JP3449574B2 - 自動車用エンジンの排気マニホールドの取付カラー - Google Patents
自動車用エンジンの排気マニホールドの取付カラーInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スタッドボルトにより
シリンダヘッドに排気マニホールドを取り付ける際に用
いる自動車用エンジンの排気マニホールドの取付カラー
に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、シリンダヘッドへの排気マニホー
ルドの取付としては、図6に示すものが知られており、
これについて説明する。 【0003】シリンダヘッドに、同図に示すような排気
マニホールドaを取り付けるには、シリンダヘッドbに
植設したスタッドボルトcを、排気マニホールドaのブ
ランチdのフランジ部eのボルト穴fに通した後、スタ
ッドボルトcに取付カラーgを装着し、最後にスタッド
ボルトナットhで締め付けるのが一般的である。ところ
で、取付カラーgであるが、これは図7に示すように、
カラー本体iとカラー本体iの一端部に形成されたカラ
ーナット座jとからなり、スタッドボルトナットhの締
結時に、スタッドボルトcの外周面とカラー本体i内周
面との間に隙間kが形成されるようになっている。 【0004】取付カラーgを取り付ける理由は、直接、
スタッドボルトナットhを排気マニホールドaに接触さ
せると、排気マニホールドaの熱膨張又は収縮により、
スタッドボルトナットhが緩むからであり、取付カラー
gはこの熱膨張又は収縮を吸収する役割を果たす。ま
た、隙間kを設ける理由は、隙間kがないと、カラー本
体iの開放端部の径方向の移動範囲が、開放端部のスタ
ッドボルトcに対する接触により、より小さい範囲に制
限され、これにより排気マニホールドaの熱膨張又は収
縮に基づく移動が規制され排気マニホールドa自体が損
傷を受けることになるからである。 【0005】そこで、このような隙間kを設けるという
観点から、従来の取付カラーgは、カラー本体iの肉厚
tをその全長にわたって一定の厚さにしていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】取付カラーgをスタッ
ドボルトcに装着するには、スタッドボルトcが取付カ
ラーgに挿入されるように、多数のスタッドボルトcに
取付カラーgを順次取り付けていくが、この段階では、
図8に示すように、取付カラーgは、カラー本体iの内
周面とカラーナット座jとの隅角部にスタッドボルトc
の先端部が当接し、この当接部を支点にして取付カラー
gがその自重により回動力を付与され、その開放端部が
スタッドボルトcに当接した傾いた状態にある。 【0007】したがって、上記従来例では、スタッドボ
ルトcの先端部を、カラーナット座jのボルト穴lに通
すには、取付カラーgを上下左右に移動させつつ、いわ
ばトライアルアンドエラーを繰り返しつつ取付カラーg
をスタッドボルトcの長手方向沿いに移動させなければ
ならず、このため、作業性が悪かった。また、カラーナ
ット座jとカラー本体iとの隅角部に、スタッドボルト
cの先端部がひっかかることがあり、このことも作業性
の低下を招く一つの要因ともなっていた。 【0008】さらに、カラー本体iの内周面とカラーナ
ット座jの内面との隅角部は直角に形成されているか、
又は丸みが付けられているにしても、その曲率半径は小
さいため、スタッドボルトナットhを締め付けた際に隅
角部の剛性が不足し、図7に点線で極端に示すように、
カラーナット座jが内方にそるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、排気マ
ニホールドの取付の作業性が改善され、かつカラーナッ
ト座の剛性が向上する自動車用エンジンの排気マニホー
ルドの取付カラーを提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため以下のような構成を有する。請求項1に記載
の発明は、シリンダヘッドに植え込まれたスタッドボル
トが挿通されかつスタッドボルトナットの締結時に、前
記スタッドボルトの外周面とカラー本体の内周面との間
に隙間が形成される、前記スタッドボルトナットのカラ
ーナット座を備えた筒状の自動車用エンジンの排気マニ
ホールドの取付カラーにおいて、少なくとも前記カラー
ナット座とカラー本体の内周面との隅角部に、該隅角部
における内径が前記カラーナット座方向に向かうにつれ
て漸次減少するスタッドボルトガイドを形成してなり、
前記スタッドボルトガイドは、前記カラー本体の軸線方
向の全長にわたってテーパ状に形成され、前記カラー本
体の外周面は、前記スタッドボルトガイドの勾配とほぼ
等しい勾配を有するテーパー面に形成されていることを
特徴とする。 【0010】 【作用】請求項1に記載の発明では、取付カラー装着
時、取付カラーに形成されたスタッドボルトガイドにシ
リンダヘッドのスタッドボルトの先端部が当接し、この
当接部を支点に取付カラーがその自重により回動力を与
えられてカラー本体の開放端部がスタッドボルトに当接
している状態で、取付カラーを上下左右することなく、
そのままスタッドボルトの長手方向に直進させれば、ス
タッドボルトガイドの径はカラーナット座に向かうにつ
れて減少しているので、取付カラーはスタッドボルトガ
イドにより、自動的にカラーナット座のボルト穴にスタ
ッドボルトの先端部が入るように案内される。 【0011】また、カラーナット座とカラー本体の内周
面との隅角部にはスタッドボルトガイドが設けられてる
ので、スタッドボルトナット締付け時におけるカラーナ
ット座の剛性は十分である。そして、スタッドボルトの
先端部は常に取付カラーのスタッドボルトガイドに当接
する。 【0012】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1において、Xは本発明の第1の関連技
術に係る排気マニホールドの取付カラーであって、後述
するスタッドボルト6に取り付けられた状態を示してい
る。同図に示す取付カラーXは、図2に示す第1の関連
技術の取付カラーである。したがって、まず同図に示す
第1の関連技術の取付カラーXについて説明する。 【0013】取付カラーXは、カラー本体1とカラーナ
ット座2とから構成されている。カラー本体1は円筒状
に形成され、その一端部にはカラーナット座2が形成さ
れ、カラーナット座2のほぼ中央部にはボルト穴3が形
成されている。なお、カラー本体1の他端部は、開放さ
れて開放端部3aを形成している。カラー本体1のカラ
ーナット座2側の端部、即ち、カラー本体1の内周面と
カラーナット座2との隅角部は、その内径がカラーナッ
ト座2方向に向かうにつれて減少する切頭円錐形状のテ
ーパ面に形成されている。 【0014】このテーパ面はスタッドボルトガイド4を
構成し、スタッドボルトガイド4の先端部は、ボルト穴
3に連なっている。このスタッドボルトガイド4の勾配
は、カラー本体1の内周面とカラーナット座2との隅角
部、すなわちスタッドボルトガイド4に相当する部分の
肉厚をできるだけ厚くするという観点から、15゜ない
し30゜に設定することが好ましい。 【0015】図3は、本発明の第2の関連技術を示すも
ので、カラー本体1の長手方向の全長にわたってその内
周面がテーパ状に、換言すれば、カラー本体1の内周面
は切頭円錐状に形成され、内周面全体がスタッドボルト
ガイド4aを構成している。その他の構成は第1の関連
技術と同様である。 【0016】なお、スタッドボルトガイド4aの勾配
は、隅角部の厚さをできるだけ厚くするという上記と同
様の理由及びスタッドボルト6への取付をできるだけ円
滑にするという観点から、10゜ないし15゜に設定す
ることが好ましい。図4は、本発明の一実施例を示すも
ので、請求項1に記載の発明に対応するものである。本
実施例では、カラー本体1の外周面及びカラーナット座
2の外周面もまたテーパ面に形成され、取付カラーX全
体が切頭円錐形状に形成されている点で第2の関連技術
と異なり、その他の構成は第2の関連技術と同様であ
る。なお、カラー本体1の内周面及び外周面の勾配は相
等しく、いずれも10゜ないし15゜であることが好ま
しい。かかる数値を選定した理由は、図3に示す第2の
関連技術と同様の理由に加え、軸方向の荷重に対する変
形抵抗力を大にするためである。 【0017】図5は、本発明の第3の関連技術を示すも
ので、カラー本体1のカラーナット座2側の端部、すな
わち、カラー本体1とカラーナット座2との隅角部は、
断面形状が円弧状である球面状に形成され、この球面状
の部分がスタッドボルトガイド4bを構成する点で第1
の関連技術と異なるが、その他の構成は第1の関連技術
と同様である。 【0018】なお、スタッドボルトガイド4bの曲率半
径は、図2に示す第1の関連技術の場合と同様の理由か
ら3ないし5mmに設定することが好ましい。 【0019】次に、本実施例の作用について説明する。
図1に示すシリンダヘッド5に植設されたスタッドボル
ト6に、図2に示す第1の関連技術の取付カラーXを装
着する場合を例にとって説明すると、まず、排気マニホ
ールド7のブランチ8のフランジ部9に形成されたボル
ト用孔10にスタッドボルト6を通した後、ボルト用孔
10から突出するスタッドボルト6に第1の関連技術の
取付カラーXを取り付ける。 【0020】この場合、通常、スタッドボルト6の先端
部は、カラー本体1のスタッドボルトガイド4に当接す
るが、そのままカラー本体1をスタッドボルト6の長手
方向沿いに移動させると、カラー本体1はスタッドボル
トガイド4に案内され、カラーナット座2に形成された
ボルト穴3がスタッドボルト6の先端部に達する。さら
に、カラー本体1を移動させると、スタッドボルト6の
先端部はボルト穴3からカラー本体1の外部に突出す
る。 【0021】なお、第2の関連技術及び本発明の実施例
では、スタッドボルト6の先端部は、スタッドボルトガ
イド4aに、常に当接することになり、第3の関連技術
では、円弧状のスタッドボルトガイド4bに当接するこ
とになる。最後に、スタッドボルトナット11を、カラ
ー本体1から突出したスタッドボルト6の先端部に螺合
して締め付ける。 【0022】なお、このスタッドボルトナット11の一
端部には、ナット本体12の径よりも大径のナット座部
13が形成され、カラーナット座2の剛性を高める役割
を果たしているが、本実施例および関連技術のように、
スタッドボルトガイド4、4a、4bを設ける場合は、
従来のナット座部の厚さよりも薄くすることができる
か、又は、全く省略することもできる。 【0023】図4に示す本発明の実施例では、隅角部の
肉厚は他の関連技術に比べてそれほど厚くはないが、上
記したように、取付カラーX自体を円錐台形状にしたこ
とにより軸方向の荷重に対する変形抵抗力を増大させた
ので、ナット座部13の厚さを0にして省略することも
できるのである。ちなみに、従来では、ナット座部の厚
さは2mmないし3mmであったのが、本実施例では、
1mmないし0mmにすることが可能になる。 【0024】本実施例は以上のように構成されているか
ら、スタッドボルト6に取付カラーXを装着するに際し
て、スタッドボルト6の先端部がカラー本体1に挿入さ
れるように取付カラーXをスタッドボルト6に取り付け
た後、カラー本体1をスタッドボルト6の長手方向に沿
って移動させるだけで自動的にボルト穴3がスタッドボ
ルト6の先端部に達するため、作業性が向上する。 【0025】また、カラー本体1の内周面とカラーナッ
ト座2との隅角部には、スタッドボルトガイド4aが形
成されているため、剛性が高く、したがってスタッドボ
ルトナット11で締め付けてもカラーナット座2が内方
にそることがない。さらに、上記の如く、スタッドボル
トガイド4aの形成によりカラーナット座2の剛性が増
すことから、スタッドボルトナット11のナット座部1
3の厚さを薄くすることができるか、又は、省略するこ
とができる。 【0026】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
から、シリンダヘッドに植設されたスタッドボルトに取
付カラーを装着する際、取付カラーはスタッドボルトガ
イドに自動的に案内されるため、取付カラー自体を上下
左右に動かす必要がなく、したがって作業性が向上す
る。 【0027】また、スタッドボルトガイドは内径が漸次
減少する形状であるため、スタッドボルトガイドによる
取付カラーの案内時にひっかかりが生ぜず、したがって
作業が円滑に進行する。さらに、カラー本体の内周面と
カラーナット座との隅角部にスタッドボルトガイドが形
成されることにより、カラーナット座の剛性が向上する
ため、スタッドボルトナットで締め付けてもカラーナッ
ト座が内方にそるということがない。 【0028】さらに、カラーナット座の剛性が向上する
ため、スタッドボルトナットのナット座部の厚さを薄く
することができるか、又は、省略することができる。そ
して、スタッドボルトガイドがカラー本体の全長にわた
って形成されているため、スタッドボルトの先端部がカ
ラー本体のどの部分に当接しても取付カラーは円滑に案
内されることになる。また、カラー本体自体がテーパ状
に形成されているため、カラー本体のばね力が増大する
ことになり、この結果スタッドボルトナット締結時に強
い緊締力が得られることになる。
シリンダヘッドに排気マニホールドを取り付ける際に用
いる自動車用エンジンの排気マニホールドの取付カラー
に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、シリンダヘッドへの排気マニホー
ルドの取付としては、図6に示すものが知られており、
これについて説明する。 【0003】シリンダヘッドに、同図に示すような排気
マニホールドaを取り付けるには、シリンダヘッドbに
植設したスタッドボルトcを、排気マニホールドaのブ
ランチdのフランジ部eのボルト穴fに通した後、スタ
ッドボルトcに取付カラーgを装着し、最後にスタッド
ボルトナットhで締め付けるのが一般的である。ところ
で、取付カラーgであるが、これは図7に示すように、
カラー本体iとカラー本体iの一端部に形成されたカラ
ーナット座jとからなり、スタッドボルトナットhの締
結時に、スタッドボルトcの外周面とカラー本体i内周
面との間に隙間kが形成されるようになっている。 【0004】取付カラーgを取り付ける理由は、直接、
スタッドボルトナットhを排気マニホールドaに接触さ
せると、排気マニホールドaの熱膨張又は収縮により、
スタッドボルトナットhが緩むからであり、取付カラー
gはこの熱膨張又は収縮を吸収する役割を果たす。ま
た、隙間kを設ける理由は、隙間kがないと、カラー本
体iの開放端部の径方向の移動範囲が、開放端部のスタ
ッドボルトcに対する接触により、より小さい範囲に制
限され、これにより排気マニホールドaの熱膨張又は収
縮に基づく移動が規制され排気マニホールドa自体が損
傷を受けることになるからである。 【0005】そこで、このような隙間kを設けるという
観点から、従来の取付カラーgは、カラー本体iの肉厚
tをその全長にわたって一定の厚さにしていた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】取付カラーgをスタッ
ドボルトcに装着するには、スタッドボルトcが取付カ
ラーgに挿入されるように、多数のスタッドボルトcに
取付カラーgを順次取り付けていくが、この段階では、
図8に示すように、取付カラーgは、カラー本体iの内
周面とカラーナット座jとの隅角部にスタッドボルトc
の先端部が当接し、この当接部を支点にして取付カラー
gがその自重により回動力を付与され、その開放端部が
スタッドボルトcに当接した傾いた状態にある。 【0007】したがって、上記従来例では、スタッドボ
ルトcの先端部を、カラーナット座jのボルト穴lに通
すには、取付カラーgを上下左右に移動させつつ、いわ
ばトライアルアンドエラーを繰り返しつつ取付カラーg
をスタッドボルトcの長手方向沿いに移動させなければ
ならず、このため、作業性が悪かった。また、カラーナ
ット座jとカラー本体iとの隅角部に、スタッドボルト
cの先端部がひっかかることがあり、このことも作業性
の低下を招く一つの要因ともなっていた。 【0008】さらに、カラー本体iの内周面とカラーナ
ット座jの内面との隅角部は直角に形成されているか、
又は丸みが付けられているにしても、その曲率半径は小
さいため、スタッドボルトナットhを締め付けた際に隅
角部の剛性が不足し、図7に点線で極端に示すように、
カラーナット座jが内方にそるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、排気マ
ニホールドの取付の作業性が改善され、かつカラーナッ
ト座の剛性が向上する自動車用エンジンの排気マニホー
ルドの取付カラーを提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため以下のような構成を有する。請求項1に記載
の発明は、シリンダヘッドに植え込まれたスタッドボル
トが挿通されかつスタッドボルトナットの締結時に、前
記スタッドボルトの外周面とカラー本体の内周面との間
に隙間が形成される、前記スタッドボルトナットのカラ
ーナット座を備えた筒状の自動車用エンジンの排気マニ
ホールドの取付カラーにおいて、少なくとも前記カラー
ナット座とカラー本体の内周面との隅角部に、該隅角部
における内径が前記カラーナット座方向に向かうにつれ
て漸次減少するスタッドボルトガイドを形成してなり、
前記スタッドボルトガイドは、前記カラー本体の軸線方
向の全長にわたってテーパ状に形成され、前記カラー本
体の外周面は、前記スタッドボルトガイドの勾配とほぼ
等しい勾配を有するテーパー面に形成されていることを
特徴とする。 【0010】 【作用】請求項1に記載の発明では、取付カラー装着
時、取付カラーに形成されたスタッドボルトガイドにシ
リンダヘッドのスタッドボルトの先端部が当接し、この
当接部を支点に取付カラーがその自重により回動力を与
えられてカラー本体の開放端部がスタッドボルトに当接
している状態で、取付カラーを上下左右することなく、
そのままスタッドボルトの長手方向に直進させれば、ス
タッドボルトガイドの径はカラーナット座に向かうにつ
れて減少しているので、取付カラーはスタッドボルトガ
イドにより、自動的にカラーナット座のボルト穴にスタ
ッドボルトの先端部が入るように案内される。 【0011】また、カラーナット座とカラー本体の内周
面との隅角部にはスタッドボルトガイドが設けられてる
ので、スタッドボルトナット締付け時におけるカラーナ
ット座の剛性は十分である。そして、スタッドボルトの
先端部は常に取付カラーのスタッドボルトガイドに当接
する。 【0012】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1において、Xは本発明の第1の関連技
術に係る排気マニホールドの取付カラーであって、後述
するスタッドボルト6に取り付けられた状態を示してい
る。同図に示す取付カラーXは、図2に示す第1の関連
技術の取付カラーである。したがって、まず同図に示す
第1の関連技術の取付カラーXについて説明する。 【0013】取付カラーXは、カラー本体1とカラーナ
ット座2とから構成されている。カラー本体1は円筒状
に形成され、その一端部にはカラーナット座2が形成さ
れ、カラーナット座2のほぼ中央部にはボルト穴3が形
成されている。なお、カラー本体1の他端部は、開放さ
れて開放端部3aを形成している。カラー本体1のカラ
ーナット座2側の端部、即ち、カラー本体1の内周面と
カラーナット座2との隅角部は、その内径がカラーナッ
ト座2方向に向かうにつれて減少する切頭円錐形状のテ
ーパ面に形成されている。 【0014】このテーパ面はスタッドボルトガイド4を
構成し、スタッドボルトガイド4の先端部は、ボルト穴
3に連なっている。このスタッドボルトガイド4の勾配
は、カラー本体1の内周面とカラーナット座2との隅角
部、すなわちスタッドボルトガイド4に相当する部分の
肉厚をできるだけ厚くするという観点から、15゜ない
し30゜に設定することが好ましい。 【0015】図3は、本発明の第2の関連技術を示すも
ので、カラー本体1の長手方向の全長にわたってその内
周面がテーパ状に、換言すれば、カラー本体1の内周面
は切頭円錐状に形成され、内周面全体がスタッドボルト
ガイド4aを構成している。その他の構成は第1の関連
技術と同様である。 【0016】なお、スタッドボルトガイド4aの勾配
は、隅角部の厚さをできるだけ厚くするという上記と同
様の理由及びスタッドボルト6への取付をできるだけ円
滑にするという観点から、10゜ないし15゜に設定す
ることが好ましい。図4は、本発明の一実施例を示すも
ので、請求項1に記載の発明に対応するものである。本
実施例では、カラー本体1の外周面及びカラーナット座
2の外周面もまたテーパ面に形成され、取付カラーX全
体が切頭円錐形状に形成されている点で第2の関連技術
と異なり、その他の構成は第2の関連技術と同様であ
る。なお、カラー本体1の内周面及び外周面の勾配は相
等しく、いずれも10゜ないし15゜であることが好ま
しい。かかる数値を選定した理由は、図3に示す第2の
関連技術と同様の理由に加え、軸方向の荷重に対する変
形抵抗力を大にするためである。 【0017】図5は、本発明の第3の関連技術を示すも
ので、カラー本体1のカラーナット座2側の端部、すな
わち、カラー本体1とカラーナット座2との隅角部は、
断面形状が円弧状である球面状に形成され、この球面状
の部分がスタッドボルトガイド4bを構成する点で第1
の関連技術と異なるが、その他の構成は第1の関連技術
と同様である。 【0018】なお、スタッドボルトガイド4bの曲率半
径は、図2に示す第1の関連技術の場合と同様の理由か
ら3ないし5mmに設定することが好ましい。 【0019】次に、本実施例の作用について説明する。
図1に示すシリンダヘッド5に植設されたスタッドボル
ト6に、図2に示す第1の関連技術の取付カラーXを装
着する場合を例にとって説明すると、まず、排気マニホ
ールド7のブランチ8のフランジ部9に形成されたボル
ト用孔10にスタッドボルト6を通した後、ボルト用孔
10から突出するスタッドボルト6に第1の関連技術の
取付カラーXを取り付ける。 【0020】この場合、通常、スタッドボルト6の先端
部は、カラー本体1のスタッドボルトガイド4に当接す
るが、そのままカラー本体1をスタッドボルト6の長手
方向沿いに移動させると、カラー本体1はスタッドボル
トガイド4に案内され、カラーナット座2に形成された
ボルト穴3がスタッドボルト6の先端部に達する。さら
に、カラー本体1を移動させると、スタッドボルト6の
先端部はボルト穴3からカラー本体1の外部に突出す
る。 【0021】なお、第2の関連技術及び本発明の実施例
では、スタッドボルト6の先端部は、スタッドボルトガ
イド4aに、常に当接することになり、第3の関連技術
では、円弧状のスタッドボルトガイド4bに当接するこ
とになる。最後に、スタッドボルトナット11を、カラ
ー本体1から突出したスタッドボルト6の先端部に螺合
して締め付ける。 【0022】なお、このスタッドボルトナット11の一
端部には、ナット本体12の径よりも大径のナット座部
13が形成され、カラーナット座2の剛性を高める役割
を果たしているが、本実施例および関連技術のように、
スタッドボルトガイド4、4a、4bを設ける場合は、
従来のナット座部の厚さよりも薄くすることができる
か、又は、全く省略することもできる。 【0023】図4に示す本発明の実施例では、隅角部の
肉厚は他の関連技術に比べてそれほど厚くはないが、上
記したように、取付カラーX自体を円錐台形状にしたこ
とにより軸方向の荷重に対する変形抵抗力を増大させた
ので、ナット座部13の厚さを0にして省略することも
できるのである。ちなみに、従来では、ナット座部の厚
さは2mmないし3mmであったのが、本実施例では、
1mmないし0mmにすることが可能になる。 【0024】本実施例は以上のように構成されているか
ら、スタッドボルト6に取付カラーXを装着するに際し
て、スタッドボルト6の先端部がカラー本体1に挿入さ
れるように取付カラーXをスタッドボルト6に取り付け
た後、カラー本体1をスタッドボルト6の長手方向に沿
って移動させるだけで自動的にボルト穴3がスタッドボ
ルト6の先端部に達するため、作業性が向上する。 【0025】また、カラー本体1の内周面とカラーナッ
ト座2との隅角部には、スタッドボルトガイド4aが形
成されているため、剛性が高く、したがってスタッドボ
ルトナット11で締め付けてもカラーナット座2が内方
にそることがない。さらに、上記の如く、スタッドボル
トガイド4aの形成によりカラーナット座2の剛性が増
すことから、スタッドボルトナット11のナット座部1
3の厚さを薄くすることができるか、又は、省略するこ
とができる。 【0026】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
から、シリンダヘッドに植設されたスタッドボルトに取
付カラーを装着する際、取付カラーはスタッドボルトガ
イドに自動的に案内されるため、取付カラー自体を上下
左右に動かす必要がなく、したがって作業性が向上す
る。 【0027】また、スタッドボルトガイドは内径が漸次
減少する形状であるため、スタッドボルトガイドによる
取付カラーの案内時にひっかかりが生ぜず、したがって
作業が円滑に進行する。さらに、カラー本体の内周面と
カラーナット座との隅角部にスタッドボルトガイドが形
成されることにより、カラーナット座の剛性が向上する
ため、スタッドボルトナットで締め付けてもカラーナッ
ト座が内方にそるということがない。 【0028】さらに、カラーナット座の剛性が向上する
ため、スタッドボルトナットのナット座部の厚さを薄く
することができるか、又は、省略することができる。そ
して、スタッドボルトガイドがカラー本体の全長にわた
って形成されているため、スタッドボルトの先端部がカ
ラー本体のどの部分に当接しても取付カラーは円滑に案
内されることになる。また、カラー本体自体がテーパ状
に形成されているため、カラー本体のばね力が増大する
ことになり、この結果スタッドボルトナット締結時に強
い緊締力が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の関連技術を示すもので、取付カ
ラーの取付状態を示す側断面図。 【図2】同じく、取付カラーの側断面図。 【図3】本発明の第2の関連技術を示すもので、取付カ
ラーの側断面図。 【図4】本発明の一実施例を示すもので、取付カラーの
側断面図。 【図5】本発明の第3の関連技術を示すもので、取付カ
ラーの側断面図。 【図6】従来の排気マニホールドを示す正面図。 【図7】従来の取付カラーの取付状態を示す断面図。 【図8】従来の取付カラーの取付状態を示す作用説明
図。 【符号の説明】 1 カラー本体 2 カラーナット座 4、4a、4b スタッドボルトガイド 5 シリンダヘッド 6 スタッドボルト 7 排気マニホールド 11 スタッドボルトナット X 取付カラー
ラーの取付状態を示す側断面図。 【図2】同じく、取付カラーの側断面図。 【図3】本発明の第2の関連技術を示すもので、取付カ
ラーの側断面図。 【図4】本発明の一実施例を示すもので、取付カラーの
側断面図。 【図5】本発明の第3の関連技術を示すもので、取付カ
ラーの側断面図。 【図6】従来の排気マニホールドを示す正面図。 【図7】従来の取付カラーの取付状態を示す断面図。 【図8】従来の取付カラーの取付状態を示す作用説明
図。 【符号の説明】 1 カラー本体 2 カラーナット座 4、4a、4b スタッドボルトガイド 5 シリンダヘッド 6 スタッドボルト 7 排気マニホールド 11 スタッドボルトナット X 取付カラー
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(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F01N 7/10
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 シリンダヘッドに植え込まれたスタッド
ボルトが挿通されかつスタッドボルトナットの締結時
に、前記スタッドボルトの外周面とカラー本体の内周面
との間に隙間が形成される、前記スタッドボルトナット
のカラーナット座を備えた筒状の自動車用エンジンの排
気マニホールドの取付カラーにおいて、少なくとも前記
カラーナット座とカラー本体の内周面との隅角部に、該
隅角部における内径が前記カラーナット座方向に向かう
につれて漸次減少するスタッドボルトガイドを形成して
なり、 前記スタッドボルトガイドは、前記カラー本体の軸線方
向の全長にわたってテーパ状に形成され、前記カラー本
体の外周面は、前記スタッドボルトガイドの勾配とほぼ
等しい勾配を有するテーパー面に形成されていることを
特徴とする自動車用エンジンの排気マニホールドの取付
カラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04591495A JP3449574B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 自動車用エンジンの排気マニホールドの取付カラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04591495A JP3449574B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 自動車用エンジンの排気マニホールドの取付カラー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08246868A JPH08246868A (ja) | 1996-09-24 |
JP3449574B2 true JP3449574B2 (ja) | 2003-09-22 |
Family
ID=12732524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04591495A Expired - Fee Related JP3449574B2 (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | 自動車用エンジンの排気マニホールドの取付カラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3449574B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2729680B1 (de) | 2011-07-04 | 2015-11-04 | Hartmut Flaig | Verbrennungsmotor mit zylinderkopf sowie verfahren zum festlegen eines abgaskrümmers an einem zylinderkopf |
DE102016114891A1 (de) | 2016-08-11 | 2018-02-15 | Hartmut Flaig | Befestigungsmutter für Abgaskrümmer sowie Verbrennungsmotor |
EP3516185B1 (en) * | 2016-09-16 | 2020-08-12 | Wärtsilä Finland Oy | A method of and an arrangement for fastening a hot article to a cold article |
DE102017116933A1 (de) | 2017-07-26 | 2019-01-31 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Befestigungsmutter sowie Verbrennungsmotor mit Befestigungsmutter |
-
1995
- 1995-03-06 JP JP04591495A patent/JP3449574B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08246868A (ja) | 1996-09-24 |
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