JP3451519B2 - メントールおよびシネオール含有香料使用チューインガム - Google Patents
メントールおよびシネオール含有香料使用チューインガムInfo
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、花粉症症状緩和効
果を有するチューインガム、さらに詳しくは、メントー
ルおよびシネオール含有香料使用チューインガムに関す
る。
果を有するチューインガム、さらに詳しくは、メントー
ルおよびシネオール含有香料使用チューインガムに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】シネオールを含有したユーカリ油、メン
トール等の精油成分は、ヨーロッパ諸国で鼻炎や上気道
炎の治療に伝統的に使われ、また、わが国ではその製剤
が一般総合感冒剤として市販されているが、これらの薬
剤は胸やのどに塗布する外用剤で、皮下吸収および蒸発
成分の吸入によって効果をあらわす。
トール等の精油成分は、ヨーロッパ諸国で鼻炎や上気道
炎の治療に伝統的に使われ、また、わが国ではその製剤
が一般総合感冒剤として市販されているが、これらの薬
剤は胸やのどに塗布する外用剤で、皮下吸収および蒸発
成分の吸入によって効果をあらわす。
【０００３】一方、これらメントールおよびシネオール
含有香料使用チューインガムは、噛むことにより、その
成分が吸気とともに鼻腔粘膜に直接作用してアレルギー
反応を軽減させることにより、花粉症に由来するくしゃ
み、鼻汁、鼻閉等の諸症状を緩和することが知られてい
る。
含有香料使用チューインガムは、噛むことにより、その
成分が吸気とともに鼻腔粘膜に直接作用してアレルギー
反応を軽減させることにより、花粉症に由来するくしゃ
み、鼻汁、鼻閉等の諸症状を緩和することが知られてい
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、その緩和効果
を高めようとして単にメントールおよびシネオールを強
化しても著効例をみることができないことに鑑み、発明
者は、鼻腔内組織の血流を増加しその組織を活発化させ
るチューインガムの咀嚼運動に関連して、上記花粉症症
状緩和の効果を改善させるべく鋭意研究し、それぞれ花
粉症症状緩和作用または抗アレルギー作用があると報告
されている甜茶抽出物，ゲラニオールおよびシトロネロ
ールを複合的に使用することにより、顕著な花粉症症状
緩和効果を得られることを知見し、本発明を完成するに
至った。
を高めようとして単にメントールおよびシネオールを強
化しても著効例をみることができないことに鑑み、発明
者は、鼻腔内組織の血流を増加しその組織を活発化させ
るチューインガムの咀嚼運動に関連して、上記花粉症症
状緩和の効果を改善させるべく鋭意研究し、それぞれ花
粉症症状緩和作用または抗アレルギー作用があると報告
されている甜茶抽出物，ゲラニオールおよびシトロネロ
ールを複合的に使用することにより、顕著な花粉症症状
緩和効果を得られることを知見し、本発明を完成するに
至った。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、メントールお
よびシネオール含有香料使用チューインガムであって、
甜茶抽出物とゲラニオールまたは／およびシトロネロー
ルを含有することを特徴とするものである。
よびシネオール含有香料使用チューインガムであって、
甜茶抽出物とゲラニオールまたは／およびシトロネロー
ルを含有することを特徴とするものである。
【０００６】上記においては、１食あたり甜茶抽出物が
８〜１２０mg，ゲラニオールが０．１〜５０mg，シトロ
ネロール０．１〜５０mgが摂取できるように配合される
ことが好ましく、これによって花粉症症状緩和効果を一
層高めることができる。上記最小値より少ない量では効
果が認められず、最大値より多い量では素材のもつ風味
が強すぎて品質上の問題が生じる。
８〜１２０mg，ゲラニオールが０．１〜５０mg，シトロ
ネロール０．１〜５０mgが摂取できるように配合される
ことが好ましく、これによって花粉症症状緩和効果を一
層高めることができる。上記最小値より少ない量では効
果が認められず、最大値より多い量では素材のもつ風味
が強すぎて品質上の問題が生じる。
【０００７】甜茶は、中国広西壮族自治区に植生してい
るバラ科の植物で、その葉にルブソシドと呼ばれる成分
を含有して強い甘味を呈し、食欲増進，去痰，咳止め，
解熱等に効果があるとされ、安全性も確立されている。
本発明の甜茶抽出物としては、その甜茶原料をたとえば
熱水抽出して得たエキスをスプレードライして粉末とし
たものを使用する。
るバラ科の植物で、その葉にルブソシドと呼ばれる成分
を含有して強い甘味を呈し、食欲増進，去痰，咳止め，
解熱等に効果があるとされ、安全性も確立されている。
本発明の甜茶抽出物としては、その甜茶原料をたとえば
熱水抽出して得たエキスをスプレードライして粉末とし
たものを使用する。
【０００８】ゲラニオールは、植物由来アルコール類に
属し、天然にはパロマローザ油，ローズ油，ゼラニウム
油等の多くの植物精油中に存在し、温和でローズ様の甘
い花香調の無色〜淡黄色透明な液体であり、また、シト
ロネロールは、同じく植物由来アルコール類に属し、天
然にはゼラニウム油，ローズ油等の植物精油中に存在
し、温和でローズ様の甘い花香調の無色透明な液体であ
って、これら植物由来の揮発性物質は、一般にアレルギ
ー反応後の収縮等の変化を抑制するとともにアレルギー
反応の発現を抑制するとされている。
属し、天然にはパロマローザ油，ローズ油，ゼラニウム
油等の多くの植物精油中に存在し、温和でローズ様の甘
い花香調の無色〜淡黄色透明な液体であり、また、シト
ロネロールは、同じく植物由来アルコール類に属し、天
然にはゼラニウム油，ローズ油等の植物精油中に存在
し、温和でローズ様の甘い花香調の無色透明な液体であ
って、これら植物由来の揮発性物質は、一般にアレルギ
ー反応後の収縮等の変化を抑制するとともにアレルギー
反応の発現を抑制するとされている。
【０００９】
【実施例】下記により、表１に示す実施例１〜３および
対照品〜の各チューインガムを製造した。ガムベー
スをニーダーに入れ約１２０℃で溶解撹拌し、それを５
０℃まで冷却したところで混合機に投入し、その混合機
中のガムベースに、砂糖，還元パラチノース，エリスリ
トール，ブドウ糖，軟化剤，メントールおよびシネオー
ル含有ペパーミント香料，甜茶抽出物，ゲラニオール，
シトロネロールを投入し、同５０℃で４５分間撹拌練成
し、それを、所要の射出成型機によりシート状に押し出
すとともに、圧延し、裁断機により１枚当り３．２ｇと
した。
対照品〜の各チューインガムを製造した。ガムベー
スをニーダーに入れ約１２０℃で溶解撹拌し、それを５
０℃まで冷却したところで混合機に投入し、その混合機
中のガムベースに、砂糖，還元パラチノース，エリスリ
トール，ブドウ糖，軟化剤，メントールおよびシネオー
ル含有ペパーミント香料，甜茶抽出物，ゲラニオール，
シトロネロールを投入し、同５０℃で４５分間撹拌練成
し、それを、所要の射出成型機によりシート状に押し出
すとともに、圧延し、裁断機により１枚当り３．２ｇと
した。
【００１０】甜茶抽出物，ゲラニオール，シトロネロー
ルの各添加量について、たとえば実施例３を見ると、そ
れぞれ０．２０％，０．０１％，０．０１％であるから
これらを１枚当り３．２ｇの製品について換算すると、
それぞれ６．４mg，０．３２mg，０．３２mgとなる。
ルの各添加量について、たとえば実施例３を見ると、そ
れぞれ０．２０％，０．０１％，０．０１％であるから
これらを１枚当り３．２ｇの製品について換算すると、
それぞれ６．４mg，０．３２mg，０．３２mgとなる。
【００１１】
【表１】
【００１２】
【発明の効果】
花粉症患者に対する臨床的効果の評価
ａ．対照品〜および実施例１〜３のチューインガム
を噛んでもらいその症状緩和効果について確認した。 ｂ．患者は東京都内の某耳鼻咽喉科医院に受診したスギ
花粉症患者１６１名で、その内訳は、性別は男６６名，
女９５名、年齢は１５〜６０才にわたり、平均２５．１
才であった。 ｃ．スギ花粉症の診断は、鼻誘発検査，ＲＡＳＴ検査，
皮内反応検査の３つのうち２つ以上が陽性の場合とし
た。 ｄ．自覚症状の程度，鼻鏡所見の程度の判定について
は、奥田の基準に準じた（表２，３）。
を噛んでもらいその症状緩和効果について確認した。 ｂ．患者は東京都内の某耳鼻咽喉科医院に受診したスギ
花粉症患者１６１名で、その内訳は、性別は男６６名，
女９５名、年齢は１５〜６０才にわたり、平均２５．１
才であった。 ｃ．スギ花粉症の診断は、鼻誘発検査，ＲＡＳＴ検査，
皮内反応検査の３つのうち２つ以上が陽性の場合とし
た。 ｄ．自覚症状の程度，鼻鏡所見の程度の判定について
は、奥田の基準に準じた（表２，３）。
【００１３】
【表２】
【００１４】
【表３】
【００１５】ｅ．スギ花粉症重症度の判定は、表４の判
定基準により、重症，中等症，軽症および無症状の４段
階に分類した。
定基準により、重症，中等症，軽症および無症状の４段
階に分類した。
【００１６】
【表４】
【００１７】ｆ．１６１名の重症度の内訳は、中等症７
２名，軽症８９名と全て中等症以下の患者であった。 ｇ．ａの対照品〜および実施例１〜３のチューイン
ガムを２週間以上継続して、１日６枚を、午前３枚で１
食，午後３枚で１食にし、１枚について５分以上の時間
をかけて噛ませて効果の確認を行った。したがって、た
とえば実施例３のチューインガムについて見ると、１食
あたり、甜茶抽出物，ゲラニオール，シトロネロールの
摂取量は、それぞれ１９．２mg, ０．９６mg, ０．９６
mgとなる。
２名，軽症８９名と全て中等症以下の患者であった。 ｇ．ａの対照品〜および実施例１〜３のチューイン
ガムを２週間以上継続して、１日６枚を、午前３枚で１
食，午後３枚で１食にし、１枚について５分以上の時間
をかけて噛ませて効果の確認を行った。したがって、た
とえば実施例３のチューインガムについて見ると、１食
あたり、甜茶抽出物，ゲラニオール，シトロネロールの
摂取量は、それぞれ１９．２mg, ０．９６mg, ０．９６
mgとなる。
【００１８】ｈ．効果判定は、鼻鏡所見，アレルギー日
記を総合して、著効，有効，やや有効および不変の４段
階で行った。ここでいうアレルギー日記とは、対照観察
期間開始より毎日、自覚症状（くしゃみ，鼻水，鼻づま
り，嗅覚異常，苦痛の程度等），原因（症状のきっか
け，症状の起きた場所等），摂取状況および随伴症状を
可能な限り患者に記載させたものである。
記を総合して、著効，有効，やや有効および不変の４段
階で行った。ここでいうアレルギー日記とは、対照観察
期間開始より毎日、自覚症状（くしゃみ，鼻水，鼻づま
り，嗅覚異常，苦痛の程度等），原因（症状のきっか
け，症状の起きた場所等），摂取状況および随伴症状を
可能な限り患者に記載させたものである。
【００１９】スギ花粉症に対する効果の総合判定は、表
５，６に示すように、やや有効以上を含めた有効率が、
対照品は３３．３％，同は３４．７％，同は３
０．４％，同は５６．１％であったのに対し、実施例
１は８５．７％，同２は８８．３％，同３は９１．６％
であった。
５，６に示すように、やや有効以上を含めた有効率が、
対照品は３３．３％，同は３４．７％，同は３
０．４％，同は５６．１％であったのに対し、実施例
１は８５．７％，同２は８８．３％，同３は９１．６％
であった。
【００２０】
【表５】
【００２１】
【表６】
【００２２】上の表から明らかなように、メントールお
よびシネオール含有香料使用チューインガムに、甜茶抽
出物とゲラニオールまたは／およびシトロネロールを含
有させると、きわめて顕著な花粉症症状緩和効果が見ら
れるもので、この著効は、チューインガムの咀嚼運動が
鼻腔内組織の血流を増加しその組織を活発化させるの
と、上記各成分の有する花粉症症状緩和作用または抗ア
レルギー作用の複合的または相乗的効果であると推定さ
れる。
よびシネオール含有香料使用チューインガムに、甜茶抽
出物とゲラニオールまたは／およびシトロネロールを含
有させると、きわめて顕著な花粉症症状緩和効果が見ら
れるもので、この著効は、チューインガムの咀嚼運動が
鼻腔内組織の血流を増加しその組織を活発化させるの
と、上記各成分の有する花粉症症状緩和作用または抗ア
レルギー作用の複合的または相乗的効果であると推定さ
れる。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ
Ａ６１Ｐ 37/00 Ａ６１Ｐ 37/00
37/08 37/08
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
A23G 1/00 - 9/30
ＣＡＰＬＵＳ（ＳＴＮ)
Claims (2)
- 【請求項１】甜茶抽出物とゲラニオールまたは／および
シトロネロールを含有することを特徴とするメントール
およびシネオール含有香料使用チューインガム。 - 【請求項２】１食あたり甜茶抽出物が８〜１２０mg，ゲ
ラニオールが０．１〜５０mg，シトロネロール０．１〜
５０mgが摂取できるように配合されていることを特徴と
する請求項１記載のメントールおよびシネオール含有香
料使用チューインガム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17075196A JP3451519B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | メントールおよびシネオール含有香料使用チューインガム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17075196A JP3451519B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | メントールおよびシネオール含有香料使用チューインガム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09327265A JPH09327265A (ja) | 1997-12-22 |
| JP3451519B2 true JP3451519B2 (ja) | 2003-09-29 |
Family
ID=15910721
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17075196A Expired - Fee Related JP3451519B2 (ja) | 1996-06-11 | 1996-06-11 | メントールおよびシネオール含有香料使用チューインガム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3451519B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4194196B2 (ja) * | 1999-02-22 | 2008-12-10 | 花王株式会社 | 浴用剤組成物 |
| WO2004019871A2 (en) * | 2002-08-27 | 2004-03-11 | Wm. Wrigley Jr. Company | Breath freshening and oral cleansing product using geraniol |
| KR101354393B1 (ko) * | 2005-05-31 | 2014-01-22 | 크라씨에 푸즈 가부시키가이샤 | 체내 섭취용 체취 개선제, 그것을 이용한 음식품 및 체취개선 방법 |
| JP4932247B2 (ja) * | 2005-12-16 | 2012-05-16 | 花王株式会社 | 花粉アレルギー症状緩和用組成物 |
| JP2006342188A (ja) | 2006-09-28 | 2006-12-21 | Rohto Pharmaceut Co Ltd | 口中溶解型又は咀嚼型鼻炎治療用固形内服医薬組成物 |
| US20090208602A1 (en) * | 2008-02-19 | 2009-08-20 | Jorg Kowalczyk | Confectionery aroma containing products |
| JP2013032408A (ja) * | 2012-11-22 | 2013-02-14 | Rohto Pharmaceutical Co Ltd | 口中溶解型又は咀嚼型鼻炎治療用固形内服医薬組成物 |
-
1996
- 1996-06-11 JP JP17075196A patent/JP3451519B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09327265A (ja) | 1997-12-22 |
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