JP3456547B2 - ドラム - Google Patents

ドラム

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JP3456547B2
JP3456547B2 JP09512894A JP9512894A JP3456547B2 JP 3456547 B2 JP3456547 B2 JP 3456547B2 JP 09512894 A JP09512894 A JP 09512894A JP 9512894 A JP9512894 A JP 9512894A JP 3456547 B2 JP3456547 B2 JP 3456547B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は各種楽曲の演奏に利用
するドラムの特にドラムヘッドに張力を与える部分の構
造に関する。 【0002】 【従来の技術】図5及び図6に従来のドラムの特にドラ
ムヘッドに張力を与える部分の構造を示す。図5に示す
例は「特開平5−307383号公報」に開示された構
造である。この例ではシェルリング1に形成した孔にラ
グナット2を下から上に押通し、ラグナット2の上側に
ナット3を螺合させて抜け止めし、ラグナット2の中空
部に形成した雌ネジにテンションボルト4を螺合させ、
テンションボルト4を締付ることによりリング状のフー
プ5をシェルリング1に向って引き寄せる。フープ5に
はドラムヘッド6の外周に取付た外縁リング7を係合さ
せ、フープ5の引き寄せ量に応じてドラムヘッド6に張
力を与える構造とした例を示す。尚、1Aは円筒状のシ
ェルを示す。図5の例ではシェルリング1に形成した孔
はラグナット2の外径より大きめに選定され、ラグナッ
ト2を孔の中で多少動ける状態にし、テンションボルト
4の螺入に対して調芯機能を持たせている点に特徴を持
っている。 【0003】図6の例ではシェルリング1に形成した孔
にラグナット保持部材8を上から下に向って挿入し、下
側の外周に形成した雄ネジにパイプ9に形成した雌ネジ
を螺合させラグナット保持部材8をシェルリング1に固
定する。パイプ9の下端は、胴11の下端に外向に突設
したフランジ11Aに向って延長され、フランジ11A
の下面側から挿入したナット9Aに螺合して固定され
る。パイプ9の中空部にはスプリング9Bを挿入し、ス
プリング9Bによってラグナット2を上向に弾性的に支
持する構造とした場合を示す。この図6の構造を採るこ
とによりラグナット2がスプリング9Bによって弾性的
に圧接偏倚されるから、ドラムヘッド6が叩かれたとき
ラグナット2の支持部分においてビリツキ現象が起きな
い特徴が得られる。尚この図6の場合も、ラグナット保
持部材8の孔はラグナット2の外径より大きめに選定さ
れ、テンションボルト4の軸芯にラグナット2の軸芯を
合致させることができる構造とされている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】図5に示した例ではラ
グナット2はシェルリング1に対してガタツキを持って
貫通し、ナット3は単なる抜け止めのために使われてい
るから、テンションボルト4を緩め、ドラムヘッド6に
与える張力を弱くして演奏するとラグナット2の部分が
振動し、いわゆるビリツキ現象を発生し、このビリツキ
現象により音質が悪くなる欠点が生じる。 【0005】図6に示した構造によればラグナット2は
スプリング9Bによって弾性的にシェルリング1に向か
って圧接されているため、ドラムヘッド6に与える張力
を弱くしても、ビリツキ現象が起きない特徴がある反
面、部品の数が多いことと、構造が複雑であること等か
らコストが掛る欠点もある。この発明の目的は組立が容
易で、然もビリツキ現象を抑え、更に安価に作ることが
できるドラムの構造を提案するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明では、円筒状の
シェルと、このシェルの一方の開口端に被せられるドラ
ムヘッドと、このドラムヘッドの外周に取付た外縁リン
グと、この外縁リングに係合してドラムヘッドに張力を
与えるリング状のフープと、このフープに張力を与える
ためのテンションボルトと、テンションボルトに螺合し
てフープに引き寄せ力を与えるラグナットとを具備して
構成されるドラムにおいて、シェルリングの下面側に形
成されラグナットを廻り止めして収納するラグナット収
納孔と、このラグナット収納孔の下面側に装着され、ラ
グナット収納孔に収納したラグナットをクッション材を
介して抜け止めするナットカバーと、ラグナット収納孔
の上側に上向に漸次直径が拡がる形状のテンションボル
ト案内孔とを設けた構造としたものである。 【0007】この発明の構造によればフープに形成した
孔に挿入されたテンションボルトは上拡がりの形状を持
つテンションボルト案内孔によってラグナットの上端に
案内される。また、2本のビスでナットカバーを取付け
るだけでラグナットを抜け止めするだけでラグナットの
取付けを完了し、その上でテンションボルト4をフープ
5を通じてテンションボルト案内孔16に挿入し、ネジ
込めば済むから組立てが容易である。また、ラグナット
はクッション材を介してナットカバーで抜け止めされて
いるからクッション材の弾性によってラグナットの上端
は自由に首振運動をすることができる。この結果テンシ
ョンボルトをラグナットに螺合させる作業を容易に行な
うことができる。またラグナットをクッション材を介し
て抜け止めする構造としたからラグナットはクッション
材の弾性によって弾性的にシェルリングに圧接される。
よってドラムヘッドの張力を緩めた状態で演奏してもビ
リツキ現象が起きることはない。 【0008】 【実施例】図1乃至図4にこの発明によるドラムの構造
を示す。図5及び図6に示した部分と対応する部分には
同一符号を付して示す。この発明ではシェルリング1の
下面側にラグナット2を廻り止めして収納するラグナッ
ト収納孔12を形成する。ラグナット収納孔12の下面
はナットカバー14で塞がれ、ナットカバー14によっ
てラグナット収納孔12に収納したラグナット2は、ク
ッション材13を介してナットカバー14で抜け止めさ
れる。15はナットカバー14をシェルリング1に取付
るためのビスを示す。つまりナットカバー14は図3に
示すように2本のビス15でシェルリング1に固定され
る。ラグナット収納孔12の下端部は図4に示すように
角孔12Aとされ、この角孔12Aにラグナット2のナ
ット部分2Aが係合してラグナット2はラグナット収納
孔12に廻り止めされて収納される。ラグナット2とナ
ットカバー14との間にはゴム板のようなクッション材
13を介挿する。このクッション材13の介挿によって
ラグナット2はナットカバー4がビス15で締付られる
とき、クッション材13はラグナット2とナットカバー
14との間で挟み付けられ圧縮変形される。この圧縮変
形によりラグナット2はラグナット収納孔12内におい
て上方に弾性的に圧接偏倚されシェルリング1に圧接さ
れる。ラグナット収納孔12の上部側には上に向って漸
次直径が大きくなるテンションボルト案内孔16を形成
する。 【0009】上述のように構成することにより、シェル
リング1に形成したラグナット収納孔12に予めラグナ
ット2を収納しナットカバー14で抜け止めする。この
状態でラグナット2はクッション材13の弾性によって
自由に首振運動することができる。フープ5に形成した
テンションボルト挿通孔を通じてテンションボルト4を
下向に挿入すると、テンションボルト4はシェルリング
1に形成したテンションボルト案内孔16によってラグ
ナット収納孔12の中心部に案内される。ラグナット2
は上述した理由により上端が自由に動くことができるか
ら、テンションボルト4を回動操作するとラグナット1
2はテンションボルト4の姿勢に追従し、螺合が容易に
達せられる。 【0010】 【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
ラグナット2をクッション材13を介してラグナット収
納孔12内に収納する構造としたから、ラグナット2は
軸芯を自由に動かすことができる。このためにテンショ
ンボルト4と容易に螺合し易くなり、組立を容易に行な
うことができる利点が得られる。 【0011】またラグナット2をクッション材13で上
向に偏倚させた構造としたため、ドラムヘッド6に与え
る張力を緩くしてもラグナット2の部分でビリツキ現象
が起きることはない。よって音質の良いドラムを得るこ
とができる。また部品の数も少ないため安価に作ること
ができ、組立ても容易に行なうことができる利点が得ら
れる。 【0012】尚、この発明の実施例に示したドラムは電
子楽器の分類に入るドラムであっても、アコースティッ
ク楽器の分類に入るドラムであっても、この発明を適用
することができることは容易に理解できよう。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例を示す分解した状態の断面
図。 【図2】この発明の一実施例を示す断面図。 【図3】図2の切断面と直交する向で切断して示す断面
図。 【図4】この発明によるドラムの要部の構造を説明する
ための底面図。 【図5】従来の技術を説明するための断面図。 【図6】従来の技術の他の例を示す断面図。 【符号の説明】 1 シェルリング 2 ラグナット 4 テンションボルト 5 フープ 6 ドラムヘッド 7 外縁リング 11 胴 12 ラグナット収納孔 13 クッション材 14 ナットカバー 15 ビス 16 テンションボルト案内孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−307383(JP,A) 実開 平6−16992(JP,U) 実開 平1−171498(JP,U) 実開 昭57−184992(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10D 13/00 - 17/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 A.円筒状のシェルの一方の開口端にド
    ラムヘッドを被せドラムヘッドの周縁に取付けた外縁リ
    ングにリング状のフープを係合させ、フープとシェルの
    他方の開口端から外向に突出したシェルリングとの間に
    係合したテンションボルトを締付ることにより上記フー
    プをシェルリングに向って引き寄せ上記ドラムヘッドに
    張力を与える構造のドラムにおいて、 上記シェルリングの下面側に形成され上記テンションボ
    ルトと螺合するラグナットを廻り止めして収納するラグ
    ナット収納孔と、このラグナット収納孔の下面側に装着
    され、ラグナット収納孔に収納したラグナットをクッシ
    ョン材を介して抜け止めするナットカバーと、ラグナッ
    ト収納孔の上側に上向に漸次直径が拡がる形状のテンシ
    ョンボルト案内孔とを設けたことを特徴とするドラム。
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