JP3456686B2 - 車両用キーレスエントリー装置 - Google Patents

車両用キーレスエントリー装置

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JP3456686B2
JP3456686B2 JP35262496A JP35262496A JP3456686B2 JP 3456686 B2 JP3456686 B2 JP 3456686B2 JP 35262496 A JP35262496 A JP 35262496A JP 35262496 A JP35262496 A JP 35262496A JP 3456686 B2 JP3456686 B2 JP 3456686B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、遠隔操作
信号によって車両用ドアを施解錠するための車両用キー
レスエントリー装置に関し、特に、車両用ドアに取り付
けられた指令機からの無線信号によって、ドアロック装
置を施錠または解錠することができる車両用キーレスエ
ントリー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドアに設けられたキーシリンダ内にエン
ジンキーを挿入することなく車両のドアを施解錠可能な
キーレスエントリー装置としては、以下のものが従来よ
り知られている。
【0003】第1の従来技術としては、例えば、特公昭
60−19392号公報、特開平3−247881号公
報等に記載のように、ドアパネル表面にテンキーボード
を設け、このテンキーボードを介して入力したコードと
予め登録されたコードとが一致した場合にドアを解錠す
るプッシュスイッチ式のものが知られている。
【0004】第2の従来技術としては、例えば、特開平
1−192970号公報等に記載されている如く、赤外
線等の無線信号により遠隔操作でドアロックの解錠、施
錠を可能とするリモートコントロール式のものが提案さ
れている。このシステムでは、ユーザーが携行するリモ
ートキー(携帯機)と車体側に取り付けられる固定機と
にそれぞれ同一の識別コードを記憶させておく。そし
て、ユーザーがリモートキーのスイッチを操作すると、
このリモートキーは識別コードを含んだ遠隔操作信号を
送信し、この信号を受信した固定機では識別コードの照
合を行い、識別コードが一致したときには解錠または施
錠を行うようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したプッシュスイ
ッチ式の第1の従来技術では、ドアパネルにキーボード
を固定的に取り付けると共に、該キーボードと車体に設
置されたロック制御装置とをハーネス等によって接続す
る必要があるため、キーレスエントリー装置の取付作業
等が面倒である。また、ドアパネルの表面にテンキーボ
ードが常時露出しているため、キーボードが雨風に直接
さらされて劣化するおそれがあり、盗難防止の面でも好
ましくない。
【0006】一方、リモートコントロール式の第2の従
来技術では、リモートキーのスイッチを押すだけで、ド
アを遠隔から解錠または施錠することができる。かかる
リモートコントロール式のキーレスエントリー装置で
は、例えば3個等の複数のリモートキーを使用可能なも
のがある。従って、例えば、車両のオーナー以外に、オ
ーナーの家族等もリモートキーを所持することができ
る。
【0007】しかし、かかる第2の従来技術では、プッ
シュスイッチ式の第1の従来技術とは異なり、リモート
キーを常時携行する必要がある。従って、例えば、ハイ
キングや海水浴等の行楽に出かけた場合にも、リモート
キーを身に付けている必要がある。また、リモートキー
は電子装置であるから、海水浴等の場合には、リモート
キーをロッカー等に預けておき、必要な場合にはロッカ
ーからリモートキーを取り出さなければならず、使い勝
手が低い。さらに、近年は、比較的多人数で多目的レジ
ャーを楽しむことができるレクレーショナルビークルが
広く普及しているが、かかるレクレーショナルビークル
では、車内を更衣室やロッカールームとして使用するこ
とが可能である。この場合、即ち、予め用意されたリモ
ートキーの本数以上の多人数が1台の車両を共同使用す
る場合、リモートキーを持っていない人は、リモートキ
ーを一時的に借りなければ、車内を利用したり、車内の
荷物を出し入れすることができず、使い勝手が悪いとい
う問題がある。
【0008】このため、例えば、正しい暗証番号の入力
によって遠隔操作信号を無線送信する後付けタイプの指
令機を車両に設ける構成も考えられる(これは、先行技
術として開示されているものではない)。
【0009】かかる場合、子供のいたずら等によって、
指令機の内蔵電源、例えばボタン電池等が抜き取られた
場合には、指令機の作動が不能となる。そこで、電池の
抜き取りを防止すべく、例えば、電池交換用の特別なロ
ック装置を付加したり、電池収容構造を複雑化したりす
ると、ユーザーによる電池交換作業が煩雑化し、使い勝
手が低下する。
【0010】本発明は、上記のような種々の課題に鑑み
なされたものであり、その目的は、取付作業等を簡素化
することができると共に、高い信頼性及び安全性を維持
しつつメンテナンス作業等を容易に行うことができる車
両用キーレスエントリー装置を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、指令機の電源である電池を第
三者が取り外すことができないようにして防盗性を高め
ると共に、正当なユーザーは容易に電池交換を行うこと
ができるようにした車両用キーレスエントリー装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明に係る車両用キーレスエントリー装置
は、入力された暗証番号が登録された暗証番号に一致す
るときに識別コードを含んでなる遠隔操作信号を無線送
信する指令機を車両用ドアに設け、車体側に設けられる
固定機によって識別コードを照合することにより、ドア
ロック装置を施錠または解錠させると共に、指令機の背
面側を所定範囲にわたって防護できるようにしている。
【0012】即ち、請求項1に係る発明では、入力され
た暗証番号が予め登録された暗証番号と一致する場合に
は、所定の識別コードを含んでなる遠隔操作信号を無線
信号として送信する指令機と、前記無線信号によって入
力された遠隔操作信号中の前記識別コードが予め登録さ
れた識別コードと一致する場合には、車両ドアのドアロ
ック装置を解錠または施錠する固定機とを備えた車両用
キーレスエントリー装置であって、前記指令機は、前記
車両用ドアの窓枠とドアガラスとの間に挟持固定される
取付部と、該取付部に回動可能に設けられた指令機本体
とを含んでなり、前記窓枠によって前記指令機本体の回
動範囲が規制されるように前記指令機を前記車両用ドア
に着脱可能に取り付けることにより、前記指令機本体の
背面側には、前記指令機本体を所定角度以上回動させた
ときに外部に露出し、前記指令機本体が前記所定角度よ
りも少なく回動したときには少なくとも一部が前記取付
部によって覆われる防護領域を設け、前記指令機の主要
機能部分の少なくとも一部が前記防護領域内に収まるよ
うに構成したことを特徴としている。
【0013】即ち、指令機は、まず暗証番号を照合し、
暗証番号が一致したときに、識別コードを含む遠隔操作
信号を無線信号により固定機に向けて出力している。無
線信号によって識別コードを送信するため、指令機と固
定機との間は空間伝送によって接続され、ハーネス接続
等の面倒な配線作業が不要になる。また、暗証番号が一
致したときにのみ識別コードを無線信号として出力する
ため、指令機を車両用ドアに設置した場合でも、暗証番
号を知らない第三者がドアロック装置を解錠することは
できない。従って、暗証番号を知らされた特定の者のみ
がドアロック装置を解錠することができ、使い勝手が向
上する。
【0014】一方、正しい暗証番号を入力しなければ指
令機を作動させることはできないが、例えば、子供等が
指令機の電源である電池を抜き取る等のいたずらを行う
ことも考えられる。つまり、本発明の特徴である指令機
は、プッシュスイッチ式の従来技術とは異なって、面倒
な配線作業が不要な後付方式を可能としており、さら
に、携帯機の所持が基本的に要求されるリモートコント
ロール式の従来技術とは異なって、無人の車体に設置さ
れるものである。従って、いたずら等を試みる者が現れ
る可能性がある。
【0015】そこで、指令機を車両用ドアに取り付けた
ときに、窓枠によって指令機本体の回動範囲を規制する
ことにより、指令機本体の背面側に防護領域を形成する
ことができる。即ち、指令機本体の取付部に対する回動
範囲を規制することにより、該指令機本体の背面側の一
部は取付部によって覆われることになる。従って、この
防護領域に指令機の主要機能、例えば、電源部や制御部
等を配置することにより、これら主要機能の破壊や損傷
等を未然に防止することができる。
【0016】請求項2に係る発明のように、前記指令機
の主要機能部分は電源部であり、前記取付部を前記窓枠
と前記ドアガラスとの間で挟持固定した状態では、前記
電源部の少なくとも一部が前記防護領域内に収まるよう
にすることができる。
【0017】少なくとも一部が防護領域内に収まるよう
に電源部を配置することにより、指令機を車両用ドアに
取り付けた状態で指令機本体をいくら回動させても、電
源部の全体が露出することはない。ここで、露出とは、
電源部そのものが外部に露出するという意味ではなく、
指令機本体の背面側のうち電源部に対応する部分が露出
するという意味である。従って、第三者による電源部の
損傷等を防止することができる。
【0018】また、より具体的な請求項3に係る発明で
は、前記取付部は、前記窓枠と前記ドアガラスとの間に
挟持固定される係合部と、該係合部に一体的に設けられ
た支持部とを含んで構成し、前記指令機本体は、背面側
の少なくとも一部が前記支持部によって覆われるように
前記支持部に回動可能に設けられ、前記暗証番号を入力
するための入力部と、前記入力された暗証番号が予め登
録された暗証番号と一致した場合には前記遠隔操作信号
を発生させるための制御部と、前記遠隔操作信号を無線
信号として送信するための送信部と、前記各部に対する
電力を供給するための電源部とを含んで構成し、前記指
令機本体の回動中心から前記指令機本体の長手方向端部
までの距離を前記回動中心から前記係合部までの距離よ
りも短く設定することにより、前記指令機本体の背面側
には、前記指令機本体を所定角度以上回動させたときに
外部に露出し、前記指令機本体が前記所定角度よりも少
なく回動したときには少なくとも一部が前記支持部によ
って覆われる防護領域を設け、前記電源部の電源交換用
蓋部の少なくとも一部が前記防護領域内に収まるよう
に、前記電源部を前記指令機本体に設けたことを特徴と
している。
【0019】即ち、電源交換用蓋部の少なくとも一部が
防護領域内に収まるように電源部を指令機本体内に設け
れば、指令機を車両用ドアに取り付けた状態において、
前記蓋部の少なくとも一部を支持部によって覆うことが
できる。従って、第三者は前記蓋部を容易に取り外すこ
とができなくなり、防盗性、安全性が向上する。これに
対し、正当なユーザーは暗証番号を知っているため、暗
証番号を入力して車両用ドアを開け、ドアガラスを下げ
て指令機を取り外すことができる。指令機本体の回動規
制は窓枠によって行われ、指令機を車両用ドアから取り
外した状態では指令機本体を自由に回動させることがで
きる。従って、正当なユーザーは、容易に蓋部を開けて
電池を交換することができる。
【0020】さらに、請求項4に係る発明のように、前
記電源部は、前記指令機本体の背面側に開口して設けら
れ、電池を交換可能に収容する電池収容部と、該電池収
容部を前記指令機本体の背面側で着脱可能に施蓋する蓋
部とを含んで構成し、前記指令機を前記車両用ドアに取
り付けた状態では前記支持部によって前記蓋部の着脱を
規制するように、前記蓋部の少なくとも一部が前記防護
領域内に収まるようにして前記電源部を前記指令機本体
に設けることが好ましい。
【0021】蓋部の一部を支持部によって覆うことによ
り、指令機を車両用ドアに取り付けた状態で蓋部のみを
取り外すことが難しくなり、第三者によるいたずら等を
防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図14に基づき本発
明の実施の形態について詳述する。まず、図1〜図9に
よって本発明に係る車両用キーレスエントリー装置の基
本的構成及び作動について説明し、次に、図10〜図1
4によって本発明の特徴的構成である指令機本体の機械
的構造を説明する。1.基本的構成図1は、本発明に係
る車両用キーレスエントリー装置をリモートコントロー
ル式車両用キーレスエントリー装置に適用した場合の外
観的構成図である。車両1のドア2には、アウトサイド
ハンドル3が設けられており、このアウトサイドハンド
ル3の近傍に設けられた図示せぬキーシリンダは、ドア
2内部のドアロック機構4に連結されている。また、こ
のドアロック機構4には、インサイドハンドル(図示せ
ず)に加えて、ドア2の内側で上方に突出するロックノ
ブ5が連結されている。
【0023】リモートキーである携帯機6は、例えば、
合成樹脂材料等から形成されたグリップ7と、基端側が
グリップ7に取り付けられたエンジンキー8と、グリッ
プ7の表面に露出して設けられた手動スイッチ9と、手
動スイッチ9の操作によって識別コードを含む遠隔操作
信号を送信する送信部10と、グリップ7内に交換可能
に搭載されたボタン電池等の電源部11と、図4と共に
後述する制御部52及び記憶部51等とから、エンジン
キー一体型の携帯機として構成されている。ここで、手
動スイッチ9は、施錠スイッチ9Aと解錠スイッチ9B
とからなり、いずれか一方のスイッチを操作することに
より、施錠または解錠を行うことができるようになって
いる。なお、以下の説明では、スイッチ9A,9Bの全
体を示す場合は、手動スイッチ9と表示する。
【0024】これにより、ユーザーは、直接エンジンキ
ー8をキーシリンダに差し込んでドア2を解錠すること
ができるほか、手動スイッチ9を押すことにより遠隔操
作でドア2を施錠、解錠することができる。
【0025】一方、車両1には、携帯機6からの無線信
号(RF信号)を受信するための受信部12と、この受
信部12で受信した遠隔操作信号中の識別コードを照合
して後述の処理を行う固定機13とが設けられている。
【0026】ドア2の上方には、本発明で特徴的な指令
機21がドアガラス14と窓枠15との間で挟持固定さ
れている。この指令機21は、図2の拡大正面図にも示
すように、後述する制御部26等からなる電気回路を収
容した指令機本体22と、該指令機本体22から上方に
突出して一体的に設けられた取付部23とから構成され
ている。
【0027】取付部23は、金属材料等から構成される
ものであり、図3の側面図に示すように、その上端側は
略L字状に形成された係合部23Aとなっている。ま
た、取付部23の背面側には、ドアガラス14に接触す
る部分に、樹脂材料等からなる緩衝部材24が設けられ
ている。なお、取付部23の詳細は後述する。
【0028】指令機本体22の表面側には、スタートボ
タン、1/2ボタン、3/4ボタン、5/6ボタン、7
/8ボタン及び9/0ボタンの合計6個のボタン25が
設けられている。各ボタン25のボタンカバーは、透明
な樹脂材料等から形成されており、ボタンカバーの内部
にはLEDランプ等からなる発光部25Aが設けられて
いる。これら各ボタン25が入力部を構成しており、後
述の図4では、各ボタン25を入力部として表示してい
る。
【0029】ここで、各ボタン25には、「1/2」、
「3/4」のように、それぞれ2個の数字が割り当てら
れており、0〜9までの10種類のデータを入力可能に
表示している。しかし、本実施の形態では、各ボタン2
5に視覚的に割り当てられたデータと実際に入力される
データとを違えて構成している。即ち、各ボタン25に
は、「1/2」や「9/0」等のように、視覚的に2個
ずつのデータがそれぞれ表示されているが、実際には、
それぞれ単一のデータが各ボタン25に割り当てられて
いる。
【0030】より具体的には、「1/2」ボタンを操作
した場合にはデータD1が、「3/4」ボタンを操作し
た場合にはデータD2が、「5/6」ボタンを操作した
場合にはデータD3が、「7/8」ボタンを操作した場
合にはデータD4が、「9/0」ボタンを操作した場合
にはデータD5が、それぞれ入力されるようになってい
る。
【0031】このように、表示上のデータ(表示デー
タ)と実際に入力されるデータ(実入力データ)とを違
え、各実入力データに複数の表示データを担当させるこ
とにより、入力回路等を簡素化しつつ、使い勝手を向上
することができる。つまり、例えば1〜5までの限られ
た数字を使用して暗証番号を設定するよりも、見かけ上
0〜9までの全ての数字を使用して暗証番号を設定する
方が、ユーザーにとって馴染みやすいため、記憶し易
く、手動入力もし易く、使い勝手が向上する。なお、こ
れに限らず、例えば、シフトボタンを設けたり、あるい
は、テンキーボードとして構成することもできる。
【0032】そして、図3に示すように、この指令機2
1は、指令機本体22が車体外部に位置するようにし
て、車体1に取り付けられている。即ち、ドアガラス1
4の上部に取付部23の係合部23Aを係合させた状態
で、ドアガラス14を閉めることにより、該係合部23
Aは、窓枠15とドアガラス14とによって挟持固定さ
れる。従って、指令機21はドアガラス14と窓枠15
とによって強固に固定されるため、ドア2を施錠した後
に第三者が指令機21を持ち去るのは極めて困難とな
る。
【0033】次に、図4に示す機能ブロック図に基づい
て指令機21及び固定機13等の具体的構成の一例を説
明する。
【0034】まず、指令機21の構成を説明する。指令
機21は、CPU等からなる制御部26と、RAM等の
メモリからなる記憶部27と、無線信号(RF信号)を
アンテナより送信するための送信部28と、ボタン電池
等からなる電源29と、該電源29の電圧値を検出する
電圧検出部30と、図6と共に後述する電圧監視マップ
(図中では、「マップ」と表示)31とを含んで構成さ
れている。
【0035】記憶部27には、暗証番号と、固定コード
と、指令機側識別コードID1とが少なくとも登録され
ている。指令機側識別コードID1及び固定コードは、
例えば、工場出荷時等に登録されるもので、各ユーザー
が任意に更新できないようにすることが好ましい。ま
た、後述の登録処理で示すように、固定コードが一致し
た場合には、ユーザーは暗証番号を書き換えることがで
きる。
【0036】制御部26は、その内部的機能として、暗
証番号照合部26Aと、固定コード照合部26Bと、送
信コード生成部26Cと、「電圧監視手段」としての電
圧監視部26Dとを備えて構成されている。
【0037】暗証番号照合部26Aは、各ボタン25か
ら入力された暗証番号が記憶部27内に予め記憶された
暗証番号と一致するか否かを判定するものである、固定
コード照合部26Bは、各ボタン25から入力された固
定コードが記憶部27内に予め記憶された固定コードと
一致するか否かを判定するものである。送信コード生成
部26Cは、暗証番号が一致した場合に、記憶部27か
ら指令機側識別コードID1を呼び出し、指令機側識別
コードID1に後述する所定のフラグ(制御コード)を
付加することにより、「遠隔操作信号」としての所定の
送信コードを生成するものである。電圧監視部26D
は、電圧検出部30の検出電圧に基づいて電圧監視マッ
プ31を参照することにより、電源29の電圧が所定の
警告領域に入ったか否かを判定するものである。
【0038】送信コード生成部26Cによって生成され
る送信コードについて、図5の説明図を参照しつつ説明
する。図5に示すように、送信コードには、解錠を要求
するアンロックコードと、施錠を要求するロックコード
との2種類がある。アンロックコード及びロックコード
は、指令機側識別コードID1に所定のフラグ(機能コ
ード)を付加することにより形成されている。なお、図
5では、ヘッダ等の本発明に本質的ではない要素を除外
して示してある。ここで、所定のフラグとは、例えば2
ビットデータで構成されており、これにより要求する動
作の種類を識別するためのものである。アンロックコー
ド及びロックコードは、それぞれ送信の必要が生じた時
点で生成してもよいし、または、予めアンロックコード
及びロックコードを生成して記憶しておき、送信の必要
が生じた時点で呼び出す構成としてもよい。
【0039】次に、図6には、電圧監視部26Dによっ
て参照される電圧監視マップ31が示されている。該マ
ップ31は、使用時間の経過に伴う電源電圧の低下特性
が予め記憶されている。電源29の電圧は、初期状態の
時刻T0では、電圧V0を有しているが、時間の経過と
共に電源29の電源電圧は低下していく。
【0040】そこで、電源電圧が「所定の基準電圧」と
しての第1の基準電圧V1よりも大きい範囲は、通常動
作が可能な通常動作領域とし、第1の基準電圧V1から
第2の基準電圧V2までの範囲は、電池寿命をユーザー
に警告するための警告領域としている。なお、電源電圧
が第2の基準電圧V2以下に低下した場合には、指令機
21は作動しない。
【0041】次に、固定機13の構成について説明す
る。この固定機13は、車体1側に設置されるものであ
り、送信コード等の外部から入力された入力信号を処理
するための入力部41と、記憶部42と、制御部43
と、駆動部44とを含んで構成されている。記憶部43
には、指令機21側の識別コードID1と携帯機6側の
識別コードID2とが記憶されている。
【0042】制御部43は、受信した送信コードを解釈
して、識別コードの一致、不一致を判定し、ドアロック
機構4を制御するものである。制御部43には、指令機
21または携帯機6から入力された識別コードと予め記
憶部42内に記憶された識別コードとを照合する識別コ
ード照合部(図中では、「ID照合部」と示す)43A
が設けられている。入力された識別コードと予め登録さ
れた識別コードとが一致すると判定された場合、制御部
43は、ドアロック機構4を駆動するための駆動部44
に制御信号を出力する。これにより、駆動部44は、ド
アロック機構4を作動させて施錠または解錠を行う。
【0043】登録スイッチ45は、記憶部42に各識別
コードID1,ID2を登録するためのスイッチであ
る。この登録スイッチ45としては、識別コード登録用
のスイッチを別体に設けてもよいし、あるいは、イグニ
ッションスイッチ等を利用して、所定の動作が行われた
ときに登録モードに入る構成としてもよい。なお、固定
機13の各部には、バッテリから電圧変換器等を介して
給電が行われる。
【0044】次に、携帯機6の構成を説明する。携帯機
6は、携帯機側識別コードID2を記憶した記憶部51
と、制御部52と、上述した手動スイッチ9及び送信部
10等を含んで構成されている。制御部52には、その
内部機能として、送信コード生成部52Aが設けられて
いる。この送信コード生成部52Aは、手動スイッチ9
の操作に応じた送信コードを生成するものである。
【0045】即ち、施錠スイッチ9Aが押された場合に
は、図5に示すと同様に、携帯機側識別コードID2に
ロック要求を示す所定ビットのフラグを付加することに
より、ロックコードを生成する。一方、解錠スイッチ9
Bが押された場合には、携帯機側識別コードID2にア
ンロック要求を示すフラグを付加することにより、アン
ロックコードを生成する。そして、このようにして生成
された送信コードは、送信部10から無線信号(RF信
号)として送信される。
【0046】次に、図7〜図9を参照して本実施の形態
の作用を説明する。まず、図7は、指令機21での主要
な処理を示すフローチャートであって、スタートボタン
が押されると、本プログラムはスタートし、図示せぬ初
期化等が行われた後、ステップ(以下「S」と略記)1
では、各ボタン25の操作状態を監視する。各ボタン2
5を介して入力された場合には、S2によって、この入
力されたデータがセット(記憶)される。
【0047】S3では、前記S1で入力されたデータが
施錠を要求するロックボタンであるか否か(即ち、D5
であるか否か)を判定する。ここで、本実施の形態で
は、9/0ボタンがロックボタンを兼ねている。本プロ
グラムの開始時点では、スタートボタンが操作されるた
め、S3では「NO」と判定され、S4に移る。なお、
これに限らず、施錠を要求するための専用のロックボタ
ンを別に設ける構成としてもよい。
【0048】S4では、前記S1で入力されたボタンが
スタートボタンであるか否かを判定する。S4でスター
トボタンであると判定された場合は、S5に移って、現
在までにセットされたデータがクリアされる。そして、
S6では、入力されたデータが最終桁であるか否かを判
定し、最終桁でない場合には、前記S1に戻る。つま
り、スタートボタンを操作することによって、本プログ
ラムがスタートすると、S1からS6にわたる処理が実
行され、データがクリアされた状態で再び各ボタン25
による入力待ちの状態に戻る。
【0049】そこで、ユーザーは、指令機21を作動さ
せるために必要な暗証番号を、各ボタン25を介して一
桁ずつ入力する(S1)。入力されたデータは、S2で
セットされる。
【0050】さて、2回目のループに入って最初に「9
/0」ボタンが操作され、データD5が入力された場
合、S3では「YES」と判定されてS7に移る。S7
では、一桁目の入力データであるか否かを判定する。最
初に入力されたデータはD5であるため、S7では「Y
ES」と判定され、S8によりロックコードが無線信号
として送信される。これにより、固定機13は、ロック
コード中の識別コードID1を照合し、ドアロック機構
4を作動させて施錠する。即ち、最初にロックボタンで
ある「9/0」ボタンを操作した場合には、ロックコー
ドが送信されてドア2は施錠されるようになっている。
従って、後述するように、一桁目がデータD5である暗
証番号は登録が禁止されている。
【0051】ユーザーが解錠を希望する場合は、予め登
録された暗証番号と同一の暗証番号を入力しなければな
らない。そこで、ユーザーが一桁目の暗証番号を入力し
た場合には、S3及びS4で「NO」と判定されるた
め、S9に移る。S9では、入力されたデータが固定コ
ードと一致するか否かを判定する。固定コードとは、暗
証番号の書き換えを許可するためのコードである。
【0052】ここで、固定コードは、例えば7桁のデー
タとして設定されているため、一桁目のデータを入力し
た段階では、入力データと固定コードとは一致しない。
従って、S10に移り、入力されたデータと登録された
暗証番号とが一致するか否かを判定する。暗証番号は、
例えば4桁から7桁の範囲で複数桁のデータとして登録
されているため、一桁目のデータのみが入力された段階
では、入力データと登録暗証番号とは一致しない。そこ
で、S10では「NO」と判定されてS6に移り、S6
でも「NO」と判定されて再びS1に戻る。
【0053】このように、S1〜S4、S9、S10、
S6のループが暗証番号の桁数だけ繰り返されていく。
そして、ユーザーによって正しい暗証番号の全体が入力
されると、S10では「YES」と判定される。これに
より、S11では、指令機側識別コードID1に所定の
フラグをセットしてアンロックコードを生成し、このア
ンロックコードを無線信号として送信する。
【0054】そして、S12では、電源29の電圧を監
視し、処理を終了する。一方、入力されたデータが予め
登録された固定コードと一致する場合は、ユーザーが暗
証番号の変更を要求している場合のため、S13によっ
て暗証番号登録処理が実行される。なお、S12の電圧
監視処理及びS13の暗証番号登録処理については、そ
れぞれ後述する。
【0055】次に、図8は、前記S12の電圧監視処理
を示すフローチャートである。まず、S21では、電圧
検出部30を介して電源29の電圧を検出する。次に、
S22では、この検出電圧に基づいて図6に示す電圧監
視マップ31を参照し、S23では、検出電圧がV1〜
V2の警告領域に入っているか否かを判定する。
【0056】警告領域に入っていない場合は、検出電圧
がV1を越えた通常動作領域にある場合のため、S23
は「NO」と判定して処理を終了する。一方、検出電圧
が警告領域に入っている場合は、電源29の電圧が低下
している場合であるから、ユーザーに警告を発しなけれ
ばならない。そこで、S23では「YES」と判定し
て、S24〜S27に示す警告動作を実行させる。
【0057】即ち、例えば1秒程度の短時間t1だけ時
間待ちをしてから(S24)、ロックコードを送信し
(S25)、再び短時間t1の時間待ちを行って(S2
6)、アンロックコードを送信する(S27)。これに
より、送信コードを受信した固定機13によって、ドア
ロック機構4は、アンロック(S11)→ロック(S2
5)→アンロック(S27)という所定のパターンで作
動する。そして、このアンロック、ロックの動作に応じ
てロックノブ5が上下動するため、ユーザーは、ロック
ノブ5の上下動とドアロック機構4内のソレノイド等に
よる作動音とによって、電源29の電圧が警告領域まで
低下したことを知ることができる。
【0058】なお、警告のための所定パターンとして
は、上述のアンロック→ロック→アンロックに限られな
い。同じパターンを複数回繰り返してもよいし、他のパ
ターンでロックノブ5を作動させることもできる。但
し、ロック動作は手動によって行うことができるため、
最終動作はアンロックである方がフェイルセーフであ
り、好ましい。
【0059】最後に、S28では、ロックノブ5の繰返
し動作による警告回数を示す電圧低下フラグをセットす
る。このS28は、本発明に本質的な要素ではなく、省
略してもよい。しかし、警告回数をカウントすることに
より、例えば、所定回数以上警告した場合には、ロック
ボタンである「9/0」ボタンを操作してもロックコー
ドを送信しない等の処理を追加することができる。
【0060】次に、図9は、前記S13による暗証番号
の登録処理を示すフローチャートである。入力されたデ
ータと固定コードとが一致すると、前記S9で「YE
S」と判定されて本プログラムが実行され、まず、S3
1では、既に登録されている現在の暗証番号を消去す
る。
【0061】そして、S32では、発光部25Aを点滅
等させて登録モードに入ったことをユーザーに報知す
る。S33では、新たな暗証番号の入力待ちを行い、入
力されたデータは、S34によってセットされる。
【0062】S35では、スタートボタンが操作された
か否かを判定する。スタートボタンが操作された場合
は、S36によって、セットされたデータをクリアす
る。つまり、スタートボタンは、入力リセットボタンの
機能を果たしている。スタートボタン以外のボタンが操
作された場合には、S37で最終桁であるか否かが判定
される。新たな暗証番号の入力が完了するまで、S37
は「NO」と判定し、S33に戻る。
【0063】新たな暗証番号の入力が完了した場合に
は、S38によって、予め設定された禁止コードである
か否かを判定する。この禁止コードは、防盗性等の観点
によって定められたものである。従って、新たな暗証番
号と禁止コードとが一致する場合には、S38で「YE
S」と判定されて登録が拒否される。新たな暗証番号が
禁止コードと一致しない場合は、S38は「NO」と判
定し、S39によって、新たな暗証番号が登録される。
【0064】禁止コードとしては、例えば、同一ボタン
コードと連続ボタンコードとが設定されている。同一ボ
タンコードとは、D1−D1−D1−D1、D3−D3
−D3−D3等のように、同一のボタンを繰り返すコー
ドをいう。連続ボタンコードとは、D1−D2−D3−
D4、D4−D1−D2−D3、D4−D3−D2−D
1のように、ボタンを配列順に操作するコードをいう。
いずれも、単調な操作であり、いたずら等によって偶発
的に実現される可能性が高いため、暗証番号としての使
用は禁止される。
【0065】また、上述した通り、最初にロックボタン
を操作すると、ロックコードが送信されて処理を終了す
る構成のため、暗証番号の一桁目がD5であるコードも
禁止コードとして設定されている。但し、ロックボタン
と数値入力ボタンとを切り離し、専用のロックボタンを
設ける場合には、一桁目がD5であるコードを禁止コー
ドとする理由はない。
【0066】なお、新たな暗証番号の全体が前記同一ボ
タンコードまたは連続ボタンコードで構成されている場
合のほかに、新たな暗証番号が部分的に同一ボタンコー
ドまたは連続ボタンコードを含む場合も禁止することが
できる。2.指令機の機械的構成次に、図10〜図14
を参照して、本発明に特徴的な構成である指令機21の
機械的構造を説明する。まず、図10は、指令機21を
ドアガラス14に装着した状態を示す外観図である。
【0067】取付部23は、全体として逆T字状に形成
されており、L字状に形成されてドアガラスの上縁に係
合される係合部23Aと、該係合部23Aに一体的に設
けられた略矩形状の支持部23Bと、該支持部23Bの
一方の端部側に穿設された取付時用係合穴23Cと、電
池交換時用係合部23Dとから構成されている。そし
て、支持部23Bの長手方向の中間部に設けられたピン
等の回動支持部材(図示せず)によって、該支持部23
Bには指令機本体22が相対回転可能に取り付けられて
いる。この回動中心Y(図12参照)上には、緩衝部材
24が配設されている。
【0068】前記各係合穴23C,23Dは、指令機本
体22に設けられた係合突起22Aとそれぞれ係合する
ためのものである。即ち、指令機21を車両用ドア2に
取り付ける場合には、図12にも示すように、指令機本
体22と支持部23Bとを所定の基準位置関係に設定し
て、係合突起22Aを取付時用係合穴23Cに係合さ
せ、これにより、指令機本体22と取付部23との回転
を規制する。また、指令機21の電池交換時には、図1
1に示すように、指令機本体22と取付部23とを直交
させ、電池交換時用係合穴23Dと係合突起22Aとを
係合させる。これにより、指令機本体22の回動を規制
して、電池交換作業を容易に行うことができる。
【0069】指令機本体22の背面側には、電源29を
構成する蓋部29Aが着脱可能に設けられている。この
略円形状に形成された蓋部29Aには、その周縁部から
半径方向に突出する蓋取付部80が一体的に形成されて
おり、該蓋取付部80は、取付手段としてのネジ81に
よって指令機本体22に取付られている。従って、電池
交換時には、第1に、図11に示す如く、指令機本体2
2と取付部23とを直交させて蓋取付部80を露出さ
せ、第2に、ネジ81を緩めて蓋部29Aを取り外すこ
とになる。
【0070】次に、本実施の形態の作用を図12〜図1
4に基づいて説明する。なお、図12〜図14中では、
左側に指令機本体の背面側の図を(A)として示し、右
側に側面図を(B)として示してある。
【0071】さて、図12には、指令機21をドアガラ
ス14に取り付けた基準状態が示されている。係合突起
22Aと取付時用係合穴23Cとが係合し、取付部23
の支持部23Bによって指令機本体22の背面側は大部
分が覆われている。この正常な基準取付位置では、支持
部23Bによって蓋部29A及び蓋取付部80の全体が
覆われた状態となる。
【0072】次に、図13は、指令機本体22を時計方
向に回転させた場合の状態を示している。すでに上述し
た通り、正常な基準取付状態では、取付時用係合穴23
Cと係合突起22Aとが係合しているため、指令機本体
22を相対回転させることはできない。しかし、係合穴
2Cと係合突起22Aとの係合は、比較的緩やかである
ため、第三者によって係合が解除されることがある。
【0073】そして、第三者が指令機本体22を時計方
向に回転させた場合、指令機本体22の左側端部22B
が窓枠15に接触するため、該指令機本体22は、例え
ば30度程度の角度θ1以上回転することができなくな
る。この時計方向に最大限回転した状態では、蓋部29
Aの半分以上が外部に露出する。但し、蓋取付部80
は、その大半が支持部23Bによって覆われており、取
付手段としてのネジ81は支持部23Bによって完全に
覆われている。従って、指令機21を車両用ドア2に取
り付けた後は、指令機本体22を時計方向に回転させて
も、蓋部29Aを取り外すことができない。
【0074】次に、図14は、指令機本体22を反時計
方向に回転させた場合の状態を示している。指令機本体
22を反時計方向に回転させた場合も、例えば30度程
度の角度θ2以上、指令機本体22を回転させることは
できない。指令機本体22の右側端部22Cが窓枠15
に当接するからである。従って、指令機本体22を反時
計方向に回転させた場合でも、蓋部29Aの一部及び蓋
取付部80の大半が支持部23Bによって覆われてお
り、しかも、取付手段としてのネジ81は支持部23B
によって完全に覆われているため、指令機21を車両用
ドア1に取り付けた状態では蓋部29Aを取り外すこと
はできない。
【0075】なぜなら、回動中心Yから指令機本体22
の端部までの距離L1の方が、回動中心Yから係合部2
3Aまでの距離L2よりも長いためである。
【0076】このように、指令機21を車両用ドア2に
取り付けた状態では、指令機本体22の端部22B,2
2Cが窓枠15に接触するため、指令機本体22を角度
θ1,θ2以上に回動させることができなくなる。従っ
て、図12〜図14に示すように、指令機本体22の背
面側には防護領域が形成される。
【0077】防護領域とは、基準取付位置、角度θ1回
転時及び角度θ2回転時において、支持部23Bにより
保護される部分を含む領域である。この防護領域内に蓋
部29Aの少なくとも一部を配置することにより、蓋部
29Aの取り外しを阻止することができる。好ましく
は、指令機21の取付時に指令機本体22を時計方向、
反時計方向のいずれに回転させた場合でも、蓋部29A
の半分以上が支持部23Bによって覆われるように形成
することが好ましい。
【0078】また、防護領域という概念に替えて、例え
ば、以下のように表現することもできる。「前記指令機
本体の背面側には、前記指令機本体を所定角度以上回動
させたときに外部に露出し、前記指令機本体が前記所定
角度よりも少なく回動したときには少なくとも一部が前
記支持部によって覆われるように、前記電源部の電源交
換用蓋部を設けたことを特徴とする車両用キーレスエン
トリー装置。」。
【0079】指令機21を車両用ドア2に取り付けた状
態では、指令機本体22の回動範囲が規制されるため、
図12中に二点鎖線で示すように、指令機本体22をい
ずれの方向に回転させた場合でも、支持部23Bによっ
て覆われる領域83が指令機本体22の背面側に形成さ
れる。この指令機取付時に常時覆われる領域を、例えば
遮蔽領域83と表現することができる。
【0080】そして、本実施の形態では、蓋部29Aを
固定する取付手段としてのネジ81を遮蔽領域83内に
設けているため、第三者はネジ81を緩めることができ
ず、これにより、蓋部29Aがはずされて電池が抜き取
られるのを確実に防止することができる。従って、遮蔽
領域83に着目し、「指令機本体の回動範囲が規制され
ている場合には支持部によって常時遮蔽される遮蔽領域
を設け、該遮蔽領域内に電池交換用蓋部を着脱するため
の取付手段を設けたことを特徴とする車両用キーレスエ
ントリー装置。」として表現することも可能である。
【0081】このように構成される本実施の形態によれ
ば、以下の効果を奏する。
【0082】第1に、指令機21を車両用ドア2に取り
付けた場合には、指令機本体22の回動を窓枠15によ
って規制できるため、支持部23Bによって指令機本体
22の背面側を所定範囲だけ保護することができ、電源
29等の主要機能の破損を防止することができる。
【0083】第2に、電源29を構成する電池交換用の
蓋部29Aの少なくとも一部が支持部23Bによって覆
われるため、蓋部29Aの着脱が困難となり、防盗性が
向上する。一方、指令機21を車両用ドア2から取り外
した場合には、指令機本体22を自由に回動させること
ができるため、ユーザーは、容易に電池交換を行うこと
ができる。
【0084】第3に、取付時用係合穴23Cのほかに、
電池交換時用係合穴23Dを設け、電池交換時には係合
突起22Aを電池交換時用係合穴23Dに係合させるこ
とができるため、容易に電池を交換することができる。
これは、例えば、「指令機本体と取付部との間には、指
令機を車両用ドアに取り付ける際に指令機本体の位置決
めを行うための取付時用位置決め手段と、電池交換時に
指令機本体の位置決めを行うための電池交換時用位置決
め手段を設けたことを特徴とする車両用キーレスエント
リー装置。」として把握することもできる。
【0085】第4に、指令機21は、暗証暗号が一致し
た場合にのみ、指令機側識別コードID1を含んでなる
送信コードを無線信号として送信する構成のため、従来
技術のプッシュスイッチ式キーレスエントリー装置とは
異なり、指令機21と固定機13とをハーネス等によっ
て有線接続する必要がない。また、暗証番号を知らない
第三者は、指令機21から送信コードを送信させること
ができないため、ユーザーは、指令機21を車体1の近
傍に設置したままで、車体1から離れることができる。
従って、エンジンキー8等を所持していなくても、登録
された暗証番号さえ知っていれば、ドアロックを容易に
解錠することができるため、複数の者によって車両を共
用することができ、使い勝手が大幅に向上する。
【0086】第5に、取付部23をドアガラス14と窓
枠15とによって挟持固定することにより、指令機21
を車体1に着脱可能に取り付ける構成のため、指令機2
1を容易かつ堅固に取り付けることができると共に、不
要になった場合には指令機21を簡単に取り外すことが
できる。
【0087】第6に、指令機21の識別コードID1を
固定機13に登録するだけで、指令機21による施解錠
が可能な構成であるため、指令機側識別コードID1の
データフォーマットと携帯機6の識別コードID2のデ
ータフォーマットとが一致している場合には、リモート
コントロール式のキーレスエントリー装置に対して、い
わゆる後付で本発明によるシステムを容易に結合させる
ことができ、両システムの相乗効果によって一層使い勝
手を向上することができる。つまり、リモートコントロ
ール式のキーレスエントリー装置では、通常、複数個の
携帯機6を使用可能なため、複数の携帯機6のうちいず
れか1個の携帯機6の替わりに、指令機21を登録する
ことができる。
【0088】なお、当業者であれば、前記各実施の形態
に限らず、本発明から逸脱しない範囲で種々の追加や変
更等を行うことが可能である。例えば、指令機本体22
の両側に上方(窓枠側)に向けて突出する突出部を設
け、該吐出部を窓枠15に当接させることにより、指令
機本体22の回動範囲を規制してもよい。また、指令機
本体22及び取付部23の形状は、図示のものに限定さ
れない。
【0089】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係るキーレ
スエントリー装置によれば、配線接続作業等の面倒な取
付作業を不要として、簡易に取り付けることができ、特
定多数の者によってロック装置を解錠等することがで
き、使い勝手が向上する。
【0090】また、指令機を車両用ドアに取り付けた場
合には、窓枠によって指令機本体の回動範囲を規制し、
支持部によって保護される領域内に電源部の蓋部を設け
る構成のため、蓋部の着脱を困難化することができ、電
池の抜き取り等のいたずらを未然に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るキーレスエントリー
装置の外観構成を示す構成説明図である。
【図2】指令機の外観を示す正面図である。
【図3】指令機の取付状態を示す側面図である。
【図4】指令機及び固定機等の機能構成を示すブロック
図である。
【図5】送信コードの構造を示す説明図である。
【図6】電圧監視マップを示す特性図である。
【図7】指令機側の制御処理を示すフローチャートであ
る。
【図8】電圧監視処理を示すフローチャートである。
【図9】暗証番号の登録処理を示すフローチャートであ
る。
【図10】本発明に特徴的な指令機の機械的構成を示す
外観図である。
【図11】電池交換時に指令機本体と取付部とを直交さ
せた状態を示す指令機の背面図である。
【図12】指令機を通常の基準位置で取り付けた場合の
背面図及び側面図である。
【図13】指令機本体を時計方向に回転させた場合の背
面図及び側面図である。
【図14】指令機本体を反時計方向に回転させた場合の
背面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 車両 2 ドア 3 アウトサイドハンドル 4 ドアロック機構 5 ロックノブ 6 携帯機 8 エンジンキー 9 手動スイッチ 13 固定機 14 ドアガラス 15 窓枠 21 指令機 22 指令機本体 22A 係合突起 23 取付部 23A 係合部 23B 支持部 23C 取付時用係合穴 23D 電池交換時用係合穴 25 ボタン 25A 発光部 26 制御部 26A 暗証番号照合部 26B 固定コード照合部 26C 送信コード生成部 26D 電圧監視部 27 記憶部 28 送信部 29 電源 29A 蓋部 31 電圧監視マップ 80 蓋取付部 81 ネジ 83 遮蔽領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 49/00 - 49/04 E05B 65/12 - 65/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された暗証番号が予め登録された暗
    証番号と一致する場合には、所定の識別コードを含んで
    なる遠隔操作信号を無線信号として送信する指令機と、
    前記無線信号によって入力された遠隔操作信号中の前記
    識別コードが予め登録された識別コードと一致する場合
    には、車両ドアのドアロック装置を解錠または施錠する
    固定機とを備えた車両用キーレスエントリー装置であっ
    て、 前記指令機は、前記車両用ドアの窓枠とドアガラスとの
    間に挟持固定される取付部と、該取付部に回動可能に設
    けられた指令機本体とを含んでなり、 前記窓枠によって前記指令機本体の回動範囲が規制され
    るように前記指令機を前記車両用ドアに着脱可能に取り
    付けることにより、前記指令機本体の背面側には、前記
    指令機本体を所定角度以上回動させたときに外部に露出
    し、前記指令機本体が前記所定角度よりも少なく回動し
    たときには少なくとも一部が前記取付部によって覆われ
    る防護領域を設け、前記指令機の主要機能部分の少なく
    とも一部が前記防護領域内に収まるように構成したこと
    を特徴とする車両用キーレスエントリー装置。
  2. 【請求項2】 前記指令機の主要機能部分は電源部であ
    り、前記取付部を前記窓枠と前記ドアガラスとの間で挟
    持固定した状態では、前記電源部の少なくとも一部が前
    記防護領域内に収まるように構成したことを特徴とする
    請求項1に記載の車両用キーレスエントリー装置。
  3. 【請求項3】 前記取付部は、前記窓枠と前記ドアガラ
    スとの間に挟持固定される係合部と、該係合部に一体的
    に設けられた支持部とを含んで構成し、 前記指令機本体は、背面側の少なくとも一部が前記支持
    部によって覆われるように前記支持部に回動可能に設け
    られ、前記暗証番号を入力するための入力部と、前記入
    力された暗証番号が予め登録された暗証番号と一致した
    場合には前記遠隔操作信号を発生させるための制御部
    と、前記遠隔操作信号を無線信号として送信するための
    送信部と、前記各部に対する電力を供給するための電源
    部とを含んで構成し、 前記指令機本体の回動中心から前記指令機本体の長手方
    向端部までの距離を前記回動中心から前記係合部までの
    距離よりも長く設定することにより、前記指令機本体の
    背面側には、前記指令機本体を所定角度以上回動させた
    ときに外部に露出し、前記指令機本体が前記所定角度よ
    りも少なく回動したときには少なくとも一部が前記支持
    部によって覆われる防護領域を設け、 前記電源部の電源交換用蓋部の少なくとも一部が前記防
    護領域内に収まるように、前記電源部を前記指令機本体
    内に設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用キ
    ーレスエントリー装置。
  4. 【請求項4】 前記電源部は、前記指令機本体の背面側
    に開口して設けられ、電池を交換可能に収容する電池収
    容部と、該電池収容部を前記指令機本体の背面側で着脱
    可能に施蓋する蓋部とを含んで構成し、前記指令機を前
    記車両用ドアに取り付けた状態では前記支持部によって
    前記蓋部の着脱を規制するように、前記蓋部の少なくと
    も一部が前記防護領域内に収まるようにして前記電源部
    を前記ケーシングに設けたことを特徴とする請求項3に
    記載の車両用キーレスエントリー装置。
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