JP3449076B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents
レンズ鏡筒Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なレンズ鏡筒に
関する。詳しくは、レンズ鏡筒の構造、特に、筐体構造
の簡単化を図り、コストの低減とその小型化を可能にす
る技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のビデオカメラにおける撮像系ズー
ムレンズ鏡筒aにあっては、概、図4に示すごとき構造
を有していた。 【0003】即ち、筐体bを前部筐体c、後部筐体d及
び中間筐体eから構成している。 【0004】これら各部分筐体c、d、eは樹脂成形品
として形成され、中間筐体eを挟んで前部筐体cと後部
筐体dとが一体化されて筐体bが形成され、前部筐体c
の前面壁に固定レンズとしての第1群レンズfが固定さ
れ、可動レンズとしての第2群レンズ(ズーミングレン
ズ)gが前部筐体c内に前後方向に移動自在に配置さ
れ、中間筐体eにアイリスh及び該アイリスhを駆動す
るための図示しないアイリス駆動部が支持され、同じく
中間筐体eに上記アイリスhに接するように固定レンズ
としての第3群レンズiが固定され、そして、可動レン
ズとしての第4群レンズ(フォーカシングレンズ)jが
後部筐体d内に前後方向に移動自在に配置される。 【0005】尚、後部筐体dの後端部には図示しない撮
像部が支持される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のレンズ鏡筒aにあっては、撮像レンズ系が4群構成
であり、また、アイリスhやその駆動機構及び第3群レ
ンズiを支持するための中間筐体eが必要で、しかも該
中間筐体eが大型かつ複雑な形状をしており、部品点数
が多くなり、コストが増大するばかりか、そのため構造
が複雑になると共に、小型化が困難になるという問題が
あった。 【0007】そこで、本発明はレンズ鏡筒における筐体
構造を簡単にし、コストの低減と装置の小型化に寄与す
ることを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明レンズ鏡
筒は、上記した課題を解決するために、前部鏡筒と後部
鏡筒から成る2つの部分筐体を結合して筒状の筐体を形
成し、該筐体に2群あるいは3群構成の撮像レンズ系を
配置し、該撮像レンズ系の開放時における有効径に相当
する大きさの透過孔を形成したシート材を筐体内に配置
して固定絞りとしたレンズ鏡筒であって、後部鏡筒は前
端が開放され後端が後面壁により閉塞された前後方向に
長い筒状をし、後部鏡筒の略中間の位置の光軸に対して
対向する2つの位置に前方を向いた段差部が形成される
と共に、後面壁の前面には2つの位置決め凹部が形成さ
れ、前部鏡筒は略蓋状をし、前部鏡筒の背面の光軸に対
して対向する位置に後方へ突出した2つの挟持部と後面
に開口した2つの位置決め凹部が形成され、シート材は
後部鏡筒の2つの段差部と前部鏡筒の2つの挟持部とに
よって挟んで固定するようにし、撮像レンズ系の可動レ
ンズを案内する2本の案内軸を後面壁前面の2つの位置
決め凹部と前部鏡筒の後面に開口した2つの位置決め凹
部とで挟持するようにし、レンズ鏡筒を光軸に対し平行
で互いに直交する側面から見たときに、2つの段差部と
2本の案内軸は、それぞれ光軸に対して対向する位置に
なるよう配置したものである。 【0009】従って、本発明レンズ鏡筒にあっては、撮
像レンズ系の可動レンズを案内する左右に配置された案
内軸に対し上下に段差部を設け、これに対し蓋状の前部
鏡筒から長い挟持部を出して、案内軸と案内軸に案内さ
れて動く可動レンズを邪魔することなく透過孔を有する
シート材を配置して固定絞りとしたので、筐体の構造が
極めて簡単で組み立てやすくなり、コストも低減される
と共に、小型化が可能となる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下に、本発明レンズ鏡筒の詳細
を図示した実施の形態に従って説明する。 【0011】尚、図示したレンズ鏡筒1は、例えば、室
内設置用の監視カメラ等に使用されるものである。 【0012】レンズ鏡筒1の筐体2は2つの部分筐体、
即ち、前部筐体3と後部筐体4とから成る。前部筐体3
及び後部筐体4共に樹脂成型品として形成されている。 【0013】後部筐体4は前後方向に長い筒状をしてお
り、その前端が開放され、後端が閉塞されている。後部
筐体4の一の側面5は取付部とされ、複数のボス6、
6、・・・が突設され、これらボス6、6、・・・には
ネジ穴7又は位置決め突起8が形成されている。また、
後部筐体4の前端には前方に向かって位置決めピン9、
9、・・・が突設されている。尚、これらのボス6、
6、・・・は本レンズ鏡筒1を例えば監視カメラ等に取
り付ける際に使用される。 【0014】後部筐体4の後面壁10にはその中央部に
開口11が形成されている。また、該後面壁10の前面
には位置決め凹部12、12が形成されている。 【0015】更に、後部筐体4の前後方向におけるほぼ
中間の位置の対向する2つの位置に前方を向いた段差面
13、13が形成され、該段差面13、13にそれぞれ
位置決めピン14、14が前方へ向けて突設されてい
る。 【0016】また、後部筐体4の前端部外面には周方向
に隔たって幾つかのボス15、15、・・・(図では一
つのみ示してある。)が突設され、該ボス15、15、
・・・には前面に開口したネジ穴16、16、・・・が
形成されている。 【0017】前部筐体3はほぼ蓋状をしており、その中
央部にレンズ取付孔17が形成され、背面の周辺寄りの
位置に位置決め凹部18、18が形成されている。ま
た、前部筐体3の背面の互いに反対側の位置には後方へ
突出した挟持部19、19が形成されている。更に、前
部筐体3の周縁部には幾つかの取付片20、20、・・
・が側方へ突出され、該取付片20、20、・・・には
ネジ挿通孔21、21、・・・が形成されている。 【0018】更に、前部筐体3の背面のうち後部筐体4
の上記位置決め凹部12、12に前後で対向した位置に
低いボス22、22が形成され、該ボス22、22に後
面に開口した位置決め凹部23、23が形成されてい
る。 【0019】しかして、筐体2の組立は次のようにして
為される。 【0020】前部筐体3の位置決め凹部18、18に後
部筐体4の位置決めピン9、9を嵌合して、前部筐体3
と後部筐体4とを互いに位置合わせし、前部筐体3の取
付片20、20、・・・のネジ挿通孔21、21、・・
・に前方からネジ24、24、・・・を挿通して、該ネ
ジ24、24、・・・を後部筐体4のネジ穴16、1
6、・・・に螺合し、これによって、前部筐体3と後部
筐体4とを結合一体化して、筐体2が形成される。 【0021】筐体2内に、2つの可動レンズ枠25、2
6が2本の案内軸27、28によって前後方向に移動可
能に支持されている。 【0022】案内軸27、28はその後端部が後部筐体
4の後面壁10に形成された位置決め凹部12、12に
各別に嵌合され、また、その前端部が前部筐体3に形成
された位置決め凹部23、23に各別に嵌合され、これ
によって、筐体2内に精確に位置決めされた状態で配置
される。 【0023】一方の可動レンズ枠25はレンズ取付孔2
9を有するレンズ保持部30の周縁から側方へ突出され
た連結腕31が筐体2に支持された図示しないリニアア
クチュエータの上記案内軸27に沿って移動する可動部
32と連結され、また、レンズ保持部30の周縁の別の
部分から突出された案内腕33が上記案内軸28に摺動
自在に係合している。これによって、可動レンズ枠25
は筐体2内の上記段差面13と前部筐体3との間の空間
内で前後方向に移動可能なるように配置されている。 【0024】他方の可動レンズ枠26はレンズ取付孔3
4を有するレンズ保持部35の周縁から側方へ突出され
た連結腕36が筐体2に支持された図示しないリニアア
クチュエータの上記案内軸28に沿って移動する可動部
37と連結され、また、レンズ保持部35の周縁の別の
部分から突出された案内腕38が上記案内軸27に摺動
自在に係合している。これによって、可動レンズ枠26
は筐体2内の上記段差面13と後部筐体4の後面壁10
との間の空間内で前後方向に移動可能なるように配置さ
れている。 【0025】そして、前部筐体3のレンズ取付孔17に
固定レンズとしての第1群レンズ39が嵌合状に取り付
けられ、前側の可動レンズ枠25のレンズ取付孔29に
可動レンズとしての第2群レンズ40(ズーミングレン
ズ)が嵌合状に取り付けられ、後側の可動レンズ枠26
のレンズ取付孔34に可動レンズとしての第3群レンズ
41(フォーカシングレンズ)が嵌合状に取り付けられ
る。 【0026】また、例えば固体撮像素子を有する撮像部
42がその撮像素子の受光面が開口11から筐体2内を
臨むように後部筐体4の後面壁10の後面に取着されて
いる。 【0027】固定絞り形成用のシート材43はそのほぼ
中央部に上記3群レンズ39、40、41から成るレン
ズ系の開放時有効径に相当する径の透過孔44を有し、
両端部に位置決め孔45、45が形成されている。そし
て、かかるシート材43はその位置決め孔45、45に
後部筐体4の段差面13、13に形成された位置決めピ
ン14、14が嵌挿されてその位置決めがなされ、更
に、その端部の位置決め孔45、45が形成された部分
の周辺が前部筐体3の挟持部19、19の後端面によっ
て押圧され、即ち、当該部分が挟持部19、19の後端
面と段差面13、13とによって挟持された状態とな
り、その取付状態が安定される。 【0028】上記したレンズ鏡筒1にあっては、筐体2
は前部筐体3と後部筐体4という2つの部分筐体で形成
され、筐体2内に単なる透過孔44を有するシート材4
3を配置して固定絞りとしたものであるので、筐体2の
構造が極めて単純化され、コストの低減と小型化に寄与
する。 【0029】尚、上記実施の形態では、撮像レンズ系が
3群構成のものを示したが、第1群レンズ39を省いて
2群構成としても良い。かかる場合は、第1群レンズ3
9の替わりに、レンズ作用を有しない素通しのカバーレ
ンズを前部筐体3のレンズ取付孔17に嵌め込んで防塵
作用を担わせても良い。 【0030】 【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明レンズ鏡筒は、前部鏡筒と後部鏡筒から成る
2つの部分筐体を結合して筒状の筐体を形成し、該筐体
に2群あるいは3群構成の撮像レンズ系を配置し、該撮
像レンズ系の開放時における有効径に相当する大きさの
透過孔を形成したシート材を筐体内に配置して固定絞り
としたレンズ鏡筒であって、後部鏡筒は前端が開放され
後端が後面壁により閉塞された前後方向に長い筒状を
し、後部鏡筒の略中間の位置の光軸に対して対向する2
つの位置に前方を向いた段差部が形成されると共に、後
面壁の前面には2つの位置決め凹部が形成され、前部鏡
筒は略蓋状をし、前部鏡筒の背面の光軸に対して対向す
る位置に後方へ突出した2つの挟持部と後面に開口した
2つの位置決め凹部が形成され、シート材は後部鏡筒の
2つの段差部と前部鏡筒の2つの挟持部とによって挟ん
で固定するようにし、撮像レンズ系の可動レンズを案内
する2本の案内軸を後面壁前面の2つの位置決め凹部と
前部鏡筒の後面に開口した2つの位置決め凹部とで挟持
するようにし、レンズ鏡筒を光軸に対し平行で互いに直
交する側面から見たときに、2つの段差部と2本の案内
軸は、それぞれ光軸に対して対向する位置になるよう配
置したことを特徴とする。 【0031】従って、本発明レンズ鏡筒にあっては、撮
像レンズ系の可動レンズを案内する左右に配置された案
内軸に対し上下に段差部を設け、これに対し蓋状の前部
鏡筒から長い挟持部を出して、案内軸と案内軸に案内さ
れて動く可動レンズを邪魔することなく透過孔を有する
シート材を配置して固定絞りとしたので、筐体の構造が
極めて簡単で組み立てやすくなり、コストも低減される
と共に、小型化が可能となる。 【0032】尚、上記実施の形態で示した各部の具体的
形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際しての具
体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによっ
て本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあっ
てはならないものである。
関する。詳しくは、レンズ鏡筒の構造、特に、筐体構造
の簡単化を図り、コストの低減とその小型化を可能にす
る技術に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のビデオカメラにおける撮像系ズー
ムレンズ鏡筒aにあっては、概、図4に示すごとき構造
を有していた。 【0003】即ち、筐体bを前部筐体c、後部筐体d及
び中間筐体eから構成している。 【0004】これら各部分筐体c、d、eは樹脂成形品
として形成され、中間筐体eを挟んで前部筐体cと後部
筐体dとが一体化されて筐体bが形成され、前部筐体c
の前面壁に固定レンズとしての第1群レンズfが固定さ
れ、可動レンズとしての第2群レンズ(ズーミングレン
ズ)gが前部筐体c内に前後方向に移動自在に配置さ
れ、中間筐体eにアイリスh及び該アイリスhを駆動す
るための図示しないアイリス駆動部が支持され、同じく
中間筐体eに上記アイリスhに接するように固定レンズ
としての第3群レンズiが固定され、そして、可動レン
ズとしての第4群レンズ(フォーカシングレンズ)jが
後部筐体d内に前後方向に移動自在に配置される。 【0005】尚、後部筐体dの後端部には図示しない撮
像部が支持される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来のレンズ鏡筒aにあっては、撮像レンズ系が4群構成
であり、また、アイリスhやその駆動機構及び第3群レ
ンズiを支持するための中間筐体eが必要で、しかも該
中間筐体eが大型かつ複雑な形状をしており、部品点数
が多くなり、コストが増大するばかりか、そのため構造
が複雑になると共に、小型化が困難になるという問題が
あった。 【0007】そこで、本発明はレンズ鏡筒における筐体
構造を簡単にし、コストの低減と装置の小型化に寄与す
ることを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明レンズ鏡
筒は、上記した課題を解決するために、前部鏡筒と後部
鏡筒から成る2つの部分筐体を結合して筒状の筐体を形
成し、該筐体に2群あるいは3群構成の撮像レンズ系を
配置し、該撮像レンズ系の開放時における有効径に相当
する大きさの透過孔を形成したシート材を筐体内に配置
して固定絞りとしたレンズ鏡筒であって、後部鏡筒は前
端が開放され後端が後面壁により閉塞された前後方向に
長い筒状をし、後部鏡筒の略中間の位置の光軸に対して
対向する2つの位置に前方を向いた段差部が形成される
と共に、後面壁の前面には2つの位置決め凹部が形成さ
れ、前部鏡筒は略蓋状をし、前部鏡筒の背面の光軸に対
して対向する位置に後方へ突出した2つの挟持部と後面
に開口した2つの位置決め凹部が形成され、シート材は
後部鏡筒の2つの段差部と前部鏡筒の2つの挟持部とに
よって挟んで固定するようにし、撮像レンズ系の可動レ
ンズを案内する2本の案内軸を後面壁前面の2つの位置
決め凹部と前部鏡筒の後面に開口した2つの位置決め凹
部とで挟持するようにし、レンズ鏡筒を光軸に対し平行
で互いに直交する側面から見たときに、2つの段差部と
2本の案内軸は、それぞれ光軸に対して対向する位置に
なるよう配置したものである。 【0009】従って、本発明レンズ鏡筒にあっては、撮
像レンズ系の可動レンズを案内する左右に配置された案
内軸に対し上下に段差部を設け、これに対し蓋状の前部
鏡筒から長い挟持部を出して、案内軸と案内軸に案内さ
れて動く可動レンズを邪魔することなく透過孔を有する
シート材を配置して固定絞りとしたので、筐体の構造が
極めて簡単で組み立てやすくなり、コストも低減される
と共に、小型化が可能となる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下に、本発明レンズ鏡筒の詳細
を図示した実施の形態に従って説明する。 【0011】尚、図示したレンズ鏡筒1は、例えば、室
内設置用の監視カメラ等に使用されるものである。 【0012】レンズ鏡筒1の筐体2は2つの部分筐体、
即ち、前部筐体3と後部筐体4とから成る。前部筐体3
及び後部筐体4共に樹脂成型品として形成されている。 【0013】後部筐体4は前後方向に長い筒状をしてお
り、その前端が開放され、後端が閉塞されている。後部
筐体4の一の側面5は取付部とされ、複数のボス6、
6、・・・が突設され、これらボス6、6、・・・には
ネジ穴7又は位置決め突起8が形成されている。また、
後部筐体4の前端には前方に向かって位置決めピン9、
9、・・・が突設されている。尚、これらのボス6、
6、・・・は本レンズ鏡筒1を例えば監視カメラ等に取
り付ける際に使用される。 【0014】後部筐体4の後面壁10にはその中央部に
開口11が形成されている。また、該後面壁10の前面
には位置決め凹部12、12が形成されている。 【0015】更に、後部筐体4の前後方向におけるほぼ
中間の位置の対向する2つの位置に前方を向いた段差面
13、13が形成され、該段差面13、13にそれぞれ
位置決めピン14、14が前方へ向けて突設されてい
る。 【0016】また、後部筐体4の前端部外面には周方向
に隔たって幾つかのボス15、15、・・・(図では一
つのみ示してある。)が突設され、該ボス15、15、
・・・には前面に開口したネジ穴16、16、・・・が
形成されている。 【0017】前部筐体3はほぼ蓋状をしており、その中
央部にレンズ取付孔17が形成され、背面の周辺寄りの
位置に位置決め凹部18、18が形成されている。ま
た、前部筐体3の背面の互いに反対側の位置には後方へ
突出した挟持部19、19が形成されている。更に、前
部筐体3の周縁部には幾つかの取付片20、20、・・
・が側方へ突出され、該取付片20、20、・・・には
ネジ挿通孔21、21、・・・が形成されている。 【0018】更に、前部筐体3の背面のうち後部筐体4
の上記位置決め凹部12、12に前後で対向した位置に
低いボス22、22が形成され、該ボス22、22に後
面に開口した位置決め凹部23、23が形成されてい
る。 【0019】しかして、筐体2の組立は次のようにして
為される。 【0020】前部筐体3の位置決め凹部18、18に後
部筐体4の位置決めピン9、9を嵌合して、前部筐体3
と後部筐体4とを互いに位置合わせし、前部筐体3の取
付片20、20、・・・のネジ挿通孔21、21、・・
・に前方からネジ24、24、・・・を挿通して、該ネ
ジ24、24、・・・を後部筐体4のネジ穴16、1
6、・・・に螺合し、これによって、前部筐体3と後部
筐体4とを結合一体化して、筐体2が形成される。 【0021】筐体2内に、2つの可動レンズ枠25、2
6が2本の案内軸27、28によって前後方向に移動可
能に支持されている。 【0022】案内軸27、28はその後端部が後部筐体
4の後面壁10に形成された位置決め凹部12、12に
各別に嵌合され、また、その前端部が前部筐体3に形成
された位置決め凹部23、23に各別に嵌合され、これ
によって、筐体2内に精確に位置決めされた状態で配置
される。 【0023】一方の可動レンズ枠25はレンズ取付孔2
9を有するレンズ保持部30の周縁から側方へ突出され
た連結腕31が筐体2に支持された図示しないリニアア
クチュエータの上記案内軸27に沿って移動する可動部
32と連結され、また、レンズ保持部30の周縁の別の
部分から突出された案内腕33が上記案内軸28に摺動
自在に係合している。これによって、可動レンズ枠25
は筐体2内の上記段差面13と前部筐体3との間の空間
内で前後方向に移動可能なるように配置されている。 【0024】他方の可動レンズ枠26はレンズ取付孔3
4を有するレンズ保持部35の周縁から側方へ突出され
た連結腕36が筐体2に支持された図示しないリニアア
クチュエータの上記案内軸28に沿って移動する可動部
37と連結され、また、レンズ保持部35の周縁の別の
部分から突出された案内腕38が上記案内軸27に摺動
自在に係合している。これによって、可動レンズ枠26
は筐体2内の上記段差面13と後部筐体4の後面壁10
との間の空間内で前後方向に移動可能なるように配置さ
れている。 【0025】そして、前部筐体3のレンズ取付孔17に
固定レンズとしての第1群レンズ39が嵌合状に取り付
けられ、前側の可動レンズ枠25のレンズ取付孔29に
可動レンズとしての第2群レンズ40(ズーミングレン
ズ)が嵌合状に取り付けられ、後側の可動レンズ枠26
のレンズ取付孔34に可動レンズとしての第3群レンズ
41(フォーカシングレンズ)が嵌合状に取り付けられ
る。 【0026】また、例えば固体撮像素子を有する撮像部
42がその撮像素子の受光面が開口11から筐体2内を
臨むように後部筐体4の後面壁10の後面に取着されて
いる。 【0027】固定絞り形成用のシート材43はそのほぼ
中央部に上記3群レンズ39、40、41から成るレン
ズ系の開放時有効径に相当する径の透過孔44を有し、
両端部に位置決め孔45、45が形成されている。そし
て、かかるシート材43はその位置決め孔45、45に
後部筐体4の段差面13、13に形成された位置決めピ
ン14、14が嵌挿されてその位置決めがなされ、更
に、その端部の位置決め孔45、45が形成された部分
の周辺が前部筐体3の挟持部19、19の後端面によっ
て押圧され、即ち、当該部分が挟持部19、19の後端
面と段差面13、13とによって挟持された状態とな
り、その取付状態が安定される。 【0028】上記したレンズ鏡筒1にあっては、筐体2
は前部筐体3と後部筐体4という2つの部分筐体で形成
され、筐体2内に単なる透過孔44を有するシート材4
3を配置して固定絞りとしたものであるので、筐体2の
構造が極めて単純化され、コストの低減と小型化に寄与
する。 【0029】尚、上記実施の形態では、撮像レンズ系が
3群構成のものを示したが、第1群レンズ39を省いて
2群構成としても良い。かかる場合は、第1群レンズ3
9の替わりに、レンズ作用を有しない素通しのカバーレ
ンズを前部筐体3のレンズ取付孔17に嵌め込んで防塵
作用を担わせても良い。 【0030】 【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明レンズ鏡筒は、前部鏡筒と後部鏡筒から成る
2つの部分筐体を結合して筒状の筐体を形成し、該筐体
に2群あるいは3群構成の撮像レンズ系を配置し、該撮
像レンズ系の開放時における有効径に相当する大きさの
透過孔を形成したシート材を筐体内に配置して固定絞り
としたレンズ鏡筒であって、後部鏡筒は前端が開放され
後端が後面壁により閉塞された前後方向に長い筒状を
し、後部鏡筒の略中間の位置の光軸に対して対向する2
つの位置に前方を向いた段差部が形成されると共に、後
面壁の前面には2つの位置決め凹部が形成され、前部鏡
筒は略蓋状をし、前部鏡筒の背面の光軸に対して対向す
る位置に後方へ突出した2つの挟持部と後面に開口した
2つの位置決め凹部が形成され、シート材は後部鏡筒の
2つの段差部と前部鏡筒の2つの挟持部とによって挟ん
で固定するようにし、撮像レンズ系の可動レンズを案内
する2本の案内軸を後面壁前面の2つの位置決め凹部と
前部鏡筒の後面に開口した2つの位置決め凹部とで挟持
するようにし、レンズ鏡筒を光軸に対し平行で互いに直
交する側面から見たときに、2つの段差部と2本の案内
軸は、それぞれ光軸に対して対向する位置になるよう配
置したことを特徴とする。 【0031】従って、本発明レンズ鏡筒にあっては、撮
像レンズ系の可動レンズを案内する左右に配置された案
内軸に対し上下に段差部を設け、これに対し蓋状の前部
鏡筒から長い挟持部を出して、案内軸と案内軸に案内さ
れて動く可動レンズを邪魔することなく透過孔を有する
シート材を配置して固定絞りとしたので、筐体の構造が
極めて簡単で組み立てやすくなり、コストも低減される
と共に、小型化が可能となる。 【0032】尚、上記実施の形態で示した各部の具体的
形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際しての具
体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによっ
て本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあっ
てはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2及び図3と共に本発明レンズ鏡筒の実施の
形態の一例を示すものであり、本図は縦断側面図であ
る。 【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。 【図3】シート材の拡大斜視図である。 【図4】従来のレンズ鏡筒の一例を示す概略図である。 【符号の説明】 1 レンズ鏡筒 2 筐体 3 前部鏡筒(部分筐体) 4 後部鏡筒(部分筐体)10 後面壁 12 位置決め凹部 13 段差部 19 挟持部23 位置決め凹部 27 案内軸 28 案内軸 40 可動レンズ(ズーミングレンズ) 41 可動レンズ(フォーカシングレンズ) 43 シート材 44 透過孔
形態の一例を示すものであり、本図は縦断側面図であ
る。 【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。 【図3】シート材の拡大斜視図である。 【図4】従来のレンズ鏡筒の一例を示す概略図である。 【符号の説明】 1 レンズ鏡筒 2 筐体 3 前部鏡筒(部分筐体) 4 後部鏡筒(部分筐体)10 後面壁 12 位置決め凹部 13 段差部 19 挟持部23 位置決め凹部 27 案内軸 28 案内軸 40 可動レンズ(ズーミングレンズ) 41 可動レンズ(フォーカシングレンズ) 43 シート材 44 透過孔
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(56)参考文献 特開 平5−88066(JP,A)
特開 平7−114149(JP,A)
特開 平3−135530(JP,A)
特開 平7−5354(JP,A)
特開 平6−3570(JP,A)
特開 平7−113941(JP,A)
実開 平6−64218(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G02B 7/02 - 7/16
G03B 17/02 - 17/17
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 前部鏡筒と後部鏡筒から成る2つの部分
筐体を結合して筒状の筐体を形成し、該筐体に2群ある
いは3群構成の撮像レンズ系を配置し、該撮像レンズ系
の開放時における有効径に相当する大きさの透過孔を形
成したシート材を筐体内に配置して固定絞りとしたレン
ズ鏡筒であって、 上記後部鏡筒は前端が開放され後端が後面壁により閉塞
された前後方向に長い筒状をし、該後部鏡筒の略中間の
位置の光軸に対して対向する2つの位置に前方を向いた
段差部が形成されると共に、上記後面壁の前面には2つ
の位置決め凹部が形成され、 上記前部鏡筒は略蓋状をし、該前部鏡筒の背面の光軸に
対して対向する位置に後方へ突出した2つの挟持部と後
面に開口した2つの位置決め凹部が形成され、 上記シート材は上記後部鏡筒の2つの段差部と上記前部
鏡筒の2つの挟持部とによって挟んで固定するように
し、 上記撮像レンズ系の可動レンズを案内する2本の案内軸
を上記後面壁前面の2つの位置決め凹部と上記前部鏡筒
の後面に開口した2つの位置決め凹部とで挟持するよう
にし、 上記レンズ鏡筒を光軸に対し平行で互いに直交する側面
から見たときに、上記2つの段差部と上記2本の案内軸
は、それぞれ光軸に対して対向する位置になるよう配置
した ことを特徴とするレンズ鏡筒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31580195A JP3449076B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | レンズ鏡筒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31580195A JP3449076B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | レンズ鏡筒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09133850A JPH09133850A (ja) | 1997-05-20 |
JP3449076B2 true JP3449076B2 (ja) | 2003-09-22 |
Family
ID=18069723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31580195A Expired - Fee Related JP3449076B2 (ja) | 1995-11-10 | 1995-11-10 | レンズ鏡筒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3449076B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3858308B2 (ja) * | 1996-09-10 | 2006-12-13 | 株式会社ニコン | ブレ補正装置、ブレ補正装置を有するレンズ鏡筒及びブレ補正装置を有するカメラ |
CN115701116A (zh) * | 2021-07-29 | 2023-02-07 | 华为技术有限公司 | 一种驱动装置、摄像模组及电子设备 |
-
1995
- 1995-11-10 JP JP31580195A patent/JP3449076B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09133850A (ja) | 1997-05-20 |
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