JP3454562B2 - 医療用ベッド - Google Patents

医療用ベッド

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JP3454562B2
JP3454562B2 JP03501294A JP3501294A JP3454562B2 JP 3454562 B2 JP3454562 B2 JP 3454562B2 JP 03501294 A JP03501294 A JP 03501294A JP 3501294 A JP3501294 A JP 3501294A JP 3454562 B2 JP3454562 B2 JP 3454562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体の不自由な患者等に
用いるのに適した医療用ベッドであって、ベッド本体上
に前後方向に並置された複数の分割床を選択的に昇降し
得るようにしたものに関する
【0002】
【従来の技術】従来より、病院等には、患者の看護・診
察・治療の利便を図るため、種々の医療用ベッドが考え
られている。この種、医療用ベッドとして、例えば、特
公平3−67699号公報(従来例一)、特公平4−6
64号公報(従来例二)、実公平3−40186号公報
(従来例三)、実公平4−6749号公報(従来例四)
に記載のものが公知である。前記従来例一のベッドは、
第1と第2の回動支点間に回動支持腕を連結し、さら
に、回動杆のそれぞれには互いに独立して操作可能な回
動用駆動手段を設けることにより、床部支持枠(床支持
部)の昇降ならびに傾斜操作を自在に行えるようにする
ものである。
【0003】前記従来例二のベッドは、寝台の床板(床
支持部)を幅方向に3分割し、夫々屈曲自在に連結する
と共に、端側の床部分は、床昇降支持体に回動自在に支
持した遊動支持リンクに回動自在に支持し、床板と床昇
降支持体間に昇降駆動機構を介装することにより、体位
変換を容易に行えるようにするものである。前記従来例
三のベッドは、背部床板(床支持部)は基部フレームに
突設した支柱部材の上部の支持ローラーに当接支持する
構成とし、支柱部材を腰部床板に対する進退方向に移動
可能に構成することにより、回動上昇をより軽く、容易
に行えると共に、水平状態に於ける床板の高さを高くし
なくとも、背部床板を十分な角度に傾斜させることがで
きるものである。
【0004】前記従来例四のベッドは、ベッドの床面全
体の可動床(床支持部)を一体的にベッドの短手方向左
右に傾斜回動させるようにして、患者を一定期間ごと、
ゆるやかな傾斜位置で左右に回動傾斜保持することによ
り、患者の身体にかかる重力配分を定期的に変更してや
り、患者の床ずれ防止に使用できるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、介護人が、
患者を抱き上げたり、患者の姿勢を変えたりする際に
は、手を患者の体の下に挿入しなければならない。しか
し、従来の医療用ベッドには、前後・左右に傾斜するも
の、上下に昇降するもの、背上機構を有するもの等、多
種多様のものがあるが、これら従来のいずれのベッドで
あっても、患者自身で体を動かすことができない場合に
は、ベッドの床面上に臥床している患者の体が床板又は
マットレス等に密着しており、手の挿入が困難であるた
め、患者を動かす際の問題点となっていた。
【0006】そこで、本発明は、ベッドの床面上に臥床
している患者を動かす際に、患者の体の下に手を挿入し
易くすることができる医療用ベッドを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、次の技術的手段を講じた。すなわち、
本発明の医療用ベッドは、ベッド本体上に前後方向に並
置された複数の分割床と、前記ベッド本体の左右両側に
それぞれ設けられた昇降装置フレームと、該昇降装置フ
レームに昇降自在に設けられた昇降支持体と、該昇降支
持体を昇降させる昇降機構とを備えているとともに、前
記分割床の左右側部と前記昇降支持体とを係脱自在に係
合させる係止手段が前記分割床に設けられ、昇降支持体
と係合された分割床のみを昇降機構で昇降して昇降支持
体と非係合の分割床との間に凹部を形成可能にしたこと
を特徴としている。
【0008】昇降機構は、コスト低減を図るために、ベ
ッド本体の前後方向に沿う駆動軸と、該駆動軸を正逆転
自在に回転駆動させるモータと、前記駆動軸が軸方向進
退自在に螺合されたねじ軸受と、前記駆動軸を回転自在
に支持しかつ前記モータに固定された筒軸受と、前記ね
じ軸受と前記筒軸受とが軸方向に相対移動したときに昇
降装置フレームに対しこれらねじ軸受及び筒軸受を上下
動させる下部リンクと、前記ねじ軸受と前記筒軸受とが
軸方向に相対移動したときにこれらねじ軸受及び筒軸受
に対し昇降支持体を上下動させる上部リンクとを備えた
ものとすることができる。
【0009】また、昇降機構は、安定性を確保するため
に、ベッド本体の前後方向に沿う駆動軸と、該駆動軸を
正逆転自在に回転駆動させるモータと、前記駆動軸を回
転自在に支持する第1軸支体と、前記駆動軸が軸方向進
退自在に螺合された第2軸支体とを備えたものとするこ
とができ、このとき、前記モータを前記第1軸支体に固
定するとともに、前記駆動軸が回転駆動して前記第1軸
支体と前記第2軸支体とが軸方向に相対移動したときに
昇降装置フレームに対し昇降支持体を昇降させるべく、
前記第1軸支体を前記昇降装置フレームに平行リンクを
介して連結しかつ前記第1軸支体を前記昇降支持体に平
行リンクを介して連結しかつ前記第2軸支体を前記昇降
装置フレームに平行リンクを介して連結しかつ前記第2
軸支体を前記昇降支持体に平行リンクを介して連結す
る。
【0010】別の昇降機構として、装置全体の小型化を
図るために、昇降装置フレームに固定の軸受に軸支され
かつベッド本体の前後方向に沿う駆動軸と、該駆動軸を
正逆転自在に回転駆動させる駆動手段と、前記駆動軸に
設けられたピニオンギアと、該ピニオンギアに噛合しか
つ昇降支持体に固定された鉛直方向に沿うラック部材と
を備えたものとすることができる。前記ベッド本体は、
分割床が載置される床支持部と、該床支持部を支持する
ための左右一対の側フレームと、該側フレームが架設さ
れる前後一対の支柱とを備え、昇降装置フレームが前記
側フレームに固定されているものとすることができる。
【0011】また、分割床の床支持部に対する左右のず
れを防止するために、ベッド本体の床支持部上面に、分
割床の昇降移動を案内するべく該分割床を下方から受け
る案内部材を設けてもよい。また、前記昇降機構は、前
記左右昇降支持体を独立又は同時に昇降可能にすべく左
右一対設けられていることが好ましい。係止手段は、分
割床の左右側部に設けられた被係止部と、昇降支持体に
上方から着脱自在に嵌着されて前記係止部を下方から支
持する係止具とから構成されたものを採用できる。この
とき、係止具と昇降支持体とを前後方向移動不能に係合
させると共に、前記係止具と係止片とを前後方向移動不
能に係合させておくことができる。
【0012】
【作用】通常は、夫々の分割床の上面を面一として床面
を構成しておき、該床面に患者を臥床させる。床面上に
臥床している患者を動かす際には、手を挿入する位置に
対応する分割床と昇降支持体との係合を離脱させておく
とともに、その他の分割床と昇降支持体とを係止手段に
より係合させて、分割床の左右の昇降支持体を上昇させ
る。すると、手を挿入する位置に対応する分割床が凹ん
だ状態となり、該分割床に患者の体重がかからなくな
り、また、分割床の上昇量によっては、患者と分割床と
の間に手を挿入し得る空間ができる。
【0013】次に、請求項2に係る医療用ベッドの昇降
機構の動作を説明する。モータにより駆動軸を回転駆動
させると、駆動軸はねじ軸受には軸方向進退自在に螺合
され、筒軸受には回転自在に支持され、モータは筒軸受
に固定であるため、ねじ軸受は筒軸受に対し軸方向に相
対的に移動する。すると、下部リンクによりねじ軸受及
び筒軸受が昇降装置フレームに対し上下動されるととも
に、上部リンクにより昇降支持体がねじ軸受及び筒軸受
に対し上下動するため、よって、昇降支持体は昇降装置
フレームに対し昇降させられることとなる。
【0014】この昇降機構では、昇降支持体に相当の荷
重が作用しても、かかる荷重によりねじ軸受と筒軸受と
が軸方向に相対移動することはなく、すなわち昇降支持
体が下がってしまうことがない。よって、ロック機構や
ブレーキ機構等を設ける必要がなく、構造の簡素化、装
置の軽量化、コスト低減を図り得る。さらに、駆動軸に
刻設するねじ溝の範囲は、ねじ軸受の移動範囲のみでよ
く、軸長全体にわたってねじ溝を設ける必要がなく、ま
た、螺合箇所が1ヵ所であるためねじ溝のピッチも粗く
てもよいので、製造コストの低減、製造の容易化を図れ
る。
【0015】次に請求項3に係る医療用ベッドの昇降機
構の動作を説明する。モータにより駆動軸を回転駆動さ
せると、駆動軸は第1軸支体には軸方向進退自在に螺合
され、第2軸支体には回転自在に支持され、モータは第
2軸支体に固定であるため、第1軸支体は第2軸支体に
対し軸方向に相対的に移動する。すると、第1軸支体及
び第2軸支体を、昇降装置フレーム及び昇降支持体にそ
れぞれ連結する平行リンクにより、昇降支持体は昇降装
置フレームに対して昇降させられる。
【0016】この昇降機構では、駆動軸を軸支する第1
軸支体及び第2軸支体を、平行リンクにより昇降装置フ
レームに連結するとともに、平行リンクにより昇降支持
体にも連結したので、昇降支持体を上昇させたときで
も、該昇降支持体のぶれが少ない。したがって、上昇さ
せた分割床上に臥床している患者に不安感を抱かせるこ
ともない。次に請求項4に係る医療用ベッドの昇降機構
の動作を説明する。ブレーキモータにより駆動軸を回転
駆動すると、該駆動軸に設けられたピニオンギアが回転
させられ、このピニオンギアに噛合されたラック部材が
上下動させられる。このラック部材は昇降支持体に固定
されているので、昇降支持体が昇降されることとなる。
【0017】この昇降機構では、ラック・アンド・ピニ
オン機構により昇降支持体の昇降動作をさせたので、リ
ンク機構を採用したときよりも装置全体の小型化を図り
得る。また、昇降支持体に作用する鉛直方向の荷重は、
駆動軸を回転させるモーメントとして作用するが、ブレ
ーキモータを採用したので、不慮に昇降支持体が昇降す
ることがない。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1乃至図10は、本発明の第1実施例に係る医
療用ベッド1 を示し、この医療用ベッド1 は、既製のベ
ッド本体2 に分割床昇降装置3 を装着することにより構
成されている。まず、ベッド本体2 について説明する
と、本実施例のベッド本体2 は、前後一対の支持脚4,4
を備えている。この支持脚4 は、互いに連結された左右
一対の支柱5,5 を備え、この支柱5 の下端にはキャスタ
6 が取り付けられて、ベッド1 の移動の利便を図ってい
る。支柱5 の上下中途部には、図6に示すように、フレ
ーム支持用突起7 が設けられており、この突起7 に、ベ
ッド1 の前後方向全長にわたる長尺の側フレーム8 が引
っ掛け支持されている。突起7 は、上下方向に適宜間隔
で複数設けられており、側フレーム8 の高さ調整ができ
るようになっている。側フレーム8 は左右一対とされて
おり、この一対の側フレーム8,8 間に架設された長尺の
前後フレーム9,9 により連結されて、長方枠状のベッド
フレーム10が構成されている。すなわち、このベッドフ
レーム10が前後一対の支持脚4,4 間に架設されている。
【0019】また、ベッド本体2 は、ベッドフレーム10
に支持された床支持部11を備えている。この床支持部11
は、図8に示すように、ベッド本体2 の前後方向に沿っ
て並設された複数の床体からなり、本実施例では、床支
持部11は、ベッド上に臥床した患者の頭部及び胴部位置
に対応する第1床体12a と、大腿部位置に対応する第2
床体12b と、脛部位置に対応する第3床体12c とからな
る。第1床体12a 及び第2床体12b は、それらの間に所
要の間隔H を設けて配置されているとともに、それらの
隣接端側がそれぞれ側フレーム8 に左右方向の枢支軸13
を介して回動自在に連結されて、図8に二点鎖線で示す
ように、ベッド本体2 の前後方向に傾斜し得るように構
成されている。第2床体12b と第3床体12c とは、それ
らの隣接端部下面に固定された蝶番14を介して連結さ
れ、第3床体12c の他端部には、左右両側方に突出する
円柱状のガイドピン15が突設され、このガイドピン15
は、側フレーム8 内面に設けられた前後方向に延びるガ
イド溝16に前後方向摺動自在に挿入されており、これら
第2床体12b と第3床体12c とが、図8に二点鎖線で示
すように、側面視において略山状に傾斜し得るように構
成されている。
【0020】さらに、ベッド本体2 には、上記した複数
の床体12a,12b,12c をそれぞれ傾斜させる傾斜機構17が
設けられており、本実施例では、この傾斜機構17は、第
1床体12a を傾斜させる第1傾斜機構17a と、第2床体
12bを傾斜させる第2傾斜機構17b とからなっている。
なお、第3床体12c は、上記したように、第2床体12b
の傾斜に伴って傾斜するものであり、第2傾斜機構17b
によって第2床体12bを介して傾斜される。第1傾斜機
構17a は、図8に示すように、操作ハンドル18a と、こ
の操作ハンドル18a を回転操作することによりベッド本
体2 の前後方向に進退する移動ロッド19a とを備えてい
る。本実施例では、移動ロッド19a は、操作ハンドル18
a を回転操作することにより回転駆動される回動筒軸20
a に軸方向進退自在に螺合されている。そして、第1床
体12a の回動支点側端部の下面に、左右一対の支持板23
a が対向状に設けられ、この一対の支持板23a 間に固定
ロッド21a が架設されており、この固定ロッド21a に長
尺のアーム22a が下方に延設されていて、このアーム22
a の下端部に移動ロッド19a が枢結されている。
【0021】この第1傾斜機構17a の動作を説明する
と、操作ハンドル18を回動操作して、移動ロッド19がベ
ッド本体2 の前後方向に移動すると、枢支軸13を中心と
してアーム22及び第1床体12aが回動するので、この第
1床体12aは、その上面が水平状となる水平姿勢と、前
後方向に傾斜する傾斜姿勢とに姿勢変更自在である。第
2傾斜機構17b は、操作ハンドル18b と、この操作ハン
ドル18b を回転操作することによりベッド本体2 の前後
方向に進退する移動ロッド19b とを備えている。本実施
例では、移動ロッド19b は、操作ハンドル18b を回転操
作することにより回転駆動される回動筒軸20b に軸方向
進退自在に螺合されている。そして、第2床体12b の回
動支点側端部の下面に、左右一対の支持板23b が対向状
に設けられ、この一対の支持板23b 間に固定ロッド21b
が架設されており、この固定ロッド21b に長尺のアーム
22b が下方に延設されていて、このアーム22b の下端部
に移動ロッド19b が枢結されている。この第2傾斜機構
17b も、上記第1傾斜機構17a と同様の動作をする。
【0022】次に、分割床昇降装置3 について説明す
る。本実施例の分割床昇降装置3 は、ベッド本体2 の床
支持部11上面にベッド本体2 の前後方向に並置された複
数の分割床30と、ベッド本体2 の左右の側フレーム8,8
の外側面側にそれぞれ取り付けられた昇降装置フレーム
31,31 と、この昇降装置フレーム31に昇降自在に設けら
れた昇降支持体32と、この昇降支持体32を昇降させる昇
降機構33とを備えている。さらに、複数の分割床30のそ
れぞれの左右両側には、分割床の左右側部と左右の昇降
支持体とを係脱自在に係合させる係止手段34が設けられ
ており、複数の分割床30のうち所要の分割床30を適宜選
択して上下に昇降させ得るように構成されている。
【0023】分割床30は、ベッド本体2の左右方向に長
い長方体であって、鋼板を折曲成形してなる支持枠35に
長方柱状の分割床本体36を嵌着してなり、支持枠35に
は、図2及び図7に示すように、水平状の突片37が左右
両側方に向かって延設されている。なお、支持枠35を設
けずに、分割床本体36に突片37を設けてもよい。この分
割床30はベッド本体2 の床支持部11上面に載置されてい
るのみで、固定はされておらず、自在に上昇移動させる
ことができる。なお、分割床本体36には、畳を所望の大
きさに分断したもの等を使用することができ、この場
合、患者Mの体重によってあまり変形しないので、所要
の分割床30を上昇させたときに、確実に患者Mを持ち上
げることができる。また、本実施例では、床支持部11を
構成する第1床体12a 上には3つの分割床30が載置さ
れ、第2床体12b 上には1つの分割床30が載置され、第
3床体12c 上には1つの分割床30が載置されている。
【0024】昇降装置フレーム31は、図2に示すよう
に、側フレーム8 に固定されており、床F に接地されて
はいないので、キャスタ6 によるベッド1 の移動が妨げ
られることがない。またこの昇降装置フレーム31は、昇
降機構33が取り付けられる底壁部38を有している。この
底壁部38は前後方向中央部には設けられておらず、図1
に示すように、かかる部分では昇降装置フレーム31は上
方に切欠状に形成されて、よって、昇降装置フレーム31
の下方に、介護人が患者の介護をする際に、介護人の足
のつま先を入れ込むことができる空間SPが設けられてお
り、介護の利便が図られている。
【0025】前記昇降支持体32は、ベッド本体2 の前後
方向に長い長方柱状であって、複数の分割床30の左右側
方に位置している。この昇降支持体32の上面には、複数
の手すり取付孔28が設けられており、この取付孔28にベ
ッド本体2 の前後方向にわたる手すり29が着脱自在に取
り付けられる。本実施例の昇降機構33では、図1〜図3
に示すように、前後方向に並ぶ4つの軸受41,42,43,44
が、それぞれ、下部リンク45,46,47,48 を介して昇降装
置フレーム31の底壁部38に上下動自在に連結されてお
り、これら軸受41,42,43,44 に、ベッド本体2 の前後方
向に沿う駆動軸39が支持されている。以下、説明の便宜
上、最も前側の軸受41を第1軸受といい、前から2つめ
の軸受42を第2軸受といい、前から3つめの軸受43を第
3軸受といい、前から4つめの軸受44を第4軸受とい
う。
【0026】第1軸受41の下部リンク45と第2軸受42の
下部リンク46とは、駆動軸39の軸方向逆向きに傾斜され
ており、上方拡がり状とされている。これは、第3軸受
43の下部リンク47と第4軸受44の下部リンク48とに関し
ても同様である。また、第1軸受41と第3軸受43とは長
尺の連結材49により連結されて、これら第1軸受41、第
3軸受43及び連結材49により第1軸支体51が構成されて
いる。すなわち、第1軸支体51は、昇降装置フレーム31
の底壁部38に、下部リンク45,47からなる平行リンクに
より連結されている。
【0027】同様に、第2軸受42と第4軸受44とは長尺
の連結材50により連結されて、これら第2軸受42、第4
軸受44及び連結材50により第2軸支体52が構成されてお
り、よって、この第2軸支体52は、底壁部38に下部リン
ク46,48 からなる平行リンクにより連結されている。連
結材49,50 としては、長尺板状体、棒状体など種々のも
のを採用できるが、アングル材を用いれば屈曲などの変
形があまりなく、安定性の点で好ましい。それぞれの軸
受41,42,43,44 は上部リンク55,56,57,58 により昇降支
持体32に連結されている。第1軸受41の上部リンク55と
第2軸受42の上部リンク56とは下方拡がり状に傾斜され
ている。同様に、第3軸受43の上部リンク57と第4軸受
44の上部リンク58とは下方拡がり状に傾斜されている。
すなわち、第1軸支体51は上部リンク55,57 からなる平
行リンクにより昇降支持体32に連結され、第2軸支体52
は上部リンク56,58 からなる平行リンクにより昇降支持
体32に連結されている。
【0028】第1軸受41、第2軸受42及び第3軸受43
は、筒状であって、駆動軸39に対し相対回転及び軸方向
摺動自在とされている。これら軸受41,42,43は硬質プラ
スチックにより形成すれば、潤滑油を定期的に供給する
などのメンテナンスが必要でなく、取扱が非常に容易と
なるが、勿論、金属その他の材質であってもよい。第4
軸受44は、ナット状であって、駆動軸39の一端側に所定
範囲で設けられたねじ部59に軸方向進退自在に螺合され
ている。駆動軸39の他端側にはモータ60が設けられてお
り、このモータ60により駆動軸39は正逆転自在に回転駆
動される。このモータ60は第1軸受41に固定されてい
る。
【0029】したがって、モータ60により駆動軸39を回
転駆動させると、駆動軸39に対し第4軸受44が軸方向に
螺進する。このとき駆動軸39に対する第1軸受41の位置
は変化しないので、よって、第1軸受41と第4軸受44と
の軸方向相対距離が変化する。いま、第1軸受41と第4
軸受44との相対距離が小さくなったとすると、第1軸受
41の上下部リンク45,55 及び第4軸受44の上下部リンク
48,58 はそれぞれ起立していき、第1軸受41及び第4軸
受44は昇降装置フレーム31に対し上昇するとともに、こ
れら第1軸受41及び第4軸受44に対し昇降支持体32が上
昇する。
【0030】これら第1軸受41と第4軸受44のみでは不
安定構造となるが、本実施例では上記したように第2軸
受42及び第3軸受43を設けるとともに、連結材49,50 を
設けているので、非常に安定した構造となる。なお、第
2軸受42、第3軸受43及び連結材49,50 を設けずに、例
えば、昇降支持体32を傾斜させることなく上下方向にの
み移動を許容する案内部材を設けても安定した構造とで
きる。昇降機構33として、上記のものを採用すれば、駆
動軸39に設けるねじ溝の範囲は、第4軸受44の移動範囲
のみでよいので製造容易でコスト低減を図り得る。ま
た、駆動軸39は第4軸受44にのみ螺合されているので、
ねじ溝のピッチの精度が粗くても、スムースな動作をさ
せることができる。
【0031】ベッド本体2 の左右のそれぞれのモータ60
は、昇降制御装置(図示せず)により制御され、2つの
モータ60を同時に回転駆動させたり、片方のモータ60の
みを回転駆動させたり、自在に制御し得るようになって
いる。したがって、前記した係止手段34により昇降支持
体32と係合された分割床30のみが昇降機構33により昇降
されることとなり、複数の分割床30のうち所要の分割床
30を適宜選択して昇降できるようになっている。本実施
例では、係止手段34は、図7に示すように、分割床30の
左右側部の突片37により構成される被係止部と、昇降支
持体32に上方から着脱自在に嵌着される係止具62とから
なる。この係止具62は、昇降支持体7 の上部に嵌合され
る断面略コ字状の嵌着部63と、この嵌着部63のベッド本
体2 内方側の側縁からベッド本体2 内方へ水平に延設さ
れた係止片64とを備えている。
【0032】嵌着部63の上壁には位置決め用突起65が下
方に突設されている。この突起65は、係止具62の成形時
に一体に設けてもよく、係止具62の成形後に例えば上壁
にビス等をねじ込むことにより設けてもよい。この突起
65は、昇降支持体32の上部に設けられた位置決め孔66に
嵌め込まれて、係止具62と昇降支持体32とが前後方向移
動不能に係合されている。また、分割床30の突片37に
も、上記突起65と同様のズレ止め突起67が設けられてお
り、係止具62の係止片64には該突起67が嵌め込まれる切
欠溝68が形成されており、これにより係止具62と突片37
とが前後方向移動不能に係合されている。したがって、
係止具62を介して昇降支持体32に前後方向移動不能に係
合され、分割床30を昇降するときにかかる分割床30が不
慮に前後に移動するのを防止している。
【0033】さらに、本実施例の医療用ベッドBでは、
上述したように、第1床体12a と第2床体12b の隣接端
側に配置された2つの分割床30,30 間には、各床体12a,
12bが傾斜したときに該2つの分割床30,30 が臨入する
空間が設けられるように所要の間隔Hが設けられてお
り、この2つの分割床30,30 間には左右方向に長尺の補
助分割床70を備えている。この補助分割床70は、各床体
12a,12b,12c が傾斜しておらずかつ分割床30が上昇され
ていないときに分割床30と共に床面を構成するものであ
る。また、補助分割床70は、第1床体12a 及び/又は第
2床体12b が傾斜して、当該2つの分割床30,30 が接近
したときに、これら分割床30,30 と干渉しない位置に、
退入機構71により退入させられる。なお、第1床体12a
及び第2床体12b の隣接端側に配置された2つの分割床
30,30 の互いに対向する側面は、下方につれて拡がるテ
ーパー面とされている。
【0034】退入機構71は、図8〜図10に示すよう
に、床体12a,12b,12c を傾斜させる傾斜機構17と連動し
ており、傾斜機構17により床体12a,12b が傾斜されるに
つれて、補助分割床70を下方に退入させるものである。
本実施例における具体的な構成は、左右の側フレーム8
にそれぞれ固設された軸受72と、この軸受72に上下摺動
自在に挿通された昇降ロッド73と、この昇降ロッド73の
下端に設けられた水平板74とを備えており、昇降ロッド
73の上端部が補助分割床の左右端部に固定されている。
【0035】水平板74の左右方向内端部と補助分割床70
とは、吊下棒76により連結されており、水平板74を水平
状態で安定して支持している。また、軸受72と補助分割
床70との間で、昇降ロッド73には圧縮コイルスプリング
77が外嵌されており、補助分割床70を上方へ付勢してい
る。第1床体12a 及び第2床体12b の支持板23には、押
下棒75が斜め下方に向かって延設されており、この押下
棒75の先端部は略く字状に屈曲されている。この押下棒
75の屈曲部は水平板74の上面に当接されており、したが
って、第1床体12a又は第2床体12b が傾斜すると、そ
れに伴って押下棒75が下方に回動し、かかる押下棒75に
より水平板74が下方に押動されるので、補助分割床70が
下方に退入されることとなる。
【0036】水平板74の上面には、押下棒75との摩擦抵
抗を低減させるために、テフロンコーティングを施して
おくことが望ましい。また、押下棒75の先端に滑動ロー
ラを設けても、摩擦抵抗を低減できる。次に、以上説明
した第1実施例に係る医療用ベッド1 の作用効果につい
て説明する。通常、患者を寝かせておくときは、図4及
び図5に示すように、昇降支持体32を下降限に位置さ
せ、複数の分割床30の上面を面一状態として、患者が臥
床する床面を構成しておく。
【0037】介護人が患者を動かすときには、図1及び
図2に示すように、所要の分割床30を上昇させる。これ
は、まず、手を挿入する位置に対応する分割床30を係止
している係止具62を昇降支持体32から取り外す。そし
て、第1軸受41と第4軸受44とが軸方向に相対移動して
これら軸受41,44 間距離が接近するように、左右のそれ
ぞれのモータ60を同時に駆動すると、各リンク45,46,4
7,48,55,56,57,58 は徐々に起立状態となり、これによ
り昇降支持体32は持ち上げられて上昇移動する。する
と、先程に係止具62を取り外した分割床30は上昇移動し
ないが、他の分割床30は昇降支持体32と共に上昇移動す
る。従って、手を挿入する位置に対応する分割床30が凹
んだ状態となり、かかる分割床30に患者の体重がかから
なくなるので、容易に患者の下に手を挿入することがで
きる。
【0038】本実施例では、昇降支持体32の昇降量は、
分割床30の上下方向の厚さよりも大きくされており、昇
降支持体32を上昇限まで上昇させると、上昇された分割
床30と上昇されない分割床30との間に、上下方向に若干
の隙間が生じるようになっている。なお、周知のよう
に、長期間ベッドの1つの位置に寝たままでいると床ず
れが生ずる。したがって、ベッド上と動くことができ
ず、寝る姿勢を変えることができない患者は床ずれが特
に生じ易く、そのたびに患者を体ごと動かさねばなら
ず、これは介護人にとって苦難である。しかし、本実施
例によれば、床ずれが生じた場合は、その患部の位置に
対応する分割床30を少し凹ませて患部への負担を軽減す
ることにより、症状の悪化を防止し、また、治療を促進
することができる。
【0039】また、左右の昇降支持体32のうち一方のみ
を上昇させて、全ての分割床30の左右一方側を上昇させ
て床面全体として左右に傾斜させることができ、これに
より患者の体重を支える患者の体の部分を定期的に変え
ることにより、床ずれを除去または少なくとも実質的に
低減することができる。また、患者の衣服を着替えさせ
たり身体を拭いてやったり等、患者の世話をする際に、
上述のように床面全体として左右に傾斜させることによ
り、患者の姿勢を変えたり寝返りをさせる等を容易にす
ることができる。
【0040】図11及び図12は本発明の第2実施例を
示しており、この第2実施例は、上記第1実施例とは実
質的に昇降機構33の構成が異なっている。そこで、以下
に第2実施例の医療用ベッド1 の昇降機構33について詳
細に説明し、その他の構成、作用効果ついては同符号を
付して詳細説明を省略する。なお、図11及び図12に
示す医療用ベッド1 では、全ての分割床30の左右一方側
を上昇せしめて、床面全体として左右に傾斜させた状態
を示している。昇降装置フレーム31の側壁部80に、前後
方向に沿って並ぶ4つの軸受81が固定されている。この
軸受81はラジアルベアリングであって、これら軸受81
に、駆動軸39が正逆回転自在に支持されている。
【0041】駆動軸39を回転駆動させるモータ60はブレ
ーキモータとされており、モータ60は昇降装置フレーム
31に固定されている。ブレーキモータは、電磁ブレーキ
をモータのケースの中に組み込んであり、モータの電気
がオフのときはブレーキが作用し、オンのときはブレー
キが外れるように構成されている。なお、電磁ブレーキ
をモータのケースの外に取り付けてもよい。駆動軸39の
軸方向中途部の2ヶ所に、ピニオンギア82が設けられて
いる。上記した軸受81は、このピニオンギア82の両側に
できるだけ接近させて設けるのが好ましく、これにより
ピニオンギア82のブレを防止し、円滑かつ確実な動作を
させることができる。昇降支持体32には、前後2ヵ所
に、長尺のラック部材83が鉛直下方に延設されている。
昇降装置フレーム31には、ラック部材83が挿通される案
内筒部84が設けられており、昇降支持体32の昇降動作を
案内している。案内筒部84の上下中途部は開口されて、
かかる開口部からラック部材83が露呈されており、この
露呈部分がピニオンギア82と噛合されている。
【0042】したがって、モータ60により駆動軸39を回
転駆動させると、ピニオンギア82及びラック部材83を介
して昇降支持体32が昇降される。モータ60を停止させる
と、このモータ60はブレーキモータであるので、駆動軸
39の回転はロックされ、昇降支持体32が不慮に昇降する
ことがない。この昇降機構33によれば、リンクを用いて
いないので、装置全体の小型化、ひいては軽量化を図り
得る。本発明の医療用ベッド1 には、図12に示すよう
に、床支持部11の上面に、分割床30の昇降移動を案内す
るべく分割床30を下方から受ける上方開口略コ字状の案
内部材86を設けることができる。これにより、分割床30
を何回昇降させても、常に定位置に分割床30を位置させ
ておくことができる。
【0043】図13〜図22は本発明の第3実施例を示
しており、上記第1実施例と同様の構成については同符
号を付して詳細説明を省略するとともに、異なる構成、
作用効果について説明する。ベッド本体2 は、板状の床
支持部11と、この床支持部11を保持する方形枠状のベッ
ドフレーム10と、このベッドフレーム10の四隅から下方
に立設された支柱5とを備えて構成されている。ベッド
フレーム10は、床支持部11上に載置された分割床30の側
縁部分に当接されて、分割床30が前後左右方向に移動す
るのを規制している。
【0044】分割床30は、本実施例では合計10個備え
ており、全て同形・同大とされている。昇降機構33の昇
降装置フレーム31は、方形枠状に形成されて、床上に載
置されている。この昇降装置フレーム31の外側面には外
面カバー90が設けられており、この外面カバー90と昇降
装置フレーム31との間に係止具62よりも若干大きな間隙
が設けられている。したがって、昇降支持体32から取り
外した係止具62を、その係止片64を当該間隙に挿通して
装置フレーム31上に載置しておくことができ、取り外し
た係止具62の紛失を防止しかつ取扱の利便を図ってい
る。
【0045】昇降支持体32の前後両端部近傍には、方柱
状のガイドポスト91が下方に延設されており、このガイ
トポスト91は昇降装置フレーム31に昇降自在に案内され
ている。昇降装置フレーム31にはモータ60が固設されて
おり、このモータ60により回転駆動される駆動軸39は、
昇降装置フレーム31に固定された軸受92に正逆回転自在
に支持されている。駆動軸39には、右ねじ部93及び左ね
じ部94がそれぞれ軸方向所定範囲で設けられており、こ
れら右ねじ部93及び左ねじ部94にそれぞれ軸方向進退自
在にナット部材95が螺合されている。また、ナット部材
95が軸方向に移動するのは許容するが回転するのは規制
する案内レール96が昇降装置フレーム31に設けられてい
る。ナット部材95は、駆動軸39の軸方向中央寄りに位置
しており、駆動軸39が回転するとこれらナット部材95は
軸方向に互いに逆向きに移動されるようになっている。
【0046】それぞれのナット部材95と昇降支持体32と
は、図16に示すように、それぞれ前後方向に傾斜され
たリンク97により連結されており、2つのナット部材95
が軸方向距離が離れる方向に移動したときに、図13及
び図14に示すようにリンク97が起立して昇降支持体32
を持ち上げるように構成されている。係止具62の嵌着部
63の上壁には、図19に示すように、位置決め用孔98が
設けられ、昇降支持体32の上面には位置決め用孔98に嵌
まり込む突起99が設けられ、これにより係止具62と昇降
支持体32とが前後方向移動不能に係合されている。な
お、突起99は、昇降支持体32にビスをねじ込むことによ
り容易に構成できる。
【0047】なお、図17に示しているように、昇降支
持体32が下降限に位置するとき、昇降支持体32に嵌着し
た係止具62の係止片64と、分割床30の突片37とが、上下
方向に少し間隔が生ずるようにしておけば、昇降支持体
32への係止具62の着脱を容易に行うことができる。図2
0及び図21には、本実施例の医療用ベッド1 の他の使
用例として、分割床30上に敷延したシーツS の取り替え
方法を示している。以下説明すると、シーツS を取り替
えるときには、まず、図20に簡略して示すように、分
割床30を一つずつ間隔をおいて上昇させ、凹んだ分割床
30と患者との隙間に長尺の支持板100 を挿通し、この支
持板100 の長手方向一端に設けた略コ字状の嵌着具101
を一方の昇降支持体32に上方から嵌着して、この支持板
100 を左右の昇降支持体32間に架設する。次に、先程上
昇させた分割床30を下降させ、この分割床30を係止して
いる係止具62を取り外した後、もう一度昇降支持体32を
上昇させると、このときには係止具62はすべて取り外さ
れているので分割床30は上昇せず、先程昇降支持体32間
に架設した支持板100 が上昇して患者を持ち上げるの
で、図21に示すように、分割床30と患者との間に隙間
ができ、この状態でシーツS を取り替えることができ
る。シーツS の取り替え後は、逆の動作によって支持板
100 を取り外せばよい。
【0048】本発明は、上記の実施例に限定されること
はなく、例えば、昇降機構33は手動式であってもよい。
また、分割床30上の床面全面に柔軟なマットレス等を敷
載し、該マットレス上に患者を臥床させてもよく、この
場合であっても、所要の分割床を昇降せしめることによ
って、上述した作用効果が期待できる。また、すべての
分割床30を昇降せしめる必要がなく、一部の分割床30の
昇降のみでよい場合は、昇降機構33をそれら必要な分割
床30のみを昇降させるべく構成してもよい。
【0049】また、係止手段34としては、昇降支持体32
に出没自在な係止片を設けておき、この係止片が分割床
30の被係止部37(突片)の下面に当接するように構成し
てもよい。上記した使用法以外にも、その他種々様々の
態様で使用でき、病院等において、患者の診察、看護、
治療等の利便を図ることができる。
【0050】
【発明の効果】本発明の医療用ベッドでは、介護人がベ
ッド上に寝ている患者を抱き上げるときなどに、複数の
分割床のうち所要の分割床を適宜選択して昇降させて手
を挿入する位置に対応する分割床を凹んだ状態とするこ
とにより、当該分割床に患者の体重がかからなくなるの
で、患者の体の下に容易に手を挿入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る医療用ベッドの所要
の分割床を上昇させた状態を示す側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面で示す昇降機構の断面図で
ある。
【図4】同実施例に係る医療用ベッドの平面図である。
【図5】同実施例に係る医療用ベッドの側面図である。
【図6】同実施例の支柱と側フレームとの取付部分を示
す拡大図である。
【図7】同実施例の係止手段を示す拡大斜視図である。
【図8】同実施例の床体の傾斜機構を示した側面図であ
る。
【図9】同実施例の補助分割床の退入機構を示す拡大側
断面図である。
【図10】図1のC−C線断面拡大図である。
【図11】本発明の第2実施例に係る医療用ベッドを示
す側面図である。
【図12】図11のD−D線断面拡大図である。
【図13】本発明の第3実施例に係る医療用ベッドの作
用状態を示す側面図である。
【図14】図13のE−E線断面図である。
【図15】本発明の第3実施例に係る医療用ベッドの平
面図である。
【図16】同実施例に係る医療用ベッドの側面図であ
る。
【図17】図16のF−F線断面図である。
【図18】同実施例の係止具をベッドフレームに取り付
けた状態を示す拡大斜視図である。
【図19】同実施例の係止具及び昇降支持体の拡大斜視
図である。
【図20】同実施例に係る医療用ベッドの別の使用方法
を示す斜視図である。
【図21】同使用方法の図17相当の断面図である。
【符号の説明】 1 医療用ベッド 2 ベッド本体 5 支柱 8 側フレーム 11 床支持部 30 分割床 31 昇降装置フレーム 32 昇降支持体 33 昇降機構 34 係止手段 37 被係止部 39 駆動軸 41 軸受 44 軸受 45 リンク 46 リンク 47 リンク 48 リンク 51 第1軸支体 52 第2軸支体 55 リンク 56 リンク 57 リンク 58 リンク 60 モータ 62 係止具 81 軸受 82 ピニオンギア 83 ラック部材 86 案内部材 SP 空間

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベッド本体(2)上に前後方向に並置され
    た複数の分割床(30)と、前記ベッド本体(2)の左右両側
    にそれぞれ設けられた昇降装置フレーム(31)と、該昇降
    装置フレーム(31)に昇降自在に設けられた昇降支持体(3
    2)と、該昇降支持体(32)を昇降させる昇降機構(33)とを
    備えているとともに、前記分割床(30)の左右側部と前記
    昇降支持体(32)とを係脱自在に係合させる係止手段(34)
    が前記分割床(30)に設けられ、昇降支持体(32)と係合さ
    れた分割床(30)のみを昇降機構(33)で昇降して昇降支持
    体(32)と非係合の分割床(30)との間に凹部を形成可能に
    したことを特徴とする医療用ベッド。
  2. 【請求項2】 昇降機構(33)は、ベッド本体(2) の前後
    方向に沿う駆動軸(39)と、該駆動軸(39)を正逆転自在に
    回転駆動させるモータ(60)と、前記駆動軸(39)が軸方向
    進退自在に螺合されたねじ軸受(44)と、前記駆動軸(39)
    を回転自在に支持しかつ前記モータ(60)に固定された筒
    軸受(41)と、前記ねじ軸受(44)と前記筒軸受(41)とが軸
    方向に相対移動したときに昇降装置フレーム(31)に対し
    これらねじ軸受(44)及び筒軸受(41)を上下動させる下部
    リンク(48,45) と、前記ねじ軸受(44)と前記筒軸受(41)
    とが軸方向に相対移動したときにこれらねじ軸受(44)及
    び筒軸受(41)に対し昇降支持体(32)を上下動させる上部
    リンク(58,55) とを備えていることを特徴とする請求項
    1に記載の医療用ベッド。
  3. 【請求項3】 昇降機構(33)は、ベッド本体(2) の前後
    方向に沿う駆動軸(39)と、該駆動軸(39)を正逆転自在に
    回転駆動させるモータ(60)と、前記駆動軸(39)を回転自
    在に支持する第1軸支体(51)と、前記駆動軸(39)が軸方
    向進退自在に螺合された第2軸支体(52)とを備えてお
    り、前記モータ(60)は前記第1軸支体(51)に固定されて
    おり、さらに、前記駆動軸(39)が回転駆動して前記第1
    軸支体(51)と前記第2軸支体(52)とが軸方向に相対移動
    したときに昇降装置フレーム(31)に対し昇降支持体(32)
    を昇降させるべく、前記第1軸支体(51)が前記昇降装置
    フレーム(31)に平行リンク(45,47) を介して連結されか
    つ前記第1軸支体(51)が前記昇降支持体(32)に平行リン
    ク(55,57) を介して連結されかつ前記第2軸支体(52)が
    前記昇降装置フレーム(31)に平行リンク(46,48) を介し
    て連結されかつ前記第2軸支体(52)が前記昇降支持体(3
    2)に平行リンク(56,58) を介して連結されていることを
    特徴とする請求項1に記載の医療用ベッド。
  4. 【請求項4】 昇降機構(33)は、昇降装置フレーム(31)
    に固定の軸受(81)に軸支されかつベッド本体(2) の前後
    方向に沿う駆動軸(39)と、該駆動軸(39)を正逆転自在に
    回転駆動させるブレーキモータ(60)と、前記駆動軸(39)
    に設けられたピニオンギア(82)と、該ピニオンギア(82)
    に噛合しかつ昇降支持体(32)に固定された鉛直方向に沿
    うラック部材(83)とを備えていることを特徴とする請求
    項1に記載の医療用ベッド。
  5. 【請求項5】 ベッド本体(2) は、分割床(30) が載置
    される床支持部(11)と、該床支持部(11)を支持するため
    の左右一対の側フレーム(5) と、該側フレーム(8) が架
    設される前後一対の支柱(5) とを備えており、昇降装置
    フレーム(31)が、前記側フレーム(8) に固定されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の医療
    用ベッド。
  6. 【請求項6】 ベッド本体(2) の床支持部(11)上面に、
    分割床(30)の昇降移動を案内するべく該分割床(30)を下
    方から受ける案内部材(86)が設けられていることを特徴
    とする請求項5に記載の医療用ベッド。
  7. 【請求項7】 前記昇降機構(33)は、前記左右昇降支持
    体(32)を独立又は同時に昇降可能にすべく左右一対設け
    られていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに
    記載の医療用ベッド。
  8. 【請求項8】 係止手段(34)は、分割床(30)の左右側部
    に設けられた被係止部(37)と、昇降支持体(32)に上方か
    ら着脱自在に嵌着されて前記被係止部(37)を下方から支
    持する係止具(62)とから構成されていることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載の医療用ベッド。
  9. 【請求項9】 係止具(62)と昇降支持体(32)とが前後方
    向移動不能に係合されており、前記係止具(62)と分割床
    (30)の被係止部(37)とが前後方向移動不能に係合されて
    いることを特徴とする請求項8に記載の医療用ベッド。
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