JP3451588B2 - ランプ、多機能材料、複合又は接合用材料、及びこれらの製造方法 - Google Patents

ランプ、多機能材料、複合又は接合用材料、及びこれらの製造方法

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JP3451588B2
JP3451588B2 JP35209196A JP35209196A JP3451588B2 JP 3451588 B2 JP3451588 B2 JP 3451588B2 JP 35209196 A JP35209196 A JP 35209196A JP 35209196 A JP35209196 A JP 35209196A JP 3451588 B2 JP3451588 B2 JP 3451588B2
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浩樹 飛松
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Ushio Denki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱膨張係数の異な
る2つの材料と複合又は接合される複合又は接合用材
料、及び第1、第2の材料を複合させた複合又は多機能
材料であって、特にランプの封止部材に好適に利用でき
る材料に関する。ここで、ランプとは、放電灯等の放電
管及びフィラメント等を有するヒータを含むものとす
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来、メ
タルハライドランプ等のランプは、シリカからなるほぼ
筒状の封止管(主としてアモルファスシリカ)の両端開
口にタングステンの電極を接続した封止部材を挿入し、
封止部材外周のモリブデン箔部分を封止管の端部ととも
にピンチシールすることで、封止管端部を気密に封止し
ていた。
【0003】しかしながら、ピンチシールされた封止部
材先端のタングステン電極は、対向するもう一方の開口
側のタングステン電極とのセンターを合わせことが難
しく、両者がずれてしまって放電がスムーズに起きない
という問題があった。
【0004】また、モリブデン箔とピンチシールにより
圧接されているシリカとの界面部分は、接合強度が弱
く、封止管内の内圧が高くなると対応できないといった
問題があった。
【0005】そこで、封止部材を封止管の開口に挿入
後、封止管端部を加圧溶着することにより、モリブデン
箔外周と封止管内周との間隙を気密に封止するものがあ
った。
【0006】ところが、箔であっても熱膨張率がことな
る素材をシールしているため、熱膨張率の違いにより溶
着部の剥離し、発光物質等の内封物がリークする問題が
あった。更に、同じく熱膨張率の違いに起因して、封止
時又は封止後に溶着部にクラックが発生し、同じくリー
クする問題があった。
【0007】本発明は、封止管と封止部材との熱膨張率
の違いに伴う上記のような不具合を解決することを目的
とし、ひいては、他の材料と接合又は複合される材料に
おいて、他の材料との熱膨張率の違いに伴う不具合を解
決することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明は、封止管内周の封止部材外周と封着する部分を非
晶質のシリカを主成分とするとともに、少なくとも封止
部材外周の封止管と封着される部分を、常温でトリジマ
イトよりも熱膨張係数の小さい結晶状態及び非晶質状態
のシリカを含むようにしたことにより、封止管内周と封
止部材外周との熱膨張係数の差を可及的に小さくする
とができる。
【0009】トリジマイトよりも熱膨張係数の小さい結
晶状態としては、石英とクリストバライトがあるが、ク
リストバライトの方が非晶質に熱膨張係数が近似してい
るため好ましい。より好ましくは、上記部分のシリカ
は、非晶質を主成分にすることが望ましく、また、上記
部分のシリカがクリストバライトと非晶質よりなる場合
には、98.8vol%以上の非晶質を含むことが望ま
しく、クリストバライト以外の結晶が存在する場合に
は、98.8vol%より大きい比率の非晶質を含むこ
とが好ましい。
【0010】本発明の好適な実施形態としては、封止部
材外周と封止管内周の間隙に別の材料を介在させて、こ
の間隙を封止することもできる。この場合、別の材料
は、封止部材外周と封止管内周の中間の熱膨張係数を有
することが望ましい
【0011】また、本発明の実施形態として、封止部材
自体は導電性材料を含まず、封止部材を貫通する別の封
止部材に給電経路を形成し、この別の封止部材と封止部
材を封着することも可能であるが、好適な実施形態とし
ては、シリカと導電性を有する材料との複合体にて封止
部材を構成することにより、封止部材自体に給電経路を
形成することができる。
【0012】好適な実施形態としては、少なくとも給電
経路では導電性を有する材料の比率を大きく、少なくと
も封止管と封着する部分ではシリカの比率を大きくする
ことにより、給電経路での導通性を確実にし、かつ封止
管と封着する部分での絶縁性を確実にすることができ
る。
【0013】さらに好適な実施形態としては、封止部材
内の少なくとも1つの層の中では、シリカと導電性を有
する材料との存在比を変化させることにより、給電経路
と封止管と封着する部分とで熱膨張係数に違いがあって
も、それらの中間にシリカと導電性を有する材料との存
在比を変化させる部分を介在させれば、熱膨張係数の違
いによるクラックの発生を防止できる。
【0014】また、少なくとも給電経路近傍における導
電性を有する材料が、熱膨張係数が非晶質のシリカの熱
膨張係数より大きいものである場合、シリカの結晶に対
する非晶質の存在比について、給電経路に比べて封止管
と封着する部分の比率が大きくなるよう設定することが
望ましい。
【0015】すなわち、給電経路のように導電性を有す
る材料が多く存在する部分においてもシリカが全て非晶
質であるならば、導電性を有する材料とシリカとの分子
レベルでの熱膨張係数の違いにより微小なクラックが生
じ、このクラックを介して封止管の内封物質が封止管外
へリークする畏れがあるが、上記のように構成すれば、
導電性を有する材料とシリカとの分子レベルでの熱膨張
係数の違いを緩和できるからである。
【0016】本発明は、また、このようなランプに限定
されない次のような構成を採用することも可能である。
すなわち、シリカと、第2の材料との複合体であって、
シリカの存在比率が大きく第1の機能を有するととも
に、非晶質のシリカを主体とした他の材料との接合部を
有する第1の部分と、第2の材料の存在比率が大きく第
2の機能を有する第2の部分とを備えてなる多機能材料
において、少なくとも第1の部分のシリカを、常温でト
リジマイトよりも熱膨張係数の小さい結晶状態及び非晶
質状態のシリカを含むように、好ましくは非晶質を主成
分にすることにより、第1の部分と他の材料との熱膨張
係数の差を可及的に小さくすることができる。
【0017】好適な実施形態としては、少なくとも第2
の部分における第2の材料が、熱膨張係数が非晶質のシ
リカの熱膨張係数より大きいものである場合、第1の部
分のシリカを、第2の部分のシリカに比べて、結晶に対
する非晶質の比率が大きくなるように設定することによ
り、第2の材料とシリカとの分子レベルでの熱膨張係数
の違いを緩和することができる。
【0018】このような本発明が適用される多機能材料
の実施形態としては、第2の材料が導電性材料であると
ともに、第1の機能が絶縁機能であり、第2の機能が導
電機能のものが好適である。
【0019】本発明は、さらに、このようなシリカを用
いた多機能材料に限定されない次のような構成を採用す
ることも可能である。すなわち、熱膨張係数の異なる複
数の分子構造を取ることが可能な第1の材料と、第2の
材料との複合体であって、第1の材料の存在比率が大き
く第1の機能を有するとともに他の材料との接合部を有
する第1の部分と、第2の材料の存在比率が大きく第2
の機能を有する第2の部分とを備えてなる多機能材料に
おいて、少なくとも第1の部分の第1の材料は、他の材
料の接合部との熱膨張係数の差が最も小さくなるよう
に、単一の分子構造又は複数の分子構造の組み合わせを
設定することにより、第1の部分と他の材料との熱膨張
係数の差を可及的に小さくすることができる。
【0020】好適な実施形態としては、他の材料の少な
くとも前記接合部における熱膨張係数が、第2の部分に
おける前記第2の材料の熱膨張係数より小さい/大きい
ものであって、第1の材料の第1の部分における熱膨張
係数が、第1の材料の第2の部分における熱膨張係数に
比べて小さく/大きくなるように、第1の材料の前記第
1、第2の部分における単一又は複数の分子構造の分布
を異ならしめることにより、第2の材料と第1の材料と
の分子レベルでの熱膨張係数の違いを緩和することがで
きる。
【0021】本発明は、また、このような多機能材料に
限定されない次のような構成を採用することが可能であ
る。すなわち、熱膨張係数の異なる複数の分子構造を取
ることが可能であって、熱膨張係数の大きい第2の材料
及び熱膨張係数の小さい第3の材料の各々と、複合又は
接合される複合又は接合用材料において、第2の材料と
の複合又は接合部分における熱膨張係数が、第3の材料
との複合又は接合部分熱膨張係数に比べて大きくなるよ
うに、第2、第3の材料との複合又は接合部分における
単一又は複数の分子構造の分布を異ならしめることによ
り、第2の材料との熱膨張係数の差、及び第3の材料と
の熱膨張係数の差を各々可及的に小さくすることができ
る。
【0022】好適な実施形態としては、第2の材料との
複合又は接合部分では結晶を主体とし、第3の材料との
複合又は接合部分では非晶質を主体とすることによっ
て、第2の材料との熱膨張係数の差、及び第3の材料と
の熱膨張係数の差を各々可及的に小さくすることができ
る。
【0023】また、このような複合又は接合用材料の製
造方法としては、複数の分子構造は各々比重が異なるも
のであって、複数の分子構造からなる材料を溶媒中にて
混合し、スラリーを調整することによって、単一又は複
数の分子構造の分布を異ならしめることが好適である。
【0024】さらには、スラリーの調整後、前記異なら
しめた前記単一又は複数の分子構造の分布が変化しない
ように加熱して、焼結又は緻密化させることが好まし
い。
【0025】本発明は、好適な実施形態として、加熱前
のシリカが結晶であり、クリストバライトの融点より高
い温度まで加熱することも可能である
【0026】
【発明の実施の形態】以下詳述する具体例として、シリ
カとモリブデンからなる傾斜機能材料について説明する
が本発明は、これに限定されるものではない。即ち、混
合する物質については、利用する目的によって任意に選
定すれば良いからである。
【0027】第1図は、熱膨張率に影響を及ぼすアモル
ファスシリカとクリストバラトの含有率による熱膨張率
の変化を表わす図であり、図の黒塗りの範囲は、円管等
のアモルファスシリカのバルク体と溶着可能な範囲を示
す。
【0028】この図から、アモルファスシリカのバルク
体と溶着可能なクリストバライトの含有量は、1.2v
ol%以下であれば良いことが判る。
【0029】これを確認する実験は、以下の条件で行わ
れている。 1.封止管内周の径φ4.0 2.封着部における封止管の厚み1.0mm 3.封止部材外周と封止管内周を封着する場合の溶着温
度1700℃以上
【0030】尚、封止管内周の径を4φより大きい、例
えば25φのものを考えると、更に大きい熱応力発生に
より封着部に剥離及びクラックが生じやすくなることが
予想されるため、上述した熱膨張係数の差は0.65×
10−7[1/K]以下にすることが好ましい。
【0031】第2図は、アモルファスシリカとモリブデ
ン及びタングステンの含有率による熱膨張率の変化を表
わす図であり、図の黒塗りの範囲は、アモルファスシリ
カのバルク体と溶着可能な範囲を示す。
【0032】この図から、アモルファスシリカのバルク
体と溶着可能なモリブデン、タングステンの含有量は、
モリブデンでは、3.0vol%以下、タングステンで
は、3.8vol%以下であれば良いことが判る。
【0033】第3図は、アモルファスシリカとクリスト
バライトとモリブデンの含有率による熱膨張率の変化を
表わす図であり、図の黒塗りの範囲は、アモルファスシ
リカのバルク体と溶着可能な領域を示す。
【0034】この図から、クリストバライト1.2vo
l%以下及びモリブデン3.0vol%以下残りをアモ
ルファスシリカとすれば、アモルファスシリカのバルク
体と溶着可能で有ることが判る。
【0035】第4図は、本発明の傾斜機能材料を電極構
造体として利用した場合の放電灯を示すものであり。参
照符号1はシリカからなる発光管(封止管に相当す
る)、1aは開口、2は電極構造体である。電極構造体
2には、導電部2a、封着部2bが形成され、導電部2
aには、タングステンからなる電極3が固定されてい
る。また、封着部2bは、発光管内(電極3側)と外部
とを発光管1との溶着によりを気密に封着している。そ
して、発光管1内部には、電極3の放電に寄与する充填
物質が内封されている。
【0036】図から分かるように、導電部2aはモリブ
デンリッチ、封着部2bはシリカリッチに形成されてお
り、モリブデンリッチの部分からシリカリッチの部分に
かけては、モリブデンとシリカの存在比率が徐々に変化
するように構成されている。
【0037】また、シリカ自体の構成としては、封着部
2bのシリカリッチの部分は、略全てアモルファスシリ
カにより構成されているが、導電部2aのモリブデンリ
ッチの部分にかけて、アモルファスシリカの比率を徐々
に小さくし、代わりにクリストバライトの比率を徐々に
大きくするよう構成している。
【0038】尚、発光管1と封着部2bが封着される部
分は、灰色若しくは黒色化させることが望ましい。なぜ
なら、灰色若しくは黒色化させることにより、電極3の
放電時の発光を吸収しやすくなり前述した封着される部
分の温度が上昇し、それによって発光管1に内封されて
いる充填物質が液状化しにくくなり、液状化した充填物
質による発光管1の侵食が防止できるからである。
【0039】また、第5図は、電極構造体と発光管1
との接合を端面にて行なったものを示す図で有る。尚、
図では、導電部が、発光管外へ露出する構造としている
が、この導電部から更に発光管外方向へ傾斜するシリカ
リッチの部分を形成すれば、導電部の酸化を防止できる
ころから、発光管をさらに外球に封入させずに点灯させ
ることができる。
【0040】次に、上記電極構造体の製造方法について
説明する。シリカは、結晶状態の石英(クオーツ)、リ
ン珪石(トリジマイト)、クリストバライト、非晶質状
態のアモルファスシリカのいずれの形態からでも出発原
料にできる。転移点、融点を考慮して最終的に熱膨張率
をどのくらいにしたいかにより、混合割合、焼成条件を
決定すればよい。石英は、573℃、867℃に転移点
を持ち、1470℃の転移点を持つトリジマイトをへ
て、クリストバイライトとなる。
【0041】先ず、出発原料として、石英を利用した場
合について説明する。純度99.9%、平均粒径1.0
〜3.0μmの石英を25〜30g、純度99.9%、
平均粒径約1μmのモリブデンを8〜10g、38gの
水を用いて、スラリーを作り、ボールミルにて1.5〜
2時間(120rpm)混合する。
【0042】次に、アクリルパイプを石膏板上に垂直に
立て、前記スラリーをφ3〜φ35のアクリパイプ内に
流し込みアクリルパイプ開口から圧力をかけ、2〜3時
間(着肉30mm位)鋳込成形を行なう。石英とモリブ
デンの比重差により下方にモリブデンがリッチに、上方
へ行くつれ徐々に石英がリッチになった傾斜機能材料が
成形される。
【0043】その後、余ったスラリーを捨て、成形体
を、40℃位の温度の乾燥機にて2〜7日間乾燥する。
乾燥後、成形体のハンドリング確保のため、1100〜
1250℃にて仮焼を18〜20時間行なう。
【0044】得られた仮焼体(必要により孔加工、外径
加工を施す)を5×10−6torr以下の真空の炉
で、1700〜1780℃まで昇温し、1分以上望まし
くは、5分以上保持し、焼結又は緻密化が完了した後、
1000〜1200℃迄、急冷し、更に、残留応力が残
らない程度にて常温まで、ゆっくり冷却する。
【0045】この工程で、石英は、クリストバライトへ
転移し、クリストバライトとしての状態を維持できなく
なる以上の温度(結晶がなくなる温度)、例えば、融点
以上で加熱することで、クリストバライトは、アモルフ
ァスシリカの状態になり、更に、急冷することで、アモ
ルファスシリカはクリストバライトへ再び転移せず、ア
モルファスの状態を維持できることになる。
【0046】ここで、急冷温度として1000℃より小
さいと残留応力が残り、成形体にクラックが発生するお
それがあり、1200℃より大きいと結晶が生じてしま
う。この工程にて、クリストバライトの存在割合をアモ
ルファスシリカとの溶着に適当な1.2vol%以下と
することができる。
【0047】次に、アモルファスシリカを利用した場合
について説明する。石英を利用した場合と異なる点は、
既に、アモルファス状となっているため、この状態を維
持し、クリストバライトへの転移を防止しするよう焼成
することにある。
【0048】出発原料として、平均粒径1.5μmのア
モルファスシリカを21〜26g利用する以外は石英を
利用した場合と同様に、成形、乾燥、仮焼(加工)を行
なう。その後、仮焼体を5×10−6torr以下の真
空炉で、1600℃〜1750℃まで昇温し、1分以
上、好ましくは5分以上保持し、焼結又は緻密化が完了
した後、1000〜1200℃迄、急冷し、更に、残留
応力が残らない程度にて常温まで、ゆっくり冷却する。
【0049】上記では、鋳込成形による例を例示した
が、混合粉体を上記同様筒体に入れ、振動を加え、比重
の重い粒子が、下方に軽い粒子が上方に重い粒子が存在
するように徐々に傾斜した段階で、プレス成形をしても
よいし、粒子の混合割合を徐々に異ならせた粉体を順番
に適当な厚みを持たせて積層し、圧力をかけプレス成形
をしてもよい。更に、複数の混合割合の異なったシート
成形体を積層し成形することもできる。
【0050】また、アモルファスシリカとクリストバラ
イトや導電性材料の傾斜部分は、軸方向、径方向いずれ
に傾斜させてもよい。但し、少なくとも溶着する部分の
熱膨張率を近似させておく必要はある。尚、アモルファ
スシリカとクリストバライトの傾斜層は、連続する導電
性等の材料からなる層への熱膨張率の変化を緩和させる
機能ももつ。また、上記実施例では、溶着する部分の熱
膨張率を近似させるために、原料、製造工程を変え、焼
結体を形成したが、例えば、焼結体の溶着する部分が、
クリストバライトで構成されていた場合には、その部分
を加熱して、アモルファスシリカの状態に改質するよ
う、焼結体形成後の後処理によって、熱膨張率を近似さ
せ、本発明の構成を取ってもよい。
【0051】尚、上述した、石英とモリブデンの比重差
により下方にモリブデンがリッチに、上方へ行くつれ徐
々に石英がリッチになったように、クリストバライトと
アモルファスシリカの比重差により下方にクリストバラ
イトがリッチに、上方へ行くつれ徐々にアモルファスシ
リカがリッチになるようにすれば、図4に示したよう
に、導電部2aのモリブデンリッチの部分にかけて、ア
モルファスシリカの比率を徐々に小さくし、代わりにク
リストバライトの比率を徐々に大きくするよう構成する
ことができる。
【0052】さらに、焼結又は緻密化の際には、このよ
うに分布させたアモルファスシリカとクリストバライト
が、加熱により全てアモルファスシリカにならないよう
に、分布のさせ方又は加熱方法を適宜工夫すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アモルファスシリカ中のクリストバライトの
含有率による熱膨張率の変化を表わす図
【図2】 アモルファスシリカ中のモリブデンまたはタ
ングステンの含有率による熱膨張率の変化を表わす図
【図3】 アモルファスシリカとクリストバライトの含
有率による熱膨張率の変化を表わす図
【図4】 本発明の放電灯の電極構造体を表わす図であ
る。
【図5】 本発明の放電灯の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1…発光管、 1a…開口、 2…電極構造体、 2a
…導電部、 2b…封着部、 3…電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一木 智康 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−138555(JP,A) 特開 平5−251049(JP,A) 特開 平5−139820(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/36 C03B 20/00 C03C 3/06 C03C 4/14

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質のシリカを主成分とし、少なくと
    も一端に開口を有する封止管と、この封止管外部から封
    止管内部に対して給電するための給電経路と、この給電
    経路の少なくとも一部を含み、前記開口に挿通される封
    止部材とを備えるとともに、前記封止部材外周と前記封
    止管内周の間隙を気密に封着してなるランプにおいて、
    前記封止管内周の前記封止部材外周と封着する部分を非
    晶質のシリカを主成分とするとともに、少なくとも前記
    封止部材外周の前記封止管と封着される部分を、常温で
    トリジマイトよりも熱膨張係数の小さい結晶状態及び
    晶質状態のシリカを含むようにしたことを特徴とするラ
    ンプ。
  2. 【請求項2】 前記封止部材は、シリカと導電性を有す
    る材料との複合体であることを特徴とする請求項1記
    のランプ。
  3. 【請求項3】 前記封止部材におけるシリカと導電性を
    有する材料との存在比が、少なくとも前記給電経路では
    導電性を有する材料の比率が大きく、少なくとも前記封
    止管と封着される部分ではシリカの比率が大きくなるよ
    う設定されていることを特徴とする請求項記載のラン
    プ。
  4. 【請求項4】 前記封止部材は少なくとも1つの層を有
    するとともに、この1つの層の中では、シリカと導電性
    を有する材料との存在比が変化していることを特徴とす
    る請求項記載のランプ。
  5. 【請求項5】 少なくとも前記給電経路における前記導
    電性を有する材料は、熱膨張係数が非晶質のシリカの熱
    膨張係数より大きいものであって、前記封止部材におけ
    る前記シリカの結晶に対する非晶質の存在比について、
    前記給電経路に比べて前記封止管と封着される部分の比
    率が大きくなるよう設定されていることを特徴とする請
    求項3、4記載のランプ。
  6. 【請求項6】 シリカと、第2の材料との複合体であっ
    て、シリカの存在比率が大きく第1の機能を有するとと
    もに、非晶質のシリカを主体とした他の材料との接合部
    を有する第1の部分と、前記第2の材料の存在比率が大
    きく第2の機能を有する第2の部分とを備えてなる多機
    能材料において、少なくとも前記第1の部分のシリカ
    は、常温でトリジマイトよりも熱膨張係数の小さい結晶
    状態及び非晶質状態のシリカを含むようにしたことを特
    徴とする多機能材料。
  7. 【請求項7】 少なくとも前記第2の部分における前記
    第2の材料は、熱膨張係数が前記非晶質のシリカの熱膨
    張係数より大きいものであって、前記第1の部分のシリ
    カは、前記第2の部分のシリカに比べて、結晶に対する
    非晶質の比率が大きいことを特徴とする請求項記載の
    多機能材料。
  8. 【請求項8】 前記第2の材料が導電性材料であるとと
    もに、前記第1の機能が絶縁機能であり、前記第2の機
    能が導電機能であることを特徴とする請求項6、7記載
    の多機能材料。
  9. 【請求項9】 熱膨張係数の異なる複数の分子構造を取
    ることが可能な第1の材料と、第2の材料との複合体で
    あって、 前記第1の材料の存在比率が大きく第1の機能を有する
    とともに、他の材料との接合部を有する第1の部分と、
    前記第2の材料の存在比率が大きく第2の機能を有する
    第2の部分とを備えてなる多機能材料において、 少なくとも前記第1の部分の前記第1の材料は、前記他
    の材料の前記接合部との熱膨張係数の差が最も小さくな
    るように、単一の分子構造又は複数の分子構造の組み合
    わせを設定し、 かつ前記他の材料の少なくとも前記接合部における熱膨
    張係数が、前記第2の部分における前記第2の材料の熱
    膨張係数より小さい/大きいものであって、前記第1の
    材料の前記第1の部分における熱膨張係数が、前記第1
    の材料の前記第2の部分における熱膨張係数に比べて小
    さく/大きくなるように、前記第1の材料の前記第1、
    第2の部分における単一又は複数の分子構造の分布を異
    ならしめたことを特徴とする多機能材料。
  10. 【請求項10】 熱膨張係数の異なる複数の分子構造を
    取ることが可能であって、熱膨張係数の大きい第2の材
    料及び熱膨張係数の小さい第3の材料の各々と、複合又
    は接合される複合又は接合用材料において、前記第2の
    材料との複合又は接合部分における熱膨張係数が、前記
    第3の材料との複合又は接合部分熱膨張係数に比べて大
    きくなるように、第2、第3の材料との複合又は接合部
    分における単一又は複数の分子構造の分布を異ならしめ
    たことを特徴とする複合又は接合用材料。
  11. 【請求項11】 第2の材料との複合又は接合部分では
    結晶を主体とし、第3の材料との複合又は接合部分では
    非晶質を主体としたことを特徴とする請求項10記載の
    複合又は接合用材料。
  12. 【請求項12】 前記複数の分子構造は各々比重が異な
    るものであって、前記複数の分子構造からなる材料を溶
    媒中にて混合し、スラリーを調整することによって、単
    一又は複数の分子構造の分布を異ならしめたことを特徴
    とする請求項10、11記載の複合又は接合用材料の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 スラリーの調整後、前記異ならしめた
    前記単一又は複数の分子構造の分布が変化しないように
    加熱して、焼結又は緻密化させることを特徴とする請求
    12記載の複合又は接合用材料の製造方法。
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