JP3450504B2 - 電気絶縁物 - Google Patents

電気絶縁物

Info

Publication number
JP3450504B2
JP3450504B2 JP07788995A JP7788995A JP3450504B2 JP 3450504 B2 JP3450504 B2 JP 3450504B2 JP 07788995 A JP07788995 A JP 07788995A JP 7788995 A JP7788995 A JP 7788995A JP 3450504 B2 JP3450504 B2 JP 3450504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
woven fabric
heat
yarn
alumina
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP07788995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08273438A (ja
Inventor
孝幸 小林
朗雄 田中
哲 花井
邦義 大栗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP07788995A priority Critical patent/JP3450504B2/ja
Publication of JPH08273438A publication Critical patent/JPH08273438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3450504B2 publication Critical patent/JP3450504B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inorganic Insulating Materials (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
  • Insulating Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、高温中で熱処理あるい
は高温中で稼働する電気機器の導体を絶縁する耐熱性を
有する電気絶縁物に関する。 【0002】 【従来の技術】電気機械において、稼働中のコイル(絶
縁を含めて)の温度が350℃以上になるもの、あるい
はコイル成形時の加熱処理で300℃を越える絶縁物で
は、耐熱性を有する絶縁材料として裏打材料にアルミナ
テープを1/2ラップさせる等の多重巻きとした絶縁構
成が採用されている。 【0003】従来、このようなコイル絶縁物としては、
1/2ラップの多重巻きのマイカテープの上に保護巻き
としてアルミナテープの1/2ラップを行う絶縁構成と
しているのが一般的である。即ち、上記絶縁物はマイカ
テープに剥しマイカ等を使用し、テープ状にするための
裏打材には前述したアルミナテープを使い、その表面に
マイカを樹脂系のもので貼付けた構成としている。 【0004】このような絶縁構成の絶縁物をテーピング
して製作されたコイルを300℃以上の高温下で長時間
使用すると、絶縁テープに含まれる樹脂及び有機繊維等
の有機質の物質が炭化又は燃焼したり、あるいはその物
質から有害、無害のガスが発生するため、絶縁物をコイ
ルにテーピングした後、一度高温で処理してから使用し
ていた。この場合、コイル成形後に500℃〜700℃
で1時間或いは2時間の焼成時間が必要である。 【0005】このようにコイル成形後に高温で熱処理す
ると、絶縁物の破壊電圧特性が損なわれるため、コイル
成形後の焼成温度を300℃以下あるいはこの熱処理工
程を省略するのが好ましい。 【0006】一方、Nb3 Snのような化合物の超電導
材でSnを拡散させるために高温で熱処理を行うコイル
の絶縁材料としては、線材の熱処理温度が例えば650
℃で、200時間の熱処理時間に耐え得る絶縁材料が必
要である。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】このように稼働中のコ
イル(絶縁を含めて)の温度が350℃以上になるも
の、あるいはコイル成形時の加熱処理で300℃を越え
るものの絶縁構成として、絶縁テープを素線あるいは主
絶縁に使用する場合、テーピング以前に熱処理(絶縁物
を焼却)していないとテーピング後の熱処理では酸化物
による材料劣化あるいは不完全燃焼物、例えば炭化物に
よる絶縁特性の悪化等の問題が発生する。 【0008】また、この他従来のアルミナテープは、樹
脂を焼却すると破壊電圧値が低かった。これは、たてと
よこ両方の糸をアルミナとしているため、繊維密度を上
げようとすると、糸が切れ密度を上げることができなか
った。 【0009】本発明は、耐熱強度に優れ、且つ破壊電圧
特性等の電気的な絶縁特性を高めることができる電気絶
縁物を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により電気絶縁物を構成す
る。 【0011】請求項1に対応する発明は、耐熱性高密度
繊維の電気絶縁織布のたて糸に高温強度の高い耐熱性を
有するアルミナ繊維あるいは純石英繊維を使い、よこ糸
に細繊維で柔軟性を持った耐熱性を有するアルミナシリ
カ繊維を使用して綾織り又は朱子織りにより耐熱性高密
度繊維の電気絶縁織布を構成し、この電気絶縁織布を構
成要素として導体を絶縁する。 【0012】 【0013】 【0014】 【作用】請求項1に対応する発明の電気絶縁物にあって
は、繊維のたて糸、よこ糸の織目の隙間をなくすため、
綾織、朱織とすることにより、焼成等で糸をばらけさ
せ、織目部分でばらけた糸が重なり合ってより緻密にな
るので、破壊電圧特性を向上させることができる。
た、たて糸により強度の強いアルミナ繊維等を使い、よ
こ糸にシリカ成分の多いアルミナ繊維等を使って繊維の
剛性を下げて繊維密度を高めることにより、より破壊電
圧を高いものとすることができる。 【0015】 【0016】 【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。 【0017】図1は本発明による電気絶縁物の構成要素
として使用される電気絶縁織布の第1の実施例を示す平
面図である。 【0018】第1の実施例では、図1に示すようにたて
糸1に耐熱性の有する強靭な糸、例えばアルミナ繊維や
石英繊維を使い、よこ糸2は柔軟性を持った耐熱性を有
する強靭な例えばアルミナシリカ繊維を使い、これらの
たて糸1とよこ糸2とを綾織りにして電気絶縁織布を構
成したものである。 【0019】このようにたて糸1とよこ糸2とを綾織り
し、しかもよこ糸2にアルミナシリカ繊維を使うことに
より、繊織を緻密に織り上げることができる。 【0020】図2は本発明による電気絶縁物の構成要素
として使用される電気絶縁織布の第2の実施例を示す平
面図である。 【0021】第2の実施例では、図2に示すようにたて
糸3にアルミナ繊維等のように耐熱性を有する強靭な糸
を使い、よこ糸4に柔軟性を持った耐熱性を有する強靭
な例えばアルミナシリカ繊維を使い、これらのたて糸1
とよこ糸2とを朱子織りにして電気絶縁織布を構成した
ものである。 【0022】このようにたて糸3とよこ糸4とを綾織り
し、しかもよこ糸4にアルミナシリカ繊維を使うことに
より、繊織を緻密に織り上げることができる。 【0023】ここで、上述した第1の実施例及び第2の
実施例による電気絶縁織布の繊維密度に対する破壊電圧
値の特性について図4により説明する。 【0024】第4図において、7は第1の実施例による
綾織りの場合であり、繊維密度を高めると破壊電圧が上
昇することが分かる。これは繊維密度に合わせて繊維の
分散により、織り目の部分を封じ込むように重なり合っ
ているためである。 【0025】また、8は第2の実施例による朱子織りの
場合であり、繊維の糸の飛びが上記綾織りの場合に比べ
て更に大きいため、分散がよく重なり合いが大きくな
り、緻密化しているため破壊電圧値が上昇することが分
かる。 【0026】これに対して、図中9は従来から一般に使
われている平織りによる電気絶縁織布の特性を示すもの
である。即ち、図3に示すようにたて糸5に耐熱性を有
する強靭なアルミナ繊維を使い、よこ糸6に柔軟性があ
るアルミナ繊維を使って平織りした電気絶縁織布の特性
である。この特性9からも明らかなように繊維密度を高
めると破壊電圧値は徐々に高くなるが、織り目空間部が
小さくなっても埋まらないため、破壊電圧値は余り高く
ならないことが分かる。つまり、アルミナ繊維からなる
たて糸、よこ糸を平織により繊維密度を高めようとする
と、繊維が切れて織布することが困難なため、破壊電圧
特性があまり高くならない。 【0027】このように第1の実施例又は第2の実施例
で得られる電気絶縁織布によりコイル絶縁を行う前にテ
ープ状に織布し、これを裏打材としてマイカを樹脂系の
もので貼付けて電気絶縁テープを成形した段階で高温で
熱処理を行い、有機質の物質を全て焼却し、その後で耐
熱性のある電気絶縁テープとしての強度と破壊電圧特性
等の電気的な絶縁特性を有する高密度織布のテープを製
作する。この場合、高密度織布のたて糸にアルミナ繊
維、よこ糸に柔軟性を有する繊維であるアルミナシリカ
繊維あるいは純石英繊維を使い織布しているので、70
0℃のような高温での耐熱強度が維持され、しかも熱処
理焼成後においても高い破壊電圧値を確保することがで
きる。その後、高密度織布のテープをコイルにテーピン
グして加熱処理してから有機質の樹脂を含浸してコイル
絶縁物を構成する。 【0028】従って、かかる電気絶縁テープとすること
により、従来から一般に使われている平織りによる電気
絶縁織布よりもれ電流の少ない高密度な織布を製作する
ことができ、破壊電圧値も図4に示すように改善するこ
とができる。 【0029】このように上記各実施例では、繊維のたて
糸、よこ糸の織目の隙間をなくすため、綾織、朱織とす
ることにより、焼成等で糸をばらけさせ、織目部分でば
らけた糸が重なり合ってより緻密になるので、破壊電圧
特性を向上させることができる。 【0030】また、たて糸により強度の強いアルミナ繊
維等を使い、よこ糸にシリカ成分の多いアルミナ繊維等
を使って繊維の剛性を下げて繊維密度を高めることによ
り、より破壊電圧を高いものとすることができる。この
効果は繊維に使用するよこ糸の一本一本のファイバが細
繊維である程効果的である。つまり、繊維に使用される
糸の径は例えば直径が7〜10μm の糸を、例えば12
0本、200本、400本毎にサイジング財(有機質の
物質)で束にして、たて糸の1本、あるいはよこ糸の1
本として使用し、この束を熱処理してバラバラにし、細
繊維とすることで、より破壊電圧を高めることができ
る。 【0031】 【発明の効果】以上述べたように本発明に係る電気絶縁
によれば、綾織、朱織とすることにより、繊維のたて
糸、よこ糸の織目の隙間をなくすため、焼成等で糸をば
らけさせ、織目部分でばらけた糸が重なり合ってより緻
密になるので、破壊電圧特性を向上させることができ
る。 また、たて糸により強度の強いアルミナ繊維等を使
い、よこ糸にシリカ成分の多いアルミナ繊維等を使って
繊維の剛性を下げて繊維密度を高めることにより、より
破壊電圧を高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による電気絶縁物の構成要素として使用
される電気絶縁織布の第1の実施例を示す平面図。 【図2】本発明による電気絶縁物の構成要素として使用
される電気絶縁織布の第2の実施例を示す平面図。 【図3】従来から一般に使われている平織りによる電気
絶縁織布の平面図。 【図4】本発明の第1の実施例及び第2の実施例による
電気絶縁織布の繊維密度に対する破壊電圧値の関係を示
す特性図。 【符号の説明】 1,3,5……よこ糸、2,4,6……たて糸、7……
綾織りの電気絶縁織布の破壊電圧値の特性、8……朱織
りの電気絶縁織布の破壊電圧値の特性、9……平織りの
電気絶縁織布の破壊電圧値の特性。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花井 哲 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番 地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 大栗 邦義 東京都品川区大井1丁目20番6号 株式 会社日本理化工業所内 (56)参考文献 特開 平6−150755(JP,A) 特開 平6−246873(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 3/02 H01B 17/56

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 耐熱性高密度繊維の電気絶縁織布のたて
    糸に高温強度の高い耐熱性を有するアルミナ繊維あるい
    は純石英繊維を使い、よこ糸に細繊維で柔軟性を持った
    耐熱性を有するアルミナシリカ繊維を使用して綾織り又
    は朱子織りにより耐熱性高密度繊維の電気絶縁織布を構
    成し、この電気絶縁織布を構成要素として導体を絶縁す
    ることを特徴とする電気絶縁物。
JP07788995A 1995-04-03 1995-04-03 電気絶縁物 Expired - Lifetime JP3450504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07788995A JP3450504B2 (ja) 1995-04-03 1995-04-03 電気絶縁物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07788995A JP3450504B2 (ja) 1995-04-03 1995-04-03 電気絶縁物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08273438A JPH08273438A (ja) 1996-10-18
JP3450504B2 true JP3450504B2 (ja) 2003-09-29

Family

ID=13646649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07788995A Expired - Lifetime JP3450504B2 (ja) 1995-04-03 1995-04-03 電気絶縁物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3450504B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009099426A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Nippon Steel Corp 誘導発熱ローラ装置
CN110299225B (zh) * 2018-03-22 2022-08-19 富士康(昆山)电脑接插件有限公司 屏蔽层及设有该屏蔽层的线缆
CN112908550B (zh) * 2021-01-18 2022-12-20 上海榕融新材料科技有限公司 一种连续氧化铝纤维编织超高温传感器信号导线

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08273438A (ja) 1996-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4806806A (en) Coil for arrangement in slots in a stator or rotor of an electrical machine
US3891880A (en) High voltage winding with protection against glow discharge
JP3534803B2 (ja) 1つまたはそれ以上の織物層および雲母層からなる絶縁テープならびにその製造法
US4703134A (en) Water impervious rubber or plastic insulated power cable
US4207482A (en) Multilayered high voltage grading system for electrical conductors
US3867245A (en) Electrical insulation
JP3450504B2 (ja) 電気絶縁物
JP2000509195A (ja) 非線形誘電体/ガラス絶縁電導ケーブル及び製造方法
EP0836204B1 (en) High voltage electric appliance
CN100374387C (zh) 电晕放电防护罩
US2204288A (en) Insulation
JPH08124430A (ja) 高圧耐火ケーブル
JPS5819776Y2 (ja) 難燃性電気ケ−ブル
JP2001135163A (ja) 改良された発火遅延性を有する電気ケーブル装置及びその製造方法
JPS641710Y2 (ja)
US11605994B2 (en) Winding insulation system
US2231606A (en) Electrical cable
JP3961111B2 (ja) 耐火電線
JP2607581Y2 (ja) 耐火ケーブル
US2120095A (en) Insulated electrical cable
JP2002223550A (ja) 回転電機の固定子絶縁コイルの製造方法
JPS6089090A (ja) 可撓性発熱線
JPH08182269A (ja) 高電圧回転機コイルの製造方法
JPH05244745A (ja) 回転電機コイル
US1840282A (en) Insulated electrical conductor

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080711

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090711

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090711

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100711

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term