JP3454314B2 - 留置針 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は輸血、輸液或いは反対に
脱血、排液のため血管や胆管などに穿刺留置される留置
針に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】血管や胆管などに穿刺留置して輸血、輸
液または脱血、排液を行なう留置針は留置用のカニュー
レ体と、穿刺用の内針体と、機器類接続用の連結体とを
具えているのが一般的である。 【０００３】カニューレ体は柔軟な細管からなり血管や
胆管など体内の目的部位に留置されるカニューレおよび
その基端部に固着した筒状の基体からなり、内針体はカ
ニューレに挿通されて穿刺を行なう内針およびその基端
部に設けられて基体と係合する針基からなり、連結体は
血液や薬液の容器または吸引器或いは人造腎臓回路など
の機器類に接続される管体およびその先端部に固着され
て基体と結合する結合体からなる構成である。 【０００４】このような留置針は、先ずカニューレ体に
内針体を嵌込んで目的部位に穿刺し、次にカニューレ体
を残置して内針体を抜去し、そして連結体を接続して輸
血などを行なうものであるが、目的部位に穿刺されたカ
ニューレ体から内針体を抜去してから連結体を接続する
までの間に血液などが流出するのを防止するため、カニ
ューレ体の基端に前方のカニューレと後方の開口端とを
遮断するが内針や結合体は挿通させる弾性弁部片を設置
している。さらに加えて、弾性弁部片前方に空気が封入
されて血液などが充満せず正確に穿刺されていることを
確認できないという不都合をなくすため、空気を通過さ
せるが血液などを通過させない通気フィルタを設置する
ことが提案されている（特開昭６３−１９７４６３号公
報、実開平−３５１４９号公報）。 【０００５】ところが、前記従来の留置針においては、
連結体はその結合体を基体に後方の開口端から先端が弾
性弁部片を通過するまで挿入し、単に嵌込んだ状態でカ
ニューレ体に結合させる構造としている。従って弾性弁
部片を完全に貫通するまで挿入され通路が確保できたか
否かの確認が困難であるばかりか、使用中に緩む心配が
ある。更に、弾性弁部片や通気フィルタを設置した基体
の内部は前方のカニューレに比べて著しく大径に拡がっ
ており、そこへ弾性弁部片の中心部を貫通して結合体の
先端が突出するので、基体と弾性弁部片と結合体の突出
部分とに囲まれた空間が形成されることとなり、この空
間に血液が停滞し凝固することがあると、殊に輸血の場
合は凝固血液が混入して血管へ送られるという心配があ
る。 【０００６】 【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、カニューレ体に連結体を単に挿入するだけ
で結合させる前記従来の留置針がもっている目的部位と
機器類とを連通する通路が確保されたか否かの確認が困
難である、使用中に緩む心配がある、血液などが停滞し
やすいデッドスペースが形成され輸血に凝固血液が混入
する心配がある、という点である。 【０００７】 【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
し、カニューレ体に連結体を簡単且つ強固に結合できる
とともにデットスペースを形成することなく血液などの
通路を確保することができる留置針を提供することを主
な目的とするものである。 【０００８】即ち、体内の目的部位に留置されるカニュ
ーレ及びその基端部に固着されて筒状であって前後を遮
断する弾性弁部片を有する基体からなるカニューレ体
と、前記カニューレに挿通されて穿刺を行う内針及びそ
の基端部に設けられて前記基体と係合する針基からなる
内針体と、機械類に接続される管体及びその先端部に固
着されて前記基体と結合する結合体からなる連結体とを
備え、前記結合体は前記管体の先端部に固着された連結
管及び前記連結管に基端部を固着して前方へ延びる導管
と、前記導管に回転自由且つ軸線方向に嵌装保持された
内向き螺旋凹条付きアダプタとからなり、前記基体は基
板部外側周面に係合突起を有しており、前記螺旋凹条に
前記係合突起を係合して前記アダプタにより前記連結管
と基体とを結合したとき前記導管が前記弾性弁部片を貫
通して前記カニューレに差し込まれ、前記管体から前記
連結管、導管を経て前記カニューレに至る略均一断面の
通路が形成されると共に、前記基体に前記弾性弁部片と
重ねたリング状の通気フィルタと、該通気フィルタを通
過した空気を大気中に排出する排気通路とが設けられた
留置針において、前記排気通路は、前記基体の弁室内側
面に沿って軸線方向へ延びる溝通路と、同基体の基端に
嵌め込み固定されるリング状の弁押え片の先端面に延び
る溝通路とからなり、同弁室内には、有底筒形であって
底壁に通孔を有する弾性補助弁部片の周壁と、同じ有底
筒形の弾性弁部片の周壁とを互いに突き合わせた状態
で、前記通気フィルタを二つの弁部片の突き合わせ周壁
の間に挟み込むと共に、これら弁部材は、前記弁押え片
によって弁室内に少し圧縮された状態で装入されてカニ
ューレ体の内部を前記弾性弁部片の底壁で遮断してなる
構成とした。 【０００９】 【作用】カニューレ体に内針体を基端から挿入し基体に
針基を係合して目的部位に穿刺し、カニューレ体を残置
して内針体を抜去する。弾性弁部片は内針により突き破
られるが、抜き取ったとき自身の弾性力で貫通孔を閉鎖
し血液などが流出するのを防止する。通気フィルタと排
気通路とを設けたときは弾性弁部片前方に血液などが充
満して正確に穿刺されていることを確認できる。次に、
カニューレ体に連結体を基端から挿入すると、導管が弾
性弁部片を突き破り貫通するのに続いてアダプタが基体
にかぶさるようになり、このとき螺旋凹条に係合突起を
係合してアダプタを回転させることにより連結管の先端
が基体の基端に押付けられた状態でこれらが結合され、
且つ導管の先端がカニューレに差込まれる。これにより
ほぼ均一断面の通路が形成されるとともにカニューレ体
と連結体とが緩むことなく強固に係合されることとな
る。 【００１０】 【実施例】図面を参照して本発明の実施例を説明する
と、図１においてＡはカニューレ体、Ｂは内針体、Ｃは
連結体を示している。 【００１１】先ず、カニューレ体Ａは軟質合成樹脂で作
られた細管からなるカニューレ１と硬質合成樹脂で作ら
れた基体３とからなり、基体３は基端面に開放した弁室
４を有する円筒状に形成され基端部外側周面に環状の係
合突起５が設けられているとともに、先端に前方へ向か
って全体的に小径となる継手管部７が突出して設けられ
ている。カニューレ１の基端部は基端へ向かって大径と
なり且つ厚肉とされた取付部２を形成しており、取付部
２が継手管部７の先端小径部７ａに密に嵌装するととも
に、この取付部２を外側周面から押えてキャップ８が継
手管部７に嵌装固定され、これによりカニューレ１に基
体３が固着されている。 【００１２】基体３の弁室４にはシリコンゴムなどで作
られ有底筒形であって底壁１１ａの中心に通孔１２を有
する弾性補助弁部片１１と、同じくシリコンゴムなどで
作られた有底筒形の弾性弁部片１３とが周壁１１ｂ，１
３ｂを互いに突き合わせ且つ前者を先端側、後者を基端
側に配置して装入されている。これらの弁部片１１，１
３は基体３の基端に嵌込み固定したリング状の弁押え片
１４によって弁室４に少し圧縮された状態で装入され、
弾性弁部片１３の底壁１３ａがカニューレ体Ａの内部前
後を遮断する。この弁押え片１４の中心孔は基端へ向か
って大径となる傾斜孔部１５を有している。 【００１３】次に、内針体Ｂはカニューレ１にほぼ隙間
なく挿通される径を有し先端に穿刺刃２２が形成された
内針２１と硬質合成樹脂で作られた針基２３およびキャ
ップ体２５とからなり、内針２１の基端部が針基２３お
よびキャップ体２５とからなり、内針２１の基端部が針
基２３の先端部に固着され、キャップ体２５は空気を通
過させるが血液などは通過させないフィルタ２６を有し
ていて針基２３の基端部に装着されている。また、針基
２３の先端部外側周面は傾斜孔部１５に合致する傾斜面
２４とされている。 【００１４】更に、連結体Ｃは血液や輸液の容器または
吸引器或いは人造腎臓回路などの機器類に接続される管
体３１と結合体３２とからなり、結合体３２は硬質合成
樹脂で作られた第一連結管３３、第二連結管３６および
アダプタ４４と可撓性を有する合成樹脂製の導管４２と
によって構成されている。 【００１５】第一連結管３３はフランジ状の本体部分を
挟んで差込口３４、継手管部３５を有し、基端側の差込
口３４に管体３１を密に嵌装して固着している。導管４
２の基端部は基端へ向かって大径となり且つ厚肉とされ
た取付部４３を形成しており、取付部４３が先端側の継
手管部３５の先端小径部３５ａに密に嵌装するととも
に、この取付部４３を外側周面から押えて第二連結管３
６の本体部３７が継手管部３５に嵌装固定され、これに
より導管４２の基端部が二部品からなる連結管３３，３
６に固着されている。 【００１６】第二連結管３６は導管４２を囲んで前方へ
延びる案内部３８およびその先端の係止段部３９を経て
更に前方へ延び先端へ向かって小径となる傾斜部４０を
本体部３７の前方に有し、傾斜部４０の外側周面は傾斜
孔部１５に合致する傾斜面４１とされている。導管４２
はこの第二連結管３６の前方へ延び、基体３に結合体３
２を結合したときカニューレ１の取付部２の先端まで達
する長さを有している。 【００１７】アダプタ４４は先端側へ開放した円筒形の
ナット部４５とその基端の保持部４７とからなり、ナッ
ト部４５の内側周面に螺旋凹条４６が設けられていると
ともに、保持部４７が第二連結管３６の案内部３８に回
転自由且つ本体部３７と係止段部３９との間で軸線方向
可動に嵌装している。 【００１８】更にまた、本実施例では好ましくは合成繊
維不織布からなり空気を通過させるが血液などは通過さ
せない薄板リング状の通気フィルタ５１が二つの弁部片
１１，１３の突き合わせ周壁１１ｂ，１３ｂの間に挟み
込まれており、且つ基体３の内側周面即ち弁室４の側面
に沿って軸線方向へ延びる複数の溝通路５２ａおよび弁
押え片１４の先端面の放射方向へ延びる複数の溝通路５
２ｂからなる排気通路５２が設けられている。 【００１９】このような構成の本実施例は、内針２１を
基体３に基端面から挿入し弾性弁部片１３を貫通させて
通孔１２、継手管部７を経てカニューレ１に挿通させ、
穿刺刃２２がカニューレ１の先端から突出し針基２３の
傾斜面２４が弁押え片１４の傾斜孔部１５に嵌合した状
態とする。このようにカニューレ体Ａに内針体Ｂを嵌込
んだものを目的部位である例えば血管に穿刺し、次にカ
ニューレＡを残置して内針体Ｂを抜去する。内針２１に
よって突き破られた弾性弁部片１３の底壁１３ａは自身
の弾性力で貫通孔を閉鎖し、弁室４の前方部分と後方の
大気部分とを遮断する。血管内の血液は自身の圧力でカ
ニューレ１を通り基体３に流入するが、このとき、弁室
４からカニューレ１に亘って封入されている空気は通気
フィルタ５１から排気通路５２を通って弁押え片１４の
中心孔から大気へ排出され、従って弁室４に血液が充満
して目的部位である血管に穿刺されていることを確認で
きる。 【００２０】次に、導管４２を基体３に基端面から挿入
し弾性弁部片１３を突き破り貫通させて通孔１２、継手
管部７を経て取付部２の先端部分に達するまで前進させ
る。このとき、第二連結管３６の先端が弁押え片１４に
差込まれるようになり、アダプタ４４を回転しながら前
進させると環状凹条４６が環状突起５と緩く係合するよ
うになり、更に回転しながら前進させると保持部４７が
係止段部３９と係合するとともに傾斜面４１が傾斜孔部
１５に圧接した状態で基体３に第二連結管３６がアダプ
タ４４により固定される。このとき導管４２の先端はカ
ニューレ１に内接し図２に示す状態でカニューレ体Ａと
連結体Ｃとが結合される。 【００２１】そして、カニューレ１、導管４２、第一連
結管３３は内径が互いに等しく作られており、導管４２
は基端部がゆるやかに且つ少し拡げられて第一連結管３
３の先端小径部３５ａに嵌装するとともに先端が基体３
の継手管部７を通ってカニューレ１に内接しているの
で、著しく大径に拡がった部分が存在せず全体としてほ
ぼ均一断面の通路が形成されて血液などを停滞させるこ
となく円滑に輸送するとことができ、殊に輸血に凝固血
液が混入するという心配が解消される。 【００２２】また、第二連結管３６は係止段部３９がア
ダプタ４４の保持部４７に係合するとともに傾斜部４０
の先端部分が基体３の傾斜孔部１５に嵌入圧接し、且つ
アダプタ４４はナット部４５の螺旋凹条４６を形成する
突条が基体３の係合突起５に接触することによって連結
体Ｃはカニューレ体Ａに円周および軸線のいずれの方向
へも不動とされ、従って互いに緩むことなく強固に結合
された状態を維持することとなって安全に使用すること
ができる。 【００２３】次に、図３はカニューレ体Ａの異なる実施
例を示すものであって、通気フィルタ５１は弁押え片１
４の放射方向溝通路５２ｂを有する先端面に溶着により
固定されており、弾性弁部片１３の底壁１３ａには二つ
の弁部片１１，１３で囲まれた空間を通気フィルタ５１
に連通する通孔５３が設けられている。従って、二つの
弁部片１１，１３の周壁１１ｂ，１３ｂは直接突き合わ
せられているとともに弁室４の壁面に溝通路５２ａが設
けられておらず、弁押え片１４の溝通路５２ｂが排気通
路５２を形成している。その他の構成は図１のＡに示し
た実施例と同じであるので説明を省略し、同一個所に同
一の符号を付するにとどめた。 【００２４】この実施例のカニューレ体Ａによっても、
目的部位に穿刺したカニューレ１から内針２１を引抜い
たとき空気が通孔５３から通気フィルタ５１、排気通路
５２を通って弁押え片１４の中心孔から大気へ排出さ
れ、弁室４に血液などを充満させることができる。 【００２５】尚、弾性補助弁部片１１は通孔１２を少し
押し拡げて導管４２を挿通させることにより、弾性弁部
片１３と協働して血液などが導管４２の外側周面を伝わ
って漏れるのを防止するものであって、これを具えてい
なくても本発明の目的を達成することができる。また、
アダプタ４４と基体３とはアダプタ４４に１８０度の位
相で二条の螺旋凹条を設け基体３に同じく１８０度の位
相で二個の係合突起を設け、中心軸線に直角な面上の二
個所で互いにねじ結合させるようにしてもよい。 【００２６】尚また、本実施例ではカニューレ１、導管
４２の基端部を拡げて基体３、第一連結管３３の継手管
部７、３５の外側周面に嵌装したが、拡げることなく内
側周面に密着させて嵌込んでもよく、このようにすると
通路断面を更に均一にできるとともに押えのキャップ
８、第二連結管３６が不要となり部品点数を少なくする
ことができる。 【００２７】以上の説明から明らかなように、体内の目
的部位に留置されるカニューレ及びその基端部に固着さ
れて筒状であって前後を遮断する弾性弁部片を有する基
体からなるカニューレ体と、前記カニューレに挿通され
て穿刺を行う内針及びその基端部に設けられて前記基体
と係合する針基からなる内針体と、機械類に接続される
管体及びその先端部に固着されて前記基体と結合する結
合体からなる連結体とを備え、前記結合体は前記管体の
先端部に固着された連結管及び前記連結管に基端部を固
着して前方へ延びる導管と、前記導管に回転自由且つ軸
線方向に嵌装保持された内向き螺旋凹条付きアダプタと
からなり、前記基体は基板部外側周面に係合突起を有し
ており、前記螺旋凹条に前記係合突起を係合して前記ア
ダプタにより前記連結管と基体とを結合したとき前記導
管が前記弾性弁部片を貫通して前記カニューレに差し込
まれ、前記管体から前記連結管、導管を経て前記カニュ
ーレに至る略均一断面の通路が形成されると共に、前記
基体に前記弾性弁部片と重ねたリング状の通気フィルタ
と、該通気フィルタを通過した空気を大気中に排出する
排気通路とが設けられた留置針において、前記排気通路
は、前記基体の弁室内側面に沿って軸線方向へ延びる溝
通路と、同基体の基端に嵌め込み固定されるリング状の
弁押え片の先端面に延びる溝通路とからなり、同弁室内
には、有底筒形であって底壁に通孔を有する弾性補助弁
部片の周壁と、同じ有底筒形の弾性弁部片の周壁とを互
いに突き合わせた状態で、前記通気フィルタを二つの弁
部片の突き合わせ周壁の間に挟み込むと共に、これら弁
部材は、前記弁押え片によって弁室内に少し圧縮された
状態で装入されてカニューレ体の内部を前記弾性弁部片
の底壁で遮断してなることによって、前記カニューレ体
に内針体を嵌め込んだものを目的部位である血管等に穿
刺し、次いでカニューレを残置して内針体を抜去すれ
ば、前記弾性弁部片の底壁が前方の弁室部分と後方の大
気部分とを遮断するため、血管内の血液は自身の圧力で
カニューレを通り基体内へ流入することになるが、この
とき、弁室からカニューレに亘って封入されている空気
は、前記通気フィルターから弁室の内側面に沿って軸線
方向へ延びる溝通路と、前記弁押え片の先端面に延びる
溝通路とを経て同弁押え片の中心孔から大気へ排出され
て弁室内に血液等を充満させるため、目的部位である血
管に正しく穿刺されていることが確認でき、従来の如き
目的部位と機械類とを連通する（血液などの）通路が確
保されたか否かの確認が困難であるといった従来の課題
を解消するものである。

【図面の簡単な説明】 【図１】カニューレ体および連結体は縦断面図、内針体
は一部切截した正面図で表わされている本発明の実施例
を示す分解図。 【図２】カニューレ体に連結体を結合した縦断面図。 【図３】カニューレ体の異なる実施例を示す縦断面図。 【符号の説明】 Ａ カニューレ体， Ｂ 内針体， Ｃ 連結体， １
カニューレ， ３基体， ４ 弁室， ５ 係合突
起， １３ 弾性弁部片， ２１ 内針， ２３ 針
基， ３１ 管体， ３２ 結合体， ３３ 第一連結
管， ３６ 第二連結管， ４２ 導管， ４４ アダ
プタ， ４６ 螺旋凹条， ５１ 通気フィルタ， ５
２ 排気通路，

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61M 5/158 A61M 25/00

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】体内の目的部位に留置されるカニューレ及
   びその基端部に固着されて筒状であって前後を遮断する
   弾性弁部片を有する基体からなるカニューレ体と、前記
   カニューレに挿通されて穿刺を行う内針及びその基端部
   に設けられて前記基体と係合する針基からなる内針体
   と、機械類に接続される管体及びその先端部に固着され
   て前記基体と結合する結合体からなる連結体とを備え、
   前記結合体は前記管体の先端部に固着された連結管及び
   前記連結管に基端部を固着して前方へ延びる導管と、前
   記導管に回転自由且つ軸線方向に嵌装保持された内向き
   螺旋凹条付きアダプタとからなり、前記基体は基板部外
   側周面に係合突起を有しており、前記螺旋凹条に前記係
   合突起を係合して前記アダプタにより前記連結管と基体
   とを結合したとき前記導管が前記弾性弁部片を貫通して
   前記カニューレに差し込まれ、前記管体から前記連結
   管、導管を経て前記カニューレに至る略均一断面の通路
   が形成されると共に、前記基体に前記弾性弁部片と重ね
   たリング状の通気フィルタと、該通気フィルタを通過し
   た空気を大気中に排出する排気通路とが設けられた留置
   針において、 前記排気通路は、前記基体の弁室内側面に沿って軸線方
   向へ延びる溝通路と、同基体の基端に嵌め込み固定され
   るリング状の弁押え片の先端面に延びる溝通路とからな
   り、同弁室内には、有底筒形であって底壁に通孔を有す
   る弾性補助弁部片の周壁と、同じ有底筒形の弾性弁部片
   の周壁とを互いに突き合わせた状態で、前記通気フィル
   タを二つの弁部片の突き合わせ周壁の間に挟み込むと共
   に、これら弁部材は、前記弁押え片によって弁室内に少
   し圧縮された状態で装入されて、カニューレ体の内部を
   前記弾性弁部片の底壁で遮断してなることを特徴とする
   留置針。