JP3449959B2 - 調味マスタードの製造方法 - Google Patents

調味マスタードの製造方法

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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、粒入りマスタードなど
の調味マスタードの製造方法に関する。特に、苦味と辛
味が強く感じられない調味マスタードを短時間で効率的
に製造する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、調味マスタードとしては、粒入
りマスタードと呼ばれるものが広く知られている。一般
に、この粒入りマスタードは、マスタード種子をホール
のまま、又は粗砕し、ワインビネガー、リンゴ酢、ブド
ウ果汁、塩などを加えてから数日間じっくりねかせるこ
とによりマスタードの苦味と辛味をなくして製造される
もので、マスタードがもつ旨味と風味を活かし、これら
がワインビネガーなどの酸味と調和して美味な食味を呈
すると共に、マスタードが大粒又は粗砕された程度の状
態で入っていて大きな粒状感のある外観を有し、特に、
パテ、テリーヌ、ソーセージ、ポトフなどに添えて食に
供されている。しかしながら、従来、かかる調味マスタ
ードは、苦味と辛味を充分になくすために、マスタード
種子にワインビネガー、リンゴ酢、ブドウ果汁などを加
えてから数日間じっくりねかせる必要があり、製造に時
間がかかり生産効率が悪いという問題がある。また、苦
味と辛味が強くならないように製品中のマスタード種子
の使用量を少なくした場合には、製品にマスタード特有
の旨味と風味が充分に付与されないという問題がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、苦味と辛味
が感じられず、マスタードの旨味と風味が充分に活かさ
れ、ワインビネガーなどの爽快な酸味と調和して美味な
食味を呈する調味マスタードを短時間で効率的に製造す
る方法を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、調味マスター
ドを製造するにあたり、先ず、マスタードに調味原料の
一部を加えて湿潤マスタードを調製し、これをpHの高
い条件下で特定時間保持した後、調味原料の残部を加え
pHを低く調整することにより、上記課題を解決できる
との知見に基づくものである。すなわち、本発明は、マ
スタード種子に調味原料の一部を加えて湿潤マスタード
を調製し、得られた湿潤マスタードをpH6.0〜1
3.0の条件下で15分間以上保持した後、該湿潤マス
タードに調味原料の残部を加えてpHを2.5〜5.0
に調整することを特徴とする調味マスタードの製造方法
を提供する。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明でいう調味マスタードと
は、マスタード種子に対し、ワインビネガー、リンゴ
酢、ブドウ果汁、水、食塩、糖類、香辛料などの調味原
料を加え、かつ、マスタードの苦味と辛味をなくして製
造されるものであり、パテ、テリーヌ、ソーセージ、ポ
トフなどの食品に好適に用いることができる。しかしな
がら、適用食品は、これらに限定されるものではない。
本発明に用い得るマスタード種子としては、ブラウンマ
スタード、オリエンタルマスタード、ブラックマスター
ド、又はホワイトマスタードなどを挙げることができ
る。これらの中でも、良質なマスタードの旨味と風味を
得る上で、ブラウンマスタード、オリエンタルマスター
ドを用いるのが好ましい。これらのマスタード種子は、
単独で又は2種以上を併用してもよい。 【0006】本発明においてマスタード種子は、求める
調味マスタードの形態に応じて、ホールのまま、粗砕、
あるいは粉砕などをして用いることができる。また、粗
砕して用いる場合は、粗砕して得られるマスタード種子
粗砕物の30%以上、好ましくは40〜90%が、50
0μm以上、好ましくは500〜1400μmの粒径と
なるようにマスタード種子を粗砕するのがよい。これに
より、大きな粒状感を有する粒入りマスタードなどを好
適に得ることができる。粗砕は常法により行うことがで
きるが、マスタード種子を過度に砕かない上で、好まし
くは、対をなし向い合って回転するローラーの間隙で処
理物を粗砕するロール機を用いて行うのがよい。上記ロ
ール機を用いる場合、例えば、ローラーの間隙を200
〜900μm、好ましくは250〜850μmに設定す
るのがよい。 【0007】本発明では、調味マスタードを製造するに
あたり、先ず、マスタード種子に調味原料の一部を加
え、好ましくは攪拌、混合して湿潤マスタードを調製す
る。ここで加える調味原料の一部としては、水、ワイン
ビネガーやリンゴ酢等の食酢、ブドウ、カシス、プルー
ン等の柑橘類の果汁、ワイン、シードル、ビールなどの
水性液状物、ソルビット、グラニュ糖、水飴(還元水飴
等)等の糖類、食塩、グルタミン酸ナトリウム、アスコ
ルビン酸ナトリウムなどを挙げることができる。このう
ち、pHが比較的低くないものを多く用いるのが好まし
く、例えば、水を多く含めて用いるのが好ましい。これ
により湿潤マスタードを後述する高いpHに容易に調整
することができる。また、これらの調味原料は、マスタ
ード種子に加えるに先立って、予め混合、溶解して用い
るのが好ましい。なお、本発明において、湿潤マスター
ドとは、マスタード種子中の苦味成分および辛味成分の
分解を生じさせ得る程度に水分を含む状態のものを指
し、好ましくは水分を20〜80重量%、より好ましく
は30〜70重量%含み、又、このような水分となるよ
うに上記した調味原料の配合量を調整すればよい。 【0008】次に、得られた湿潤マスタードを、pH
6.0〜13.0、好ましくはpH6.5〜12の条件
下で、15分間以上、好ましくは15分間〜24時間、
より好ましくは1時間〜10時間保持する。このような
条件下で保持することにより、マスタード種子中に含ま
れている苦味成分の分解、及びこの分解に伴い発生する
辛味成分の分解が促進され、苦味と辛味が強く感じられ
ない調味マスタードを短時間で効率的に製造することが
できる。本発明で湿潤マスタードを上記pHの条件下で
保持するにあたっては、pH調整剤を添加してもよく、
このpH調整剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウ
ムなどを挙げることができる。また、本発明で湿潤マス
タードを上記pHの条件下で保持する際は、苦味と辛味
を短時間でなくす上で、35〜75℃、好ましくは40
〜65℃の温度条件下で保持するのが好ましい。 【0009】上記pH条件下で所定時間保持した後、調
味原料の残部を加え、好ましくは攪拌、混合して、pH
を2.5〜5.0、好ましくはpHを2.8〜4.5、
より好ましくはpHを3〜4に調整する。これにより、
苦味と辛味が強く感じられず、マスタードの旨味と風味
が活かされ、爽快な酸味と調和して美味な食味を呈する
調味マスタードを得ることができる。調味原料の残部と
しては、例えば、ワインビネガーやリンゴ酢等の食酢、
ブドウ、カシス、プルーン等の柑橘類の果汁、ワイン、
シードル、ビールなどの水性液状物、クエン酸、乳酸、
硫酸アルミニウムカリウム等のミョウバン、ソルビッ
ト、グラニュ糖、水飴(還元水飴等)、蜂蜜等の糖類、
食塩、グルタミン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリ
ウム、クローブ、トウガラシ、コショー、ターメリッ
ク、ナツメグ等の香辛料、ジンジャー、オニオン、ガー
リック等の香辛野菜、コーンスターチ等の澱粉類、キサ
ンタンガム等のガム類などを挙げることができる。この
うち、特にpHが低いもの、例えば、食酢、柑橘類の果
汁、又はミョウバンの少なくとも1種以上を含むのが好
ましい。本発明では、上記した食酢、柑橘類の果汁、ク
エン酸をはじめとする有機酸やミョウバン等の配合量を
調整することにより、調味マスタードを上記した低いp
Hに調整することができ、これにより求める良好な酸味
を付与することができ、又、製品化後に常温においても
長期の保存が可能となる。 【0010】本発明においては、このようにして調製し
た調味マスタードを、適宜脱気を施した後、容器に詰め
ることができる。容器の形態は、特に限定されることは
なく、調味マスタードを充填するのに適していればよ
い。例えば、プラスチック製のチューブ状容器やビンで
あってもよく、特に、柔軟で押出し可能な材料からなる
チューブ状容器が適する。 【0011】 【実施例】実施例1 マスタード種子(ブラウンマスタード)を、対をなし向
い合って回転するローラーを備え且つ該ローラー同士の
間隙を750μmに設定したロール機(BUHLER社
製、商品名:バリオローラーミル)により粗砕して、粒
径500〜400μmのものが約70重量%含まれてな
るマスタード種粗砕物を得た。次に、水8重量部、アス
コルビン酸ナトリウム0.03重量部、グルタミン酸ナ
トリウム0.33重量部、及び水酸化ナトリウム0.2
重量部を混合し、得られた混合物を上記マスタード種子
粗砕物17重量部に加え、これをマイクロスピードミキ
サー(宝工機社製)に入れて低速で攪拌、混合して、p
H11.5で、水分33重量%の湿潤マスタードを調製
した。その後、この湿潤マスタードを50℃の温度条件
下で静置して2時間保持した。次に、前記湿潤マスター
ド25.56重量部、キサンタンガム0.4重量部、レ
モン果汁0.8重量部、リンゴ酢11重量部、赤ワイン
ビネガー3重量部、硫酸アルミニウムカリウム2.5重
量部、クローブ等の香辛料0.1重量部、及びソルビッ
トパウダー13重量部を、マイクロスピードミキサー内
において低速で攪拌、混合し、脱気した後、チューブに
充填して、pH3.6の粒入りマスタードを得た。ま
た、得られた粒入りマスタードは、苦味と辛味が感じら
れず、マスタード特有の旨味、風味において優れ、リン
ゴ酢などの酸味と調和して美味な食味を有し、パテ、テ
リーヌ、ソーセージ、ポトフなどに適するものであっ
た。また、マスタードが大きな粒状感のある外観を有す
るものであった。更に、常温(20℃)において長期の
保存性を有するものであった。 【0012】実施例2 実施例1と同様な方法により粒入りマスタードを得た。
但し、実施例1において、マスタード種子粗砕物16重
量部に代えて、マスタード種子粗砕物10重量部及びマ
スタード種子のホール6重量部を使用した。得られた粒
入りマスタードは、実施例1と同様に、苦味と辛味が感
じられず、マスタード特有の旨味、風味において優れ、
リンゴ酢などの酸味と調和して美味な食味を有し、大き
な粒状感のある外観を有するものであった。 【0013】実施例3 実施例1と同様な方法により粒入りマスタードを得た。
但し、実施例1において、マスタード種子粗砕物16重
量部に代えて、マスタード種子のホール16重量部を使
用した。得られた粒入りマスタードは、少し苦味と辛味
が感じられたが、マスタード特有の旨味、風味おいて優
れ、リンゴ酢などの酸味と調和して美味な食味を有し、
大きな粒状感のある外観を有するものであった。 【0014】 【発明の効果】本発明によれば、苦味と辛味が強く感じ
られず、マスタードの旨味と風味が充分に活かされ、リ
ンゴ酢などの爽快な酸味と調和して美味な食味を呈する
調味マスタードを短時間で効率的に製造することができ
る。したがって、本発明によれば、高品質の調味マスタ
ードを短時間で製造できるので、その工業上のメリット
は大きい。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 マスタード種子に調味原料の一部を加
    えて湿潤マスタードを調製し、得られた湿潤マスタード
    をpH6.0〜13.0の条件下で15分間以上保持し
    た後、該湿潤マスタードに調味原料の残部を加えpHを
    2.5〜5.0に調整することを特徴とする調味マスタ
    ードの製造方法。
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