JP3458372B2 - 自動車用コーナポール装置 - Google Patents

自動車用コーナポール装置

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JP3458372B2
JP3458372B2 JP34901696A JP34901696A JP3458372B2 JP 3458372 B2 JP3458372 B2 JP 3458372B2 JP 34901696 A JP34901696 A JP 34901696A JP 34901696 A JP34901696 A JP 34901696A JP 3458372 B2 JP3458372 B2 JP 3458372B2
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博治 有沢
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Yokowo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車体のコーナ部を
認識しやすくするための自動車用コーナポール装置に関
する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】自動車用コーナポール
装置は、バンパのコーナ部などに設けられ、運転者が車
体感覚をつかみやすいようにするものである。このよう
な自動車用コーナポール装置において、必要ないときに
コーナポールが邪魔になったり美観を損なったりしない
ように、ポール組立体を伸縮自在としたものがある。こ
の種の自動車用コーナポール装置では、例えば実公昭6
3−33313号公報に記載されているように、可撓性
を有するラックであるドライブコードにより、電動モー
タの動力をポール組立体に伝えてこのポール組立体を伸
縮させるようにしている。また、ポール組立体の先端部
には、視認を容易にするためのランプを設けている。さ
らに、このランプには、ドライブコードに内蔵した給電
線により給電するようにしているが、ポール組立体の伸
長時のみにランプを点灯させるために、ドライブコード
の先端部に設けた端子部と、バンパなどに固定される本
体に設けた給電プレートとによりリミットスイッチを構
成している。
【0003】前記公報に記載の自動車用コーナポール装
置では、給電プレートを筒状のものにしているが、例え
ば、本体内の円弧状に曲がったドライブコード通路中に
給電プレートを設けたものなどでは、溝状のドライブコ
ード通路内に、その両側面に沿う一対の側板部を連結部
により連結してなる給電プレートを組込んでいる。そし
て、この種の自動車用コーナポール装置では、従来、給
電プレートの両側板部を互いに平行にしていた。しか
し、このように両側板部が互いに平行になっていると、
給電プレートの組込みやすさと組込み状態の安定性とを
両立しにくく、給電プレートの組込み状態が不安定にな
りやすい問題がある。
【0004】そこで、本発明は、給電プレートを組込み
やすいとともに、給電プレートを安定性よく組込むこと
ができ、給電プレートのがたつきを防止できる自動車用
コーナポール装置を提供することを第1の目的とする。
さらに、この自動車用コーナポール装置において、給電
プレートとドライブコードとの望ましくない干渉を防止
し、この干渉による給電プレートの位置ずれを防止する
ことを第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
第1の目的を達成するために、本体と、この本体に組込
まれた伸縮自在のポール組立体と、前記本体に組込まれ
たモータと、このモータの回転をポール組立体の伸縮に
変換する動力伝達手段を構成するドライブコードと、前
記ポール組立体の先端部に組込まれた発光体と、前記ド
ライブコードに内蔵され前記発光体に給電する電線と、
前記ドライブコードの外面に設けられ前記電線が電気的
に接続された端子部と、前記本体内に形成され前記ドラ
イブコードが通る溝状のドライブコード通路中に設けら
れ前記ポール組立体の伸長時に前記ドライブコードの端
子部が接触する弾性を有する導電体からなる給電プレー
トとを備え、この給電プレートは、前記溝状のドライブ
コード通路の両側面にそれぞれ沿う側板部と、これら側
板部を連結する連結部とを一体に有し、前記両側板部
は、ドライブコード通路の底面側へ向かって間隔が狭く
なる形状にしたものである。そして、モータの動力がド
ライブコードを含む動力伝達手段によりポール組立体に
伝えられてこのポール組立体が伸縮する。このポール組
立体の伸縮に伴い、ドライブコードが本体内のドライブ
コード通路で摺動するが、ポール組立体が伸長したとき
には、ドライブコードの端子部がドライブコード通路中
の給電プレートに接し、この給電プレート、端子部およ
びドライブコード内の電線を介してポール組立体の先端
部の発光体に給電され、この発光体が点灯する。そし
て、給電プレートは、溝状のドライブコード通路中に組
込んであるが、両側板部がドライブコード通路の底面側
へ向かって間隔の狭くなる形状になっていることによ
り、組立に際して、給電プレートを容易に組込める一
方、組込み状態は安定性の高いものになる。
【0006】また、請求項2の発明は、前記第2の目的
をも達成するために、前記本体のドライブコード通路の
両側面および底面に、前記給電プレートの先端縁が対向
する段部を形成したものである。これにより、ドライブ
コードあるいはその端子部が給電プレートの先端縁に引
掛かることが防止され、給電プレートの位置ずれが防止
される。
【0007】さらに、請求項3の発明は、前記給電プレ
ートの両側板部でかつ前記溝状のドライブコード通路の
底面と反対側の位置に切欠き部をそれぞれ形成し、前記
本体のドライブコード通路の両側面に、前記切欠き部が
係合する位置決め突起をそれぞれ形成したものである。
これにより、給電プレートが本体のドライブコード通路
中にいっそう確実に固定される。
【0008】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を添付図面を
参照して説明する。本実施例の自動車用コーナポール装
置は、本体1に、伸縮自在のポール組立体2と、このポ
ール組立体2を伸縮させる駆動手段3と、この駆動手段
3を制御する制御手段4とを組込んだものである。
【0009】ここで、まず前記本体1の構成を説明す
る。この本体1は、本体ケース11と本体カバー12とバッ
クカバー13とにより外殻が構成されており、本体ケース
11内には中仕切り板14が設けられている。本体ケース1
1、本体カバー12および中仕切り板14は、例えば、ガラ
ス繊維を30%含有したポリエチレンテレフタレートなど
の高強度の合成樹脂からなっている。一方、バックカバ
ー13は金属製である。
【0010】前記本体ケース11は、ほぼ円板状の基板部
21の一方の面の周辺部に円筒形状の筒状部22が形成され
ているとともに、基板部21の他方の面の周辺部に側壁部
23が形成されている。また、前記側壁部23の上部一側に
は鉛直なほぼ円筒形状のポール組込み部24が形成されて
いる。一方、前記側壁部23の上部他側にはほぼ円筒形状
のモータ組込み部25が基板部21とほぼ平行に形成されて
いる。また、前記側壁部23の内側には、隔壁26,27によ
り、ポール組込み部24およびモータ組込み部25間に第1
の動力伝達手段収納室28が区画形成され、この第1の動
力伝達手段収納室28の下方に第2の動力伝達手段収納室
29が区画形成されているとともに、モータ組込み部25の
下方に制御手段収納室30が区画形成されている。
【0011】前記筒状部22の先端縁部は、内周壁部31と
外周壁部32とにより二重になっており、これら周壁部3
1,32間に凹溝33が形成されている。なお、内周壁部31
の最下部には切欠き部34が形成されている。さらに、基
板部21における筒状部22側の端面の中心部にはねじ止め
用筒部35が突出形成されている。このねじ止め用筒部35
は基板部21の反対側にも若干突出している。
【0012】前記ポール組込み部24は、上面が開口して
組込み用開口41になっているとともに、前記第2の動力
伝達手段収納室29に通じるコード通孔42が下面部に開口
形成されている。また、ポール組込み部24の上部には、
外周側へ膨出した膨出部43が形成されており、この膨出
部43の下部にはねじ通孔44が開口形成されている。さら
に、ポール組込み部24の内周面には、膨出部43の近傍を
通る凹溝45が軸方向に形成されている。なお、ポール組
込み部24の内周面上端部は、若干径が拡大されて径大部
46になっている。
【0013】前記モータ組込み部25は、ポール組込み部
24と反対側の一端面が開口して組込み用開口51になって
いるとともに、前記第1の動力伝達手段収納室28に通じ
る出力軸通孔52が他端面部に開口形成されている。ま
た、モータ組込み部25には、組込み用開口51側の端部の
両側にねじ止め用筒部53が形成されている。さらに、前
記側壁部23には、モータ組込み部25内の組込み用開口51
側の位置から前記制御手段収納室30に通じるリード線通
孔54が開口形成されている。
【0014】前記第1の動力伝達手段収納室28内には、
支軸固定用筒部61が基板部21に突出形成されているとと
もに、位置決め用突起62がポール組込み部24の外周面に
突出形成されている。また、前記第2の動力伝達手段収
納室29内で基板部21には、支軸固定用孔63が形成されて
いる。さらに、前記制御手段収納室30内で基板部21に
は、この制御手段収納室30と第1の動力伝達手段収納室
28との間の隔壁27の下端から側壁部23に沿ってモータ組
込み部25に至る案内壁64が形成されているとともに、隔
壁27および案内壁64間の位置に位置決め用突起65が突出
形成されている。また、制御手段収納室30に臨む側壁部
23の側部にはリード線挿通用切欠き部66が形成されてい
る。
【0015】さらに、前記本体ケース11内の下部には、
側壁部23に沿ってドライブコード通路71が形成されてい
る。ここで、このドライブコード通路71の構成を説明す
る。前記第2の動力伝達手段収納室29内には、ポール組
込み部24の下方に位置して、コード通孔42に通じる案内
凹溝72が形成されている。一方、制御手段収納室30内で
側壁部23には、前記案内壁64との間に溝状のドライブコ
ード通路71を形成する段部73が形成されている。これと
ともに、これら案内壁64と段部73との間で基板部21には
細長いコード通孔74が開口形成されている。また、第2
の動力伝達手段収納室29から制御手段収納室30にかけて
の位置で基板部21には、収納室29,30内へ膨出し、コー
ド通孔74の方へ向かって徐々に低くなる案内膨出部75が
形成されている。また、側壁部23の最下部には水抜き孔
76が開口形成されているが、ドライブコード通路71に臨
む側壁部23の内面には、水抜き孔76よりも第2の動力伝
達手段収納室29側に位置し水抜き孔76へ向かって下降す
る段部77が形成されている。さらに、コード通孔74の上
側の位置で基板部21には、一対の給電プレート保持溝78
が形成されている。また、コード通孔74の下側の位置
で、基板部21と側壁部23および案内壁64の相対向する面
とには、コード通孔74側を掘り下げる形で段部79,80が
ぞれぞれ形成されている。また、コード通孔74の中央部
に位置して、側壁部23および案内壁64の相対向する面に
は位置決め突起81が突出形成されている。さらに、案内
壁64の上部には端子片挿通用切欠き部82が形成されてい
る。なお、前記両動力伝達手段収納室28,29間の隔壁26
の下端は、下方へ前記案内壁64の延長位置まで延びてい
るが、隔壁26,27の下端間にはスリット部83が形成され
ている。
【0016】また、前記側壁部23の先端縁部の内側に
は、そのほぼ全周に渡って段部91が形成されている。ま
た、側壁部23の外側には、その上部と下部と制御手段収
納室30側の側部とにはねじ止め用筒部92がそれぞれ突出
形成されているとともに、この側部のねじ止め用筒部92
の下側に位置して取付け座部93が突出形成されている。
【0017】前記中仕切り板14は、前記本体ケース11の
段部91の内側に嵌合する基板部101を有している。そし
て、この基板部101 における前記第1の動力伝達手段収
納室28を覆う部分には、この第1の動力伝達手段収納室
28内の支軸固定用筒部61に対向する支軸固定用筒部102
と、前記位置決め用突起62に嵌合するとともにポール組
込み部24の外面に突き当たる位置決め用筒部103 とが形
成されている。
【0018】また、基板部101 における前記第2の動力
伝達手段収納室29を覆う部分には、この第2の動力伝達
手段収納室29内の支軸固定用孔63と中心軸が一致する円
形の開口部104 が形成されているとともに、この開口部
104 と同心的に位置する円環状突起105 が本体ケース11
側の面に形成されている。さらに、基板部101 における
開口部104 の周辺部の2か所には、本体カバー12に突き
当たる受け突起106 が形成されている。
【0019】さらに、基板部101 における制御手段収納
室30側の部分には、本体ケース11の基板部21側へ窪んだ
基板収納凹部111 が形成されているとともに、この基板
収納凹部111 からさらに本体ケース11の基板部21側へ膨
出する膨出部112 が形成されている。この膨出部112
は、本体ケース11の隔壁27と案内壁64とモータ組込み部
25の下面との間に嵌合するものである。また、膨出部11
2 の外面には、本体ケース11の制御手段収納室30内の位
置決め用突起65が嵌合する位置決め用筒部113 が突出形
成されているとともに、本体ケース11のねじ止め用筒部
35の一部が嵌合する凹部114 が形成されている。これと
ともに、基板部101 における制御手段収納室30側の部分
には、本体ケース11の案内壁64および段部73に突き当た
るドライブコード通路カバー部115 が形成されていると
ともに、案内壁64および段部73間に嵌合する案内凸条11
6 が形成されている。この案内凸条116 は、上方へ向か
って案内壁64および段部73間への嵌合深さがより深くな
っていく方向に傾斜している。
【0020】また、基板部101 の上部における制御手段
収納室30側の角部には、リード線挿通用段部117 が形成
されている。一方、このリード線挿通用段部117 の近傍
に位置する前記膨出部112 の側面上部にはリード線挿通
用スリット部118 が形成されているとともに、このリー
ド線挿通用スリット部118 の両側に突起119 が形成され
ている。さらに、前記膨出部112 の底面部には、リード
線挿通用スリット部118 の近傍に位置して端子片用通孔
121 が開口形成されているとともに、この端子片用通孔
121 の両側から膨出部112 内へ突出する端子片保持突起
122 ,123 が形成されている。また、前記膨出部112 を
含めて基板収納凹部111 内の周辺部には、基板押さえ突
起124 ,125 ,126 ,127 が形成されている。これら基
板押さえ突起124 ,125 ,126 ,127 および端子片保持
突起122 ,123 の先端面は同一平面上に位置している。
また、1つの基板押さえ突起124 にはねじ孔128 が形成
されており、2つの基板押さえ突起124 ,125 の先端面
にはさらに位置決め突起129 ,130 が形成されている。
【0021】さらに、基板部101 における本体ケース11
と反対側の面の中央部には支軸部131 が突出形成されて
いる。また、ドライブコード通路カバー部115 にはリー
ド線保持突起132 が形成されている。また、基板部101
における本体ケース11と反対側の面の周辺部には、ほぼ
その全周に渡ってシール材押さえ凸条133 が形成されて
いる。さらに、このシール材押さえ凸条133 上に食い込
み凸条134 が形成されている。
【0022】前記本体カバー12における中仕切り板14側
の面には、この中仕切り板14の支軸固定用筒部102 が突
き当たる凹部141 と本体ケース11の第2の動力伝達手段
収納室29内の支軸固定用孔63に対向する支軸固定用筒部
142 と、中仕切り板14の膨出部112 に臨んで位置する一
対の基板押さえ突起143 と、中仕切り板14の支軸部131
が嵌合する軸受孔144 と、この軸受孔144 と同心的に位
置する一対の円環状のギヤ押さえ凸条145 ,146 とが形
成されている。これとともに、本体カバー12における中
仕切り板14側の面には、本体ケース11の側壁部23の先端
縁部が嵌合する外周側凹溝147 が形成されているととも
に、この外周側凹溝147 の内周側に位置して、中仕切り
板14のシール材押さえ凸条133 が嵌合するシール材嵌合
用凹溝148 が形成されており、このシール材嵌合用凹溝
148 の底面には食い込み凸条149が形成されている。さ
らに、本体カバー12における中仕切り板14側の面には、
この中仕切り板14のリード線保持突起132 の先端部が入
る筒部151 と、本体ケース11の側壁部23のリード線挿通
用切欠き部66の外側に係合する突片152 とが形成されて
いる。
【0023】さらに、本体カバー12の周辺部には、本体
ケース11の3つのねじ止め用筒部53に各々重なって位置
する3つのねじ通孔153 と、本体ケース11のポール組込
み部24のねじ通孔44に重なるねじ通孔154 とが形成され
ている。また、本体カバー12における本体ケース11と反
対側の面には、軸受孔144 を中心として放射状に位置す
る補強用リブ155 と、軸受孔144 を囲んで位置する補強
用リブ156 とが形成されている。
【0024】つぎに、前記ポール組立体2の構成につい
て説明する。このポール組立体2は、基部管組立体161
を介して前記本体ケース11のポール組込み部24に組付け
られている。この基部管組立体161 は、前記ポール組立
体2が下方から挿入される合成樹脂からなる基部管162
を有し、この基部管162 の外周面中間部に形成されたね
じ部163 に基部ナット164 が螺合されている。基部管16
2 は、そのねじ部163よりも下側の部分が本体ケース11
のポール組込み部24内に嵌合されるものである。また、
基部管162 の外周面には、ねじ部163 よりも下側に位置
して、ポール組込み部24の膨出部43内に嵌合する凸部16
5 が形成されており、この凸部165 の下部には、膨出部
43のねじ通孔44に重なるねじ孔166 が形成されている。
これとともに、基部管162 における凸部165 よりも下側
の位置には、ポール組込み部24内の凹溝45に重なるアー
スプレート通孔167 が形成されているとともに、このア
ースプレート通孔167 から基部管162 の下端に至る凹溝
168 が外周面に形成されている。なお、基部管162 の外
周面におけるねじ部163 の直下の部分は、それよりも下
側の部分よりも若干径の大きい径大部169 になってい
る。さらに、基部管162 の上端部に固定された金属製の
上部ナット171 内に金属製の筒状の止めボルト172 が螺
合されている。この止めボルト172 は鍔部173 を上部に
有している。
【0025】前記ポール組立体2は、複数本の筒状のポ
ール部材181 ,182 ,183 ,184 ,185 をテレスコープ
式に摺動自在に嵌合してなるもので、伸縮自在になって
いる。最上部以外のポール部材181 ,182 ,183 ,184
の下端部には、ポール組立体2を縮めたとき上側のポー
ル部材182 ,183 ,184 ,185 の下端が突き当たる合成
樹脂製のストッパー186 ,187 が嵌合して固定してあ
る。特に、最下部のポール部材185 のストッパー187 に
は、弾性を有するコードガイド188 が下方へ突出させて
形成されている。これとともに、最下部のポール部材18
5 のストッパー187 は、基部管組立体161 に対するポー
ル組立体2の抜け止めを兼用している。また、最下部以
外のポール部材182 ,183 ,184 ,185 の下端部外周側
には、ポール部材181 ,182 ,183 ,184 ,185 の相互
の摺動に際して適度の抵抗を与えるばね189 が組付けら
れている。さらに、最上部のポール部材185 の上部には
透明な合成樹脂製のポールトップ191 が固定されてお
り、このポールトップ191 にはLED組立体192 が内蔵
されている。そして、このLED組立体192 の下端部に
は、弾性を有する合成樹脂からなるドライブコード193
の上端部が固定されている。このドライブコード193
は、可撓性を有するラックをなすもので、電線196を内
蔵しており、前記ポール組立体2のコードガイド188 に
より案内され、前記本体ケース11のドライブコード通路
71に挿通されるものである。そして、LED組立体192
に内蔵された発光体としてのLED194 (図15に図
示)の一方の極はドライブコード193 内の電線196 に電
気的に接続されており、他方の極は導電性を有する金属
からなるポール部材185 に電気的に接続されている。な
お、ドライブコード193 におけるLED194 と反対側の
先端部の外面には、ドライブコード193 内の電線に電気
的に接続された金属製の端子部195 が設けられている。
【0026】また、前記本体ケース11のモータ組込み部
24には、前記駆動手段4の構成要素である電動モータ20
1 が組込まれている。そして、このモータ201 は、モー
タ組込み部24の組込み用開口51を覆って取付けられたモ
ータカバー202 により押さえられて固定されている。こ
のモータカバー202 は、その両側に形成されたねじ通孔
203 に挿通されたビス204 がモータ組込み部24の両側の
ねじ止め用筒部53に螺着されていることにより、本体ケ
ース11に固定されている。また、モータカバー202 の一
端面側周辺部に形成された凹溝205 がモータ組込み部24
の組込み用開口51の周縁部に嵌合しているが、これら凹
溝205 と組込み用開口51の周縁部との間には、止水など
のための弾性体からなるOリング206 が介在させてあ
る。そして、モータ201 の出力軸207 は、出力軸通孔52
を通って第1の動力伝達手段収納室28内へ突出してお
り、モータ201 からの2本のリード線208 は、リード線
通孔54を通って制御手段収納室30内へ導出されている。
【0027】また、前記動力伝達手段収納室28,29にお
いて本体1内には、前記駆動手段4の構成要素である動
力伝達手段211 が組込まれている。この動力伝達手段21
1 は、前記モータ201 の出力軸207 の回転を前記ポール
組立体2の伸縮動作に変換するものである。つぎに、こ
の動力伝達手段211 の構成について説明する。前記本体
ケース11の第1の動力伝達手段収納室28内の支軸固定用
筒部61とこれに対向する中仕切り板14の支軸固定用筒部
102 とに金属製の支軸212 の両端部が各々嵌合されてこ
の支軸212 が固定されている。そして、この支軸212 に
回転自在に支持されたウォームホイール213 に、モータ
201 の出力軸207 に固定されたウォーム214 が噛合され
ている。また、ウォームホイール213 には平ギヤ215 が
一体的に設けられている。さらに、前記本体ケース11の
第2の動力伝達手段収納室29内の支軸固定用孔63とこれ
に対向する本体カバー12の支軸固定用筒部142 とに支軸
216 の両端部が各々嵌合されてこの支軸216 が固定され
ている。この支軸216 にはクラッチ217 が回転自在に支
持されている。このクラッチ217 は、前記ウォームホイ
ール213 と一体の平ギヤ215 に噛合する大径の平ギヤ21
8 と、前記ドライブコード193 が噛合する小径の平ギヤ
219 とを有しており、両平ギヤ218 ,219 間のトルクが
所定値以下である間は両平ギヤ218 ,219 が一体的に回
転し、トルクが所定値以上になると両平ギヤ218 ,219
間に滑りを生じるものである。また、クラッチ217 の大
径の平ギヤ218 における本体カバー12側の端面には、そ
の周辺部に位置する円環状の凹溝221 と、この凹溝221
の内周を形成する台部222 と、この台部222 の中央部に
位置する筒部223 とが前記支軸216 と一体的に形成され
ている。前記凹溝221 は、前記中仕切り板14の円環状突
起105 が中に入るものである。また、筒部223 は、中仕
切り板14の開口部104 から突出して、本体カバー12の支
軸固定用筒部142 が中に入るものであり、カム受け凸部
224 が外周面に形成されている。
【0028】そして、前記台部222 の外周側には、ゴム
などの弾性体からなる円環状のシール材225 が嵌合して
取付けてある。このシール材225 は、前記中仕切り板14
の基板部101 の開口部104 の周辺部と円環状突起105 の
内周面とに摺動自在に圧接するものである。
【0029】また、前記中仕切り板14の基板収納凹部11
1 内には、前記制御手段4の構成要素であるプリント配
線基板231 が嵌合され、端子片保持突起122 ,123 およ
び基板押さえ突起124 ,125 ,126 ,127 に当接されて
いる。また、プリント配線基板231 の両側には、基板押
さえ突起124 ,125 の位置決め突起129 ,130 が係合さ
れる切欠き部232 ,233 が形成されている。そして、プ
リント配線基板231 の一側部に形成されたねじ通孔234
に挿通されたビス235 が基板押さえ突起124 のねじ孔12
8 に螺着されており、これにより、プリント配線基板23
1 が中仕切り板14に固定されている。また、プリント配
線基板231 の一方の面にはリレー236 が搭載されてお
り、このリレー236 は中仕切り板14の膨出部112 内に収
納されている。一方、プリント配線基板231 の他方の面
には3つの固定接点板237 ,238 ,239 が取付けられて
いる。これら固定接点板237 ,238 ,239 は、弾性を有
する導電性金属板からなり、一端部がプリント配線基板
231 に固定されており、他端側が本体カバー12側へ向け
て斜めに突出している。なお、本体1を組立てた状態で
は、本体カバー12の一対の基板押さえ突起143 がプリン
ト配線基板231 に当接して、このプリント配線基板231
を最終的に固定する。
【0030】251 はカウントギヤで、このカウントギヤ
251 は、前記プリント配線基板231上の固定接点板237
,238 ,239 とともに、前記ポール組立体2の長さを
検出する検出手段252 を構成するものである。そして、
カウントギヤ251 は、その中心部に形成された軸通孔25
3 内に前記中仕切り板14の支軸部131 が嵌合されて回転
自在に支持されている。また、カウントギヤ251 の外周
部には、前記クラッチ217 の平ギヤ218 と一体のカム受
け凸部224 が係合する複数のカム凹部254 が等間隔で形
成されている。そして、カウントギヤ251 における軸方
向片側のプリント配線基板231 側の面に前記固定接点板
237 ,238 ,239 が弾発的にかつ摺動自在に接触してい
るが、このカウントギヤ251 の片側の面には、固定接点
板237 ,238 ,239 に接触する可動接点板255 が固定さ
れている。この可動接点板255 は、ほぼ円環状になって
いるが、一部に切欠き部256 を有しており、この切欠き
部256 により、固定接点板237 ,238 ,239 の相互の導
通、非導通関係が切替わるようになっている。さらに、
カウントギヤ251 の反対側の面には、軸通孔253 と同心
的に円環状の中央凸条257 および周辺凸条258 が形成さ
れている。これら凸条257 ,258 は、前記本体カバー12
のギヤ押さえ凸条145 ,146 が各々摺動自在に押し当た
るものである。なお、本体1を組立てた状態で、カウン
トギヤ251 は中仕切り板14の基板部101 に当接または近
接して対向する。
【0031】また、前記モータ201 からのリード線208
は、中仕切り板14のリード線挿通用段部117 およびリー
ド線挿通用スリット部118 を通してプリント配線基板23
1 に半田付けされている。また、このプリント配線基板
231 には他の3本のリード線261 ,262 が半田付けされ
ており、これらリード線261 ,262 は、中仕切り板14の
リード線挿通用スリット部118 を通して中仕切り板14の
基板収納凹部111 外へ導出され、さらに、本体ケース11
のリード線挿通用切欠き部66を通して本体ケース11外へ
導出されている。なお、このリード線挿通用切欠き部66
には、弾性を有するシール材263 が取付けられており、
このシール材263 を前記リード線261 ,262 が貫通して
いる。シール材263 には本体カバー12が密着し、これに
より、リード線挿通用切欠き部66が密閉されるようにな
っている。また、本体1外へ導出された3本のリード線
261 ,262 は軟質塩化ビニール樹脂などからなる絶縁チ
ューブ264 内に通してある。さらに、これら3本のリー
ド線261 ,262 のうち2本のリード線261 は主コネクタ
ー265 内に設けられた接点板(図示していない)に各々
接続されている。また、3本のリード線261 ,262 のう
ち1本のリード線262 はアース線であり、アースコネク
ター266 に接続されたアース線267 とともにアース端子
板268 に接続されている。このアース端子板268 はねじ
通孔269 を有している。なお、アースコネクター266 は
絶縁チューブ270 により覆ってある。また、アース線26
7 は前記絶縁チューブ264 内に通してある。
【0032】271 は弾性および導電性を有する金属から
なる給電プレートで、この給電プレート271 は、前記本
体ケース11のドライブコード通路71における溝状になっ
ている制御手段収納室30側の位置に組込まれ、前記ドラ
イブコード193 が中を通るものである。そして、給電プ
レート271 は、本体ケース11の側壁部23に沿う外周側板
部272 と、案内壁64に沿う内周側板部273 とを有してお
り、互いに対向するこれら円弧状の側板部272 ,273 が
その下端部に位置する連結部274 により一体に連結され
ている。そして、特に図7および図16に示すように、
前記両側板部272 ,273 は、溝状のドライブコード通路
71の底面側つまり本体ケース11の基板部21側へ向かって
間隔の狭くなる形状になっている。
【0033】また、この連結部274 の近傍で両側板部27
2 ,273 には段部275 がそれぞれ形成されており、これ
ら段部275 より上側で両側板部272 の一部がコード通孔
74内に入るのに対して、連結部274 は、コード通孔74の
下側でドライブコード通路71の底面に当たるようになっ
ている。また、両側板部272 ,273 の上端部には、本体
ケース11のドライブコード通路71の上側の給電プレート
保持溝78に係合する突出部276 がそれぞれ形成されてい
る。さらに、両側板部272 ,273 の中央部で本体ケース
11の基板部21と反対側の位置には、本体ケース11の側壁
部23および案内壁64の位置決め突起81に係合する切欠き
部277 がそれぞれ形成されている。尚、給電プレート27
1 をドライブコード通路71中に組込むに際しては、この
給電プレート271 が弾性変形してその両側板部272 ,27
3 が互いに近付くことにより、側板部272 ,273 が位置
決め突起81を乗り越える。また、前記連結部274 におけ
る下側つまりポール組立体2側の先端縁は、本体ケース
11の基板部21の段部79に近接して対向し、両側板部272
,273 の連結部274 におけるポール組立体2側の先端
縁は、側壁部23および案内壁64の段部80にそれぞれ当接
するようになっている。これら段部79,80の落差は、給
電プレート271 の材厚とほぼ等しいか、あるいは、この
材厚よりも若干大きくなっており、これにより、ドライ
ブコード通路71の内面から給電プレート271 の先端縁が
突出しないようになっている。
【0034】さらに、内周側板部273 における連結部27
4 側の端部には、ばね接点片278 が外周側板部272 側へ
折り曲げて形成されている。この外周側板部272 は、前
記ドライブコード193 の端子部195 に弾発的に接触する
ものである。また、内周側板部273 の上部には給電端子
片279 が突出形成されている。この給電端子片279 は、
案内壁64の端子片挿通用切欠き部82に引掛けられるほぼ
Z字形状の屈曲部280を基部に有しているとともに、中
仕切り板14の端子片通孔121 を通して膨出部112 内へ導
入され、プリント配線基板231 に半田付けされている。
これとともに、給電端子片279 は、膨出部112 内におい
て端子片保持突起122 ,123 により保持される。なお、
本体1を組立てた状態では、中仕切り板14の案内凸条11
6 が給電プレート271 を押さえて最終的に固定する。
【0035】281 は弾性および導電性を有する金属から
なるアースプレートで、このアースプレート281 は、前
記本体ケース11のポール組込み部24に組付けられるもの
である。そして、アースプレート281 は、ポール組込み
部24の周壁上部に引掛けられる引掛け部282 を有してい
る。この引掛け部282 の一端側には、ポール組込み部24
の内周面の凹溝45に嵌まる接点片部283 が形成されてお
り、この接点片部283の中間部には、前記基部管162 の
アースプレート通孔167 を通してポール部材181 の外周
面に弾発的に接触する屈曲部284 が形成されている。一
方、引掛け部282 の他端側には、ポール組込み部24の膨
出部43の外面に重なる端子片部285 が屈曲形成されてお
り、この端子片部285 の先端部にはねじ通孔286 が開口
形成されている。そして、本体カバー12とポール組込み
部24に組付けられたアースプレート281 の端子片部285
との間に前記アース端子板268 が挟み込まれ、本体カバ
ー12のねじ通孔154 とアース端子板268 のねじ通孔269
とアースプレート281 のねじ通孔286 とに挿通されたビ
ス287 がポール組込み部24内に嵌合された基部管162 の
ねじ孔166 に螺着されている。これにより、本体ケース
11および本体カバー12にアースプレート281 とともに基
部管組立体161 が固定され、本体1にポール組立体2が
組付けられる。
【0036】また、前記本体カバー12のシール材嵌合用
凹溝148 内には、ゴムなどの弾性体からなる紐状のシー
ル材291 が嵌着されており、このシール材291 に、中仕
切り板14のシール材押さえ凸条133 が圧接している。す
なわち、本体ケース11内に、動力伝達手段211 を構成す
る各部品を組込むとともに、中仕切り板14およびプリン
ト配線基板231 を組込んだ後、本体カバー12のねじ通孔
153 に通したビス292を本体ケース11のねじ止め用筒部9
2に螺着すると、この本体ケース11と本体カバー12とこ
れら両者間に挟み込まれた中仕切り板14とが相互に固定
され、この状態で、シール材225 ,291 により、プリン
ト配線基板231 を組込んだ中仕切り板14のシール性が確
保されるようになっている。
【0037】301 は合成樹脂製のリングドラムで、この
リングドラム301 は、前記本体ケース11の筒状部22内に
嵌合するリング部302 と、本体ケース11のねじ止め用筒
部35の外周側に嵌合する筒部のハブ部303 とが放射状の
スポーク部304 により一体に繋がったものである。前記
リング部302 は、本体ケース11の基板部21側が開口した
断面ほぼコ字形状になっており、この基板部21のコード
通孔74を通って出てきた前記ドライブコード193 が内部
に収納されるものである。また、前記バックカバー13
は、リングドラム301 の外面に沿う形状になっており、
ねじ通孔306 を中心部に有している。そして、バックカ
バー13は、その周縁部が本体ケース11の筒状部22の先端
縁部の凹溝33内に嵌合され、ねじ通孔306 に挿通された
ビス307 が本体ケース11のねじ止め用筒部35に螺着され
ていることにより、本体ケース11に固定されている。こ
れとともに、これら本体ケース11とバックカバー13との
間に前記リングドラム301 が挟み込まれて固定されてい
る。
【0038】つぎに、前記制御手段4の電気回路の構成
を図15に基づいて説明する。3つの端子311 ,312 ,
313 のうち、端子311 ,312 は前記2本のリード線261
が各々電気的に接続され、そのうち一方の端子312 は前
記給電プレート271 が電気的に接続されたものである。
また、端子313 はアース線である前記リード線262 が電
気的に接続されたものである。そして、端子311 ,312
間には、前記給電プレート271 およびドライブコード19
3 の端子部195 により構成されるLED用リミットスイ
ッチ314 と抵抗315 とLED194 とが直列に接続されて
いるとともに、前記リレー236 のコイル316 が接続され
ている。また、リレー236 は、そのコイル316 への通断
電により切換え作動する正極側切換えスイッチ317 およ
び負極側切換えスイッチ318 を有している。そして、正
極側切換えスイッチ317 の可動接点317aに前記端子311
が接続され、負極側切換えスイッチ318 の可動接点318a
に前記端子313 が接続されている。また、正極側切換え
スイッチ317 の第1の固定接点317bおよび負極側切換え
スイッチ318 の第2の固定接点318cが前記モータ201 の
一方の極に接続されている。さらに、このモータ201 の
他方の極には、正極側切換えスイッチ317 の第2の固定
接点317cが下降時リミットスイッチ319 を介して接続さ
れているとともに、負極側切換えスイッチ318 の第1の
固定接点318bが上昇時リミットスイッチ320 を介して接
続されている。これら下降時リミットスイッチ319 およ
び上昇時リミットスイッチ320 は、前記プリント配線基
板231上の固定接点板237 ,238 ,239 およびカウント
ギヤ251 の可動接点板255 により構成されたものであ
る。3つの固定接点板237 ,238 ,239 のうち、固定接
点板237 は下降時リミットスイッチ319 用、固定接点板
239 は上昇時リミットスイッチ320 用、固定接点板238
は両リミットスイッチ319 ,320 用である。
【0039】そして、本体1は、例えば、フロントバン
パに形成された孔部などに組付けられる。
【0040】つぎに、本自動車用コーナポール装置の作
動を説明する。車内の運転席付近に設けられたスイッチ
(図示していない)を操作することにより、端子311 ,
312への電圧印加がオン、オフされる。本自動車用コー
ナポール装置の作動時には端子311 に電圧が印加され、
さらに、ポール組立体2を伸ばして上昇させるときには
端子312 にも電圧が印加される。このとき、リレー246
のコイル316 への通電により、図15に破線で示すよう
に、リレー246 の切換えスイッチ317 ,318 は、可動接
点317a,318aが第2の固定接点317c,318cに接触した状
態になる。また、ポール組立体2が縮んだ状態では、プ
リント配線基板231 の固定接点板238 ,239 がカウント
ギヤ251 の可動接点板255 により導通した状態になって
おり、上昇時リミットスイッチ320 がオンになってい
る。したがって、電流が端子311 から正極側切換えスイ
ッチ317 の可動接点317a、第2の固定接点317c、モータ
201、上昇時リミットスイッチ320 、負極側切換えスイ
ッチ318 の第2の固定接点318cおよび可動接点318aを通
って端子313 へ流れる。
【0041】これにより、モータ201 の出力軸207 が一
方向へ回転し、この回転がウォーム214 、ウォームホイ
ール213 、平ギヤ215 および平ギヤ218 によって減速さ
れ、ドライブコード193 に噛み合っている平ギヤ219 ま
で伝達される。この平ギヤ219 の回転により、ドライブ
コード193 が上へ繰り出され、ポール組立体2が伸び
る。また、平ギヤ218 と一体のカム受け凸部224 とカウ
ントギヤ251 のカム凹部254 との係合により、平ギヤ21
8 が一回転する毎に、カウントギヤ251 がカム凹部254
の一ピッチ分回転する。そして、ポール組立体2が伸び
切ると、プリント配線基板231 の固定接点板239 がカウ
ントギヤ251 の可動接点板255 の切欠き部256 に達し、
固定接点板238 ,239 が電気的に切断された状態にな
る。すなわち、上昇時リミットスイッチ320 がオフにな
るので、モータ201 が停止する。また、ポール組立体2
が伸び切ったときには、ドライブコード193 の先端部の
端子部195 が給電プレート271 のばね接点片278 に接触
する。すなわち、LED用リミットスイッチ314 がオン
になるので、LED194 に電流が流れて、このLED19
4 が点灯する。より詳しく説明すると、電流は、プリン
ト配線基板231 から給電プレート271 、端子部195 、ド
ライブコード193 内の電線196 、LED194 、ポール部
材185 ,184 ,183 ,182 ,181 およびアースプレート
281 を通ってアース線267 へ流れる。
【0042】また、伸びたポール組立体2を縮めるとき
には、端子312 への電圧印加を切る。これにより、リレ
ー246 のコイル316 への通電が切れるので、図15に実
線で示すように、リレー246 の切換えスイッチ317 ,31
8 は、可動接点317a,318aが第1の固定接点317b,318b
に接触した状態になる。また、ポール組立体2が伸びた
状態では、プリント配線基板231 の固定接点板237 ,23
8 がカウントギヤ251の可動接点板255 により導通した
状態になっており、下降時リミットスイッチ319 がオン
になっている。したがって、電流が端子311 から正極側
切換えスイッチ317 の可動接点317a、第1の固定接点31
7b、下降時リミットスイッチ319 、モータ201 、負極側
切換えスイッチ318 の第1の固定接点318bおよび可動接
点318aを通って端子313 へ流れる。
【0043】これにより、モータ201 の出力軸207 が逆
方向へ回転し、平ギヤ219 も逆方向に回転して、ドライ
ブコード193 が巻き取られ、ポール組立体2が縮む。そ
して、ポール組立体2が縮み切ると、プリント配線基板
231 の固定接点板237 がカウントギヤ251 の可動接点板
255 の切欠き部256 に達し、固定接点板237 ,238 が電
気的に切断された状態になる。すなわち、下降時リミッ
トスイッチ319 がオフになるので、モータ201 が停止す
る。また、巻き取られたドライブコード193 は、本体ケ
ース11の基板部21のドライブコード通路71を通ってリン
グドラム301 のリング部302 内に収納される。この状態
では、ドライブコード193 の先端部の端子部195 が給電
プレート271 から離れる。すなわち、LED用リミット
スイッチ314 がオフになるので、LED194 が消灯す
る。
【0044】前記実施例の構成によれば、ポール組立体
2を組込んだ本体1内に、モータ201 の制御手段3を構
成するプリント配線基板231 を一体的に組込んだので、
制御手段を構成する制御手段を本体とは別体のコントロ
ールユニットとして設けた場合に比べ、このコントロー
ルユニットの外殻ケースの他、本体およびコントロール
ユニット間のケーブルおよびそのカプラーも不要にな
り、部品点数を削減できる。したがって、コストも低減
できるとともに、自動車用コーナポール装置全体も小型
化できる。
【0045】また、本体ケース11内のドライブコード通
路71を形成する溝中に組込まれる給電プレート271 の両
側板部272 ,273 は、ドライブコード通路71の底面すな
わち本体ケース11の基板部21側へ向かって間隔の狭くな
る形状にしたので、組立に際して、本体ケース11内に容
易に組込める。一方、いったん組込めば、給電プレート
271 の弾性により、両側板部272 ,273 における前記溝
の開口側の側縁が本体ケース11の側壁部23および案内壁
64に食い込むように圧接した状態になるので、給電プレ
ート271 の組込み状態は安定性の高いものになり、自動
車のような振動の多い環境でも、給電プレート271 のが
たつきを防止できる。
【0046】また、ドライブコード通路71を形成する本
体ケース11の側壁部23、案内壁64および基板部21に段部
79,80を形成し、この段部79,80に給電プレート271 の
下側の先端縁を対向させたので、ポール組立体2の伸縮
に伴ってドライブコード193がドライブコード通路71で
摺動するのに際して、ドライブコード193 が給電プレー
ト271 の先端縁に引掛かって干渉することを防止でき、
この干渉による給電プレート271 の位置ずれ、特に、ば
ね接点片278 のある下端部の位置ずれを防止できる。こ
のドライブコード193 の干渉による給電プレート271 の
位置ずれ防止効果は、本実施例のように、収納のために
ドライブコード193 を弾性変形させる場合に特に有効で
ある。
【0047】さらに、ドライブコード通路71を形成する
本体ケース11の側壁部23および案内壁64に形成した位置
決め突起81を給電プレート271 の両側板部272 ,273 に
形成した切欠き部277 に本体カバー12側から係合させた
ので、ドライブコード通路71中での給電プレート271 の
固定状態をさらに確実なものにできる。
【0048】そして、以上のように給電プレート271 の
位置ずれを防止できることにより、この給電プレート27
1 とドライブコード193 の端子部195 との接触不良を防
止でき、ポール組立体2が伸長したときにLED194 を
確実に点灯させられる。また、給電プレート271 の固定
には、直接的にはビスなどの専用の固定用部品を用いて
いないので、部品点数が多くなることはなく、コストを
低減できる。
【0049】尚、本発明は、上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変
形実施が可能である。例えば、前記実施例では、ポール
組立体2が縮んだときにドライブコード193 をリングド
ラム301 内に巻き取るようにしており、これには、本体
1を小型にできる利点もあるが、ドライブコードは、直
線的に伸びた状態で本体内に収納されるものであっても
よい。さらに、他の細部の構成についても、種々の変形
が可能である。
【0050】
【発明の効果】請求項1の発明は、本体と、この本体に
組込まれた伸縮自在のポール組立体と、前記本体に組込
まれたモータと、このモータの回転をポール組立体の伸
縮に変換する動力伝達手段を構成するドライブコード
と、前記ポール組立体の先端部に組込まれた発光体と、
前記ドライブコードに内蔵され前記発光体に給電する電
線と、前記ドライブコードの外面に設けられ前記電線が
電気的に接続された端子部と、前記本体内に形成され前
記ドライブコードが通る溝状のドライブコード通路中に
設けられ前記ポール組立体の伸長時に前記ドライブコー
ドの端子部が接触する弾性を有する導電体からなる給電
プレートとを備え、この給電プレートは、前記溝状のド
ライブコード通路の両側面にそれぞれ沿う側板部と、こ
れら側板部を連結する連結部とを一体に有し、前記両側
板部は、ドライブコード通路の底面側へ向かって間隔が
狭くなる形状にしたものであり、ドライブコード通路に
給電プレートを容易に組込めるとともに、この組込みの
安定性を向上でき、給電プレートのがたつきを防止でき
る。したがって、給電プレートとドライブコードの端子
部との接触不良も防止できる。
【0051】また、請求項2の発明は、前記本体のドラ
イブコード通路の両側面および底面に、前記給電プレー
トの先端縁が対向する段部を形成したものであり、ドラ
イブコードの摺動に際して、このドライブコードまたは
その端子部がポール組立体側の先端縁に干渉することを
防止でき、この干渉による給電プレートの位置ずれを防
止できる。
【0052】さらに、請求項3の発明は、前記給電プレ
ートの両側板部でかつ前記溝状のドライブコード通路の
底面と反対側の位置に切欠き部をそれぞれ形成し、前記
本体のドライブコード通路の両側面に、前記切欠き部が
係合する位置決め突起をそれぞれ形成したものであり、
給電プレートの固定状態をいっそう安定したものとでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す本体カバー側の部品の
分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示すバックカバー側の部品
の分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施例を示す一部を断面にした全体
の背面図である。
【図4】本発明の一実施例を示す全体の正面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す一部を切欠いた全体の
側面図である。
【図6】本発明の一実施例を示す全体の底面図である。
【図7】本発明の一実施例を示す全体の断面図である。
【図8】本発明の一実施例を示す動力伝達手段および検
出手段の正面図である。
【図9】本発明の一実施例を示す本体ケースの正面図で
あり、一部の部品を組込んだ状態を示している。
【図10】本発明の一実施例を示す中仕切り板の正面図
である。
【図11】本発明の一実施例を示す中仕切り板の背面図
である。
【図12】本発明の一実施例を示す本体カバーの背面図
である。
【図13】本発明の一実施例を示す給電プレート付近の
一部を断面にした斜視図である。
【図14】本発明の一実施例を示すアースプレート付近
の断面図である。
【図15】本発明の一実施例を示す回路図である。
【図16】本発明の一実施例を示す給電プレートの平面
図である。
【符号の説明】
1 本体 2 ポール組立体 71 ドライブコード通路 79 段部 80 段部 81 位置決め突起 193 ドライブコード 194 LED(発光体) 195 端子部 196 電線 201 電動モータ(モータ) 211 動力伝達手段 271 給電プレート 272 外周側板部(側板部) 273 内周側板部(側板部) 274 連結部 277 切欠き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田沼 浩 群馬県富岡市神農原1112番地 株式会社 ヨコオ富岡工場内 (56)参考文献 特開 平7−133658(JP,A) 特開 平5−278744(JP,A) 特開 平8−209599(JP,A) 特開 昭64−45025(JP,A) 特開 平2−265119(JP,A) 特開 平8−159072(JP,A) 実開 平1−98040(JP,U) 実開 平1−73553(JP,U) 実開 平6−7138(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60Q 1/32 B60R 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体と、この本体に組込まれた伸縮自在
    のポール組立体と、前記本体に組込まれたモータと、こ
    のモータの回転をポール組立体の伸縮に変換する動力伝
    達手段を構成するドライブコードと、前記ポール組立体
    の先端部に組込まれた発光体と、前記ドライブコードに
    内蔵され前記発光体に給電する電線と、前記ドライブコ
    ードの外面に設けられ前記電線が電気的に接続された端
    子部と、前記本体内に形成され前記ドライブコードが通
    る溝状のドライブコード通路中に設けられ前記ポール組
    立体の伸長時に前記ドライブコードの端子部が接触する
    弾性を有する導電体からなる給電プレートとを備え、こ
    の給電プレートは、前記溝状のドライブコード通路の両
    側面にそれぞれ沿う側板部と、これら側板部を連結する
    連結部とを一体に有し、前記両側板部は、ドライブコー
    ド通路の底面側へ向かって間隔が狭くなる形状にしたこ
    とを特徴とする自動車用コーナポール装置。
  2. 【請求項2】 前記本体のドライブコード通路の両側面
    および底面に、前記給電プレートの先端縁が対向する段
    部を形成したことを特徴とする請求項1記載の自動車用
    コーナポール装置。
  3. 【請求項3】 前記給電プレートの両側板部でかつ前記
    溝状のドライブコード通路の底面と反対側の位置に切欠
    き部をそれぞれ形成し、前記本体のドライブコード通路
    の両側面に、前記切欠き部が係合する位置決め突起をそ
    れぞれ形成したことを特徴とする請求項2記載の自動車
    用コーナポール装置。
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