JP3453608B2 - ハイブリッド光電子集積用実装基板の作製方法 - Google Patents
ハイブリッド光電子集積用実装基板の作製方法Info
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理に用いられるハイブリッド光電子集積回路のプラット
フォームとなるハイブリッド光電子集積用実装基板の作
製方法に適用して有効な技術に関するものである。
い、レーザダイオードやフォトダイオードなどの異種半
導体光素子(光素子)を光回路(PLC、以下「光導波
路」という)が形成された基板(イブリッド光電子集積
用実装基板)と同一基板上に集積化するハイブリッド光
ハ電子集積回路の実現が期待されている。特に、基板材
料としてシリコンを、光導波路材料としてガラスを用い
たハイブリッド光電子集積用実装基板は、シリコンの持
つ高加工性を利用した光学ベンチ機能と、ガラスの優れ
た導波特性を合わせ持つものとして非常に有望である。
図8に、このようなハイブリッド光電子集積用実装基板
の従来例を示すが、ハイブリッド光電子集積用実装基板
H′は、光回路12が形成された基板11上に光素子P
を搭載する光素子搭載部13を形成することで構成され
る。そして、この光素子搭載部13の上に光素子Pを搭
載・集積化することにより、例えば加入者用WDM光送
受信モジュールなどのハイブリッド光電子集積回路が実
現されている(参考文献:井上他、NTT R&D、V
ol.5、1997年、「PLCハイブリッド集積型W
DM光送受信モジュール」)。なお、図8(a)は、ハ
イブリッド光電子集積用実装基板H′の斜視図を示し、
同図(b)は同図(a)のW−W線における側断面図を
示す。また、図9は、従来のハイブリッド光電子集積用
実装基板H′の作製工程を示す側断面図である(図8
(a)のW−W線図における側断面図)。
H′は、図8(b)などに示すように、光素子Pとの低
損失な光結合を図るために下部クラッド層12aとコア
12bとの間に光軸を調整するための高さ調整層12d
(第2の下部クラッド層)を必要としていた。また、こ
の作製プロセスは以下に説明するものになった。
載部13を形成しようとする場所に、側面視して凸形状
の頂上が平坦な凸部11cを形成する(図9(a)(b)参
照)。なお、基板11の材料としては、シリコン単結晶
の円柱状インゴットから所定のプロセスにより切出され
た円盤状のシリコンウェーハが通常用いられる。 (2) 次に、この凸部11cを埋め込むように石英ガラ
スよりなる下部クラッド層12aを堆積する。この段階
では、下部クラッド層12a上に、凸部11cに起因す
る石英ガラスよりなる突起が形成されている(図9(c)
参照)。 (3) 次に、光素子Pを搭載する際の高さ方向基準面1
1zを形成する(平坦化研磨工程、図9(d)参照)。こ
の工程は、堆積した下部クラッド層12aを研削して、
下部クラッド層12aと凸部11cの高さを揃えて平坦
化する研削工程と、この研削工程により発生したダメー
ジを除去し凸部11cの頂上及び下部クラッド層12a
の表面を鏡面に仕上げる研磨工程とからなる。なお、研
磨工程の後に、必要に応じて凸部11cの頂上に光素子
Pを搭載する際の位置決め用マーカなどが設けられる。 (4) 続いて、搭載する光素子Pと基板11上の光導波
路12の光軸位置を一致させるための高さ調整層12d
(第2の下部クラッド層)を堆積するとともに、この高
さ調整層12dを所定の高さに調整する(図9(e)参
照)。 (5) 次に、コア層12b′の堆積とパターニングなど
により光を導波するコア12bを形成する(図9(f)参
照)。 (6) そして、この上にコア12bに光を閉じ込めるた
めの上部クラッド層12cを堆積する(図9(g)参
照)。 (7) 最後に、上部クラッド12c上に図示しない所定
のマスクを形成した後、基板11方向に向けて凸部11
cの頂上部が露出するまで垂直にエッチングを行い、光
素子Pを搭載する光素子搭載部13を形成する(図9
(h)参照)。この光素子搭載部13には電極E及び半田
層Sが形成され、ハイブリッド光電子集積用実装基板
H′が完成する。そして、光素子搭載部13に光素子P
が搭載されハイブリッド光電子集積回路となる(図9
(i)参照)。
ブリッド光電子集積用実装基板H′においては、以下の
問題点が上げられる。まず、第1に、光導波路12のコ
ア12bと光素子Pの活性層Paとの光軸調整のため
に、高さ調整層12d(第2の下部クラッド層)を別に
設けなければならず、ハイブリッド光電子集積用実装基
板H′の構成を複雑にしている。このことは、製造工程
をも複雑にすることになり、通常の受動型の光導波路で
の3回の膜形成(下部クラッド層12a、コア層12
b′、上部クラッド層12c)に、光軸高さ調整用の高
さ調整層12dを加えた、合計4回の膜形成を行う必要
がある。殊に膜の作製に優れ一般的に使用される火炎堆
積法を用いる場合は、4回の膜形成の間で屈折率と透明
化温度の調整も必要となって工程管理が煩雑になる。更
に、平坦化研磨工程後に凸部11cの熱酸化が必要にな
り、作製に時間を要する。一方、ハイブリッド光電子集
積回路は、今後光通信の各家庭への導入を控えて高機能
化及び低コスト化をいかに図るかが重要である。したが
って、そのプラットホームとなるハイブリッド光電子集
積用実装基板の構成が複雑で作製に手間と時間を要する
のでは、ハイブリッド光電子集積回路の高機能化及び低
コスト化は容易ではない。
実装基板H′は、平坦化研磨工程により凸部11cの頂
上部を露出させて研磨した後に、所定厚の高さ調整層1
2d(第2の下部クラッド層)を形成して、光素子Pと
光導波路12の光軸調整を行う構成となっている。した
がって、光素子Pを搭載する凸部11cが複数ある場合
でもその高さは全部同じになってしまうので、光軸高さ
(厚さ)の異なる光素子Pを混載することができない。
の頂上部が削られてしまうため、予め基板11上に精度
を必要とする構造物、例えば光素子Pを搭載する際の位
置決め用マーカなどを形成しておくことができず、別の
工程により前記位置決め用マーカなどを設けなければな
らない。
製されるが、この半導体ウェーハが複数枚ある場合は、
通常それぞれ板厚が異なる。したがって、複数枚の半導
体ウェーハより基板11を作製する場合には、前記基板
11を用いてなるハイブリッド光電子集積回路の高さも
それぞれ異なることになり、これを他のハイブリッド光
電子集積回路などと接続する場合には光軸がずれてしま
うことがある、などの問題もある。
イブリッド光電子集積回路のプラットホームとして使用
され、作製し易くかつ新しい機能性を付加することが可
能な、ハイブリッド光電子集積用実装基板の作製方法を
提供することにある。
項1に係る発明のハイブリッド光電子集積用実装基板の
作製方法は、 片面の一部に頂上が平坦な凸部1cが
形成された基板1と、 前記基板1の凸部1cが形成
された面と同一面の所定領域に形成され、光を導波する
コア2b並びに前記コア2bに光を閉じ込めるための下
部クラッド層2a及び上部クラッド層2cと、更に、前
記基板1上に搭載する光素子Pを接続するための内部端
面2g-iと前記基板1外の外部素子若しくは光ファイバ
を接続するための外部端面2g-eとからなる光導波路2
と、 前記基板1の前記凸部1cを含む領域よりなる
前記光素子Pを搭載するための光素子搭載部3と、から
構成されるハイブリッド光電子集積用実装基板を作製す
る方法において、(a) 前記基板1上の所定箇所に前記
頂上が平坦な凸部1cを形成する工程、(b) 前記凸部
1cが形成された基板1上に単一層よりなる下部クラッ
ド層2aを堆積する工程、(c) 前記凸部1cの上に堆
積された前記下部クラッド層2aを前記凸部1cの頂上
が露出しないよう所定の厚みを残して研削及び研磨し
て、前記下部クラッド層2aの表面を平坦化する工程、
(d) 前記下部クラッド層2a上に前記コア2bとなる
コア層を堆積する工程、(e) 前記コア層上にマスクを
形成した後、前記基板1方向に向けて垂直にエッチング
を行ない、所定形状のコア2bを形成する工程、(f)
前記コア2b及び前記下部クラッド層2a上に前記上部
クラッド層2cを堆積して、前記コア2bを包埋し前記
光導波路2を形成する工程、(g) 前記上部クラッド層
2c上にマスクを形成した後、前記基板1方向に向けて
垂直に前記凸部1cの頂上に至るまでエッチングを行な
い、前記光素子搭載 部3を形成する工程、をこの順序で
含むこと、を特徴とする。
基板の作製方法によれば、ハイブリッド光電子集積用実
装基板の作製が容易になる。すなわち、時間のかかる膜
形成工程を簡素化することができる。また、膜形成工程
が火炎堆積法を用いるものであれば各膜の屈折率と透明
化温度の調整も簡略化することが可能になる。さらに、
研削などによりダメージを受けた凸部の頂上の熱酸化が
不要になる。 更に、形成された光導波路2のコア2bと
搭載される光素子Pの活性層Paとの光軸高さ調整を確
実に行うことができる。なお、搭載される光素子は、レ
ーザを発振するレーザダイオード(LD)であったり、
光を検出して電気信号に変換するフォトダイオード(P
D)などであったりする(以下同じ)。また、光素子P
の活性層Paは、光素子Pの外部に光を発振する部分及
び光素子Pに外部から光を導き入れる部分を指し、光素
子のコアを含むものとする(以下同じ)。
光電子集積用実装基板の作製方法は、請求項1に係る発
明の前記工程(a) における前記凸部1cの形成時に、マ
スク合わせ用マーカ若しくは前記光素子Pを搭載する際
の位置決め用マーカ1dを前記凸部1cの頂上に設ける
ことを特徴とする(図2参照)。この作製方法によれ
ば、マスク合わせ用マーカなどを独立した工程を設けて
形成することなく、凸部を形成する工程において凸部の
形成と同時にマスク合わせ用マーカなどを形成すること
ができる。即ち、本発明においては一旦形成された凸部
の頂上は、その後に研削などの加工が行われないので、
凸部の形成時に併せてマーカを形成しても、その後の工
程でマーカが消されてしまうことがない。
光電子集積用実装基板の作製方法は、請求項1に係る発
明の前記工程(c) において、前記研削の全部若しく
は一部 に、電解インプロセスドレッシング研削を用いる
ことを特徴とする。 この作製方法によれば、下部クラッ
ド層2aの表面へのスクラッチ等のダメージ深さが従来
用いられているビトリファイド研削に比べて1/4に抑
えることが可能となり、従って、形状精度維持の難しい
研磨工程での加工量を大幅に抑えることが可能になる。
光電子集積用実装基板の作製方法は、請求項1に係る発
明の前記工程(a) における前記凸部1c形成後に、前記
形成した凸部1cとは異なる位置に前記凸部1cよりも
高さの低い頂上が平坦な凸部1c′を形成することを特
徴とする。この作製方法によれば、確実に高さの異なる
凸部を形成することができる。
光電子集積用実装基板の作製方法は、請求項1に係る発
明の前記工程(a) において、前記凸部1cに加えて光フ
ァイバ集積用の集積溝1gを形成するための集積溝用凸
部1eを、前記基板1の光導波路2の外部端面2g-eと
なる部位よりも外側に延出した延出部1tに形成し、次
に、(a') 前記光導波路2の外部端面2g-e近傍にお
ける前記コア2bの光軸に沿った前記集積溝1gを、前
記延出部1tの集積溝用凸部1eに形成する工程を設
け、更に、前記請求項1に係る発明の工程gの後に、(h)
前記集積溝1gを露出させる工程、及び、(i) 前記光
導波路2の外部端面2g-eを形成する工程を設けること
を特徴とする。この作製方法によれば、光ファイバ集積
用の集積溝の形成が容易になる。
光電子集積用実装基板の作製方法は、前記基板1がシリ
コンウェーハより作製されるものであり、かつ、前記光
導波路2がガラス材料よりなるガラス光導波路若しくは
有機材料よりなるポリマ光導波 路であることを特徴とす
る。シリコンウェーハは加工性に優れ、ガラス材料及び
有機材料は加工性に優れる。また、作製されたハイブリ
ッド光電子集積用実装基板は、形状の安定性、耐久性、
光の導波性に優れたものになる。
れたハイブリッド光電子集積用実装基板の実施の形態
(以下「実施形態」という)を、図面を参照して詳細に
説明する。なお、本発明の実施形態は大きく分けて3つ
の形態に分かれる。以下、各実施形態を順次説明する。
ド光電子集積用実装基板の第1の実施形態によるハイブ
リッド光電子集積用実装基板Hを説明する。
構造〕 第1の実施形態によるハイブリッド光電子集積用実装基
板Hは、図1(a)に示すように、外観上は従来のハイ
ブリッド光電子集積用実装基板H′(図8(a)参照)と
ほぼ同じである。即ち、光導波路2を形成した基板1と
同一の基板1上に、光素子Pを搭載するための光素子搭
載部3を形成したものである。なお、図1は第1の実施
形態によるハイブリッド光電子集積用実装基板を示す図
であり、(a)図は斜視図を示し、(b)図は(a)図
のX−X線における側断面図を示す。また、図2は第1
の実施形態によるハイブリッド光電子集積用実装基板の
要部を示す側断面図である。
実装基板H′と大きく異なるところは、従来必要として
いた高さ調整層12dを不要とし、コア2bと光素子P
の活性層Paとの光軸の高さ調整を、下部クラッド層2
aの膜厚を高度に調整することで達成している点である
(図1(b)、図2など参照)。なお、従来の高さ調整層
12dを不要にすることにより、作製が容易なハイブリ
ッド光電子集積用実装基板Hとなり、後述するように作
製プロセスの簡略化及び作製時間の短縮化を達成するこ
とが可能になる。また、従来の高さ調整層12dを形成
するための基準面11zの形成も不要になる。よって、
構造が簡素になることにより、コア2bと搭載される光
素子Pの活性層Paとの光学的接続を高精度で行うこと
も可能になる。
ド光電子集積用実装基板Hは、図3に示すように、(1)
凸部1cを基板表面1aに形成した基板1と、(2) こ
の基板表面1a上の、次に述べる光素子搭載部3とは異
なる領域に形成され、光素子Pの活性層Paに接続され
るコア2b並びにコア2bに光を閉じ込めるための上部
クラッド層2c及び単一層よりなる下部クラッド層2a
から形成される光導波路2と、そして、(3) 前記基板
表面1a上の前記凸部1cを含む領域に形成され、光素
子Pを搭載するための光素子搭載部3と、により構成さ
れる。
る基板表面1aの一部には、頂上が平坦な凸部1cが形
成されている(図1(b)など参照)。前記凸部1cは光
素子Pとの良好な光学的接続を行なうため、頂上に凹凸
などがなく平坦であることが好ましい。凸部1cの高さ
は、例えば十〜数十μm程度である。なお、凸部1cの
形成前の基板1の厚さは、例えば約1000μm(1m
m)である。前記凸部1cは複数形成しても良い。図1
(a)に示すように、複数の光素子P・Pを搭載するこ
とが可能になるからである。
接続を行なうため、凹凸や歪みがなく所定の板厚分布を
有することが必要である。この板厚分布(凸部1c形成
前)は、0.5μm以下であることが好ましい。板厚分
布0.5μm以下であれば、凸部1cの頂上を基準とし
た光導波路2のコア2bの高さの精度を良好に保持する
ことが容易になり、搭載する光素子Pとの光学的接続が
確実になる。なお、前 記板厚分布は、基板1の基板表面
1aと基板裏面1bの厚さ(板厚)を数箇所測定し、そ
の最高値と最低値の差をもって表したものである。この
板厚分布を調整する方法については後述する。
されるが、この半導体ウェーハはインゴットよりカッテ
ィングされる際に板厚のバラツキが生じる。この板厚の
ばらつきが大きい場合は、基板1の板厚のばらつきも大
きくなる。したがって、ハイブリッド光電子集積用実装
基板Hの光導波路2のコア2bの基板裏面1bを基準と
した高さも大きくばらつくことになる。したがって、こ
のハイブリッド光電子集積用実装基板Hよりなるハイブ
リッド光電子集積回路と他の光回路(PLC)や光ファ
イバなどを接続する場合に、両者のコアの高さにずれが
生じ、低損失な光結合を行うことが困難になる。そこ
で、前記基板1の板厚分布のみならず、異なる基板1・
1・・同士の板厚の精度をも所定のものにしておくこと
が好ましい。基板1の板厚が、予め定めた板厚に対して
0.25μm以内であれば、外部の光回路などとの低損
失の光接続を行うことができる。なお、前記板厚分布を
調整する方法についても後述する。
素子Pを搭載する際の位置決め用マーカ1dが設けられ
る(図2参照)。このマーカ1dは、凸部1cの平坦な
頂上に設けられた例えばV溝のようなものであり、光素
子Pを搭載する際の位置決めの目印になる。
は、従来のハイブリッド光電子集積用実装基板H′の基
板11に用いられているものと同様の材料でよいが、基
板1がシリコン(シリコンウェーハ)よりなるものであ
れば、ハイブリッド光電子集積用実装基板Hは優れた形
状の安定性、耐久性を有することになる。
記基盤1の基板表面1a上に形成され、下部クラッド層
2a、コア2b及び上部クラッド層2cよりなる。前記
コア2bは光を導波する役割を果し、前記下部クラッド
層2a及び上部クラッド層2cは、コア2bに光を閉じ
込める役割を果す。ちなみに、図1(a)に示す光導波
路2は、分波器(合波器)の役割を果すものであるが、
これに限定されることはなく、様々な機能を持った光導
波路2を選択することができる。また、前記光導波路2
は、内部端面2g-iと、外部端面2g-eとを備える。内
部端面2g-iは、このハイブリッド光電子集積用実装基
板Hに搭載される光素子Pに接続され、外部端面2g-e
は、図示しない他の光回路(PLC)などの外部の光モ
ジュールや光ファイバと光結合される。光導波路2の両
方の端面(2g-e、2g-i)は低損失な光結合を行なう
ため、垂直な端面に仕上げるのが好ましい。
る(図1(b) など参照)。これによりハイブリッド光電
子集積用実装基板Hの構成を簡略化することができ、品
質の安定化を図ることができる。更に、後述するように
作製が容易になり、低コストのハイブリッド光電子集積
回路を提供するためのプラットホームとなり得る。
板1の凸部1cの頂上を基準として所定の膜厚Dを有す
る(図2参照)。この所定の膜厚Dは、『A+B=C/
2+D』なる関係を満たすことが必要である。光素子P
との低損失な光結合を行なうためである(図2参照)。
ここで、Aは光素子Pの搭載面から前記光素子Pの活性
層Paの中心までの光軸高さを示し、Bは基板1上の凸
部1cの頂上から光素子Pを固定し電気導通する半田層
Sの上面までの半田層高さ(電極Eの高さを含む)を示
し,Cは光導波路2のコア2bの膜厚を示す。
の膜厚に対して±0.25μm以内の精度とすれば、搭
載する光素子Pとの低損失な光結合を行うことが可能に
なる。
なるガラス光導波路2や有機材料よりなるポリマ光導波
路2が、低損失な光の導波を行えること及び耐久性の面
から適している。このうち、ガラス材料としては石英ガ
ラスや多成分ガラスが、有機材料としてはフッ素化ポリ
イミドが、より低損失な光の導波を行えることなどから
優れている。
部3は、前記基板1の凸部1cの頂上部分を含む領域に
形成されるが、光素子Pが搭載される部分は凸部1cの
頂上が剥き出しになっている。これは光導波路2と光素
子Pの低損失な光結合を行うためである。
素子Pを固定するとともに電気的導通を図るために半田
層Sが設けられる(図1(b)など参照)。
を反転して光素子Pの上面(表面)を下にして光素子搭
載部3(凸部1c)に搭載するのが好ましい。即ち、光
素子Pの上面を搭載面とするのが好ましい。それは、光
素子Pは、その製造プロセスに由来する特性として、上
面から活性層Paの中心までの距離(光軸高さA)のバ
ラツキの方が、下面から活性層Paの中心までの距離の
バラツキよりも小さいからである。したがって、光素子
Pの上下を反転させて光素子搭載部3に搭載する方が、
低損失な光結合を実現できるので好ましい。
作製方法〕 次に、第1の実施形態によるハイブリッド光電子集積用
実装基板Hの作製方法を、図3を参酌しながら説明す
る。図3は本発明に係る第1の実施形態によるハイブリ
ッド光電子集積用実装基板の作製方法を示す側断面図で
あるが、この側断面面は、図1(a)におけるX−X線
での断面を示す。
ら切出され、所定の処理が施された薄い円盤状の半導体
ウェーハのどちらか一方の面、即ち、基板1の基板裏面
1bとなる側の面を高精度研削し、半導体ウェーハの板
厚分布が0.5μm以下になるようにする。このように
すれば、基板1の板厚分布も0.5μm以下になり基板
表面1a上に形成される光回路2と搭載される光素子P
との低損失な光結合を図ることができる。半導体ウェー
ハの研削は、基板裏面1bとなる面を研削するのが好ま
しい。前記凸部1cを形成する基板表面1aに研削によ
る損傷を与えないためである。なお、前記基板1の板厚
分布は、1μm程度までは許容される。当初から半導体
ウェーハの板厚分布が許容範囲内のものであれば、この
工程を省略することもできる。
ることに加えて、基板1の板厚が所定の板厚に対して±
0.25μm以内の精度になるように仕上げるのが更に
好ましい。これにより基板1の基板裏面1bからコア2
bまでの高さを一定にすることが可能になり、外部の光
回路などとの光学的接続を行なう場合でも、低損失な光
結合を行うことができる。また、後述する下部クラッド
層2aの研削時の膜厚の測定を省略したり簡略化したり
することができる。前記基板1の板厚の仕上げは、高精
度研削により半導体ウェーハの板厚を事前に所定の板厚
に対して±0.25μm以内の精度に調整しておくこと
で達成される。半導体ウェーハは、前記と同じ理由によ
り、前記基板裏面1bとなる面を研削するのが好まし
い。
ウェーハを用いるのが、作製時における加工性の面と、
でき上がった製品の形状の安定性や耐久性などの面から
優れている。
Pを搭載するための凸部1cとなる、側面視して頂上が
平坦な凸形状の突起部を形成する(図3(b)参照)。こ
の突起部(即ち凸部1c)の形成は、基板表面1a上に
所定形状のマスクを施し、このマスクに基づいてエッチ
ングを行なうことにより形成することができる。例え
ば、基板1がシリコンウェーハよりなるシリコン基板1
の場合、水酸化カリウム(KOH)を用いたウェットエ
ッチングなどが用いられる。この際に、後の工程で形成
するマスクの位置合わせ用のマーカ1dや光素子Pを搭
載する際の位置決め用のマーカ1dの形成を、凸部1c
の形成と同時に行っても良い。マーカ1dが形成される
凸部1cの頂上は、後の工程でエッチングや研削などが
施されることがないからである。このように凸部1cの
形成の際にマーカ1dを併せて形成することで、独立し
てマーカ1dを形成する工程を設ける必要がなくなる。
に、下部クラッド層2aを堆積する(図3(c)参照)。
その堆積する厚さは、前記した膜厚Dに、次の工程でこ
の下部クラッド層2aが研削及び研磨される「加工し
ろ」をプラスして決定する。堆積する方法は、下部クラ
ッド層2aを構成する材料がガラス材料であれば火炎加
水堆積法や電子ビーム蒸着法などが採用され、有機材料
であればスピンコート法などが採用される。この堆積方
法は、コア層2b′及び上部クラッド層2cを堆積する
際にも採用される。
2aは、基板表面1aの凸部1cに起因する突起を有し
ているので、まず、この突起を研削して平坦化する。平
坦化した後の下部クラッド層2aの膜厚は、次の研磨工
程を考慮して目的とする膜厚よりも数μm程度厚いもの
とする。研削の際には、光干渉法などにより前記凸部1
cの頂上を基準とした下部クラッド層2aの膜厚Dを測
定しながら研削するのが良い。削りすぎを防止するため
である。但し、基板1の板厚を所定の板厚に対して±
0.25μm以内の精度(ばらつき)に仕上げておけ
ば、下部クラッド層2aの研削時の膜厚の測定を省略し
たり簡略化したりすることができ、全体としてハイブリ
ッド光電子集積用実装基板Hの作製時間を短縮化するこ
とが可能になる。また、研削工程でダメージの少ない研
削を行なうことができれば、形状精度維持の難しい研磨
工程での加工量を減らすことができ、下部クラッド層2
aの膜厚精度の悪化を防ぐことが可能になる。なお、前
記下部クラッド層2aの膜厚は、前記した通り凸部1c
の頂上を基準とした下部クラッド層2aの厚さを意味す
る。
盤を用いれば、膜厚の精度が所定の値に対して±0.2
5μm程度の精度に高精度研削を行なうことができる。
また、電解インプロセスドレッシング研削を用いれば、
研削対象物に与えるダメージが極めて少なく、かつ、あ
る程度の加工速度を実現することができる。加えて、電
解インプロセスドレッシング研削によれば、従来のビト
リファイド研削に比べて、加工面に残るスクラッチを大
幅に低減することができ、これにより研削後の研磨量も
大幅に低減することができる。例えば、下部クラッド層
2aがガラス材料よりなる場合、研削時に加工面に残る
スクラッチ深さをビトリファイド研削の1/4に押さえ
ることが可能となる。したがって、研削後の研磨量も、
ビトリファイド研削により研削した場合の1/4の1〜
2μmに押さえることが可能になる。
磨が行なわれる。図3(d)は、下部クラッド層2aの
研削及び研磨が終わった後の状態を示す図である。この
段階で下部クラッド層2aの膜厚が所定の膜厚D(図2
参照)になる。また、この研磨後の下部クラッド層2a
の表面が光素子Pとの光軸高さを調整する基準面2zに
なる。
b′を堆積する(図3(e) 参照)。コア層2b′は下部
クラッド層2aと同じ材質が良い。良好なコア層2b′
を形成するためである。但し、コア層2b′は、導波す
る光を確実に閉じ込めるため、添加物などにより下部ク
ラッド層2a(及び上部クラッド層2c)よりも高い屈
折率を有している。
いてパターニング及びエッチングを行ない(リッジ加
工)、不要なコア層2b′を除去し、光を導波する所定
形状のコア2bを形成する。この工程においては、コア
2bの下部に位置する下部クラッド層2aはエッチング
されることがないので、コア2bは凸部1cの頂上から
所定の高さを保持する。エッチングは、例えば反応性イ
オンエッチング(RIE)などのドライエッチングによ
り行なわれる。
ア2b上に、上部クラッド層2cを堆積し、コア2bを
包埋する(図3(f) 参照)。上部クラッド層2cは、下
部クラッド層2aと同じ材料を用いて形成するのが品質
の面から優れている。この工程によりコア2bがクラッ
ド層(下部クラッド層2a及び上部クラッド層2c)の
中に埋め込まれる。
ーニング及びエッチングを行ない、光素子搭載部3を形
成する(図3(g) 参照)。光導波路2となる部分は、エ
ッチングを行なわないでそのまま残す。光素子搭載部3
は凸部1c上の所定部分を、凸部1cの頂上が露出する
まで垂直にエッチングが行なわれる。この際に使われる
エッチングは、前記の反応性イオンエッチングRIEな
どが用いられる。このエッチングにより、光素子搭載部
3が形成されるとともに光導波路2の内部端面2g-iが
形成される。
凸部1c上に電極Eを形成するとともに半田層Sを設
け、ハイブリッド光電子集積用実装基板Hが完成する。
また、光素子搭載部3の所定の位置に光素子Pが搭載さ
れ、ハイブリッド光電子集積回路となる(図3(h)など
参照)。
りなるガラス光導波路2及び有機材料よりなるポリマ光
導波路2が優れている。それは光導波路2の作製・加工
が容易であり、加えて作製された光導波路2の光の導波
特性や耐久性の面で優れるからである。ガラス材料とし
ては石英ガラスや多成分ガラスが、有機材料としてはフ
ッ素化ポリイミドなどのポリイミドが挙げられる。
で作製し易いハイブリッド光電子集積用実装基板Hの作
業方法を提供することができる。更に、これを確実・迅
速・高精度に作製することができる。
態によるハイブリッド光電子集積用実装基板Hの説明を
行う。第1の実施形態と同一の部材などについては、同
一の符号を付してその説明を省略し若しくは簡略化す
る。
構造〕 第2の実施形態によるハイブリッド光電子集積用実装基
板Hと、前記説明した第1の実施形態によるハイブリッ
ド光電子集積用実装基板Hの構成はほぼ同じであり、違
いは、図4(b)に示すように、基板1に形成した凸部
1cと1c´の高さが異なる点である。これにより、光
導波路2のコア2bの形状を複雑にすることなく、異な
る光軸高さAを有する光素子PとP´を同時に搭載する
ことができる。なお、図4は第2の実施形態によるハイ
ブリッド光電子集積用実装基板を示す図であり、(a)
図は上面図を示し、(b)図は(a)図のY−Y線にお
ける側断面図を示す。
る光素子PとP′の光軸高さAの差(ΔA)により決定
される。即ち、高さの低い凸部1c′は、高さの高い凸
部1cよりもΔA分だけ高さが低くなるように形成され
ている。そして、高さの高い凸部1cに光軸高さAの低
い光素子Pが搭載され、高さの低い凸部1c′に光軸高
さAの高い光素子P′が搭載され、それぞれの光素子P
・P′と光導波路2の光軸における高さの整合が図られ
る。ここで、光軸高さAは、前記の通り、光素子Pの搭
載面から当該光素子Pの活性層Paの中心までの高さを
意味する(図2参照)。なお、形成される凸部の高さは
2種類の高さに限定されるものではなく、搭載する光素
子Pの数及び光軸高さAの違いにより適宜形成される。
作製方法〕 次に、第2の実施形態によるハイブリッド光電子集積用
実装基板Hの作製方法を、図5を参酌しながら説明す
る。この第2の実施形態による作製方法は、第1の実施
形態による作製方法とほぼ同じであので、第1の実施形
態の作製方法と異なる部分のみを説明する。ここで、図
5は、本発明に係る第2の実施形態によるハイブリッド
光電子集積用実装基板の作製方法を示す側断面図である
が、この図5の各図は、図4(a)におけるY−Y線で
の側断面を示す。
子PとP′の光軸高さAの差(ΔA)と同じ値になるよ
うに形成する(図5(b) 参照)。次に、凸部1cを形成
した際のマスクを残したまま(図示せず)、高さの低い
凸部1c′を形成する箇所に所定形状のマスクを形成し
(図示せず)、エッチングを行う。これにより、高さの
高い凸部1cと高さの低い凸部1c′が形成される(図
5(c) 参照)。なお、前記の通り、更に異なる高さの凸
部を形成してもよい。
に、下部クラッド層2aの堆積、平坦化(基準面2zの
形成)、コア2bの形成、上部クラッド層2cの堆積が
行われる。
を形成するが(図5(h) 参照)、エッチングは高さの低
い凸部1c′の頂上が露出するまで行なう。光素子Pと
P′と光導波路2との低損失な光結合を行うためであ
る。最後に、光素子搭載部3に電極E及び半田層Sを形
成し、ハイブリッド光電子集積用実装基板Hとする(図
4(b) 参照)。
形態での利益に加えて、光軸高さAの異なる光素子Pと
P′を混載することができる。更に、これを確実、迅速
かつ高精度に作製することができる。
形態によるハイブリッド光電子集積用実装基板Hの説明
を行う。第1の実施形態及び第2の実施形態と同一の部
材などについては、同一の符号を付してその説明を省略
し若しくは簡略化する。
構造〕 第3の実施形態によるハイブリッド光電子集積用実装基
板Hと、前記説明した第1の実施形態及び第2の実施形
態によるハイブリッド光電子集積用実装基板Hの構成の
違いは、図6(a)〜(c)に示すように、光ファイバ
Fの集積用の集積溝1gが形成されている点である。こ
れにより、光ファイバFとの接続・集積が確実になる。
なお、図6は、本発明に係る第3の実施形態によるハイ
ブリッド光電子集積用実装基板を示す図であり、(a)
は斜視図を示し、(b)は正面図を示し、(c)は
(a)のZ−Z線における側断面図(光ファイバ集積
後)を示す。
リッド光電子集積用実装基板Hに集積する際に、光ファ
イバFのコアFaと光導波路2の外部端面2g-eに露出
したコア2b(の端面)とを良好に合致させるための役
割を果す。したがって、集積溝1gは、光ファイバFを
容易に載置でき、かつ、光導波路2の外部端面2g-eに
露出したコア2bと光ファイバFのコアFaとを確実に
接続できる位置である外部端面2g-eの外側に形成する
のが良い。また、集積溝1gの軸線が、光導波路2の外
部端面2g-eの近傍におけるコア2bの光軸に沿うよう
に形成するのがよい。なお、本実施形態においては、前
記の条件を満たす位置に集積溝1gを形成するために、
光導波路2の外部端面2g-eの外側に基板1を延出した
延出部1tを設けた(図6(a) など参照)。
は、所定形状の光ファイバFを集積溝1gに載置(集
積)した際に、光ファイバFのコアFaと光導波路2の
外部端面2g-eに露出したコア2bとの光軸が一致する
のに充分なものであればよく、集積溝1gの断面形状な
どは特定のものに限定されることはない。なお、光軸が
一致とは、通常の使用状態において支障がない程度に光
軸が一致していることを意味し、光軸が寸分違わず完全
に一致していることまでを意味するものではない。ま
た、集積溝1gの数も1つに限定されるものではなく、
光導波路2の外部端面2g-eに露出したコア2bの数に
応じて、集積溝1gを複数設けても良い。更に、光ファ
イバFとの良好な接続を図るため、前記延出部1tの起
端部の一部を切り欠いて切欠部1hを形成しても良い
(図6(a) など参照)。
作製方法〕 次に、第3の実施形態によるハイブリッド光電子集積用
実装基板Hの作製方法を、図7を参酌しながら説明す
る。この第3の実施形態による作製方法は、第1の実施
形態による作製方法とほぼ同じであるので、第1の実施
形態の作製方法を踏まえて説明する。ここで、図7は、
本発明に係る第3の実施形態によるハイブリッド光電子
集積用実装基板の作製方法を示す側断面図であるが、こ
の図7(a)〜(g)は、図6(a)におけるZ−Z線
での側断面を示すが、このうち図7(b′)は、図7
(b)を正面から見た正面図を示すものである。
を形成する際に、前記集積溝1gを形成するための集積
溝用凸部1eを延出部1t上に併せて形成する(図7
(a) 参照)。
をエッチングすることにより集積溝1gを形成する(図
7(b),(b')参照)。具体的には、集積溝1gとなる部分
以外の基板1をマスクで覆い、例えば基板1がシリコン
基板1であれば、水酸化カリウム水溶液をもってウェッ
トエッチングを行う。これにより、断面V字状の集積溝
1gが形成される。なお、図7(b)などに示す符号1
fは、シリコン基板1をエッチングする際に付随的に形
成された傾斜面である。
実施形態及び第2の実施形態と同様に、下部クラッド層
2aの堆積(図7(c) 参照)、基準面2zの形成(図7
(d)参照)、光導波路2及び光素子搭載部3の形成を行
う(図7(e)参照)。
スクmで保護し、エッチングにより延出部1t及び集積
溝1gに堆積した光導波路材料を除去して、当該部分を
露出する(図7(f) 参照)。この際のエッチングには、
例えば光導波路材料がガラス材料であれば、フッ化水素
水などによりウェットエッチングを行う。フッ化水素水
によりウェットエッチングを行えば、シリコンよりなる
基板1がエッチングされることはない。
波路2の延出部1t側の端部を切断し、光導波路2の外
部端面2g-eを形成する(図7(g)参照)。外部端面2
g-eは、垂直な断面となるように形成するのが好まし
い。光ファイバFとの低損失な光結合を行うためであ
る。これにより、光ファイバ集積用の集積溝1gを備え
たハイブリッド光電子集積用実装基板Hが完成する。な
お、集積溝1gの数は、前記した通り、光導波路2の外
部端面2g-eに露出したコア2bの数に応じて複数個形
成しても良い。また、必要に応じて延出部1tの起端部
の一部を切り欠いた切欠部1hを形成し、光ファイバF
をより光導波路2の外部端面2g-eに近接できるように
して、両者の光学的接続を確実にしても良い。
形態及び第2の実施形態での利益に加えて、光ファイバ
Fとハイブリッド光電子集積用実装基板Hとを、確実に
接続することができる。更に、ハイブリッド光電子集積
用実装基板Hを迅速かつ高精度に作製することができ
る。
に説明する。
まず、シリコンよりなる基板1上に、水酸化カリウム
(KOH)水溶液を用いたウェットエッチングにより、
高さ30μmの凸部1cを同じ高さで2つ形成した。こ
の際、凸部1c・1cの頂上に光素子P・Pを搭載する
際の位置決め用マーカ1dを同時形成した(図3(b) 参
照)。続いて、火炎堆積法により、石英ガラスよりなる
厚さ50μmの下部クラッド層2aを堆積した(図3
(c) 参照)。次に、研削及び研磨を行い下部クラッド層
2aを平坦化し、基準面2zを形成した(図3(d) 参
照)。この際の下部クラッド層2aの膜厚は凸部1cの
頂上を基準として5μmである。研削工程には、電解イ
ンプロセスドレッシング研削を用いた。電解インプロセ
スドレッシング研削により、ビトリファイド研削の場合
に比べ、研削時に加工面に残るスクラッチの深さを1/
4に減らすことができたので、次の研磨工程での研磨量
を1/4の1〜2μmに抑えることが可能となった。
オンエッチングRIEによるコア2bの形成を行った
(図3(e) 参照)。そして、上部クラッド層2cの堆積
を行い、光導波路2を完成した(図3(f) 参照)。最後
に凸部1c・1c周りのクラッド材料を反応性イオンエ
ッチングRIEにより除去し、光素子搭載部3・3を形
成するとともに、光素子搭載部3・3に電極E及び半田
層Sを形成して、ハイブリッド光電子集積用実装基板H
の作製を終了した(図3(g) 参照)。光導波路2、即ち
下部クラッド層2a、コア層2b′及び上部クラッド層
2cはいずれも石英ガラスよりなる(炎堆積法使用)。
集積用実装基板Hは、搭載する光素子Pとの間で良好な
結合効率が得られた。また、このハイブリッド光電子集
積用実装基板Hを用いて作製したレーザダイオード搭載
のハイブリッド光電子集積回路は、光出力及びそのバラ
ツキにおいて、従来のハイブリッド光電子集積用実装基
板H′を用いたものに比べて遜色無い特性が得られた。
具体的には、光素子Pとしてレーザダイオードを搭載し
た場合、このレーザダイオード駆動電流が30mA時の
光出力は、本実施例によるものが1.2mW、従来例に
よるものが1.3mWであった。また、光素子Pとして
フォトダイオードを搭載した場合、このフォトダイオー
ドの受光感度は、本実施例によるものが0.43A/
W、従来例によるものが0.40A/Wであった。な
お、本実施例のものは、更なる高性能化が可能である。
光軸高さAの異なる2つの光素子PとP′を搭載した例
である。なお、光軸高さの低い光素子Pの光軸高さAは
5μm、光軸高さの高い光素子P′の光軸高さAは10
μmである。また、エッチングや光導波路2の形成など
は、実施例1と同様の方法を採用した。
ッチングにより、シリコンよりなる基板1の基板表面1
aに高さの高い凸部となる凸部1cを、両光素子Pと
P′の光軸高さAの差分(ΔA)である5μmの高さで
形成した(図5(b) 参照)。続いて、凸部1cのマスク
を残したまま(図示せず)高さの低い凸部1c′形成の
ためのマスクを作製し、更に25μm分同じ方法でエッ
チングを行った。以上の工程により、基板1上に2つの
高さの異なる凸部1c・1c′が形成された(図5(c)
参照)。なお、高さの高い凸部1cの基板表面1aから
の高さは30μmである。
英ガラスよりなる下部クラッド層2aの堆積を行った
後、高さの高い凸部1cの頂上を基準として5μmの下
部クラッド層2aが残るように研削及び研磨を行い基準
面2zを形成した(図5(d)(e)参照)。更に、実施例1
と同様の工程で光導波路2の作製及び光素子搭載部3の
形成を行った(図5(f)-(h) 参照)。なお、光素子搭載
部3形成は反応性イオンエッチングRIEにより、高さ
の低い凸部1c′の頂上が露出するまで行った。この光
素子搭載部3に電極E及び半田層Sを設けてハイブリッ
ド光電子集積用実装基板Hとした(図4(b) 参照)。
エッチングや光導波路2、光素子搭載部3の形成など
は、実施例1及び実施例2と同様の方法を採用した。
実装基板Hの作製は、まず、シリコンよりなる基板1の
基板表面1a上に、水酸化カリウム水溶液によるウェッ
トエッチングにより高さ30μmの凸部1c及び集積溝
用凸部1eを形成した(図7(a) 参照)。次に、この集
積溝用凸部1eに水酸化カリウム水溶液によるウェット
エッチングを行ない、集積溝1gを形成した(図7(b),
(b')参照)。集積溝1gの深さは、集積溝用凸部1eの
頂上を基準にして65μmになるように行った。この6
5μmという深さは、集積される光ファイバFの直径1
25μmの約半分の値である。
部クラッド層2aの堆積を行ったが、前記集積溝1gを
完全に埋め込むために、下部クラッド層2aの堆積膜厚
を90μmと厚くした(図7(c) 参照)。続いて、実施
例1などと同様の方法により基準面2zを形成するとと
もに、光導波路の作製及び光素子搭載部の形成を行った
(図7(d)(e)参照)。この際の下部クラッド層2aの膜
厚は、凸部1cの頂上を基準にして5μmである。
クmを形成し(図7(f) 参照)、フッ化水素水を用いた
ウェットエッチングにより、前記延出部1t及び延出部
1tに形成された集積溝1gを覆う光導波路材料の除去
を行った。最後に、ダイシングにより前記光導波路2に
外部端面2g-eを形成し、光ファイバFを集積するため
の集積溝1gを備えたハイブリッド光電子集積用実装基
板Hとした(図7(g)参照)。なお、外部端面2g-eの
形成の際に、延出部1tの起端部の一部を切り欠いて、
切欠部1hを同時に形成した(図7(g) など参照)。
リッド光電子集積用実装基板Hの作製を容易とする作製
方法を提供することができる。これにより、ハイブリッ
ド光電子集積回路の低コスト化を図ることが可能にな
る。更に、形成された光導波路2のコア2bと搭載され
る光素子Pの活性層Paとの光軸高さ調整を確実に行う
ことができる。
かかる光導波路2の膜形成工程を簡略化できる。しか
も、膜形成工程が火炎堆積法を用いるものであれば各膜
の屈折率と透明化温度の調整も簡略化することが可能に
なる。更に、研削などによりダメージを受けた凸部1c
の頂上の熱酸化が不要になる。加えて、基板1上に形成
された凸部1cなどの構造物は、その後の工程で研削な
どがなされることがないので、凸部1c形成する工程に
おいて、マーカ1dや高さの低い凸部1c′などを併せ
て形成することができ、工程の更なる簡略化を図ること
ができる。
低い凸部1c′を確実に、任意の高さで、任意の数・場
所に形成することができる。
溝1gを確実迅速に形成することができるなどの、数々
の利益がある。
によるハイブリッド光電子集積用実装基板を示す図であ
る。(a)は斜視図を示し、(b)は(a)のX−X線
における側断面図を示す。
によるハイブリッド光電子集積用実装基板の要部を示す
側断面図である。
電子集積用実装基板の作製方法を示す側断面図である。
によるハイブリッド光電子集積用実装基板を示す図であ
る。(a)は上面図を示し、(b)は(a)のY−Y線
における側断面図を示す。
電子集積用実装基板の作製方法を示す側断面図である。
によるハイブリッド光電子集積用実装基板を示す図であ
る。(a)は上面図を示し、(b)は正面図を示し、
(c)は(a)のZ−Z線における側断面図(光ファイ
バ集積後)を示す。
電子集積用実装基板の作製方法を示す側断面図である。
す図である。(a)は斜視図を示し、(b)はW−W線
における側断面図を示す。
製方法を示す側断面図である。
とした膜厚〕) E 電極 F 光ファイバ Fa コア S 半田層 m マスク H ハイブリッド光電子集積用実装基板 H′ 従来のハイブリッド光電子集積用実装基板 P 光素子(光軸高さの低い光素子) Pa 活性層 P′ 光素子(光軸高さの高い光素子)
Claims (6)
- 【請求項1】 片面の一部に頂上が平坦な凸部が形
成された基板と、 前記基板の凸部が形成された面と同一面の所定領域
に形成され、光を導波するコア並びに前記コアに光を閉
じ込めるための下部クラッド層及び上部クラッド層と、
更に、前記基板上に搭載する光素子を接続するための内
部端面と前記基板外の外部素子若しくは光ファイバを接
続するための外部端面とからなる光導波路と、 前記基板の前記凸部を含む領域よりなる前記光素子
を搭載するための光素子搭載部と、から構成されるハイ
ブリッド光電子集積用実装基板を作製する方法におい
て、 (a) 前記基板上の所定箇所に前記頂上が平坦な凸部を
形成する工程、 (b) 前記凸部が形成された基板上に単一層よりなる下
部クラッド層を堆積する工程、 (c) 前記凸部の上に堆積された前記下部クラッド層を
前記凸部の頂上が露出しないよう所定の厚みを残して研
削及び研磨して、前記下部クラッド層の表面を平坦化す
る工程、 (d) 前記下部クラッド層上に前記コアとなるコア層を
堆積する工程、 (e) 前記コア層上にマスクを形成した後、前記基板方
向に向けて垂直にエッチングを行ない、所定形状のコア
を形成する工程、 (f) 前記コア及び前記下部クラッド層上に前記上部ク
ラッド層を堆積して、前記コアを包埋し前記光導波路を
形成する工程、 (g) 前記上部クラッド層上にマスクを形成した後、前
記基板方向に向けて垂直に前記凸部の頂上に至るまでエ
ッチングを行ない、前記光素子搭載部を形成する工程、 をこの順序で含むこと、 を特徴とするハイブリッド光電子集積用実装基板の作製
方法。 - 【請求項2】 前記工程(a) における前記凸部の形成時
に、マスク合わせ用マーカ若しくは前記光素子を搭載す
る際の位置決め用マーカを前記凸部の頂上に設けるこ
と、を特徴とする請求項1に記載のハイブリッド光電子
集積用実装基板の作製方法。 - 【請求項3】 前記工程(c) において、前記研削の全部
若しくは一部に、電解インプロセスドレッシング研削を
用いること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載
のハイブリッド光電子集積用実装基板の作製方法。 - 【請求項4】 前記工程(a) における前記凸部の形成後
に、前記形成した凸部とは異なる位置に前記凸部よりも
高さの低い頂上が平坦な凸部を形成すること、を特徴と
する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のハイ
ブリッド光電子集積用実装基板の作製方法。 - 【請求項5】 前記工程(a) において、前記凸部に加え
て光ファイバ集積用の集積溝を形成するための集積溝用
凸部を、前記基板の光導波路の外部端面となる部位より
も外側に延出した延出部に形成し、次に、(a') 前記
光導波路の外部端面の近傍における前記コアの光軸に沿
った前記集積溝を、前記延出部の集積溝用凸部に形成す
る工程を設け、 更に、前記工程(g)の後に、(h) 前記集積溝を露出させ
る工程、及び、(i) 前記光導波路の外部端面を形成する
工程を設けること、を特徴とする請求項1乃至請求項4
のいずれか1項に記載のハイブリッド光電子集積用実装
基板の作製方法。 - 【請求項6】 前記基板がシリコンウェーハより作製さ
れるものであり、かつ、前記光導波路がガラス材料より
なるガラス光導波路若しくは有機材料よりなるポリマ光
導波路であること、を特徴とする請求項1乃至請求項5
のいずれか1項に記載のハイブリッド光電子集積用実装
基板の作製方法。
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