前記ダミーゲートが、シリコン酸化膜と
その上のポリシリコン膜との積層膜、或いは、シリコン
酸化膜とその上のポリシリコン膜とさらにその上のシリ
コン窒化膜との積層膜、又は、シリコン酸化膜とその上
のシリコン窒化膜との積層膜、である場合は、前記ダミ
ーゲートを選択的に少なくとも一部除去する工程は、そ
れぞれ、前記ポリシリコン膜、前記ポリシリコン膜とさ
らにその上の前記シリコン窒化膜、前記シリコン窒化膜
を選択的に除去する工程である請求項3記載の電界効果
トランジスタの製造方法。 - 【請求項5】 前記ダミーゲートを選択的に少なくとも
一部除去する工程が、前記ダミーゲートを選択的にすべ
て除去する工程である場合は、前記ゲート電極形成用開
口部の底部に露出した材料を所定の厚さだけ除去する工
程は、前記ゲート電極形成用開口部の底部に露出した前
記半導体層をその表面から所定の厚さだけ除去する工程
である請求項3記載の電界効果トランジスタの製造方
法。 - 【請求項6】 前記ダミーゲートを選択的に少なくとも
一部除去して前記層間絶縁膜にゲート電極形成用開口部
を設ける工程と前記ゲート電極を形成する工程との間
に、前記ゲート電極形成用開口部下方の前記支持基板に
第2導電型の不純物を分布させる工程を有する請求項3
乃至5記載の電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項7】 前記半導体層の上に前記ダミーゲートを
形成する工程以前に、前記支持基板に第2導電型の不純
物を導入して前記支持基板に第2導電型の第1の不純物
濃度を持たせる工程を有し、かつ、前記ダミーゲートを
選択的に少なくとも一部除去して前記層間絶縁膜にゲー
ト電極形成用開口部を設ける工程と前記ゲート電極を形
成する工程との間に前記ゲート電極形成用開口部下方の
前記支持基板に第2導電型の不純物を導入して前記ゲー
ト電極形成用開口部下方の前記支持基板に第2導電型の
第2の不純物濃度を持たせる工程を有する請求項3乃至
6記載の電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項8】 前記第1の不純物濃度及び前記第2の不
純物濃度は共に1×1018atoms/cm 3〜1
×1019atoms/cm 3の範囲である請求項7
記載の電界効果トランジスタの製造方法。
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